JP3031248B2 - 限界電流式酸素センサの自己診断装置 - Google Patents
限界電流式酸素センサの自己診断装置Info
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- JP3031248B2 JP3031248B2 JP8152058A JP15205896A JP3031248B2 JP 3031248 B2 JP3031248 B2 JP 3031248B2 JP 8152058 A JP8152058 A JP 8152058A JP 15205896 A JP15205896 A JP 15205896A JP 3031248 B2 JP3031248 B2 JP 3031248B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雰囲気中の酸素濃
度を測定するための限界電流式酸素センサに関し、特に
センサ使用時の劣化の有無を自己診断し、万が一の劣化
の場合は警報を発して誤使用を防止するものである。
度を測定するための限界電流式酸素センサに関し、特に
センサ使用時の劣化の有無を自己診断し、万が一の劣化
の場合は警報を発して誤使用を防止するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の限界電流式酸素センサおよび作動
装置は、特開平6−258278号公報に記載されてい
るようなものが一般的である。一般的な限界電流式酸素
センサおよび作動装置の構成を図9に示す。限界電流式
酸素センサ1の酸素イオン導電性固体電解質体2の両面
には、カソード電極3とアノード電極4が各々1個づつ
形成されている。そして、この固体電解質体2のカソー
ド電極3側には、流入する酸素分子を制限するための小
孔(以下、酸素拡散通路と称する)5を内部に有する酸
素拡散制限体6が配置されている。さらに、酸素拡散制
限体6には加熱体(記載せず)が形成されており、固体
電解質体2を加熱して酸素イオンの導電性を良くしてい
る。
装置は、特開平6−258278号公報に記載されてい
るようなものが一般的である。一般的な限界電流式酸素
センサおよび作動装置の構成を図9に示す。限界電流式
酸素センサ1の酸素イオン導電性固体電解質体2の両面
には、カソード電極3とアノード電極4が各々1個づつ
形成されている。そして、この固体電解質体2のカソー
ド電極3側には、流入する酸素分子を制限するための小
孔(以下、酸素拡散通路と称する)5を内部に有する酸
素拡散制限体6が配置されている。さらに、酸素拡散制
限体6には加熱体(記載せず)が形成されており、固体
電解質体2を加熱して酸素イオンの導電性を良くしてい
る。
【0003】一方、カソード電極3とアノード電極4に
は、電圧を印加する1個の直流電源部7と発生電流を検
出する総電流検出部8が直列に接続され閉回路を構成し
ている。
は、電圧を印加する1個の直流電源部7と発生電流を検
出する総電流検出部8が直列に接続され閉回路を構成し
ている。
【0004】センサの動作について説明する。まず固体
電解質体2の加熱と、直流電源部7によるカソード電極
3とアノード電極4への電圧印加が行われる。すると、
空気中の酸素が、酸素拡散通路5を経由して流入し、さ
らにカソード電極3から固体電解質板2そしてアノード
電極4と酸素イオンとして移動する。この酸素ポンプ作
用によって固体電解質体2を酸素が移動するが、酸素拡
散通路5によって酸素分子の流入が制限されるため、酸
素濃度に対応した電流値が生じる。この電流値を総電流
検出部8で検出することにより酸素濃度が判明する。こ
の酸素濃度に対応した電流値は、電極に印加する電圧値
が変化しても一定値を示して変化せず、電圧値を変化さ
せても電流値が一定値を示すことで、酸素濃度に比例し
た電流値が得られると判断している。そして、酸素濃度
とそれに対応した電流値の関係を予め測定して関係式を
作成しており、以後は測定した電流値を関係式と対比さ
せ、そこから酸素濃度を算出している。
電解質体2の加熱と、直流電源部7によるカソード電極
3とアノード電極4への電圧印加が行われる。すると、
