JP3072171B2 - ファン吸入側気流案内消音器 - Google Patents

ファン吸入側気流案内消音器

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JP3072171B2
JP3072171B2 JP3341599A JP34159991A JP3072171B2 JP 3072171 B2 JP3072171 B2 JP 3072171B2 JP 3341599 A JP3341599 A JP 3341599A JP 34159991 A JP34159991 A JP 34159991A JP 3072171 B2 JP3072171 B2 JP 3072171B2
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和俊 飯島
弘 池本
正太郎 金国
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日本ノイズコントロール株式会社
株式会社大氣社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はファン吸入側の気流案内
消音器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、所定の軸芯(一般にファン吸入口
の中心軸芯)周りからその軸芯に対し直交、又は、斜交
する向きで軸芯側へ気流を導き、その後、その気流を軸
芯に平行な向きに変向してファン吸入口に吸入させる吸
入形態とする場合、一般に図6に示すように、ファン7
の吸入口8に対し接続する側の導出開口2aを一側面に
形成し、かつ、その導出開口2aの中心軸芯Pに対し直
交(又は斜交)する向きに気流Aを導入する導入開口2
bを周部に形成したチャンバ2′が設けられる。
【0003】そして、上記の吸入形態において吸入に伴
うファン吸入側での発生騒音を消音するには、同図6に
示すように、吸音材24を風路壁構成材とする内部風路
fによりチャンバ2′の導出開口2aとファン吸入口8
とを結ぶ消音器Xを、チャンバ2′とファン7との間に
介装していた。
【0004】すなわち、チャンバ2′の導入開口2bか
ら導出開口2aの中心軸芯Pに対し直交(又は斜交)す
る向きでチャンバ2′内に気流Aを導入して、この気流
Aをチャンバ2′内で導出開口2aの中心軸芯Pに平行
な向きに変向させるようにし、そして、チャンバ2′の
導出開口2aからファン吸入口8への吸入過程におい
て、上記の消音器Xにおける吸音材24の吸音機能によ
り消音を図るようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来構造
では、チャンバ2′の設置に加えて、チャンバ2′の導
出開口2aとファン吸入口8との間に消音器Xを介装す
るために、全体設置スペースが導出開口2aの中心軸芯
Pの方向において嵩み、設置性が悪い問題があった。
【0006】また、このように設置スペースが嵩むこと
を犠牲にしてチャンバ2′の導出開口2aとファン吸入
口8との間に消音器Xを介装しても、ファン7の吸入側
における発生騒音が未だ大きく消音効果が低い問題もあ
った。
【0007】この実情に鑑み、本発明の目的は、合理的
な構造により、必要設置スペースを小さくしながらも、
ファン吸入側の発生騒音を効果的に低減できるようにす
る点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】〔請求項1に係る発明の
特徴構成〕 請求項1に係る発明では、錐状の内胴と環状の外胴と
を、その外胴の内方中心部に前記内胴の頂部を位置させ
る状態に配置して、両胴間に吸音材を風路壁構成材とす
る環状の内部風路を形成し、この内部風路の一端側開口
として前記内胴の頂部側で両胴間に形成される環状の開
口を、ファン吸入口に対し同芯状に連通させる導出開口
とするとともに、前記内部風路の他端側開口として前記
導出開口の中心軸芯に対し直交又は斜交する向きで前記
内胴の底部側において両胴間に形成される環状の開口
を、器体周部から気流を導入する導入開口とし、前記外
胴の前記内部風路側の面を、前記導入開口と前記導出開
口との間の中間部に前記中心軸芯に対する接線傾斜向き
の反転点を有し、かつ、前記中心軸芯に沿う方向での寸
法及び前記中心軸芯に直交する方向での寸法が夫々、前
