JP3074759B2 - インクジェット記録用紙 - Google Patents
インクジェット記録用紙Info
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- JP3074759B2 JP3074759B2 JP03065023A JP6502391A JP3074759B2 JP 3074759 B2 JP3074759 B2 JP 3074759B2 JP 03065023 A JP03065023 A JP 03065023A JP 6502391 A JP6502391 A JP 6502391A JP 3074759 B2 JP3074759 B2 JP 3074759B2
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- paper
- ink
- cationic
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録方
法に用いられる記録用紙に関し、特にインクジェット適
性（良好なインク乾燥性と高記録濃度）を有すると共に
水性ペン筆記適性の極めて優れたインクジェット記録用
紙に関する。
法に用いられる記録用紙に関し、特にインクジェット適
性（良好なインク乾燥性と高記録濃度）を有すると共に
水性ペン筆記適性の極めて優れたインクジェット記録用
紙に関する。
【０００２】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、騒音が少な
く、高速・高密度記録が可能であり、且つ多色化が容易
なため、各種プリンターとして多方面で利用されてい
る。そして、記録の高速化、高精度化といった記録装置
面の性能向上や、記録のフルカラー化といった用途の拡
大に伴い、記録用紙に対してもより高度な特性が要求さ
れてきている。
く、高速・高密度記録が可能であり、且つ多色化が容易
なため、各種プリンターとして多方面で利用されてい
る。そして、記録の高速化、高精度化といった記録装置
面の性能向上や、記録のフルカラー化といった用途の拡
大に伴い、記録用紙に対してもより高度な特性が要求さ
れてきている。
【０００３】即ち記録用紙としては、 (1) インクの吸収が速く、滲んだり、汚れが発生したり
しないこと。 (2) インクドットの横方向への拡散が必要以上に大きく
なく、且つ均一であること。 (3) インクドットの濃度が高く、しかも鮮明であるこ
と。 (4) 更に記録画像が保存中の光や空気中の酸素等の影響
で変色又は褪色しないこと。 等が要求されている。
しないこと。 (2) インクドットの横方向への拡散が必要以上に大きく
なく、且つ均一であること。 (3) インクドットの濃度が高く、しかも鮮明であるこ
と。 (4) 更に記録画像が保存中の光や空気中の酸素等の影響
で変色又は褪色しないこと。 等が要求されている。
【０００４】これらの要求に対し、従来から幾つかの提
案がなされてきた。例えば、基材上にインク吸収性の良
い顔料と結合剤とを主体とするインク受容層を設ける工
夫が試みられており、顔料としてはシリカ系顔料が一般
的に用いられてきた（特開昭５２−９０７４号，同５５
−５１５８３号，同５６−１４８５８３号，同５８−７
２４９５号）。また、インク受容層に水溶性高分子塗布
層を用いる（特開昭５５−１４４１７２号，同５５−１
４６７８６号）等の提案もなされている。
案がなされてきた。例えば、基材上にインク吸収性の良
い顔料と結合剤とを主体とするインク受容層を設ける工
夫が試みられており、顔料としてはシリカ系顔料が一般
的に用いられてきた（特開昭５２−９０７４号，同５５
−５１５８３号，同５６−１４８５８３号，同５８−７
２４９５号）。また、インク受容層に水溶性高分子塗布
層を用いる（特開昭５５−１４４１７２号，同５５−１
４６７８６号）等の提案もなされている。
【０００５】ところが、前者の場合は、顔料の塗布層を
設けるため捺印性や筆記性に劣り、また紙粉が発生した