空気中の酸素が、酸素拡散通路5を経由して流入し、さ
らにカソード電極3から固体電解質板2そしてアノード
電極4と酸素イオンとして移動する。この酸素ポンプ作
用によって固体電解質体2を酸素が移動するが、酸素拡
散通路5によって酸素分子の流入が制限されるため、酸
素濃度に対応した電流値が生じる。この電流値を総電流
検出部8で検出することにより酸素濃度が判明する。こ
の酸素濃度に対応した電流値は、電極に印加する電圧値
が変化しても一定値を示して変化せず、電圧値を変化さ
せても電流値が一定値を示すことで、酸素濃度に比例し
た電流値が得られると判断している。そして、酸素濃度
とそれに対応した電流値の関係を予め測定して関係式を
作成しており、以後は測定した電流値を関係式と対比さ
せ、そこから酸素濃度を算出している。
【0005】そのため、このセンサの動作原理をもとに
正常か劣化の自己診断を、電圧値を変化させて電流値が
一定値を示すか否かで判断する提案が時々ある。
正常か劣化の自己診断を、電圧値を変化させて電流値が
一定値を示すか否かで判断する提案が時々ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】限界電流式酸素センサ
はその原理より、電圧値を変化させても電流値が変化し
ない特性が得られる時の電流値が酸素濃度に比例する。
センサが劣化してこの特性が得られなくなり、電圧値の
変化に伴い電流値も変化する特性に変化すると、その電
流値は酸素濃度に対応した電流値でなくこの場合は酸素
濃度の測定ができなくなる。
はその原理より、電圧値を変化させても電流値が変化し
ない特性が得られる時の電流値が酸素濃度に比例する。
センサが劣化してこの特性が得られなくなり、電圧値の
変化に伴い電流値も変化する特性に変化すると、その電
流値は酸素濃度に対応した電流値でなくこの場合は酸素
濃度の測定ができなくなる。
【0007】そこでセンサが正常かの自己診断を行うた
めに、電圧値を変化させても電流値が変化しない特性が
得られるかの検定が必要である。従来の限界電流式酸素
センサおよびその作動装置は、1個の直流電源部を使用
して同一電圧を常時印加するため、電圧値を変化させて
も電流値が変化しない特性が得られるかの検定ができな
い。従って測定した電流値が、電圧値を変化させても電
流値が変化しない特性を示す酸素濃度対応の電流値か、
そうでない劣化が原因の電流値かは不明である。例え
ば、電流値が小さい値となった場合、酸素濃度が減少し
たための電流値減少かもしくはセンサ劣化のための電流
値減少かその原因の区別ができず、どちらかの原因によ
る電流値減少としか処理できない課題を有していた。
めに、電圧値を変化させても電流値が変化しない特性が
得られるかの検定が必要である。従来の限界電流式酸素
センサおよびその作動装置は、1個の直流電源部を使用
して同一電圧を常時印加するため、電圧値を変化させて
も電流値が変化しない特性が得られるかの検定ができな
い。従って測定した電流値が、電圧値を変化させても電
流値が変化しない特性を示す酸素濃度対応の電流値か、
そうでない劣化が原因の電流値かは不明である。例え
ば、電流値が小さい値となった場合、酸素濃度が減少し
たための電流値減少かもしくはセンサ劣化のための電流
値減少かその原因の区別ができず、どちらかの原因によ
る電流値減少としか処理できない課題を有していた。
【0008】また、酸素濃度に対応した電流値が得られ
ない劣化品を識別するには、最低でも2点の測定電圧値
を必要とする。そのため、従来の限界電流式酸素センサ
およびその作動装置は、センサ劣化品を識別するには、
印加電圧値が異なる2種類の直流電源が必要という課題
を有していた。さらに、動作電圧値と異なる印加電圧値
でセンサ劣化を識別している時間中は、センサの動作を
一時的に停止するため、酸素濃度の測定ができない課題
を有していた。
ない劣化品を識別するには、最低でも2点の測定電圧値
を必要とする。そのため、従来の限界電流式酸素センサ
およびその作動装置は、センサ劣化品を識別するには、
印加電圧値が異なる2種類の直流電源が必要という課題
を有していた。さらに、動作電圧値と異なる印加電圧値
