JP3072492B2 - 代替燃料 - Google Patents

代替燃料

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JP3072492B2
JP3072492B2 JP9540902A JP54090297A JP3072492B2 JP 3072492 B2 JP3072492 B2 JP 3072492B2 JP 9540902 A JP9540902 A JP 9540902A JP 54090297 A JP54090297 A JP 54090297A JP 3072492 B2 JP3072492 B2 JP 3072492B2
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    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
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    • C10L1/00Liquid carbonaceous fuels
    • C10L1/02Liquid carbonaceous fuels essentially based on components consisting of carbon, hydrogen, and oxygen only
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、燃料級アルコール並びに液体炭化水素及び
このアルコールのための共溶媒とブレンドされる生物源
ガスから誘導される液体炭化水素をベースとし、火花点
火内燃機関の小さい改造で、火花点火内燃機関に燃料を
供給するために有効なアンチノック指数、熱含量及び乾
燥蒸気圧当量(Dry Vapor Pressure Equivalent)(DVP
E)を有する、火花点火自動車燃料組成物に関する。特
に、本発明は、共溶媒がバイオマス誘導2−メチルテト
ラヒドロフラン(MTHF)である、石炭ガス液体(CGL)
又は天然ガス液体(NGLs)−エタノールブレンド物に関
する。
火花点火内燃機関用のガソリン自動車燃料に対する代
替物についての要求が存在している。ガソリンは、油層
からの原油の抽出から誘導される。原油は、地下のリザ
ーバーの液相内に存在し、大気圧で液状を保っている炭
化水素の混合物である。従来のガソリンを作るための原
油の精製には、原油成分の蒸溜及び分離が含まれ、ガソ
リンはライトナフサ成分である。
原油の世界のリザーバーの10パーセントのみが、アメ
リカ合衆国内に存在し、残りの90パーセントの圧倒的大
量が、アメリカ合衆国のみならずその北アメリカ自由市
場パートナーの国境の外に位置している。従来のガソリ
ンの50パーセントを越えるものが輸入されており、この
数字は次の世紀に向けて着実に増加している。
従来のガソリンは、火花点火エンジンで使用するため
にブレンドされた少量の添加物を含有するか又は含有し
ない、ナフサ類、オレフィン類、アルケン類、芳香族及
びその他の比較的揮発性の炭化水素を含む300種を越え
る化学品の複雑なコンポジットである。レギュラーガソ
リン中のベンゼンの量は、3〜5パーセントに及び、硫
黄の量は500ppmに及ぶ。再配合ガソリン(reformulated
gasoline)(RFG)は、硫黄の量を330ppmに制限し、ベ
ンゼンを1パーセントに制限し、他の毒性化学品のレベ
ルを同様に制限する。
圧縮天然ガス、プロパン及び電気のような、原油誘導
燃料に対する従来の代替物は、技術的な開発は言うまで
もなく、自動車改造及び燃料配布基幹施設に大きな投資
を必要とする。顕著なエンジン改造を必要とせずに自動
車ガソリンの燃焼特性を与え、自動車ガソリンと同様に
貯蔵し、配布することができる代替燃料についての要求
が存在する。メタン及びプロパンのようなガス状代替燃
料にたいして有利の代替物であるために、液体代替燃料
も「クリーンな燃料」についての全ての環境保護機関
(EPA)要件に適合しなくてはならない。
CGL及びNGLsは、不適当に低いアンチノック指数を有
し、火花点火エンジン自動車燃料のための炭化水素源と
して原油に対する代替物として十分に利用されてきてい
ない。この次点を克服するための試みは、これらの炭化
水素流を代替燃料として使用するためには不適当である
とみなしてきた。
石炭ガスは、採炭の過程で起こった爆発のために長い
間認識されてきた。このガスは、操業のための危険物と
考えられ、安全操業を確保するために排気されてきた。
しかしながら、このような排気は、強力な温室ガスであ
る大気のメタンの増加する量に寄与する。C.M.Boyer
他、米国EPA、空気及び放射(Air and Radiation)(AN
R−445)EPA/400/9−90/008。石炭ガスには、顕著な量
の重質炭化水素(C2+留分は70パーセントほどの高さで
ある。)が含有されている可能性がある。Rice、石炭か
らの炭化水素(Hydrocarbons from Coal)(米国石油地
質学会、地質学に於ける研究)(American Association
of Petroleum Geologists,Studies in Geology)#3
8、1993年)159頁。
従来のガソリンの供給とは反対に、NGLsの世界のリザ
ーバーの70パーセント以上が、北アメリカに存在する。
アメリカ合衆国内へのNGLsの輸入は、国内生産の10パー
セント未満を構成する。NGLsは天然ガス、ガス処理プラ
ント及び或る状況では天然ガス埋蔵地帯施設から回収さ
れる。精留塔によって抽出されたNGLsも、NGLsの定義に
含まれる。NGLsは、ガス処理業者協会(Gas Processors
Association)及びアメリカ材料試験協会(American S
ocietyy for Testing and Materials)(ASTM)の刊行
された仕様に従って定義される。NGLsの成分は、下記、
エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン及び「ペン
タンプラス」のように炭素鎖長に従って分類される。
「ペンタンプラス」は、ガス処理業者協会及びASTMに
より、天然ガスから抽出された、主としてペンタン類及
びそれより重いものである炭化水素の混合物を含み、そ
