JP3075904B2 - 分岐モールド部の成形金型 - Google Patents

分岐モールド部の成形金型

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JP3075904B2
JP3075904B2 JP1272194A JP1272194A JP3075904B2 JP 3075904 B2 JP3075904 B2 JP 3075904B2 JP 1272194 A JP1272194 A JP 1272194A JP 1272194 A JP1272194 A JP 1272194A JP 3075904 B2 JP3075904 B2 JP 3075904B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電線・ケーブルの分岐
部に係り、特に、ケーブルの外径の大きさにバラツキが
あっても、1個の電線押えによって電線押えとケーブル
との間に隙間を生じさせないでケーブルを押さえ、樹脂
モールドした際にバリの発生を防止することのできる分
岐モールド部の成形金型に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の住宅のユニット化に伴い、建設資
材をユニット化し、建設資材ユニットを住宅供給メーカ
ーの工場で大半を製造し、現場において各ユニットのブ
ロックを組み立てて建設するようになっている。このよ
うなユニット住宅方式における屋内配線も電気工事人が
天井裏等の現場において、接続する複数本の各ケーブル
を切断して端末の被覆材を剥離し、圧着コネクタを用い
て各端末を接続した後、絶縁処理を施して行っている。
ところが、天井裏等の現場空間は、狭く、このような狭
い場所でケーブルの接続処理等の配線施工をするには、
時間が必要以上に掛かり、ケーブルの完全な接続、接続
部の絶縁性などの点で、品質の安全性を欠く原因となっ
ていた。また、ケーブル接続部の処理に樹脂モールドを
施す場合、現場に加硫金型等を持っていってケーブル接
続部の取付加工時にモールド作業を行うため作業に長時
間を要し、実用性に欠けるという問題があった。
【0003】分岐付きケーブルの分岐部の基本構造は、
図8に示す如き構成を有している。すなわち、分岐付き
ケーブルの分岐部100は、幹線ケーブル110の導体
を露出し、この露出した導体に分岐線120の導体を圧
着端子130によって固定接続し、この幹線ケーブル1
10に分岐線120を接続した接続分岐部150に樹脂
モールド140を被覆して構成したものである。この樹
脂モールド140を被覆するには、図9に示す如き樹脂
モールド用の成形金型200を用いて行われる。すなわ
ち、樹脂モールド用の成形金型200は、上型210
と、下型220とによって構成されている。この上型2
10は、上型枠300と入れ子211とによって、下型
220は、下型枠400と入れ子221とによって構成
されている。
【0004】上型枠300は、図9に示す如く、長方形
の箱状に形成されており、収納部310を有している。
また、型枠300の長手方向両側端部には、矩形状のケ
ーブル逃し部320、330が形成されている。このケ
ーブル逃し部320、330は、幹線ケーブル110と
分岐線120とを圧着端子130で接続した後、樹脂を
モールドする際に、幹線ケーブル110と分岐線120
とを圧着端子130で接続した分岐部以外をうまく定着
させるための逃げである。下型枠400も上型枠300
同様に収納部410を有し、矩形状のケーブル逃し部4
20、430が形成されている。入れ子211、221
は、それぞれ幹線ケーブル110と分岐線120とを圧
着端子130で接続した分岐部に樹脂をモールドするた
めの型であり幹線側電線・ケーブル押え212、222
と、分岐側電線・ケーブル押え213、223と、コア
214、224とによって構成されている。幹線側電線
・ケーブル押え212、222には、横断面半円状に形
成される幹線ケーブル押え溝215、225が設けられ
ており、この幹線側電線・ケーブル押え212、222
は、幹線ケーブル110の圧着端子130で接続した分
岐部の幹線ケーブル110側をシールするためのもので
ある。すなわち、幹線側電線押え212、222を設
け、この幹線側電線・ケーブル押え212、222に形
成された幹線ケーブル溝215、225に幹線ケーブル
110を挟み込んで樹脂モールドするようにしたのは、
幹線ケーブル110と分岐線120とを圧着端子130
で接続した部分を樹脂モールドした際に、コア214、
224内に封入した樹脂が幹線ケーブル110と幹線ケ
ーブル押え溝215、225との間から樹脂が漏れない
ようにするためのものである。また、分岐側電線・ケー
ブル押え213、223にも、幹線ケーブル押え溝21
5、225と同様、幹線ケーブル110を押える横断面
半円状に形成される幹線ケーブル押え溝216、226
が設けられている。
【0005】また、分岐側電線・ケーブル押え213、
223には、横断面半円状に形成される分岐線押え溝2
17、227が設けられており、この分岐側電線・ケー
ブル押え213、223は、分岐部の分岐線120側を
シールするためのものである。すなわち、分岐側電線・
ケーブル押え213、223の形成された分岐側電線・
ケーブル押え213、223を用いるのは、コア21
4、224内に樹脂を封入して幹線ケーブル110と分
岐線120とを圧着端子130で接続した部分を樹脂モ
ールドした際に、幹線ケーブル110及び分岐線120
と分岐線押え溝217、227との間から樹脂が漏れ出
してくることがないようにするためのものである。コア
214、224には、幹線ケーブル110と分岐線12
0とを圧着端子130で接続した分岐部を樹脂によって
本体モールドするためのモールド溝218、228が形
成されている。
【0006】このように構成される分岐付きケーブル1
00の成形金型200は、上型枠300内に入れ子21
1を、下型枠400内に入れ子221をそれぞれ装着し
て形成される。入れ子211は、入れ子221同様、幹