でセンサ劣化を識別している時間中は、センサの動作を
一時的に停止するため、酸素濃度の測定ができない課題
を有していた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解消
するために、アノード電極を面積の大なる主アノード電
極と面積の小なる補助アノード電極に2分割し、2個の
アノード電極とカソード電極との間の総電流値で酸素濃
度の検出を行い、補助アノード電極とカソード電極との
間の補助電流値でセンサ劣化を識別したものである。
するために、アノード電極を面積の大なる主アノード電
極と面積の小なる補助アノード電極に2分割し、2個の
アノード電極とカソード電極との間の総電流値で酸素濃
度の検出を行い、補助アノード電極とカソード電極との
間の補助電流値でセンサ劣化を識別したものである。
【0010】上記発明によれば、補助アノード電極の面
積は2個のアノード電極の合計面積より小さい。そのた
め、電圧値の変化に伴い電流値も変化する特性領域の電
流値(以下、イオン電流と称す)を比較すると、補助電
流値(イオン電流)は総電流値(イオン電流)より小さ
い値を示す。一方、電圧値が変化しても電流値は一定で
変化しない特性領域の電流(以下、限界電流と称す)を
比較すると、その面積の関係により補助電流値(限界電
流)は総電流値(限界電流)より小さい値を示し、しか
も総電流値の限界電流は低電圧から得られるのに対し補
助電流値の限界電流は高電圧から得られる。それゆえセ
ンサが正常に動作する使用初期は、動作電圧値における
総電流値は限界電流となって酸素濃度の測定ができ、補
助電流値はイオン電流となって大きな電流が得られる。
ところがセンサが劣化すると、総電流値は限界電流が得
られなくなってその値が低下して酸素濃度の測定ができ
なくなり、これにともない補助電流値も小さな電流が得
られる。従って、設定値を設け補助電流値が設定値より
大きいか小さいかを比較することで、センサが正常か劣
化かの自己診断が簡単にできる。しかも、この補助アノ
ード電極は、総電流値を得るためのアノード電極にも活
用しているため、補助アノード電極は2つの機能を持っ
たアノード電極として有効に利用でき、自己診断が1種
類の直流電源を用いてできる。そして、自己診断は、セ
ンサの動作を停止することなく酸素濃度を常時測定しな
がら行っているため、自己診断のためセンサを停止させ
る必要がなく、しかも得られる酸素濃度の信憑性が高
い。また、全アノード電極の面積が大きくなり、面積が
大きい分だけ電極劣化に強くなり、アノード電極劣化に
関する耐久信頼性が向上する。さらに、主アノード電極
と補助アノード電極の面積割合とその配置、カソード電
極との面積割合とその配置、酸素拡散通路に対する電極
配置、等を最適化したため補助電流値が最適値になり高
い精度で自己診断ができる。
積は2個のアノード電極の合計面積より小さい。そのた
め、電圧値の変化に伴い電流値も変化する特性領域の電
流値(以下、イオン電流と称す)を比較すると、補助電
流値(イオン電流)は総電流値(イオン電流)より小さ
い値を示す。一方、電圧値が変化しても電流値は一定で
変化しない特性領域の電流(以下、限界電流と称す)を
比較すると、その面積の関係により補助電流値(限界電
流)は総電流値(限界電流)より小さい値を示し、しか
も総電流値の限界電流は低電圧から得られるのに対し補
助電流値の限界電流は高電圧から得られる。それゆえセ
ンサが正常に動作する使用初期は、動作電圧値における
総電流値は限界電流となって酸素濃度の測定ができ、補
助電流値はイオン電流となって大きな電流が得られる。
ところがセンサが劣化すると、総電流値は限界電流が得
られなくなってその値が低下して酸素濃度の測定ができ
なくなり、これにともない補助電流値も小さな電流が得
られる。従って、設定値を設け補助電流値が設定値より
大きいか小さいかを比較することで、センサが正常か劣
化かの自己診断が簡単にできる。しかも、この補助アノ
ード電極は、総電流値を得るためのアノード電極にも活
用しているため、補助アノード電極は2つの機能を持っ
たアノード電極として有効に利用でき、自己診断が1種
類の直流電源を用いてできる。そして、自己診断は、セ
