JP2938380B2 - インクジェット記録用紙及びその製造方法 - Google Patents
インクジェット記録用紙及びその製造方法Info
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Description
録用紙に関し、特に、水系インクの吸収性や発色性及び
保存性に優れ、高濃度、高解像度、かつ、表面光沢度が
高いインクジェット記録用紙及びその製造方法に関す
る。
インクの改良が進んだために、普通紙に対してもマルチ
カラー程度の画像を記録することができるようになって
きている。しかしながら、これらの普通紙タイプのイン
クジェット記録用紙では、画像の鮮明さや色再現性が劣
るので、フルカラーの画像再現を行うことができないと
いう欠点があった。そこで、その欠点を解決するため、
インクジェット記録用紙の基紙の表面に、カラーインク
を吸収することのできる受理層を設けることが行われて
きた。
ト記録用紙としては、シリカやゼオライトの様な、多孔
質で吸油性の大きい顔料を主体とした塗工層をインク受
理層として設けたものや、インク吸収速度の異なる2層
構造を有する塗工層を設けたインクジェット記録用紙が
開示されている(特開昭55−12829号公報、同5
6−148585号公報)。
録用紙は、インクの吸収や発色性に優れる一方、ドット
の形状が悪くかつバラツキも大きいため、特にハイライ
ト部やハーフトーン部のようにインクの打ち込み量が少
ない部分ががさついた画像となり、印刷物と比べると見
劣りせざるを得ないという欠点があった。しかもこれら
のインクジェット記録用紙の記録面は、通常、光沢のな
いマット面(艶消し面)であるため、写真のような印画
紙調の画像を得ることはできなかった。
として、基紙に塗布液を塗工した後、その塗工面が湿潤
状態にあるうち、該面を直接高温の鏡面ドラム面に圧接
し、鏡面を写し取るいわゆるキャスト法が知られてい
る。これに関して、キャスト紙を基紙として、該キャス
ト紙の表面に特定のポリビニルアルコール樹脂層を設け
ることにより、JIS P−8142での光沢度が80
%以上という、光沢度の高いインクジェット記録用紙を
得る方法も開示されている(特公平3−25352)。
ジェット記録用紙は、印字前には表面光沢が良好で高級
感を有するものの、インク量が多いフルカラーの画像を
印字した場合には、インクの吸収速度が遅いためインク
が表面に溢れ、未乾燥のインクがガイドロール等に触れ
て流れたり、重ねて印字する混色部でインクが滲み、画
像が不鮮明になる等の理由から、高品質のインクジェッ
ト記録を得ることができないという欠点があった。
面をキャスト法で仕上げる方法を利用した例も開示され
ており、例えば、インクジェット記録用紙の受理層に用
いる顔料として、シリカを単独で用いる方法(特開平6
−72017号公報)や、平均粒子径が300nm以下
のコロイド粒子を主成分とする光沢発現層を最表層に設
ける方法(特開平7−117335号公報)が提案さ
れ、これによって印字濃度が高く、鮮明且つ高品位のイ
ンクジェット記録を得ることが可能となった。
シリカのような顔料では、顔料分散粘度が極めて高いた
め分散濃度を高くすることが出来ない上、水分を含んだ
バインダーや助剤等を添加した最終的な塗工液では一段
と固形分濃度が低くなり、著しく水分の多い塗工液とな
らざるを得ない。従って、乾燥速度の制約から塗工速度
が上げられず、生産性が悪いため製造コストが高くなる
という欠点がある。
にカオリンを単独で用いる方法(特開平7−11733
5号公報)も提案されたが、インク吸収性が悪く、イン
クが溢れたり混色部で滲みが認められ、高画質のインク
ジェット記録を得ることはできない。
つのみを使用する乾燥方式である上、直接法や凝固法な
どで、極端に塗工量が多かったり、塗工液の固形分濃度
が低く水分が多いために乾燥負荷が大きくなる場合で
も、ドラム温度は塗工液の沸点等により制限されるので
(最高温度約110℃程度)、このような場合には乾燥
時間を長くする他なく、操業性が大幅に低下する上、エ
ネルギーコストも大幅に上昇することになる。
された方法の如く、乾燥温度が低い場合には、操作性が
