JP3069039B2 - 動圧気体軸受 - Google Patents

動圧気体軸受

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JP3069039B2
JP3069039B2 JP8052203A JP5220396A JP3069039B2 JP 3069039 B2 JP3069039 B2 JP 3069039B2 JP 8052203 A JP8052203 A JP 8052203A JP 5220396 A JP5220396 A JP 5220396A JP 3069039 B2 JP3069039 B2 JP 3069039B2
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rotating shaft
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明義 高橋
仲蔵 有山
伊佐雄 大川
裕樹 松下
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
    • F16C33/10Construction relative to lubrication
    • F16C33/1025Construction relative to lubrication with liquid, e.g. oil, as lubricant
    • F16C33/106Details of distribution or circulation inside the bearings, e.g. details of the bearing surfaces to affect flow or pressure of the liquid
    • F16C33/1065Grooves on a bearing surface for distributing or collecting the liquid
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/02Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only
    • F16C17/026Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only with helical grooves in the bearing surface to generate hydrodynamic pressure, e.g. herringbone grooves

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は動圧気体軸受、特に
固定磁気記録装置、光走査装置等の高精度・高速回転を
必要とする機器の動圧気体軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、固定磁気記録装置(HDD)、光
走査装置等の高精度・高速回転を要求される機器の回転
軸受部には、図28、図29で示すようなヘリングボー
ン溝の刻設されたヘリングボーン型動圧気体軸受が一般
に使用されていた。また、ヘリングボーン溝を形成する
ことなく、ヘリングボーン型動圧気体軸受と同様の性能
を得ることのできるクサビ型動圧気体軸受(図26、図
27)や多円弧型動圧気体軸受(図23)も同様に使用
されていた。
【0003】従来の動圧気体軸受を、図23に示す多円
弧型動圧気体軸受51を採用した光走査装置81を例と
して、図22ないし図25を用いて詳細に説明する。5
1は多円弧型動圧気体軸受で、外周面が多円弧形状に形
成され、ケース83に固着された固定軸59hの回り
に、内周が真円形状に形成された回転軸であるスリーブ
57fが配設され、後述のモータ部を駆動することによ
り、回転軸であるスリーブ57fが固定軸59hの外周
を回転して、ラジアル方向の動圧を発生させることがで
きる。この多円弧型動圧気体軸受51は、図28ないし
図29のヘリングボーン型動圧気体軸受55a,55b
に比べて、ヘリングボーン溝(77c等)を刻設するた
めの工程が不要であるため加工が容易で、時計方向・反
時計方向のいずれの方向にも回転可能で、軸方向への気
体の流れを生じないためゴミや埃等の巻き込みを生じな