記導出開口の環状形状における内外半径差以上である断
面形状の凸状湾曲面にするとともに、前記内胴の前記内
部風路側の面を、前記導入開口から前記導出開口へ向か
うほど前記中心軸芯に対する接線傾斜角度が小さくなる
凹状湾曲面にして、前記内部風路を、前記導入開口から
前記導出開口へ向かうほど、風路向きが前記中心軸芯に
対し平行となる向きへ漸次的に変化し、かつ、風路巾が
漸次的に小さくなる風路にする。
【0009】〔請求項2に係る発明の特徴構成〕 請求項2に係る発明では、請求項1に係る発明の実施に
おいて、前記内部風路における前記導出開口側の端部
に、前記導出開口の環状形状における内外半径差と等し
い風路巾で前記中心軸芯と平行に延びる直線状風路部分
を形成する。
【0010】
【作用】〔請求項1に係る発明の作用〕 つまり、先述の図6に示す従来構造では、導出開口2a
でのファン7の吸引作用のため、気流Aが導入開口2b
において導出開口2aの中心軸芯P方向(図中における
上下方向)に偏った状態で導入されるとともに、チャン
バ2′内においても同様に偏った状態で気流Aが流れ、
また、導出開口2a部において気流Aの向きが急変し、
さらに、これら偏流や気流向きの急変、並びに、導出開
口2aからの気流流出の際の風路の急縮小が原因となっ
てチャンバ2′内で渦流が生じ、これら気流の乱れが、
チャンバ2′の導出開口2aとファン吸入口8との間に
介装した消音器Xでは充分に消音できない騒音の発生要
因となり、また、大きな圧力損失を生じる原因となる。
【0011】これに対し、請求項1に係る発明では(図
1及び図2参照)、上記内部風路21(すなわち、内胴
20Aの頂部側で両胴20A,20B間に形成される一
端側の環状開口をファン吸入口8に対し同芯状に連通さ
せる導出開口22とし、かつ、導出開口22の中心軸芯
Pに対し直交(又は斜交)する向きで内胴20Aの底部
側において両胴20A,20B間に形成される他端側の
環状開口を導入開口23とする風路)により、器体周部
の導入開口23からの導入気流Asを風路通過過程で導
出開口22の中心軸芯Pと平行となる向きに変向させて
導出開口22へ導く。
【0012】また、外胴20Bの内部風路側の面Sxを
凸状湾曲面にし、かつ、内胴20Aの内部風路側の面S
yを凹状湾曲面にして、その内部風路21を、導入開口
23から導出開口22へ向かうほど、風路向きが前記中
心軸芯Pに対し平行となる向きへ漸次的に変化し、か
つ、風路巾が漸次的に小さくなる風路にすることで、上
記気流変向の円滑化、及び、導入開口23と導出開口2
2(ファン吸入口8)との開口面積比に応じた流速増大
の円滑化を図る。
【0013】そして、これらの円滑化を確実かつ効果的
に達成するのに、内胴20A側の凹状湾曲面Syを、導
入開口23から導出開口22へ向かうほど前記中心軸芯
Pに対する接線傾斜角度が小さくなる面とするのに対
し、外胴20B側の凸状湾曲面Sxを、導入開口23と
導出開口22との間の中間部に前記中心軸芯Pに対する
接線傾斜向きの反転点uを有し、かつ、前記中心軸芯P
に沿う方向での寸法Ha+Ra及び前記中心軸芯Pに直
交する方向での寸法(G−D)/2が夫々、導出開口2
2の環状形状における内外半径差W(すなわち、導出開
口22の開口巾)以上である断面形状のものにすること
により、内部風路21を導入開口22の開口巾Wに対し
充分に大きな曲がり半径を持つ風路にして導入気流As
を無理なく変向させるとともに、このように気流Asを
無理なく変向させ得る状況下での、上記反転点uよりも
導入開口23側における凸状湾曲面Sxの開き部分(略
言すれば、導入気流Asを前記中心軸芯P方向において
一旦導出開口22とは反対側に寄せる面部分)の存在を
もって、ファン7の吸引作用が導入開口23に対し前記
中心軸芯P方向(図中上下方向)で均等に及ぶようにす
る。
【0014】すなわち、このことにより、偏流や気流向
きの急変、あるいは、渦流の発生を効果的に回避した状
態で、導入開口23からの導入気流Asを導出開口22
の中心軸芯Pと平行なる向きへ極めて円滑に変向させる
ことができ、また、導入開口23と導出開口22との開
口面積比に応じた導入気流Asの流速増大も円滑にする
ことができ、そして、このように気流変向及び流速増大
を効果的に円滑化した状態の下で、内部風路21の風路
壁構成材である吸音材24にファン7の吸込騒音及び内
部風路中での気流音を吸音させることにより、ファン吸