りする。後者の場合は、水性高分子の塗布層を設けて高
濃度、インク乾燥性等の効果を目指しているものの、あ
くまで吸水性を主体とした、即ちサイズ度の極めて低い
設定にしたインクジェット適性を考慮したものであるた
めに、水性ペン等による筆記を行った場合にインクのに
じみが生じてしまう欠点を有している。このように、イ
ンクジェット適性と水性ペンによる筆記性を共に満足さ
せるものは得られていないのが現状である。
設けるため捺印性や筆記性に劣り、また紙粉が発生した
りする。後者の場合は、水性高分子の塗布層を設けて高
濃度、インク乾燥性等の効果を目指しているものの、あ
くまで吸水性を主体とした、即ちサイズ度の極めて低い
設定にしたインクジェット適性を考慮したものであるた
めに、水性ペン等による筆記を行った場合にインクのに
じみが生じてしまう欠点を有している。このように、イ
ンクジェット適性と水性ペンによる筆記性を共に満足さ
せるものは得られていないのが現状である。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、記録時のイ
ンクの速やかな乾燥性かつ高い記録画像濃度のインクジ
ェット適性と水性ペン書き適性を共に満足する優れたイ
ンクジェット記録用紙を提供するものである。一般に、
インクジェット記録方法によるインクジェット適性は、
記録用紙のインクの吸収性を高めると記録画像濃度が著
しく低下し、鮮明さに欠け、逆に、インクの吸収性を低
下させると記録画像濃度は高くなるが、記録部のこすれ
汚れ、画質の低下といった矛盾した問題がある。また、
同時に手書き等による筆記性、特に水性ペン書きに対し
ては、にじみを防止するため、上質紙並のサイズ性を有
することが要求される。
ンクの速やかな乾燥性かつ高い記録画像濃度のインクジ
ェット適性と水性ペン書き適性を共に満足する優れたイ
ンクジェット記録用紙を提供するものである。一般に、
インクジェット記録方法によるインクジェット適性は、
記録用紙のインクの吸収性を高めると記録画像濃度が著
しく低下し、鮮明さに欠け、逆に、インクの吸収性を低
下させると記録画像濃度は高くなるが、記録部のこすれ
汚れ、画質の低下といった矛盾した問題がある。また、
同時に手書き等による筆記性、特に水性ペン書きに対し
ては、にじみを防止するため、上質紙並のサイズ性を有
することが要求される。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な吸収性を要求するインクジェット適性と水性ペン書き
のような吸水性を抑える要求の相反する問題について鋭
意研究を重ねた結果、特定の水溶液に対してある値以上
の初期浸透速度を有する基紙を用い、且つ、特定の水溶
性高分子物質を塗布し、更に、塗布した後の初期浸透速
度を特定の範囲に調整することによって、記録後のイン
ク吸収が速く、且つ、記録濃度の高いインクジェット適
性と水性ペン書き適性を共に満足させるインクジェット
記録用紙が得られることを見出した。
な吸収性を要求するインクジェット適性と水性ペン書き
のような吸水性を抑える要求の相反する問題について鋭
意研究を重ねた結果、特定の水溶液に対してある値以上
の初期浸透速度を有する基紙を用い、且つ、特定の水溶
性高分子物質を塗布し、更に、塗布した後の初期浸透速
度を特定の範囲に調整することによって、記録後のイン
ク吸収が速く、且つ、記録濃度の高いインクジェット適
性と水性ペン書き適性を共に満足させるインクジェット
記録用紙が得られることを見出した。
【０００８】本発明は、基紙に水溶性高分子を含む塗液
を塗工したインクジェット記録用紙において、基紙の
ジエチレングリコール５０重量％水溶液の初期浸透速度
が３．５ｇ／秒以上であり、塗液がカチオン性高分子
樹脂を主成分とし、且つ助剤としてカチオン性表面サイ
ズ剤を０．００３〜０．２重量％含んでおり、且つ、
記録用紙のジエチレングリコール５０重量％水溶液によ
る初期浸透速度が３．０〜７．０ｇ／秒であることを特
徴とするインクジェット記録用紙である。
