JP3070623B2 - 減衰力制御装置 - Google Patents

減衰力制御装置

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JP3070623B2
JP3070623B2 JP11350991A JP11350991A JP3070623B2 JP 3070623 B2 JP3070623 B2 JP 3070623B2 JP 11350991 A JP11350991 A JP 11350991A JP 11350991 A JP11350991 A JP 11350991A JP 3070623 B2 JP3070623 B2 JP 3070623B2
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哲 高橋
浩行 清水
誠 木村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行状態に応じてショ
ックアブソーバの減衰力を制御する減衰力制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の減衰力制御装置として、例えば、
特開昭61−163011号公報に記載されているもの
が知られている。
【0003】この従来の減衰力制御装置は、減衰力可変
型のショックアブソーバと、ばね上速度を計測するばね
上速度計測手段と、ばね上−ばね下間の相対速度を計測
する相対速度計測手段と、両計測手段からの入力信号に
基づきショックアブソーバの減衰力を制御する手段とを
備え、この減衰力の制御手段が、ばね上速度の符号と相
対速度の符号が一致するか否かを判定する符号判定手段
と、この符号判定手段の判定結果に基づき、符号が一致
しないときには減衰力を低減衰力とし、符号が一致する
ときには高減衰力とする制御信号を出力する制御信号出
力手段を備えた構造となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術にあっては、以下に列挙する問題があった。
【0005】a) 入力手段として、ばね上速度計測手段
と相対速度計測手段との2つの計測手段を必要としてい
るため、部品点数増となりコストアップを招く。
【0006】b) ショックアブソーバの入力成分として
は、車体の振動の低周波成分と路面入力の高周波成分と
がある。このような低周波成分と高周波成分とが複合さ
れた入力がある場合、システム応答性としては高周波成
分にまでも応答するスピードが要求されるが、実際に
は、制御ルーチン時間,減衰力切換応答の遅れなどによ
り制御遅れが生じ、制振性および乗り心地が悪化する。
【0007】c) 減衰力の切換がソフトとハードの2ポ
ジションのため、特に、ばね上速度が上方向から下方向
または下方向から上方向に変わる(速度0を横切る)と
き、減衰力を急激にハードからソフトに変化させるた
め、油撃による音や振動(図9参照)が発生する。加え
て、発生減衰力が場合によっては大きすぎることにな
り、ばね上速度波形を歪ませ、乗員に不快感を与える。
【0008】本発明は、上述の問題に着目して成された
もので、部品点数を少なくし、制御応答遅れが生じない
ようにし、油撃による音や振動の発生を防止して、それ
により、コストダウン,制振性および乗り心地の向上を
達成することのできる減衰力制御装置を提供することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明は、車体と車輪との間に介在され、制御信号
の入力により伸側・圧側の減衰係数を可変に形成された
ショックアブソーバと、ばね上速度を計測するばね上速
度計測手段と、このばね上速度計測手段からの入力に基
づき、ばね上速度が上方向の時には、圧側を低減衰係数
に固定した状態でばね上速度に応じて伸側の減衰係数を
ばね上上下速度が大きいほど減衰係数が大きくなるよう
変更させる制御信号を出力し、ばね上速度が下方向の時
には、伸側を低減衰係数に固定した状態で圧側の減衰係
数をばね上速度に応じてばね上上下速度が大きいほど減
衰係数が大きくなるよう変更させる制御信号を出力する
減衰係数制御手段と、を備え、前記減衰係数制御手段
が、ばね上速度が上方向・下方向のいずれの時にあって
も、ばね上速度があらかじめ設定した初期設定しきい値
を越えなければ、減衰係数を最大減衰係数未満の範囲で
ばね上速度に比例させて変更させ、同一周期内において
ばね上速度が初期設定しきい値を越えた場合には、速度
ピーク値を検出するまで減衰係数を最大減衰係数とし、
ばね上速度がピーク値に達したら、ばね上速度が、前に
検出したピーク値を越えるか、その方向が逆方向に変化
するまで減衰係数をばね上速度に応じて変更させ、ばね
上速度が同一周期内で前に検出したピーク値を越えた時
には、さらに、次のピーク値を検出するまで、最大減衰
係数に保持し、次の、ピーク値を検出したら、ばね上速