ンサの動作を停止することなく酸素濃度を常時測定しな
がら行っているため、自己診断のためセンサを停止させ
る必要がなく、しかも得られる酸素濃度の信憑性が高
い。また、全アノード電極の面積が大きくなり、面積が
大きい分だけ電極劣化に強くなり、アノード電極劣化に
関する耐久信頼性が向上する。さらに、主アノード電極
と補助アノード電極の面積割合とその配置、カソード電
極との面積割合とその配置、酸素拡散通路に対する電極
配置、等を最適化したため補助電流値が最適値になり高
い精度で自己診断ができる。
【0011】また本発明は上記課題を解消するために、
カソード電極を面積の大なる主カソード電極と面積の小
なる補助カソード電極に2分割し、アノード電極と2個
のカソード電極との間の総電流値で酸素濃度の検出を行
い、補助カソード電極とアノード電極との間の補助電流
値でセンサ劣化を識別したものである。
カソード電極を面積の大なる主カソード電極と面積の小
なる補助カソード電極に2分割し、アノード電極と2個
のカソード電極との間の総電流値で酸素濃度の検出を行
い、補助カソード電極とアノード電極との間の補助電流
値でセンサ劣化を識別したものである。
【0012】上記発明によれば、補助カソード電極の面
積は2個のカソード電極の合計面積より小さい。そのた
め、イオン電流を比較すると、補助電流値(イオン電
流)は総電流値(イオン電流)より小さい値を示す。一
方、限界電流を比較すると、その面積の関係により補助
電流値(限界電流)は総電流値(限界電流)より小さい
値を示し、しかも総電流値の限界電流が低電圧から得ら
れるのに対し補助電流値の限界電流は高電圧から得られ
る。それゆえセンサが正常に動作する使用初期は、動作
電圧値における総電流値は限界電流となって酸素濃度の
測定ができ、補助電流値はイオン電流となって大きな電
流が得られる。ところがセンサが劣化すると、総電流値
は限界電流が得られなくなってその値が低下して酸素濃
度の測定ができなくなり、これにともない補助電流値も
小さな電流が得られる。従って、設定値を設け補助電流
値が設定値より大きいか小さいかを比較することで、セ
ンサが正常か劣化かの自己診断が簡単にできる。しか
も、この補助カソード電極は、酸素濃度の検出に用いる
総電流値を得るためのカソード電極にも活用しているた
め、補助カソード電極は2つの機能を持ったカソード電
極として有効に利用でき、自己診断が1種類の直流電源
を用いてできる。そして、自己診断は、限界電流式酸素
センサの動作を停止することなく、酸素濃度を常時測定
しながら自己診断しているため、自己診断のためセンサ
を停止させる必要がなく、しかも得られる酸素濃度の信
憑性が高い。また、全カソード電極の面積が大きくな
り、面積が大きい分だけ電極劣化に強くなり、カソード
電極劣化に関する耐久信頼性が向上する。また、主カソ
ード電極と補助カソード電極の面積割合とその配置、ア
ノード電極との面積割合とその配置等を最適化したため
補助電流値が最適値になり高い精度で自己診断ができ
る。
積は2個のカソード電極の合計面積より小さい。そのた
め、イオン電流を比較すると、補助電流値(イオン電
流)は総電流値(イオン電流)より小さい値を示す。一
方、限界電流を比較すると、その面積の関係により補助
電流値(限界電流)は総電流値(限界電流)より小さい
値を示し、しかも総電流値の限界電流が低電圧から得ら
れるのに対し補助電流値の限界電流は高電圧から得られ
る。それゆえセンサが正常に動作する使用初期は、動作
電圧値における総電流値は限界電流となって酸素濃度の
測定ができ、補助電流値はイオン電流となって大きな電
流が得られる。ところがセンサが劣化すると、総電流値
は限界電流が得られなくなってその値が低下して酸素濃
度の測定ができなくなり、これにともない補助電流値も
小さな電流が得られる。従って、設定値を設け補助電流
値が設定値より大きいか小さいかを比較することで、セ
ンサが正常か劣化かの自己診断が簡単にできる。しか
も、この補助カソード電極は、酸素濃度の検出に用いる
総電流値を得るためのカソード電極にも活用しているた
め、補助カソード電極は2つの機能を持ったカソード電
