JP3069182B2 - 検出スイッチ - Google Patents

検出スイッチ

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JP3069182B2
JP3069182B2 JP3352423A JP35242391A JP3069182B2 JP 3069182 B2 JP3069182 B2 JP 3069182B2 JP 3352423 A JP3352423 A JP 3352423A JP 35242391 A JP35242391 A JP 35242391A JP 3069182 B2 JP3069182 B2 JP 3069182B2
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正寿 河合
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サンクス株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、センサ主回路の検出信
号に応じて出力用トランジスタをオンオフさせるように
した検出スイッチに係り、特に、出力用トランジスタに
流れる過電流を検出してオフさせるようにした検出スイ
ッチに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の検出スイッチとしては、
例えば、実公昭58−40501号公報に示されたよう
な近接スイッチがある。即ち、図7に示すように、IC
回路1は、入力端子に検出コイル2とコンデンサ3とに
よる検出部が接続され、出力端子に出力用トランジスタ
4のベースが接続され、検出コイル2からの入力信号に
応じてトランジスタ4に検出信号を出力して動作させ
る。
【0003】また、IC回路1にはコンデンサ5が接続
されており、電源投入後コンデンサ5に充電が開始され
てその端子電圧が所定電圧に達するまでIC回路1は検
出信号の出力を禁止している。出力用トランジスタ4の
通電電流は電流検出抵抗6により検出され、この電流検
出抵抗6の端子電圧により駆動される短絡保護用トラン
ジスタ7はコンデンサ5の放電経路を形成している。
【0004】上記構成によれば、IC回路1が検出信号
を出力して出力用トランジスタ4を駆動しているとき
に、出力用トランジスタ4の負荷が短絡等して過電流が
流れると、電流検出抵抗6の端子電圧により短絡保護用
トランジスタ7をオンさせ、コンデンサ5の充電電荷を
放電する。これにより、IC回路1は検出信号の出力を
禁止して出力用トランジスタ4をオフさせる。この後、
出力用トランジスタ4はコンデンサ5が充電されてその
端子電圧が所定値に達するまで駆動されないので、この
ようなオンオフ動作を繰り返した場合でも出力用トラン
ジスタ4の平均電力損失を低減できて回路の保護が図ら
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来構成のものでは、例えば、出力用トランジス
タ4の通電経路に外部から短時間のノイズが加わった場
合や、或は出力用トランジスタ4に容量性負荷が接続さ
れていて出力用トランジスタ4のオン時に瞬時的に過電
流が流れた場合においても短絡保護用トランジスタ7が
オンする。すると、コンデンサ5の電荷が瞬時に放電さ
れるので、上述の出力用トランジスタ4の負荷短絡時の
動作と同様に、IC回路1は検出信号の出力を禁止して
しまうことになり、誤動作をおこすことになる。
【0006】また、一般に、IC回路1内部にコンデン
サ充電用の電流源を構成する場合に、最低でも1マイク
ロアンペア程度までしか安定した定電流を流すようにで
きないため、上述のような従来構成のものでは、逆にコ
ンデンサ5の容量を大きくする必要があり、従って、I
C回路1内にコンデンサを造り込むことができなくな
り、外部回路として接続する構成となる。この結果、部
品点数が増えて製作コストが高くなると共に小形化が困
難となる不具合がある。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、コンデンサを小容量化することがで
