JP2005102474A - 異常電流検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な構成で確実に異常を検出することができ、装置の小型化、低コスト化を図った異常検出装置を提供する。
【解決手段】電流出力手段12が、直流電源Bから負荷10に流れる負荷電流ILに応じた電流ISを出力する。コンデンサC1が、電流出力手段12からの出力電流ISによって充電される。放電手段11が、コンデンサC1に蓄積された電荷を放電する。異常検出手段13が、コンデンサC1の両端電圧が閾値を超えたとき、異常を検出する。
【選択図】図1
【解決手段】電流出力手段12が、直流電源Bから負荷10に流れる負荷電流ILに応じた電流ISを出力する。コンデンサC1が、電流出力手段12からの出力電流ISによって充電される。放電手段11が、コンデンサC1に蓄積された電荷を放電する。異常検出手段13が、コンデンサC1の両端電圧が閾値を超えたとき、異常を検出する。
【選択図】図1
Description
この発明は、異常検出装置に係わり、特に、直流電源から負荷に流れる負荷電流の異常を検出する異常検出装置に関する。
一般に、車両において、車載バッテリからの電源はパワーMOSFET及び絶縁被膜により被われた電源線を介して車両の各部に配されている負荷に供給されている。上述した電源線は、常時振動しているエンジンルーム内等において車体に沿って配索されるが、このとき、車体の角部に接近して位置されていると、振動により角部と断続的な接触を繰り返すようになり、これが長期間続くと電源線の被覆が車体の角部により徐々に削られて内部導線が微少ではあるが露出するようになる。
この電源線の露出部が車体と接触することに伴って、電源線にデッドショートやレアショートが起こり、過電流が流れるとパワーMOSFETや電源線が過熱して熱破壊する事態に至るようになる。そこで、このような事態に至ることを未然に防止するために、特許文献1に記載されたスイッチング装置が知られている。
このスイッチング装置は、第1閾値を超えた、大きな負荷電流が流れたときにはすぐに異常を検出して、パワーMOSFETをオフ制御すると共に、第1閾値より小さく第2閾値より大きい負荷電流が流れたときには一定時間継続するのを待って異常を検出し、パワーMOSFETをオフ制御する。
以上のスイッチング装置によれば、過電流が比較的小さいときには一定時間継続するのを待って、パワーMOSFETをオフ制御することができるので、不必要にパワーMOSFETがオフ制御されることがない。
特開平9−331625号公報
しかしながら、上述した特許文献1のスイッチング装置においては、マイクロコンピュータを用いて上述した異常検出が行われている。このため、第1閾値及び第2閾値や、一定時間を格納するためのメモリや、継続時間をカウントするためのタイマーなどを必要とするため、装置が複雑化してコスト高になると共に、大型化してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上記のような問題点に着目し、簡素な構成で確実に異常を検出することができ、装置の小型化、低コスト化を図った異常検出装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、図1の基本構成図に示すように、直流電源Bから負荷10に流れる負荷電流ILに応じた電流ISを出力する電流出力手段12と、前記電流出力手段12からの出力電流ISによって充電されるコンデンサC1と、前記コンデンサC1に蓄積された電荷を放電する放電手段11と、前記コンデンサの両端電圧が閾値を超えたとき、異常を検出する異常検出手段13とを備えたことを特徴とする異常検出装置に存する。
請求項1記載の発明によれば、電流出力手段12が、直流電源Bから負荷10に流れる負荷電流ILに応じた電流ISを出力する。コンデンサC1が、電流出力手段12からの出力電流ISによって充電される。放電手段11が、コンデンサC1に蓄積された電荷を放電する。異常検出手段13が、コンデンサC1の両端電圧が閾値を超えたとき、異常を検出する。
以上の構成によれば、負荷電流ILが大きくなり、負荷電流ILに応じた電流出力手段12からの出力電流ISが放電手段11の放電能力を超えると、放電できなかった電荷がコンデンサC1に蓄積され、コンデンサC1の両端電圧が上昇し始める。このコンデンサC1の両端電圧の上昇時間は、電流出力手段12が出力される電流IS、つまり、負荷電流ILが大きくなるに従って、短くなる。このため、タイマーやμCOMを用いずに、負荷10に流れる過電流の大きさに応じた継続時間待って、異常を検出することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の異常検出装置であって、前記電流出力手段12は、前記負荷電流ILを所定の分流比で主流と副流とに分流する分流手段を有し、前記副流を出力電流ISとして出力することを特徴とする異常検出装置に存する。
請求項2記載の発明によれば、電流出力手段12において、分流手段が、負荷電流を所定の分流比で主流と副流とに分流し、この副流を出力電流ISとして出力する。従って、分流するだけで簡単に負荷電流ILに応じた電流ISを出力することができる。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の異常検出装置であって、前記電流出力手段12は、前記負荷電流ILに応じた電圧を出力する電圧出力手段と、該電圧出力手段からの出力電圧を、当該出力電圧に応じた電流に変換する第1電圧/電流変換手段とを有し、前記変換した電流を出力電流ISとして出力することを特徴とする異常検出装置に存する。