極として有効に利用でき、自己診断が1種類の直流電源
を用いてできる。そして、自己診断は、限界電流式酸素
センサの動作を停止することなく、酸素濃度を常時測定
しながら自己診断しているため、自己診断のためセンサ
を停止させる必要がなく、しかも得られる酸素濃度の信
憑性が高い。また、全カソード電極の面積が大きくな
り、面積が大きい分だけ電極劣化に強くなり、カソード
電極劣化に関する耐久信頼性が向上する。また、主カソ
ード電極と補助カソード電極の面積割合とその配置、ア
ノード電極との面積割合とその配置等を最適化したため
補助電流値が最適値になり高い精度で自己診断ができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、面積の大なる主アノー
ド電極と面積の小なる補助アノード電極とカソード電極
とを有する限界電流式酸素センサと、前記各電極に電圧
を印加する直流電源部と、前記2個のアノード電極と前
記カソード電極に前記直流電源部により電圧を印加した
際の総電流値を検出する総電流検出部と、前記補助アノ
ード電極と前記カソード電極に前記直流電源部により電
圧を印加した際の補助電流値を検出する補助電流検出部
と、前記補助電流検出部で得られる補助電流値を予め記
憶させた設定値と比較する比較部と、前記比較部におい
て補助電流値が予め記憶させた設定値以下の場合は警報
を発する警報部とを有するものである。
ド電極と面積の小なる補助アノード電極とカソード電極
とを有する限界電流式酸素センサと、前記各電極に電圧
を印加する直流電源部と、前記2個のアノード電極と前
記カソード電極に前記直流電源部により電圧を印加した
際の総電流値を検出する総電流検出部と、前記補助アノ
ード電極と前記カソード電極に前記直流電源部により電
圧を印加した際の補助電流値を検出する補助電流検出部
と、前記補助電流検出部で得られる補助電流値を予め記
憶させた設定値と比較する比較部と、前記比較部におい
て補助電流値が予め記憶させた設定値以下の場合は警報
を発する警報部とを有するものである。
【0014】総電流値は、センサが正常の時は酸素濃度
に対してほぼ直線関係で比例するが、センサが劣化する
と値が小さくなり正しい酸素濃度を示す値ではない。一
方、補助電流は、センサが正常の時は大きな電流が得ら
れ、センサが劣化して総電流値が小さくなり酸素濃度の
検出が行えなくなると小さな電流が得られる。そこで設
定値を設け補助電流値が設定値より大きいか小さいかを
比較することで、総電流値が酸素濃度に対応した電流値
(正常)かそうでない電流(劣化)かの自己診断が簡単
にできる。
に対してほぼ直線関係で比例するが、センサが劣化する
と値が小さくなり正しい酸素濃度を示す値ではない。一
方、補助電流は、センサが正常の時は大きな電流が得ら
れ、センサが劣化して総電流値が小さくなり酸素濃度の
検出が行えなくなると小さな電流が得られる。そこで設
定値を設け補助電流値が設定値より大きいか小さいかを
比較することで、総電流値が酸素濃度に対応した電流値
(正常)かそうでない電流(劣化)かの自己診断が簡単
にできる。
【0015】また補助アノード電極の面積を、主アノー
ド電極の面積の0.13倍以上であり0.94倍以下で
あるとした。そのため、補助アノード電極が主アノード
電極に対して最適な面積割合となって、補助電流が適正
な電流値となり、精度良く自己診断できる。
ド電極の面積の0.13倍以上であり0.94倍以下で
あるとした。そのため、補助アノード電極が主アノード
電極に対して最適な面積割合となって、補助電流が適正
な電流値となり、精度良く自己診断できる。
【0016】また、カソード電極の面積を、主アノード
電極および補助アノード電極の合計面積の0.5倍以上
であり2倍以下であるとした。そのため、カソード電極
が、主アノード電極および補助アノード電極の合計面積
に対して最適な面積割合となり、補助電流が適正な電流
値となって精度良く自己診断できる。
電極および補助アノード電極の合計面積の0.5倍以上
であり2倍以下であるとした。そのため、カソード電極
が、主アノード電極および補助アノード電極の合計面積
に対して最適な面積割合となり、補助電流が適正な電流
