JP3019461B2 - 減衰力制御装置 - Google Patents

減衰力制御装置

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JP3019461B2 JP3113516A JP11351691A JP3019461B2 JP 3019461 B2 JP3019461 B2 JP 3019461B2 JP 3113516 A JP3113516 A JP 3113516A JP 11351691 A JP11351691 A JP 11351691A JP 3019461 B2 JP3019461 B2 JP 3019461B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行状態に応じてばね
上側が変位しないようにショックアブソーバの減衰力を
制御する減衰力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の減衰力制御装置として、例えば、
特開昭61−163011号公報に記載されているもの
が知られている。
【0003】この従来の減衰力制御装置は、減衰力可変
型のショックアブソーバと、ばね上速度を計測するばね
上速度計測手段と、ばね上−ばね下間の相対速度を計測
する相対速度計測手段と、両計測手段からの入力信号に
基づきショックアブソーバの減衰力を制御する手段とを
備え、この減衰力の制御手段が、ばね上速度の符号と相
対速度の符号が一致するか否かを判定する符号判定手段
と、この符号判定手段の判定結果に基づき、符号が一致
しないときには減衰力を低減衰力とし、符号が一致する
ときには高減衰力とする制御信号を出力する制御信号出
力手段を備えた構造となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術にあっては、段差を越える際に以下に述べるよ
うな問題が生じる。すなわち、段差を越える状態を、図
8のタイムチャートにより説明すると、まず、圧側行程
が成され、この場合、ばね上側(車体)は移動を開始し
ておらず、また、その後ばね上が上方に移動を開始する
が、符合が一致していないからソフトに制御される。そ
の後、段差を越えてばね下側(車輪)が下方移動すると
ショックアブソーバが伸側行程を開始し、これにより符
合が一致してハードに制御する。そして、この状態から
ばね上側が下方に移動を開始すると、符合が不一致とな
りソフトに制御する。このように段差を越えた場合に、
図において実線で示す小入力時には問題ないが、点線で
示す大入力時にあっては、この最後のソフト制御により
ショックアブソーバがすっと抵抗なく伸び切ることにな
り、この伸び切りによる打音および振動が発生する。
【0005】本発明は、上述の問題に着目して成された
もので、段差を越えた際のショックアブソーバの伸び切
りを防止して、伸び切り時の打音および衝撃を防止する
ことのできる減衰力制御装置を提供することを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、ばね上速度
の低周波成分が所定のしきい値を越えた時に、ショック
アブソーバが伸び切る条件が成立したとして、一定時間
高減衰係数状態を維持させるようにして、上述の目的を
達成するようにした。
【0007】すなわち本発明の減衰力制御装置は、車体
と車輪との間に介在され、制御信号の入力により伸側・
圧側の減衰係数を可変に形成されたショックアブソーバ
と、入力手段からの入力に基づき、ばね上側の変位を抑
制すべく減衰係数を制御する制御信号を出力する減衰係
数制御手段とを備えた減衰力制御装置において、前記減
衰係数制御手段に、上方向のばね上速度の低周波成分が
所定のしきい値を越えた時には、次にばね上速度が下向
きとなってから所定時間、伸行程側を高減衰状態に保持
する制御信号を出力する伸び切り防止制御部を設けた。
【0008】
【作用】段差を越える際に、大入力があった時には、上
方向のばね上速度が検出されると共に、このばね上速度
が所定のしきい値を越える。これにより、伸び切り防止
制御部が、次にばね上速度が下向きとなってから所定時
間、伸行程側を高減衰状態に保持する制御信号を出力す
る。
【0009】したがって、段差を越えて、ばね上側が下
方向に移動を開始しながらも、ばね下側も下方向に移動
してショックアブソーバが伸行程を行うといった場合
に、伸側を高減衰係数状態に保持して、ショックアブソ