を塗工したインクジェット記録用紙において、基紙の
ジエチレングリコール５０重量％水溶液の初期浸透速度
が３．５ｇ／秒以上であり、塗液がカチオン性高分子
樹脂を主成分とし、且つ助剤としてカチオン性表面サイ
ズ剤を０．００３〜０．２重量％含んでおり、且つ、
記録用紙のジエチレングリコール５０重量％水溶液によ
る初期浸透速度が３．０〜７．０ｇ／秒であることを特
徴とするインクジェット記録用紙である。
【０００９】
【作用】初期浸透速度とは、動的濡れ性試験器（ＷＥＴ
−３０００／（株）レスカ製）を用いて、特定の水溶液
の被記録用紙への初期の浸透量を時間的に表現した値で
ある。具体的には、上記試験器を用い、２×５ｃｍ試験
片を液中１２ｍｍの深さに浸漬させ、このときの水溶液
の浸透量（ｇ）を測定する。浸漬は浸透量がほぼ平衡状
態になるまで行う。
−３０００／（株）レスカ製）を用いて、特定の水溶液
の被記録用紙への初期の浸透量を時間的に表現した値で
ある。具体的には、上記試験器を用い、２×５ｃｍ試験
片を液中１２ｍｍの深さに浸漬させ、このときの水溶液
の浸透量（ｇ）を測定する。浸漬は浸透量がほぼ平衡状
態になるまで行う。
【００１０】更に、図面を用いて説明すると、サンプル
Ｓが液中１２ｍｍの深さまで浸漬した時、Ｃ点を通る。
このＣ点の値を浸透量の基準とし、Ｃ点以降の曲線
（Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ）が浸透量の動きとなる。Ｃ点か
らの直線部を延長し（Ｘ）、平衡状態の浸透量値との交
点をＺ点とし、さらにＺ点から基準値へ垂線をおろし、
その曲線に対してＺＹ／ＣＹの値を固有の初期浸透速度
として数値化する。
Ｓが液中１２ｍｍの深さまで浸漬した時、Ｃ点を通る。
このＣ点の値を浸透量の基準とし、Ｃ点以降の曲線
（Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ，Ｇ）が浸透量の動きとなる。Ｃ点か
らの直線部を延長し（Ｘ）、平衡状態の浸透量値との交
点をＺ点とし、さらにＺ点から基準値へ垂線をおろし、
その曲線に対してＺＹ／ＣＹの値を固有の初期浸透速度
として数値化する。
【００１１】例えば、一定時間後の浸透量が同一でも、
紙の種類により初期浸透速度の値は異なる。この初期浸
透速度を測定することにより、記録用紙の初期の浸透状
態を極めて鋭敏に知るができ、インクジェット適性と水
性ペン書き適性を併せて評価できることが判った。本発
明者等は、さらに種々の水溶液での初期浸透速度につい
て鋭意検討した結果、水溶液としてジエチレングリコー
ル５０重量％水溶液を用いると、極めて高い相関関係を
示すことが判った。
紙の種類により初期浸透速度の値は異なる。この初期浸
透速度を測定することにより、記録用紙の初期の浸透状
態を極めて鋭敏に知るができ、インクジェット適性と水
性ペン書き適性を併せて評価できることが判った。本発
明者等は、さらに種々の水溶液での初期浸透速度につい
て鋭意検討した結果、水溶液としてジエチレングリコー
ル５０重量％水溶液を用いると、極めて高い相関関係を
示すことが判った。
【００１２】本発明は、基紙においては、ジエチレング
リコール５０重量％水溶液の初期浸透速度が３．５ｇ／
秒以上でなければならない。初期浸透速度が３．５ｇ／
秒未満の基紙を用いると、塗布する水溶性高分子物質の
大部分が基紙表面に留まり、水性ペン書き適性は向上す
るものの、インクジェット適性、特にインクの吸収が著
しく低下してしまう。
リコール５０重量％水溶液の初期浸透速度が３．５ｇ／
秒以上でなければならない。初期浸透速度が３．５ｇ／
秒未満の基紙を用いると、塗布する水溶性高分子物質の
大部分が基紙表面に留まり、水性ペン書き適性は向上す
るものの、インクジェット適性、特にインクの吸収が著
しく低下してしまう。
【００１３】基紙の初期浸透速度のコントロールは、パ
ルプ組成、叩解条件、填料、紙力増強剤、内添サイズ
剤、ｐＨ調節剤等の配合のコントロール、乾燥条件、加
圧条件等、抄紙機に合わせた操業条件のコントロール等