してイソペンタン、天然ガソリン及びプラント凝縮液を
含むものとして定義される。ペンタンプラスは最低の価
値のNGLsの中に入っている。プロパン及びブタンは化学
工業に向けて販売されているが、ペンタンプラスは典型
的にガソリンを製造するために低付加価値石油精製流に
流用されている。ペンタンプラスがガソリンとして一般
的に望ましくない理由の一部は、それが、火花点火エン
ジン自動車燃料としてのその性能を損なう低いアンチノ
ック指数並びに暑い気候でエンジンベーパーロックをも
たらす可能性がある高いDVPEを有するためである。他の
NGLsを越えるペンタンプラスの一つの利点は、それが室
温で液体であるということである。そのため、これは、
顕著にエンジン又は燃料タンク改造をすることなく、火
花点火エンジン自動車燃料として有用な量で使用できる
唯一の成分である。
米国特許第5,004,850号には、天然ガソリンをトルエ
ンとブレンドして、満足できるアンチノック指数及び蒸
気圧を有する自動車燃料を与える、火花点火エンジン用
のNGLsベース自動車燃料が開示されている。しかしなが
ら、トルエンは高価な原油誘導芳香族炭化水素である。
その使用は、1990年清浄空気法改正(Clean Air Act Am
endments)の再配合燃料規定によって厳しく制限されて
いる。
米国特許第4,806,129号には、エキステンダーが本質
的に、基本的原油精製工程の副生物として得られる残渣
油ナフサ、無水エタノール、安定化量の防水剤(例え
ば、酢酸エチル及びメチルイソブチルケトン)及び芳香
族類(例えば、ベンゼン、トルエン及びキシレン)から
なる、無鉛ガソリン用の燃料エキステンダーが開示され
ている。しかしながら、前記のように、ある種の芳香族
類は望ましくなく、その使用は、環境への損害影響のた
めに法律によって制限されるであろう。
ドイツDE−OS第3016481号には、ガソリンとメタノー
ルのような、炭化水素類とアルコール類との水含有混合
物を可溶化させるために有用な燃料添加剤が開示されて
いる。開示された添加剤はテトラヒドロフランを含み、
その記載によれば、ガソリン、メタノール及び水の混合
物と組み合わせて、安定で透明な混合物を形成すること
ができる。
アメリカ合衆国は世界最大の燃料アルコールの生産者
であり、エタノールの10パーセント未満が輸入されてい
る。エタノールは、バイオマス誘導オクタン増加自動車
燃料添加物である。エタノール単独では低い蒸気圧を有
するけれども、炭化水素とのみブレンドするとき、得ら
れた混合物は、アメリカ合衆国内の殆どの主要都市圏を
含む、EPA指定オゾン非達成区域で使用するためには許
容されないほど高い蒸発速度を有する。エタノールの蒸
気圧特性は、エタノールレベルが60体積パーセントを越
えるまで、ペンタンプラスとのブレンド物に於いて優勢
ではない。しかしながら、このような高レベルのエタノ
ールを含有するブレンド物は高価であり、エタノールの
高い蒸発熱のために寒い気候で始動することが困難であ
る。更に、エタノールは低い熱含量を有し、ガソリンに
比較して低い熱料経済性になる。
MTHFの低コスト製造及び約10体積パーセント以下のレ
ベルでのガソリン増量剤としての、エタノール又はMTHF
のようなバイオマス誘導物質の製造及び使用は、Wallin
gton他、Environ.Sci.Technol.、第24巻、第1596−99頁
(1990年);Rudolph他、Biomass、第16巻、第33−49頁
(1988年);及びLucas他、SAE Technical Paper Serie
s、第932675号(1993年)により開示されている。MTHF
の低コスト製造及び酸素化自動車燃料を製造するために
エタノールと共に又はエタノール無しにガソリンに添加
するための低オクタン酸素化剤(oxygenate)としての
その適合性は、1995年2月16日付のバイオファイン社
(Biofain,Inc.)のStephen W.Fitzpatrick博士による
ガバナーのエタノール融合(the Governors'Ethanol Co
alition)への未刊の発表で開示されている。MTHFにつ
いてのブレンドDVPE及びブレンドオクタン価を含む正確
な技術的データは入手できなかった。非原油源から得ら
れる、顕著な改造無しに火花点火内燃機関で使用するた
めに適したDVPE及びアンチノック指数を有する自動車燃
料についての要求が存在している。
発明の要約 この要求は本発明によってかなえられる。CGLのため
の及び天然ガソリン又はペンタンプラスのようなNGLs炭
化水素のための共溶媒並びにエタノールのような自動車
燃料アルコールは、小さい改造を施した従来の火花点火
エンジンで使用するために必要なDVPE及びアンチノック
指数を有するブレンド物になることが見出された。
それで、本発明により、本質的に、 4〜8個の炭素原子の直鎖又は分枝鎖のアルカン類か
ら選択された1種又は2種以上の炭化水素から本質的に
なる炭化水素成分、但し、この炭化水素成分は、ASTM
D−2699及びD−2700によって測定したとき65の最小ア
ンチノック指数及びASTM D−5191によって測定したと
き15psi(1気圧(atm))の最大DVPEを有する、 燃料級アルコール、並びに この炭化水素成分及びこの燃料級アルコールに対する
共溶媒 からなる火花点火自動車燃料組成物であって、炭化水素
成分、燃料級アルコール及び共溶媒が、ASTM D−2699
及びD−2700によって測定したとき87の最小アンチノッ
ク指数を有する自動車燃料を与えるように選択された量
で存在し、この燃料組成物が本質的に、オレフィン類、
芳香族類及び硫黄を含有しない燃料組成物が提供され
る。
本発明による自動車燃料組成物には、ASTM D−5191
によって測定したとき約12psi(0.8atm)〜約15psi(1a
tm)のDVPEを有するブレンド物を与えるために有効な量
でn−ブタンが含有されていてよい。このn−ブタンは
好ましくはNGLs及びCGLから得られる。
本発明の他の態様は、炭化水素−アルコールブレンド
物の蒸気圧の低下方法を提供する。本発明のこの態様に
よる方法は、自動車燃料級アルコール及び炭化水素成分
を、このアルコール及びこの炭化水素成分の二成分系ブ
レンド物についてのASTM D−5191によって測定したDV
PEよりも低いこのDVPEを有する三成分系ブレンド物が得
