JP3069138B2 - 砥石のクリーナ - Google Patents

砥石のクリーナ

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JP3069138B2
JP3069138B2 JP3047199A JP4719991A JP3069138B2 JP 3069138 B2 JP3069138 B2 JP 3069138B2 JP 3047199 A JP3047199 A JP 3047199A JP 4719991 A JP4719991 A JP 4719991A JP 3069138 B2 JP3069138 B2 JP 3069138B2
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cleaner
grinding
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cleaning
glass
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耕三 阿部
暢男 安永
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属や焼結合金やセラ
ミックスなどの研削加工分野において、砥石表面に付着
する研削屑のみを除去する砥石のクリーニング技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンド砥石やcBN(立方晶窒素
ほう素)砥石などのいわゆる超砥粒砥石を用いた研削加
工では、砥石の目詰りが発生すると切れ味が低下して研
削抵抗の著しい増大を招き、ついには加工不可能にな
る。目詰りした砥石の切れ味を回復するために行われる
のがドレッシングと呼ばれる作業である。従来のドレッ
シングでは、高純度炭化珪素の多孔質焼結体であるGC
ドレッサや高純度アルミナの多孔質焼結体であるWAド
レッサが用いられてきた。これらのドレッサに目詰りし
た砥石を切り込ませて、加工屑を砥石表面の砥粒層とと
もに除去するのである。その結果切れ味の回復は可能に
なるものの、砥石表面層の砥粒が破砕を起し加工屑とと
もに除去されるため砥石の消耗が多いという問題があっ
た。
【0003】この問題を解決するために発明されたもの
として、特願昭62−261848のガラス繊維を樹脂
で固めたFRPタイプのドレッサがある。このドレッサ
を使用することにより砥石表面層の砥粒を破砕すること
なく加工屑だけを除去することが可能になるため、従来
のGCドレッサのように砥石を不必要に消耗することが
ないその結果、加工コストの大幅低減が可能になっ
た。
【0004】このような加工屑だけの除去という作用
は、ドレッシングというよりはクリーニングと呼んだ方
が適切である。すなわち従来いわれているドレッシング
は加工屑の除去と同時に、砥石表面層の砥粒を破砕・除
去し新たな切れ刃を現出してしまい、加工屑だけの除去
は不可能なためである。以下では加工屑だけの除去を行
う作用はクリーニングと呼び、このような作用を持つ材
料をクリーナと呼ぶ。したがって、上述のFRPタイプ
のドレッサは以下ではFRPタイプのクリーナと呼ぶこ
とにする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】FRPタイプのクリー
ナの発明により砥石の消耗を大幅に低減できることが可
能となった。例えば、砥石が非常に目詰りし易い代表的
難加工セラミックスであるサイアロン(厚さ10mm)
をテーブル送り速度80mm毎分という高能率で研削切
断する場合において、砥石消耗をGCドレッサの場合の
1/8にまで低減することができ、非常に経済的な高能
率加工が可能になった。しかし、さらにクリーニング効
果を向上させる上では、FRPタイプのクリーナには主
次の2つの課題があることがわかった。
【0006】1つめは、加工量の多い粗研削への対応で
ある。上述の条件よりもさらに加工能率を向上させ高能
率化を図ろうとすると、単位時間あたりの加工屑発生量
も多くなってくる。したがってクリーナとしては、より
効率的に加工屑をクリーニングして、砥石の目詰りを防
ぎ研削抵抗を安定させることが必要になる。
【0007】2つめは、超精密な仕上げ研削への対応で
ある。仕上げ研削ではミクロンオーダの微細な砥粒から
なる砥石が使用されるが、このような砥石のクリーニン
グを効果的に行うためにはクリーナを構成する繊維も非
常に微細でなければならない。
【0008】これら粗研削用の高性能クリーニングや超
精密な仕上げ研削対応のクリーニングのニーズに対し
て、上述のFRPタイプのクリーナでは対応できなくな
った。これは砥石に用いられる砥粒径が、粗研削用の場
合では100μmを超えており、又超精密研削の場合で
は1μmオーダあるいはそれ以下と、非常に広い幅を持