請求項3記載の発明によれば、電流出力手段12において、電圧出力手段が、負荷電流ILに応じた電圧を出力する。第1電圧/電流変換手段が、電圧出力手段からの出力電圧を、その出力電圧に応じた電流に変換する。この変換した電流を出力電流ISとして出力する。従って、負荷電流ILに応じた電圧を出力して、この電圧を電流に変換するだけで、簡単に負荷電流ILに応じた電流ISを出力することができる。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の異常検出装置であって、前記直流電源と前記負荷との間に設けられたスイッチ手段をさらに備え、前記電流出力手段は、前記スイッチ手段の両端電圧を、当該両端電圧に応じた電流に変換する第2電圧/電流変換手段を有し、前記変換した電流を出力電流として出力することを特徴とする異常検出装置に存する。
請求項4記載の発明によれば、電流出力手段12において、第2電圧/電流変換手段が、直流電源B及び負荷10間に設けたスイッチ手段の両端電圧を、その両端電圧に応じた電流に変換する。この変換した電流を出力電流ISとして出力する。従って、スイッチ手段のオン抵抗の電圧降下を、負荷電流ILに応じた電圧として利用することにより、スイッチ手段とは別に、抵抗を負荷と直列に接続する必要がない。しかも、オン抵抗はスイッチ手段の温度が高くなっても上昇するため、スイッチ手段の加熱故障時にも異常を検出することができる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の異常検出装置であって、前記スイッチ手段がオフの間、前記第2電圧/電流変換手段による変換を停止させる停止手段をさらに備えたことを特徴とする異常検出装置に存する。
請求項5記載の発明によれば、スイッチ手段がオフのとき、その両端電圧は、直流電源電圧と等しくなり、負荷電流ILに応じた値とならないことに着目し、停止手段が、スイッチ手段がオフの間、第2電圧/電流変換手段による変換を停止させる。従って、スイッチ手段がオフして、負荷電流が流れていないにも拘わらず、第2電圧/電流変換手段から電流が出力されることがなくなる。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5何れか1項記載の異常検出装置であって、前記放電手段11は、前記コンデンサC1に蓄積された電荷から、定電流を発生する定電流源から構成されていることを特徴とする異常検出装置に存する。
請求項6記載の発明によれば、放電手段11が、コンデンサC1に蓄積された電荷から、定電流を発生する定電流源から構成されている。従って、簡単な構成で、放電することができる。
請求項7記載の発明は、請求項1〜5何れか1項記載の異常検出装置であって、前記放電手段11は、前記コンデンサC1の両端が接続された抵抗から構成されていることを特徴とする異常検出装置に存する。
請求項7記載の発明によれば、放電手段11が抵抗から構成されている。従って、簡単な構成で、放電することができる。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7何れか1項記載の異常検出装置であって、周囲温度を検出する温度検出手段と、前記検出した周囲温度が高くなるに従って、前記放電手段による電荷の放電能力を低く制御する放電制御手段とを備えたことを特徴とする異常検出装置に存する。
請求項8記載の発明によれば、温度検出手段が、周囲温度を検出する。放電制御手段が、検出した周囲温度が高くなるに従って、放電手段による電荷の放電量を低く制御する。従って、周囲温度が高いときは、周囲温度が低いときに比べて早めに異常検出ができるようになる。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8何れか1項記載の異常検出装置であって、周囲温度を検出する温度検出手段と、前記検出した周囲温度が高くなるに従って、前記電流出力手段が出力する電流値を高くする電流制御手段とを備えたことを特徴とする異常検出装置に存する。
請求項9記載の発明によれば、温度検出手段が、周囲温度を検出する。電流制御手段が、検出した周囲温度が高くなるに従って、電流出力手段が出力する電流値を高くする。従って、周囲温度が高いときは、周囲温度が低いときに比べて早めに異常検出ができるようになる。
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、タイマーやμCOMを用いずに、負荷に流れる過電流の大きさに応じた継続時間待って、異常を検出することができるので、簡素な構成で確実に異常を検出することができると共に、装置の小型化、低コスト化を図った異常検出装置を得ることができる。
請求項2記載の発明によれば、分流するだけで簡単に負荷電流に応じた電流を出力することができるので、より一層、簡素な構成で確実に異常を検出することができると共に、装置の小型化、低コスト化を図った異常検出装置を得ることができる。
請求項3記載の発明によれば、負荷電流に応じた電圧を出力して、この電圧を電流に変換するだけで、簡単に負荷電流に応じた電流を出力することができるので、より一層、簡素な構成で確実に異常を検出することができると共に、装置の小型化、低コスト化を図った異常検出装置を得ることができる。
請求項4記載の発明によれば、スイッチ手段のオン抵抗の電圧降下を、負荷電流ILに応じた電圧として利用することにより、スイッチ手段とは別に、抵抗を負荷と直列に接続する必要がない異常検出装置を得ることができる。