入側での発生騒音を効果的に低減することができる。し
かも、上記の如き気流変向及び流速増大の効果的な円滑
化により圧力損失も併せ効果的に低減できる。
【0015】〔請求項2に係る発明の作用〕 請求項2に係る発明によれば(同図1及び図2参照)、
内部風路21における導出開口22側の端部に設けた前
記直線状風路部分21a(すなわち、導出開口22の環
状形状における内外半径差Wと等しい風路巾で前記中心
軸芯Pと平行に延びる風路部分)の整流作用により、導
出開口22からの流出気流を導出開口22の中心軸芯P
に沿ったより良好な整流状態のものにすることができ
る。
【0016】
【発明の効果】〔請求項1に係る発明の効果〕 請求項1に係る発明によれば、器体周部における環状の
導入開口から導出開口の中心軸芯に対し直交又は斜交す
る向きで気流を導入して、その導入気流を導出開口から
ファン吸入口に吸入させる吸入形態を採ることにおい
て、図6に示す先述の従来構造に比べ、導出開口とファ
ン吸入口との間に介装する消音器を不要(ないし、より
小型なもの)にして必要設置スペースを効果的に小さく
しながらも、ファン吸入側での発生騒音を効果的に低減
することができ、また、圧力損失も併せ効果的に低減し
てファンの必要動力も低減することができる。
【0017】しかも、導入開口での偏流を防止できるこ
とより、器体周部の導入開口にヒータやクーラを設ける
使用形態では、偏流によるヒータやクーラでの熱交換効
率の低下も併せ防止できる。
【0018】〔請求項2に係る発明の効果〕 請求項2に係る発明によれば、導出開口からの流出気流
を導出開口の中心軸芯に沿ったより良好な整流状態のも
のにし得ることで、ファンの気流吸入を一層円滑にし
て、ファン吸入側の発生騒音をより効果的に低減するこ
とができ、また、ファンの必要動力もより効果的に低減
することができる。
【0019】
【実施例】次に実施例を説明する。
【0020】図1及び図2は空調装置を示し、周囲空気
Arを取り入れる取入口1を両横端部に設けた箱体2を
床3上に設置し、各取入口1には外側から順にフィルタ
4、クーラ(またはヒータ)5を装備してある。
【0021】7は、一端側開口を吸入口8とし、かつ、
他端側開口を吐出口9とする直筒状のファンケーシング
10を備える軸流ファンであり、このファン7は、ファ
ンケーシング10における吸入口8側の端部を箱体2の
上壁に対し直接的に接続する状態で吸入口8を箱体2の
内部に連通させてある。
【0022】つまり、上記の軸流ファン7の運転により
取入口1から周囲空気Arを箱体2内に取り入れ、この
取り入れ過程においてフィルタ4により取り入れ周囲空
気Arを除塵するとともに、クーラ(またはヒータ)5
により取り入れ周囲空気Arを温調し、そして、除塵及
び温調して箱体2内に取り入れた空気Asをファン7の
吐出口9から給気ダクト11へ送出する構成としてあ
る。
【0023】上記の軸流ファン7において、12はモー
タ、13はモータ12の回転軸に直結し、かつ、周部に
多数の翼14を設けたロータである。
【0024】15はファン吐出口9と給気ダクト11と
の間に介装した吐出側消音器であり、その構成として
は、ファンケーシング10と給気ダクト11を接続する
外胴15A、及び、支持脚16により支持した状態でフ
ァン7の中心軸芯Pと同芯状となるように器内の中心部
に配置した内胴15Bを設け、これら外胴15Aと内胴
15Bとの間に、ファン吐出口9と給気ダクト11とを
連通させる環状の内部風路17を形成し、そして、外胴
15A及び内胴15Bの夫々にグラスウール等の吸音材
18を充填してある。
【0025】つまり、ファン吐出口9から給気ダクト1
1側へ漏出するファン吐出騒音を、上記の吐出側消音器
15における内部風路17の風路壁構成材としての吸音
材18に吸音させて消音するようにしてある。
【0026】なお、外胴15Aの内部風路側表面、及
び、内胴15Bの外表面の夫々は、充填吸音材18を気
流から保護するように多孔板やガラスクロス、あるい
は、フィルム等の適当な被覆材19により被覆してあ
り、また、これら被覆材19の共鳴効果をもって、吸音
材18のみにより得られる消音効果に比べより高い消音
効果を得るようにしてある。
【0027】一方、前記の箱体2の内部には、ファン吸
入口8に吸入させる気流Asの案内を兼ねる吸入側消音
器20を内装してあり、その構成については、図1ない
し図3に示すように、器体構成材として、箱体2の底壁
