JP3067600B2 - 限界電流式酸素センサ - Google Patents

限界電流式酸素センサ

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JP3067600B2 JP7191699A JP19169995A JP3067600B2 JP 3067600 B2 JP3067600 B2 JP 3067600B2 JP 7191699 A JP7191699 A JP 7191699A JP 19169995 A JP19169995 A JP 19169995A JP 3067600 B2 JP3067600 B2 JP 3067600B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気中の酸素濃度を測
定するための限界電流式酸素センサに関し、センサ使用
時の劣化の有無を自己診断し、万が一劣化の場合は劣化
と判断して誤使用を防止する限界電流式酸素センサであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の限界電流式酸素センサとして、特
公昭59−26895号公報や特公平6−75056号
公報がある。従来の限界電流式酸素センサの断面図を図
11に示す。1は酸素イオン伝導性を示す固体電解質板
であり、カソード電極膜2とアノード電極膜3が両面に
各々1個形成されている。この固体電解質板1の一方の
面に、カソード電極膜2に連通する酸素拡散孔4を内部
に有する拡散制限体5が配置されている。また拡散制限
体5の上部には加熱部8が形成されており、固体電解質
板1を加熱して酸素イオンの伝導を良くする。
【0003】動作について説明する。加熱部8に所定の
電力を印加し、加熱部8を介して固体電解質板1を所定
温度に加熱する。一方、同様に固体電解質板1の両面に
形成したカソード電極膜2およびアノード電極膜3にも
所定の直流電圧を印加する。すると、空気中の酸素は、
酸素拡散孔4を経由して流入し、さらにカソード側電極
膜2からアノード電極膜3に向かって酸素イオンが流れ
る。この酸素ポンプ作用によって固体電解質板1を酸素
が移動するが、酸素拡散孔4によって酸素分子の流入が
制限されるため、酸素濃度に応じた飽和電流(以下、限
界電流と称す)が生じる。この限界電流値は、電極膜に
印加する電圧値に関わらず一定であり、限界電流値の測
定で酸素濃度が判明する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
限界電流式酸素センサは、電圧値を変化させても同一の
電流値が得られることで限界電流と判断しているため、
限界電流が得られない劣化品を識別するには、最低でも
2点の電圧値における電流値の測定を必要とする課題が
あった。そのため、劣化品を識別するには、常用の動作
電圧値での電流を測定した後、電圧値を高電圧値に設定
し直しこの高電圧値での電流の測定を行う操作手順をと
らなければならない。従って、常用の動作電圧値では劣
化品を識別できない問題点、電圧値を変更したことによ
る電流の安定化に時間がかかるため劣化品識別に長時間
を要するという問題点がある。
【0005】本発明は、かかる従来の課題を解消するも
ので、センサ使用中に劣化有無を短時間でしかも簡単に
自己診断して万が一劣化が発生の場合は劣化と判断して
誤使用を防止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は目的を達成する
ために限界電流式酸素センサは、安定化ジルコニア焼
板と、前記安定化ジルコニア焼結板の両面に形成された
白金のカソード電極膜およびアノード電極膜と、前記カ
ソード電極膜を囲み始端と終端が前記安定化ジルコニア
焼結板の上でお互いに間隔を有して配置された酸素拡散
孔の形成用の硝子製の螺旋型スペーサと、前記螺旋型ス
ペーサの上部に積層されたフォルステライト製のシール
体と、で構成されており、前記カソード電極膜およびア
ノード電極膜は、酸化ビスマス1〜5重量%が混合され
た白金であり、いずれか一方の電極膜は主膜と補助膜か
らなり、前記螺旋型スペーサの終端から遠い側に主膜が
配置され近い側に補助膜が配置され、前記主膜の面積は
主膜と補助膜の合計面積の60〜90%であり、前記カ
ソード電極膜を2個に分割した場合はその面積が前記ア
ノード電極膜の面積と±10%以内で同一か小さく、前
記アノード電極膜を2個に分割した場合はその面積が前
記カソード電極膜の面積と±10%以内であるとした。
【0007】
【作用】本発明は上記構成にすることにより、各々のア
ノード電極膜に対応した2つの電流値が得られ、その電
流はイオン電流挙動と限界電流挙動という異なる2種類
の電流挙動をとる。イオン電流挙動の場合は、2つの電
