JP3075844B2 - フープ状リードフレームにおけるキャンバーの測定装置 - Google Patents

フープ状リードフレームにおけるキャンバーの測定装置

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JP3075844B2
JP3075844B2 JP04188011A JP18801192A JP3075844B2 JP 3075844 B2 JP3075844 B2 JP 3075844B2 JP 04188011 A JP04188011 A JP 04188011A JP 18801192 A JP18801192 A JP 18801192A JP 3075844 B2 JP3075844 B2 JP 3075844B2
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保 吉村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トランジスター等の電
子部品の製造に使用するフープ状リードフレームを、素
材金属板から打ち抜いて製造する場合に、当該リードフ
レームに発生するキャンバーを検査するための装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、図1に示すようなリードフレー
ムAは、素材金属板から打ち抜いて製造するものである
ことにより、当該リードフレームAには、図1に一点鎖
線で示すように、幅方向に反り変形すると言うキャンバ
ーが発生するものであり、このキャンバーの存在は、リ
ードフレームを使用しての電子部品の製造に際して、生
産性の低下とか、不良品発生率の増大とか言った不具合
を招来することになる。
【0003】従って、素材金属板のからの打ち抜きによ
って製造されたフープ状のリードフレームは、これを電
子部品の製造工程に供給するに以前において、当該リー
ドフレームにおける単位長さ当たりのキャンバーを測定
し、このキャンバーが許容寸法範囲内のものであるか否
かを判別する必要がある。そこで、従来は、前記リード
フレームAの左右長手側面縁A′,A″のうち一方の長
手側面縁A′に対して、図1に示すように、任意の単位
長さLの直線定規Bを当てがうことにより、この直線定
規Bにおける直線面B′から一方の長手側面縁A′まで
の歪み寸法の最大値Sを測定し、この最大値Sを、単位
長さL当たりのキャンバーとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フープ状リー
ドフレームの長手方向に沿った各所におけるキャンバー
には、大小のバラツキが存在するものであるにかかわら
ず、前記した従来におけるキャンバーの測定方法は、リ
ードフレームAに対して直線定規Bを当てがうことによ
って、当該リードフレームAの長手方向に沿った全長の
うち極く一部の長さの部分における単位長さ当たりのキ
ャンバーを測定するものであるに過ぎないから、単位長
さ当たりのキャンバーを、フープ状リードフレームの長
手方向に沿った全長にわたって測定することはできない
のであった。
【0005】すなわち、前記従来の測定方法では、フー
プ状リードフレームにおけるキャンバーが許容寸法の範
囲内に入っているか否かの合否を、リアルタイムで判定
することができず、従って、この従来の測定方法によっ
てキャンバーが許容寸法の範囲内のものと判別されたリ
ードフレームであっても、このリードフレームにおける
一部のキャンバーには、前記許容範囲を越えている場合
があるから、このリードフレームを、電子部品の製造工
程に対して供給して電子部品を製造するときに、不良品
の発生率が高くなるのである。
【0006】本発明は、リードフレームにおける単位長
さ当たりのキャンバーを、当該リードフレームの長手方
向に沿った全長にわたって確実に測定できるようにした
装置を提供することを目的とするものである。すなわ
ち、本発明者は、キャンバーを有するリードフレームを
平面板の上面に載せた状態で、当該リードフレームのう
ち適宜長さの部分を、その長さ部分におけるキャンバー
を無くするように平面板の上面と平行の方向にずらせ矯
正すると、前記長さの略中央の部分は、平面板の上面よ
り浮き上がるものであり、しかも、その浮き上がり寸法
は、キャンバーに比例して増大するものである点に着目
し、このことを利用して、本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】この技術的課題を達成す
るため本発明は、長手方向に適宜速度で移送されるフー
プ状リードフレームのうち適宜長さの部分に対して接触
するガイド部材を、前記リードフレームの長手方向に沿
って配設し、該ガイド部材には、その少なくとも一端部
に前記リードフレームにおける幅方向へのずれ動きを規
制するようにした第1規制手段を、その少なくとも他端
部に同じく前記リードフレームにおける幅方向へのずれ
動きを規制するようにした第2規制手段を各々設ける一
方、前記第1規制手段と前記第2規制手段との間の部位
に、前記リードフレームに対する高さ検出手段を配設す
る構成にした。
【0008】
【作 用】この構成において、リードフレームにおけ
る長手方向のうち第1規制手段から第2規制手段までの
長さの部分にキャンバーがないときか、或いは,キャン
バーが小さいときには、リードフレームは、当該リード