線側電線押え212と、コア214と、分岐側電線押え
213とを合わせ、上型枠300内に装着する。また、
入れ子221は、幹線側電線・ケーブル押え222と、
コア224と、分岐側電線・ケーブル押え223とを合
わせ下型枠400内に装着する。しかる後、コア21
4、224に設けられるモールド溝218、228内に
幹線ケーブル110と分岐線120との接続分岐部を設
置して図示しないゲートより樹脂を射出して本体モール
ド140を成形する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように形成される
幹線側電線・ケーブル押え212、222に設けられた
幹線ケーブル押え溝215、225と、分岐側電線・ケ
ーブル押え213、223に設けられた幹線ケーブル押
え溝216、226、分岐線押え溝217、227の径
の大きさは、それぞれ挟み込まれる幹線ケーブル11
0、分岐線120の径に合わせて予め決められている。
【0008】しかしながら、均一な径に製造されている
筈の幹線ケーブル110、分岐線120の外径も、多少
の製造誤差があり、幹線側電線・ケーブル押え212、
222で押さえた場合、ケーブルによっては、図10に
示す如く幹線ケーブル押え溝215と幹線ケーブル押え
溝225とによって形成される円形溝の径Aよりも、幹
線ケーブル110の径Bの方が小さく、幹線ケーブル押
え溝215と幹線ケーブル押え溝225とによって形成
される円形溝の壁面と幹線ケーブル110の外周面との
間に隙間Cが生じることがある。このように円形溝の壁
面と幹線ケーブル110の外周面との間に隙間Cが生じ
たまま樹脂モールドすると、モールド樹脂がこの隙間C
に入り込みバリを生じるという問題点を有している。
【0009】本発明の目的は、幹線ケーブルを電線・ケ
ーブル押えで挟み込んだときに円形溝の径と幹線ケーブ
ルの外径とに差があっても円形溝の径を調節して円形溝
との間に隙間が生じないようにして樹脂モールドしたと
きにモールドバリが生じないようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
幹線ケーブルに分岐線を接続した接続分岐部を収納して
樹脂モールドするモールド溝を備えた上下一対のコア
と、該コアに隣接して該コアに収納される接続分岐部の
電力入力側及び電力出力側のそれぞれに設けられ前記接
続分岐部に接続される電線・ケーブルを押え込む電線・
ケーブル押え溝の形成された上下一対の電線・ケーブル
押えとからなる入れ子と,前記入れ子を収納する箱状に
形成される上下型枠とによって構成される分岐モールド
部の成形金型において,上記上下一対の電線・ケーブル
押えのいずれか一方又は両方の電線・ケーブル押え溝形
成部位を脱着自在に取り付け可能な可動片によって形成
し、該可動片3を前記電線・ケーブル押え溝径の広狭方
向に移動調整する電線・ケーブル押え溝調整手段を上下
一対の電線・ケーブル押えのいずれか一方又は両方に設
けたものである。
【0011】請求項2記載の発明は、幹線ケーブルに分
岐線を接続した接続分岐部を収納して樹脂モールドする
モールド溝を備えた上下一対のコアと、横断面弧状に形
成され幹線ケーブルを押え込む幹線ケーブル押え溝が設
けられた上下一対の幹線側電線・ケーブル押えと、横断
面弧状に形成され幹線ケーブルを押え込む幹線ケーブル
押え溝と該幹線ケーブルから分岐接続した分岐線を押え
込む分岐線押え溝が設けられた上下一対の分岐側電線・
ケーブル押えとからなる入れ子と,前記入れ子を収納す
る箱状に形成される上下型枠とによって構成される分岐
モールド部の成形金型において,上記上下一対の幹線側
電線・ケーブル押えの上下いずれか一方又は両方の幹線
ケーブル押え溝形成部位を脱着自在に取り付け可能な可
動片によって形成し、前記可動片を前記幹線ケーブル押
え溝の径が小さくなる方向に移動調整する幹線ケーブル
押え溝調整手段を上下一対の幹線側電線・ケーブル押え
のいずれか一方又は両方に設け,上記上下一対の分岐側
電線・ケーブル押えの上下いずれか一方又は両方の幹線
ケーブル押え溝形成部位を脱着自在に取り付け可能な可
動片によって形成し、前記可動片を前記幹線ケーブル押
え溝の径が小さくなる方向に移動調整する幹線ケーブル
押え溝調整手段を前記上下一対の分岐側電線・ケーブル
押えの一方又は両方に設けると共に,上記上下一対の分
岐側電線・ケーブル押えの上下いずれか一方又は両方の
分岐線押え溝形成部位を脱着自在に取り付け可能な可動
片によって形成し、前記可動片を前記分岐線押え溝の径
が小さくなる方向に移動調整する分岐線押え溝調整手段
を上下一対の分岐側電線・ケーブル押えのいずれか一方
又は両方に設けたものである。
【0012】請求項3記載の発明は、幹線ケーブルに分
岐線を接続した接続分岐部を収納して樹脂モールドする
モールド溝を備えた上下一対のコアと、該コアの両端の
それぞれに連設され横断面弧状に形成され幹線ケーブル
を押え込む幹線ケーブル押え溝と該幹線ケーブルから分
岐接続した分岐線を押え込む分岐線押え溝が設けられた
上下一対の分岐側電線・ケーブル押えとからなる入れ子
と,前記入れ子を収納する箱状に形成される上下型枠と
によって構成される分岐モールド部の成形金型におい
て,上記コアの両端にそれぞれ連設される上下一対の分
岐側電線・ケーブル押えの上下いずれか一方又は両方の
幹線ケーブル押え溝形成部位を脱着自在に取り付け可能
な可動片によって形成し、該可動片を前記幹線ケーブル
押え溝の径が小さくなる方向に移動調整する幹線ケーブ
ル押え溝調整手段を前記上下一対の分岐側電線・ケーブ
ル押えの一方又は両方に設けると共に,上記コアの両端
にそれぞれ連設される上下一対の分岐側電線・ケーブル
押えの上下いずれか一方又は両方の分岐線押え溝形成部
位を脱着自在に取り付け可能な可動片によって形成し、
該可動片を前記分岐線押え溝の径が小さくなる方向に移
動調整する分岐線押え溝調整手段を前記上下一対の分岐
側電線・ケーブル押えのいずれか一方又は両方に設けた
ものである。
【0013】請求項4記載の発明は、電線・ケーブル押
え本体に、矩形状の溝に形成される可動片収納溝を設
