JP3084589U - 名刺ホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 名刺を挟みやすく、かつ安定して留めること
ができ、又、廃棄する際にも紙ごみとして名刺と一緒に
廃棄することが可能な名刺ホルダーを提供する。 【解決手段】 概略長方形をなし、名刺サイズより幾分
大きな寸法のバルカナイズドファイバーで縦長の基体１
１を構成し、基体の下方の短辺の両端と上方の短辺の中
央部とに、それぞれ名刺１のコーナー部または一辺を挿
入するためのスリット１２ａ，１３ａ，１４ａを設け、
さらに、基体１１の中央領域に溝型のスリット１５ａを
設け、このスリット１５ａで囲まれた部分を基体１１を
洋服の胸ポケット１６に差し込むための差し込み片１５
とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、名刺のホルダーに係り、特に、集会場で来客に渡す名札ケースとし て利用することのできる名刺ホルダーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、集会場などで来客に渡される名札ケースには、透明なプラスチックシー トを折り曲げて名刺等の名札を挿入できるようにし、裏面に設けたクリップや安 全ピン等で胸の位置に留めるようにしたものが多い。 しかしながら、この名札ケースは、プラスチックシートを裁断する工程、折り 曲げる工程、クリップを取り付ける工程等、製造工程が煩雑で手間がかかるうえ 、材料費が高くつくため、小売価格も高価になってしまう。したがって、集会終 了時に名札ケースを回収して繰り返し使用するのが常であるが、多人数の集会で は回収に手間がかかるという問題があった。

【０００３】 そのため従来は、特開平８−２３４６６９号公報に記載されているように、金 属，プラスチック等の薄くて弾発力のある素材で作られたしおり状基体に、名刺 を係止するための２箇所の係止片と、この基体を洋服の胸ポケットなどに差し込 むための舌片とを形成し、しおり兼用ネームプレートホルダーとして用いるもの が知られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このしおり兼用ネームプレートは名刺を上下の２点で留めるた め名刺を挟んだときに不安定であること、また、金属やプラスチックで作られた 場合、名刺は紙であるので廃棄時に分別廃棄する必要があるなどの問題がある。

【０００５】 本考案は、上記の従来技術の問題を解決するためになされたものであって、そ の目的とするところは、名刺を挟みやすく、かつ安定して留めることができ、ま た、廃棄する際にも紙ごみとして名刺と一緒に廃棄することが可能な名刺ホルダ ーを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係る縦型名刺ホルダーは、概略長方形を なし、名刺サイズより幾分大きな寸法のバルカナイズドファイバーで縦長の基体 を構成し、基体の下方の短辺の両端と上方の短辺の中央部とに、それぞれ名刺の コーナー部または一辺を挿入するためのスリットを設け、さらに、基体の中央領 域に溝型のスリットを設け、このスリットで囲まれた部分を基体を洋服の胸ポケ ットに差し込むための差し込み片としたことを特徴とする。

【０００７】 また、本考案に係る横型名刺ホルダーは、概略長方形をなし、名刺サイズより 幾分大きな寸法のバルカナイズドファイバーで横長の基体を構成し、基体の下方 の長辺の両端と上方の長辺の中央部とに、それぞれ名刺のコーナー部または一辺 を挿入するためのスリットを設け、さらに、基体の下部領域に縦に２本のスリッ トを設け、このスリットで囲まれた部分を基体を洋服の胸ポケットに差し込むた めの差し込み片としたことを特徴とする。

【０００８】 また、本考案に係る縦横兼用名刺ホルダーは、概略長方形をなし、名刺サイズ より幾分大きな寸法のバルカナイズドファイバーで基体を構成し、基体の一方の 長辺の両端と他方の長辺の中央部とに、それぞれ名刺のコーナー部または一辺を 挿入するためのスリットを設け、さらに、基体の中央領域に、基体の短辺及び長 辺に沿った略Ｌ字型をなした切り込み線と、このＬ字型の切り込み線の交点を起 点として基体の中心点方向に延びた切り込み線とを設け、このスリットで囲まれ た部分を基体を洋服の胸ポケットに差し込むための差し込み片としたことを特徴 とする。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施形態を図面を参照して説明する。 図１（ａ）は、本考案の第１実施形態に係る縦型名刺ホルダーの平面図であり 、図１（ｂ）は、この第１実施形態に係る縦型名刺ホルダーに名刺を取り付けた 状態を示す平面図である。

【００１０】 図１に示すように、本実施形態に係る縦型名刺ホルダー１０は、概略長方形を なし、名刺サイズより幾分大きな寸法のバルカナイズドファイバーで基体１１を 構成し、この基体１１の上方の短辺の中央部及び下方の短辺の両端近傍に円弧状 の切り込み１２ａ，１３ａ，１４ａを入れることにより名刺１の係止片１２，１ ３，１４を形成している。また、基体１１の中央部には、打抜きによって溝型の スリット１５ａを形成し、このスリット１５ａで囲まれた部分を洋服の胸ポケッ トへの差し込み片１５としている。