られるような量の、このアルコール及びこの炭化水素成
分に対する共溶媒とブレンドする。この炭化水素成分は
本質的に、4〜8個の炭素原子の直鎖又は分枝鎖のアル
カン類からなる群から選択された1種又は2種以上の炭
化水素からなる。この三成分系ブレンド物には本質的に
オレフィン類、芳香族類及び硫黄が含有されていない。
本発明の燃料組成物及び方法の両方に於ける炭化水素
成分及び燃料級アルコールに対する共溶媒は、好ましく
は、トウモロコシ殻、トウモロコシ穂軸、麦わら、オー
トムギ/コメ外皮、サトウキビ茎、低級古紙、ペーパー
ミル廃スラッジ、木材廃物等々のような廃棄セルロース
系バイオマス物質から誘導される。廃棄セルロース系物
質から誘導することができる共溶媒には、MTHF並びにピ
ラン類及びオキセパンのような他の複素環式エテールが
含まれる。MTHFは、それが低コストで高収率でバルク入
手性(bulk availability)で製造することができ、炭
化水素及びアルコールとの必要な混和性、沸点、引火点
及び密度を有するので、特に好ましい。
このように、本発明による燃料組成物は、ペンタンプ
ラスのような国内天然ガス製造の抽出損失と考えられな
いならば、炭化水素凝縮物と共に、エタノール及びMTHF
のような再生可能で国内で生産される低コストの廃棄バ
イオマス物質から主として誘導することができ、実質的
に原油誘導体を含有しない。この組成物は、オレフィン
類、芳香族類、重質炭化水素、ベンゼン、硫黄又は原油
から誘導される全ての生成物を含有しない、クリーンな
代替燃料である。この組成物は、ガソリンよりも少ない
炭化水素を抽出し、アメリカの減少オゾン(states red
uceozone)を助け、連邦環境空気品質規格(federal am
bient air quality standards)に適合する。「クリー
ンな燃料」のための全てのEPA必要条件に適合し、なお
同時に小さいエンジン改造のみで現在の自動車技術を利
用する組成物を製造することができる。この組成物は、
現在存在する燃料配布基幹施設よりも少ないものを必要
とし、ガソリンと競合する価格にすることができるブレ
ンド物になる成分をベースとしている。本発明の他の特
徴は、本発明の原理及びそれを実施するために現在意図
される最良の形態を開示する、以下の説明及び請求の範
囲で指摘される。
本発明の上記の及びその他の特徴及び利点は、添付す
る図面と結び付けて考えられる好ましい態様の下記の説
明から明らかになるであろう。
好ましい態様の詳細な説明 本発明の組成物は、望ましくないオレフィン類、芳香
族類、重質炭化水素類、ベンゼン及び硫黄を殆ど含有し
ておらず、この燃料組成物を非常にクリーンに燃焼させ
る。本発明の燃料組成物は、従来の火花点火内燃機関に
燃料供給するために小さい改造で使用することができ
る。第一の必要条件は、空気/燃料比を、ガソリン供給
エンジンの典型である14.6に対して、約12と約13との間
に低下させることである。この調節は、燃料の中に前も
って含有されている大量の酸素のために必要である。
この調節は、オンボード・エンジン・コンピュータへ
のソフトウエア修正によって、1996年以降に製造された
車両で達成することができる。より古い車両について
は、オンボード・エンジン・コンピュータのチップを置
き換えるか又は或る場合には、オンボード・エンジン・
コンピュータをすっかり置き換えることが必要であろ
う。他方でキャブレター付き車両(carbureted vehicl
e)は、適当な空気/燃料比に容易に調節することがで
き、せいぜい単純なオリフィス交換を必要とするくらい
であろう。本発明の組成物によって燃料供給された車両
は、エタノール及びメタノールに適合する、取り付けら
れた燃料システムコンポーネントを有することによっ
て、エタノール又はメタノールで走行するように適合さ
れていなくてはならず、ニトリルゴム等々のようなエタ
ノール及びメタノール感受性材料から製造された、燃料
と接触する部品を有していてはならない。
1990年の清浄空気法改正では、未燃焼炭化水素の排気
(emission)になることから、オレフィン類及び芳香族
類についての両方の最大値が設定されている。冬季には
最大24.6体積パーセントの芳香族類が存在していてよ
く、夏季には32.0体積パーセントが存在していてよい。
冬季には最大11.9体積パーセントのオレフィン類が存在
していてよく、夏季には最大9.2体積パーセントが存在
していてよい。ベンゼンは1.0体積パーセント以下のレ
ベルで存在していなくてはならず、最大の許容される硫
黄は338ppmである。本発明の燃料組成物は、本質的にこ
のような物質を含有していない。
本発明による自動車燃料組成物は、1種又は2種以上
の炭化水素類を、メタノール、エタノール及びこれらの
混合物から選択された燃料級アルコール並びにこの1種
又は2種以上の炭化水素類及び燃料級アルコールに対す
る共溶媒とブレンドすることによって製造される。この
燃料級アルコールは、炭化水素成分のアンチノック指数
を増加させるために添加される。本発明の共溶媒は、自
動車燃料組成物に、アンチノック指数及びDVPEの許容さ
れる組合せを与えるために有効な顕著な量のアルコール
を添加することを可能にする。適当な燃料級アルコール
は、当業者によって本発明で使用するために容易に同定
し、得ることができる。
トルエンのような、原油から誘導されたこれらの添加
剤を含む、他のアンチノック指数増加添加剤を同様に使
用することができる。しかしながら、本発明による好ま
しい組成物には、アンチノック指数を増加させるための
原油誘導添加剤を含む原油誘導体が実質的に含有されて
いないであろう。
1種又は2種以上の5〜8個の炭素原子の直鎖又は分
枝鎖アルカン類を含む本質的に全ての炭化水素源が、こ
の炭化水素源が、全体として、ASTM D−2699及びD−
2700によって測定したとき65の最小アンチノック指数及
びASTM D−5191によって測定したとき15psi(1atm)
の最大DVPEを有する場合には、本発明で使用するために
適している。当業者は、「アンチノック指数」が、ASTM
D−2699により測定されたときのリサーチ法オクタン
価(「RON」は「R」である)とASTM D−2700により
測定されたときのモーター法オクタン価(「MON」は
「M」である)との平均を指すと理解する。これは普
通、(R+M)/2として表わされる。