け、この可動片収納溝を構成する相対向する2つの壁面
に縦状にガイド溝を形成したものである。
【0014】請求項5記載の発明は、上記電線・ケーブ
ル押え本体を、可動片収納溝を構成する収納溝底面に本
体底面に貫通するバカ穴を形成したものである。
【0015】請求項6記載の発明は、上記電線・ケーブ
ル押え本体に形成されるバカ穴を、本体底面で広径に形
成して構成したものである。
【0016】請求項7記載の発明は、上記幹線ケーブル
押え溝を備えた可動片にガイドを設け、該可動片を嵌着
する電線・ケーブル押え本体の2つの内側壁面のそれぞ
れに縦方向にガイド溝を形成すると共に、上記分岐線押
え溝を備えた可動片にガイドを設け、該可動片を嵌着す
る電線・ケーブル押え本体の2つの内側壁面のそれぞれ
に縦方向にガイド溝を形成したたものである。
【0017】請求項8記載の発明は、上記可動片は、幹
線ケーブル押え溝形成部の略中央に幹線ケーブル押え溝
表面から底面に貫通するネジ穴が設けられたもの、及び
分岐線押え溝形成部の略中央に分岐線押え溝表面から底
面に貫通するネジ穴が設けられたものである。
【0018】請求項9記載の発明は、上記可動片に形成
されるネジ穴を、電線・ケーブル押え本体に形成される
バカ穴と中心軸が一致するように成形したものである。
【0019】請求項10記載の発明は、上記第1及び第
2の幹線ケーブル押え溝調整手段及び分岐線押え溝調整
手段は、一端に先端からネジが切られた軸部と、該軸部
の他端に設けられた頭部とからなり、この軸部の中心に
は、先端から所定深さ六角穴が形成されたものである。
【0020】請求項11記載の発明は、上記可動片を、
幹線ケーブル押え溝形成部及び分岐線押え溝形成部側か
ら上記幹線ケーブル押え溝調整手段及び分岐線押え溝調
整手段の軸部に形成された六角穴を用いて幹線ケーブル
押え溝調整手段及び分岐線押え溝調整手段を回すことに
より幹線ケーブル押え溝及び分岐線押え溝の径を調整す
るようにしたものである。
【0021】
【作用】幹線ケーブルの分岐部の導体に分岐線の導体を
圧着コネクタで圧着固定して接続する。この分岐接続し
た幹線ケーブルの外径をノギス等で測り、幹線側電線・
ケーブル押え及び分岐側電線・ケーブル押えの可動片の
深さをノギス、T定規等で測定しながら第1及び第2の
幹線ケーブル溝調整手段を用いて調節して幹線ケーブル
と幹線ケーブル押え溝との間に隙間が生じないようにす
る。同様に分岐線の外径をノギス等で測り、分岐側電線
・ケーブル押えの可動片の深さをノギス、T定規等で測
定しながら分岐線押え溝調整手段を用いて分岐線・ケー
ブル押え溝の径を調節して分岐線と分岐線押え溝との間
に隙間が生じないようにする。
【0022】このように幹線ケーブルの分岐部の導体に
分岐線の導体を圧着コネクタで圧着固定して接続した分
岐接続部を、上下一対の型枠の一方に収納した1つの幹
線側電線・ケーブル押えと、1つのコアと、1つの分岐
側電線・ケーブル押えを連接した一方の入れ子のモール
ド溝に収納する。しかる後、上下一対の型枠の他方に収
納した1つの幹線側電線・ケーブル押えと、1つの分岐
側電線・ケーブル押えと、1つのコアを連接した他方の
入れ子を前記一方の入れ子に合わせ、幹線ケーブルを電
線・ケーブル押えと分岐側電線・ケーブル押えで、分岐
線を分岐側電線・ケーブル押えで挟み込む。
【0023】このとき幹線側電線・ケーブル押え、分岐
側電線・ケーブル押えによって形成される幹線ケーブル
溝と幹線ケーブルとの間、及び分岐側電線・ケーブル押
えによって形成される分岐線押え溝と分岐線との間に
は、隙間が生じることがない。しかる後、モールド用樹
脂を封入して樹脂モールドする。このように上下一対の
幹線側電線・ケーブル押え、上下一対の分岐側電線・ケ
ーブル押えを合わせたときに形成される幹線ケーブル溝
の径を幹線ケーブルの外径に、分岐線押え溝の径を分岐
線の外径に合わせて隙間が生じないように調整している
ため、幹線ケーブルを幹線側電線・ケーブル押え、分岐
側電線・ケーブル押えによって挟み込み、分岐線を分岐
側電線・ケーブル押えによって挟み込んで、樹脂モール
ドしてもモールド樹脂が幹線ケーブル溝、分岐線押え溝
に漏れ出すことがなく、バリの発生を防止することがで
きる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。本
発明に係る分岐モールド部の成形金型は、図9に図示す
る成形金型と基本的には同じであり、異なる点は、幹線
側電線・ケーブル押え、分岐分岐側電線・ケーブル押え
の部分である。図1〜図4には、本発明に係る分岐モー
ルド部の成形金型の幹線側電線・ケーブル押えの一実施
例が示されている。図において、1は幹線側電線・ケー
ブル押えで、電線・ケーブル押え本体2と、可動片3
と、調整ネジ4とによって構成されている。
【0025】電線・ケーブル押え本体2は、図1〜3に
示す如く、直方体状に形成されており、略中央部に可動
片3を収納する可動片収納溝5が形成されている。6は
可動片収納溝5の略中央部に形成される穴で、調整ネジ
4が挿脱可能なバカ穴で構成されている。7は穴6の下
端部に形成される広径部である。8、9はガイド溝で、
可動片収納溝5の壁面に縦長に形成されている。可動片
3は、図2に示す如くコマ状に形成され、従来の幹線ケ
ーブル溝形成部位に相当している。10は幹線ケーブル
溝で、幹線ケーブル110を収納するに適した横断面円
弧状の溝となっている。11はネジ穴で、幹線ケーブル
溝10の略中央に貫通して設けられており、調整ネジ4
が螺嵌可能に構成されている。12、13は電線・ケー
ブル押え本体2のガイド溝8、9に嵌合するガイドで、
可動片3の両側外壁面に形成されている。
【0026】調整ネジ4は、図4に示す如きく、軸部1
4と頭部15よりなり、電線・ケーブル押え本体2の穴
6に着脱自在に挿入できるようになっている。なお、軸
部14は、先端にネジ14aが切られ、また、頭部15
は、軸部14より大径に形成されている。この頭部15
の厚さは、電線・ケーブル押え本体2に形成される穴6
の下端部の広径部7の深さと同一にするのが好ましい