いちじるしく劣る。更に、比表面積の大きな合成シリカ
等の顔料をフルカラー印字の際のインクの受理層に用い
る場合には、通常、10g/m2 以上塗工するため、オ
ゾン等による印字部の変色が著しく、印刷物の保存性に
も問題があった。
沢のインクジェット記録用紙を得る方法も開示されてい
るが(特開平7−89216号公報)、この方法によっ
てインク吸収性と光沢度を両立させるためには、表層に
用いられる擬ベーマイト層の膜厚を一定量以上必要とす
るために、コストが高い上表面性が不十分となり、ドッ
トの真円性が悪く、画像鮮明性が十分でないという欠点
があった。このように、印画紙調の高画質の記録を得る
ことのできるインクジェット用記録紙を効率よく製造す
る方法は未だ知られていない。
は、印画紙調の高画質のインクジェット記録を得ること
のできる記録用紙について鋭意研究した結果、インク染
料に対して高吸着性を有すると共に流動性に優れ、高固
形分化が可能な顔料及び特定のバインダー等を配合して
なる塗工液を用いて、インク受理層のアンダー層を設け
ると共に、該アンダー層の上に光沢発現性を有する顔料
を含有する最表層をインク受理層のトップ層として設け
た場合には、インク吸収性や発色性に優れると共に印字
濃度や解像度も高く、かつ、表面光沢を容易に印画紙並
とすることのできるインクジェット記録用紙を得ること
ができることを見い出し、本発明に到達した。
ェット記録方式によって容易に高品質のフルカラー画像
を再現することのできる、安価なインクジェット記録用
紙を提供することにある。本発明の第二の目的は、イン
クジェット記録方式によって印画紙調の高品位の画像を
再現することができる記録用紙を、効率的に製造する方
法を提供することにある。
は、支持体の少なくとも一方の面に、二層以上の塗工層
からなるインク受理層を設けてなるインクジェット記録
用紙であって、前記インク受理層の一部を形成する最表
層(以下、単に最表層とする)より下のインク受理層
(以下、アンダー層とする)が、せん断速度が105 s
ec-1における同心二重円筒粘度計において、固形分を
40%と換算した場合のスラリー粘度が3〜10cps
となる顔料100重量部と水性接着剤5〜40重量部と
を配合した塗工液を、乾燥後の重量で5〜30g/m2
となるように塗工して設けた塗工層であり、その上に塗
工する前記最表層が、平均粒子径が10〜200nmの
超微粒顔料と染料定着剤、並びにアルカリ金属塩及び/
又はアルカリ土類金属塩を主体とする塗工層である事を
特徴とするインクジェット記録用紙、及び、その製造方
法によって達成された。
で製造された紙の中から適宜選択することができる。こ
のような紙は、例えば、広葉樹クラフトパルプ、針葉樹
クラフトパルプ、あるいはこれらのパルプの混合物にク
レー、タルク及び炭酸カルシウム等の内添填料、サイズ
剤、歩留まり向上剤及び紙力増強剤等の製紙用各種薬品
が添加されたスラリーから、長網抄紙機を用いて抄紙
し、ヤンキードライヤあるいは多筒式ドライヤで乾燥し
て製造する。
アンダー層に用いる顔料としては、炭酸カルシウム、カ
オリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化
チタン、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、水
酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、珪酸カルシウ
ム、珪酸マグネシウム、アルミナ、サチンホワイト、合
成無定形シリカ等の無機顔料、及び尿素樹脂やポリスチ
レン樹脂、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエ
チレン等の有機顔料が挙げられる。これらの顔料は単独
あるいは2種類以上を混合して使用することができる。
の固形分濃度を高めるために、できるだけスラリー粘度
を高くしないものが望ましく、従って、同心二重円筒粘
度計を用い、せん断速度が105 sec-1において、固
形分を40%として換算した場合のスラリー粘度が3〜
10cpsの範囲となるような顔料を選択する。粘度が
