JP3689280B2 - 半導体リレーシステムの保護方法 - Google Patents

半導体リレーシステムの保護方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ランプ負荷に過電流が流れたときに熱遮断回路内蔵型MOSFETをオフさせてランプ負荷に電流が流れないように制御する熱遮断回路内蔵型MOSFETを用いた半導体リレーシステムに係り、特に所定電流値に電流制限を加えている状態において熱遮断回路内蔵型MOSFETに内蔵する自己熱遮断回路の遮断機能によって熱遮断回路内蔵型MOSFETのオフが繰り返されたときに熱遮断回路内蔵型MOSFETが破壊に至るのを防止し、半導体リレーシステムに不具合が発生しないようにすることのできる半導体リレーシステムの保護方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両において、車載バッテリからの電源はパワーMOSFET及び絶縁被膜により被われた電源線を介して車両の各部に配されている負荷に供給されている。この電源線は、常時振動しているエンジンルーム内等において車体に沿って配索されるが、このとき、車体の角部に接近して位置されていると、例えば、振動により角部と断続的な接触を繰り返すようになり、これが長期間続き電源線の被覆が車体の角部により徐々に削られて内部導線が微小ではあるが露出するようになった場合において、この電源線の露出部が車体と接触することに伴って、電源線にデッドショートやレアショートが起こり、過電流が流れることになる。
【0003】
近年では、自動車用半導体リレーとして、パワーMOSFETやIPS(Intelligent Power Switch)が使用されてきている。このような半導体リレー、IPSにおいてはデバイスの発熱を防ぐために、従来から図2に示す如くいろいろなカレントリミッタ方式が採られている。例えば、ランプ負荷に通電中(定常電流供給中)に、何等かの原因(例えば、地絡)で過電流が流れた場合には、ランプ負荷に流れる電流をゼロまで落としてしまう。このため、マイクロコンピュータを用い所定間隔で電流値をサンプリングして電流モニター値を読み、過電流状態か否かをソフト的に判断することは、サンプリングがランプ負荷に流れる電流がゼロのときに当たるとできなかった。
【0004】
このような半導体リレーシステムにおいてスイッチング素子として自己熱遮断回路を内蔵し、所定温度以上になると、自己遮断機能によってゲートに印加される電圧に拘らずオフする熱遮断回路内蔵型MOSFETを用いると、ランプ負荷に通電中(定常電流供給中)に、何等かの原因(例えば、地絡)で所定の電流より大きな電流が流れた場合に、通常は所定時間でランプ負荷に過電流が流れたことを検出して熱遮断回路内蔵型MOSFETを遮断するが、ランプ負荷に過電流が流れたことを検出しなくても熱遮断回路内蔵型MOSFETに電流が流れ続けて熱遮断回路内蔵型MOSFETが加熱し、自己の有する熱遮断温度を超えると熱遮断回路内蔵型MOSFETが自己遮断してランプ負荷に電流の供給を停止している。
このようにランプ負荷に電流を供給しない状況としては、通常の過電流制御に基づく熱遮断回路内蔵型MOSFETの遮断と、熱遮断回路内蔵型MOSFETの発熱による自己遮断に基づく熱遮断回路内蔵型MOSFETの遮断とがある。この2つは、共に熱遮断回路内蔵型MOSFETのオフによるランプ負荷への電流供給の停止である。
【0005】
一方、熱遮断回路内蔵型MOSFETには寿命があり、特に熱ストレスに弱く、自己の有する熱遮断温度を超える熱ストレスを受けて自己遮断を繰り返すと、熱遮断回路内蔵型MOSFETそのものが破壊に至る。すなわち、この熱遮断回路内蔵型MOSFETは、熱ストレスを受けて熱遮断温度を超える毎に繰り返される自己遮断の回数による寿命があり、その回数を超えると破壊に至ることがある。
特に、低温(氷点下)雰囲気で何回も繰り返した場合は、低温(氷点下)雰囲気から熱遮断温度にまで熱遮断回路内蔵型MOSFETの温度が上昇するのに時間が掛かり、常温の状態から熱遮断温度にまで熱遮断回路内蔵型MOSFETの温度が上昇するよりも多くの熱ストレスを受ける。このため、低温(氷点下)雰囲気における熱遮断回路内蔵型MOSFETの自己遮断の繰り返しの方が常温における熱遮断回路内蔵型MOSFETの自己遮断の繰り返しよりも回数制限が厳しい。
【0006】