が、頭部15の厚さは、広径部7の深さよりも小さけれ
ば問題はない。16は軸部14の中心部に形成される六
角穴で、軸部14の先端から所定深さ形成されている。
この調整ネジ4は、可動片3のネジ穴11に螺合し、可
動片3の幹線ケーブル溝10側から六角穴16に六角ド
ライバー等を嵌合して回すことができ、調整ネジ4を回
すことにより可動片3が調整ネジ4の軸部14の長手方
向に沿って移動するようになっている。このように可動
片3を有する幹線ケーブル溝10に幹線ケーブル110
を収納するようになっているため、調整ネジ4の上(六
角穴側)は、可動片3が最下位置にあるときでも幹線ケ
ーブル溝10内に突出しないようになっている。また、
調整ネジ4は、幹線側電線・ケーブル押え1を下型枠4
00に収納した場合に、可動片3を幹線ケーブル溝10
の径が小さくなる方向に移動調整する幹線ケーブル溝調
整手段を構成している。この幹線側電線・ケーブル押え
1を下型枠400に収納して分岐接続部に樹脂モールド
する場合、まず、幹線側電線・ケーブル押え1の幹線ケ
ーブル溝10に挟み込む幹線ケーブル110の外径をノ
ギス等によって測る。
【0027】次に、電線・ケーブル押え本体2のガイド
溝8、9に可動片3のガイド12、13を嵌合させて、
可動片3を図1に図示矢印Dに示す如くスライドさせて
可動片収納溝5に収納する。そして、電線・ケーブル押
え本体2の穴6に広径部7側から調整ネジ4を図1に図
示矢印Eに示す如く挿入し、可動片3のネジ穴11に螺
合する。このように調整ネジ4を可動片3のネジ穴11
に螺合することにより、可動片3は、電線・ケーブル押
え本体2に容易に離脱しないように取り付けられること
になる。
【0028】このようにして図5に示す如く、電線・ケ
ーブル押え本体2に、調整ネジ4によって可動片3が取
り付けらた幹線側電線・ケーブル押え1は、下型枠40
0に収納される。この幹線側電線・ケーブル押え1が型
枠400に収納されると、調整ネジ4の頭部15が型枠
300の床面に当接し、可動片3の高さ位置が決定す
る。この状態で、調整ネジ4の六角穴16に六角ドライ
バー等を挿入して回すことにより、可動片3のネジ穴1
1から調整ネジ4を取り出すようにする。すると、調整
ネジ4の可動片3のネジ穴11からの出具合によって可
動片3の高さ位置が変化する。すなわち、六角ドライバ
ー等によって調整ネジ4を回し、可動片3のネジ穴11
から調整ネジ4を引き出すと、調整ネジ4が可動片3の
ネジ穴11から出た分可動片3が図5に図示の矢印Fに
示す如く移動する。そこで、幹線側電線・ケーブル押え
1を下型枠400に収納した後、六角ドライバー等によ
って調整ネジ4を回し、予め測定してある幹線ケーブル
110の外径に一致するようにノギス、T定規等を用い
て測定しながら調整する。具体的には、19φの幹線ケ
ーブルに対し幹線側電線・ケーブル押え1の調整しろを
0〜0.6mmの範囲で設定可能とし、各ケーブルの寸法
誤差を吸収するようにしてある。
【0029】図6に示す如く、下型枠400に幹線側電
線・ケーブル押え1とコア224と分岐側電線・ケーブ
ル押え223を収納した後、幹線ケーブル110と分岐
線120とを圧着端子130で接続した分岐部を図6に
図示の矢印Gに示す如く、幹線ケーブル110を幹線側
電線・ケーブル押え1の可動片3の幹線ケーブル溝10
に、分岐部をコア224のモールド溝228に、分岐側
の幹線ケーブル110を分岐側電線・ケーブル押え22
3の幹線ケーブル溝226、分岐線120を分岐側電線
・ケーブル押え223の分岐線押え溝227にそれぞれ
収納する。しかる後、幹線側電線・ケーブルとコアと分
岐側電線・ケーブル押えを収納した上側の型枠を被せ、
樹脂モールドする。通常、内径の調整は、1mm以内な
ので幹線側電線・ケーブル押え1は、上下の一方(例え
ば、下型)のみの調整で十分であるが、必要により上下
一対の幹線側電線・ケーブル押え1を電線・ケーブル押
え本体2と、可動片3と、調整ネジ4で構成し、幹線ケ
ーブル溝を上下の両方から調整できるようにしても良
い。このようにすると、幹線ケーブル溝と幹線ケーブル
との隙間が大きい場合にも十分対応することができる。
さらに、可動片3の厚さを小さくして調整ネジ4による
調整幅を大きく取れるようにすれば、幹線ケーブル11
0の外径の多少の変更があっても可動片3を替えないで
対応することも可能にできる。
【0030】図7には、本発明に係る分岐モールド部の
成形金型の分岐側電線・ケーブル押えの一実施例が示さ
れている。本実施例は、分岐側電線・ケーブル押えの幹
線ケーブル溝形成部位と分岐線押え溝形成部位とを図1
に図示の実施例同様、電線・ケーブル押え本体と、可動
片と、調整ネジとによって構成したものである。すなわ
ち、50は分岐側電線・ケーブル押え、51は電線・ケ
ーブル押え本体で、52は可動片で、53は調整ネジ
で、54は可動片収納溝で、55は穴で、56は広径部
で、57、58はガイド溝で、59は幹線ケーブル押え
溝である。これら各部材の内、電線・ケーブル押え本体
51は電線・ケーブル押え本体2と、可動片52は可動
片3と、調整ネジ53は調整ネジ4と、可動片収納溝5
4は可動片収納溝5と、穴55は穴6と、広径部56は
広径部7と、ガイド溝57、58はガイド溝8、9と、
幹線ケーブル押え溝59は幹線ケーブル押え溝10と構
成・機能共に同一であるのでここでの説明はしない。
【0031】同様にして、60は可動片、61は調整ネ
ジで、62は可動片収納溝で、63は穴で、64は広径
部で、65、66はガイド溝で、67は分岐線押え溝で
ある。これら各部材の内、可動片60は可動片3と、調
整ネジ61は調整ネジ4と、可動片収納溝62は可動片
収納溝5と、穴63は穴6と、広径部64は広径部7
と、ガイド溝65、66はガイド溝8、9と構成・機能
共に同一であるのでここでの説明はしない。分岐線押え
溝67は、分岐線120を収納するに適した横断面円弧
状の溝となっている。
【0032】通常、幹線ケーブル押え溝59の内径の調
整は、1mm以内なので分岐側電線・ケーブル押え50
は、上下の一方(例えば、下型)のみの調整で十分であ