3cps以下のものでは、塗工層が緻密になり過ぎてイ
ンク吸収性が不十分となり、10cps以上のもので
は、インクの吸収が早すぎて印字濃度の低下が起こり、
極端な場合にはインクが裏まで抜けるので好ましくな
い。
用いられているが、B型粘度計では顔料に対する分散剤
の有無や添加量及び攪拌の影響等が表れるため、粒径や
形状が同じ顔料でも条件によって粘度の異なる場合が生
ずる。そこで、本発明では、塗工層の空隙構造を決める
主因である顔料の粒子径や形状による特性を最も反映す
ることのできる、同心二重円筒粘度計である高せん断粘
度計を用いて、せん断速度が105 sec-1における顔
料の粘度を測定する。
する時に用いる接着剤としては、例えば、酸化澱粉、エ
ーテル化澱粉、エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉
類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、
大豆蛋白、ポリビニルアルコール及びその誘導体、無水
マレイン酸樹脂、スチレンブタジエン共重合体、アクリ
ル酸エステル及びメタクリル酸エステル、エチレン酢酸
ビニル等の重合体または共重合体、あるいはこれらの各
種重合体の官能基変性重合体等が使用される。
ことができるという観点から、金属塩と反応してゲルを
形成するカゼインや、ほう砂との反応でゲルを形成する
ポリビニルアルコール等の、ゲルを形成し得るバインダ
ーを使用することが特に好ましい。これらの接着剤は、
乾燥されたインク受理層に後記する適当な空隙層を含有
させるため、顔料100重量部に対して5〜40重量部
使用するが、特に8〜25重量部の範囲で、単独あるい
は混合して使用することが好ましい。5重量部未満だ
と、後に設ける最表層の形成が困難となったり、塗工層
強度が不足して粉落ち現象が生じる。また、40重量部
を超えると空隙量が不足する。
散剤、増粘剤、消泡剤、離型剤、及び、着色剤等を塗工
層に更に適宜配合しても良い。また、上記塗工層は、2
層以上から構成されても良いが、これらの塗工層全体と
して、後記する空隙量を確保することが必要である。上
記のアンダー層の塗工量は、5〜30g/m2 であるこ
とが好ましい。アンダー層の塗工量が5g/m2 未満で
あると、その上に設ける、後記最表層の形成が困難とな
り、30g/m2 を超えると画像濃度が低下する。
入式のポロシメーターで測定したときに、0.05〜
0.2cc/gの空隙量を有することが好ましい。0.
05cc/g未満ではインクの吸収性が遅く、表面にイ
ンクが溢れたり滲んで画質の低下を招く。逆に0.2c
c/gより多いとインクの吸収が良すぎるため、インク
の浸透が速くなり印字濃度が低下するので、画像が不鮮
明になったり、極端な場合には、裏側までインクが浸透
するいわゆる裏抜け現象も発生する。
に、インク定着機能を有すると共に、記録用紙表面に光
沢を付与する塗工層を最表層として設ける。該最表層に
は、例えばコロイダルシリカ等のシリカゾル、アルミナ
ゾル等のアルミナ水和物、チタニアゾル、ジルコニアゾ
ル等の金属酸化物、及びその他の、平均粒子径が10〜
200nmの超微粒顔料を、単独あるいは2種以上混合
して使用する。
は、記録用紙表面の光沢は高くなるものの、粒子が小さ
過ぎて塗工時に前記アンダー層へ浸透する割合が多くな
り、最表層を形成するのに必要な塗工量が増大するので
コストの点で不利である。又、200nm以上では光沢
度を向上させる効果が少なく、光沢レベルを高めるため
に塗工量を多くする必要があるため、やはりコストの点
で不利である上、記録時の染料の表面歩留まりが低下す
るので印字濃度が低下し、好ましくない。
高分子等の染料定着剤、並びに、アルカリ金属塩及び/
又は蟻酸カルシウム等のアルカリ土類金属塩を、顔料1
00重量部に対して、それぞれ20〜100重量部及び
10〜200重量部程度加えることができる。最表層の
塗工量は、乾燥後で1〜10g/m2 とすることが好ま
しい。乾燥は塗工紙全体の水分が3〜8%になるように
熱風ドライヤ等で行うことができ、さらにスーパーカレ
ンダーやソフトカレンダー等の表面処理を行うことが好
ましい。
は、塗工後、紙面が湿潤状態にある間に、加熱された金