この炭化水素成分は好ましくは、CGL又はNGLsから誘
導され、更に好ましくは、ガス処理業者協会及びASTMに
より、市販商品であるペンタンプラスとして定義された
NGLs留分である。しかしながら、等価のエネルギー含
量、酸素含量及び燃焼特性を有する全ての他の炭化水素
ブレンド物も使用することができる。例えば、ガス処理
業者協会及びASTMにより「天然ガソリン」として定義さ
れたNGLsの留分を、イソペンタンとブレンドし、ペンタ
ンプラスに置き換えることができる。天然ガソリン単独
を同様に使用することができる。殆どの状況で、「直
鎖」ペンタンプラス又は天然ガソリンを使用する代わり
にブレンド物を製造することは、一層高価になるであろ
う。全ての他の等価ブレンド物を使用することができる
けれども、同様のコスト考慮が適用される。
この炭化水素成分は、得られるブレンド物のアンチノ
ック指数又は引火点を犠牲にすることなく、15psi(1at
m)以下のDVPEを有するブレンド物を与えるように選択
された共溶媒を使用して燃料級アルコールとブレンドさ
れ、その結果、火花点火エンジンの小さい改造で、火花
点火エンジンで使用するために適した自動車燃料組成物
が得られる。本発明で使用するために適した共溶媒は、
炭化水素類及び燃料級アルコールの両方中に混和性であ
り、最終ブレンド物内で15psi(1atm)より低いDVPEを
与えるために十分に高い沸点、好ましくは75℃より高い
沸点を有する。この共溶媒は、最終ブレンド物のコール
ドスタートを確実にするために十分に低い引火点、好ま
しくは−10℃より低い引火点を有していなくてはならな
い。この共溶媒はまた、沸点と引火点との間に少なくと
も85℃の差及び0.78より大きい比重を有していなくては
ならない。
共溶媒として、5〜7原子複素環式環化合物が好まし
い。ヘテロ原子極性環構造は、燃料級アルコールと相溶
性であり、なお炭化水素類と相溶性である非極性領域を
有する。このヘテロ原子構造はまた、共溶媒及びその結
果得られるブレンド物の蒸気圧を下げるように機能す
る。同じ有利な特性はまた、短鎖エテールからも得るこ
とができるけれども、環化合物が好ましい。
環内に1個の酸素原子を有する飽和アルキル分枝複素
環式化合物が、アルキル分枝が共溶媒の蒸気圧を更に下
げるので好ましい。この環化合物には複数個のアルキル
分枝が含有されていてよいけれども、1個の分枝が好ま
しい。MTHFは、環内の酸素原子に隣接した1個のメチル
分枝を有する5員の複素環式環の例である。
窒素含有環化合物が本発明の共溶媒に含まれるけれど
も、これは、窒素ヘテロ原子が、環境汚染物質である窒
素の酸化物である燃焼生成物を形成するのであまり好ま
しくない。そのため、酸素含有複素環式環化合物が窒素
ヘテロ原子を有する環よりも好ましく、アルキル化環化
合物が更に好ましい。更に、環酸素はまた、本発明の自
動車燃料組成物の、よりクリーンな燃焼を促進する酸素
化剤として機能する。このように、それらが炭化水素類
及び燃料級アルコールに対する蒸気圧低下共溶媒である
ことに加えて、よりクリーンな燃焼燃料組成物を与える
ための酸素化剤としてのその能力のために、酸素含有複
素環式環化合物が本発明の自動車燃料組成物に於ける特
に好ましい共溶媒である。
従って、酸素含有飽和5〜7原子複素環式環が最も好
ましい。MTHFが特に好ましい。MTHFはガソリンのための
オクタン低下剤と考えられるけれども、これはNGLsのオ
クタン等級を改良する。MTHFは、炭化水素類及びアルコ
ール類との優れた混和性並びに望ましい沸点、引火点及
び密度を有するのみならず、MTHFは容易に入手でき、安
価でバルク商品品目である。MTHFはまた、燃料級アルコ
ールよりも高い熱含量を有し、アルコールのように水を
ピックアップせず、さらに油パイプライン中で代替可能
である。これによって、自動車燃料組成物のアンチノッ
ク指数を増加させるために、より多量の燃料級アルコー
ルを使用できるようになる。
更に、MTHFは、トウモロコシ殻、トウモロコシ穂軸、
麦わら、オートムギ/コメ外皮、サトウキビ茎、低紙古
紙、ペーパーミル廃スラッジ、木材廃物等々のような廃
棄セルロース系バイオマス物質からのレブレン酸(levu
lenic acid)の製造から商業的に誘導される。このよう
なセルロース廃生成物からのMTHFの製造は、米国特許第
4,897,497号に開示されている。廃セルロース系バイオ
マスから製造されたMTHFは、本発明の自動車燃料組成物
に於ける共溶媒として特に好ましい。
沸点、引火点、密度並びに燃料級アルコール及びペン
タンプラスとの混和性に基づいて選択された、他の適当
な共溶媒の例は、2−メチル−2−プロパノール、3−
ブテン−2−オン、テトラヒドロピラン、2−エチルテ
トラヒドロフラン(ETHF)、3,4−ジヒドロ−2H−ピラ
ン、3,3−ジメチルオキセタン、2−メチルブチルアル
デヒド、ブチルエチルエーテル、3−メチルテトラヒド
ロピラン、4−メチル−2−ペンタノン、ジアリルエー
テル、アリルプロピルエーテル等々である。上記から既
に明らかであるように、短鎖エーテルは、炭化水素類及
び燃料級アルコールとの混和性並びに得られる自動車燃
料組成物の蒸気圧低下に関して複素環式環化合物と同様
に機能する。酸素含有複素環式環化合物と同様に、短鎖
エーテルはまた典型的な蒸気圧低下酸素化剤である。
本発明の自動車燃料組成物には任意に、約7psi(0.5a
tm)〜約15psi(1atm)のDVPEを与えるために有効な量
でn−ブタンが含有されている。しかしながら、この組
成物は、3.5psi(0.2atm)のように低いDVPEを与えるよ
うに配合することができる。北部アメリカ合衆国及びヨ
ーロッパに於いて冬季に、寒天侯始動を促進するため
に、より高いDVPEが望ましい。好ましくは、n−ブタン
はNGLs又はCGLから得られる。
この自動車燃料組成物にはまた任意に、火花点火自動
車燃料用の従来の添加剤が含有されている。そのため、
本発明の自動車燃料組成物には、従来の量の界面活性
剤、消泡剤及びアイシング防止添加剤等々が含有されて
いてよい。この添加剤は原油から誘導される。しかしな
がら、本発明による好ましい組成物は、原油誘導体を実
質的に含有しない。
本発明の自動車燃料組成物は、エタノール含有自動車
燃料のための従来のラックブレンド法(rack−blending
techniques)を使用して製造される。好ましくは、蒸