請求項5記載の発明によれば、スイッチ手段がオフして、負荷電流が流れていないにも拘わらず、第2電圧/電流変換手段から電流が出力されることがなくなるので、正確に異常検出を行うことができる異常検出装置を得ることができる。
請求項6及び7記載の発明によれば、簡単な構成で、放電することができるので、より一層、装置の小型化、低コスト化を図った異常検出装置を得ることができる。
請求項8及び9記載の発明によれば、周囲温度が高いときは、周囲温度が低いときに比べて早めに異常検出ができるようになるので、より一層、正確に異常を検出することができる異常検出装置を得ることができる。
第1実施の形態
以下、本発明の異常検出装置を図面に基づいて説明する。図2は、第1実施形態における本発明の異常検出装置を組み込んだ電源供給装置を示す回路図である。同図において、図示しない車載バッテリ(直流電源)から供給される電源は、端子VB、マルチソース型のMOSFETQ1を介して負荷10に供給される。
以下、本発明の異常検出装置を図面に基づいて説明する。図2は、第1実施形態における本発明の異常検出装置を組み込んだ電源供給装置を示す回路図である。同図において、図示しない車載バッテリ(直流電源)から供給される電源は、端子VB、マルチソース型のMOSFETQ1を介して負荷10に供給される。
上述したMOSFETQ1は、ドレインが端子VB側に接続され、ソースが負荷10側に接続されたメインFETQ11と、ドレインがメインFETQ11のドレインに接続され、ゲートがメインFETQ11のゲートに接続されているセンスFETQ12とから構成されている。上述したメインFETQ11及びセンスFETQ12のゲートは、駆動信号S1が入力される入力端T1と抵抗R1を介して接続されている。
また、上述したメインFETQ11及びセンスFETQ12は、素子面積がn:1の比率となるように、同一の半導体基板上に作られている。このMOSFETQ1は、メインFETQ11及びセンスFETQ12とのゲート−ソース間電圧を等しくすると、メインFETQ11のソースから流れる電流とセンスFETQ12のソースから流れる電流の比、すなわち分流比がnとなる特性がある。
また、上述したメインFETQ11のソースは、OPアンプOP1の正相入力に接続され、センスFETQ12のソースは、OPアンプOP1の逆相入力に接続されている。このOPアンプOP1の差動出力は、トランジスタTr1のベース−コレクタ間を介して、逆相入力にフィードバックされている。
このようにOPアンプOP1の差動出力をフィードバックすることによって、OPアンプOP1の正相入力の電圧と逆相入力の電圧とがほとんど同じになるイマジナリーショート状態となる。このため、メインFETQ11及びセンスFETQ12のゲート−ソース間電圧を等しくすることができ、センスFETQ12のソースから、メインFETQ11のソース電流の1/nの電流を出力できる。
上述したセンスFETQ12、OPアンプOP1、トランジスタTr1が電流出力手段、分流手段として働く電流出力回路12を構成している。以上の構成によれば、分流するだけで簡単に負荷電流ILに応じた副流ISを出力することができる。
また、上述したセンスFETQ12のソースは、トランジスタTr1のコレクタ−エミッタ間、逆流防止用のダイオードD1、コンデンサC1を介して接地されている。また、上記コンデンサC1の両端には、放電手段、定電流源として働き、コンデンサC1に蓄積された電荷から定電流ICC(=閾値)を発生するカレントミラー回路11が接続されている。
カレントミラー回路11は、コレクタにコンデンサC1の車載バッテリ側の一旦が接続され、エミッタが接地されているトランジスタTr2と、ベースにトランジスタTr2のベースが接続され、コレクタに抵抗R2を介して電源Vccが接続され、エミッタが接地されているトランジスタTr3とから構成されている。上述した定電流ICCは以下の式(1)で表される。
ICC=(Vcc−Vbe)/R3 …(1)
但しVbeはトランジスタTr3のベース−エミッタ間順方向電圧
ICC=(Vcc−Vbe)/R3 …(1)
但しVbeはトランジスタTr3のベース−エミッタ間順方向電圧
さらに、コンデンサC1の車載バッテリ側の一旦は、コンパレータCP1の正相入力に接続されている。このコンパレータCP1の逆相入力には、基準電圧Vrefが供給されている。また、コンパレータCP1の出力は、トランジスタTr4のベースが抵抗R3を介して接続されている。
このトランジスタTr4は、コレクタに抵抗R4を介して電源Vccが接続され、エミッタが接地されている。また、上述した抵抗R4とトランジスタTr4のコレクタとの間には異常信号S2の出力端T2が設けられている。上述した基準電圧Vref、コンパレータCP1は、異常検出手段として働く異常検出回路13を構成している。
従って、コンデンサC1の両端が基準電圧Vrefを超え、コンパレータCP1のHレベルの信号を出力すると、トランジスタTr4がオンして、出力端T2からHレベルの異常信号S2を出力する。
次に、上述した構成の電源供給装置の動作について説明する。まず、入力端T1に駆動信号S1を入力すると、メインFETQ11及びセンスFETQ12のドレイン−ソース間が通電する。これにより、メインFETQ11及びセンスFETQ12のドレインには、車載バッテリからの負荷電流ILが流れ込む。