っているのに対して、工業上経済的に使用できるFRP
タイプのクリーナの繊維径が数十μmから10μm弱と
対応できる大きさに限界があるからである。以上のよう
に、粗研削から仕上げ研削まで幅広いニーズに対応でき
るクリーナの発明が求められていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するためになされたものであり、ガラスの球状粒子
およびまたは不定形粒子を、熱硬化性樹脂により固め
た、砥石のクリーナである。ここでいうガラスの球状粒
子とはいわゆるガラスビーズとして市販されているよう
な特に鋭利な角を持たない球状の粒子であり、不定形粒
子とはガラスの固体を粉砕して得たような鋭利な角をも
つ不定形の粒子である。
【0010】
【作用】本発明のクリーナの基本的な作用を、目詰りし
たダイヤモンド砥石をクリーニングする場合を例にと
り、図1を用いて説明する。ダイヤモンド砥石1は、ダ
イモンド砥粒3が台金2の上にボンド材4によって保持
されている。このような砥石を用いてサイアロンのよう
に目詰まりし易いセラミックスを研削すると、図1に示
したように研削によって生じた研削屑5がダイヤモンド
砥粒3の間に付着して目詰まり状態となり、ダイヤモン
ド砥粒3による切込みが得られず加工不可能となる。目
詰まり状態の砥石を6の方向に回転させ、本発明のクリ
ーナ7をダイヤモンド砥石に押し付けると、クリーナ中
のガラス粒子8がダイヤモンド砥粒3によってクリーナ
から離脱しダイヤモンド砥粒3の間に付着した研削屑5
のみを除去する。この研削屑はガラス粒子とともに排出
される。その結果、再びダイヤモンド砥粒3がボンド面
から突き出た状態に戻るため、ダイヤモンド砥粒による
切込みが得られるようになり、再び研削することが可能
になる。
【0011】前述のように、研削加工で使用される砥石
の砥粒径は、100μmを超えるオーダの粗研削用のも
のから、1μmオーダあるいはそれ以下の精密仕上研削
用のものまで非常に幅が広い。これに対してFRPタイ
プのクリーナの繊維径は数十μmから10μm弱とその
幅が狭く、すべての砥粒径に対応することができない。
【0012】発明者らはFRPタイプのクリーナのクリ
ーニングメカニズムを解明し、FRPと同様のクリーニ
ングが本発明の粒子タイプのクリーナで可能なこと、ガ
ラスの粒子径が砥石の砥粒径に近いときにクリーニング
効果が高くなることを見い出した。このときのガラスの
粒子径のばらつきは、効果的なクリーニングを行うため
に、砥石の砥粒径のばらつきと同程度であることが望ま
しい。また、クリーナ全体に占めるガラス粒子の重量比
は、成形時の変形を少なくする上で10%以上であるこ
とが望ましく、通常のハンドリングで壊れないようにす
る上で90%以下であることが望ましい。このような本
発明の粒子タイプのクリーナならば、前述のさまざまな
大きさの砥粒からなる砥石に効果的に対応することがで
きるため、粗研削から精密仕上げ研削まで安定した研削
を低コストで行うことが出来る。
【0013】さらにFRPタイプのクリーナのような方
向性を持たないため、さまざまな断面形状をもつ総型砥
石に対しても均一なクリーニングが可能になる。
【0014】
【実施例】(実施例1) 熱硬化性のエポキシ樹脂(商
品名:エポダイトCP740,昭和高分子(株))と硬化
促進剤(商品名:エポダイトK80,昭和高分子(株))
とを重量比で2対1混合したものに、平均粒径が約15
0μmのガラスの球状粒子を、重量比で1対1になるよ
うに混合した。これを、金型に入れ樹脂が硬化するまで
約2時間待って、平均粒径が約150μmのガラスの球
状粒子からなるクリーナを得た。これと同様の方法で、
平均粒径が約150μmのガラスの不定形粒子からなる
クリーナを得た。
【0015】(実施例2) サイアロンは砥石に目詰まり
を発生させ易く、切断が非常に困難なセラミックスであ
る。そこで図2に示したように、本発明のクリーナ7と
サイアロン9とを重ねて、砥石のクリーニングとサイア
ロンの切断とを同時に行った。このときの加工条件を表
1に示す。テーブルは120mm/minと非常に速い
送り速度に設定した。砥石の平均砥粒径は約150μm
で、クリーナには実施例1で得たクリーナを使用した。
このような切断を連続して6回行い、研削抵抗の指標と
してモーターの負荷電流の調査と、砥石の消耗量の調査
を行った。比較用に、クリーナのない場合、GCドレッ
サを用いた場合、繊維径が23μmのFRPタイプのク
リーナを用いた場合についても調査した。調査結果をG
Cドレッサの場合に対する比として表2に示す。
【0016】まず、クリーナを用いない場合は、砥石の
目詰まりのためにモーター負荷電流が許容値を超えて1
回目の切断中に切断不可能になった。本発明のクリーナ
および比較材を用いた場合は、連続して6回の切断を行
ったが、砥石は目詰まりせずに安定して高能率な切断が
可能であった。本発明のクリーナの場合、モータの負荷