【００１１】 ここで、バルカナイズドファイバーとは、コットンラグ（綿ぼろ）あるいは木 材パルプなどの天然有機素材から抄造された原紙を濃厚塩化亜鉛溶液に浸漬して 一定の層厚に積層した後、膠化剤たる塩化亜鉛溶液を水洗して除去し、乾燥、圧 搾などの工程を経て成形仕上げされた公知のものを言い、顔料や染料を内添して 赤、黄、緑、黒などに着色することができる。なお、バルカナイズドファイバー は組織が緻密で、プラスチック等と同等の剛性、弾性並びに靭性に富む材料であ り、また可燃性で、かつ生分解性でもあるので、プラスチックと比較して昨今の 環境問題に適応して廃棄性に優れるものである。

【００１２】 このバルカナイズドファイバー製縦型名刺ホルダー１０を洋服の胸ポケット１ ６に差し込んだときの状態を図２に示す。このように、名刺１は係止片１２，１ ３，１４の三点で留められるため名刺を挟みやすく、かつ安定して留めることが できる。さらに、構造が簡単であるうえ、打抜きによって形成されるので製造が 極めて容易であり、安価に製造することができる。また、バルカナイズドファイ バーを用いているので、基体１１を様々な色に着色して、名刺１をグループ分け するときも便利であるし、さらに、ホルダー１０を破棄するときも名刺１と一緒 に紙ごみとして廃棄することができる。

【００１３】 図３（ａ）は、本考案の第２実施形態に係る横型名刺ホルダーの平面図であり 、図３（ｂ）は、この第２実施形態に係る横型名刺ホルダーに名刺を取り付けた 状態を示す平面図である。

【００１４】 図３に示すように、本実施形態に係る横型名刺ホルダー２０は、上記実施形態 同様に概略長方形をなし、名刺サイズより幾分大きな寸法のバルカナイズドファ イバーで基体２１を構成し、この基体２１の上方の長辺の中央部及び下方の長辺 の両端近傍に円弧状の切り込み２２ａ，２３ａ，２４ａを入れることにより名刺 １の係止片２２，２３，２４を形成している。また、基体２１の中央領域には、 上端を切り残して、下方に基体の短辺に平行な２本の切り込み線２５ａ，２５ｂ を打抜きによって切り離すことにより洋服の胸ポケットへ差し込むための差し込 み片２５が形成されている。

【００１５】 したがって、上記第１実施形態同様、名刺１は係止片２２，２３，２４の三点 で留められるため名刺１を挟みやすく、かつ安定して留めることができる。さら に、構造が簡単であるうえ、打抜きによって形成されるので製造が極めて容易で あり、安価に製造することができる。また、バルカナイズドファイバーを用いて いるので、基体２１を様々な色に着色して名刺１をグループ分けなどするときも 便利であるし、さらに、ホルダー２０を破棄するときも名刺１と一緒に紙ごみと して廃棄することができる。

【００１６】 図４（ａ）は、本考案の第３実施形態に係る縦横兼用名刺ホルダーの平面図で ある。また、図４（ｂ）は、図４（ａ）に縦型の名刺を取り付けた状態を示す平 面図であり、図４（ｃ）は、図４（ａ）に横型の名刺を取り付けた状態を示す平 面図である。

【００１７】 図４（ａ），（ｂ），（ｃ）に示すように、本実施形態に係る縦横兼用名刺ホ ルダー３０は、概略長方形をなし、名刺サイズより幾分大きな寸法のバルカナイ ズドファイバーで基体３１を構成し、この基体３１の上方の長辺の中央部及び下 方の長辺の両端近傍に円弧状の切り込み３２ａ，３３ａ，３４ａを入れることに より名刺１の係止片３２，３３，３４を形成している。この基体３１の中央領域 には、略Ｌ字型の切り込み線３５ａ，３５ｂと、この略Ｌ字型の切り込み線３５ ａ，３５ｂの交点を起点として基体３１の中心点方向に延びた切り込み線３５ｃ とが打抜きで入れられており、これにより横型名刺用の第１の差し込み片３６及 び縦型名刺用の第２の差し込み片３７が形成されている。

【００１８】 図５（ａ），（ｂ）は、図４（ｂ），（ｃ）をそれぞれ洋服の胸ポケット１６ に差し込んだ状態を内側から見た説明図である。縦型名刺を取り付けた場合は、 第２の差し込み片３７と基体３１とで洋服の胸ポケット１６を挟んで留めるよう になっており、また、横型名刺を取り付けた場合は、第１の差し込み片３６と基 体３１とで洋服の胸ポケット１６を挟んで留めるようになっている。したがって 、名刺１を基体３１に安定して留められるだけでなく、１つの基体３１で縦型名 刺，横型名刺のどちらにも対応することができる。さらに、構造が簡単であるう え、打抜きによって形成されるので製造が極めて容易であり、安価に製造するこ とができる。また、バルカナイズドファイバーを用いているので、基体３１を様 々な色に着色して名刺１をグループ分けなどするときも便利であるし、さらに、 ホルダー３０を破棄するときも名刺１と一緒に紙ごみとして廃棄することができ る。