上述したMOSFETQ1及びOPアンプOP1は、負荷電流ILを分流比nで主流IMと副流ISとに分流する。これにより、MOSFETQ1内のメインFETQ11のソースからは、主流IMが負荷10に向かって供給され、センスFETQ12のソースからは、副流ISがコンデンサC1に向かって供給される。
なお、上述した負荷電流IL、副流IS、主流IMの関係は以下の式(2)で表される。
IL=IM+IS …(2)
また、主流IMと副流ISと分流比nとの関係は以下の式(3)で表される。
IS=IM/n …(3)
以上のことから明らかなように、コンデンサC1には、負荷10に流れ込む主流IMの1/nの副流ISが供給される。
IL=IM+IS …(2)
また、主流IMと副流ISと分流比nとの関係は以下の式(3)で表される。
IS=IM/n …(3)
以上のことから明らかなように、コンデンサC1には、負荷10に流れ込む主流IMの1/nの副流ISが供給される。
今、負荷電流ILに異常がなく、副流ISが定電流ICC以下である場合は、コンデンサC1に蓄積される電荷はカレントミラー回路11により全て放電されてしまう。このため、副流ISによってコンデンサC1は充電されず、コンデンサC1の両端電圧は0Vのままである。
これに対して、車載バッテリから負荷10までの間の電源線にデッドショートやレアショートが生じ、負荷電流ILが上昇すると、これに伴い副流ISも上昇する。そして、その結果、副流ISが定電流ICCを超えると、カレントミラー回路11の放電能力を超えた副流ISが供給されるため、カレントミラー回路11により放電しきれなかった電荷がコンデンサC1に蓄積され始め、コンデンサC1の両端電圧が上昇する。
なお、副流ISが定電流ICCを越え始めてから時間t経過後のコンデンサC1の両端電圧VC1は以下の式(4)で表される。
VC1=(IS−ICC)×t/C1 …(4)
両端電圧VC1の上昇の結果、両端電圧VC1が基準電圧Vrefを上回ると、コンパレータCPの出力がLレベルからHレベルに転じる。これにより、トランジスタTr4がオンして、出力端T2からHレベルの異常信号S2が出力される。
VC1=(IS−ICC)×t/C1 …(4)
両端電圧VC1の上昇の結果、両端電圧VC1が基準電圧Vrefを上回ると、コンパレータCPの出力がLレベルからHレベルに転じる。これにより、トランジスタTr4がオンして、出力端T2からHレベルの異常信号S2が出力される。
このとき、副流ISが定電流ICCを越え始めてから異常信号S2を出力するまでの時間tstは、以下の式(5)で表される。
tst=Vref×C1/{IS−ICC}
=Vref×C1/{IM/n−ICC} …(5)
tst=Vref×C1/{IS−ICC}
=Vref×C1/{IM/n−ICC} …(5)
以上のことから明らかなように、上述した電源供給装置によれば、定電流ICCと分流比nとにより設定された値を超えた負荷電流ILが、時間tst継続して流れると、異常が検出され、異常信号S2が出力される。このため、タイマーやμCOMを用いずに、負荷10に流れる過電流の大きさに応じた継続時間待って、異常を検出することができ、簡素な構成で確実に異常を検出することができると共に、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
ここで確認のため、この装置について以下のような数値を代入して実験してみた。
VB=12V、n=120000、Vcc=5V
R1=42.9kΩ、C1=220μF
VB=12V、n=120000、Vcc=5V
R1=42.9kΩ、C1=220μF
図3はこのときの負荷電流ILと異常検出までの継続時間との関係を示している。同時に、ある太さのビニル被覆電線の発煙特性(通電電流と発煙事故に至るまでの時間の関係)をしめしている。同図に示すように、広い電流範囲で適当な時間は電流が流れることを許容しながら、発煙に至る前に確実に異常を検出していることがわかる。
なお、上述した第1実施の形態では、負荷電流ILを分流する分流手段として、メインFETQ11及びセンスFETQ12を有するMOSFETQ1とを用いていた。しかしながら、例えば、図4に示すように、抵抗RIM及び抵抗RISとを用いて分流することも考えられる。同図に示すように、MOSFETQ1としては通常の一つのMOSFETが用いられている。
上述した抵抗RIMは、上述したMOSFETQ1のソースと、負荷10との間に設けられている。一方、抵抗RISは、上述したMOSFETQ1のソースと、コンデンサC1との間に設けられている。そして、抵抗RIMの負荷10側の一端は、抵抗R5を介して、OPアンプOP2の正相入力に接続され、抵抗RISのコンデンサC1側の一端は、抵抗R6を介して、OPアンプOP2の逆相入力に接続されている。
このOPアンプOP2の差動出力は、抵抗R7及びトランジスタTr5のベース−コレクタを介して、逆相入力にフィードバックされている。このようにOPアンプOP2の差動出力をフィードバックすることによって、OPアンプOP1の正相入力の電圧と逆相入力の電圧とがほとんど同じになるイマジナリーショート状態となる。このため、抵抗RIM及び抵抗RISの両端に印加される電圧が等しくなり、負荷電流ILを抵抗RIM及び抵抗RISの値に応じた分流比で分流することができる。
第2実施の形態