流値は各々の電極面積に対応した電流挙動をとる。一
方、限界電流挙動の場合は2つの電流値は、アノード電
極膜に呼応したカソード電極膜の酸素拡散孔に対する寸
法に応じた電流挙動をとる。従って、イオン電流挙動か
限界電流挙動によりこの2つの電流値の挙動が変化する
ため、2つの電流値の比較でどの電流挙動であるかを判
別することで、素子が限界電流特性を有するか否かが製
造直後や使用中に自己診断できるものである。
【0008】また本発明は上記構成にすることにより、
各々のカソード電極膜に対応した2つの電流値が得ら
れ、その電流はイオン電流挙動と限界電流挙動という異
なる2種類の電流挙動をとる。イオン電流挙動の場合
は、2つの電流値は各々の電極面積に対応した電流挙動
をとる。一方、限界電流挙動の場合は2つの電流値は、
カソード電極膜の酸素拡散孔に対する寸法に応じた電流
挙動をとる。従って、イオン電流挙動か限界電流挙動に
よりこの2つの電流値の挙動が変化するため、2つの電
流値の比較でどの電流挙動であるかを判別することで、
素子が限界電流特性を有するか否かが製造直後や使用中
に自己診断できるものである。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0010】図1は、本発明の第1実施例である限界電
流式酸素センサに用いる素子の断面図である。1は板状
の酸素イオン伝導性固体電解質体であり、その一方の面
に1個のカソード電極膜2が形成されている。一方、他
方の面にはアノード補助電極膜3aとアノード主電極膜
3bが形成されている。アノード主電極膜3bの面積は
これらアノード電極膜の合計面積の60%以上90%以
下であり、しかもこれらの合計面積がカソード電極膜2
の面積と±10%以内で同一である。また固体電解質体
1の一方の面にはカソード電極膜2を囲み、カソード電
極膜2に連通する酸素拡散孔4を内部に有する拡散制限
体5が配置されている。なお、拡散制限体5の上部は加
熱部8が配置されている。
【0011】図2は、本発明の第2実施例である限界電
流式酸素センサに用いる素子の断面図、第3実施例であ
る限界電流式酸素センサに用いる素子の断面図と駆動回
路である。素子は第1実施例と概略同じであるが、固体
電解質体1の一方の面にカソード電極膜2を囲んで配置
された螺旋型スペーサ6と、螺旋型スペーサ6の上部に
配置されたシール体7とが積層されており、両者で拡散
制限体5を構成している点が異なる。そのため、固定電
解質体1と螺旋型スペーサ6の相対向する隔壁とシール
体7とで囲まれる螺旋型空間に1個の酸素拡散孔4が形
成された構成となっている。なお、シール板7の上部に
は加熱部8が配置されている。
【0012】図3は、本発明の第2実施例および第3実
施例である限界電流式酸素センサに用いた素子の一部破
断斜視図である。
【0013】材料について説明する。固体電解質板1と
してY2 O3 を8mol%添加した安定化ジルコニア
(以下、ZrO2 ・Y2 O3 と記す)の焼結板、カソー
ド電極膜2およびアノード電極膜3a・3b(記載せ
ず)として白金に酸化ビスマス2%混合した白金電極、
螺旋型スペーサ6として硝子(熱膨張係数はZrO2 ・
Y2 O3 と同一であり、所定粒径の耐熱性粒子を微量含
有)、シール板7としてフォルステライト、加熱部8と
して白金ヒータを用いた。
【0014】製法について説明する。まず、カソード電
極膜2およびアノード電極膜3a・3bを固体電解質板
1に、その後さらに螺旋型スペーサ6を固体電解質板1
に、厚膜印刷しその後に焼成する工程で各々を形成し
た。一方、シール板7の片面には加熱部8を、他面には
硝子膜9を、厚膜印刷しその後に焼成する工程で各々を
形成した。つぎに、固体電解質板1上の螺旋型スペーサ
6とシール板7とを積層し加熱溶融することで酸素拡散
孔4を形成した。そしてリード線16・16a・16b
を固定材15を用いて取りつけて完成である。素子の寸
法は10×10×1.0mmである。
【0015】カソード電極膜2の面積は35mm2 であ
る。2個のアノード電極膜3a・3bの面積は、アノー
ド補助電極膜3aが10mm2 であり、アノード主電極
膜3bが25mm2 である。2個のアノード電極膜の総
面積(35mm2 )は、カソード電極膜2の面積(35
mm2 )と同じ面積である。なお、電極膜の面積は±1
0%以内のバラツキを有しているため、この±10%以
内の面積バラツキを考慮しての同一面積である。
【0016】次に、第3実施例で用いる駆動回路につい
て説明する。10は直流電源であり、カソード電極膜2
とアノード補助電極膜3aおよびアノード主電極膜3b
に電圧を印加するために用いる。まず、カソード電極膜
2とアノード補助電極膜3aと直流電源10と電流検出