き、しかも、容量性負荷が出力用トランジスタに接続さ
れる場合や出力回路にノイズ等が加わった場合でも誤動
作を極力防止できる検出スイッチを提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、検出部からの
信号に応じて検出信号を出力するセンサ主回路と、この
センサ主回路からの検出信号に応じて動作される出力用
トランジスタを有する出力回路と、前記出力用トランジ
スタの通電電流が所定以上になったときに過電流検出信
号を出力する電流検出回路と、この電流検出回路から過
電流検出信号が与えられるとこれに基いて前記検出信号
を無効化する無効化信号を出力する制御回路とを具備し
た検出スイッチを対象とし、前記制御回路を、充電用ト
ランジスタと、この充電用トランジスタに定電流通電す
る第1の定電流源と、前記充電用トランジスタのベース
・コレクタ間に接続されそのベース電流により充電され
るコンデンサと、前記電流検出回路から過電流検出信号
が出力されると前記充電用トランジスタへの通電を停止
するスイッチ手段と、前記コンデンサの充電電荷を定電
流で放電する第2の定電流源と、前記コンデンサの端子
電圧に基いて前記無効化信号を発生する比較器とを設け
て構成したところに特徴を有する。
【0009】
【作用】本発明の検出スイッチによれば、次のように動
作する。即ち、制御回路は、電源が投入されると第1の
定電流源により充電用トランジスタに通電されてコンデ
ンサに充電する。このとき、コンデンサの充電電流は、
充電用トランジスタのコレクタ電流に対応するベース電
流であり、このベース電流値はコレクタ電流値を充電用
トランジスタの直流電流増幅率で割算した電流値とな
る。つまり、第1の定電流源の電流値に対して非常に小
さい電流値のベース電流でコンデンサの充電が行なわれ
るようになっている。
【0010】そして、比較器は、コンデンサが充電され
てその端子電圧が所定値に達すると、無効化信号の出力
を停止してセンサ主回路から出力回路に出力される検出
信号を有効化する。つまり、センサ主回路が不安定状態
にある電源投入時からコンデンサの端子電圧が所定値に
達するまでの一定時間は、検出信号を無効化して安定動
作状態が確保されるようになっている。
【0011】この後、センサ主回路は、検出信号の出力
無効状態が解除されるので、検出部からの信号に応じて
出力回路の出力用トランジスタに検出信号を与えて動作
させる。従って、出力用トランジスタに接続された負荷
は検出信号の有無に応じて通断電動作される。
【0012】さて、出力用トランジスタに接続された負
荷が短絡等して過電流が流れる場合には、その通電電流
が所定以上になると電流検出回路から過電流検出信号が
出力される。これにより、制御回路においては、スイッ
チ手段により充電用トランジスタへの通電を停止してコ
ンデンサの充電動作を停止すると共に、第2の定電流源
を介してコンデンサの充電電荷を定電流放電する。
【0013】コンデンサの端子電圧は、時間の経過と共
に直線的に低下して行き、比較器の比較レベルを下回る
ようになると、比較器は無効化信号を出力する。この無
効化信号により、センサ主回路から出力される出力回路
の出力用トランジスタに対する検出信号は無効化され、
出力用トランジスタは動作が停止されて過電流の通電が
停止される。
【0014】負荷への通電電流が断たれることにより、
電流検出回路は過電流検出信号の出力を停止する。する
と、制御回路においては、スイッチ手段により充電用ト
ランジスタに第1の定電流源から通電するようになり、
前述の電源投入時の動作と同様にして、コンデンサはそ
のベース電流により定電流充電が開始される。そして、
充電用トランジスタのベース電流つまりコンデンサの充
電電流は、第1の定電流源による全電流に対して非常に
小さい値に設定されるので、充電時間は前述の放電時間
よりも長い時間となる。
【0015】これにより、コンデンサの端子電圧が比較
レベルに達するまでは、比較器から無効化信号が出力さ
れた状態であるので、出力用トランジスタはオフ状態が