次に、第2実施形態における本発明の異常検出装置について説明する。図5は、第2実施形態における異常検出装置を組み込んだ電源供給装置を示す回路図である。なお、同図において、図2について上述した第1実施形態と同様の部分については同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、第2実施形態における本発明の異常検出装置について説明する。図5は、第2実施形態における異常検出装置を組み込んだ電源供給装置を示す回路図である。なお、同図において、図2について上述した第1実施形態と同様の部分については同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
同図に示すように、図示しない車載バッテリ(直流電源)から供給される電源は、端子VB、マルチソース型のMOSFETQ1を介して負荷10に供給される。上述したMOSFETQ1は、図2と同様に、メインFETQ11及びセンスFETQ12とから構成されている。
上述したメインFETQ11のソースは、センス抵抗Rsの一端に接続され、センスFETQ12のソースは、センス抵抗Rsの他端に接続されている。このセンス抵抗Rsでの電圧降下は非常に小さく、メインFETQ11及びセンスFETQ12のゲート−ソース電圧が等しくなる。このため、センスFETQ12のソースからは、負荷電流ILを分流比nで分流した副流ISSがセンス抵抗Rsに向かって流れる。
また、このセンス抵抗Rsの一端は、抵抗R8を介して、OPアンプOP3の正相入力に接続され、センス抵抗Rsの他端は、抵抗R9を介して、OPアンプOP3の逆相入力に接続される。このOPアンプOP3の逆相入力は、出力と抵抗R10を介して、接続されている。一方、このOPアンプOP3の正相入力は、抵抗R11を介して電源Vccと接続されている。また、このOPアンプOP3の出力は、抵抗R12を介して、OPアンプOP4の正相入力に接続される。上述したセンスFETQ12、センス抵抗Rs、OPアンプOP3、抵抗R8〜R11が、電圧出力手段として働く電圧出力回路12aを構成する。
このOPアンプOP4の出力は、抵抗R13を介して、トランジスタTr6のベースに接続されている。このトランジスタTr6は、コレクタが電源Vccに、エミッタがコンデンサC1に接続されている。上述したOPアンプOP4、トランジスタTr6、抵抗R12〜R15が第1電圧/電流変換手段として働く電圧電流変換回路12bを構成する。
また、このOPアンプOP4の逆相入力は、抵抗R14、R15を介して電源Vccに接続されている。このトランジスタTr6より後段の回路は、図2について上述した第1実施形態で説明しているので、省略する。
次に、上述した構成の電源供給装置の動作について、説明する。まず、入力端T1に駆動信号S1を入力すると、メインFETQ11及びセンスFETQ12のドレイン−ソース間が通電する。これにより、メインFETQ11及びセンスFETQ12のドレインには、車載バッテリからの負荷電流ILが流れ込む。
上述したMOSFETQ1は、上述した負荷電流ILを分流比nで主流IMと副流ISSとに分流する。これにより、MOSFETQ1内のメインFETQ11のソースからは、主流IMが負荷10に向かって供給され、センスFET12のソースからは、副流ISSがセンス抵抗Rsに向かって供給される。
なお、センス抵抗Rsを流れる副流ISSは以下の式(6)で表される。
ISS=IL/(n+1) …(6)
ISS=IL/(n+1) …(6)
そして、OPアンプOP3は、副流ISSが流れることにより発生するセンス抵抗Rsの電圧降下を増幅して、出力する。このOPアンプOP3の出力Vop3は以下の式(7)で表される。
Vop3=ISS×Rs×R9/R10−Vcc …(7)
式(7)から明らかなように、OPアンプOP3からは、副流ISS、つまり、負荷電流ILに応じた電圧が出力される。
Vop3=ISS×Rs×R9/R10−Vcc …(7)
式(7)から明らかなように、OPアンプOP3からは、副流ISS、つまり、負荷電流ILに応じた電圧が出力される。
そして、OPアンプOP4は、上述した出力Vop3が供給される正相入力と逆相入力とが等しくなるように、トランジスタTr6のオンオフを行う。これにより、トランジスタTr6のコレクタ−エミッタ間には、以下の式(8)で表される電流ISが流れる。
IS=(Vcc−Vop3)/R14 …(8)
IS=(Vcc−Vop3)/R14 …(8)
上述した式(6)〜(8)から明らかなように、OPアンプOP4によって、負荷電流ILに応じた電流ISが出力され、コンデンサC1に向かって流れる。以下、上述した第1実施形態と同様に、定電流ICCを超えた電流ISが上述した時間tst継続して流れると、出力端T2からHレベルの異常信号S2が出力される。
なお、時間tstは、上述した第1実施形態と同様に式(9)で表される。
tst=Vref×C1/{IS−ICC} …(9)
またこの式(9)に、上述した式(7)、(8)を代入すると、式(10)のように表すことができる。
tst=Vref×C1/[IL×Rs×R10/{(n+1)×R14×R9}−ICC] …(10)
tst=Vref×C1/{IS−ICC} …(9)
またこの式(9)に、上述した式(7)、(8)を代入すると、式(10)のように表すことができる。
tst=Vref×C1/[IL×Rs×R10/{(n+1)×R14×R9}−ICC] …(10)
この第2実施形態についても、第1実施形態と同様に、タイマーやμCOMを用いずに、負荷10に流れる過電流の大きさに応じた継続時間待って、異常を検出することができ、簡素な構成で確実に異常を検出することができると共に、装置の小型化、低コスト化を図ることができるという効果を得ることができる。
ここで確認のため、この装置について以下のような数値を代入して実験してみた。