度に応じて減衰係数を変更する構成とした。
【0010】
【0011】
【0012】
【作用】ばね上速度が上方向である時には、伸側の減衰
係数をばね上速度に応じて変更させ、圧側を低減衰係数
に固定する。この場合、減衰係数制御手段は、上方向の
ばね上速度が初期設定しきい値を越えなければ、伸側の
減衰係数を最大減衰係数未満の範囲でばね上速度に比例
させて変更させる。また、同一周期内において、ばね上
速度が初期設定しきい値を越えた場合には、速度ピーク
値を検出するまで減衰係数を最大減衰係数とする。その
後、ばね上速度がピーク値に達したら、ばね上速度が、
前に検出したピーク値を越えるか、下方向に向きが変わ
るまで減衰係数をばね上速度に応じて変更させる。そし
て、ばね上速度が同一周期内で前に検出したピーク値を
越えた時には、さらに、次のピーク値を検出するまで、
最大減衰係数に保持させ、次の、ピーク値を検出した
ら、ばね上速度に応じて減衰係数を変更させる。
【0013】一方、ばね上速度が下方向である時には、
圧側の減衰係数を変更し、伸側を低減衰係数に固定す
る。
【0014】このように、ばね上速度のみを計測するか
ら、計測手段が少なくて済む。また、低周波のばね上成
分および高周波のばね下成分に関してはばね上に影響を
与えるもののみに対応して制御するので、制御の応答遅
れが生じ難いし、減衰係数制御を行っているのとは反対
行程側は低減衰係数に固定しているので、その行程側の
高周波成分を吸収することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。
【0016】図1は実施例の減衰力制御装置を示す全体
図である。この図において、10はショックアブソーバ
を示していて、車両の各輪と車体との間にそれぞれ介在
されている。このショックアブソーバ10は、ピストン
10aが車軸側に連結され、シリンダ10bが車体側に
連結された、いわゆる倒立タイプの構成となっている。
そして、シリンダ10bの外側に設けられた外筒10c
の上端部にステップモータ10dが設けられており、こ
のステップモータ10dを駆動させてベース10eに設
けた調整子10fを回動させることで、図2に示すよう
に、伸側・圧側ともN段階に減衰係数を変更可能に形成
されている。そして、このショックアブソーバ10は、
伸側・圧側の一方をN,(N−1),(N−2)…2,
1に示す範囲A,Bの減衰ポジションに変更する時に
は、他方は、図中ポジション0で示す最も低減衰係数の
減衰ポジションに固定される構造に形成されている。ち
なみに、このような構造のショックアブソーバとして
は、本願出願人により出願された特開平3−61736
号公報記載のものが公知であり、例えば、この公報の第
8図に示す実施例において、伸側の減衰ポジションを変
更する際には、27cのオリフィスを閉じて、27a,
27bのオリフィスの開度を変更し、一方、圧側の減衰
ポジションを変更する際には、27bのオリフィスを閉
じて、27a,27cのオリフィスの開度を変更するよ
うにすることで上述のうような構造を形成できる。な
お、詳細については、上述の公報を参照のこと。
【0017】前記ステップモータ10dの駆動はコント
ローラ20により行う。このコントローラ20は、入力
手段として車体の上下加速度を検出する加速度センサ
(以後Gセンサという)30を有し、このGセンサ30
からの入力に基づき、図3のフローチャート200に示
す流れで制御を行う。
【0018】このフローチャート200について説明す
ると、最初のステップ201は、Gセンサ30から読み
込むばね上加速度を積分してばね上速度Vn を演算する
処理ステップである。すなわち、Gセンサ30と、コン
トローラ20においてこのように加速度からばね上速度
n を演算する部分とで請求の範囲のばね上速度計測手
段を構成している。なお、ばね上速度は、上方向がプラ
スの値で、下方向がマイナスの値で与えられる。
【0019】続くステップ202は、ばね上速度Vn
正の値であるかどうかを判定するステップであり、YE
Sでステップ203に進み、NOでステップ204に進
む。さらに、ステップ204は、ばね上速度Vn が0で
あるかどうかを判定するステップであり、YESであれ
ば、ステップ201に戻り、NOであればステップ20
5に進む。
【0020】つまり、ステップ203から連続するフロ
ーはばね上速度Vn が上向きの場合の制御フローであ
り、ステップ205から連続するフローはばね上速度V
n が下向きの場合の制御フローである。
【0021】ステップ203は、1つ前に読み込んだば
ね上速度Vn-1 が負であるかどうかを判定するステップ
であり、YESでステップ206に進み、NOでステッ
プ207に進む。すなわち、このステップ203は、ば
ね上速度の方向が切り換わった時であるかどうかを判定
している。
【0022】ステップ206は、上向きのばね上速度の
しきい値Vt を所定の値に初期設定する処理ステップで