低温(氷点下)雰囲気で自己遮断を何回も繰り返した場合、特に、チップでの発熱がステムまで伝わると、熱遮断回路内蔵型MOSFETは、熱ストレスを受け破壊してしまう(例えば、耐久回数)。この破壊要因としては、デバイスが瞬時に高温になり、繰り返してTch(4チャネル温度)を超えることでAl接合部が疲労し抵抗が増大することによって発熱が更に加速され、Al電極層が溶融し、シリコンに拡散して故障に至るAlスパイクと、パッケージ材料とチップを構成する材料との間の熱膨張の差により、チップコーナーのAl配線がスライドし、故障に至るAlスライドとがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この熱遮断回路内蔵型MOSFETが破壊されると、スイッチング素子として用いている半導体リレーシステムの全体の信頼性が問題となる。そこで、この熱遮断回路内蔵型MOSFETが熱ストレスを受けて自己遮断を行った回数を計数し、熱遮断回路内蔵型MOSFETが破壊される前にワーニングを出す等の処理を行うことが必要である。
しかしながら熱遮断回路内蔵型MOSFETの遮断には、通常の過電流制御に基づく場合と、熱遮断回路内蔵型MOSFETの発熱による自己遮断に基づく場合とがあり、従来はこの両者を区別することができず、熱遮断回路内蔵型MOSFETが熱ストレスを受けて自己遮断を行った回数を計数できないという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、熱遮断回路内蔵型MOSFETの発熱による自己遮断回数を正確に計数できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の半導体リレーシステムの保護方法は、熱遮断回路内蔵型MOSFETを用い、マイクロコンピュータでチャージポンプ回路によって電源電圧を昇圧したチャージポンプ出力電圧を駆動回路を介して該熱遮断回路内蔵型MOSFETのゲートに印加することによりオン・オフ制御して負荷に電源を供給する半導体リレーシステムにおいて,
前記負荷に供給される電流を検出し、該検出電流が予め定格電流値よりも高い電流値に設定してある基準設定値よりも大きいときに、前記熱遮断回路内蔵型MOSFETのゲートに印加する電圧をカットオフして前記負荷に対して電源の供給を停止するように前記駆動回路を制御すると共に,
前記熱遮断回路内蔵型MOSFETのソース側に発生するソース電圧を検出し、該ソース電圧値が、前記マイクロコンピュータから前記熱遮断回路内蔵型MOSFETに該熱遮断回路内蔵型MOSFETをオンする指令信号が出力されているときに、予め設定した基準電圧値よりも低い値になった回数を計数し、前記計数値が、予め設定した設定回数に達したときに前記半導体リレーシステムオフし、リセットが掛らないようにしたものである。
このように構成することにより、請求項1に記載の発明によると、熱遮断回路内蔵型MOSFETの発熱による自己遮断回数を正確に計数することができる。
【0010】
上記の目的を達成するために、請求項2に記載の半導体リレーシステムの保護方法は、半導体リレーシステムをオフし、リセットが掛らないようにするときの設定回数を、負荷に供給される電流を所定電流値になるように電流制限を加えている状態において、熱遮断回路内蔵型MOSFETの特性によって決まる内蔵の自己熱遮断回路を機能させた遮断の繰り返しによって破壊に至る回数よりも少ない回数に設定したものである。
このように構成することにより、請求項2に記載の発明によると、熱遮断回路内蔵型MOSFETの発熱による自己遮断回数を正確に計数することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態について説明する。
図1には、本発明に係る半導体リレーシステムの保護方法の一実施の形態が示されている。
【0012】
図において、車載バッテリ1からの電源電圧VBは、負荷に供給される電流を検出する電流検出用抵抗(シャント抵抗)Rsと、半導体スイッチ素子としての熱遮断回路内蔵型MOSFET2のドレインD−ソースS間を介してストップランプ等々のランプ負荷3に供給される。
この熱遮断回路内蔵型MOSFET2は、例えば、ロジックレベル(4V以上)駆動型パワーMOSFETで、熱遮断回路を内蔵しており、過熱状態のパワーMOSFET保護が可能となっており、過熱遮断方式はラッチ型で、過熱遮断回路動作後は、ゲート電圧0バイアスで復帰するものである。
【0013】