い等の特長を有するものである。回転軸であるスリーブ
57fの外周にはマグネット85が固着されており、こ
のマグネット85と対向する箇所のケース83には、コ
イル88の巻回されたヨーク87が配設されており、こ
のヨーク87とマグネット85とによりモータ部が構成
されている。また、スリーブ57fの上部には回転多面
鏡86が、下部にはスラスト軸受84が各々配設されて
いる。ケース83の上部には、カバ82が設けられてお
り、ケース83とカバ82とにより、その内部は密閉さ
れている。(密閉せずに使用される場合もある。)
【0004】ここで、多円弧型動圧気体軸受51につい
て詳細に説明すると、図23は固定軸59hとスリーブ
57fとを組み合わせた状態の横断面図で、正弦波状の
円弧を3個備えた三円弧型動圧気体軸受を示している。
また、こららを円周方向に展開したものが図24で、固
定軸59hとスリーブ57fとの間の間隔を示してい
る。これらの間には所定のクリアランスCrが設けられ
ており、さらに正弦波状の円弧による隙間αが設けられ
ている。スリーブ57fが固定軸59hの回りを回転す
ると、この隙間αにより図25に示すような動圧が発生
し動圧気体軸受として機能する。この多円弧型動圧気体
軸受51は、ヘリングボーン型動圧気体軸受55a,5
5bとは異なり、軸方向への気体の流れを生じないた
め、ゴミや埃等の巻き込みがなく、清浄度を要求される
固定磁気記録装置(HDD)や光走査装置への使用に適
している。また、図26と図27に示したクサビ型動圧
気体軸受53a,53bも、多円弧型動圧気体軸受51
と同様に軸方向への気体の流れを生じない。
【0005】このように構成された多円弧型動圧気体軸
受51を備える光走査装置81では、モータ部のコイル
88を励磁することにより、回転軸であるスリーブ57
fを回転させ、固定軸59hの外周面とスリーブ57f
の内周面との間に動圧を発生させ、スリーブ57fに配
設している回転多面鏡86を回転させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな多円弧型動圧気体軸受51には、次のような問題点
があることが判明した。
【0007】高湿度環境下で使用している場合に、固定
軸59hと回転軸であるスリーブ57fとの間に水が発
生し、多円弧型動圧気体軸受51に水の膜が形成され
る。気体が空気であるとした場合に、水の粘性係数は空
気の約100倍であるため、多円弧型動圧気体軸受51
における、固定軸59hとスリーブ57fとの間に生ず
る摩擦、すなわちせん断力τも約100倍となり、非常
に損失の大きい軸受となってしまう。さらに、このせん
断力τにより、軸受表面である固定軸59hの外周面ま
たはスリーブ57fの内周面を摩耗させ、あるいは損傷
させることにより、動圧気体軸受の寿命を縮めさせ、摩
耗や損傷が進行すると焼き付きを生じる場合もある。こ
れにより破損した軸受の表面状態を図21に示す。
【0008】ここで、多円弧型気体軸受51において、
水が発生するメカニズムとしては、同一円周内におい
て、気体に圧力変化(温度変化を伴う)が生じる(図2
5参照)ことにより、気体に含まれる水分(水蒸気)が
結露する場合と、気体に圧力が加えられることにより、
気体に含まれる水分(水蒸気)が飽和して液化する場合
とが考えられる。多円弧型動圧気体軸受51では、軸方
向に気体の流れを生じないため、このような現象が確認
されたが、他のヘリングボーン型動圧気体軸受(図28
及び図29参照)や、クサビ型動圧気体軸受(図26及
び図27参照)においても同様の現象が発生しているこ
とが、実験により確認されている。また、ヘリングボー
ン型動圧気体軸受の場合には、その構造から軸方向への
気体の流れを生じている場合がほとんどであり、その結
果、この軸方向への気体の流れにより、水の膜の発生が
抑制され、このような現象が発見されないまま、今日に
至っているに過ぎない。しかし、極端な高湿度環境下で
使用する場合には、ヘリングボーン溝のポンピング作用
により、軸受部の圧力が高くなる部分(図28の圧力分
布図、図29の圧力分布図参照)(以下、高圧力部と称
する)に水の膜が発生し、回転性能の劣化等を引き起こ
すことが、実験により確認されている(図19参照)。
このように、動圧気体軸受においては、気体中に含まれ
る水分(水蒸気)が水となり、固定軸と回転軸との間に