属の鏡面ロールに直接塗工面を圧接する、いわゆるキャ
スト法で乾燥する。前記アンダー層や最表層の塗工は、
ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコー
ター、カーテンコーター、バーコーター、グラビアコー
ター等の通常の塗工機を用いて行うことができる。
る観点から、前記キャスト法は、特に凝固法であること
が好ましい。この場合には、前記受理層用の顔料として
特に流動性が良好な顔料を選択するほか、水性接着剤と
して、蟻酸カルシウム等のアルカリ土類金属塩やその他
の金属塩と反応して凝固する性質を有する、カゼイン等
の高分子化合物を選択することが好ましく、これによっ
て高い表面光沢を有するポーラスな塗工層が容易に形成
され、一般的な方式である熱風ドライヤーで乾燥したも
のより、内部空隙が一段と大きくなる。
材の上に、インクの発色性や印字濃度に影響する染料成
分を効率的に吸収するアンダー層、及び、該アンダー層
の上に塗工された表面光沢を付与する最表層からなるイ
ンク受理層を有しており、前記アンダー層は大容量の水
性成分を吸収できる空隙を有しているので、インクジェ
ットプリンターによってフルカラー印字しても、インク
の溢れがなく、印字濃度や解像度が高く高画質で、か
つ、非印字部も含めた印字物全体の表面光沢に優れた記
録画像を得ることができる。また、本発明の製造方法に
よれば、著しく生産効率が良いので、高品質であるにも
係わらず安価なインクジェット記録用紙を提供すること
ができる。特に、乾燥工程をキャスト法とした場合に得
られる記録用紙の表面光沢は良好であり、インクジェッ
ト記録後においては、印画紙調の画像が再現される。
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
又、特に断らない限り、以下に記載する「部」及び
「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量%」を意味す
る。
80mlのNBKP10部、炭酸カルシウム20部、ア
ルキルケテンダイマー0.15部、カチオン化澱粉0.
6部、及び硫酸バンド0.5部をそれぞれ添加してスラ
リーを調整した後、長網抄紙機を用いて坪量82g/m
2 の基紙を得た。
級カオリン(アマゾン88:ザ・カウリン・ダ・アマゾ
ニア社製の商品名)80部と、軽質炭酸カルシウム(タ
マパールTP123:奥多摩工業株式会社製商品、アス
ペクト比約15)20部を用い、分散剤としてポリアク
リル酸ソーダを0.5部加え、ミキサーで強く攪拌して
分散させ、固形分濃度65%の顔料スラリーを得た。
て固形分濃度を40%に調整し分散した後、同心二重円
筒粘度計(ハーキュレス高せん断粘度計:熊谷理機工業
株式会社製の商品名)で測定したところ、得られたスラ
リーの粘度は3cpsであった。次に、この65%スラ
リーに、バインダーとしてカゼインを3部及びスチレン
ブタジエンラテックス(0693:日本合成ゴム株式会
社製の商品番号)を7部、離型剤としてステアリン酸カ
ルシウム0.5部並びにpH調整剤を加え、良く攪拌し
てアンダー層用塗工液を調製した。
のコロイダルシリカ(スノーテックスN:日産化学工業
株式会社製の商品名)50部、カチオン性染料定着剤
(PAS−H−10(L):日東紡績株式会社製の商品
名)10部及び蟻酸カルシウム50部を混合し、固形分
濃度が8%になるように水を加えて最表層用塗工液を調
製した。尚、コロイダルシリカの平均粒子径は動的散乱
法により求めた値である。
ロールコーターで15g/m2 塗工し、塗工液が湿潤状
態にある間に、この上に最表層用塗工液をロールコータ
ーを用いて5g/m2 塗工した後、その塗工面を105
℃に加熱した鏡面を有する金属ロールの表面に圧接しな
がら水分が5%程度になるまで乾燥し、アンダー層の空
隙が0.06cc/gのインクジェット記録用シートを
得た。得られたインクジェット記録用シートに対してイ
ンクジェットプリンターの適性及び生産性を評価する試
験を行った。
は表1に示した通りである。 ・塗工層の空隙量:各試料について、カミソリの刃で最
表層を削り取ったもの、更にアンダー層も削り取ったも