値となって精度良く自己診断できる。
【0017】また、主アノード電極と補助アノード電極
を、酸素拡散通路に対して固体電解質体を介しての対面
において酸素分子の拡散流れにそって配置した。そのた
め、補助電流が適正な電流値となり精度良く自己診断で
きる。
を、酸素拡散通路に対して固体電解質体を介しての対面
において酸素分子の拡散流れにそって配置した。そのた
め、補助電流が適正な電流値となり精度良く自己診断で
きる。
【0018】また、主アノード電極と補助アノード電極
を、カソード電極に対して固体電解質体を介しての少な
くとも対面に配置した。そのため、補助電流が適正な電
流値となり精度良く自己診断できる。
を、カソード電極に対して固体電解質体を介しての少な
くとも対面に配置した。そのため、補助電流が適正な電
流値となり精度良く自己診断できる。
【0019】また本発明は、面積の大なる主カソード電
極および面積の小なる補助カソード電極とアノード電極
を有する限界電流式酸素センサと、前記各電極に電圧を
印加する直流電源部と、前記2個のカソード電極と前記
アノード電極に前記直流電源部により電圧を印加した際
の総電流値を検出する総電流検出部と、前記補助カソー
ド電極と前記アノード電極に前記直流電源部により電圧
を印加した際の補助電流値を検出する補助電流検出部
と、前記補助電流検出部で得られる補助電流値を予め記
憶させた設定値と比較する比較部と、前記比較部におい
て補助電流値が予め記憶させた設定値以下の場合は警報
を発する警報部とを有するものである。
極および面積の小なる補助カソード電極とアノード電極
を有する限界電流式酸素センサと、前記各電極に電圧を
印加する直流電源部と、前記2個のカソード電極と前記
アノード電極に前記直流電源部により電圧を印加した際
の総電流値を検出する総電流検出部と、前記補助カソー
ド電極と前記アノード電極に前記直流電源部により電圧
を印加した際の補助電流値を検出する補助電流検出部
と、前記補助電流検出部で得られる補助電流値を予め記
憶させた設定値と比較する比較部と、前記比較部におい
て補助電流値が予め記憶させた設定値以下の場合は警報
を発する警報部とを有するものである。
【0020】総電流値は、センサが正常の時は酸素濃度
に対してほぼ直線関係で比例するが、センサが劣化する
と値が小さくなり正しい酸素濃度を示す値でない。一
方、補助電流は、センサが正常のときは大きな電流が得
られ、センサが劣化して総電流値が小さくなり酸素濃度
の検出が行えなくなると小さな電流が得られる。そこ
で、設定値を設け補助電流値が設定値より大きいか小さ
いかを比較することで、総電流値が酸素濃度に対応した
電流値かそうでない電流かの自己診断が簡単にできる。
に対してほぼ直線関係で比例するが、センサが劣化する
と値が小さくなり正しい酸素濃度を示す値でない。一
方、補助電流は、センサが正常のときは大きな電流が得
られ、センサが劣化して総電流値が小さくなり酸素濃度
の検出が行えなくなると小さな電流が得られる。そこ
で、設定値を設け補助電流値が設定値より大きいか小さ
いかを比較することで、総電流値が酸素濃度に対応した
電流値かそうでない電流かの自己診断が簡単にできる。
【0021】また補助カソード電極の面積を、主カソー
ド電極の面積の0.13倍以上であり0.94倍以下で
あるとした。そのため、補助カソード電極が主カソード
電極に対して最適な面積割合となり、補助電流が適正な
電流値となり精度良く自己診断ができる。
ド電極の面積の0.13倍以上であり0.94倍以下で
あるとした。そのため、補助カソード電極が主カソード
電極に対して最適な面積割合となり、補助電流が適正な
電流値となり精度良く自己診断ができる。
【0022】またアノード電極の面積を、主カソード電
極および補助カソード電極の合計面積の0.6倍以上で
あり2倍以下であるとした。そのため、アノード電極が
補助カソード電極と主カソード電極の合計面積に対して
最適な面積割合となり、補助電流が適正な電流値となり
精度良く自己診断ができる。
極および補助カソード電極の合計面積の0.6倍以上で
あり2倍以下であるとした。そのため、アノード電極が