水の膜が形成されることにより、せん断力が増加し、動
圧気体軸受の本来の性能を損なうとともに寿命を縮め、
ひどい場合には焼き付きを生じるという問題があった。
【0009】本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、
これらの欠点を除去するものであり、高湿度環境下の使
用においても、水の膜の発生を防止でき、軸受の性能を
損なわず、寿命が長く、信頼性の高い動圧気体軸受を提
供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、固定軸の外周あるいは内周に回転軸を備え、回転軸
の回転により固定軸との間に多数の円弧形状またはくさ
び形状をなす周面を有する多円弧型またはくさび型の動
圧気体軸受において、上記固定軸あるいは回転軸の一方
に、上記円弧形状またはくさび形状による圧力変化によ
って発生した水粒子を気化する程度に減圧する凹部から
なる水逃げ部を設けることにより動圧気体軸受を構成す
る。例えば、多数の円弧形状またはくさび形状の周面
と、これに対向する円形周面とを有する多円弧型または
くさび型の動圧気体軸受においては、上記水逃げ部は、
円弧形状またはくさび形状を形成した周面上で、対向す
る円形周面に最も接近する部位に設け、または、円形周
面上の周方向圧力変化部に設ける。その他、固定軸の外
周あるいは内周に回転軸を備え、回転軸の回転により固
定軸との間に動圧を発生させる動圧気体軸受において、
水逃げ部を設け、この水逃げ部が軸方向に連続する溝で
ある動圧気体軸受を構成する。上記水逃げ部は、例え
ば、その溝を螺旋状に設け、さらに、この螺旋状の溝を
軸方向の一部に対して設ける。また、固定軸の外周ある
いは内周に回転軸を備え、回転軸の回転により固定軸と
の間に動圧を発生させる動圧気体軸受において、水逃げ
部を設け、複数の凹部が同一周面上において軸方向に互
いに重なり合う部位を有することにより水逃げ部を形成
する。
【0011】このように、水逃げ部を設けた動圧気体軸
受では、高湿度環境下での使用においても、気体に含ま
れる水分(水蒸気)が、高圧力・圧力変化等によって水
となっても、水逃げ部により水の膜の発生が防止され、
固定軸と回転軸との間に働くせん断力の増加を防止する
ことができる。
【0012】
【実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。これらの実の重複する説明を
省略する。
【0013】図1ないし図2の本発明の第1の実施の形
態において、59aは外周が複数の円弧により多円弧形
状に形成された多円弧型の固定軸であり、図2では3個
の円弧により三円弧形状に形成された固定軸を示してい
る。その外周には、内周面が真円形状に形成された回転
軸7aが、従来の多円弧型動圧気体軸受51と同様に、
所定のクリアランスを有するように配設されており(図
24参照)、さらに、軸方向には直線状の溝からなる水
逃げ部11aが形成され、動圧気体軸受1aを構成して
いる。
【0014】このように構成された動圧気体軸受1aの
動作を、図7を用いて詳細に説明すると、図7の(A
1)、(A2)、(A3)、(A4)は、従来の三円弧
型の動圧気体軸受51の、始動直後から所定の時間が経
過するまでの軸受内部の状態(経時変化)を示したもの
であり、本発明の動圧気体軸受1aの軸受内部の状態
(経時変化)を(B1)、(B2)、(B3)、(B
4)により、前記記号に対応させて示したものである。
始動直後の(A1)、(B1)の状態では、どちらも軸
受においても気体中の水分(水蒸気)が水となっていな
い。その後、(A2)、(B2)のように、軸受内部の
圧力変化により発生した水粒子25が、回転時の遠心力
等により少しずつ軸受内部に付着し始めている。もう少
し時間が経過すると、(A3)、(B3)のように、さ
らに軸受内部に付着した水粒子25の数が増えてくる。
この時、本発明の動圧気体軸受1aに形成された水逃げ
部11aにも、水粒子25の付着が見られる。さらに時
間が経過すると、従来の動圧気体軸受51では、(A
4)のように、固定軸59aと回転軸57aとの間が水
粒子25により満たされ、クリアランスCrが確保でき
ない状態になる。すなわち、水の膜が形成されてしま
う。このような状態に陥ると、前述した通り、気体(空
気)に比べて水のせん断力は約100倍であるため、回
転時の負荷が大きくなり、軸受性能が損なわれてしまう