保持されている。そして、コンデンサの端子電圧が比較
レベルに達すると、比較器からの無効化信号の出力が停
止されるので、このとき、センサ主回路から検出信号が
出力されていれば、出力用トランジスタが動作される。
【0016】この場合、さらに負荷の短絡等による過電
流の通電状態が継続していれば、その過電流により再び
上述の動作即ちコンデンサの充電および放電動作により
無効化信号を出力して出力用トランジスタを動作停止さ
せるので、過電流の通電が継続しない。
【0017】このように、負荷が短絡状態となって過電
流が流れる場合には、出力用トランジスタにセンサ主回
路から検出信号が与えられていても、制御回路からの無
効化信号により、出力用トランジスタのオフ期間を長く
とって過電流の通電による温度上昇を防止している。
【0018】そして、このときの出力用トランジスタを
オンオフさせるデューティ比は、コンデンサの充電時間
と放電時間の調節をすることにより適切に設定すること
ができ、これにより、出力用トランジスタの温度上昇を
抑制するように設定することができる。
【0019】しかして、出力用トランジスタの出力端子
に容量性負荷が接続されていてオン時に瞬時的に過電流
が流れる場合や、或は、外部から短時間のノイズ等が重
畳した場合のように出力用トランジスタの通電電流が瞬
時的に所定以上になる場合においては、次のように動作
する。
【0020】即ち、まず、上述と同様にして電流検出回
路から過電流検出信号が出力され、これにより、スイッ
チ手段は第1の定電流源による充電用トランジスタへの
通電を停止し、コンデンサの充電電荷は第2の定電流源
を介して定電流放電されるようになる。しかし、この場
合においては、上述したように過電流が検出されるのは
瞬時的であり、電流検出回路による過電流検出信号の出
力はすぐに停止されるので、スイッチ手段は再び第1の
定電流源による充電用トランジスタへの通電を再開する
ようになる。
【0021】従って、コンデンサの端子電圧が比較器の
比較レベルを下回るまでの時間が経過する前に充電動作
が再開されるので、比較器から無効化信号が出力される
ことはない。つまり、瞬時的な過電流に対してはセンサ
主回路の検出信号を有効な状態としたままとして出力用
トランジスタの動作状態を継続し、従って、前述の負荷
の短絡による過電流の継続状態のように通断電を繰り返
すことがなくなり、誤動作が防止される。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1ないし
図6を参照しながら説明する。
【0023】電気的なブロック構成を示す図2におい
て、検出部11は、センサ主回路12に接続され、例え
ば物体の有無を検出した信号を出力するようになってい
る。センサ主回路12は、検出部11からの信号に応じ
て検出信号を出力するもので、遮断回路13を介して出
力回路14のnpn形の出力用トランジスタ15のベー
スに接続されている。出力用トランジスタ15のコレク
タは出力端子Pに接続され、エミッタは電流検出回路1
6を介してグランド端子Gに接続されている。
【0024】電流検出回路16の信号出力端子は制御回
路たるタイマ回路17に接続されている。タイマ回路1
7の信号出力端子は遮断回路13に接続されている。ま
た、センサ主回路12,タイマ回路17の各電源端子は
直流電源端子Vおよびグランド端子Gに接続されてい
る。
【0025】次に、図1を参照してタイマ回路17の構
成を詳述する。即ち、電源線18および19はそれぞれ
直流電源端子Vおよびグランド端子Gに接続されてい
る。pnp形の充電用トランジスタ20のエミッタは第
1の定電流源21およびスイッチ手段22を介して電源
線18に接続されると共に第2の定電流源23を介して
電源線19に接続されている。スイッチ手段22はスイ
ッチング素子等により構成されるもので、常にはオン状
態で、電流検出回路16の信号出力端子から過電流検出
信号を受けるとオフするようになっている。
【0026】充電用トランジスタ20のコレクタは電源
線19に接続され、ベースはコンデンサ24を介して電
源線19に接続されると共にダイオード25を順方向に