VB=12V、n=10000、Vcc=5V、R1=56kΩ
C1=220μF、Rs=100Ω、R15=150kΩ
R9=47kΩ、R14=5.6kΩ、R2=56kΩ、Vref=2.5V
VB=12V、n=10000、Vcc=5V、R1=56kΩ
C1=220μF、Rs=100Ω、R15=150kΩ
R9=47kΩ、R14=5.6kΩ、R2=56kΩ、Vref=2.5V
図6はこのときの負荷電流ILと異常検出までの継続時間との関係を示している。同時に、ある太さのビニル被覆電線の発煙特性(通電電流と発煙事故に至るまでの時間の関係)をしめしている。同図に示すように、広い電流範囲で適当な時間は電流が流れることを許容しながら、発煙に至る前に確実に異常を検出していることがわかる。
なお、第2実施形態では、センスFETQ12のソースにセンス抵抗Rsを設け、負荷電流ILを分流した副流ISSに応じた電圧を発生させ、その発生した電圧を電流に変換して電流ISとしている。しかしながら、例えば、図7に示すように、MOSFETQ1を一つのFETから構成し、このMOSFETQ1のドレイン側にセンス抵抗Rsを設けるような構成にしてもよい。この場合、負荷電流ILに応じた電圧がセンス抵抗Rsの両端に発生し、この発生した電圧が電流に変換され電流ISとなる。
第3実施の形態
次に、第3実施の形態における本発明の異常検出装置について説明する。図8は、第3実施の形態における異常検出装置を組み込んだ電源供給装置を示す回路図である。なお、同図において、図2について上述した第1実施の形態と同等の部分については同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、第3実施の形態における本発明の異常検出装置について説明する。図8は、第3実施の形態における異常検出装置を組み込んだ電源供給装置を示す回路図である。なお、同図において、図2について上述した第1実施の形態と同等の部分については同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
同図に示すように、図示しない車載バッテリ(直流電源)から供給される電源は、端子VB、MOSFETQ1を介して負荷10に供給される。上述したMOSFETQ1のドレインは、MOSFETQ2(P型)のドレイン−ソース間、抵抗RIS、MOSFETQ3(P型)のドレインソース間を介してコンデンサC1に接続されている。
一方、MOSFETQ1のソースは、抵抗R16を介して、OPアンプOP5の正相入力に接続されている。このOPアンプOP5の出力は、抵抗R17、MOSFETQ3のゲート−ドレイン、抵抗R18を介して、逆相入力にフィードバックされている。
さらに、上述したMOSFETQ2のドレイン−ゲート間は抵抗R19を介して接続されており、MOSFETQ2のゲートは、抵抗R20、トランジスタTr8のコレクタ−エミッタ間を介してグランドに接続されている。上述したトランジスタTr8のベースは、抵抗R21を介して入力端T1に接続されている。
上述した抵抗RIS、抵抗R16〜R18、OPアンプOP5及びMOSFETQ3が第2電圧/電流変換手段として働く電圧電流変換回路12cを構成する。また、抵抗R19〜R21、MOSFETQ2及びトランジスタTr8が停止手段として働く停止回路14を構成する。なお、コンデンサC1より後段の回路は、図2について上述した第1実施の形態で説明しているので省略する。
上述した構成の電源供給装置の動作について説明する。まず、入力端T1に駆動信号S1を入力すると、MOSFETQ1のドレイン−ソース間が通電する。これにより、車載バッテリから負荷電流ILが負荷10に向かって流れ出す。駆動信号S1の入力により、トランジスタTr8のコレクタ−エミッタ間も導通し、抵抗R19及びR20に車載バッテリからの電流がながれる。これによって、MOSFETQ2がオンして、MOSFETQ1のドレインに、抵抗RISが接続される。
上述したようにOPアンプOP5の差動出力をフィードバックすることによって、MOSFETQ2がオンすると、OPアンプOP5の正相入力と逆相入力とがほぼ同電位となるイマジナリーショート状態となる。このため、MOSFETQ1のドレイン−ソース間電圧と、抵抗RISの両端電圧とがほぼ等しくなり、負荷電流ILがMOSFETQ1のオン抵抗Ron及び抵抗RISの値に応じた分流比で分流される。そして、主流IMが負荷10に流れ、式(11)に示す副流IsがコンデンサC1及びカレントミラー回路11に流れる。
Vds=Ron×IM
Vds:MOSFETQ1のドレイン−ソース間電圧
Is=Vds/RIS …(11)
Vds=Ron×IM
Vds:MOSFETQ1のドレイン−ソース間電圧
Is=Vds/RIS …(11)
上述した式(11)からも明らかなように、電圧電流変換回路12cによって、MOSFETQ1のドレイン−ソース間電圧Vds(=スイッチ手段の両端電圧に相当)に応じた電流ISが出力され、コンデンサC1に向かって流れる。電流ISは、負荷電流ILに応じた電流である。以下、上述した第1及び第2実施形態と同様に、定電流ICCを超えた電流ISが上述した時間tst継続して流れると、出力端T2からHレベルの異常信号S2が出力される。なお、時間tstは、上述した第1及び第2実施形態と同様に以下の式(12)で表される。
tst=Vref×C1/{(Ron×IM/RIS)−ICC} …(12)
tst=Vref×C1/{(Ron×IM/RIS)−ICC} …(12)