フレームのうち前記長さの部分がガイド部材に対して密
接した状態で、換言すると、ガイド部材から浮き上がる
ことがないか、或いは、浮き上がりが小さい状態で、順
次移送される。
【0009】しかし、前記リードフレームにおけるキャ
ンバーが大きくなると、このリードフレームのうち第1
規制手段から第2規制手段までの長さの部分が、第1規
制手段と第2規制手段とによって、当該長さの部分にお
けるキャンバーを無くするか、或いは小さくするように
矯正されることになり、その結果、リードフレームのう
ち第1規制手段と第2規制手段との間の部分が、ガイド
部材より大きく浮き上がり、この浮き上がり状態でリー
ドフレームが移送される。
【0010】しかも、前記リードフレームのうち第1規
制手段から第2規制手段までの長さの部分における浮き
上がり高さは、前記長さの部分におけるキャンバーに比
例して大きくなるものであるから、前記の浮き上がり高
さを、第1規制手段と第2規制手段との間の部位に配設
した高さ検出手段にて検出することにより、リードフレ
ームにおける単位長さ当たりのキャンバーを、リードフ
レームをその長手方向に移送しながら、当該リードフレ
ームにおける長手方向に沿った全長にわたって確実に測
定することができるのである。
【0011】
【発明の効果】従って、本発明によると、フープ状リー
ドフレームにおけるキャンバーが許容寸法の範囲内に入
っているか否かの合否をリアルタイムで判定することが
できる効果を有する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図2〜図5の図面に
ついて説明する。この図において符号1は、長手方向に
沿って移送されるフープ状リードフレームAの長方向に
沿って配設したガイド部材を示し、このガイド部材1の
上面に、前記リードフレームAが移動しながら接触する
ように構成されている。
【0013】前記ガイド部材1における左右両端部のう
ち当該ガイド部材1に対する前記リードフレームAの入
口側における一端部には、軸線を上向きにする左右一対
の第1規制ローラ2a,2bを、その間における間隔を
前記リードフレームAにおける幅寸法Wと略等しくして
配設し、この間に、前記リードフレームAを送り込むこ
とにより、この両第1規制ローラ2a,2bによって、
リードフレームAにおける幅方向へのずれ動きを規制す
るように構成する。なお、この両第1規制ローラ2a,
2bの間には、リードフレームAに対する押さえローラ
3a,3bが配設されている。
【0014】一方、前記ガイド部材1における左右両端
部のうち当該ガイド部材1からの前記リードフレームA
の出口側における他端部には、前記両第1規制ローラ2
a,2bから適宜長さLを隔てた部位に、軸線を上向き
にする左右一対の第2規制ローラ4a,4bを、その間
における間隔を前記リードフレームAにおける幅寸法W
に適宜の許容寸法S0 を加えた寸法にして配設し、この
間に、前記リードフレームAを通すように構成する。な
お、この両第2規制ローラ4a,4bの間にも、リード
フレームAに対する押さえローラ5a,5bが配設され
ている。
【0015】そして、前記ガイド部材1には、前記両第
1規制ローラ2a,2bと、前記両第2規制ローラ4
a,4bとの略中間の部位に、高さ検出手段6を設ける
のであり、この高さ検出手段6は、以下に述べるように
構成されている。すなわち、ガイド部材1の上面に対し
て、一対の軸受け6aにて軸線が前記リードフレームA
の長手方向に平行に延びるようにして回転自在に支持さ
れた支持軸6bと、該支持軸6bから前記リードフレー
ムAに向かって直角に突出するローラ軸6cと、前記支
持軸6bの一端に取付けられて、当該支持軸6bにおけ
る回動角度θを検出するためにポテンションメーター6
dとから成り、前記ローラ軸6cの先端に、センサーロ
ーラ6eを回転自在に設けて、このセンサーローラ6e
を、前記リードフレームAの上面に対して接触するよう
に構成する。
【0016】この構成において、リードフレームAにお
ける長手方向のうち両第1規制ローラ2a,2bから両
第2規制ローラ4a,4bまでの長さLの部分にキャン
バーがないときか、或いは、キャンバーが両第2規制ロ
ーラ4a,4bの間に設定した許容寸法S0 よりも小さ
いときには、リードフレームAは、当該リードフレーム
Aのうち前記長さLの部分がガイド部材1の上面に対し
て密接した状態で、換言すると、ガイド部材1の上面か
ら浮き上がることがない状態で、順次移送される。
【0017】しかし、前記リードフレームのうち両第1
規制ローラ2a,2bから両第2規制ローラ4a,4b
までの長さLの部分にキャンバーが、前記許容寸法S0
を越えて大きくなると、このリードフレームのうち前記
長さLの部分が、両第1規制ローラ2a,2bと両第2
規制ローラ4a,4bとによって、当該長さLの部分に
おけるキャンバーを、前記許容寸法S0 を越えないよう
に矯正されることになり、その結果、リードフレームA
のうち前記長さLの部分が、ガイド部材1の上面によ
り、図5に二点鎖線で示すように、浮き上がり、この浮
き上がり状態でリードフレームAが移送される。
【0018】しかも、前記リードフレームAのうち前記
長さLの部分における浮き上がり高さは、前記長さLの
部分におけるキャンバーに比例して大きくなるものであ
る一方、この浮き上がりに追従して、高さ検出手段6に
おけるセンサーローラ6eが上昇動し、支持軸6bがそ