のについて測定したデータから、アンダー層の空隙量を
特定した値である。 ・光沢度:JIS P8142に準じた方法により測定
した値である。
ード株式会社製のフルカラープリンターHP−DESK
JET−1200Cを用い、グリーンとバイオレットの
各ベタ部を印字したパターンにおいて、境界部の滲みの
程度を目視により評価した。 滲みが全く認められない・・・・・・・・・・・○ やや滲みが認められる・・・・・・・・・・・・△ かなり滲みが認められる・・・・・・・・・・・×
字面に、堅さの異なる鉛筆を用い、同程度の筆圧で直線
を描いた時の状態を目視により評価した。 6H以上でも線が描け、かつ塗工層表面の脱落が全く認
められない・・・○ 2H〜5Hで線が描け、6H以上の鉛筆では塗工層表面の脱落
が認められる・・△ HB以下で線が描け、H以上の鉛筆では塗工層表面の脱落
が認められる・・×
印字したハイライト部のシアン色のドットを実体顕微鏡
(100倍)で観察し、目視により評価した。 ほぼ円に近い形状でしかもかなり規則的である・・○ ドットの形状は比較的一定だが輪郭が乱れている・△ ドットの形状が非常に不規則である・・・・・・・×
水分を3〜7%の範囲まで乾燥できる塗工速度に注目
し、実施例1の塗工速度に対する相対比較で評価した。 実施例1の塗工速度の0.8 〜1.2 倍・・・・・・○ 実施例1の塗工速度の0.5 〜0.8 倍・・・・・・△ 実施例1の塗工速度の0.5 倍以下・・・・・・・×
で印字したシアン色のベタ部の農度をマクベス濃度計R
D514を用いて測定し、以下の基準で評価した。 1.30以上である・・・・・・・・・・・・○ 1.20〜1.30・・・・・・・・・・・・△ 1.20・・・・・・・・・・・・・・・・・×
カオリン80部、及び、軽質炭酸カルシウム20部を、
それぞれ70部及び30部に変えた他は、実施例1と全
く同様にして、アンダー層の空隙量が0.09cc/g
のインクジェット記録用シートを得た。得られたシート
について、実施例1と全く同じように評価試験を行った
結果は表1に示した通りである。尚、固形分濃度40%
の顔料スラリーの粘度は4cpsであった。
カオリン80部を、一級カオリン(ウルトラホワイト9
0:エンゲルハード社製の商品名)50部に、また、軽
質炭酸カルシウム20部を50部に変えた他は、実施例
1と全く同様にして、アンダー層の空隙量が0.13c
c/gのインクジェット用シートを得た。得られたシー
トについて、実施例1と全く同じように評価試験を行っ
た結果は表1に示した通りである。尚、固形分濃度40
%の顔料スラリーの粘度は7cpsであった。
例1で用いた一級カオリン80部を75部に、また、ア
スペクト比が約15の軽質炭酸カルシウム20部を、同
社製のアスペクト比が約8の軽質炭酸カルシウム20部
にそれぞれ変えると共に、合成非晶質シリカ(ファイン
シールX−37:徳山曹達株式会社製の商品名)5部を
加えて用いた他は、実施例1と全く同様にして、アンダ
ー層の空隙量が0.18cc/gのインクジェット記録
用シートを得た。得られたシートについて、実施例1と
全く同じように評価試験を行った結果は表1に示した通
りである。尚、固形分濃度40%の顔料スラリーの粘度
は10cpsであった。
理層の乾燥法を、鏡面ドラムを使用したキャスト法では
なく、熱風乾燥のコート法に変え、更にスーパーカレン
ダーで表面処理した他は、実施例4と全く同様にして、
受理層の空隙量が0.09cc/gのインクジェット記
録用シートを得た。得られたシートについて、実施例1
と全く同様に評価試験を行った結果は表1に示した通り
である。
の、カゼイン3部及びスチレンブタジエンラテックス7
部を、それぞれ2部及び3部に変えた他は、実施例3と
全く同様にして、アンダー層の空隙量が0.15cc/
gのインクジェット記録用シートを得た。得られたシー
トについて、実施例1と全く同様に評価試験を行った結
果は表1に示した通りである。
て、カゼイン3部及びスチレンブタジエンラテックス7
部を、それぞれ12部及び20部に変えると共に、更
に、リン酸エステル化デンプン(MS#4400:日本
食品株式会社製商品)8部を加えて用いた他は、実施例