るが、必要により上下一対の分岐側電線・ケーブル押え
50を用い、可動片52と、調整ネジ53で、幹線ケー
ブル押え溝59を上下の両方から調整できるようにして
も良い。また、同様に分岐線120を押える分岐線押え
溝67の内径の調整も、1mm以内なので分岐側電線・
ケーブル押え50は、上下の一方(例えば、下型)のみ
の調整で十分であるが、必要により上下一対の分岐側電
線・ケーブル押え50を用い、可動片60と、調整ネジ
61分岐線押え溝67を上下の両方から調整できるよう
にしても良い。このようにすると、幹線ケーブル溝と幹
線ケーブルとの隙間及び分岐線押え溝と分岐線との隙間
が大きい場合にも十分対応することができる。さらに、
可動片52及び可動片60の厚さを小さくして調整ネジ
53及び調整ネジ61による調整幅を大きく取れるよう
にすれば、幹線ケーブル110及び分岐線120の外径
の多少の変更があっても可動片52及び可動片60を替
えないで対応することも可能にできる。
【0033】このように構成される幹線側電線・ケーブ
ル押さえ1、分岐線側電線・ケーブル押さえ50を樹脂
モールド用の成形金型を用いて、幹線ケーブル110に
分岐線120を接続した接続分岐部150の樹脂モール
ドについて説明する。
【0034】まず、幹線ケーブル110の導体に分岐線
120の導体を圧着端子130で圧着固定して接続した
接続分岐部150を樹脂モールドする場合には、幹線側
電線・ケーブル押さえ1と分岐線側電線・ケーブル押さ
え50を用いて樹脂モールドする。すなわち、下型枠4
00の収納部410の一方端に幹線側電線・ケーブル押
さえ1を収納し、この幹線側電線・ケーブル押さえ1に
隣接してコア224を収納する。このコア224を収納
する際には、モールド溝228の幹線ケーブル110の
みを収納する側が幹線側電線・ケーブル押さえ1に隣接
するように配置する。そして、このコア224に隣接し
て分岐線側電線・ケーブル押さえ50を収納する。ま
た、上型枠300の収納部310の一方端に幹線側電線
・ケーブル押さえ212を収納し、この幹線側電線・ケ
ーブル押さえ212に隣接してコア214を収納する。
このコア214を収納する際には、モールド溝218の
幹線ケーブル110のみを収納する側が幹線側電線・ケ
ーブル押さえ212に隣接するように配置する。そし
て、このコア214に隣接して分岐線側電線・ケーブル
押さえ213を収納する。
【0035】このようにして構成された上型210と下
型220とによって構成される成形金型を用いて幹線ケ
ーブル110に分岐線120を接続した接続分岐部15
0に樹脂モールドを施す。すなわち、幹線ケーブル11
0の導体に分岐線120の導体を圧着端子130で圧着
固定して接続する。この幹線ケーブル110と分岐線1
20との接続分岐部150を下型220に収納する。こ
の接続分岐部150を下型220に収納する前に、分岐
接続した幹線ケーブル110の外径をノギス等で測り、
幹線側電線・ケーブル押え1の可動片3、分岐側電線・
ケーブル押え50の可動片52の深さをノギス、T定規
等で測定しながら幹線ケーブル溝調整手段4、61を用
いて幹線ケーブル押え溝10と上型210の幹線ケーブ
ル押え溝215とによって形成される溝径、幹線ケーブ
ル押え溝59と上型210の幹線ケーブル押え溝216
とによって形成される溝径を調節する。すなわち、幹線
ケーブル溝調整手段4、61によって下型220に上型
210を合わせた際に、幹線ケーブル110と下型22
0の幹線ケーブル押え溝10との間、幹線ケーブル11
0と上型210の幹線ケーブル押え溝215との間、幹
線ケーブル110と下型220の分岐側電線・ケーブル
押え50の幹線ケーブル押え溝59との間、幹線ケーブ
ル110と上型210の幹線ケーブル押え溝216との
間のそれぞれに隙間が生じないようにする。
【0036】同様にして接続分岐部150を下型220
に収納する前に、分岐接続した分岐線120の外径をノ
ギス等で測り、分岐側電線・ケーブル押え50の可動片
60の深さをノギス、T定規等で測定しながら分岐線押
え溝調整手段61を用いて分岐線・ケーブル押え溝67
と上型210の分岐線・ケーブル押え溝217とによっ
て形成される溝径を調節する。すなわち、分岐線押え溝
調整手段61によって下型220に上型210を合わせ
た際に、分岐線120と下型220の分岐線・ケーブル
押え溝67との間、分岐線120と上型210の分岐線
・ケーブル押え溝217との間のそれぞれに隙間が生じ
ないようにする。
【0037】このように幹線ケーブル110の導体に分
岐線120の導体を圧着端子130で圧着固定して接続
した接続分岐部150を下型枠400に収納した幹線側
電線・ケーブル押え1と、コア224と、分岐側電線・
ケーブル押え50を連接した入れ子221のモールド溝
228に収納する。しかる後、上型枠300に収納した
幹線側電線・ケーブル押え212と、コア214と、分
岐側電線・ケーブル押え213とを連接した入れ子21
1を前記入れ子212に合わせ、幹線ケーブル110を
幹線側電線・ケーブル押え1、212と、分岐側電線・
ケーブル押え50、213で、分岐線120を分岐側電
線・ケーブル押え50、213で挟み込む。
【0038】このとき幹線側電線・ケーブル押え1、2
12と、分岐側電線・ケーブル押え50、213によっ
て形成される幹線ケーブル押え溝10、215、59、
216と幹線ケーブル110との間、及び分岐側電線・
ケーブル押え50、213によって形成される分岐線押
え溝67、227と分岐線120との間には、隙間が生
じることがない。しかる後、モールド用樹脂をモールド
溝218、228内に封入して樹脂モールドする。この
ように樹脂モールドしてもモールド樹脂が幹線ケーブル
溝、分岐線押え溝に漏れ出すことがなく、バリの発生を
防止することができる。
【0039】なお、ここでは、幹線側電線・ケーブル押
さえ1と、分岐線側電線・ケーブル押さえ50を下型枠
400の収納部410に収納し、上型枠300の収納部
310には従来の幹線側電線・ケーブル押さえ212
と、分岐線側電線・ケーブル押さえ213を用いている
が、上型枠300の収納部310に幹線側電線・ケーブ