ことになる。これに対して、本願発明の動圧気体軸受1
aでは、(B4)のように、水逃げ部11aに入り込ん
だ水粒子25は、水逃げ部11aにより減圧され、気化
することにより消滅し、(B3)の状態からほとんど変
化が見られなくなる。このため、固定軸59aと回転軸
7aとの間が、水粒子25により満たされることがなく
なる。すなわち、水の膜が形成されなくなるため、所望
の軸受性能を何等損なうことがなく、動圧気体軸受の寿
命を短くすることもない。
【0015】図3及び図4の本発明の第2の実施の形態
において、本発明の第1の実施の形態と主に異なる点
は、水逃げ部13を螺旋状の溝により形成したことにあ
る。このように構成された動圧気体軸受1bにおいて
も、本発明の第1の実施の形態と同様の効果を得ること
ができる。さらに、水逃げ部13を螺旋溝により形成す
ることによって、軸受内部に軸方向への気体の流れを生
じさせることができるため、図3に示すように軸方向の
全体に対して水逃げ部13を形成せずに、その一部に形
成することによっても、同等の効果を得ることができ
る。なお、軸方向への気体の流れは、従来のヘリングボ
ーン型動圧気体軸受(図28、図29参照)に比べて僅
かであるため、軸受内部へのゴミや埃の巻き込みは、あ
まり問題とならない。
【0016】図5の本発明の第3の実施の形態におい
て、本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、水逃
げ部15aを連続した溝ではなく、複数の凹部により構
成したことにある。複数の凹部から形成された水逃げ部
15aは、各々の凹部が図5に示すように、周方向に互
いに重複する部分(重複部)を有しており、これにより
軸方向の、どの部分に対しても、本発明の第1の実施の
形態と同様の効果を得ることができる。
【0017】図6の本発明の第4の実施の形態におい
て、本発明の第3の実施の形態と主に異なる点は、水逃
げ部15bを構成する複数の凹部が、長円ではなく真円
形状に形成されていることにある。このように構成して
も、重複部を有することにより、本発明の第3の実施の
形態と同様の効果を得ることができる。また、図示はし
ていないが、水逃げ部を構成するこれらの凹部は、長円
形状、真円形状に限定されるものではないことは勿論の
こと、それらの組合せでもよく、また、規則正しく配列
されている必要もない。なお、どの程度の高湿度環境下
で使用するか等の要求する性能によって、重複部を不要
とすることもできる。また重複部が存在しない場合、そ
の部分において水の膜の発生が考えられるが、使用環境
によっては影響を及ぼさないことが考えられる。
【0018】ここで、図8に示す多円弧型動圧気体軸受
51の、各部(A、B、C)の圧力分布を図9と対応さ
せて説明すると、回転軸57aの内周面であるA部は、
回転軸57aが回転することに伴って、図9のAのよう
に正弦波状にその圧力が変化する。このように圧力が変
化する部分を周方向圧力変化部と称することとする。ま
た、固定軸59aの外周面のうち、回転軸57aとの間
の隙間が最大となる部分をB部、回転軸57aとの間の
隙間が最小となる部分をC部とし、このC部に相当する
部位を、固定軸と回転軸とが接近する部位と称すること
とする。この場合、図9のB、Cのように、回転軸57
aが回転しても、その圧力は一定である。多円弧型動圧
軸受51においては、各部の圧力分布にこのような特徴
が見られる。
【0019】図10ないし図12に示すものは、前述の
水逃げ部11a,13,15a,15b等をどの部位に
設けたかを示すもので、図10では回転軸7aの周方向
圧力変化部に、図11では固定軸9aの周方向圧力変化
部に、図12では回転軸7eの固定軸と回転軸の表面が
接近する部位に各々設けたものである。この場合、固定
軸と回転軸の表面が最も接近する部位に設けることが好
ましい。なお、ここでは説明上、外周側に設けられたも
のを固定軸、内周側に設けられたものを回転軸としてい
るが、固定軸と回転軸とを逆に形成しても同様である。
【0020】図13及び図14の本発明の第5、第6の
実施の形態において、本発明の第1の実施の形態と主に
異なる点は、多円弧型動圧気体軸受ではなく、クサビ型
動圧気体軸受3a,3bにおいて、水逃げ部11b,1
1aを形成したことにある。このように構成しても、本
発明の第1の実施の形態と同様の効果を得ることができ