介して電源線18に接続されている。また、充電用トラ
ンジスタ20のベースはダイオード26を順方向に介し
てエミッタにも接続されている。
【0027】比較器27の反転入力端子は抵抗28を介
して電源線18に接続されると共に抵抗29を介して電
源線19に接続されており、非反転入力端子は充電用ト
ランジスタ20のベースつまりコンデンサ24の一端子
に接続されている。比較器27の出力端子は遮断回路1
3に接続されると共に反転入力端子に抵抗27aを介し
て接続されている。
【0028】尚、上述のタイマ回路17はIC回路によ
り一体的に構成されているもので、第1および第2の定
電流源21および23は、それぞれ電流値I1およびI
2が数マイクロアンペア程度で、電流値I1は電流値I
2よりも大となるように設定されている。
【0029】図3は電流検出回路16の構成を示すもの
で、出力用トランジスタ15のエミッタとグランド端子
Gとの間には電流検出抵抗30および31の直列回路が
接続されている。過電流検出信号を出力するnpn形の
トランジスタ32のベースは抵抗32bを介して出力用
トランジスタ15のエミッタに接続され、エミッタはグ
ランド端子Gに接続され、コレクタは駆動回路32aを
介してタイマ回路17のスイッチ手段22に接続されて
いる(図1も参照)。
【0030】この場合、トランジスタ32がオフの状態
では、タイマ回路17のスイッチ手段22はオン状態で
あり、トランジスタ32がオン状態になるとスイッチ手
段22はオフ状態となる。
【0031】保護用のnpn形のトランジスタ33のベ
ースは抵抗33aを介して抵抗30および31の共通接
続点に接続され、コレクタは出力用トランジスタ15の
ベースに接続され、エミッタはグランド端子Gに接続さ
れている。
【0032】さて、本実施例の作用について、次の各場
合に分けて図4ないし図6をも参照して説明する。即
ち、(1)電源投入時のリセット動作,(2)通常の検
出動作,(3)短いノイズが入った場合の動作,(4)
過電流が流れ続ける場合の動作の4つの場合に分けて説
明する。
【0033】(1)電源投入時のリセット動作 電源が投入されると、センサ主回路12およびタイマ回
路17に給電され、タイマ回路17の第1および第2の
定電流源21および23が動作を開始する。この状態で
は、タイマ回路17のコンデンサ24の端子電圧Vcが
ゼロであるため、比較器27は「L」レベルの無効化信
号を出力している。従って、遮断回路13は、タイマ回
路17からの無効化信号により、センサ主回路12から
出力される検出信号を無効化して出力用トランジスタ1
5に与えないようになる。
【0034】また、この状態で、タイマ回路17のスイ
ッチ手段22は常にはオン状態となっており、充電用ト
ランジスタ20は、第1の定電流源21の電流I1から
第2の定電流源23の電流I2を差し引いた電流(I1
−I2)がエミッタ電流Ieとして通電される。
【0035】充電用トランジスタ20の直流電流増幅率
をhFEとすると、コレクタ電流Icはベース電流Ibに
対して、 Ic=hFE×Ib …(a) という関係があり、また、充電用トランジスタ20の各
電流は、 Ie=Ic+Ib …(b) という関係にあるので、充電用トランジスタ20のベー
ス電流Ibは、 Ib=(I1−I2)/(1+hFE) …(c) と表わされる。
【0036】ここで、充電用トランジスタ20の直流電
流増幅率hFEが1に比べて十分に大きいとすると、式
(c)は、 Ib=(I1−I2)/hFE …(d) としても差支えない。
【0037】これにより、コンデンサ24は、充電用ト
ランジスタ20のベース電流Ibである式(d)に示さ
れる定電流で充電される。コンデンサ24の端子電圧V
cは、容量をCとすると、時間tに対して Vc=(Ib/C)×t …(e) と表わされる。従って、コンデンサ24の端子電圧Vc
が比較器27の上限の比較電圧VTHH に達するまでの時
間Toは、式(d),(e)から、 To=C×VTHH ×hFE/(I1−I2) …(f) と表わすことができる。
【0038】この結果、図4に示すように、電源が投入