ある。
【0023】続くステップ207は、今回のばね上速度
n がしきい値Vt 以上であるかどうかを判定するステ
ップであり、YESでステップ208に進み、NOでス
テップ209に進む。
【0024】ステップ208は、しきい値Vt をステッ
プ206で初期設定した値から今回のばね上速度Vn
設定し直す処理ステップである。
【0025】ステップ209は、目標とする減衰ポジシ
ョンnを設定する処理ステップであり、n=(Nt /V
t )・Vn の演算式により求める。なお、Nt は、伸側
最大ポジションである。以上によりばね上速度が上向き
の場合の制御を終える。
【0026】一方、ばね上速度が下向き場合、ステップ
205において、1つ前に読み込んだばね上速度Vn-1
が正であるかどうかを判定し、YESでステップ210
に進み、NOでステップ211に進む。これは、ばね上
速度上向きの場合と同様にばね上速度の向きが切り換わ
った時であるかどうかを判定している。
【0027】ステップ210は、下向きのばね上速度の
しきい値Vc を所定の値に初期設定する処理ステップで
ある。
【0028】続くステップ211は、今回のばね上速度
c がしきい値Vc 以下であるかどうかを判定するステ
ップであり、YESでステップ212に進み、NOでス
テップ213に進む。
【0029】ステップ212は、しきい値Vc を今回の
ばね上速度Vn に設定し直す処理するステップである。
【0030】ステップ213は、目標とする減衰ポジシ
ョンnを設定する処理ステップであり、n=(NC /V
c )・Vn の演算式により求める。なお、NC は、圧側
の最大減衰ポジションである。以上によりばね上速度V
n が下向きの場合の制御を終える。
【0031】次に、実施例の作用を、図4〜図6のタイ
ムチャートにより説明する。
【0032】まず、図4に示す基本コントロールについ
て説明する。
【0033】この図4は、上から順にばね上速度,減衰
力,行程方向,相対速度,減衰ポジションの変化を示し
ており、ばね上速度がサインカーブを描いて伸側・圧側
交互に行程し、かつ、ピーク値P1 ,P2 が上下両方向
においてそれぞれ初期設定のしきい値Vt ,Vc を越え
るように変化する場合を例にとっている。
【0034】図において領域aは、ばね上速度が、上側
を向いており、かつ、初期のしきい値Vt を越えない領
域である。この場合、目標となる伸側の減衰ポジション
をばね上速度に比例して制御する。この時、ショックア
ブソーバ10は、圧側行程であるが、伸側行程に向かっ
て行程しているから、このように伸側の減衰係数を高め
ることで制振作用が得られるし、減衰係数がばね上速度
に比例して段階的に変化するから、減衰力が急激に変化
することがなく、油撃による音や振動の発生を防止でき
る。なお、この時、圧側は最低減衰ポジション0とな
り、路面からの圧側の入力は吸収される。
【0035】次の、領域bは、ばね上速度が初期のしき
い値Vt を越えてピーク値P1 に達するまでの領域であ
って、この場合、図3のステップ207から208の流
れによりしきい値Vt を随時ばね上速度に一致させる処
理を行う結果、ピーク値P1に達するまで減衰ポジショ
ンを伸側の最大減衰ポジションNt に保持することにな
る。このように伸側の減衰力を高めることで、ショック
アブソーバ10の制振を行う。
【0036】次の、領域cは、ばね上速度がピーク値P
1 を越えてからばね上速度=0を横切るまでの領域であ
って、この場合、ばね上速度がピーク値P1 を越える
と、この時点でしきい値Vt はピーク値P1 と等しくな
っていることから、図3のステップ209に示す演算式
に基づき、ばね上速度がピーク値P1 を越えると減衰ポ
ジションがばね上速度の低下に比例して低下することに
なる。これにより、伸側行程の制振を続行する。
【0037】次の、領域dは、ばね上速度が0となって
から、下方向のしきい値Vc を越えるまでの領域であっ
て、ばね上速度の上昇に比例して圧側の減衰ポジション
を高める。この時、ショックアブソーバ10は、伸側行
程状態であるが、圧側に向かって行程を行っている状態
であるので、制振作用が得られる。
【0038】次の、領域eは、ばね上速度が初期設定の
しきい値Vc を越えてからピーク値P2 に達するまでの
領域であって、この場合、目標減衰ポジションを圧側の
最大減衰ポジションNc とする。
【0039】以後、前述の上方向の場合と同様に目標の
減衰ポジションを変更する。
【0040】次に、図5は、ばね上速度がしきい値V
t ,Vc を越えずにサインカーブ変化を行うときの制御
を示している。このようにばね上速度がしきい値Vt
c を越えない場合には、しきい値は、初期設定の値の
ままであり、図3のステップ209および213のn=
(Nt /Vt )・Vn およびn=(NC /Vc )・Vn
の演算式に基づき、ばね上速度(v1 ,v2 )に比例し
た減衰ポジション(n1,−n2 )に変更する。