発損失排気を防ぐために、高密度共溶媒成分を、最初に
ブレンドタンクの底のポートを通して冷時に(70゜F(2
1℃)より低い)送液する。次いで、炭化水素類を撹拌
すること無くタンクの底の同じポートを通して送液し
て、蒸発損失を最小にする。使用する場合には、n−ブ
タンを、タンクの底を通して冷時に(40゜F(4℃)よ
り低い)送液する。次に、ブタンを底ポートを通して送
液し、そうしてこれを直ちに希釈して、蒸発損失を防ぐ
ために表面蒸気圧が最小になるようにする。また、MTH
F、炭化水素類及び使用する場合にはn−ブタンの2種
又は3種以上を、一緒に底ポートを通して送液すること
ができる。分布ラック(distribution rack)でブレン
ドしない場合、2種又は3種の成分を、従来のガソリン
パイプラインを通るブレンド物として得ることができ
る。エタノール単独では他の点では炭化水素類の蒸気圧
を上昇させ、蒸発損失を促進するので、エタノールは好
ましくは、MTHF及び存在する場合にはn−ブタンを炭化
水素類とを前もってブレンドした後、エタノールを自動
車燃料に含有させるための従来のスプラッシュブレンド
法(splach blending techniques)によって最後にブレ
ンドする。
このように、n−ブタン、エタノール、MTHF及びペン
タンプラスを含有するブレンド物に対して、MTHFを最初
にブレンドタンクの中に送液する。撹拌しないで、ペン
タンプラスをタンクの底を通してMTHFの中に送液し、続
いてn−ブタン(使用する場合)を送液する。最後に、
エタノールを底を通してブレンドする。次いで、このブ
レンド物を、従来の手段によって回収し、貯蔵する。
炭化水素類、燃料級アルコール及び共溶媒は、ASTM
D−2699及びD−2700によって測定したとき87の最小ア
ンチノック指数及びASTM D−5191によって測定したと
き15psi(1atm)の最大DVPEを有する自動車燃料組成物
を与えるように選択された量で添加する。89.0の最小ア
ンチノック指数が好ましく、92.5の最小アンチノック指
数がより一層好ましい。夏季に於いては、8.1psi(0.55
atm)の最大DVPEが好ましく、7.2psi(0.5atm)の最大D
VPEが一層好ましい。冬季に於いては、DVPEはできるだ
け15psi(1atm)に近づけるべきであり、好ましくは約1
2psi(0.8atm)と約15psi(1atm)との間にすべきであ
る。この理由のために、n−ブタンを、この範囲内のDV
PEを与えるために有効な量で本発明の自動車燃料組成物
に添加することができる。
本発明による好ましい自動車燃料組成物に於いて、炭
化水素成分は本質的に、エタノール、MTHF及び任意にn
−ブタンとブレンドされた、NGLsから得られた1種又は
2種以上の炭化水素類からなる。NGLs炭化水素は約10〜
約50体積パーセントのレベルで存在していてよく、エタ
ノールは約25〜約55体積パーセントの量で存在していて
よく、MTHFは約15〜約55体積パーセントの量で存在して
いてよく、そしてn−ブタンはゼロ〜約15体積パーセン
トのレベルで存在していてよい。更に好ましい自動車燃
料組成物には、約25〜約40体積パーセントのペンタンプ
ラス、約25〜約40体積パーセントのエタノール、約20〜
約30体積パーセントのMTHF及びゼロ〜約10体積パーセン
トのn−ブタンが含有されている。
本発明の組成物は、ASTM−D86により測定したとき、
夏季及び冬季燃料ブレンド物用のASTM仕様内の、T10及
びT90値を有する夏季及び冬季燃料ブレンド物として配
合することができる。本発明の冬季ブレンド組成物は、
寒天候始動を助けるために従来のガソリンよりも著しく
揮発性である。T90値は、燃料中の「ヘビー・エンド(h
eavy−end)」の成分の量を示す。これらの物質は、エ
ンジン運転のコールドスタート段階の間の未燃焼炭化水
素の主な源泉であると考えられる。本発明の組成物中に
於ける「ヘビー・エンド」成分のより低い値はまた、優
れたエミッション性能を示す。燃焼後の固定残渣の量
は、従来のガソリン中に典型的に見出されるものの僅か
に五分の一である。
特に好ましい夏季燃料ブレンド物には、約32.5体積パ
ーセントのペンタンプラス、約35体積パーセントのエタ
ノール及び32.5体積パーセントのMTHFが含有されてい
る。このブレンド物は下記のようにキャラクタリゼーシ
ョンされる。
特に好ましい冬季燃料ブレンド物には、約40体積パー
セントのペンタンプラス、約25体積パーセントのエタノ
ール、約25体積パーセントのMTHF及び約10体積パーセン
トのn−ブタンが含有されている。このブレンド物は下
記のようにキャラクタリゼーションされる。
好ましい夏季プレミアムブレンド物には、約27.5体積
パーセントのペンタンプラス、約55体積パーセントのエ
タノール及び約17.5体積パーセントのMTHFが含有されて
いる。このブレンド物は下記のようにキャラクタリゼー
ションされる。
好ましい冬季プレミアムブレンド物には、約16体積パ
ーセントのペンタンプラス、約47体積パーセントのエタ
ノール、約26体積パーセントのMTHF及び約11体積パーセ
ントのn−ブタンが含有されている。このブレンド物は
下記のようにキャラクタリゼーションされる。
このように、本発明は、火花点火内燃機関の小さい改
造で、火花点火内燃機関に燃料供給することができ、な
お蒸発損失によっておこるエミッションを制限するため
にブレンドすることができる、本質的に原油生成物を含
有しない自動車ガソリン代替物を提供することが認めら
れるであろう。本発明は、0.1パーセント未満のベンゼ
ン、0.5パーセント未満の芳香族類、0.1パーセント未満
のオレフィン類及び10ppm未満の硫黄を含有する燃料組
成物を提供する。下記の実施例は、本発明を更に例示
し、その範囲を限定するものとして解釈されるべきでは
ない。全ての部及びパーセントは、他の場合であると明
白に示されていない限り体積基準であり、全ての温度は
華氏度である。
実施例I 本発明による燃料組成物を、40体積パーセントの、イ
ンディアナ州Elberfieldのデイライト・エンジニヤリン
グ社(Daylight Engineering)から入手した天然ガソリ
ン、40体積パーセントの、コネチカット州Brookfieldの
ファームコ・プロダクツ社(Pharmco Products,Inc.)