された後、時間Toが経過してコンデンサ24の端子電
圧VcがVTHH に達すると、比較器27は「H」レベル
の信号を出力して無効化信号の出力を停止する。これに
より、遮断回路13はセンサ主回路12の検出信号を有
効化して出力回路14に伝達する。センサ主回路12
は、電源投入後の電源電圧が不安定となる所定時間(T
o)だけ動作が停止されるので、誤動作するのを防止で
きる。
【0039】この後、コンデンサ24の端子電圧Vcが
一定の電圧Vmに達すると、充電用トランジスタ20は
オフし、コンデンサ24への充電動作は停止する。そし
て、コンデンサ24は電荷が蓄積されたままで端子電圧
VcがVmに保持された状態となる。
【0040】尚、電源がオフされたときには、第1およ
び第2の定電流源21および23による通電経路が遮断
され、コンデンサ24に蓄積された電荷はダイオード2
5,電源線18および図示しない抵抗を介してグランド
端子G側に放電される。従って、再度電源を投入した際
にも、上述と同様の電源投入時のリセット動作が実施さ
れるようになっている。
【0041】(2)通常の検出動作 さて、電源投入時のリセット動作が終了すると、検出部
11からの信号に応じてセンサ主回路12から出力され
る検出信号は有効状態とされているので、この検出信号
に応じて出力回路14の出力用トランジスタ15がオン
オフ動作をするようになる。出力用トランジスタ15が
オンすると、これに接続されている図示しない負荷に通
電されるようになる。
【0042】(3)短いノイズが入った場合の動作 次に、出力用トランジスタ15がオンした状態で、短い
時間だけ過電流が流れた場合について説明する。即ち、
出力用トランジスタ15に容量性の負荷が接続されてい
てオンした瞬間に過電流が流れる場合や、或は、ノイズ
等が重畳されて短時間の過電流が流れる場合である。
【0043】この場合には、まず、出力用トランジスタ
15に瞬時的な過電流が流れると、電流検出回路16に
おいては、電流検出抵抗30および31の直列回路に流
れる電流により出力用トランジスタ15のエミッタ電位
が上昇してトランジスタ32の駆動電圧VBEに達する。
これにより、トランジスタ32がオンして「L」レベル
の信号を過電流検出信号として出力し、タイマ回路17
に与える。
【0044】尚、このとき、電流検出回路16が過電流
検出信号を出力するための出力用トランジスタ15の通
電電流Ioは、電流検出抵抗30および31の各抵抗値
をr1およびr2とすると、 Io=VBE/(r1+r2) …(g) と表わされる。つまり、過電流検出信号を出力する条件
は、電流検出抵抗30および31の直列合成抵抗値(r
1+r2)の大きさで設定することができるのである。
【0045】さて、このようにして電流検出回路16か
ら過電流検出信号が出力されると、タイマ回路17にお
いては、スイッチ手段22がオフされ、これにより、第
1の定電流源21による充電用トランジスタ20への通
電が停止される。すると、充電用トランジスタ20のベ
ース電流Ibにより定電流で充電されいていたコンデン
サ24は、ダイオード26および第2の定電流源23を
介して充電電荷を放電するようになる。
【0046】このとき、コンデンサの充電電荷は第2の
定電流源23により定電流I2で放電されるので、その
端子電圧Vcは時間の経過と共にVmから直線的に低下
していく(図5(a)参照)。そして、第2の定電流源
23の電流値I2は前述のように数マイクロアンペアで
あるので、充電時に比べると速い速度で端子電圧Vcが
低下する。
【0047】従って、コンデンサ24の端子電圧Vcが
Vmから低下して比較器27の下限の比較電圧VTHL に
達するまでの時間Ton1は、時間Toの式(f)と同
じようにして求めると、 Ton1=C×(Vm−VTHL )/I2 …(h) となる。
【0048】この時間Ton1の長さは、この場合のよ
うな過電流の通電状態の継続時間よりも長くなるように
設定されているので、コンデンサ24の端子電圧Vcが
比較器27の下限の比較電圧VTHL に達する前に、電流
検出回路16からの過電流検出信号が消失する。従っ