【0041】図6は、ばね上速度が、サインカーブ変化
でなしに、同一周期において初期設定のしきい値Vt
連続的に複数回越えるピーク値P1 ,P2 ,P3 を有し
て変化する場合を示している。
【0042】この図において、領域aは、前述のばね上
速度がしきい値Vt を越えない領域であるからばね上速
度に比例して減衰ポジションを変更する。
【0043】領域bは、ばね上速度がしきい値Vt を越
えてピーク値P1 に達するまでの領域で、目標の減衰ポ
ジションを、伸側の最大減衰ポジションNt としてこれ
を保持する。
【0044】次に、領域cは、ピーク値P1 を越えた領
域であり、基本コントロールと同様にばね上速度に比例
して目標の減衰ポジションを変化させる。この場合、図
示のように前回のピーク値P1 に達しないピーク値P2
があっても、ばね上速度に比例した制御を続行すること
になる。
【0045】領域dは、前回のピーク値P1 よりも大き
なピーク値P3 に達するまでの領域であり、図3のステ
ップ208の制御に基づき、ピーク値P1 を越えた時点
でしきい値Vt をその時のばね上速度に書き変える。し
たがって、領域bと同様に、伸側の最大減衰ポジション
t に保持する。
【0046】領域eは、ピーク値P3 に達してばね上速
度が0となるまでの領域であり、減衰ポジションをばね
上速度の低下に比例させて低下させる。
【0047】本発明第1実施例装置は、以上のようであ
るので、以下に列挙する効果が得られる。
【0048】a) 計測手段としてGセンサ30のみとし
たため、部品点数が少なくコストダウンを図ることがで
きるし、制御因子が少なくなるから制御を簡略化するこ
とによりコストダウンを図ることができる。
【0049】b) 主として低周波のばね上成分のみに対
応して減衰係数制御を行うようにしたため、制御の応答
遅れが生じ難く、乗り心地が向上する。しかも、このよ
うにばね上−ばね下相対速度は計測していないにも関わ
らず、高周波のばね下成分に関してはばね上に影響を与
えるものには対応して制御するようにしていると共に、
減衰係数制御を行っているのとは反対行程側を低減衰係
数に固定して入力吸収しているので、これによっても乗
り心地が向上する。
【0050】c) ばね上速度がしき値Vt ,Vc を越え
ない範囲では、ばね上速度に比例して小刻みに減衰係数
を制御するようにしたため、減衰力の急激な変化を抑制
して油撃による音や振動の発生を防止することができ、
かつ、このような比例制御を行いながらも、しき値V
t ,Vc を越える時には、一気に最大減衰ポジションに
制御するようにしているため、応答遅れが生じない。
【0051】次に、本発明第2実施例について説明す
る。
【0052】この第2実施例は、コントローラ20の制
御内容の一部が第1実施例と異なるものである。すなわ
ち、図7は、第2実施例装置の制御フローを示すもので
あって、ステップ301および302の目標ポジション
を求める式が第1実施例と異なっており、速度2乗の関
数となっている。なお、他の構成は第1実施例と同様で
あるので説明を省略する。
【0053】したがって、ポジションと速度との関係が
図8に示すように、実線で示す第1実施例の特性と比
べ、第2実施例では、一点鎖線で示すように、ばね上速
度の低速域では低減衰ポジションであり、高速域では高
減衰ポジションとなる特性となっている。これにより、
第1実施例に比べ不整地路走行時の乗り心地を向上させ
ながら、制振性も向上させている。
【0054】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変
更等があっても本発明に含まれる。例えば、実施例で
は、倒立タイプのショックアブソーバを例として示した
が、正立タイプのものを用いてもよい。また、実施例で
は、ショックアブソーバとして、減衰係数を変更するた
めの調整子が1個だけ設けられ、この調整子は、伸側・
圧側の一方の減衰係数を変更している状態では他方の減
衰係数が低減衰ポジションとなる構造のものを示した
が、調整子を伸側用と圧側用と別個に設け、それぞれを
独立して制御することで、このような特性とするように
してもよい。すなわち、実施例では上記特性が機械構造
的に得られるようにしたが、制御的に得られるようにし
てもよい。
【0055】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の減衰
力制御装置にあっては、入力手段としてばね上速度計測
手段のみとし、減衰係数制御手段を、ばね上速度が上方
向の時には、圧側を低減衰係数に固定した状態でばね上
速度に応じて伸側の減衰係数を変更させる制御信号を出
力し、ばね上速度が下方向の時には、伸側を低減衰係数
に固定した状態で圧側の減衰係数をばね上速度に応じて
変更させる制御信号を出力する手段としたため、計測手
段が少なくて済み、部品点数を少なくすると共に制御を
