JP3073034U - 紙製ハンガー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 商品等の物品を固定するハンガー本体のみな
らず強度の高い引掛部も一枚の紙によって構成すること
ができて、製造および組立が容易な紙製ハンガーを提供
することを課題とする。 【解決手段】 側板片１，天板片３，側板片５が１枚の
紙によって構成されている。２，４は折曲線である。側
板片１の天板片３側には引掛部材１０，２０が切断線４
０によって形成されている。引掛部材１０，２０は折曲
線３０に対して対称的に形成されている。引掛部材１０
の下端部は天板片３に連設されており、引掛部材２０下
端部には切込み部２１を介して係止部２２が連設されて
いる。天板片３には係止部２２の差込が可能なスリット
５０が形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、商品の展示等に用いられる紙製ハンガーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図４は従来のこの種のハンガーの構成を示す斜視図であり、Ｈは商品Ａを係止 するハンガー本体であり、Ｆはその引掛部である。

【０００３】 引掛部Ｆは、図５に示したように構成されている。即ち、引掛部Ｆの下側には 、切込み部Ｙを介して係止部Ｘが形成されており、ハンガー本体Ｈの上縁部に形 成されているスリットＳにこの係止部Ｘを差し込んで引掛部Ｆをハンガー本体Ｈ に固定できるように構成されている。

【０００４】 ハンガー本体Ｈは紙で形成されており、荷重が加わる引掛部Ｆは強度を高める ために合成樹脂で形成されているものが一般的である。

【０００５】 ここで、環境問題を考慮すると、合成樹脂に比較して廃棄処理を施した最終廃 棄物の量が少なく且つその毒性もない紙によって引掛部も構成されているハンガ ーが現在は望まれている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、強度を高めるために、厚紙で引掛部Ｆを形成しようとした場合 には、ハンガー本体Ｈに係止させるために幅の薄さが要求される切込み部分Ｙを 形成することが困難であるという新たな技術的問題が生じてしまう。

【０００７】 本考案の目的は、商品等の物品を固定するハンガー本体のみならず強度の高い 引掛部も一枚の紙によって構成することができて、製造および組立が容易な紙製 ハンガーを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

以上の目的を達成するために、本考案は、紙により構成される第１の側板片に 第１の折曲線を介して天板片が連設され、当該天板片に第２の折曲線を介して第 ２の側板片が連設され、前記第１の側板片と前記第２の側板片との間に物品を挟 んだ状態で当該物品を前記第１および第２の側板片に固定する構成の紙製ハンガ ーであって、前記第１の側板片の前記天板片側には、第３の折曲線に対して対称 的な形状の第１および第２の引掛部材が切断線により形成され、前記第３の折曲 線が上端部となる前記第１の引掛部材の下端部は前記第１の折曲線を介して前記 天板片に連設されており、前記第３の折曲線が上端部となる前記第２の引掛部材 の下端部には切込み部を介して係止部が連設され、前記天板片には前記係止部が 差込可能なスリットが形成されていることを特徴とするものである。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照して本考案の実施形態について説明する。

【００１０】 図１は、本考案の一実施形態の構成を示した平面図である。図１に示したよう に本実施形態は１枚の紙によって構成されている。

【００１１】 図１において、１は側板片、２は折曲線、３は天板片、４は折曲線、５は側板 片である。

【００１２】 側板片１の天板片３側には折曲線３０に対して対称的な形状の連設された２枚 の引掛部材１０，２０が切断線４０によって形成されている。

【００１３】 引掛部材１０の下端部は折曲線２を介して天板片３に連結されている。

【００１４】 折曲線３０が上端部に位置する引掛部材２０の下端部には係止部２２が連設さ れており、この係止部２２と引掛部材２０の下端部の境には切込み部２１が形成 されている。

【００１５】 このように本実施形態においては、１板の紙厚しかない引掛部材２０の下端部 にのみ切込み部２１を形成するように構成されているので、幅の薄い切込み部を 容易に形成することができる。