て、スイッチ手段22は第1の定電流源21により充電
用トランジスタ20へ通電を開始させ、これにより、コ
ンデンサ24は再び充電用トランジスタ20のベース電
流により充電動作が行なわれる。
【0049】この結果、出力用トランジスタ15は、セ
ンサ主回路12からの検出信号が有効な状態のままであ
り、また、このような短時間の過電流ではそのままの状
態が継続されるため、負荷の種類による誤動作やノイズ
等による誤動作を極力防止することができる。尚、この
ような短時間の過電流では出力用トランジスタ15が過
電流による破壊を起こすには至らない。
【0050】さらに、このTon1の期間中に、さらに
過電流が流れその電流値IOBが出力用トランジスタ15
の安全動作領域を超える程度である場合には、保護用ト
ランジスタ33が動作して出力用トランジスタ15の負
荷電流を制限するようになっている。
【0051】即ち、出力用トランジスタ15の通電電流
が電流値IOBに達すると、電流検出回路16の電流検出
抵抗31の端子電圧がトランジスタ33を動作させるベ
ース電圧VBEに達する。これにより、トランジスタ33
が動作すると、出力用トランジスタ15のベース電位が
低下して負荷電流を低減するように作用する。
【0052】尚、このときの電流値IOBは、 IOB=VBE/r2 …(i) として表わされるので、出力用トランジスタ15の定格
に応じて電流検出抵抗31の抵抗値r2を設定するよう
にすれば良い。
【0053】この結果、出力用トランジスタ15に過電
流が流れ始めてから時間Ton1が経過するまでの期間
中に、さらに負荷電流が増加した場合でも、出力用トラ
ンジスタ15が安全動作領域を超えて破壊に至ることを
防止できる。
【0054】(4)過電流が流れ続ける場合の動作 さて、上述の場合には、過電流の通電時間が短い状態で
あったので、誤動作が防止されるように出力用トランジ
スタ15がオン状態が保持されたが、負荷が短絡等して
いる場合には、過電流の通電が継続する。従って、前述
の式(h)に示した時間Ton1に達しても電流検出回
路16からの過電流検出信号が消失することはない(図
5(c)参照)。
【0055】この場合には、時間Ton1が経過する
と、コンデンサ24の端子電圧Vcが比較器27の下限
の比較電圧VTHL に達する(図5(a)参照)。比較器
27が無効化信号を出力すると(図5(b)参照)、セ
ンサ主回路12から出力されている検出信号は無効化さ
れ、出力用トランジスタ15はオフする。
【0056】これにより、負荷への通電電流が停止する
ので、電流検出回路16は過電流検出信号の出力を停止
する(図5(c)参照)。すると、タイマ回路17にお
いては、スイッチ手段22がオンして第1の定電流源2
1により充電用トランジスタ20に通電するようにな
る。コンデンサ24は、再び充電用トランジスタ20の
ベース電流Ib(式(d)参照)により定電流充電が行
なわれ、その端子電圧Vcは徐々に上昇していく。
【0057】いま、コンデンサ24の端子電圧Vcが比
較器27の下限の比較電圧VTHL から上限の比較電圧V
THH に達するまでの時間、即ち出力用トランジスタ15
がオフしている時間Toffは、前述同様にして求める
と、 Toff=C×(VTHH −VTHL )×hFE/(I1−I2) …(j) となる。そして、この時間Toffが経過すると、コン
デンサ24の端子電圧Vcが比較器27の上限の比較電
圧VTHH に達し、比較器27は無効化信号の出力を停止
する。これにより、センサ主回路12から出力される検
出信号が有効となるので、出力用トランジスタ15が動
作可能な状態となる。
【0058】このとき、センサ主回路12から検出信号
が出力されている場合には、出力用トランジスタ15が
すぐにオンして再び過電流が流れるようになり、電流検
出回路16がこれを検出して過電流検出信号を出力す
る。すると、上述と同様にして、再びスイッチ手段22
により第1の定電流源21から充電用トランジスタ20
への通電を停止するようになる。
【0059】これにより、コンデンサ24の充電電荷は
再びダイオード26および第2の定電流源23を介して