手段(II)12とで閉回路(A)を構成した。また、
カソード電極膜2とアノード主電極膜3bと直流電源1
0と電流検出手段(I)11と電流検出手段(II)1
2とで閉回路(B)を構成した。なお電流検出手段(I
I)は、閉回路(A)と閉回路(B)に流れる合計電流
Iabを検出するために、各々の回路の重複部に配置さ
れている。そして、電流検出手段(I)11から得られ
る電流Ibと、電流検出手段(II)12から得られる
電流Iabを読み取り、その電流比Ib/Iabを算出
するために電流比算出手段13を配置した。さらに電流
比算出手段13から算出される電流比と予め記憶させた
設定値とを比較するために、比較手段14を配置した。
また、加熱部8には、電圧を印加するための加熱用直流
電源15を配置した。
【0017】動作について説明する。まず、加熱部8に
加熱用直流電源15を用いて所定の電力を印加し、加熱
部8を介して固体電解質板1を所定温度に加熱する。一
方、直流電源10を用いて、固体電解質板1の両面に形
成したカソード電極膜2とアノード補助電極膜3aおよ
びアノード主電極膜3bにも所定の直流電圧を印加す
る。すると、空気中の酸素は、酸素拡散孔4を経由して
流入し、カソード側電極膜2からアノード補助電極膜3
aおよびアノード主電極膜3bに向かって酸素イオンが
流れる。この酸素ポンプ作用によって固体電解質板1を
酸素が移動するが、酸素拡散孔4によって酸素分子の流
入が制限されるため、酸素濃度に応じた限界電流が生じ
る。この限界電流値を電流検出手段(II)12で測定
することにより空気中の酸素濃度が測定できる。電流
は、アノード電極膜が3a・3bに2分割されているた
め、それぞれの電極に流れる。アノード補助電極膜3a
およびアノード主電極膜3bの両方に流れる電流Iab
は、電流検出手段(II)12によって測定される。ア
ノード主電極膜3b側に流れる電流Ibは、電流検出手
段(I)11によって測定される。アノード補助電極膜
3a側に流れる電流Iaは、電流Iabから電流値Ib
を差し引いた電流である。
【0018】図4は、この酸素センサの自己診断動作を
示すフローチャート図であり、センサが限界電流特性を
有するか否かを自己診断する動作について説明してい
る。センサは酸素濃度の変化がない環境下で使用され既
に動作状態にあり、電流が電流検出手段(II)12お
よび電流検出手段(I)11を各々流れ安定した値を示
している。スタートボタンが押されると、コンピュータ
のRAMがクリアになり新しいデータの入力が可能にな
る。まずステップ1で電流検出手段(II)12を流れ
る電流Iabを読み取る。さらにステップ2で電流検出
手段(I)11を流れる電流Ibを読み取る。そして、
ステップ3でその電流の比Ib/Iabを算出する。次
にステップ4で予め記憶させた設定値の呼び出しを行
い、ステップ5で算出された電流比Ib/Iabを予め
記憶させた設定値と比較する。ステップ6において電流
比Ib/Iabを予め記憶させた設定値よりその値が小
さいまたは等しいなら、ステップ7で限界電流特性を有
すると判断する。一方ステップ6において、電流比Ib
/Iabが予め記憶させた設定値よりその値が大きいな
ら、ステップ8で限界電流特性を有しないと判断する。
【0019】具体例にて説明する。素子を断熱材で周囲
から外包し、さらにこの断熱材をステンレス製金網で外
包してケースに収納した。そして、電流検出手段(I)
11および電流検出手段(II)12として100Ωの
抵抗を用いた駆動回路を接続し、抵抗の両端の電圧値を
測定しその電圧値を100Ωで除することで、電流が算
出できる様にした。
【0020】使用初期の素子の大気中における電圧電流
特性を図5(a)に示す。電流Iabは、カソード電極
2からアノード補助電極膜3aおよびアノード主電極膜
3bの両方に流れる酸素に関わる電流である。電流Ib
は、カソード電極2からアノード主電極膜3bに流れる
酸素に関わる電流である。電流Iaは、カソード電極2
からアノード補助電極膜3aに流れる酸素に関わる電流
であり、電流Iabから電流Ibを差し引いて求めた。
【0021】電流Iabは、電圧0.8Vを境にその挙
動が変化している。電圧0.8V以下においては印加電
圧の上昇に伴い電流が増加するイオン電流特性である。
電圧0.8V以上においては印加電圧の上昇に関わらず
電流が一定値を示す限界電流特性であり、酸素拡散孔に
よって酸素の流入が制限されることによって生じる特性
である。
【0022】電流Ibも、電圧0.8Vを境にその挙動
が変化している。電圧0.8V以下においては電圧の上
昇に伴い電流が増加するイオン電流特性である。電圧
0.8V以上においては一時的に電流が低下する挙動を
示すものの電圧に関わらず電流がほぼ一定値を示す限界
電流特性である。