補助カソード電極と主カソード電極の合計面積に対して
最適な面積割合となり、補助電流が適正な電流値となり
精度良く自己診断ができる。
【0023】また主カソード電極と補助カソード電極
を、アノード電極に対して固体電解質体を介しての少な
くとも対面に配置した。そのため、補助電流が適正な電
流値となり精度良く自己診断できる。
を、アノード電極に対して固体電解質体を介しての少な
くとも対面に配置した。そのため、補助電流が適正な電
流値となり精度良く自己診断できる。
【0024】また、酸素拡散制限体を、固体電解質体の
片側に位置しカソード電極を囲み始端と終端がお互いに
間隔を有するように配置された螺旋型スペーサと、前記
螺旋型スペーサの上部に配置されたシール体で構成し、
1個の酸素拡散通路が前記固体電解質体と前記螺旋型ス
ペーサの相対向する隔壁と前記シール体とで囲まれる螺
旋型空間に形成させた構成とした。そのため、補助アノ
ード電極と主アノード電極との関係または補助カソード
電極と主カソード電極との関係が、酸素拡散通路に対し
て酸素分子の拡散流れにそった配置となり、しかも極性
の異なる対電極を少なくとも対面に簡単に配置できる。
そのため補助電流が適正な電流値となり精度良く自己診
断ができる。またこの構成は、厚膜印刷を用いて酸素拡
散通路を形成でき、しかも電極膜も同じく厚膜印刷を用
いて形成できるため電極膜が簡単に形成でき、しかも酸
素拡散通路からの連通空間内にカソード電極膜を簡単に
配置できる。従って、量産性に優れた構成となり低コス
トでセンサが製造できる。
片側に位置しカソード電極を囲み始端と終端がお互いに
間隔を有するように配置された螺旋型スペーサと、前記
螺旋型スペーサの上部に配置されたシール体で構成し、
1個の酸素拡散通路が前記固体電解質体と前記螺旋型ス
ペーサの相対向する隔壁と前記シール体とで囲まれる螺
旋型空間に形成させた構成とした。そのため、補助アノ
ード電極と主アノード電極との関係または補助カソード
電極と主カソード電極との関係が、酸素拡散通路に対し
て酸素分子の拡散流れにそった配置となり、しかも極性
の異なる対電極を少なくとも対面に簡単に配置できる。
そのため補助電流が適正な電流値となり精度良く自己診
断ができる。またこの構成は、厚膜印刷を用いて酸素拡
散通路を形成でき、しかも電極膜も同じく厚膜印刷を用
いて形成できるため電極膜が簡単に形成でき、しかも酸
素拡散通路からの連通空間内にカソード電極膜を簡単に
配置できる。従って、量産性に優れた構成となり低コス
トでセンサが製造できる。
【0025】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。 (実施例1)図1は、本発明の実施例1である限界電流
式酸素センサの自己診断装置の構成図である。
明する。 (実施例1)図1は、本発明の実施例1である限界電流
式酸素センサの自己診断装置の構成図である。
【0026】図1において、限界電流式酸素センサ1を
構成する板状の酸素イオン導電性固体電解質体2には、
片面側にカソード電極3が、他面側に面積の大なる主ア
ノード電極4aと面積の小なる補助アノード電極4bが
形成されている。また限界電流式酸素センサ1には、流
入する酸素分子を制限するための酸素拡散通路5を内部
に有する酸素拡散制限体6が固体電解質体2に配置され
ている。酸素拡散制限体6には加熱体(記載せず)が形
成されており、固体電解質体2を加熱して酸素イオンの
導電性を良くしている。
構成する板状の酸素イオン導電性固体電解質体2には、
片面側にカソード電極3が、他面側に面積の大なる主ア
ノード電極4aと面積の小なる補助アノード電極4bが
形成されている。また限界電流式酸素センサ1には、流
入する酸素分子を制限するための酸素拡散通路5を内部
に有する酸素拡散制限体6が固体電解質体2に配置され
ている。酸素拡散制限体6には加熱体(記載せず)が形
成されており、固体電解質体2を加熱して酸素イオンの
導電性を良くしている。
【0027】補助アノード電極の面積は、主アノード電
極の面積の0.13倍以上であり0.94倍以下であ
る。また、カソード電極の面積は、主アノード電極およ