定電流I2で放電されるようになる。この状態では、ま
だ出力用トランジスタ15はオン状態が継続されてお
り、(3)の項で述べたように、ノイズなどの誤動作を
防止するようにしている。
【0060】さて、コンデンサ24の端子電圧Vcは、
今度は、上述したように比較器27の上限の比較電圧V
THH から放電が始まって、下限の比較電圧VTHL に達す
るまで変動する。従って、その間の時間Ton2は、前
述同様にして、 Ton2=C×(VTHH −VTHL )/I2 …(k) として表わされ、この時間Ton2は、前述した時間T
on1よりも短い時間となる。
【0061】この後、コンデンサ24の端子電圧Vcが
比較器27の下限の比較電圧VTHLに達すると、比較器
27は無効化信号を出力して出力用トランジスタ15を
オフさせる。以下、出力用トランジスタ15の負荷が短
絡状態となっている期間中は、上述と同様にして出力用
トランジスタ15のオンオフ動作が繰り返される。そし
て、このとき出力用トランジスタ15のオンオフ動作
は、図6に示すように、式(k)で表わされるオン時間
Ton2および式(j)で表わされるオフ時間Toff
の周期で行なわれる。
【0062】さて、この場合に、出力用トランジスタ1
5がオンオフを繰り返す場合の、オンオフ時間の比は、
式(k)および式(j)の比をとれば良いから、 Ton2:Toff=1:hFE×I2/(I1−I2) …(l) となる。従って、第1の定電流源21の電流値I1およ
び第2の定電流源23の電流値I2を適当に設定するこ
とにより、出力用トランジスタ15のオンオフの比、即
ち、デューティ比を自由に設定することができるので、
消費電力が許容範囲に入るように設定して熱破壊から防
止することができる。
【0063】一方、出力用トランジスタ15がオンして
いるときの過電流の大きさが定格を超えて通電される場
合には、前述のようにトランジスタ33が動作して出力
用トランジスタ15のベース電流を側路して負荷電流を
制限する。これにより、出力用トランジスタ15の通電
電流を安全動作領域内に制御するように設定しておけ
ば、出力用トランジスタ15を過電流破壊から防止する
ことができる。
【0064】このような本実施例によれば、つぎのよう
な効果が得られる。
【0065】即ち、第1に、タイマ回路17により、出
力用トランジスタ15に瞬時的な過電流が流れたときに
は、すぐにセンサ主回路12の検出信号を無効化しない
ようにすると共に、過電流がTon1の時間以上継続し
たときに無効化するようにしたので、出力用トランジス
タ15に容量性負荷が接続されてオン時に流れる瞬時的
な過電流や、或はノイズ等が加わって流れる瞬時的な過
電流に対する誤動作を確実に防止することができる。
【0066】第2に、タイマ回路17において、第1お
よび第2の定電流源21および23の電流値I1,I2
の差の電流を充電用トランジスタ20に流し、式(d)
で示すベース電流Ibでコンデンサ24に定電流充電す
るようにしたので、定電流源21,23の電流値I1お
よびI2をIC回路で作りやすい数マイクロアンペアの
設定としたままでコンデンサ24の容量を小さくするこ
とができる。従って、タイマ回路17をコンデンサ24
を含めたIC回路に一体的に形成することができ、小形
軽量化が可能になると共に製作コストを低減することが
できる。
【0067】第3に、定電流源21,23の電流値I
1,I2および充電用トランジスタ20の直流電流増幅
率hFEを適切に設定することにより、過電流が継続する
ときの出力用トランジスタ15のオンオフのデューティ
比(Ton2:Toff)を小さく設定することができ
るので、出力用トランジスタ15の温度上昇を抑制でき
る。
【0068】第4に、電流検出回路16に保護用トラン
ジスタ33を設け、過電流が流れ続けるTon2の期間
中に出力用トランジスタ15の安全動作領域を超える過
電流が流れないようにしたので、出力用トランジスタ1
5を過電流破壊から防止できる。
【0069】尚、上記実施例においては、本発明を三線
式の検出スイッチについて適用した場合について説明し
たが、これに限らず、二線式の検出スイッチにももちろ