【0023】電流Iaは、電圧1.2Vを境にその挙動
が変化している。1.2V以下において電圧の上昇に伴
い電流が増加するイオン電流の特性であり、1.2V以
上では電流が一定値を示す限界電流特性であった。
【0024】次に、電流比Ib/Iabを各電圧ごとに
算出した。この電流比特性を図5(b)に示す。電流比
Ib/Iabは、電圧0.8V以下と電圧1.0V以上
ではその挙動が変化している。電圧0.8V以下におい
ては電圧に関わらずその値は約0.75であったが、電
圧1.0V以上においてはその値は約0.65〜0.5
8であった。なお、電圧0.8Vから電圧1.0Vの領
域はこれらの中間領域であった。
【0025】この理由について説明する。電圧0.8V
以下は、電流Iabおよび電流Ibとも電圧の上昇に伴
い電流が増加するイオン電流特性である。このイオン電
流特性領域では、電流はその電極面積で決まる。つま
り、電流比Ib/Iabはその電極面積比Sb/Sab
と等しい。Sbはアノード主電極膜3bの面積25mm
2 で、Sabはアノード電極膜3b・3bの合計面積3
5mm2 である。従って、電極面積比Sb/Sabは約
0.71となり、実測の電流比Ib/Iabの約0.7
5とほぼ一致する訳である。
【0026】一方、電圧1.0V以上においては電流I
abおよび電流Ibとも電流が一定値を示す限界電流特
性である。この限界電流値は酸素拡散孔の寸法(具体的
には、開口断面積/長さ)で決まる。つまり、電流Ia
bは対応するカソード電極までの酸素拡散孔の寸法が大
きいため電流値が大きくなり、電流Ibは対応するカソ
ード電極までの酸素拡散孔の寸法が小さいため電流値が
小さくなる訳である。従って電流比Ib/Iabは、酸
素拡散孔の寸法比とほぼ一致する訳であり、これが0.
65〜0.58である。
【0027】さて、電圧1.0V以上の限界電流領域で
は電流比Ib/Iabは約0.6であり、電圧0.8V
以下のイオン電流領域では約0.75となっている。こ
こで、予め記憶された設定値を0.70とすると、電流
比Ib/Iabの値が0.70以下であると、限界電流
特性を有すると判断できることがわかる。
【0028】上記の素子を600時間動作して耐久試験
を実施した。耐久試験後の素子の大気中における電圧電
流特性を図6(a)に示す。
【0029】電流Iabは、電圧1.2Vを境にその挙
動が変化しており、電圧1.2V以下においては印加電
圧の上昇に伴い電流が増加するイオン電流特性であった
が、電圧1.2V以上においては印加電圧の上昇に関わ
らず電流が一定値を示す限界電流特性であった。
【0030】電流Ibも、電圧1.0Vを境にその挙動
が変化しており、電圧1.0V以下においてはイオン電
流特性であったが、電圧1.0V以上においては一時的
に電流が低下する挙動を示しているが概ね限界電流特性
である。
【0031】電流Iaは、全電圧領域において電圧の上
昇に伴い電流が増加するイオン電流の特性であった。
【0032】次に、電流比Ib/Iabを各電圧ごとに
算出した。この電流比特性を図6(b)に示す。電流比
Ib/Iabは、電圧1.0V以下と電圧1.2V以上
ではその挙動が変化している。電圧1.0V以下におい
ては電圧に関わらずその値は約0.8であったが、電圧
1.2V以上においては電圧に関わらずその値は約0.
6であった。なお、電圧1.0から電圧1.2Vの領域
はこれらの中間領域であった。
【0033】さて、前述のように予め記憶された設定値
を0.70であるとすると、電流比Ib/Iabの値が
0.70以下であると限界電流特性を有すると判断でき
ることがわかる。
【0034】この自己診断効果は、アノード主電極の面
積がアノード電極の合計面積の60%以上90%以下で
あり、しかもアノード電極の合計面積がカソード電極膜
の面積と±10%以内で同一の条件下において効果があ
り、アノード電極膜の位置を変化させても同様な効果が
あった。これは、この条件下において酸素濃度に応じた
限界電流が得られ、イオン電流領域での電流比がアノー
ド電極面積比に対応した値となるためである。
【0035】一方、アノード電極膜の合計面積がカソー
ド電極膜の面積の90%未満であると自己診断効果が表
われなかった。その原因は、アノード電極膜が小さいた
め合計電流Iabが小さくなり、酸素拡散孔によって酸
素分子の流入が制限されず、酸素濃度に応じた限界電流
が得られない弊害があるためである。
【0036】また、アノード電極膜の合計面積がカソー
ド電極膜の面積の110%以上であっても自己診断効果
が表われなかった。その原因は、アノード電極膜が大き
いため電流がアノード電極膜の電極面積に応じて分配さ
れず、イオン電流領域での電流比が電極面積比に対応し
た値にならない弊害があるためである。しかも、限界電
流領域での電流比が対応するカソード電極膜の酸素拡散