電流がFRPタイプの場合よりかなり低く、効果的なク
リーニングが可能なことがわかる。また、本発明のクリ
ーナを使用した場合の砥石の消耗量はGCドレッサの1
/2以下であり、非常に経済的な切断加工が可能であっ
た。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】(実施例3) 熱硬化性のエポキシ樹脂(商
品名:エポダイトCP740、昭和高分子(株))と硬化
促進剤(商品名:エポダイトK80、昭和高分子(株))
とを重量比で2対1混合したものに、平均粒径が約3μ
mのガラスの球状粒子を、重量比で1対1になるように
混合した。これを金型に入れ樹脂が硬化するまで約2時
間待って、平均粒径が約3μmのガラスの球状粒子から
なるクリーナを得た。
【0020】これと同様の方法で、粒径が3μm以下の
ガラスの不定形粒子からなるクリーナを得た。
【0021】(実施例4)図3に示すように、本発明の
クリーナ7とサイアロン9とを並べて、砥石のクリーニ
ングと砥石による平面研削とを交互に行い、厚さが10
0μm薄くなるまで研削してモーターの負荷電流と砥石
の消耗量を調査した。このときの加工条件を表3に示
す。砥石の平均砥粒径は約3μmで、クリーナには実施
例3で得たクリーナを使用した。比較用に、クリーナの
ない場合、GCドレッサを用いた場合、繊維径が6μm
のFRPタイプのクリーナを用いた場合についても調査
した。その結果を表4に示す。
【0022】まず、クリーナを用いない場合、加工を開
始してまもなく砥石に目詰まりが発生してモーター負荷
電流が許容値を超え、研削不可能になった。本発明のク
リーナを用いた場合は砥石に目詰まりは発生せず、安定
した負荷電流のもとでサイアロンの平面研削が可能であ
った。繊維径が6μmのFRPタイプのクリーナの場
合、負荷電流は安定しておらず増加する傾向を示した。
また、本発明のクリーナを使用した場合の砥石消耗量は
GCドレッサの場合の1/2以下であり、非常に経済的
な研削加工が可能であった。
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【発明の効果】本発明のクリーナにより、さまざまな砥
粒径の砥石のクリーニングを効果的に行うことが可能に
なり、高能率な粗研削から精密な仕上げ研削まで安定し
た研削加工を低コストで行うことが出来るようになる。
また、FRPタイプのクリーナのような方向性を持たな
いため、さまざまな断面形状をもつ総型砥石に対しても
均一なクリーニングが可能になる。
【図面の簡単な説明】
図1、本発明のクリーナのクリーニング作用を示す図、
図2は、砥石のクリーニングとサイアロンの切断とを同
時に行っている例を示す図、図3は、砥石のクリーニン
グとサイアロンの研削とを交互に行っている例を示す
図、である。
【符号の説明】
1:ダイヤモンド砥石、 2:台金、 3:ダイヤモン
ド砥粒、 4:ボンド材、 5:研削屑、 6:砥石の
回転方向、 7:本発明のクリーナ、 8:ガラス粒
子、 9:被加工物(サイアロン)、 10:ワークテ
ーブル。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−303769(JP,A) 特開 平1−109069(JP,A) 特開 平4−261777(JP,A) 特開 昭62−4574(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24B 53/12 B24D 3/00 320 B24D 3/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラスの球状粒子およびまたは不定形粒子
    を、熱硬化性樹脂により固めた、砥石のクリーナ。
JP3047199A 1991-03-13 1991-03-13 砥石のクリーナ Expired - Lifetime JP3069138B2 (ja)

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JPH04283073A JPH04283073A (ja) 1992-10-08
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6048996B1 (ja) * 2016-01-05 2016-12-21 石田造船株式会社 車輌等運搬用船舶の上部構造とそれを備えた車輌等運搬用船舶

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6048996B1 (ja) * 2016-01-05 2016-12-21 石田造船株式会社 車輌等運搬用船舶の上部構造とそれを備えた車輌等運搬用船舶

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