3と全く同様にして、アンダー層の空隙量が0.09c
c/gのインクジェット記録用シートを得た。得られた
シートについて、実施例1と全く同様に評価試験を行っ
た結果は表1に示した通りである。
nmのコロイダルシルカを、粒子径が10nmのコロイ
ダルシルカに変えた他は、実施例2と全く同様にして、
アンダー層の空隙量が0.09cc/gのインクジェッ
ト記録用シートを得た。得られたシートについて、実施
例1と全く同じように評価試験を行った結果は表1に示
した通りである。
nmのコロイダルシルカを、粒子径が60nm(100
nm×10nmの柱状)のアルミナゾル(カタロイドA
S−3:触媒化成株式会社製の商品名)に変えた他は、
実施例2と全く同様にして、アンダー層の空隙量が0.
09cc/gのインクジェット記録用シートを得た。得
られたシートについて、実施例1と全く同じように評価
試験を行った結果は表1に示した通りである。
を、粒子径が80nmのカチオン性コロイダルシリカ
(スノーテックスAK−ZL:日産化学工業株式会社製
の商品名)に変えた他は、実施例2と全く同様にして、
アンダー層の空隙量が0.09cc/gのインクジェッ
ト記録用シートを得た。得られたシートについて、実施
例1と全く同じように評価試験を行った結果は表1に示
した通りである。
0nmのコロイダルシルカを、粒子径が200nmのポ
リスチレン有機顔料(L8999:旭化成工業株式会社
製の商品)に変えた他は、実施例2と全く同様にして、
アンダー層の空隙量が0.09cc/gのインクジェッ
ト記録用シートを得た。得られたシートについて、実施
例1と全く同じように評価試験を行った結果は表1に示
した通りである。
ン80部及び軽質炭酸カルシウム20部を、合成非晶質
シリカ(ファインシールX−37B:徳山曹達株式会社
製の商品名)30部及び一級カオリン(ウルトラホワイ
ト90:エンゲルハード社製の商品名)70部に変えた
他は、実施例1と全く同様にして、アンダー層の空隙量
が0.32cc/gのインクジェット記録用シートを得
た。得られたシートについて、実施例1と全く同様に評
価試験を行った結果は表1に示した通りである。尚、固
形分濃度40%の顔料スラリーの粘度は20cpsであ
った。
シリカ30部及び一級カオリン70部を、それぞれ10
部及び90部に変えた他は、比較例1と全く同様にし
て、アンダー層の空隙量が0.2cc/gのインクジェ
ット記録用シートを得た。得られたシートについて、実
施例1と全く同様に評価試験を行った結果は表1に示し
た通りである。尚、固形分濃度40%の顔料スラリーの
粘度は12cpsであった。
て、重質炭酸カルシウム(エスカロン#2000:三共
製粉株式会社製の商品名)100部のみを使用した他
は、比較例1と全く同様にして、アンダー層の空隙量が
0.03cc/gのインクジェット記録用シートを得
た。得られたシートについて、実施例1と全く同様に評
価試験を行った結果は表1に示した通りである。尚、固
形分濃度40%の顔料スラリーでの粘度は2cpsであ
った。
使用した、カゼイン3部及びスチレンーブタジエンラテ
ックス7部をそれぞれ15部及び30部に変えた他は、
実施例3と全く同様にして、アンダー層の空隙が0.0
4cc/gのインクジェット記録用シートを得た。得ら
れたシートについて、実施例1と全く同様に評価試験を
行った結果は表1に示した通りである。
使用した、カゼイン3部及びスチレンーブタジエンラテ
ックス7部をともに2部に変えた他は、実施例3と全く
同様にして、アンダー層の空隙が0.22cc/gのイ
ンクジェット記録用シートを得た。得られたシートにつ
いて、実施例1と全く同様に評価試験を行った結果は表
1に示した通りである。
乾燥法として、鏡面ドラムを使用する方法の代わりに熱
風乾燥法を用いた他は、比較例5と全く同様にして、ア
ンダー層の空隙量が0.1cc/gのインクジェット記
録用シートを得た。得られたシートについて、実施例1
と全く同様に評価試験を行った結果は表1に示した通り
である。
を、粒子径が300nmのコロイダルシリカ(PST−
3:日本化学工業株式会社製の商品名)に変えた他は、
実施例2と全く同様にして、アンダー層の空隙量が0.