孔寸法比に対応した値にならない弊害がある。
【0037】また、アノード主電極の面積がアノード電
極の合計面積の90%以上であると、電流比Ib/Ia
bがどの電圧領域でも1の近似値となり、電流比Ib/
Iabの値で限界電流特性を有するか否かが判断できな
くなる弊害がある。
【0038】さらにアノード主電極の面積がアノード電
極の合計面積の60%以下で50%以上であると、電流
比Ib/Iabがどの電圧領域でも0.5の近似値とな
り、電流比Ib/Iabの値で限界電流を有するか否か
が判断できなくなる弊害があった。
【0039】図7は、本発明の第4実施例である限界電
流式酸素センサに用いる素子の断面図と駆動回路であ
る。素子は第3実施例と同じである。駆動回路は、第3
実施例とは直流電源(C)10aを新たに配置した点が
異なる。直流電源(C)10aは、カソード電極膜2と
1個のアノード補助電極膜3aと電流検出手段(II)
12とで閉回路(C)を構成している。また直流電源
は、カソード電極膜2と1個のアノード主電極膜3bと
電流検出手段(I)11と電流検出手段(II)12と
で閉回路(D)を構成した。なお電流検出手段(II)
12は、閉回路(C)と閉回路(D)に流れる合計電流
を検出するために、各々の回路重複部に配置させた。
【0040】センサが限界電流特性を有するか否かを自
己診断する動作は実施例3のフローチャートと同じであ
る。
【0041】次に具体的実施例にもとづいて説明する。
素子の構成や材料・電極面積は、第3実施例と同じであ
る。その効果特性を表1に示す。実験は、電極間に印加
する電圧が異なるA〜Eの各測定条件において、電流I
a・Ib・Iabを測定しその電流比Ib/Iabを算
出した。また、A〜Eの各測定条件で得られた電流Ia
bを総合的に判断し、各測定条件での電流がイオン電流
か限界電流の区別を行った。
【0042】使用初期においては、限界電流特性が得ら
れる測定条件B〜Eでは電流比Ib/Iabは0.68
〜0.59であり、イオン電流特性が得られる測定条件
Aでは電流比Ib/Iabは0.74であった。予め記
憶された測定値を0.70とすると、電流比Ib/Ia
bの値で限界電流特性を有するか否かが判断できること
がわかる。
【0043】一方、600時間動作した耐久試験後にお
いては、限界電流特性が得られる測定条件D〜Eでは電
流比Ib/Iabは0.65〜0.60であり、イオン
電流特性が得られる測定条件A〜Cでは電流比Ib/I
abは0.83〜0.74であった。前述のように予め
記憶された設定値を0.70であるとすると、電流比I
b/Iabの値で限界電流特性を有するか否かが判断で
きることがわかる。
【0044】また第1実施例や第2実施例・第3実施例
・第4実施例において、電極面積10mm2 のアノード
補助電極膜にさらに電極面積15mm2 のアノード援助
電極膜を併設して一体の電極膜として配置し、アノード
補助電極膜に取り付けたリード線を用いて両方の電極膜
からの信号を取り出して効果を判定したところ、前述の
様に限界電流を有すると判定できた。しかしながら、ア
ノード援助電極膜をさらに併設して配置しても、得られ
る電流IabおよびIaは併設前と同じであった。これ
は、電流IabおよびIaはカソード電極膜の面積に支
配されるためであり、カソード電極膜が一定ならばアノ
ード電極膜の合計面積をいくら増加しても電流は変化し
ない。
【0045】
【表1】
【0046】図8は、本発明の第5実施例である限界電
流式酸素センサに用いる素子の断面図、第6実施例であ
る限界電流式酸素センサに用いる素子の断面図と駆動回
路である。素子は、板状の酸素イオン伝導性固体電解質
体1の片面側に1個のアノード電極膜3が形成され、他
面側にはカソード補助電極膜2aとカソード主電極膜2
bが形成されており、主電極膜2aの面積はこれらカソ
ード電極の合計面積の60%以上90%以下であり、し
かもこれらの合計面積がアノード電極膜3の面積と±1
0%以内で同一か小さい点が第3実施例と相違する。
【0047】駆動回路は第3実施例とは以下の構成とし
た点が相違する。10は直流電源であり、カソード補助
電極膜2aおよびカソード主電極膜2bとアノード電極
膜3に電圧を印加するために用いる。カソード補助電極
膜2aとアノード電極膜3と直流電源10と電流検出手
段(II)12で閉回路(E)を構成した。また、カソ
ード主電極膜2bとアノード電極膜3と直流電源10と
電流検出手段(I)11と電流検出手段(II)12で
閉回路(F)を構成した。なお電極検出手段(II)1
2は、閉回路(E)と閉回路(F)に流れる合計電流を
検出するために、回路重複部に配置させた。
【0048】電流は、カソード電極膜が2a・2bに2
分割されているため、カソード補助電極膜3a側に流れ