この第3実施形態についても、第1及び第2実施形態と同様に、タイマーやμCOMを用いずに、負荷10に流れる過電流に大きさに応じた継続時間待って、異常を検出することができ、簡素な構成で確実に異常を検出することができると共に、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
ここで確認のため、この装置について以下のような数値を代入して実験してみた。
VB=12V、Vcc=5V、Ron=37mΩ、C1=330μF
RIS=420Ω、Icc=1mA、Vref=2.5V
VB=12V、Vcc=5V、Ron=37mΩ、C1=330μF
RIS=420Ω、Icc=1mA、Vref=2.5V
図9はこのときの負荷電流ILと異常検出までの継続時間との関係を示している。同時にある太さのビニル被膜電線の発煙特性(通電電流と発煙事故に至るまでの時間の関係)をしめしている。同図に示すように、広い電流範囲で適当な時間は電流が流れることを許容しながら、発煙に至る前に確実に異常を検出していることがわかる。
MOSFETQ1の温度が高くなるとRonは上昇するので、図9の曲線は左にシフトし、MOSFETQ1の加熱故障を防ぐようにも働く。あらかじめ、動作温度範囲内においてMOSFETQ1のチャンネル温度の定格値(たとえば150度)に達してしまう最低の負荷電流値ILilmを求めておけば、式(13)となるようにICC及び抵抗RISを設定することにより、チャンネル温度が定格を超える前に動作を止めることができるので、MOSFETQ1を常に安全な温度状態で動作させるようにすることもできる。
ILlim≧ICC×RIS/Ronmax …(13)
Ronmax:定格チャンネル温度でのMOSFETQ1のオン抵抗
ILlim≧ICC×RIS/Ronmax …(13)
Ronmax:定格チャンネル温度でのMOSFETQ1のオン抵抗
また、入力端T1に対する駆動信号S1の入力が停止すると、MOSFETQ1のドレイン−ソース間が非道通状態となり、負荷電流ILが0になる。このとき、停止回路14中のMOSFETQ2もオフとなり、負荷電流ILが流れていないにも拘わらず、コンデンサC1に電流が流れ込むことがなくなり、正確に異常検出を行うことができる。
以上のように、MOSFETQ1のオン抵抗Ronを、負荷電流ILに応じた電圧を出力する手段として流用することにより、図4のRIMや、図7のRsの様に、MOSFETQ1とは別に抵抗を負荷10に対して直列に接続する必要がない。また、停止回路14により、MOSFETQ1がオフして、負荷電流ILが流れていないにも拘わらず、電圧電流変換回路12cから電流ISが出力されることがなくなるので、正確に異常検出を行うことができる。
なお、第3実施の形態では、MOSFETQ1のオン抵抗Ron及び抵抗RISを用いて、負荷電流ILを分流することによって、MOSFETQ1のドレイン−ソース間電圧Vdsを、電流ISに変換していた。しかしながら、例えば、図7に示す電圧出力回路12aを構成するOPアンプOP3の入力端に、MOSFETQ1のドレイン−ソース間を接続するようにし、電圧電流変換回路12bからVdsに応じた電流ISを出力することも考えられる。この場合、電圧出力回路12a及び電圧電流変換回路12bが請求項中の第2電圧/電流変換手段に相当するようになる。
また、第1〜第3実施の形態では、定電流ICCが温度によりほとんど変化しないようにしている。しかしながら、例えば抵抗R2に正の温度特性を持たせるなどして、周囲温度が高くなったときは定電流ICCを減少させて、カレントミラー回路11による放電量を低くし、早めに異常検出ができるようにしてもよい。この場合、正の温度特性を持つ抵抗R2が温度検出手段、放電制御手段を構成する。
また、周囲温度を検出する温度検出手段と、周囲温度が高くなったら分流比nが高くなるようにして、コンデンサC1に流れる電流ISを高くする電流制御手段とを設けても同様の効果が得られる。
また、第1〜第3実施形態では、過電流が流れると異常信号S1を発生するものであった。しかしながら、例えば、図10に示すような構成にすることも考えられる。つまり、コンパレータCP1の出力をフリップフロップ回路17に入力し、フリップフロップ回路17のQ出力をトランジスタTr7のベースに接続する。このトランジスタTr7は、コレクタが入力端T1、つまり、MOSFETQ1のゲートに接続され、エミッタが接地されている。
以上の構成によれば、コンパレータCP1が異常を検出してHレベルの信号を出力すると、フリップフロップ回路17のQ出力からHレベルの信号が出力される。このHレベルの信号により、トランジスタTr7がオンして、MOSFETQ1のゲートが接地されるため、車載バッテリと負荷10との間に設けられたMOSFETQ1がオフして、負荷電流ILが遮断される。上述したフリップフロップ回路17のQ出力から出力されるHレベルの信号は、リセット信号が供給されるまで出力され続ける。従って、一旦異常が検出されると負荷電流ILの供給が遮断され、その状態を保持することができる。
また、上述した第1〜第3実施形態では、放電手段として定電流源であるカレントミラー回路11を用いていた。しかしながら、例えば、図11に示すように放電抵抗Rdを放電手段として用いることも考えられる。さらに、放電抵抗Rsとカレントミラー回路11のような定電流源とを組み合わせてもよい。
また、MOSFETQ1として、図12に示すように、過熱遮断機能を持たせたものを用いてもよい。このMOSFETQ1は、ドレインが端子VBに接続され、ソースが負荷10に接続されるメインFETQ11と、ドレインがメインFETQ11のゲートに、ソースがメインFETQ11のソースに接続される遮断用FETQ13とを備えている。
