JP3074612B2 - 石積み壁の目地構造 - Google Patents

石積み壁の目地構造

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JP3074612B2
JP3074612B2 JP04242326A JP24232692A JP3074612B2 JP 3074612 B2 JP3074612 B2 JP 3074612B2 JP 04242326 A JP04242326 A JP 04242326A JP 24232692 A JP24232692 A JP 24232692A JP 3074612 B2 JP3074612 B2 JP 3074612B2
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宜伸 山口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、江戸切り仕上げが施さ
れた石積み壁の目地構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、建築物の外壁等にて美観や高級
観を得るために、石積み施工をおこなったり、躯体壁面
に石積み状に天然石を貼着することがある。なかでも積
石の表面に瘤出しを施した、所謂江戸切り仕上げの二面
切り積石は、質量感とともに目地を目立たたせることな
く施工でき、多くの石積みに用いられている。
【0003】従来、この江戸切り仕上げを用いた壁面で
は、その一部断面が図2に示されているが、全体が略方
形平板状に形成され、表面の瘤出し部22aに対して上
縁に段付き加工23が施された積石21Aと、これと同
形の他の積石21Bとを盤面方向に沿って積層しつつ躯
体壁面Sに貼着していた。また、この石積みによって形
成された目地部25の、積石21Aと積石21Bとの接
合部には目地材24が介装され、防水が施されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記石積み
壁では、目地部25が凹部であるのであまり目立つこと
がなく、かつ壁に重量感をもたせられるという効果があ
るが、天然石等からなる積石21A,21Bには、躯体
壁面Sからこれら積石21A,21Bの表面に至る厚み
を有する石材を使用する必要があり、極めて高価になる
という問題があった。
【0005】本発明ではこのような石積み壁における問
題点に鑑みて、美観を損なうことなく構築コストの低減
を実現しうる、石積み壁の目地構造を提供することを目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明の石積み壁の目地構造では、江戸切
り仕上げが施された複数の積石部材によって形成された
石積み壁の目地構造であって、前記積石部材は各々、瘤
出し部を形成する略方形平板状の本体石材と、この本体
石材の少なくとも水平方向に位置させられる一方の縁部
の背面側に取り付けられて鎹により本体石材と一体とさ
れることにより、その表面が前記一方の縁部に沿って露
出する側縁石材とを含み、前記石積み壁には、前記各積
石部材が前記側縁石材を介して配列されることにより
前記本体石材の間に前記側縁石材の表面が露出すること
で目地部が形成されていることを特徴とし、これにより
前記石積み壁の外表面から没入する目地部では前記側縁
石材が認識され、美観を損なうことなく前記本体石材に
てその厚みを低減できる。
【0007】また、請求項2の発明は、同じく江戸切り
仕上げが施された複数の積石部材によって形成された石
積み壁の目地構造であって、前記積石部材は各々、瘤出
し部を形成する略方形平板状の本体石材と、この本体石
材の少なくとも水平方向に位置させられる一方の縁部
背面側に取り付けられてその表面が前記一方の縁部に沿
って露出する側縁石材とを含み、かつ該積石部材は前記
本体石材と前記側縁石材とが打込まれたPC板として形
成され、前記石積み壁には、前記各積石部材が前記側縁
石材を介して配列されることにより、前記本体石材の間
に前記側縁石材の表面が露出することで目地部が形成さ
れていることを特徴とし、これにより上記石積み壁の施
工性と強度の向上を図る。
【0008】
【実施例】本発明に係る石積み壁の目地構造(以下、単
に本構造という。)について、その一実施例を図1に基
づいて説明する。
【0009】図1は本構造を用いた石積み壁の側断面図