簡略化してコストダウンを図ることができるという効果
が得られ、かつ、主として低周波のばね上成分のみに対
応して減衰係数制御を行うから制御の応答遅れが生じ難
く、乗り心地が向上するという効果が得られ、しかも、
このようにばね上−ばね下相対速度は計測していないに
も関わらず、高周波のばね下成分に関してはばね上に影
響を与えるものに対応して制御するようにしていると共
に、減衰係数制御を行っているのとは反対行程側を低減
衰係数に固定して入力吸収しているので、これによって
も乗り心地が向上するという効果が得られる。さらに、
ばね上速度に応じて減衰係数を制御するようにしている
から、減衰力の急激な変化を抑制して油撃による音や振
動の発生を防止することができるという効果が得られ
る。
【0056】加えて、ばね上速度がしきい値を越えない
範囲にあっては、減衰係数をばね上速度に応じて変化さ
せて、上述のように油撃による音や振動の発生を防止す
ることができながら、しきい値を越える急激な変化に対
しては、減衰係数を一気に最大減衰係数に変更して、制
御応答遅れを防止することができる。さらに、同一周期
内にあっては、ピーク値を越えると、しきい値をそのピ
ーク値に変更することにより、同一周期内で複数のピー
ク値が発生しても上述の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例の減衰力制御装置を示す全体
図である。
【図2】本発明第1実施例装置のショックアブソーバの
減衰係数特性図を示すグラフである。
【図3】本発明第1実施例装置のコントローラの制御フ
ローを示すフローチャートである。
【図4】本発明第1実施例の基本コントロール時の作動
状態を示すタイムチャートである。
【図5】本発明第1実施例の作動状態を示すタイムチャ
ートである。
【図6】本発明第1実施例の作動状態を示すタイムチャ
ートである。
【図7】本発明第2実施例の減衰力制御装置のコントロ
ーラにおける制御フローを示すフローチャートである。
【図8】本発明第1・第2実施例装置の減衰ポジション
nとばね上速度vの関係を示すグラフである。
【図9】従来技術の作動を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10 ショックアブソーバ 20 コントローラ(ばね上速度計測手段;減衰係数制
御手段) 30 加速度センサ(ばね上速度計測手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−334613(JP,A) 特開 平3−42319(JP,A) 特開 昭57−182506(JP,A) 特公 昭58−33123(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G60G 17/015 G60G 17/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体と車輪との間に介在され、制御信号
    の入力により伸側・圧側の減衰係数を可変に形成された
    ショックアブソーバと、 ばね上速度を計測するばね上速度計測手段と、 このばね上速度計測手段からの入力に基づき、ばね上速
    度が上方向の時には、圧側を低減衰係数に固定した状態
    でばね上速度に応じて伸側の減衰係数をばね上上下速度
    が大きいほど減衰係数が大きくなるよう変更させる制御
    信号を出力し、ばね上速度が下方向の時には、伸側を低
    減衰係数に固定した状態で圧側の減衰係数をばね上速度
    に応じてばね上上下速度が大きいほど減衰係数が大きく
    なるよう変更させる制御信号を出力する減衰係数制御手
    段と、を備え、 前記減衰係数制御手段が、ばね上速度が上方向・下方向
    のいずれの時にあっても、ばね上速度があらかじめ設定
    した初期設定しきい値を越えなければ、減衰係数を最大
    減衰係数未満の範囲でばね上速度に比例させて変更さ
    せ、同一周期内においてばね上速度が初期設定しきい値
    を越えた場合には、速度ピーク値を検出するまで減衰係
    数を最大減衰係数とし、ばね上速度がピーク値に達した
    ら、ばね上速度が、前に検出したピーク値を越えるか、
    その方向が逆方向に変化するまで減衰係数をばね上速度
    に応じて変更させ、ばね上速度が同一周期内で前に検出
    したピーク値を越えた時には、さらに、次のピーク値を
    検出するまで、最大減衰係数に保持し、次の、ピーク値
    を検出したら、ばね上速度に応じて減衰係数を変更する
    ことを特徴とする減衰力制御装置。
JP11350991A 1991-05-17 1991-05-17 減衰力制御装置 Expired - Fee Related JP3070623B2 (ja)

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