そして、温度が上がるとダイオードD2及びD3の順方向電圧が下がることを利用して、ある温度異常でコンパレータCP2がLレベルからHレベルに反転し、遮断FETQ13をオンする。これによりメインFETQ11のゲート−ソースが同電位となり、メインFETQ11がオフして、負荷電流ILが遮断される。このメインFETQ11がオフして温度が下がるとコンパレータCP2が反転し、遮断用FETQ13がオフとなるため、メインFETQ11は再びオンする。
また、第1〜第3実施形態では、コンデンサCP1の両端電圧が基準電圧Vrefを超え、コンパレータCP1の出力がHiとなったとき、異常信号S2を出力していた。しかしながら、例えば、コンパレータCP1を用いずに、図13に示すよう様な構成にすることも考えられる。同図に示すように、コンデンサC1と並列に、抵抗R22及びR23の直列回路が接続されている。入力端T1とグランドとの間にMOSFETQ4を設け、このMOSFETQ4のゲートを、抵抗R22及びR23の接続点に接続する。
以上の構成によれば、コンデンサC1の両端電圧を抵抗R22及びR23で分圧した値が、MOSFETQ4の遮断電圧を超えると、異常信号S2が出力するようになる。また、定電流源としては、上述した実施形態に示したものに限定されるものではなく、例えば、図13に示すように、抵抗R24及びR25、トランジスタTr9及びTr10から構成されるようなものを用いてもよい。
IL 負荷電流
IM 主流
IS 副流、出力電流
C1 コンデンサ
10 負荷
11 カレントミラー回路(放電手段、定電流源)
12 分流回路(電流出力手段、分流手段)
13 異常検出回路(異常検出手段)
Rd 放電抵抗(抵抗)
IM 主流
IS 副流、出力電流
C1 コンデンサ
10 負荷
11 カレントミラー回路(放電手段、定電流源)
12 分流回路(電流出力手段、分流手段)
13 異常検出回路(異常検出手段)
Rd 放電抵抗(抵抗)
Claims (9)
- 直流電源から負荷に流れる負荷電流に応じた電流を出力する電流出力手段と、
前記電流出力手段からの出力電流によって充電されるコンデンサと、
前記コンデンサに蓄積された電荷を放電する放電手段と、
前記コンデンサの両端電圧が閾値を超えたとき、異常を検出する異常検出手段とを備えたことを特徴とする異常検出装置。 - 請求項1記載の異常検出装置であって、
前記電流出力手段は、前記負荷電流を所定の分流比で主流と副流とに分流する分流手段を有し、前記副流を出力電流として出力することを特徴とする異常検出装置。 - 請求項1記載の異常検出装置であって、
前記電流出力手段は、前記負荷電流に応じた電圧を出力する電圧出力手段と、該電圧出力手段からの出力電圧を、当該出力電圧に応じた電流に変換する第1電圧/電流変換手段とを有し、前記変換した電流を出力電流として出力することを特徴とする異常検出装置。 - 請求項1記載の異常検出装置であって、
前記直流電源と前記負荷との間に設けられたスイッチ手段をさらに備え、
前記電流出力手段は、前記スイッチ手段の両端電圧を、当該両端電圧に応じた電流に変換する第2電圧/電流変換手段を有し、前記変換した電流を出力電流として出力することを特徴とする異常検出装置。 - 請求項4記載の異常検出装置であって、
前記スイッチ手段がオフの間、前記第2電圧/電流変換手段による変換を停止させる停止手段をさらに備えたことを特徴とする異常検出装置。 - 請求項1〜5何れか1項記載の異常検出装置であって、
前記放電手段は、前記コンデンサに蓄積された電荷から、定電流を発生する定電流源から構成されていることを特徴とする異常検出装置。 - 請求項1〜5何れか1項記載の異常検出装置であって、
前記放電手段は、前記コンデンサの両端が接続された抵抗から構成されていることを特徴とする異常検出装置。 - 請求項1〜7何れか1項記載の異常検出装置であって、
周囲温度を検出する温度検出手段と、
前記検出した周囲温度が高くなるに従って、前記放電手段による電荷の放電量を低く制御する放電制御手段とを備えたことを特徴とする異常検出装置。 - 請求項1〜8何れか1項記載の異常検出装置であって、
周囲温度を検出する温度検出手段と、
前記検出した周囲温度が高くなるに従って、前記電流出力手段が出力する電流値を高くする電流制御手段とを備えたことを特徴とする異常検出装置。
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JP2010199829A (ja) * | 2009-02-24 | 2010-09-09 | Yazaki Corp | 電流検出装置 |
JP2011082591A (ja) * | 2009-10-02 | 2011-04-21 | Yazaki Corp | 半導体スイッチの保護装置 |
JP2011182544A (ja) * | 2010-03-01 | 2011-09-15 | Yazaki Corp | 過熱保護装置 |
JP2013226009A (ja) * | 2012-04-23 | 2013-10-31 | Rohm Co Ltd | 過電流保護回路、負荷駆動装置、光ディスク装置、カーオーディオ機器 |
-
2004
- 2004-05-07 JP JP2004138350A patent/JP2005102474A/ja active Pending
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