を適宜選択して行うことができる。
ルプ組成、叩解条件、填料、紙力増強剤、内添サイズ
剤、ｐＨ調節剤等の配合のコントロール、乾燥条件、加
圧条件等、抄紙機に合わせた操業条件のコントロール等
を適宜選択して行うことができる。
【００１４】該基紙は、ＫＰ，ＳＰ，ＡＰ法等によって
得られる針葉樹パルプや広葉樹パルプ等の化学パルプや
ＳＣＰ、ＢＣＴＭＰ，ＣＴＭＰ，ＣＧＰ，ＲＧＰ，ＳＧ
Ｐ，ＴＭＰ等の各種機械パルプやＤＩＰ等の古紙パルプ
を主体とし、必要の応じて、麻パルプのような非木材パ
ルプ、合成パルプ、各種の合成繊維，ガラス繊維が適宣
組合わされパルプ組成物に、添加剤として、タルク，カ
オリン，クレー，焼成カオリン，炭酸カルシウム，水酸
化アルミニウム，二酸化チタン，珪酸マグネシウム，硫
酸マグネシウム，アルミノ珪酸塩，シリカ，ベントナイ
ト等の鉱物質填料やポリスチレン樹脂微粒子，尿素ホル
マリン樹脂微粒子及び熱膨張性微小中空粒子或いは非熱
膨張性微小中空粒子やその他の有機系填料等の填料、ア
ニオン、カチオン性ロジン系サイズ，石油系サイズ，ア
ルキルケテンダイマー系サイズ，アルケニル無水コハク
酸サイズ及び無水ステアリン酸系サイズ等のサイズ剤、
アニオン性，カチオン性，ノニオン性又は両性のポリア
クリルアミド系重合体，ポリエチレンイミン及びその誘
導体，ポリアミン，ポリアミド，ポリアミン及びその誘
導体，ポリエチレンオキサイド，植物ガム，ポリビニル
アルコール，カチオン性ラテックス，カチオン性尿素ホ
ルマリン樹脂，メラミンメラミンホルマリン樹脂，ポリ
アミド樹脂等の有機系化合物の歩留向上剤，ろ水性向上
剤、紙力増強剤、更に染料，ｐＨ調整剤，ピッチコント
ロール剤，スライムコントロール剤，消泡剤等を必要に
応じて適宣選択して内添され、長網抄紙機，ツインワイ
ヤー抄紙機，短網抄紙機，丸網抄紙機やヤンキー抄紙機
により抄紙される。
得られる針葉樹パルプや広葉樹パルプ等の化学パルプや
ＳＣＰ、ＢＣＴＭＰ，ＣＴＭＰ，ＣＧＰ，ＲＧＰ，ＳＧ
Ｐ，ＴＭＰ等の各種機械パルプやＤＩＰ等の古紙パルプ
を主体とし、必要の応じて、麻パルプのような非木材パ
ルプ、合成パルプ、各種の合成繊維，ガラス繊維が適宣
組合わされパルプ組成物に、添加剤として、タルク，カ
オリン，クレー，焼成カオリン，炭酸カルシウム，水酸
化アルミニウム，二酸化チタン，珪酸マグネシウム，硫
酸マグネシウム，アルミノ珪酸塩，シリカ，ベントナイ
ト等の鉱物質填料やポリスチレン樹脂微粒子，尿素ホル
マリン樹脂微粒子及び熱膨張性微小中空粒子或いは非熱
膨張性微小中空粒子やその他の有機系填料等の填料、ア
ニオン、カチオン性ロジン系サイズ，石油系サイズ，ア
ルキルケテンダイマー系サイズ，アルケニル無水コハク
酸サイズ及び無水ステアリン酸系サイズ等のサイズ剤、
アニオン性，カチオン性，ノニオン性又は両性のポリア
クリルアミド系重合体，ポリエチレンイミン及びその誘
導体，ポリアミン，ポリアミド，ポリアミン及びその誘
導体，ポリエチレンオキサイド，植物ガム，ポリビニル
アルコール，カチオン性ラテックス，カチオン性尿素ホ
ルマリン樹脂，メラミンメラミンホルマリン樹脂，ポリ
アミド樹脂等の有機系化合物の歩留向上剤，ろ水性向上
剤、紙力増強剤、更に染料，ｐＨ調整剤，ピッチコント
ロール剤，スライムコントロール剤，消泡剤等を必要に
応じて適宣選択して内添され、長網抄紙機，ツインワイ
ヤー抄紙機，短網抄紙機，丸網抄紙機やヤンキー抄紙機
により抄紙される。
【００１５】本発明は、エチレングリコール５０重量％
水溶液の初期浸透速度が３．５ｇ／秒以上の基紙に、カ
チオン性高分子樹脂を水溶性高分子の主成分とし、且つ
助剤としてカチオン性表面サイズ剤を０．００３〜０．
２重量％を含む塗液を塗布するものである。
水溶液の初期浸透速度が３．５ｇ／秒以上の基紙に、カ
チオン性高分子樹脂を水溶性高分子の主成分とし、且つ
助剤としてカチオン性表面サイズ剤を０．００３〜０．
２重量％を含む塗液を塗布するものである。
【００１６】カチオン性高分子樹脂としては、ポリアミ