る電流Ia、カソード主電極膜2b側に流れる電流I
b、カソード補助電極膜2aおよびカソード主電極膜3
bの両方に流れる電流Iabがある。
【0049】センサが限界電流特性を有するか否かを自
己診断する動作は、図4と同じである。
【0050】次に具体的実施例にもとづいて説明する。
図8において、アノード電極膜3の面積は35mm2 で
ある。2個のカソード電極膜2a・2bの面積は、カソ
ード補助電極膜2aが10mm2 であり、カソード主電
極膜2bが25mm2 である。2個のカソード電極膜の
合計面積(35mm2 )は、アノード電極膜3の面積
(35mm2 )と同じ面積である。なお、電極膜の面積
は±10%以内の面積バラツキを考慮しての同一面積で
ある。用いられる材料と製法は図3と同じである。
【0051】使用初期の素子の大気中における電圧電流
特性を図9(a)に示す。電流Iabは、カソード補助
電極膜2aおよびカソード主電極膜2bの両方からアノ
ード電極3に流れる酸素に関わる電流である。電流Ib
は、カソード主電極膜2bからアノード主電極膜3に流
れる酸素に関わる電流である。電流Iaは、カソード補
助電極膜2aからアノード電極膜3に流れる酸素に関わ
る電流であり、電流Iabから電流Ibを差し引いて求
めた。
【0052】電流Iabは、電圧0.8Vを境にその挙
動が変化しており、電圧0.8V以下においては印加電
圧の上昇に伴い電流が増加するイオン電流特性である。
電圧0.8V以上においては印加電圧の上昇に関わらず
電流が一定値を示す限界電流特性である。
【0053】電流Ibも、電圧0.8Vを境にその挙動
が変化している。電圧0.8V以下においては電圧の上
昇に伴い電流が増加するイオン電流特性であったが、電
圧0.8V以上においては一時的に電流が低下する挙動
を示すものの電圧に関わらず電流がほぼ一定値を示す限
界電流特性であった。
【0054】電流Iaは、電圧1.2V未満の領域にお
いて電圧の上昇に伴い電流が増加するイオン電流の特性
であり、1.2V以上では電流がほぼ一定値を示す限界
電流特性であった。
【0055】次に、電流比Ib/Iabを各電圧ごとに
算出した。この電流比特性を図10(b)に示す。電流
比Ib/Iabは、電圧0.8V以下と電圧1.0V以
上ではその挙動が変化している。電圧0.8V以下にお
いては電圧に関わらずその値は約0.75であったが、
電圧1.0V以上においてはその値は約0.65〜0.
58であった。なお、電圧0.8Vから電圧1.0Vの
領域はこれらの中間領域である。
【0056】この理由について説明する。電圧0.8V
以下は、電流Iabおよび電流Ibとも電圧の上昇に伴
い電流が増加するイオン電流特性である。このイオン電
流特性領域では、電流はその電極面積で決まる。つま
り、電流比Ib/Iabはその電極面積比Sb/Sab
と等しい。Sbはカソード主電極膜3bの面積25mm
2 で、Sabはカソード電極膜3b・3bの合計面積3
5mm2 である。従って、電極面積比Sb/Sabは約
0.71となり、実測の電流比Ib/Iabの約0.7
5とほぼ一致する訳である。
【0057】一方、電圧1.0V以上においては電流I
abおよび電流Ibとも電流が一定値を示す限界電流特
性である。この限界電流値は酸素拡散孔の寸法で決ま
る。つまり、電流Iabは対応するカソードの電極まで
の酸素拡散孔の寸法が大きいため電流値が大きくなり、
電流Ibは対応するカソード電極までの酸素拡散孔の寸
法が小さいため電流値が小さくなる訳であり、これが
0.65〜0.58である。従って電流比Ib/Iab
は、酸素拡散孔の寸法比とほぼ一致する訳である。
【0058】さて、電圧1.0V以上の限界電流領域で
は電流比Ib/Iabは約0.6であり、電圧0.8V
以下のイオン電流特性領域では約0.75となってい
る。ここで、予め記憶された設定値を0.70とする
と、電流比Ib/Iabの値が0.70以下であると、
限界電流特性を有すると判断できることがわかる。
【0059】前述の素子を600時間動作して耐久試験
を実施した。耐久試験後の素子の大気中における電圧電
流特性を図10(a)に示す。
【0060】電流Iabは、電圧1.2Vを境にその挙
動が変化しており、電圧1.2V以下においては印加電
圧の上昇に伴い電流が増加するイオン電流特性であった
が、電圧1.2V以上においては印加電圧の上昇に関わ
らず電流が一定値を示す限界電流特性であった。
【0061】電流Ibも、電圧1.0Vを境にその挙動
が変化しており、電圧1.0V以下においてはイオン電
流特性であったが、電圧1.0V以上においては一時的
に電流が低下する挙動を示しているが概ね限界電流特性
である。
【0062】電流Iaは、全電圧領域において電圧の上
昇に伴い電流が増加するイオン電流の特性であった。