ん適用できる。
【0070】また、上記実施例においては、出力回路1
4を出力用トランジスタ15のみで構成する場合につい
て説明したが、これに限らず、複数のトランジスタで構
成する出力回路に適用することもできる。
【0071】さらに、上記実施例においては、充電用ト
ランジスタ20に対して第1の定電流源21から直接通
電する構成としているが、複数のトランジスタを用いて
同じ機能を得るように構成しても良い。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の検出スイ
ッチによれば、出力用トランジスタに過電流が流れたと
きには電流検出回路からの過電流検出信号に基づいて、
制御回路により、コンデンサの充電電荷を放電させてそ
の端子電圧が所定電圧以下に達したときに検出信号を無
効化するようにしたので、短時間の過電流、例えば、出
力用トランジスタに容量性負荷が接続されているときに
オン時に瞬時的に流れる過電流やノイズが加わって流れ
る瞬時的な過電流等に対して検出信号を無効化すること
がなくなり、極力誤動作を防止でき、また、短絡等によ
り過電流が継続する場合には、出力用トランジスタのオ
ンオフの比率を小さく設定できるので、過熱を防止する
ことができるるという優れた効果を奏する。
【0073】また、本発明の検出スイッチによれば、充
電用トランジスタに第1の定電流源で通電してそのベー
ス電流でコンデンサに充電するようにしたので、定電流
源の電流値を小さく設定することなくコンデンサの容量
を小さく設定することができ、従って、制御回路全体を
例えばIC回路に一体的に構成することが可能となり、
小形化が図れると共に製作コストを低減させることがで
きるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すタイマ回路の電気的構
成図
【図2】全体の概略的な電気的構成図
【図3】電流検出回路の電気的構成図
【図4】電源投入時の各部の出力波形図
【図5】過電流検出時の各部の出力波形図
【図6】出力用トランジスタの出力波形図
【図7】従来例を示す図2相当図
【符号の説明】
11は検出部、12はセンサ主回路、13は遮断回路、
14は出力回路、15は出力用トランジスタ、16は電
流検出回路、17はタイマ回路(制御回路)、18,1
9は電源線、20は充電用トランジスタ、21は第1の
定電流源、22はスイッチ手段、23は第2の定電流
源、24はコンデンサ、25,26はダイオード、27
は比較器、28,29は抵抗、30,31は電流検出抵
抗、32,33はトランジスタである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 17/00 - 17/70

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出部からの信号に応じて検出信号を出
    力するセンサ主回路と、このセンサ主回路からの検出信
    号に応じて動作される出力用トランジスタを有する出力
    回路と、前記出力用トランジスタの通電電流が所定以上
    になったときに過電流検出信号を出力する電流検出回路
    と、この電流検出回路から過電流検出信号が与えられる
    とこれに基いて前記検出信号を無効化する無効化信号を
    出力する制御回路とを具備したものにおいて、前記制御
    回路は、充電用トランジスタと、この充電用トランジス
    タに定電流通電する第1の定電流源と、前記充電用トラ
    ンジスタのベース・コレクタ間に接続されそのベース電
    流により充電されるコンデンサと、前記電流検出回路か
    ら過電流検出信号が出力されると前記充電用トランジス
    タへの通電を停止するスイッチ手段と、前記コンデンサ
    の充電電荷を定電流で放電する第2の定電流源と、前記
    コンデンサの端子電圧に基いて前記無効化信号を発生す
    る比較器とを有することを特徴とする検出スイッチ。
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