ーバの伸び切りを防止する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。
【0011】図1は実施例の減衰力制御装置を示す全体
図である。この図において、10はショックアブソーバ
を示していて、車両の各輪と車体との間にそれぞれ介在
されている。このショックアブソーバ10は、ピストン
10aが車軸側に連結され、シリンダ10bが車体側に
連結された、いわゆる倒立タイプの構成となっている。
そして、シリンダ10bの外側に設けられた外筒10c
の上端部にステップモータ10dが設けられており、こ
のステップモータ10dを駆動させてベース10eに設
けた調整子10fを回動させることで、図2に示すよう
に、伸側・圧側ともN段階に減衰係数を変更可能に形成
されている。そして、このショックアブソーバ10は、
伸側・圧側の一方をN,(N−1),(N−2)…2,
1に示す範囲A,Bの減衰ポジションに変更する時に
は、他方は、図中ポジション0で示す最も低減衰係数の
減衰ポジションに固定される構造に形成されている。ち
なみに、このような構造のショックアブソーバとして
は、本願出願人により出願された特開平3−61736
号公報記載のものが公知であり、例えば、この公報の第
8図に示す実施例において、伸側の減衰ポジションを変
更する際には、27cのオリフィスを閉じて、27a,
27bのオリフィスの開度を変更し、一方、圧側の減衰
ポジションを変更する際には、27bのオリフィスを閉
じて、27a,27cのオリフィスの開度を変更するよ
うにすることで上述のうような構造を形成できる。な
お、詳細については、上述の公報を参照のこと。
【0012】前記ステップモータ10dの駆動はコント
ローラ20により行う。このコントローラ20は、入力
手段として車体の上下加速度を検出する加速度センサ
(以後Gセンサという)30を有し、このGセンサ30
からの入力に基づき、図3および図4のフローチャート
に示す流れで制御を行う。なお、Gセンサ30とコント
ローラ20との間には、3Hz以下の低周波成分のみを
通過させるローパスフィルタ30aが設けられていて、
Gセンサ30で検出したばね上加速度のうちで、低周波
成分のみがコントローラ20に入力される構成となって
いる。
【0013】図3は通常コントロールの制御フローを示
し、図4は伸び切り防止の制御フローを示している。ま
ず、図3に示すフローチャート200について説明する
と、最初のステップ201は、Gセンサ30から読み込
むばね上加速度を積分してばね上速度Vn を演算する処
理ステップである。すなわち、Gセンサ30と、コント
ローラ20においてこのように加速度からばね上速度V
n を演算する部分とで請求の範囲のばね上速度計測手段
を構成している。なお、ばね上速度は、上方向がプラス
の値で、下方向がマイナスの値で与えられる。
【0014】続くステップ202は、ばね上速度Vn
正の値であるかどうかを判定するステップであり、YE
Sでステップ203に進み、NOでステップ204に進
む。さらに、ステップ204は、ばね上速度Vn が0で
あるかどうかを判定するステップであり、YESであれ
ば、ステップ201に戻り、NOであればステップ20
5に進む。
【0015】つまり、ステップ203から連続するフロ
ーはばね上速度Vn が上向きの場合の制御フローであ
り、ステップ205から連続するフローはばね上速度V
n が下向きの場合の制御フローである。
【0016】ステップ203は、1つ前に読み込んだば
ね上速度Vn-1 が負であるかどうかを判定するステップ
であり、YESでステップ206に進み、NOでステッ
プ207に進む。すなわち、このステップ203は、ば
ね上速度の方向が切り換わった時であるかどうかを判定
している。
【0017】ステップ206は、上向きのばね上速度の
しきい値Vt を所定の値に初期設定する処理ステップで
ある。
【0018】続くステップ207は、今回のばね上速度
n がしきい値Vt 以上であるかどうかを判定するステ
ップであり、YESでステップ208に進み、NOでス
テップ209に進む。
【0019】ステップ208は、しきい値Vt をステッ
プ206で初期設定した値から今回のばね上速度Vn
設定し直す処理ステップである。
【0020】ステップ209は、目標とする減衰ポジシ
ョンnを設定する処理ステップであり、n=(Nt /V
t )・Vn の演算式により求める。なお、Nt は、伸側
最大ポジションである。以上によりばね上速度が上向き
の場合の制御を終える。