の軸線の回りに回動するから、前記の浮き上がり高さ
を、高さ検出手段6におけるポテンションメーター6d
によって支持軸6bの回動角度θとして検出することに
より、リードフレームAにおける単位長さL当たりのキ
ャンバーが許容寸法S0 を越えているか否かを、リード
フレームAをその長手方向に移送しながら、当該リード
フレームAにおける長手方向に沿った全長にわたって確
実に測定することができるのである。
【0019】その結果、フープ状リードフレームAにお
けるキャンバーが許容寸法S0 の範囲内に入っているか
否かの合否をリアルタイムで判定することができるか
ら、この測定装置を、電子部品製造工程に対するリード
フレームの供給部に配設して、リードフレームにおける
キャンバーが許容寸法S0 を越えていると判断されと、
リードフレームの供給を自動的に停止するように構成す
るか、或いは、自動的に警報を発するように構成するこ
とにより、電子部品の製造に際しての不良品の発生率を
大幅に低減できるのである。
【0020】なお、高さ検出手段6としては、前記実施
例のように、リードフレームの浮き上がり回転角度とし
て検出するものに限らないことは言うまでもない。一
方、実開昭60−144247号公報等によると、リー
ドフレームAにおけるキャンバーは、図7に示すよう
に、リードフレームAにおける送り孔A2 付きサイドフ
レームA1 に点状のコイニング部C1 を適宜ピッチの間
隔で刻設するとか、或いは、図8に示すように、リード
フレームAにおける送り孔A2 付きサイドフレームA1
にその長手方向に沿って筋状のコイニング部C2 を刻設
することによって、修正できることが記載されている。
【0021】そこで、図6に示すように、リードフレー
ムAの移送経路に沿って、本発明のキャンバー測定装置
Dと、前記点状のコイニング部C1 又は筋状のコイニン
グ部C2 を刻設するためのコイニング刻設装置Cとを配
設し、これらの相互間を制御回路Eを介して、リードフ
レームAのうち前記キャンバー測定装置Dにおいてキャ
ンバーが許容寸法S0 を越えていると判断された部分に
対して、前記コイニング刻設装置Cにて点状のコイニン
グ部C1 又は筋状のコイニング部C2 を適宜刻設するよ
うに関連することにより、フープ状リードフレームにお
けるキャンバーを許容寸法S0 の範囲内にするように修
正することを、リードフレームAの全長にわたって行う
ことができるのである。
【0022】なお、前記各実施例は、リードフレームの
うち左右両長手側面縁の各々に送り孔A2 付きサイドフ
レームA1 を備えたリードフレームAに対して適用した
場合について説明したが、本発明は、これに限らず、リ
ードフレームのうち一方の長手側面縁のみに送り孔A2
付きサイドフレームA1 を備えたリードフレームに対し
ても適用できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の測定方法を示す平面図である。
【図2】本発明による実施例装置の平面図である。
【図3】図2のIII −III 視断面図である。
【図4】図2のIV−IV視断面図である。
【図5】図2のV−V視断面図である。
【図6】本発明の適用例を示す図である。
【図7】リードフレームに対してキャンバー修正用の点
状コイニング部を刻設した状態の平面図である。
【図8】リードフレームに対してキャンバー修正用の筋
状コイニング部を刻設した状態の平面図である。
【符号の説明】
A リードフレーム 1 ガイド部材 2a,2b 第1規制ローラ 3a,3b 押さえローラ 4a,4b 第2規制ローラ 5a,5b 押さえローラ 6 高さ検出手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長手方向に適宜速度で移送されるフープ状
    リードフレームのうち適宜長さの部分に対して接触する
    ガイド部材を、前記リードフレームの長手方向に沿って
    配設し、該ガイド部材には、その少なくとも一端部に前
    記リードフレームにおける幅方向へのずれ動きを規制す
    るようにした第1規制手段を、その少なくとも他端部に
    同じく前記リードフレームにおける幅方向へのずれ動き
    を規制するようにした第2規制手段を各々設ける一方、
    前記第1規制手段と前記第2規制手段との間の部位に、
    前記リードフレームに対する高さ検出手段を配設したこ
    とを特徴とするフープ状リードフレームにおけるキャン
    バーの測定装置。
JP04188011A 1992-07-15 1992-07-15 フープ状リードフレームにおけるキャンバーの測定装置 Expired - Lifetime JP3075844B2 (ja)

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EP1166988B1 (en) * 2000-06-21 2003-10-29 Orac NV Method and installation for applying a relief decoration to elongate members
KR100833081B1 (ko) * 2001-12-22 2008-05-27 주식회사 포스코 자동캠버 측정장치

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