ル押さえ1と、分岐線側電線・ケーブル押さえ50を収
納し、下型枠400の収納部410に従来の幹線側電線
・ケーブル押さえ212と、分岐線側電線・ケーブル押
さえ213を収納しても良い。
【0040】また、上型枠300の収納部310及び下
型枠400の収納部410の両方に幹線側電線・ケーブ
ル押さえ1を上下一対と、分岐線側電線・ケーブル押さ
え50を上下一対収納しても良い。こうすることによ
り、上下一対の幹線側電線・ケーブル押え1と、上下一
対の分岐側電線・ケーブル押え50によって形成される
幹線ケーブル押え溝10、59と幹線ケーブル110と
の間、及び上下一対の分岐側電線・ケーブル押え50に
よって形成される分岐線押え溝67と分岐線120との
間に生じる隙間の調整を細かに行うことができる。
【0041】幹線ケーブル110の導体に2本の分岐線
120の導体を圧着端子130で圧着固定して接続し、
2本の分岐線120の一方を幹線ケーブル110の電力
入力側に添わせるようにし、2本の分岐線120の他方
を幹線ケーブル110の電力出力側に添わせるようにし
た分岐付きケーブルの接続分岐部150を樹脂モールド
する場合には、下型枠400の収納部410に収納され
るコア224の両端に分岐側電線・ケーブル押え50を
用いる。すなわち、下型枠400の収納部410に分岐
線側電線・ケーブル押さえ50を収納し、この分岐線側
電線・ケーブル押さえ50に隣接してコア224を収納
し、このコア224に隣接して分岐線側電線・ケーブル
押さえ50を収納する。そして、上型枠300の収納部
310には、従来の分岐線側電線・ケーブル押さえ21
3、223を収納するようにしても良い。
【0042】なお、ここでは、分岐線側電線・ケーブル
押さえ50を下型枠400の収納部410の両端部に収
納し、上型枠300の収納部310の両端部には従来の
分岐線側電線・ケーブル押さえ213を用いているが、
上型枠300の収納部310の両端部に分岐線側電線・
ケーブル押さえ50を収納し、下型枠400の収納部4
10の両端部に従来の分岐線側電線・ケーブル押さえ2
13を収納するようにしても良い。
【0043】また、上型枠300の収納部310の両端
部及び下型枠400の収納部410の両端部に分岐線側
電線・ケーブル押さえ50を上下一対づつ収納しても良
い。こうすることにより、上下一対の分岐側電線・ケー
ブル押え50によって形成される幹線ケーブル押え溝1
0、59と幹線ケーブル110との間、及び上下一対の
分岐側電線・ケーブル押え50によって形成される分岐
線押え溝67と分岐線120との間に生じる隙間の調整
を細かに行うことができる。
【0044】なお、本実施例においては、幹線ケーブル
110と分岐線120の接続分岐部150を収納して樹
脂モールドするモールド溝228がストレート状のもの
を示してあるが、幹線ケーブル110と分岐線120の
接続分岐部150をL字状に折り曲げた特殊な分岐部を
形成する場合にも、コア224に隣接して該コア224
に収納される接続分岐部150の電力入力側及び電力出
力側のそれぞれに幹線側電線・ケーブル押さえ又は分岐
線側電線・ケーブル押さえを収納することにより前述の
実施例同様に接続分岐部150を樹脂モールドすること
ができる。
【0045】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、電線・ケ
ーブル押えを電線・ケーブル押え本体と可動片と調整ネ
ジとによって構成し、可動片を調整ネジによって移動し
電線・ケーブル押え溝の径の大きさを調整できるように
してあるため、幹線ケーブルを電線・ケーブル押えで挟
み込んだときに円形溝の径と幹線ケーブルの外径とに差
があっても円形溝の径を調節して円形溝との間に隙間が
生じないようにして樹脂モールドしたときにモールドバ
リが生じるのを防止することができる。
【0046】請求項2記載の発明によれば、幹線側電線
・ケーブル押え及び分岐側電線・ケーブル押えを電線・
ケーブル押え本体と可動片と調整ネジとによって構成
し、可動片を調整ネジによって移動し幹線・ケーブル押
え溝及び分岐側電線・ケーブル押え溝の径の大きさを調
整できるようにしてあるため、幹線ケーブル押え溝と幹
線ケーブルとの隙間が減り、モールドのバリをなくすこ
とができ、バリ取り作業をなくし製造工数を削減するこ
とができ、分岐付きケーブルの分岐部の外観上の品質を
向上できる。
【0047】請求項3記載の発明によれば、2つの分岐
側電線・ケーブル押えを用い電線・ケーブル押え本体と
可動片と調整ネジとによって構成し、可動片を調整ネジ
によって移動し幹線側電線・ケーブル押え溝及び分岐側
電線・ケーブル押え溝の径の大きさを個別に調整できる
ようにしてあるため、幹線ケーブル押え溝と幹線ケーブ
ルとの隙間の調整、分岐線押え溝と分岐線との隙間の調
整を細かく行うことができ、幹線ケーブル押え溝と幹線
ケーブルとの隙間、分岐線押え溝と分岐線との隙間を極
力減すことができ、モールドのバリをなくすことがで
き、バリ取り作業をなくし製造工数を削減することがで
き、分岐付きケーブルの分岐部の外観上の品質を向上で
きる。
【0048】請求項4記載の発明によれば、電線・ケー
ブル押え本体に、矩形状の溝に形成される可動片収納溝
を設け、この可動片収納溝を構成する相対向する2つの
壁面に縦状にガイド溝を形成してあるため、可動片を可
動片収納溝に短時間で正確に収納することができる。
【0049】請求項5記載の発明によれば、電線・ケー
ブル押え本体を、可動片収納溝を構成する収納溝底面に
本体底面に貫通するバカ穴を形成してあるため、可動片
のみを摺動するすることができる。
【0050】請求項6記載の発明によれば、電線・ケー
ブル押え本体に形成されるバカ穴を、本体底面で広径に
形成してあるため、可動片が可動片収納溝から離脱する
のを防止することができる。
【0051】請求項7記載の発明によれば、幹線ケーブ
ル押え溝を備えた可動片にガイドを設け、該可動片を嵌
着する電線・ケーブル押え本体の2つの内側壁面のそれ
ぞれに縦方向にガイド溝を形成すると共に、分岐線押え