【0021】一方、ばね上速度が下向き場合、ステップ
205において、1つ前に読み込んだばね上速度Vn-1
が正であるかどうかを判定し、YESでステップ210
に進み、NOでステップ211に進む。これは、ばね上
速度上向きの場合と同様にばね上速度の向きが切り換わ
った時であるかどうかを判定している。
【0022】ステップ210は、下向きのばね上速度の
しきい値Vc を所定の値に初期設定する処理ステップで
ある。
【0023】続くステップ211は、今回のばね上速度
c がしきい値Vc 以下であるかどうかを判定するステ
ップであり、YESでステップ212に進み、NOでス
テップ213に進む。
【0024】ステップ212は、しきい値Vc を今回の
ばね上速度Vn に設定し直す処理するステップである。
【0025】ステップ213は、目標とする減衰ポジシ
ョンnを設定する処理ステップであり、n=(NC /V
c )・Vn の演算式により求める。なお、NC は、圧側
の最大減衰ポジションである。以上によりばね上速度V
n が下向きの場合の制御を終える。
【0026】次に、図4に示す伸び切り防止の制御フロ
ーについて説明する。なお、この制御フローの部分が請
求の範囲でいう伸び切り防止制御部に相当する。
【0027】ステップ301は、ばね上速度Vn が上方
向であるかどうかを判定するステップであり、YESで
ステップ302に進み、NOでステップ303に進む。
【0028】ステップ301は、ばね上速度Vn が所定
のしきい値VL を越えたかどうかを判定するステップで
あり、YESでステップ304に進み、NOでステップ
305に進む。なお、このしきい値VL は、通常の走行
時には生じない大きな値(前記しきい値Vt ,Vc より
も十分に大きな値)に設定されている。
【0029】ステップ304は、フラグ1を立てる処理
ステップであり、この処理の後ステップ305に進む。
【0030】ステップ305は、上述した通常コントロ
ールを行う(フローチャート200に示す)ステップで
あり、この通常コントロールを行った後ステップ301
に戻る。
【0031】ステップ303は、フラグ1が立っている
かどうかの判定ステップであり、YESでステップ30
6に進み、NOでステップ307に進む。
【0032】ステップ306は、一定時間伸側を最高減
衰係数ポジションに制御する処理ステップであり、その
処理の後ステップ307に進む。なお、このステップ3
06にあっては、最高減衰係数ポジションでなく、図2
において示すNと1との中間の減衰係数ポジションに制
御するようにしてもよい。
【0033】ステップ307は、フラグを0とする処理
ステップであり、この処理の後ステップ305に進む。
【0034】次に、実施例の作用を、図5〜図7のタイ
ムチャートにより説明する。
【0035】まず、図5および図6は、通常制御による
作用を示すもので、まず、図5について説明すると、こ
の図5は、上から順にばね上速度,減衰力,行程方向,
相対速度,減衰ポジションの変化を示しており、ばね上
速度がサインカーブを描いて伸側・圧側交互に行程し、
かつ、ピーク値P1 ,P2 が上下両方向においてそれぞ
れ初期設定のしきい値Vt ,Vc を越えるように変化す
る場合を例にとっている。
【0036】図において領域aは、ばね上速度が、上側
を向いており、かつ、初期のしきい値Vt を越えない領
域である。この場合、目標となる伸側の減衰ポジション
をばね上速度に比例して制御する。この時、ショックア
ブソーバ10は、圧側行程であるが、伸側行程に向かっ
て行程しているから、このように伸側の減衰係数を高め
ることで制振作用が得られるし、減衰係数がばね上速度
に比例して段階的に変化するから、減衰力が急激に変化
することがなく、油撃による音や振動の発生を防止でき
る。なお、この時、圧側は最低減衰ポジション0とな
り、路面からの圧側の入力は吸収される。
【0037】次の、領域bは、ばね上速度が初期のしき
い値Vt を越えてピーク値P1 に達するまでの領域であ
って、この場合、図3のステップ207から208の流
れによりしきい値Vt を随時ばね上速度に一致させる処
理を行う結果、ピーク値P1に達するまで減衰ポジショ
ンを伸側の最大減衰ポジションNt に保持することにな
る。このように伸側の減衰力を高めることで、ショック
アブソーバ10の制振を行う。
【0038】次の、領域cは、ばね上速度がピーク値P
1 を越えてからばね上速度=0を横切るまでの領域であ
って、この場合、ばね上速度がピーク値P1 を越える