駆動回路4は、チャージポンプ回路5により電源電圧VBを昇圧したチャージポンプ出力電圧VPがコレクタに接続されるNPN型スイッチング(SW)トランジスタTr1と、該SWトランジスタTr1のエミッタにコレクタが接続されたNPN型スイッチング(SW)トランジスタTr2とを有しており、SWトランジスタTr1のエミッタとSWトランジスタTr2のコレクタとの接点が熱遮断回路内蔵型MOSFET2のゲートGに接続されている。
そして、駆動回路4は、SWトランジスタTr1をオンさせると共にSWトランジスタTr2をオフさせることにより、チャージポンプ回路5から供給されるチャージポンプ出力電圧VPを熱遮断回路内蔵型MOSFET2のゲートGに印加して、熱遮断回路内蔵型MOSFET2をオンさせる。
また、SWトランジスタTr1をオフさせると共にSWトランジスタTr2をオンさせることにより、熱遮断回路内蔵型MOSFET2のゲートGに対するチャージポンプ出力電圧VPの印加を停止して、熱遮断回路内蔵型MOSFET2をオフさせる。
【0014】
また、車載バッテリ1と熱遮断回路内蔵型MOSFET2との間に設けられたシャント抵抗Rsは、車載バッテリ1と負荷3との間の電源線に流れる電流ILを電圧に変換するための低抵抗で、この両端電圧を検出することにより電源線に流れる電流ILの検出を行っている。このシャント抵抗Rsの両端は、差動増幅器6の(+)入力端子と(−)入力端子に接続されており、この差動増幅器6は、電流検出手段として働き、シャント抵抗Rsの両端電圧に応じた電圧を出力することにより電流ILを検出している。そして、このシャント抵抗Rsは、例えば、数十mΩの抵抗を用い、ハード的な過電流判定値(第1の設定値)、例えば、数十Aを決定するものである。
【0015】
差動増幅器6の出力は、マイクロコンピュータ(マイコン)8に内蔵されたA/D変換器7によってディジタル変換されマイクロコンピュータ(マイコン)8に取り込まれる。このマイコン8には、一端が抵抗R1を介してアースと接続され、他端が電源電圧VBに接続されている外付けのスイッチSWの一瑞が接続され、スイッチSWがオン操作されるとHレベルのオン操作信号S1が供給される。
このマイコン8は、A/D変換器7が内蔵されており、予め設定されている制御プログラムに従って動作するCPU9と、このCPU9の制御プログラムを予め格納しているROM10と、CPU9の演算実行時に必要なデータを一時的に保存するRAM11とによって構成されており、マイコン8にスイッチSWのオン操作によってHレベルのオン操作信号S1が入力されると、ゲート・ロジック回路13に対して駆動指示信号S2を出力する機能を有している。
【0016】
一方、シャント抵抗Rsの両端には、コンパレータ12の入力端子がそれぞれ接続されており、このコンパレータ12の出力端子には、ゲート・ロジック回路13が接続されている。そして、このゲート・ロジック回路13は、駆動回路4とマイクロコンピュータ(マイコン)8に接続されている。
コンパレータ12は、シャント抵抗Rsの両端の電圧に応じてゲート・ロジック回路13に所定電圧を出力(シャント抵抗Rsに流れる電流値が予め設定してある電流値に達したときに出力される)する。コンパレータ12からの出力があると、ゲート・ロジック回路13は、マイコン8からの駆動指示信号S2に拘らず駆動回路4から熱遮断回路内蔵型MOSFET2のゲートGに印加しているゲート電圧をオフする出力を行う。これによってシャント抵抗Rsに流れる電流は低下する。コンパレータ12からの出力を受けた後、コンパレータ12のヒステリシスによって、シャント抵抗Rsに流れる電流が当初流れた電流から所定量(ヒステリシス量)になると再度ゲート・ロジック回路13に駆動回路4から熱遮断回路内蔵型MOSFET2のゲートGにゲート電圧を印加するようにオン信号を出力する。この電流制御は、マイコン8からゲート・ロジック回路13に対して出力される駆動指示信号S2がオフになるまで続く。
【0017】
また、熱遮断回路内蔵型MOSFET2のソースSには、抵抗14の一端が接続されており、この抵抗14の他端は接地されている。この抵抗14は、熱遮断回路内蔵型MOSFET2のソースSに生じる電圧Vkを検出するための検出用抵抗である。この抵抗14の一端には抵抗15とコンデンサ16によって構成されるノイズカットフィルターを介してマイコン8に接続されている。この抵抗14のソース側電圧Vkは、熱遮断回路内蔵型MOSFET2がオンしている場合、抵抗14の抵抗値と印加電圧で決まる電圧値に一定に収束しており、熱遮断回路内蔵型MOSFET2がオフすることにより、ほぼ0電位にまで低下する。
【0018】