から上壁にわたる高さで頂点部を偏平にした円錐状の内
胴20Aをファン7の中心軸芯Pと同芯状に配置して箱
体2に内装し、また、同じく器体構成材として、内径が
ファン吸入口8の口径Dとほぼ等しく、かつ、外径が上
記の円錐状内胴20Aの底部径Gにほぼ等しい環状の外
胴20Bを箱体2の上壁側に付設する状態でファン7の
中心軸芯Pと同芯状に配置して箱体2に内装してある。
【0028】つまり、円錐状の内胴20Aと環状の外胴
20Bとを、外胴20Bの内方中心部に内胴20Aの頂
部を位置させる状態で箱体2内に配置して、両胴20
A,20Bの間にファン中心軸芯P周りで環状の内部風
路21を形成し、そして、この内部風路21の一端側開
口として内胴20Aの頂部側で両胴20A,20Bの間
に形成される環状の開口22を、ファン吸入口8に対し
同芯状に連通させる導出開口22として箱体2の上壁に
開口させ、かつ、内部風路21の他端側開口としてファ
ン中心軸芯P(換言すれば、導出開口22の中心軸芯)
に対し直交する向きで内胴20Aの底部側において両胴
20A,20Bの間に形成される環状の開口23を、器
体周部から気流Asを導入する導入開口として箱体2内
に開口させた器体構成としてある。
【0029】内部風路21は、ファン7の中心軸芯Pを
含む断面形状で、上記の導入開口23から上記の導出開
口22へ向かうほど、風路向きがファン中心軸芯Pに対
し直交する向きからファン中心軸芯Pに平行となる向き
へ漸次的に変化し、かつ、風路巾が漸次的に小となる形
状に形成してあり、この内部風路21による案内によ
り、器体周部の導入開口23からの導入気流Asを、フ
ァン吸入口8に導く過程でファン中心軸芯Pに対し直交
する導入向きからその中心軸芯Pに平行な向きへ円滑に
変向させるとともに、その変向に伴い導入気流Asを徐
々に圧縮する形態で導入開口23と導出開口22との開
口面積比に応じた分だけ流速増大させる。
【0030】円錐状の内胴20A、及び、環状の外胴2
0Bの夫々にはグラスウール等の吸音材24を充填して
あり、上記の如く、ファン吸入口8へ導く過程での気流
状態を円滑なものとして騒音の発生要因となる気流の乱
れを防止することに加え、ファン吸入口8から内部風路
21へ漏出するファン吸入騒音、及び、内部風路21中
で生じる気流音を内部風路21の風路壁構成材としての
上記吸音材24に吸音させるようにしてある。
【0031】また、円錐状内胴20A、及び、環状外胴
20Bの夫々の内部風路側表面は、吐出側消音器15と
同様に多孔板やガラスクロス、あるいは、フィルム等の
適当な被覆材25により被覆し、被覆材25の共鳴効果
による消音効果の向上を図りながら充填吸音材24を気
流から保護するようにしてある。
【0032】環状外胴20Bの内径をファン吸入口8の
口径Dとほぼ等しくすることに対し、円錐状内胴20A
における頂部の径Wsを決定するにあたっては、次式に
おいて、 W={(D−Wh)/2}・K1 但し、Wh;ロータ13の径 係数K1に1.0近傍の適当な値を選定して、導出開口
22の開口巾W(すなわち、導出開口22の環状形状に
おける内外半径差)を決定し、この導出開口22の開口
巾Wから円錐状内胴20Aにおける頂部の径Wsを決定
(一例として、Ws=0.8Wh〜1.0Wh程度の
値)してある。
【0033】そして、内部風路21における導出開口2
2側の端部には、導出開口22の上記開口巾Wと等しい
風路巾で導出開口22から下方へ所定寸法Haだけファ
ン中心軸芯Pと平行に延びる直線状風路部分21aを形
成してある。
【0034】なお、上記の所定寸法Haは、導出開口2
2の開口巾Wを基準値とする適当な寸法範囲から選定す
る。
【0035】つまり、内部風路21における導出開口2
2側の端部に上記の直線状風路部分21aを形成するこ
とにより、軸流ファン7の空気吸入をより円滑にする。
【0036】ファン中心軸芯Pを含む断面形状につい
て、外胴20Bの内部風路21側の面Sx(すなわち、
内部風路21の凸側風路内面)は、ファン中心軸芯Pに
沿う方向での寸法(本例ではHa+Ra)及びファン中
心軸芯Pに直交する方向での寸法(本例では(G−D)
/2)が夫々、導出開口22の風路巾W以上の断面形状
であって、ファン中心軸芯Pに平行な姿勢で導入開口2
3の外側に向く垂直部分xを導入開口23部に有し、か
つ、そこから導出開口22側へ向かうほど接線傾斜角度
が漸次的に変化して内部風路21の途中(すなわち、導