と、この時点でしきい値Vt はピーク値P1 と等しくな
っていることから、図3のステップ209に示す演算式
に基づき、ばね上速度がピーク値P1 を越えると減衰ポ
ジションがばね上速度の低下に比例して低下することに
なる。これにより、伸側行程の制振を続行する。
【0039】次の、領域dは、ばね上速度が0となって
から、下方向のしきい値Vc を越えるまでの領域であっ
て、ばね上速度の上昇に比例して圧側の減衰ポジション
を高める。この時、ショックアブソーバ10は、伸側行
程状態であるが、圧側に向かって行程を行っている状態
であるので、制振作用が得られる。
【0040】次の、領域eは、ばね上速度が初期設定の
しきい値Vc を越えてからピーク値P2 に達するまでの
領域であって、この場合、目標減衰ポジションを圧側の
最大減衰ポジションNc とする。
【0041】以後、前述の上方向の場合と同様に目標の
減衰ポジションを変更する。
【0042】次に、図6は、特にばね上速度が、サイン
カーブ変化でなしに、同一周期において初期設定のしき
い値Vt を連続的に複数回越えるピーク値P1 ,P2
3を有して変化する場合を示している。
【0043】この図において、領域aは、前述のばね上
速度がしきい値Vt を越えない領域であるからばね上速
度に比例して減衰ポジションを変更する。
【0044】領域bは、ばね上速度がしきい値Vt を越
えてピーク値P1 に達するまでの領域で、目標の減衰ポ
ジションを、伸側の最大減衰ポジションNt としてこれ
を保持する。
【0045】次に、領域cは、ピーク値P1 を越えた領
域であり、基本コントロールと同様にばね上速度に比例
して目標の減衰ポジションを変化させる。この場合、図
示のように前回のピーク値P1 に達しないピーク値P2
があっても、ばね上速度に比例した制御を続行すること
になる。
【0046】領域dは、前回のピーク値P1 よりも大き
なピーク値P3 に達するまでの領域であり、図3のステ
ップ208の制御に基づき、ピーク値P1 を越えた時点
でしきい値Vt をその時のばね上速度に書き変える。し
たがって、領域bと同様に、伸側の最大減衰ポジション
t に保持する。
【0047】領域eは、ピーク値P3 に達してばね上速
度が0となるまでの領域であり、減衰ポジションをばね
上速度の低下に比例させて低下させる。
【0048】次に、図7は、段差を越えて、ショックア
ブソーバ10に伸び切りが生じるような大入力があった
場合の作動を示している。
【0049】この図において、領域aは、ショックアブ
ソーバ10が圧側行程を行い、ばね上側は上方向に移動
している状態である。この場合、前述の通常コントロー
ルに基づき、伸側をばね上速度に比例して高減衰係数ポ
ジションに制御し、圧側をポジション0の最低減衰係数
に制御している。そして、この領域aの途中で、ばね上
速度がしきい値VL を越え、図4に示す制御フローの部
分では、フラグ1が立てられる。
【0050】次に、領域bは、ショックアブソーバ10
が伸側行程となる領域であり、この時、前述のように、
ばね上速度が上方向に大きな値を示していることで、既
に最大減衰係数ポジションに制御されている。
【0051】次に、領域cは、ばね上速度の方向が下方
向に変化する領域であって、この場合、通常制御では、
圧側の減衰係数を最低減衰係数の状態からばね上速度に
比例して徐々に高め、伸側を最低減衰係数とするが、図
4に示す制御に基づき、伸側を一定時間最高減衰係数ポ
ジションとする。
【0052】したがって、ショックアブソーバ10の伸
び切りが防止され、実線で示すような振動が生じること
がなく、点線で示すように、ばね上速度および相対速度
とも穏やかに変化することになる。
【0053】実施例装置は、以上のようであるので、以
下に列挙する効果が得られる。
【0054】a) ショックアブソーバ10に伸び切りが
生じる時を的確に検出して、伸側を最高減衰係数ポジシ
ョンとして、ショックアブソーバ10の伸び切りを防止
し、打音や振動の発生を防止する。
【0055】b) 計測手段としてGセンサ30のみとし
たため、部品点数が少なくコストダウンを図ることがで
きるし、制御因子が少なくなるから制御を簡略化するこ
とによりコストダウンを図ることができる。
【0056】c) 主として低周波のばね上成分のみに対
応して減衰係数制御を行うようにしたため、制御の応答
遅れが生じ難く、乗り心地が向上する。しかも、このよ
うにばね上−ばね下相対速度は計測していないにも関わ
らず、高周波のばね下成分に関してはばね上に影響を与