る。
【0021】図15ないし図16の本発明の第7、第8
の実施の形態において、本発明の第1の実施の形態と主
に異なる点は、多円弧型動圧気体軸受ではなく、ヘリン
グボーン型動圧気体軸受5a,5bにおいて、高圧力部
に水逃げ部11d,11eを形成したことにある。この
ように構成することにより、軸方向の気体の流れが微少
であっても、水の膜の発生を抑制することができ、本発
明の第1の実施の形態と同様の効果を得ることができ
る。(各図の圧力分布図参照)
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明で
は、次に列挙する効果が得られる。
【0023】(1)固定軸の外周あるいは内周に回転軸
を備え、回転軸の回転により固定軸との間に動圧を発生
させる動圧気体軸受において、水逃げ部を設けることに
より動圧気体軸受が構成されているので、高湿度環境下
の使用においても、回転軸の回転により気体中に含まれ
る水分(水蒸気)が水となっても、固定軸と回転軸との
間に水の膜が発生することなく、せん断力の増加による
動圧気体軸受の性能の劣化や、軸受の破損を防止するこ
とができ、寿命の長い動圧気体軸受を得ることができ
る。 (2)軸方向に連続する溝により水逃げ部を構成したも
のは、上記(1)と同様の効果を得ることができるとと
もに、加工が容易である。 (3)複数の凹部が同一周面上において、軸方向に互い
に重なり合う部位(重複部)を有することにより水逃げ
部が構成されているものも、上記(1)と同様の効果を
得ることができる。 (4)固定軸あるいは回転軸の溝の形成されていない高
圧力部に水逃げ部が形成されているものは、従来のヘリ
ングボーン型動圧気体軸受においても、高湿度環境下で
の使用が可能となり、上記(1)と同様の効果を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の動圧気体軸受の軸
方向断面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の動圧気体軸受の径
方向断面図。
【図3】本発明の第2の実施の形態の回転軸の軸方向断
面図。
【図4】本発明の第2の実施の形態の動圧気体軸受の軸
方向断面図。
【図5】本発明の第3の実施の形態の回転軸の周方向展
開図。
【図6】本発明の第4の実施の形態の回転軸の周方向展
開図。
【図7】多円弧型動圧気体軸受の水の膜の発生状況説明
図。
【図8】多円弧型動圧気体軸受の各部の圧力分布を示す
径方向断面図。
【図9】図8の多円弧型動圧気体軸受の各部の圧力分布
図。
【図10】本発明の水逃げ部を設ける箇所を示す第1の
径方向断面図。
【図11】本発明の水逃げ部を設ける箇所を示す第2の
径方向断面図。
【図12】本発明の水逃げ部を設ける箇所を示す第3の
径方向断面図。
【図13】本発明の第5の実施の形態の動圧気体軸受の
径方向断面図。
【図14】本発明の第6の実施の形態の動圧気体軸受の
径方向断面図。
【図15】本発明の第7の実施の形態の動圧気体軸受の
径方向断面図及び圧力分布図。
【図16】本発明の第8の実施の形態の動圧気体軸受の
径方向断面図及び圧力分布図。
【図17】本発明の動圧気体軸受を採用した光走査装置
の縦断面図。
【図18】本発明の動圧気体軸受を採用した固定磁気記
録装置(HDD)の縦断面図。
【図19】動圧気体軸受の負荷トルクの変動率を示す
図。
【図20】多円弧型動圧気体軸受の損傷前の状態を示す
図。
【図21】多円弧型動圧気体軸受の損傷後の状態を示す
図。
【図22】従来の多円弧型動圧気体軸受を採用した光走
査装置の縦断面図。
【図23】従来の多円弧型動圧気体軸受の径方向断面
図。
【図24】従来の多円弧型動圧気体軸受の周方向展開
図。
【図25】従来の多円弧型動圧気体軸受の周方向圧力分
布図。
【図26】従来の第1のクサビ型動圧気体軸受の径方向
断面図。
【図27】従来の第2のクサビ型動圧気体軸受の径方向
断面図。
【図28】従来の第1のヘリングボーン型動圧気体軸受
の径方向断面図及び圧力分布図。
【図29】従来の第2のヘリングボーン型動圧気体軸受
の径方向断面図及び圧力分布図。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,51:多円弧型動圧気体軸
受、 3a,3b,53a,53b:クサビ型動圧気体軸受、 5a,5b,55a,55b:ヘリングボーン型動圧気