【００１６】 天板片３には、係止部２２の差込可能なスリット５０が折曲線２と平行に形成 されている。

【００１７】 ここで、本実施形態においては、スリット５０の長さＬが、係止部２２の長さ Ｌ１未満で切込み部２１に狭まれた部分の長さＬ２以上の長さに選ばれているた めに、係止部２２をスリット５０に差し込むだけで引掛部材２０の下端部を天板 片３に係止させることができる。なお、スリット５０の長さＬが係止部２２の長 さＬ１より長い場合でも、係止部２２をスリット５０に差し込んだ後、係止部２ ２の両側端部を折り曲げれば、引掛部材２０の下端部を天板片３に係止すること ができる。

【００１８】 以上説明したような構成の本実施形態は、打抜機によって簡単に製造すること ができる。

【００１９】 次に図２を用いて本実施形態の組立方法について説明する。

【００２０】 先ず、図２（ａ）に示した状態から、図２（ｂ）に示したように折曲線４に沿 って側板片１および天板片３を折り曲げるとともに、引掛部材１０，２０を折曲 線２に沿って折り曲げる。

【００２１】 次に図２（ｃ）に示したように、側板片１を折曲線２に沿って折り曲げるとと もに、引掛部材２０を折曲線３０に沿って折り曲げ、係止部２２をスリット５０ に差し込んで図２（ｄ）に示した状態にして組立を終了する。

【００２２】 以上のように本実施形態では、折曲線に沿って各部材を折り曲げ、係止部２２ をスリットに差し込むだけで容易に組立てることができる。

【００２３】 以上のようにして組み立てられた本実施形態においては、下端部が天板片３に 連設されている引掛部材１０と、係止部２２によって下端部が天板片３に係止さ れている引掛部材２０という２枚の引掛部材によって引掛部が構成されるように することによって引掛部の強度を高めている。

【００２４】 このような本実施形態に商品等の物品を取り付ける場合には、図３（ａ），（ ｂ）に示したように、商品Ａを側板片１と側板片５との間に挟んだ状態で、糸等 により商品Ａを側板片１および側板片５に固定する。

【００２５】 ここで本実施形態においては、側板片１に窓部６０が形成されることになるの で、この窓部６０を通して商品Ａを視認することができる。

【００２６】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、商品等の物品を固定するハンガー本体 のみならず強度の高い引掛部も一枚の紙によって構成することができて、製造お よび組立が容易な紙製ハンガーを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施形態の構成を示す平面図であ
る。

【図２】本考案の一実施形態の組立方法を示す説明図で
ある。

【図３】本考案の一実施形態の説明図である。

【図４】従来例の構成を示す斜視図である。

【図５】従来の引掛部の構成を示す斜視図である。

【符号の説明】

１，５ 側板片 ３ 天板片 ２，４，３０ 折曲線 １０，２０ 引掛部材 ２１ 切込み部 ２２ 係止部 ４０ 切断線 ５０ スリット ６０ 窓部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 紙により構成される第１の側板片に第１
   の折曲線を介して天板片が連設され、当該天板片に第２
   の折曲線を介して第２の側板片が連設され、前記第１の
   側板片と前記第２の側板片との間に物品を挟んだ状態で
   当該物品を前記第１および第２の側板片に固定する構成
   の紙製ハンガーであって、 前記第１の側板片の前記天板片側には、第３の折曲線に
   対して対称的な形状の第１および第２の引掛部材が切断
   線により形成され、前記第３の折曲線が上端部となる前
   記第１の引掛部材の下端部は前記第１の折曲線を介して
   前記天板片に連設されており、前記第３の折曲線が上端
   部となる前記第２の引掛部材の下端部には切込み部を介
   して係止部が連設され、 前記天板片には前記係止部が差込可能なスリットが形成
   されていることを特徴とする紙製ハンガー。