から入手した200プルーフエタノール及び20体積パーセ
ントの、インディアナ州West Lafayetteのクォーカー・
オーツ・ケミカル社(Quaker Oats Chemical Company)
から購入したMTHFをブレンドすることによって製造し
た。天然ガソリンと接触した際のエタノールの蒸発損失
を避けるために、2リットルのエタノールを1リットル
のMTHFと予備ブレンドした。蒸発損失を更に最小にする
ために、エタノール及びMTHFをブレンドする前に40゜F
(44℃)に冷却した。
2リットルの天然ガソリンを混合タンクに添加した。
蒸発損失を最小にするために、天然ガソリンも40゜Fに
冷却した。次いで、エタノールとMTHFとのブレンド物
を、混合しながら天然ガソリンに添加した。均一で均質
のブレンド物が得られるまで、この混合物を5秒間ゆっ
くり撹拌した。
天然ガソリンの含有量は、ニュージャージー州Linden
のインチケープ・テスティング・サービスズ社(Inchca
pe Testing Sevices)(Caleb−Brett)により分析され
た。下記の成分から構成されていることが分かった。
ブタン 検出されず イソペンタン 33体積パーセント n−ペンタン 21体積パーセント イソヘキサン 26体積パーセント n−ヘキサン 11体積パーセント イソヘプタン 6体積パーセント n−ヘプタン 2体積パーセント ベンゼン <1体積パーセント トルエン <0.5体積パーセント このように、デイライト・エンジニヤリング社は、こ
の生成物を「天然ガソリン」と称しているけれども、こ
の生成物は、ガス処理業者協会のペンタンプラスの定義
及び本発明の目的のためのペンタンプラスの定義と一致
している。
この自動車燃料を、350CID V−8エンジン及び4胴
式キャブレターを備えた1984年式シボレー・カプリース
・クラシック(Chevrolet Caprice Classic)(VIN IGI
AN69H4EX149195)で試験した。キャブレター付きエンジ
ンは、アイドル燃料混合物の調節が、電子式介在(inte
rvention)無しに可能であるように選択した。排気ガス
中の酸素含有量、マニホールド空気圧、スロットル位置
及び冷却液温度を測定した点で、ある程度の電子式燃料
管理が存在した。環境汚染試験は、二つのスロットル位
置、即ちファスト−アイドル(1950rpm)及びスロー−
アイドル(720rpm)で実施した。THC(全炭化水素
類)、CO(一酸化炭素)、O2及びCO2エキゾースト・エ
ミッションを、ワンド型(wand−type)4ガス分析器で
記録した。
エンジンを検査し、壊れた真空ラインを交換した。ア
イドル速度及びスパークタイミングを、メーカーの仕様
に調節した。点火「スパークライン」は、等しく現れ、
スパークプラグ又はワイヤーの何れでも不適切な問題を
示さなかった。マニホールド真空は20インチ(51cm)〜
21インチ(53cm)で、定常的であり、ピストンリング又
はインテークバルブ及びエキゾーストバルブで困難性を
示さなかった。
この試験をニューヨーク市近郊で実施したとき、従来
のガソリンは小売りで入手できなかった。そのため、比
較は、清浄空気法に定義されているような「ベースライ
ン・ガソリン」で行わず、一層クリーンに燃焼させるた
めに既に配合されていた燃料で行った。上記の燃料組成
物で実施したエミッション試験を、小売サービスステー
ションで購入したSUNOCO87−オクタン再配合ガソリンに
対して比較した。試験は、同じエンジンで、同じ日に、
お互いに1時間以内に実施した。3種の試験、即ち、
(1)全炭化水素類(THC)及び一酸化炭素(CO)につ
いてファスト及びスローアイドル・エミッション試験、
(2)ファスト−アイドル燃料消費及び(3)燃料経済
性及びドライバビリティについての2.7マイル(4.3キロ
メートル)路上試験が含まれた。エミッション試験の要
約を、下記の表に示す。
1981年から現在までのモデルについてのニュージャー
ジー州のエミッション必要条件は、THC<220ppm及びCO
<1.2パーセントであることに注目すべきである。
エンジンをファストアイドル(1970rpm)で約7分間
運転した。上記の燃料組成物についての燃料消費は6分
30秒間で650mL(1分間当たり100mL)であった。再配合
ガソリンについての燃料消費は7分間で600mL(1分間
当たり86mL)であった。2.7マイル(4.3キロメートル)
路上試験では、燃料消費に於ける顕著な相違は示されな
かった(上記の燃料について900mL及び再配合ガソリン
について870mL)。
再配合ガソリンと比較すると、上記の燃料組成物は、
COエミッションを10の係数ほど低下させ、THCエミッシ
ョンを43%ほど減少させた。ファスト−アイドル試験に
於いて、上記の燃料組成物の消費は、再配合ガソリンよ
りも14パーセント大きかった。路上試験の間に、ドライ
バビリティに於ける顕著な相違は気付かれなかった。フ
ル−スロットル加速の間に、エンジンノックは、再配合
ガソリンで僅かに多く気付かれた。
このように、本発明の燃料組成物は火花点火内燃機関
に燃料供給するために使用できることが認められるであ
ろう。CO及びTHCエミッション特性は、燃料消費に於い
て顕著な相違が無く、ベースライン・ガソリンよりもク
リーンに燃焼させるために再配合されたガソリンよりも
良好である。
実施例II 32.5体積パーセントの天然ガソリン(デイライト・エ
ンジニヤリング社)、35体積パーセントのエタノール及
び32.5体積パーセントのMTHFを含有する夏季燃料ブレン
ド物を、実施例Iに於けるようにして製造した。40体積
パーセントのペンタンプラス、25体積パーセントのエタ
ノール、25体積パーセントのMTHF及び10体積パーセント
のn−ブタンを含有する冬季燃料ブレンド物を、実施例
Iに於けるようにして製造した。これらの自動車燃料
を、ED85(E85)、即ち、80体積パーセントの200プルー
フ純粋エチルアルコール及び20体積パーセントのインド
レンを含有する、ペンシルベニア州Marcus Hookのサン
ノコ社(Sunoco)から得られた先行技術の代替燃料(40
C.F.R.第86条で規定されたEPA認可試験燃料)と共に試
験した。E85は、実施例Iに開示した方法に従って製造
した。これらの3種の燃料を、対照としてのインドレン
に対して、1996年式フォード・タウルスGLセダン・エタ
ノール・フレキシブル・燃料車両(Ford Taurus GL sed
an etanol Flexible Fuel Vehicle)(VIN 1FALT522X5G
195580)で、完全にウォームアップしたエンジンで試験
した。エミッション試験は、ニュージャージー州Linden
のコンプライアンス・アンド・リサーチ・サービスズ社
(Compliance and Research Services,Ins.)で実施し
た。
車両を、クレイトン・インダストリーズ社(Clayton