えるものには対応して制御するようにしていると共に、
減衰係数制御を行っているのとは反対行程側を低減衰係
数に固定して入力吸収しているので、これによっても乗
り心地が向上する。
【0057】d) ばね上速度がしき値Vt ,Vc を越え
ない範囲では、ばね上速度に比例して小刻みに減衰係数
を制御するようにしたため、減衰力の急激な変化を抑制
して油撃による音や振動の発生を防止することができ、
かつ、このような比例制御を行いながらも、しき値V
t ,Vc を越える時には、一気に最大減衰ポジションに
制御するようにしているため、応答遅れが生じない。
【0058】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変
更等があっても本発明に含まれる。例えば、実施例で
は、倒立タイプのショックアブソーバを例として示した
が、正立タイプのものを用いてもよい。また、実施例で
は、ショックアブソーバとして、伸側の減衰係数を制御
している時には圧側が最低減衰係数ポジションとなり、
圧側の減衰係数を制御している時には伸側が最低減衰係
数ポジションとなるものを示したが、伸側・圧側の減衰
係数が同様に変化する構造のものを用いてもよい。ま
た、実施例では、ばね上速度のみを計測して制御を行う
ものを示したが、従来技術で示したように、ばね上速度
とばね上−ばね下相対速度を計測して、両者の符号が一
致する時には高減衰係数とし、符号が一致しないときに
は低減衰係数とするものに適用してもよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の減衰
力制御装置にあっては、減衰係数制御手段に、上方向の
ばね上速度の低周波成分が所定のしきい値を越えた時に
は、次にばね上速度が下向きとなってから所定時間伸行
程側を高減衰状態に保持する制御信号を出力する伸び切
り防止制御部を設けた手段としたため、確実に伸び切り
が生じる状態を前もって検出して、伸行程側を高減衰状
態に所定時間保持してショックアブソーバの伸び切りを
防止することができ、伸び切りによる打音および振動の
発生を防止できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の減衰力制御装置を示す全体図で
ある。
【図2】実施例装置のショックアブソーバの減衰係数特
性図を示すグラフである。
【図3】実施例装置のコントローラの通常コントロール
の部分の制御フローを示すフローチャートである。
【図4】実施例装置のコントローラの伸び切り防止制御
部分の制御フローを示すフローチャートである。
【図5】実施例装置の基本コントロール時の作動状態を
示すタイムチャートである。
【図6】実施例装置の基本コントロール時の作動状態を
示すタイムチャートである。
【図7】実施例装置の伸び切り防止時の作動状態を示す
タイムチャートである。
【図8】従来技術の作動を説明するタイムチャートであ
る。
【符号の説明】
10 ショックアブソーバ 20 コントローラ(ばね上速度計測手段;減衰係数制
御手段;伸び切り防止制御部) 30 加速度センサ(ばね上速度計測手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−75007(JP,A) 特開 昭61−75008(JP,A) 特開 昭62−253506(JP,A) 特開 平3−42319(JP,A) 特開 平4−334613(JP,A) 特開 昭61−163011(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 17/015

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体と車輪との間に介在され、制御信号
    の入力により伸側・圧側の減衰係数を可変に形成された
    ショックアブソーバと、 入力手段からの入力に基づき、ばね上側の変位を抑制す
    べく減衰係数を制御する制御信号を出力する減衰係数制
    御手段とを備えた減衰力制御装置において、 前記減衰係数制御手段に、上方向のばね上速度の低周波
    成分が所定のしきい値を越えた時には、次にばね上速度
    が下向きとなってから所定時間、伸行程側を高減衰状態
    に保持する制御信号を出力する伸び切り防止制御部を設
    けたことを特徴とする減衰力制御装置。
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