【００１９】 なお、上記実施形態では、基体の一辺の中央部及び対する辺の両端部近傍に円 弧状の切り込みを入れることにより係止片を形成したが、円弧状に限らず切り込 み線を入れるだけでも良い。また、横型名刺ホルダーにおいて、下方に２本の切 り込み線を入れることで差し込み片を形成したが、縦型名刺ホルダー同様に中央 領域に溝型のスリットを形成し、このスリットで囲まれた部分を洋服の胸ポケッ トへの差し込み片１５としても良く、上記実施形態に限定されないことは言うま でもない。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の名刺ホルダーは、概略長方形をなし名刺サイズ より幾分大きな寸法のバルカナイズドファイバーで基体を構成し、基体の一辺の 両端と、この一辺に対応する辺の中央部とに、それぞれ名刺のコーナー部または 一辺を挿入するためのスリットを設け、さらに、基体の中央領域に溝型のスリッ トを設け、このスリットで囲まれた部分を基体を洋服の胸ポケットに差し込むた めの差し込み片としたので、名刺を３点で留めるために安定して名刺をホルダー に留めることができる。さらに、構造が簡単であるばかりか、基体の裁断と同時 に所定のスリットや切り込みを打抜きにより形成するので、製造が極めて容易で あるとともに安価に製造することができる。また、バルカナイズドファイバーで 構成されているので、基体を様々な色に着色して名刺をグループ分けなどすると きも便利であるし、ホルダーを破棄するときも名刺と一緒に紙ごみとして廃棄す ることができる。

【００２１】 また、差し込み片は、基体の中央領域に設けられた略Ｌ字型の切り込み線と、 このＬ字型の切り込み線を２辺とした四角形の対角線に沿った切り込み線とから なるので、縦書き名刺，横書き名刺のどちらにも対応することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 （ａ）本考案の第１実施形態に係る縦型名刺
ホルダーの平面図である。 （ｂ）第１実施形態に係る縦型名刺ホルダーに名刺を取
り付けた状態を示す平面図である。

【図２】 図１の縦型名刺ホルダーを洋服の胸ポケット
に差し込んだときの外観を示す図である。

【図３】 （ａ）本考案の第２実施形態に係る横型名刺
ホルダーの平面図である。 （ｂ）第２実施形態に係る横型名刺ホルダーに名刺を取
り付けた状態を示す平面図である。

【図４】 （ａ）本考案の第３実施形態に係る縦横兼用
名刺ホルダーの平面図である。 （ｂ）図４（ａ）に縦型の名刺を取り付けた状態を示す
平面図である。 （ｃ）図４（ａ）に横型の名刺を取り付けた状態を示す
平面図である。

【図５】 （ａ）図４（ｂ）の名刺ホルダーを洋服の胸
ポケットに差し込んだ状態を内側から見た説明図であ
る。 （ｂ）図４（ｃ）の名刺ホルダーを洋服の胸ポケットに
差し込んだ状態を内側から見た説明図である。

【符号の説明】

１ 名刺 １０ 名
刺ホルダー １１ 基体 １２，１
３，１４ 係止片 １２ａ，１３ａ，１４ａ，１５ａ 切り込み線 １５ 差し込み片 １６ 洋
服の胸ポケット

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 概略長方形をなし、名刺サイズより幾分
   大きな寸法のバルカナイズドファイバーで縦長の基体を
   構成し、 前記基体の下方の短辺の両端と上方の短辺の中央部と
   に、それぞれ名刺のコーナー部または一辺を挿入するた
   めのスリットを設け、 さらに、前記基体の中央領域に溝型のスリットを設け、
   このスリットで囲まれた部分を前記基体を洋服の胸ポケ
   ットに差し込むための差し込み片としたことを特徴とす
   る縦型名刺ホルダー。
2. 【請求項２】 概略長方形をなし、名刺サイズより幾分
   大きな寸法のバルカナイズドファイバーで横長の基体を
   構成し、 前記基体の下方の長辺の両端と上方の長辺の中央部と
   に、それぞれ名刺のコーナー部または一辺を挿入するた
   めのスリットを設け、 さらに、前記基体の下部領域に縦に２本のスリットを設
   け、このスリットで囲まれた部分を前記基体を洋服の胸
   ポケットに差し込むための差し込み片としたことを特徴
   とする横型名刺ホルダー。
3. 【請求項３】 概略長方形をなし、名刺サイズより幾分
   大きな寸法のバルカナイズドファイバーで基体を構成
   し、 前記基体の一方の長辺の両端と他方の長辺の中央部と
   に、それぞれ名刺のコーナー部または一辺を挿入するた
   めのスリットを設け、 さらに、前記基体の中央領域に、基体の短辺及び長辺に
   沿った略Ｌ字型をなした切り込み線と、このＬ字型の切
   り込み線の交点を起点として基体の中心点方向に延びた
   切り込み線とを設け、このスリットで囲まれた部分を前
   記基体を洋服の胸ポケットに差し込むための差し込み片
   としたことを特徴とする縦横兼用名刺ホルダー。