Industries,Inc.)、モデルECE−50(スプリットロー
ル)動力計で負荷させた。動力計は、3,750ポンド(1,7
00キログラム)の慣性試験重りについて設定した。排出
ガスをホリバ・インスツルメンツ社(Horiba Instrumen
ts,Inc.)、モデルCVS−40ガス分析器でサンプリングし
た。炭化水素類(THC)は、ホリバ・モデルFIA−23Aフ
レームイオン化検出器(FID)で分析した。一酸化炭素
(CO)及び二酸化炭素(CO2)は、ホリバ・モデルAIA−
23非分散型赤外検出器(NDIR)で分析した。炭化水素種
分化(speciation)は、パーキン・エルマー社(Perkin
Elmer Inc.)により製造されたFID付きガスクロマトグ
ラフで実施した。GCカラムは、スペルコ(Supelco)100
M×0.25mm×0.50ミクロン・ペトロコル(Petrocol)DH
であった。全てのエミッション試験装置は、1984年に製
造された。
エキゾーストマニホールド(触媒コンバーターの前)
から直接サンプリングしたエミッションの一覧を、イン
ドレンに対する各燃料ブレンド物についてのTHC及びCO
の減少パーセントとして、下記の表に示す。
これらの燃料組成物は、低いエンジンrpmではインド
レンと本質的に同じに燃焼したが、2500以上のrpmでは
顕著により良好であった。殆どの場合に、この燃料はE8
5と同様にクリーンに又はE85よりもクリーンに燃焼し
た。
フォード・タウルス・フレキシブル・燃料車両の本質
的な特徴は、使用する燃料の全ての混合物について適切
な空気/燃料比を選択するためのその能力であった。こ
の車両は、試験の間の全ての過程で外部的に改造しなか
った。電子エミッションコンピュータ(Electronic Emi
ssions Computer)及び燃料センサーは、選択された空
気/燃料費が下記の通りであったことを示した。
インドレン 14.6 冬季ブレンド物 12.5 夏季ブレンド物 11.9 E85 10.9 前記の実施例及び好ましい態様の説明は、請求の範囲
によって規定される本発明を限定するものとしてではな
く、例示するものとしてとるべきである。容易に認めら
れるように、上記の特徴の多数の変形及び組合せが、請
求の範囲に記載したような本発明から逸脱することなく
利用できる。全てのこのような修正は、下記の請求の範
囲に含まれることが意図される。
以下、本発明の好適の実施態様を例示する。
1.本質的に、 4〜8個の炭素原子の直鎖又は分枝鎖のアルカン類か
らなる群から選択された1種又は2種以上の炭化水素類
から本質的になる炭化水素成分、但し、該炭化水素成分
は、アメリカ材料試験協会(ASTM)D−2699及びD−27
00によって測定したとき65の最小アンチノック指数及び
ASTM D−5191によって測定したとき15psi(1気圧)
の最大乾燥蒸気圧当量(DVPE)を有する、 燃料級アルコール、並びに 該炭化水素成分及び該燃料級アルコールの両方中に混
和性の共溶媒 からなる火花点火自動車燃料組成物であって、該炭化水
素成分、該燃料級アルコール及び該共溶媒が、ASTM D
−2699及びD−2700によって測定したとき87の最小アン
チノック指数を有する自動車燃料を与えるために有効な
量で存在し、該燃料組成物が本質的に、オレフィン類、
芳香族類及び硫黄の少なくとも1種を含有しない燃料組
成物。
2.該炭化水素成分が、天然ガス液体炭化水素類から選択
された1種又は2種以上の炭化水素類から本質的にな
る、上記1に記載の燃料組成物。
3.該炭化水素成分が天然ガソリンから本質的になる、上
記2に記載の燃料組成物。
4.該炭化水素成分がペンタンプラスから本質的になる、
上記2に記載の燃料組成物。
5.該炭化水素成分が、石炭ガス液体炭化水素類から選択
された1種又は2種以上の炭化水素類から本質的にな
る、上記1に記載の燃料組成物。
6.該炭化水素成分にn−ブタンが含有され、該炭化水素
成分、該燃料級アルコール及び該共溶媒が、約12psi
(0.8atm)〜約15psi(1atm)のDVPEを与えるために有
効な量で存在する、上記1に記載の燃料組成物。
7.該燃料級アルコールがエタノールである、上記1に記
載の燃料組成物。
8.該燃料級アルコールがメタノールである、上記1に記
載の燃料組成物。
9.該共溶媒が、飽和5〜7原子複素環式環化合物であ
る、上記1に記載の燃料組成物。
10.該複素環式環化合物がアルキル置換されている、上
記9に記載の燃料組成物。
11.該共溶媒が2−メチルテトラヒドロフラン(MTHF)
である、上記10に記載の自動車燃料組成物。
12.該共溶媒が2−エチルテトラヒドロフラン(ETHF)
である、上記10に記載の自動車燃料組成物。
13.該環ヘテロ原子が酸素である上記9に記載の燃料組
成物。
14.該炭化水素成分が天然ガス液体炭化水素類から選択
された1種又は2種以上の炭化水素類から本質的にな
り、該燃料級アルコールがエタノールを含み、そして該
共溶媒がMTHFである、上記1に記載の自動車燃料組成
物。
15.約10〜約50体積パーセントの該天然ガス液体炭化水
素類、約25〜約55体積パーセントの該エタノール、約15
〜約50体積パーセントの該MTHF及びゼロ〜約15体積パー
セントのn−ブタンを含む、上記14に記載の自動車燃料
組成物。
16.約25〜約40体積パーセントのペンタンプラス、約25
〜約40体積パーセントのエタノール、約20〜約35体積パ
ーセントのMTHF及びゼロ〜約10体積パーセントのn−ブ
タンを含む、上記15に記載の自動車燃料組成物。
17.約32.5体積パーセントのペンタンプラス、約35体積
パーセントのエタノール及び約32.5体積パーセントのMT
HFを含み、そして約8.3psi(0.5atm)のDVPE及び約89.7
のアンチノック指数を有する、上記16に記載の自動車燃
料組成物。
18.約40体積パーセントのペンタンプラス、約25体積パ
ーセントのエタノール、約25体積パーセントのMTHF及び
約10体積パーセントのn−ブタンを含み、そして約14.7
psi(1atm)のDVPE及び約89.0のアンチノック指数を有
する、上記16に記載の自動車燃料組成物。
19.約27.5体積パーセントのペンタンプラス、約55体積
パーセントのエタノール及び約17.5体積パーセントのMT
HFを含み、そして約8.0psi(0.5atm)のDVPE及び約93.0
のアンチノック指数を有する、上記15に記載の自動車燃
料組成物。
20.約16体積パーセントのペンタンプラス、約47体積パ
ーセントのエタノール、約26体積パーセントのMTHF及び
約11体積パーセントのn−ブタンを含み、そして約14.6
psi(1atm)のDVPE及び約93.3のアンチノック指数を有
する、上記15に記載の自動車燃料組成物。
21.約40体積パーセントのペンタンプラス、約40体積パ
ーセントのエタノール及び約20体積パーセントのMTHFを