溝を備えた可動片にガイドを設け、該可動片を嵌着する
電線・ケーブル押え本体の2つの内側壁面のそれぞれに
縦方向にガイド溝を形成してあるため、可動片を可動片
収納溝に短時間で正確に収納することができる。
【0052】請求項8記載の発明によれば、可動片の幹
線ケーブル押え溝形成部の略中央に幹線ケーブル押え溝
表面から底面に貫通するネジ穴を設け、分岐線押え溝形
成部の略中央に分岐線押え溝表面から底面に貫通するネ
ジ穴を設けて構成しているため、型枠に幹線側電線押
え、分岐側電線押えを収納した状態で幹線ケーブル押え
溝の径の大きさ及び分岐線押え溝の径を調整することが
できる。
【0053】請求項9記載の発明によれば、可動片に形
成されるネジ穴を、電線・ケーブル押え本体に形成され
るバカ穴と中心軸が一致するように成形してあるため、
可動片を可動片収納溝に短時間で正確に収納することが
できる。
【0054】請求項10記載の発明によれば、第1及び
第2の幹線ケーブル押え溝調整手段及び分岐線押え溝調
整手段を、一端に先端からネジが切られた軸部と、該軸
部の他端に設けられた頭部とによって構成し、この軸部
の中心に先端から所定深さ六角穴を形成してあるため、
幹線ケーブル押え溝形成部及び分岐線押え溝形成部側か
ら幹線ケーブル押え溝調整手段及び分岐線押え溝調整手
段の調整を容易に行うことができる。
【0055】請求項11記載の発明によれば、可動片
を、幹線ケーブル押え溝形成部及び分岐線押え溝形成部
側から幹線ケーブル押え溝調整手段及び分岐線押え溝調
整手段の軸部に形成された六角穴を用いて幹線ケーブル
押え溝調整手段及び分岐線押え溝調整手段を回すことに
より幹線ケーブル押え溝及び分岐線押え溝の径を調整す
るようにしてあるため、可動片の調整ネジにる調整が型
枠に幹線側電線押え、分岐側電線押えを収納した状態で
幹線押え溝の径の大きさ及び分岐線押え溝の径を調整で
き、短時間で性格に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る分岐モールド部の成形金型の幹線
側電線押えの組み立て分解図である。
【図2】図1に図示の可動片の全体斜視図である。
【図3】図1に図示の電線押え本体の全体斜視図であ
る。
【図4】図1に図示の調整ネジの全体構成斜視図であ
る。
【図5】図1に図示の幹線側電線押えを組み立てた状態
を示す一部断面正面図である。
【図6】型枠に幹線側電線押え、コア、分岐側電線押え
を収納した分岐モールド部の成形金型に幹線ケーブルに
分岐線を接続した分岐部を収納する状態を示す図であ
る。
【図7】本発明に係る分岐モールド部の成形金型の分岐
側電線押えの一部断面正面図である。
【図8】分岐部に本体モールドした分岐付きケーブルの
分岐部の断面構成図である。
【図9】従来の分岐モールド部の成形金型の入れ子の全
体分解斜視図である。
【図10】従来の分岐モールド部の成形金型の幹線側電
線押えで幹線ケーブルを挟み込んだときの隙間が生じて
いる状態を説明する図である。
【符号の説明】
1………………………………………………幹線側電線・
ケーブル押え 2,51………………………………………電線・ケーブ
ル押え本体 3,52,60………………………………可動片 4,53,61………………………………調整ネジ 5,54,62………………………………可動片収納溝 6,55,63………………………………穴 8,9,57,58,65,66…………ガイド溝 10,59……………………………………幹線ケーブル
押え溝 11……………………………………………ネジ穴 12,13……………………………………ガイド 14……………………………………………軸部 15……………………………………………頭部 16……………………………………………六角穴 50……………………………………………分岐側電線・
ケーブル押え 67……………………………………………分岐線押え溝 110…………………………………………幹線ケーブル 120…………………………………………分岐線 130…………………………………………圧着端子 150…………………………………………接続分岐部 214,224………………………………コア 218,228………………………………モールド溝 223…………………………………………分岐側電線・
ケーブル押え 300…………………………………………上型枠 400…………………………………………下型枠
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 33/12 - 33/14

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幹線ケーブルに分岐線を接続した接続分
    岐部を収納して樹脂モールドするモールド溝を備えた上
    下一対のコアと、該コアに隣接して該コアに収納される
    接続分岐部の電力入力側及び電力出力側のそれぞれに設
    けられ前記接続分岐部に接続される電線・ケーブルを押
    え込む電線・ケーブル押え溝の形成された上下一対の電
    線・ケーブル押えとからなる入れ子と,前記入れ子を収
    納する箱状に形成される上下型枠とによって構成される
    分岐モールド部の成形金型において,上記上下一対の電
    線・ケーブル押えのいずれか一方又は両方の電線・ケー
    ブル押え溝形成部位を脱着自在に取り付け可能な可動片
    によって形成し、該可動片を前記電線・ケーブル押え溝
    径の広狭方向に移動調整する電線・ケーブル押え溝調整
    手段を上下一対の電線・ケーブル押えのいずれか一方又
    は両方に設けたことを特徴とする分岐モールド部の成形
    金型。
  2. 【請求項2】 幹線ケーブルに分岐線を接続した接続分
    岐部を収納して樹脂モールドするモールド溝を備えた上
    下一対のコアと、横断面弧状に形成され幹線ケーブルを
    押え込む幹線ケーブル押え溝が設けられた上下一対の幹
    線側電線・ケーブル押えと、横断面弧状に形成され幹線
    ケーブルを押え込む幹線ケーブル押え溝と該幹線ケーブ