ド・エピクロルヒドリン樹脂、メラミンホルムアルデヒ
ド樹脂、ポリアミド樹脂等の合成樹脂やカチオン性ポリ
ビニルアルコール、カチオン化澱粉等が例示できる。
尚、ポリビニルアルコール等の合成高分子，酸化澱粉等
の澱粉類，カルボキシメチルセルロース，ヒドロキシエ
チルセルロース等のセルローズ誘導体など水溶性高分子
を本発明の効果を損なわない程度の範囲で併用してもよ
い。
ド・エピクロルヒドリン樹脂、メラミンホルムアルデヒ
ド樹脂、ポリアミド樹脂等の合成樹脂やカチオン性ポリ
ビニルアルコール、カチオン化澱粉等が例示できる。
尚、ポリビニルアルコール等の合成高分子，酸化澱粉等
の澱粉類，カルボキシメチルセルロース，ヒドロキシエ
チルセルロース等のセルローズ誘導体など水溶性高分子
を本発明の効果を損なわない程度の範囲で併用してもよ
い。
【００１７】一方、カチオン性表面サイズ剤としては、
カチオン性スチレン系表面サイズ剤、カチオン性スチレ
ンアクリル系表面サイズ剤、カチオン性アミド系表面サ
イズ剤等が適宜選択されて使用される。その添加量とし
ては、カチオン性高分子樹脂を主成分とする塗液に助剤
としてカチオン性表面サイズ剤を０．００３〜０．２重
量％、好ましくは０．００５〜０．１５重量％の範囲内
で用いられるのが望ましい。因に、０．００３重量％に
満たない添加は水性ペン書き適性が悪く、また０．２重
量％を越えるような使用は、インクジェット適性である
インク乾燥性が低下してしまう。
カチオン性スチレン系表面サイズ剤、カチオン性スチレ
ンアクリル系表面サイズ剤、カチオン性アミド系表面サ
イズ剤等が適宜選択されて使用される。その添加量とし
ては、カチオン性高分子樹脂を主成分とする塗液に助剤
としてカチオン性表面サイズ剤を０．００３〜０．２重
量％、好ましくは０．００５〜０．１５重量％の範囲内
で用いられるのが望ましい。因に、０．００３重量％に
満たない添加は水性ペン書き適性が悪く、また０．２重
量％を越えるような使用は、インクジェット適性である
インク乾燥性が低下してしまう。
【００１８】本発明は、水溶性高分子としてカチオン性
高分子樹脂を使用し、更に、カチオン性表面サイズ剤を
併用することにより、カチオン性高分子樹脂のみの塗工
では得られない水性ペン書き適性を改良することができ
る
高分子樹脂を使用し、更に、カチオン性表面サイズ剤を
併用することにより、カチオン性高分子樹脂のみの塗工
では得られない水性ペン書き適性を改良することができ
る
【００１９】該塗液は、ツーロール或いはメータリング
ブレード式のサイズプレス，グラビアコート，ゲートロ
ール，ビルブレード及びショートドウェルコーター等の
公知の塗工方法によって塗工される。塗布量は乾燥重量
が両面で０．５〜３．０ｇ／ｍ2 程度が望ましい。ま
た、必要に応じてキャレンダー、スーパーキャレンダー
等の平滑化装置により平滑性を付与してもよい。
ブレード式のサイズプレス，グラビアコート，ゲートロ
ール，ビルブレード及びショートドウェルコーター等の
公知の塗工方法によって塗工される。塗布量は乾燥重量
が両面で０．５〜３．０ｇ／ｍ2 程度が望ましい。ま
た、必要に応じてキャレンダー、スーパーキャレンダー
等の平滑化装置により平滑性を付与してもよい。
【００２０】更に、本発明は塗工後のエチレングリコー
ル５０重量％水溶液の初期浸透速度が３．０〜７．０ｇ
／秒、好ましくは３．５〜６．５ｇ／秒となるように調
整することが必要である。因に３．０ｇ／秒未満の場
合、水性ペン書き適性は良好であるが、インクジェット
記録濃度は高いものの、記録後のインク吸収が著しく遅
く記録部の擦れ汚れが生じる。一方、初期浸透速度が
７．０ｇ／秒を越える場合には、インクジェット記録後
のインク吸収は速いが、記録濃度低く、水性ペン書きに
よるにじみが生じてしまう。
ル５０重量％水溶液の初期浸透速度が３．０〜７．０ｇ
／秒、好ましくは３．５〜６．５ｇ／秒となるように調
整することが必要である。因に３．０ｇ／秒未満の場
合、水性ペン書き適性は良好であるが、インクジェット