また、マイコン8は、常時所定時間(例えば、数msec)毎に、A/D変換器7によりディジタル変換された差動増幅器6の出力をサンプリングし、このサンプリングした負荷に流れる電流ILがマイコン8で設定する基準設定値(基準とする電流値)を越えているか比較し、このランプ負荷3に流れる電流ILが基準設定値を越えた状態を連続して設定回数(例えば、数回)カウントしたときに過電流を検出する。この過電流を検出すると、マイコン8は、ゲート・ロジック回路13への駆動指示信号S2の出力を停止する。
このマイコン8からのゲート・ロジック回路13への駆動指示信号S2がオフすると、サーマルFET2のゲートGへのチャージポンプ出力電圧VPの印加を停止するようになっている。
【0019】
このように構成される半導体リレーシステムの過電流遮断検出装置、及び半導体リレーシステムの保護方法の動作について説明する。
このような図1の構成で、ハード的な過電流判定値を数十Aに設定し、地絡の場合は約数十μsecの周期で電流制限を行う。また、ソフト的な過電流判定値を定格負荷(21W×2灯のランプ)電流の倍に設定し、コンパレータ12のヒステリシスを設定してある。このようにソフト的な過電流判定値を定格負荷電流の倍に設定し、コンパレータ12のヒステリシスを設定すると、電流の落ち込みは下限値になるので、マイコン8で電流モニター(電流値のサンプリング)を行う(マイコン8で設定している過電流判定値と比較する)ことによって過電流状態を読み込むことができる。この場合のマイコン8でのデータサンプリングは、例えば、数msecの数回読み込みで過電流状態とみなす。
【0020】
このように本実施の形態は、負荷側のショートによる過電流に対し、負荷側への供給電流について定電流制御を行うことによって電流値をマイクロコンピュータでの過電流判定値(基準設定値)以下に落とすことなく、十分な過電流判断(基準設定値と検出電流値の比較)を行い、過電流を検出した後、一定時間で熱遮断回路内蔵型MOSFETのゲート電圧を落として熱遮断回路内蔵型MOSFETをオフし負荷側に電流を流さないようにしている。これが過電流による過熱制御遮断である。
【0021】
また、負荷側のショートによる過電流に対し、一定時間で熱遮断回路内蔵型MOSFETのゲート電圧を落として熱遮断回路内蔵型MOSFETをオフするまでに、熱遮断回路内蔵型MOSFET自体が所定温度にまで過熱されると、マイコン8からのオフ信号の出力前に自己の有する自己熱遮断機能によって熱遮断回路内蔵型MOSFETをオフする。あるいは、負荷側にレアショートが生じて過電流の検出が完全でないため過電流検出が行われず、一定時間で熱遮断回路内蔵型MOSFETのゲート電圧を落として熱遮断回路内蔵型MOSFETをオフする制御が掛からず、熱遮断回路内蔵型MOSFET自体が過熱して過熱遮断温度にまで昇温され、マイコン8からのオフ信号の出力が無い状態で自己の有する自己熱遮断機能によって熱遮断回路内蔵型MOSFETをオフする。これが過電流による過熱自己遮断である。
【0022】
この過電流による過熱制御遮断と、過電流による過熱自己遮断とは、熱遮断回路内蔵型MOSFETをオフするという点においては同一であるが、前者は熱遮断回路内蔵型MOSFETに熱ストレスを掛けていないのに対し、後者は熱遮断回路内蔵型MOSFETに熱ストレスを掛けているという点で大きな相違を有している。
この過電流による過熱制御遮断なのか、過電流による過熱自己遮断なのかは、マイコン8で判断している。熱遮断回路内蔵型MOSFETがオフすると、熱遮断回路内蔵型MOSFET2のソースSに接続される抵抗14のソース側電圧Vkは、0電位まで低下する。この現象は過電流による過熱制御遮断の場合も、過電流による過熱自己遮断の場合も同様である。そこで、マイコン8は、熱遮断回路内蔵型MOSFETをオンするための駆動指示信号S2をゲート・ロジック回路に出力したときに抵抗14のソース側電圧Vkを読みに行き、このときの抵抗14のソース側電圧Vkが一定の電圧値か、ほぼ0電位なのかを見る。このとき抵抗14のソース側電圧Vkが、ほぼ0電位になっている場合は、熱遮断回路内蔵型MOSFETが過電流による過熱自己遮断を生じていると判定する。
【0023】
熱遮断回路内蔵型MOSFETは、熱ストレスを受けなければ自動車の耐用年数くらいの期間は正常に作動するようになっているが、熱ストレス(過熱自己遮断)を受けると寿命は低下する。一般に熱遮断回路内蔵型MOSFETは、例えば、氷点下の雰囲気の中で所定回未満の過熱自己遮断を受けると熱遮断回路内蔵型MOSFETそのものが破戒に到るとされている。すなわち、自己の有する熱遮断温度を超える熱ストレスを受けて自己遮断を繰り返すと熱遮断回路内蔵型MOSFETそのものが破壊に至る。