入開口23と導出開口22との間の中間部)でファン中
心軸芯Pに対する接線傾斜向きが反転し、続いて、その
反転点uからさらに導出開口22の側へ向かうほどファ
ン中心軸芯Pに対する接線傾斜角度が漸次的に小となっ
て、最終的に前記の直線状風路部分21aの外側風路内
面に連なる凸状湾曲面に形成してある。
【0037】また、内胴20Aの内部風路21側の面S
y(すなわち、内部風路21の凹側風路内面)は、ファ
ン中心軸芯Pに対し直交する姿勢の水平部分yを導入開
口23部に有し、かつ、そこから導出開口22側へ向か
うほどファン中心軸芯Pに対する接線傾斜角度が漸次的
に小となって、最終的に直線状風路部分21aの内側風
路内面に連なる凹状湾曲面に形成してある。
【0038】さらに具体的には、上記の凸側風路内面S
xのうち直線状風路部分21aの外側風路内面と上記の
反転点uとの間は、直線状風路部分21aの外側風路内
面に対し接線方向で連なる半径Raの円弧面とし、ま
た、凸側風路内面Sxのうち反転点uと上記の垂直部分
xとの間は、半径Raの円弧面及び垂直部分xの夫々に
対し接線方向で連なる半径Rbの円弧面とし、一方、上
記の凹側風路内面Syのうち直線状風路部分21aの内
側風路内面と上記の水平部分yとの間は、直線状風路部
分21aの内側風路内面及び水平部分yの夫々に対し接
線方向で連なる半径Rcの円弧面としてある。
【0039】つまり、内部風路21の凸側風路内面S
x、及び、凹側風路内面Syの夫々を上記の如き形状に
形成することにより、ファン中心軸芯Pに対し直交する
方向での器体寸法G、及び、ファン中心軸芯P方向での
器体寸法Hを極力小さくしながらも、クーラ(又はヒー
タ)5における気流通過速度を均一化して高い熱交換効
率を得られるように、また、先述の気流変向の円滑化及
びファン吸入側での発生騒音の低減を効果的に達成でき
るようにしてある。
【0040】上記の半径Ra及び半径Rcの夫々は導出
開口22の開口巾Wに対し、次式において、 Ra=K2・W Rc=K3・W 係数K2,K3の夫々に適当な値を選定して決定してあ
る。
【0041】また、前述の各係数K1,K2,K3、半
径Rb、直線状風路部分21aの長さ寸法Ha、水平部
分yの長さ寸法L、並びに、円錐状内胴20Aにおける
底部周面の高さ寸法Hbの夫々は、気流Asが内部風路
21を通過する際に生じる圧力損失の値や、消音特性等
により決定する。
【0042】なお、上記各値の選定基準の一つとして、
導入開口23における面風速Viを直線状風路部分21
aにおける風速Voの2/5〜1/2程度とすることを
採用してもよい。
【0043】図中、半径Raと半径Rbとの大小関係は
Ra<Rbであるが、条件によってはRa≧Rbとする
場合もあり、また、図中、半径Raの円弧面の中心Oa
と半径Rcの円弧面の中心Ocとは箱体2の上壁から寸
法Haだけ下方の同一高さに配置してあるが、条件によ
っては、直線状風路部分21aにおける外側風路内面の
ファン中心軸芯方向長さよりも内側風路内面のファン中
心軸芯方向長さを大きくする状態で中心Ocを中心Oa
よりも下方に位置させたり、また、逆に中心Ocを中心
Oaよりも上方に位置させたりする場合もある。
【0044】〔別実施例〕 次に別実施例を列記する。
【0045】本発明によるファン吸入側気流案内消音器
は軸流ファンによる吸入の場合に限らず、図4に示すよ
うに、遠心ファンによる吸入の場合にも適用できる。な
お、図4において軸芯Pは遠心ファン7における吸入口
8の中心軸芯(遠心ファン7のロータ軸芯に相当)を示
す。
【0046】前述の実施例においては空調装置への適用
例として、クーラやヒータを通過させた空気Asを導入
開口23から導入する構成としたが、例えば、換気装置
への適用例として、駐車場等の換気対象域でその域内空
気をギャラリを介して導入開口23から導入する構成と
する等、本発明によるファン吸入側気流案内消音器は各
種分野における種々の気体を導入対象気体とすることが
できる。
【0047】前述の実施例においては箱体2を平面視で
長方形にして、クーラ5等を短辺の2側面に設ける構成
としたが、箱体2の平面形状は正方形や円形、その他の
任意の形状を採用でき、また、クーラ5等を装備する場
合、その装備面数を3面以上としたり、クーラ5等を円
弧状にして装備したりしてもよい。
【0048】内部風路21の風路壁構成材とする吸音材