1cc/gのインクジェット記録用シートを得た。得ら
れたシートについて、実施例1と全く同様に評価試験を
行った結果は表1に示した通りである。
mのコロイダルシルカを、粒子径が5nmのコロイダル
シリカ(ST−XS:日産化学工業株式会社製の商品
名)に変えた他は、実施例2と全く同様にして、アンダ
ー層の空隙料が0.1cc/gのインクジェット記録用
シートを得た。得られたシートについて、実施例1と全
く同様に評価試験を行った結果は表1に示した通りであ
る。
Claims (7)
- 【請求項1】 支持体の少なくとも一方の面に、二層以
上の塗工層からなるインク受理層を設けてなるインクジ
ェット記録用紙であって、前記インク受理層の一部を形
成する最表層より下のインク受理層が、せん断速度が1
05 sec-1における同心二重円筒粘度計において、固
形分を40%と換算した場合のスラリー粘度が3〜10
cpsとなる顔料100重量部と水性接着剤5〜40重
量部とを配合した塗工液を、乾燥後の重量で5〜30g
/m2 となるように塗工して設けた塗工層であり、その
上に塗工する前記最表層が、平均粒子径が10〜200
nmの超微粒顔料と染料定着剤、並びにアルカリ金属塩
及び/又はアルカリ土類金属塩を主体とする塗工層であ
る事を特徴とするインクジェット記録用紙。 - 【請求項2】 最表層より下のインク受理層の水銀ポロ
シメーターによる空隙量が0.05〜0.2cc/gで
ある、請求項1に記載されたインクジェト記録用紙。 - 【請求項3】 最表層より下のインク受理層用顔料の3
0〜100重量部が柱状若しくは紡錘状の軽質炭酸カル
シウムである、請求項1又は2に記載されたインクジェ
ット記録用紙。 - 【請求項4】 水性接着剤がアルカリ金属塩及び/又は
アルカリ土類金属塩とゲルを形成し得る高分子である、
請求項1〜3のいずれかに記載されたインクジェット記
録用紙。 - 【請求項5】 超微粒顔料がシリカゾル及び/又はアル
ミナ水和物である、請求項1〜4のいずれかに記載され
たインクジェット記録用紙。 - 【請求項6】 支持体の少なくとも一方の面に、二層以
上の塗工層からなるインク受理層を設けてなるインクジ
ェット記録用紙の製造方法であって、前記インク受理層
の一部を形成する最表層より下のインク受理層を、せん
断速度が105 sec-1における同心二重円筒粘度計に
おいて、固形分を40%と換算した場合のスラリー粘度
が3〜10cpsとなる顔料100重量部と水性接着剤
5〜40重量部とを配合した塗工液を、乾燥後の重量で
5〜30g/m2 となるように塗工して設けると共に、
該層が湿潤状態にある間に、更に、最表層として、平均
粒子径が10〜200nmの超微粒顔料と染料定着剤、
並びにアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を
主体とする塗工液を塗工することを特徴とするインクジ
ェット記録用紙の製造方法。 - 【請求項7】 最表層の乾燥をキャスト法によって行う
請求項6に記載されたインクジェット記録用紙の製造方
法。
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-
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- 1995-10-09 JP JP7288032A patent/JP2938380B2/ja not_active Expired - Fee Related
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