【0063】次に、電流比Ib/Iabを各電圧ごとに
算出した。この電流比特性を図10(b)に示す。電流
比Ib/Iabは、電圧1.0V以下と電圧1.2V以
上ではその挙動が変化している。電圧1.0V以下にお
いては電圧に関わらずその値は約0.8であったが、電
圧1.2V以上においては電圧に関わらずその値は約
0.6であった。なお、電圧1.0から電圧1.2Vの
領域はこれらの中間領域であった。
【0064】さて、前述のように予め記憶された設定値
を0.70であるとすると、電流比Ib/Iabの値が
0.70以下であると限界電流特性を有すると判断でき
ることがわかる。
【0065】この自己診断効果は、カソード主電極の面
積がカソード電極の合計面積の60%以上90%以下で
あり、しかもカソード電極の合計面積がアノード電極膜
の面積と同一かもしくは小さい条件下において効果があ
り、カソード電極膜の位置を変化させても同様な効果が
あった。これは、この条件下において酸素濃度に応じた
限界電流が得られ、イオン電流領域での電流比がカソー
ド電極面積比に対応した値となるためである。
【0066】一方、カソード電極膜の合計面積がアノー
ド電極膜の面積の110%以上大きいと自己診断効果が
表われなかった。その原因は、アノード電極膜が小さい
ため合計電流Iabが小さくなり、酸素拡散孔によって
酸素分子の流入が制限されず、酸素濃度に応じた限界電
流が得られない弊害があるためである。
【0067】また、カソード主電極の面積がカソード電
極の合計面積の90%以上であると、電流比Ib/Ia
bがどの電圧領域でも1の近似値となり、電流比Ib/
Iabの値で限界電流特性を有するか否かが判断できな
くなる弊害がある。
【0068】さらにカソード主電極の面積がカソード電
極の合計面積の60%以下で50%以上であると、電流
比Ib/Iabがどの電圧領域でも0.5の近似値とな
り、電流比Ib/Iabの値で限界電流特性を有するか
否かが判断できなくなる弊害がある。
【0069】さらに、本発明の第7実施例として、直流
電源10を閉回路(E)専用とし、閉回路(F)用の直
流電源として印加電圧の異なる直流電源(E)を新たに
併設して別な閉回路として独立させる構成とすることも
可能である。この場合も、予め記憶された設定値を0.
70とすると、電流比Ib/Iabの値が0.70より
小さいと限界電流特性を有すると判断できた。
【0070】白金電極は、酸素ビスマスを1〜5重量%
混合している。これが酸素ビスマスが1wt%未満であ
ると安定化ジルコニア焼結基板と白金電極との密着性が
悪く、必要な電圧電流特性が得られず限界電流式センサ
にならないためである。また酸化ビスマスが5wt%以
上であると膨張率のちがいで劣化が激しく耐久性に劣る
ためである。
【0071】
【発明の効果】(1)限界電流式酸素センサの素子を、
アノード電極膜が主膜と補助膜の2個形成されており、
主膜の面積がこれらの合計面積の60%以上90%以下
であり、しかもこれらの合計面積がカソード電極膜の面
積と±10%以内で同一としているので、各々のアノー
ド電極膜に対応した2つの電極が得られる。そのため、
各々のアノード電極膜に対応した2つの電流が得られ、
その電流はイオン電流挙動と限界電流挙動という異なる
2種類の電流挙動をとる。この2つの電流値を比較する
ことでその電流挙動を判別でき、素子が限界電流挙動を
有するか否かが製造直後や使用中に自己診断できる。ま
た、アノード電極膜を2個形成した構成であるため、酸
素拡散孔の製造に関する影響を受けず、素子製造が簡単
にできる効果がある。
【0072】(2)限界電流式酸素センサは、アノード
電極膜が主膜と補助膜の2個形成されているため、各々
のアノード電極膜に対応した2つの電流が得られる。し
かも酸素拡散孔が、固体電解質体と螺旋型スペーサとシ
ール体との積層体内の螺旋型空間に形成される構成のた
め、2つの電流値を得るための2個のアノード電極膜の
最適な配置が酸素拡散孔に対して前流および後流の関係
となる。そのため、限界電流挙動の場合の2つの電流値
は、アノード電極膜に呼応したカソード電極膜の酸素拡
散孔に対する寸法に応じた電流挙動を明確にとる。従っ
て、前述のようにこの2つの電流値を比較することでそ
の電流挙動を判別でき、素子が限界電流挙動を有するか
否かが簡単にしかも明確に自己診断できる。また、酸素
拡散孔が、固体電解質体の上部に厚膜印刷を用いて形成
した螺旋型スペーサとシール体との接合により形成され
るため、素子製造の生産性が飛躍的に向上する効果があ
る。さらにアノード電極膜を2個形成するため、電流信
号を取り出すためのリード線が簡単に取り付けることが
できるためその生産性はますます向上する効果がある。
【0073】(3)限界電流式酸素センサは、各々のア