    ルから分岐接続した分岐線を押え込む分岐線押え溝が設
    けられた上下一対の分岐側電線・ケーブル押えとからな
    る入れ子と,前記入れ子を収納する箱状に形成される上
    下型枠とによって構成される分岐モールド部の成形金型
    において,上記上下一対の幹線側電線・ケーブル押えの
    上下いずれか一方又は両方の幹線ケーブル押え溝形成部
    位を脱着自在に取り付け可能な可動片によって形成し、
    前記可動片を前記幹線ケーブル押え溝の径が小さくなる
    方向に移動調整する幹線ケーブル押え溝調整手段を上下
    一対の幹線側電線・ケーブル押えのいずれか一方又は両
    方に設け,上記上下一対の分岐側電線・ケーブル押えの
    上下いずれか一方又は両方の幹線ケーブル押え溝形成部
    位を脱着自在に取り付け可能な可動片によって形成し、
    前記可動片を前記幹線ケーブル押え溝の径が小さくなる
    方向に移動調整する幹線ケーブル押え溝調整手段を前記
    上下一対の分岐側電線・ケーブル押えの一方又は両方に
    設けると共に,上記上下一対の分岐側電線・ケーブル押
    えの上下いずれか一方又は両方の分岐線押え溝形成部位
    を脱着自在に取り付け可能な可動片によって形成し、前
    記可動片を前記分岐線押え溝の径が小さくなる方向に移
    動調整する分岐線押え溝調整手段を上下一対の分岐側電
    線・ケーブル押えのいずれか一方又は両方に設けたこと
    を特徴とする分岐モールド部の成形金型。
  3. 【請求項3】 幹線ケーブルに分岐線を接続した接続分
    岐部を収納して樹脂モールドするモールド溝を備えた上
    下一対のコアと、該コアの両端のそれぞれに連設され横
    断面弧状に形成され幹線ケーブルを押え込む幹線ケーブ
    ル押え溝と該幹線ケーブルから分岐接続した分岐線を押
    え込む分岐線押え溝が設けられた上下一対の分岐側電線
    ・ケーブル押えとからなる入れ子と,前記入れ子を収納
    する箱状に形成される上下型枠とによって構成される分
    岐モールド部の成形金型において,上記コアの両端にそ
    れぞれ連設される上下一対の分岐側電線・ケーブル押え
    の上下いずれか一方又は両方の幹線ケーブル押え溝形成
    部位を脱着自在に取り付け可能な可動片によって形成
    し、該可動片を前記幹線ケーブル押え溝の径が小さくな
    る方向に移動調整する幹線ケーブル押え溝調整手段を前
    記上下一対の分岐側電線・ケーブル押えの一方又は両方
    に設けると共に,上記コアの両端にそれぞれ連設される
    上下一対の分岐側電線・ケーブル押えの上下いずれか一
    方又は両方の分岐線押え溝形成部位を脱着自在に取り付
    け可能な可動片によって形成し、該可動片を前記分岐線
    押え溝の径が小さくなる方向に移動調整する分岐線押え
    溝調整手段を前記上下一対の分岐側電線・ケーブル押え
    のいずれか一方又は両方に設けたことを特徴とする分岐
    モールド部の成形金型。
  4. 【請求項4】 上記電線・ケーブル押え本体は、矩形状
    の溝に形成される可動片収納溝が形成され、該可動片収
    納溝を構成する相対向する2つの壁面に縦状にガイド溝
    が形成されたものである請求項1、2又は3記載の分岐
    モールド部の成形金型。
  5. 【請求項5】 上記電線・ケーブル押え本体は、可動片
    収納溝を構成する収納溝底面に本体底面に貫通するバカ
    穴を形成したものである請求項1、2又は3記載の分岐
    モールド部の成形金型。
  6. 【請求項6】 上記電線・ケーブル押え本体に形成され
    るバカ穴は、本体底面で広径に形成されたものである請
    求項5記載の分岐モールド部の成形金型。
  7. 【請求項7】 上記幹線ケーブル押え溝を備えた可動片
    にガイドを設け、該可動片を嵌着する電線・ケーブル押
    え本体の2つの内側壁面のそれぞれに縦方向にガイド溝
    を形成すると共に、上記分岐線押え溝を備えた可動片に
    ガイドを設け、該可動片を嵌着する電線・ケーブル押え
    本体の2つの内側壁面のそれぞれに縦方向にガイド溝を
    形成したものである請求項1、2、3、4、5又は6記
    載の分岐モールド部の成形金型。
  8. 【請求項8】 上記可動片は、幹線ケーブル押え溝形成
    部の略中央に幹線ケーブル押え溝表面から底面に貫通す
    るネジ穴が設けられたもの、及び分岐線押え溝形成部の
    略中央に分岐線押え溝表面から底面に貫通するネジ穴が
    設けられたものである請求項5記載の分岐モールド部の
    成形金型。
  9. 【請求項9】 上記可動片に形成されるネジ穴は、上記
    電線・ケーブル押え本体に形成されるバカ穴と中心軸が
    一致するように成形されたものである請求項8記載の分
    岐モールド部の成形金型。
  10. 【請求項10】 上記第1及び第2の幹線ケーブル押え
    溝調整手段及び分岐線押え溝調整手段は、一端に先端か
    らネジが切られた軸部と、該軸部の他端に設けられた頭
    部とからなり、この軸部の中心には、先端から所定深さ
    六角穴が形成されたものである請求項1、2、3、4、
    5、6、7又は8記載の分岐モールド部の成形金型。
  11. 【請求項11】 上記可動片は、幹線ケーブル押え溝形
    成部及び分岐線押え溝形成部側から上記幹線ケーブル押
    え溝調整手段及び分岐線押え溝調整手段の軸部に形成さ
    れた六角穴を用いて幹線ケーブル押え溝調整手段及び分
    岐線押え溝調整手段を回すことにより幹線ケーブル押え
    及び分岐線押え溝の径を調整するようにしたものである
    請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の分岐モ
    ールド部の成形金型。
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