記録濃度は高いものの、記録後のインク吸収が著しく遅
く記録部の擦れ汚れが生じる。一方、初期浸透速度が
７．０ｇ／秒を越える場合には、インクジェット記録後
のインク吸収は速いが、記録濃度低く、水性ペン書きに
よるにじみが生じてしまう。
【００２１】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。な
お、例中の「部」及び「％」は、特に断らない限りそれ
ぞれ「重量部」及び「重量％」を示す。
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。な
お、例中の「部」及び「％」は、特に断らない限りそれ
ぞれ「重量部」及び「重量％」を示す。
【００２２】実施例１ フリーネス５００ｃｃのＮＢＫＰ２０部及びＬＢＫＰ８
０部のパルプスラリーに対パルプ当り、タルク５部，ロ
ジンエマルジョンサイズ０．２部，硫酸バンド２部を添
加した紙料を長網抄紙機で米坪６４ｇ／ｍ2 となるよう
に抄紙して基紙を得た。この基紙に、ポリアミド・エピ
クロルヒドリン樹脂と酸化澱粉（４：１）及びカチオン
性アミド系表面サイズ剤０．０５重量％を含む３％塗液
を塗布量が４０ｇ／ｍ2 になるようにサイズプレスで塗
布乾燥し、マシンキャレンダー処理して、紙水分６．５
％のインクジェット記録用紙を得た。
０部のパルプスラリーに対パルプ当り、タルク５部，ロ
ジンエマルジョンサイズ０．２部，硫酸バンド２部を添
加した紙料を長網抄紙機で米坪６４ｇ／ｍ2 となるよう
に抄紙して基紙を得た。この基紙に、ポリアミド・エピ
クロルヒドリン樹脂と酸化澱粉（４：１）及びカチオン
性アミド系表面サイズ剤０．０５重量％を含む３％塗液
を塗布量が４０ｇ／ｍ2 になるようにサイズプレスで塗
布乾燥し、マシンキャレンダー処理して、紙水分６．５
％のインクジェット記録用紙を得た。
【００２３】実施例２ 実施例１の基紙に、カチオン性ポリアミド系樹脂とポリ
ビニルアルコール（４：２）及びカチオン性スチレン系
表面サイズ剤０．０３重量％を含む４％塗液を塗布量が
３５ｇ／ｍ2 になるようにサイズプレスで塗布乾燥し、
マシンキャレンダー処理して、紙水分６．５％のインク
ジェット記録用紙を得た。
ビニルアルコール（４：２）及びカチオン性スチレン系
表面サイズ剤０．０３重量％を含む４％塗液を塗布量が
３５ｇ／ｍ2 になるようにサイズプレスで塗布乾燥し、
マシンキャレンダー処理して、紙水分６．５％のインク
ジェット記録用紙を得た。
【００２４】実施例３ フリーネス５２０ｃｃのＮＢＫＰ１０部とフリーネス５
００ｃｃのＬＢＫＰ９０部のパルプスラリーに対パルプ
当り、炭酸カルシウム８部，アルキルケテンダイマー系
サイズ剤０．２部を添加した紙料を長網抄紙機で米坪６
４ｇ／ｍ2 となるように抄紙して基紙を得た。この基紙
に、カチオン性ポリアミド系樹脂とポリビニルアルコー
ル（４：１）及びスチレン−アクリル系表面サイズ剤
０．０６重量％の４％水溶液を塗布量が４０ｇ／ｍ2 に
なるようにサイズプレスで塗布乾燥し、マシンキャレン
ダー処理して、紙水分６．５％のインクジェット記録用
紙を得た。
００ｃｃのＬＢＫＰ９０部のパルプスラリーに対パルプ
当り、炭酸カルシウム８部，アルキルケテンダイマー系
サイズ剤０．２部を添加した紙料を長網抄紙機で米坪６
４ｇ／ｍ2 となるように抄紙して基紙を得た。この基紙
に、カチオン性ポリアミド系樹脂とポリビニルアルコー
ル（４：１）及びスチレン−アクリル系表面サイズ剤
０．０６重量％の４％水溶液を塗布量が４０ｇ／ｍ2 に
なるようにサイズプレスで塗布乾燥し、マシンキャレン
ダー処理して、紙水分６．５％のインクジェット記録用
紙を得た。
【００２５】実施例４ フリーネス４８０ｃｃのＮＢＫＰ３０部、ＬＢＫＰ６０
部及びフリーネス３５０ｃｃの再生パルプ１０部のパル
プスラリーに対パルプ当り、タルク５部，ロジンエマル
ジョンサイズ０．４部，硫酸バンド２部を添加した紙料
を長網抄紙機で米坪６４ｇ／ｍ2 となるように抄紙して
基紙を得た。この基紙に、ポリアミド・エピクロルヒド