含む、上記15に記載の自動車燃料組成物。
22.89.0の最小アンチノック指数を有する、上記1に記
載の自動車燃料組成物。
23.92.5の最小アンチノック指数を有する、上記22に記
載の自動車燃料組成物。
24.8.3psi(0.5atm)の最大DVPEを有する、上記1に記
載の自動車燃料組成物。
25.約12psi(0.8atm)〜約15psi(1atm)のDVPEを有す
る、上記1に記載の自動車燃料組成物。
26.炭化水素−アルコールブレンド物の蒸気圧の低下方
法であって、該アルコール及び炭化水素成分を、該アル
コール及び該炭化水素成分の二成分系ブレンド物につい
てのアメリカ材料試験協会(ASTM)D−5191によって測
定したときの乾燥蒸気圧当量(DVPE)よりも低いこのDV
PEを有する三成分系ブレンド物が得られるような量の、
該アルコール及び該炭化水素成分に対する共溶媒とブレ
ンドすることからなる方法であって、該炭化水素成分
が、4〜8個の炭素原子の直鎖又は分枝鎖のアルカン類
からなる群から選択された1種又は2種以上の炭化水素
類から本質的になり、該三成分系ブレンド物が本質的
に、オレフィン類、芳香族類及び硫黄の少なくとも1種
を含有しない該低下方法。
27.該アルコールがエタノールである、上記26に記載の
方法。
28.該アルコール、該炭化水素類及び該共溶媒が、ASTM
D−2699及びD−2700によって測定したとき87の最小
アンチノック指数及び15psi(1atm)の最大DVPEを有す
る自動車燃料を与えるように選択された量で存在する、
上記26に記載の方法。
29.該炭化水素類及び該共溶媒を、該アルコールとブレ
ンドする前に一緒に予備ブレンドする、上記26に記載の
方法。
30.該炭化水素類がペンタンプラスを含み、該アルコー
ルがエタノールを含み、そして該共溶媒がMTHFである、
上記26に記載の方法。
31.該共溶媒がMTHFである、上記26に記載の方法。
32.該共溶媒がETHFである、上記26に記載の方法。
33.該炭化水素成分が、天然ガス液体及び石炭ガス液体
炭化水素類からなる群から選択された1種又は2種以上
の炭化水素類から本質的になる、上記26に記載の方法。
34.本質的に、 4〜8個の炭素原子の直鎖又は分枝鎖のアルカン類か
らなる群から選択された1種又は2種以上の炭化水素類
から本質的になる炭化水素成分、但し、該炭化水素成分
は、アメリカ材料試験協会(ASTM)D−2699及びD−27
00によって測定したとき65の最小アンチノック指数及び
ASTM D−5191によって測定したとき15psi(1気圧)
の最大乾燥蒸気圧当量(DVPE)を有する、 エタノール、並びに 飽和5〜7原子複素環式環化合物からなる群から選択
された、該炭化水素成分及び該エタノールの両方中で混
和性である共溶媒 からなる火花点火自動車燃料組成物であって、該炭化水
素成分、該エタノール及び該共溶媒が、ASTM D−2699
及びD−2700によって測定したとき87の最小アンチノッ
ク指数を有する自動車燃料を与えるために有効な量で存
在し、該燃料組成物が本質的に、オレフィン類、芳香族
類及び硫黄の少なくとも1種を含有しない燃料組成物。
35.該炭化水素成分が、天然ガス液体炭化水素類から選
択された1種又は2種以上の炭化水素類から本質的にな
る、上記34に記載の燃料組成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−259091(JP,A) 米国特許4806129(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10L 1/02 C10L 1/04 C10L 1/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本質的に、 4〜8個の炭素原子の直鎖又は分枝鎖のアルカン類から
    なる群から選択された1種又は2種以上の炭化水素類か
    ら本質的になる炭化水素成分、但し、該炭化水素成分
    は、アメリカ材料試験協会(ASTM)D−2699及びD−27
    00によって測定したとき65の最小アンチノック指数及び
    ASTM D−5191によって測定したとき15psi(1気圧)
    の最大乾燥蒸気圧当量(DVPE)を有する、 燃料級アルコール、並びに 該炭化水素成分及び該燃料級アルコールの両方中に混和
    性の共溶媒 からなる火花点火自動車燃料組成物であって、該炭化水
    素成分、該燃料級アルコール及び該共溶媒が、ASTM D
    −2699及びD−2700によって測定したとき87の最小アン
    チノック指数を有する自動車燃料を与えるために有効な
    量で存在し、該燃料組成物が本質的に、オレフィン類、
    芳香族類及び硫黄の少なくとも1種を含有しない燃料組
    成物。
  2. 【請求項2】炭化水素−アルコールブレンド物の蒸気圧
    の低下方法であって、該アルコール及び炭化水素成分
    を、該アルコール及び該炭化水素成分の二成分系ブレン
    ド物についてのアメリカ材料試験協会(ASTM)D−5191
    によって測定したときの乾燥蒸気圧当量(DVPE)よりも
    低いこのDVPEを有する三成分系ブレンド物が得られるよ
    うな量の、該アルコール及び該炭化水素成分に対する共
    溶媒とブレンドすることからなる方法であって、該炭化
    水素成分が、4〜8個の炭素原子の直鎖又は分枝鎖のア
    ルカン類からなる群から選択された1種又は2種以上の
    炭化水素類から本質的になり、該三成分系ブレンド物が
    本質的に、オレフィン類、芳香族類及び硫黄の少なくと
    も1種を含有しない該低下方法。
  3. 【請求項3】本質的に、 4〜8個の炭素原子の直鎖又は分枝鎖のアルカン類から
    なる群から選択された1種又は2種以上の炭化水素類か
    ら本質的になる炭化水素成分、但し、該炭化水素成分
    は、アメリカ材料試験協会(ASTM)D−2699及びD−27
    00によって測定したとき65の最小アンチノック指数及び
    ASTM D−5191によって測定したとき15psi(1気圧)
    の最大乾燥蒸気圧当量(DVPE)を有する、 エタノール、並びに 飽和5〜7原子複素環式環化合物からなる群から選択さ
    れた、該炭化水素成分及び該エタノールの両方中で混和
    性である共溶媒 からなる火花点火自動車燃料組成物であって、該炭化水
    素成分、該エタノール及び該共溶媒が、ASTM D−2699
    及びD−2700によって測定したとき87の最小アンチノッ
    ク指数を有する自動車燃料を与えるために有効な量で存
    在し、該燃料組成物が本質的に、オレフィン類、芳香族
    類及び硫黄の少なくとも1種を含有しない燃料組成物。
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