体軸受、 77a,77b,77c,77d,77e:ヘリングボ
ーン溝、 7a,7b,7c,7d,7e,7f,7g,7h,7
i:回転軸、 57a,57b,57c,57d,57e,57f:回
転軸、 9a,9b,9c:固定軸、 59a,59b,59c,59d,59e,59f,5
9g,59h:固定軸、 61a,61b:空気流入部、 63a,63b:空気流入孔、 11a,11b,11c,11d,11e,11f,1
1g:水逃げ部、 13,15a,15b:水逃げ部、 25:水粒子、 31,81:光走査装置、 33:固定磁気記録装置(HDD)、 82,91:カバ、 83:ケース、 84,92:スラスト軸受、 85,93:マグネット、 86:回転多面鏡、 87,95:ヨーク、 88,96:コイル、 94:磁気ディスク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松下 裕樹 埼玉県入間市新久下新田110−1 コパ ル電子株式会社内 (72)発明者 石束 嘉忠 埼玉県入間市新久下新田110−1 コパ ル電子株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−164251(JP,A) 特開 平2−286907(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16C 17/02 F16C 33/10

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定軸の外周あるいは内周に回転軸を備
    え、回転軸の回転により固定軸との間に動圧を発生させ
    多数の円弧形状またはくさび形状をなす周面を有する
    多円弧型またはくさび型の動圧気体軸受において、上記固定軸あるいは回転軸の一方に、上記円弧形状また
    はくさび形状による圧力変化によって発生した水粒子を
    気化する程度に減圧する凹部からなる 水逃げ部を設けた
    ことを特徴とする動圧気体軸受。
  2. 【請求項2】 固定軸の外周あるいは内周に回転軸を備
    え、回転軸の回転により固定軸との間に動圧を発生させ
    多数の円弧形状またはくさび形状の周面と、これに対
    向する円形周面とを有する多円弧型またはくさび型の
    圧気体軸受において、 上記固定軸あるいは回転軸の円弧形状またはくさび形状
    を形成した周面上で、対向する周面に最も接近する部位
    に、上記円弧形状またはくさび形状による圧力変化によ
    って発生した水粒子を気化する程度に減圧する凹部から
    なる水逃げ部を設けたことを特徴とする動圧気体軸受。
  3. 【請求項3】 固定軸の外周あるいは内周に回転軸を備
    え、回転軸の回転により固定軸との間に動圧を発生させ
    多数の円弧形状またはくさび形状の周面と、これに対
    向する円形周面とを有する多円弧型またはくさび型の
    圧気体軸受において、 上記固定軸あるいは回転軸の円形周面上で、相互の回転
    に応じて圧力が変化する周方向圧力変化部に、上記円弧
    形状またはくさび形状による圧力変化によって発生した
    水粒子を気化する程度に減圧する凹部からなる水逃げ部
    を設けたことを特徴とする動圧気体軸受。
  4. 【請求項4】 固定軸の外周あるいは内周に回転軸を備
    え、回転軸の回転により固定軸との間に動圧を発生させ
    る動圧気体軸受において、水逃げ部を設け、この水逃げ
    部が軸方向に連続する溝であることを特徴とする動圧気
    体軸受。
  5. 【請求項5】 水逃げ部の溝を螺旋状に設けたことを特
    徴とする請求項4記載の動圧気体軸受。
  6. 【請求項6】 螺旋状の溝を軸方向の一部に対して設け
    たことを特徴とする請 求項5記載の動圧気体軸受。
  7. 【請求項7】 固定軸の外周あるいは内周に回転軸を備
    え、回転軸の回転により固定軸との間に動圧を発生させ
    る動圧気体軸受において、水逃げ部を設け、複数の凹部
    が同一周面上において軸方向に互いに重なり合う部位を
    有することにより水逃げ部を形成したことを特徴とする
    動圧気体軸受。
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