リン樹脂とポリビニルアルコール（４：１）及びカチオ
ン性アミド系表面サイズ剤０．１２重量％を含む３％塗
液を塗布量が４０ｇ／ｍ2 になるようにサイズプレスで
塗布乾燥し、マシンキャレンダー処理して、紙水分６．
５％のインクジェット記録用紙を得た。
部及びフリーネス３５０ｃｃの再生パルプ１０部のパル
プスラリーに対パルプ当り、タルク５部，ロジンエマル
ジョンサイズ０．４部，硫酸バンド２部を添加した紙料
を長網抄紙機で米坪６４ｇ／ｍ2 となるように抄紙して
基紙を得た。この基紙に、ポリアミド・エピクロルヒド
リン樹脂とポリビニルアルコール（４：１）及びカチオ
ン性アミド系表面サイズ剤０．１２重量％を含む３％塗
液を塗布量が４０ｇ／ｍ2 になるようにサイズプレスで
塗布乾燥し、マシンキャレンダー処理して、紙水分６．
５％のインクジェット記録用紙を得た。
【００２６】比較例１ 実施例１において、カチオン性アミド系表面サイズ剤を
添加しなかった以外は、実施例１と同様にして行ない、
インクジェット記録用紙を得た。
添加しなかった以外は、実施例１と同様にして行ない、
インクジェット記録用紙を得た。
【００２７】比較例２ 実施例１において、カチオン性アミド系表面サイズ剤の
添加量を０．００２重量％にした以外は、実施例１と同
様にして行い、インクジェット記録用紙を得た。
添加量を０．００２重量％にした以外は、実施例１と同
様にして行い、インクジェット記録用紙を得た。
【００２８】比較例３ 実施例１において、カチオン性アミド系表面サイズ剤の
添加量を０．３重量％にした以外は、実施例１と同様に
して行い、インクジェット記録用紙を得た。
添加量を０．３重量％にした以外は、実施例１と同様に
して行い、インクジェット記録用紙を得た。
【００２９】比較例４ 実施例１において、ロジンエマルジョンサイズの使用量
を１．５部にして基紙を得た以外は実施例１と同様にし
て行い、インクジェット記録用紙を得た。
を１．５部にして基紙を得た以外は実施例１と同様にし
て行い、インクジェット記録用紙を得た。
【００３０】比較例５ 実施例１において、ロジンエマルジョンサイズの使用量
を０．０１部にした基紙を得た以外は、実施例１と同様
にして行い、インクジェット記録用紙を得た。
を０．０１部にした基紙を得た以外は、実施例１と同様
にして行い、インクジェット記録用紙を得た。
【００３１】このようにして得られた９種類のインクジ
ョット記録用紙について、下記の評価を行い、その結果
を表１に示す。
ョット記録用紙について、下記の評価を行い、その結果
を表１に示す。
【００３２】〔乾燥性〕記録装置（Canon Canoward α
-50 ）で所定パターンを記録し、記録直後の記録部をガ
ーゼで擦りインクの広がりによる汚れを目視評価する。 ○：汚れない ×：汚れる
-50 ）で所定パターンを記録し、記録直後の記録部をガ
ーゼで擦りインクの広がりによる汚れを目視評価する。 ○：汚れない ×：汚れる
【００３３】〔記録濃度〕記録装置（Canon Canoward
α-50 ）で所定パターンを記録し、記録部濃度をＭａｃ
ｂｅｔｈ（ＲＤ９１４）で測定する。
α-50 ）で所定パターンを記録し、記録部濃度をＭａｃ
ｂｅｔｈ（ＲＤ９１４）で測定する。
【００３４】〔水性ペン書きによるにじみ評価〕Ｊ−Ｔ
ＡＰＰＩ紙パルプ試験方法Ｎｏ．１２−７６に準じて評
価する。数字が大きいほど線がにじみがなく、シャープ
である
ＡＰＰＩ紙パルプ試験方法Ｎｏ．１２−７６に準じて評
価する。数字が大きいほど線がにじみがなく、シャープ
である
【００３５】
【表１】
【００３６】
【発明の効果】表１から明らかなように、本発明の実施
例で得られたインクジェット記録用紙は、インク吸収が
速く，高い濃度の記録が得れ、かつ水性ペン書き適性の
優れたものである。
例で得られたインクジェット記録用紙は、インク吸収が
速く，高い濃度の記録が得れ、かつ水性ペン書き適性の
優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】 図１は、初期浸透速度について説明するため