であり、これによると石積み壁Hは複数の積石部材、図
では積石部材A,B,C,…がそれら盤面に沿った方向
に配設されている。これら積石部材A,B,C,…は同
一形状であって、そのうち一の積石部材Aについて説明
すると、積石部材Aは、全体が略方形平板状で瘤出し部
1aを形成する本体石材1と、この本体石材1の、施工
された石積み壁Hにおいて水平方向に位置させられる一
方(図では上方)の縁部3に背面側から取り付けられた
側縁石材2とから主に構成されている。
【0010】上記本体石材1は、御影石などの天然石材
や人工石材から形成された所定の厚みを有する石板であ
り、上記瘤出し部1aの表面には石割り状態を著す凹凸
の装飾が施されている。また、縁部3に沿った側面6
は、図1に示される石積み壁Hに施工したときの状態に
おいて、瘤出し部1aの表面(石積み壁Hの外面)に近
づくにつれ降下する傾斜面に形成され、係る側面6に水
勾配が設けられている。
【0011】そして縁部3の背面側には、この縁部3の
長手方向に沿って段付き部3cが形成されており、この
段付き部3cに上記側縁石材2が取り付けられている。
この本体石材1に取り付けられた側縁石材2は、その上
下方向の幅が上記段付き部3cのそれよりも広く設けら
れ、石積み壁Hを構成したときに本体石材1の縁部3に
沿って一部露出するようになっている。
【0012】これら本体石材1と側縁石材2とは、それ
らの当接面にエポキシ樹脂等の接着剤が介装され、さら
に、石積み壁Hとしたときにその外面と直交する鉛直方
向の側面に、鎹7が打ち込まれることにより固定されて
いる。また、段付き部3cにおける本体石材1と側縁石
材2との間隙には、補強のためのモルタル8が充填され
ている。
【0013】このように本体石材1と側縁石材2とから
なる積石部材をこのまま外壁施工に用いてもよいが、本
実施例ではさらに施工性と強度の向上を図るべく、これ
ら本体石材1の背面側にコンクリート層9が設けられて
積石部材Aが構成されている。すなわち、このコンクリ
ート層9は、結合された本体石材1と側縁石材2とを、
予め型枠中に打設したコンクりート上に打込むことによ
り形成されるものであり、この場合積石部材Aが全体と
して、所謂プレキャストコンクリートパネル(以下、P
C板という。)に形成されている。
【0014】このようにPC板として形成された積石部
材Aを躯体壁面として使用する場合には、これと同様に
作製された積石部材B,C,…を、各々の本体石材1の
端部と隣設される積石部材の側縁石材2の端部とを対向
させるように、すなわち各積石部材A,B,C,…がそ
れぞれ側縁石材2を介して配列されるように石積み壁H
を形成する。このとき、例えば図1に示される積石部材
Aと積石部材Bとの接合部には、タール等の目地材4を
充填し止水を施す。これにより石積み壁Hには、各本体
石材1の間に目地部5が形成されるが、その目地部5に
は側縁石材2の表面が露出することになり、したがって
側縁石材2として本体石材1と実質的に同質のものを用
いることにより、その目地部5は恰も本体石材1自身が
加工されて形成されたかのような外観を呈する。つま
り、この石積み壁Hは、図2に示したような従来の石積
み壁と実質的に同様の外観を呈するものとなる。
【0015】このような構造の目地部5では、石積み壁
Hの外表面を形成する各積石部材A,B,C,…の本体
石材1の瘤出し部1aから側縁石材2が没入しており、
本体石材1と側縁石材2との接合部が外見上殆ど一体化
して認識されるので、従来の石積み壁と美観的には何等
遜色なく、質量感のある江戸切りを形成することができ
る。そして、本体石材1と別体に側縁石材2が設けられ
ているから、二面切りで構成する一体の石材に比べて、
本体石材1自体の厚みを薄くすることができ、また表面
積が少ない石材により本体石材1を形成することができ
る。すなわち、このような構造により、従来においては
使用できなかった薄い石材や小さな石材も本体石材1や
側縁石材2として使用可能となり、材料コストを大幅に
低減することができるのである。勿論、本体石材と側縁
石材とを鎹により固定し、あるいはPC化することによ
り、それらを何等支障なく確実強固に一体化でき実質的
に単体の石材と同様に取り扱うことが可能である。
【0016】さらに、本実施例にて示されるように、各
積石部材A,B,C,…が本体石材1および側縁石材2
とを打設した、所謂石打込みPC板として形成されてい