【0024】
この熱遮断回路内蔵型MOSFETが破壊されると、スイッチング素子として用いている半導体リレーシステムの全体の信頼性が問題となる。そこで、この熱遮断回路内蔵型MOSFETが熱ストレスを受けて自己遮断を行った回数を計数し、熱遮断回路内蔵型MOSFETが破壊される前にワーニングを出す等の処理を行うことが必要である。
そこで、マイコン8において、過電流による過熱自己遮断を積算カウントし、このカウント値は、電源をオフにしても記憶されている。そして、熱遮断回路内蔵型MOSFETが破壊に到るまでの回数から安全性を考慮した回数(例えば、氷点下の雰囲気の中で所定回)を設定回数とし、この過電流による過熱自己遮断のカウント値が、設定回数に達したときは、マイコン8によって半導体リレーシステムそのものをオフし、リセットが掛らないようにする。このようにすることにより熱遮断回路内蔵型MOSFETが熱ストレスを受けて破戒してしまわない内に交換することができる。さらに、半導体リレーシステムそのものをオフし、リセットが掛らないようにすることにより、熱遮断回路内蔵型MOSFETが破戒にまで至っていたとしても、負荷ショート(地絡)状態が何回も発生しないようにし、ワイヤーハーネスに不具合が生じないようにすることができる。
【0025】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0026】
請求項1に記載の発明によれば、熱遮断回路内蔵型MOSFETの発熱による自己遮断回数を正確に計数することができる。
【0027】
請求項2に記載の発明によれば、熱遮断回路内蔵型MOSFETの発熱による自己遮断回数を正確に計数することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体リレーシステムの保護方法の一実施の形態を示す回路図である。
【図2】従来のカレントリミッタ方式の特性を示す図である。
【符号の説明】
1……………………………車載バッテリ
2……………………………熱遮断回路内蔵型MOSFET
3……………………………負荷
4……………………………駆動回路
5……………………………チャージポンプ回路
6……………………………差動増幅器
7……………………………A/D変換器
8……………………………マイクロコンピュータ
9……………………………CPU
10…………………………ROM
11…………………………RAM
12…………………………コンパレータ
13…………………………ゲート・ロジック回路
14…………………………抵抗

Claims (2)

  1. 熱遮断回路内蔵型MOSFETを用い、マイクロコンピュータでチャージポンプ回路によって電源電圧を昇圧したチャージポンプ出力電圧を駆動回路を介して該熱遮断回路内蔵型MOSFETのゲートに印加することによりオン・オフ制御して負荷に電源を供給する半導体リレーシステムにおいて,
    前記負荷に供給される電流を検出し、該検出電流が予め定格電流値よりも高い電流値に設定してある基準設定値よりも大きいときに、前記熱遮断回路内蔵型MOSFETのゲートに印加する電圧をカットオフして前記負荷に対して電源の供給を停止するように前記駆動回路を制御すると共に,
    前記熱遮断回路内蔵型MOSFETのソース側に発生するソース電圧を検出し、該ソース電圧値が、前記マイクロコンピュータから前記熱遮断回路内蔵型MOSFETに該熱遮断回路内蔵型MOSFETをオンする指令信号が出力されているときに、予め設定した基準電圧値よりも低い値になった回数を計数し、前記計数値が、予め設定した設定回数に達したときに前記半導体リレーシステムオフし、リセットが掛らないようにしたことを特徴とする半導体リレーシステムの保護方法。
  2. 前記半導体リレーシステムをオフし、リセットが掛らないようにするときの前記設定回数は、前記負荷に供給される電流を所定電流値になるように電流制限を加えている状態において、前記熱遮断回路内蔵型MOSFETの特性によって決まる内蔵の自己熱遮断回路を機能させた遮断の繰り返しによって破壊に至る回数よりも少ない回数である請求項1に記載の半導体リレーシステムの保護方法。
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