のもので、上部のグラフは浸透量の動きを示し、下部は
サンプルＳの状態を説明するものである。
のもので、上部のグラフは浸透量の動きを示し、下部は
サンプルＳの状態を説明するものである。
Ｓ：サンプル Ｗ：水溶液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平３−33298（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−283182（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−264886（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−189482（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−69387（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−43290（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B41M 5/00
Claims (1)
- 【請求項１】 基紙に水溶性高分子を含む塗液を塗工し
たインクジェット記録用紙において、基紙のジエチレ
ングリコール５０重量％水溶液の初期浸透速度が３．５
ｇ／秒以上であり、塗液がカチオン性高分子樹脂を主
成分とし、且つ助剤としてカチオン性表面サイズ剤を
０．００３〜０．２重量％含んでおり、且つ、記録用
紙のジエチレングリコール５０重量％水溶液による初期
浸透速度が３．０〜７．０ｇ／秒であることを特徴とす
るインクジェット記録用紙。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03065023A JP3074759B2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | インクジェット記録用紙 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03065023A JP3074759B2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | インクジェット記録用紙 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04299174A JPH04299174A (ja) | 1992-10-22 |
| JP3074759B2 true JP3074759B2 (ja) | 2000-08-07 |
Family
ID=13274966
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03065023A Expired - Fee Related JP3074759B2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | インクジェット記録用紙 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3074759B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6688023B2 (ja) * | 2015-08-13 | 2020-04-28 | 北越コーポレーション株式会社 | インクジェット記録用紙 |
-
1991
- 1991-03-28 JP JP03065023A patent/JP3074759B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04299174A (ja) | 1992-10-22 |
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