ると、躯体壁面に石材を個々に貼着する必要もなく、そ
れ自体で壁を構築することができ、施工性に優れるとと
もに壁の強度を向上させることができる。
【0017】尚、上述の実施例では、構成の容易性なら
びに、目地材4の充填による目地部5における美観性を
勘案して、各積石部材A,B,C,…の本体石材1の上
方に位置するように縁部3の背面に側縁石材2が配設さ
れたものであるが、上下双方の縁部に設けられていても
よいのは勿論である。また、石積み壁Hを構築したとき
に鉛直方向に位置する本体石材1の縁部の少なくとも一
方にも、上記側縁石材2と同様の側縁石材を配設する
と、石積み壁Hの外表面に縦横両方向の目地部を形成で
き、壁面全体において目地部の美観を向上させることが
できるとともに、個々の積石部材A,B,C,…につい
て傍出感を得ることができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明
よれば、石積み壁の外表面を形成する複数の積石部材
が、その瘤出し部を形成する本体石材と目地部を形成す
る側縁石材とにより構成されているから、本体石材と側
縁石材として同一の石材を用いることによりそれらの
合部が外見上殆ど一体化して認識されるので、質量感の
ある美観的に優れた江戸切りを形成することができる。
そして、本体石材に対し別体の側縁石材を固定する構成
からそれら個々の石材として寸法の小さなものや厚みの
薄いものも使用可能となって材料コストを大幅に低減す
ることができ、しかも本体石材と側縁石材を鎹により一
体とするのでそれらを支障なく確実強固に固定でき実質
的に単体の石材と同様に取り扱うことが可能である。
【0019】また、請求項2の発明によれば、各積石部
材が本体石材および側縁石材とが打込まれたPC板とし
て形成されているので、躯体壁面に石材を個々に貼着す
る必要もなくそれ自体で壁を構築することができ、より
施工性に優れるとともに壁の強度を向上させることがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る石積み壁の目地構造を示す側断面
図である。
【図2】従来の石積み壁とその目地を示す側断面図であ
る。
【符号の説明】
1 本体石材 2 側縁石材 3 縁部 5 目地部7 鎹 A,B,C 積石部材(PC板) H 石積み壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭61−159440(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 13/08 - 13/18 E04B 2/02 E04C 1/40 E02D 29/02 - 29/02 312

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 江戸切り仕上げが施された複数の積石部
    材によって形成された石積み壁の目地構造であって、 前記積石部材は各々、瘤出し部を形成する略方形平板状
    の本体石材と、この本体石材の少なくとも水平方向に位
    置させられる一方の縁部の背面側に取り付けられて鎹に
    より本体石材と一体とされることにより、その表面が
    記一方の縁部に沿って露出する側縁石材とを含み、 前記石積み壁には、前記各積石部材が前記側縁石材を介
    して配列されることにより、前記本体石材の間に前記側
    縁石材の表面が露出することで目地部が形成されている
    ことを特徴とする石積み壁の目地構造。
  2. 【請求項2】 江戸切り仕上げが施された複数の積石部
    材によって形成された石積み壁の目地構造であって、 前記積石部材は各々、瘤出し部を形成する略方形平板状
    の本体石材と、この本体石材の少なくとも水平方向に位
    置させられる一方の縁部の背面側に取り付けられてその
    表面が前記一方の縁部に沿って露出する側縁石材とを含
    み、かつ該積石部材は前記本体石材と前記側縁石材とが
    打込まれたPC板として形成され、 前記石積み壁には、前記各積石部材が前記側縁石材を介
    して配列されることにより、前記本体石材の間に前記側
    縁石材の表面が露出することで目地部が形成されている
    ことを特徴とする石積み壁の目地構造。
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