24には、グラスウールに限らず種々の材質のものを適
用できる。
【0049】導入開口23から導出開口22へ向かうほ
ど、風路向きが導出開口22の中心軸芯Pに対し直交又
は斜交する向きから導出開口22の中心軸芯Pに平行な
向きへ漸次的に変化し、かつ、風路巾が漸次的に小とな
る形状の内部風路21を形成するにあたって、内部風路
21の凸側風路内面Sxや凹側風路内面Syの細部形状
は、特許請求の範囲に記載の範囲内において種々の構成
変更が可能である。
【0050】また、導出開口22の中心軸芯P方向視に
おける導出開口22の形状、及び、内部風路21の形状
は、円形に限定されるものではなく、図5に示すよう
に、多角形に形成してもよい。
【0051】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするため符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例を示す縦断面図
【図2】実施例を示す平面視断面図
【図3】実施例を示す要部の拡大縦断面図
【図4】別実施例を示す縦断面図
【図5】他の別実施例を示す平面視断面図
【図6】従来例を示す縦断面図
【符号の説明】
7 ファン 8 吸入口 20 器体 20A 内胴 20B 外胴 21 内部風路 21a 直線状風路部分 22 導出開口 23 導入開口 24 吸音材 As 気流 P 軸芯 Sx 外胴の内部風路側面 Sy 内胴の内部風路側面 u 反転点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭64−13299(JP,U) 特公 昭63−44960(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 29/40 - 29/56 F04D 29/66

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 錐状の内胴(20A)と環状の外胴(2
    0B)とを、その外胴(20B)の内方中心部に前記内
    胴(20A)の頂部を位置させる状態に配置して、両胴
    (20A),(20B)間に吸音材(24)を風路壁構
    成材とする環状の内部風路(21)を形成し、 この内部風路(21)の一端側開口として前記内胴(2
    0A)の頂部側で両胴(20A),(20B)間に形成
    される環状の開口を、ファン吸入口(8)に対し同芯状
    に連通させる導出開口(22)とするとともに、 前記内部風路(21)の他端側開口として前記導出開口
    (22)の中心軸芯(P)に対し直交又は斜交する向き
    で前記内胴(20A)の底部側において両胴間に形成さ
    れる環状の開口を、器体周部から気流(As)を導入す
    る導入開口(23)とし、 前記外胴(20B)の前記内部風路(21)側の面(S
    x)を、前記導入開口(23)と前記導出開口(22)
    との間の中間部に前記中心軸芯(P)に対する接線傾斜
    向きの反転点(u)を有し、かつ、前記中心軸芯(P)
    に沿う方向での寸法(Ha+Ra)及び前記中心軸芯
    (P)に直交する方向での寸法((G−D)/2)が夫
    々、前記導出開口(22)の環状形状における内外半径
    差(W)以上である断面形状の凸状湾曲面にするととも
    に、 前記内胴(20A)の前記内部風路(21)側の面(S
    y)を、前記導入開口(23)から前記導出開口(2
    2)へ向かうほど前記中心軸芯(P)に対する接線傾斜
    角度が小さくなる凹状湾曲面にして、 前記内部風路(21)を、前記導入開口(23)から前
    記導出開口(22)へ向かうほど、風路向きが前記中心
    軸芯(P)に対し平行となる向きへ漸次的に変化し、か
    つ、風路巾が漸次的に小さくなる風路にしてある ファン
    吸入側気流案内消音器。
  2. 【請求項2】 前記内部風路(21)における前記導出
    開口(22)側の端部に、前記導出開口(22)の環状
    形状における内外半径差(W)と等しい風路 巾で前記中
    心軸芯(P)と平行に延びる直線状風路部分(21a)
    を形成してある請求項1記載のファン吸入側気流案内消
    音器。
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