ノード電極膜に対応して得られる2つの電流値を、電流
比を算出しさらに予め記憶させた設定値とを比較してい
る。従って、前述のように2つの電流値の比較がより一
層明確になり、素子が限界電流特性を有するか否かがよ
り一層明確に自己診断できるものである。
【0074】(4)限界電流式酸素センサは、2つの直
流電源により各々のアノード電極膜に対応して得られる
2つの電流値を、電流比を算出しさらに予め記憶させた
設定値とを比較している。従って、印加電圧を異ならし
て得られる2つの電流値の比較がますます明確になり、
素子が限界電流特性を有するか否かがますます明確に自
己診断できるものである。
【0075】(5)限界電流式酸素センサは、各々のカ
ソード電極膜に対応した2つの電流値が得られ、その電
流はイオン電流挙動と限界電流挙動という異なる2種類
の電流挙動をとる。イオン電流挙動の場合は、2つの電
流値は各々の電極面積に対応した電流挙動をとる。一
方、限界電流挙動の場合は2つの電流値は、カソード電
極膜の酸素拡散孔に対する寸法に応じた電流挙動をと
る。従って、イオン電流挙動が限界電流挙動によりこの
2つの電流値の挙動が変化するため、2つの電流値の比
較でどの電流挙動であるかを判別することで、素子が限
界電流特性を有するか否かが製造直後や使用中に自己診
断できるものである。
【0076】(6)限界電流式酸素センサは、各々のカ
ソード電極膜に対応して得られる2つの電流値を、電流
比を算出しさらに予め記憶させた設定値とを比較してい
る。従って、前述のように2つの電流値の比較がより一
層明確になり、素子が限界電流特性を有するか否かがよ
り一層明確に自己診断できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の限界電流式酸素センサ
に用いる素子の断面図
【図2】本発明の他の実施例の限界電流式酸素センサに
用いる素子の駆動回路図
【図3】同限界電流式酸素センサに用いる素子の一部破
断斜視図
【図4】同限界電流式酸素センサの動作を示すフローチ
ャート
【図5】(a)同実施例の使用初期における電圧電流特
性図(b)同実施例の使用初期における電流比特性図
【図6】(a)同実施例の耐久試験後における電圧電流
特性図(b)同実施例の耐久試験後における電流比特性
【図7】本発明の他の限界電流式酸素センサに用いる素
子の駆動回路図
【図8】本発明の他の限界電流式酸素センサに用いる素
子の駆動回路図
【図9】(a)同実施例の使用初期における電圧電流特
性図(b)同実施例の使用初期における電流比特性図
【図10】(a)同実施例の耐久試験後における電圧電
流特性図(b)同実施例の耐久試験後における電流比特
性図
【図11】従来の限界電流式酸素センサに用いる素子の
断面図
【符号の説明】
1 酸素イオン伝導性固体電解質体 2 カソード電極膜 2a カソード補助電極膜 2b カソード主電極膜 3 アノード電極膜 3a アノード補助電極膜 3b アノード主電極膜 4 酸素拡散孔 5 拡散制限体 6 螺旋型スペーサ 7 シール体 8 加熱部 10 直流電源 10a 直流電源(C) 11 電流検出手段(I) 12 電流検出手段(II) 13 電流比算出手段 14 比較手段
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/41 G01N 27/26 391

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】安定化ジルコニア焼結板と、前記安定化ジ
    ルコニア焼結板の両面に形成された白金のカソード電極
    膜およびアノード電極膜と、前記カソード電極膜を囲み
    始端と終端が前記安定化ジルコニア焼結板の上でお互い
    に間隔を有して配置された酸素拡散孔の形成用の硝子製
    の螺旋型スペーサと、前記螺旋型スペーサの上部に積層
    されたフォルステライト製のシール体とで構成されてお
    り、前記カソード電極膜およびアノード電極膜は、酸化
    ビスマスの1〜5重量%が混合された白金であり、いず
    れか一方の電極膜は主膜と補助膜からなり、前記螺旋型
    スペーサの終端から遠い側に前記主膜が配置され近い側
    に前記補助膜が配置され、前記主膜の面積は前記主膜お
    よび前記補助膜の合計面積の60〜90%であり、前記
    カソード電極膜を2個に分割した場合はその面積が前記
    アノード電極膜の面積と±10%以内で同一か小さく、
    前記アノード電極膜を2個に分割した場合はその面積が
    前記カソード電極膜の面積と±10%以内である限界電
    流式酸素センサ。
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