び補助アノード電極の合計面積の0.5倍以上であり2
倍以下である。さらに、主アノード電極と補助アノード
電極は、酸素拡散通路に対して固体電解質体を介しての
対面において酸素分子の拡散流れにそって配置し、さら
に少なくともカソード電極の対面に配置した。
極の面積の0.13倍以上であり0.94倍以下であ
る。また、カソード電極の面積は、主アノード電極およ
び補助アノード電極の合計面積の0.5倍以上であり2
倍以下である。さらに、主アノード電極と補助アノード
電極は、酸素拡散通路に対して固体電解質体を介しての
対面において酸素分子の拡散流れにそって配置し、さら
に少なくともカソード電極の対面に配置した。
【0028】一方、カソード電極3と主アノード電極4
aおよび補助アノード電極4bには、電圧を印加するた
めの直流電源部7が接続されており、カソード電極3と
2個のアノード電極4a・4bとで発生する総電流は、
総電流検出部8で検出される。一方、カソード電極3と
補助アノード電極4bとで発生する補助電流は、補助電
流検出部9で検出される。補助電流検出部9には比較部
10が接続されており、補助電流検出部9で得られる補
助電流値を予め記憶させた設定値と比較する。比較部1
0には警報部11が接続されており、比較部10におい
て補助電流値が予め記憶させた設定値以下となった場合
は警報を発するようになっている。
aおよび補助アノード電極4bには、電圧を印加するた
めの直流電源部7が接続されており、カソード電極3と
2個のアノード電極4a・4bとで発生する総電流は、
総電流検出部8で検出される。一方、カソード電極3と
補助アノード電極4bとで発生する補助電流は、補助電
流検出部9で検出される。補助電流検出部9には比較部
10が接続されており、補助電流検出部9で得られる補
助電流値を予め記憶させた設定値と比較する。比較部1
0には警報部11が接続されており、比較部10におい
て補助電流値が予め記憶させた設定値以下となった場合
は警報を発するようになっている。
【0029】限界電流式酸素センサの動作について説明
する。まず固体電解質体2の加熱と、直流電源部7によ
るカソード電極3と主アノード電極4aおよび補助アノ
ード電極4bとへの電圧印加が行われる。すると、空気
中の酸素が、酸素拡散通路5を経由して流入し、さらに
カソード電極3から固体電解質体2そして主アノード電
極4aおよび補助アノード電極4bと酸素イオンとなっ
て移動する。この酸素ポンプ作用によって固体電解質体
2を酸素が移動するが、酸素拡散通路5によって酸素分
子の流入が制限されるため、酸素濃度に対応した電流が
流れる。このカソード電極3と主アノード電極4aおよ
び補助アノード電極4bとの間に流れる総電流を、総電
流検出部8で検出し、その値を予め作成した検量線と比
較することで空気中の酸素濃度が判明する。一方、カソ
ード電極3と補助アノード電極4bとの間に流れる補助
電流は、補助電流検出部9で検出し、その値を予め記憶
させた設定値と比較することでセンサの劣化程度が判明
する。
する。まず固体電解質体2の加熱と、直流電源部7によ
るカソード電極3と主アノード電極4aおよび補助アノ
ード電極4bとへの電圧印加が行われる。すると、空気
中の酸素が、酸素拡散通路5を経由して流入し、さらに
カソード電極3から固体電解質体2そして主アノード電
極4aおよび補助アノード電極4bと酸素イオンとなっ
て移動する。この酸素ポンプ作用によって固体電解質体
2を酸素が移動するが、酸素拡散通路5によって酸素分
子の流入が制限されるため、酸素濃度に対応した電流が
流れる。このカソード電極3と主アノード電極4aおよ
び補助アノード電極4bとの間に流れる総電流を、総電
流検出部8で検出し、その値を予め作成した検量線と比
較することで空気中の酸素濃度が判明する。一方、カソ
ード電極3と補助アノード電極4bとの間に流れる補助
電流は、補助電流検出部9で検出し、その値を予め記憶
させた設定値と比較することでセンサの劣化程度が判明
する。
【0030】図2は、自己診断装置の動作状態を示す制
御流れ図である。限界電流式酸素センサの特性が安定し
て得られる動作状態になった時点から自己診断を行なう
ようにしている。まず、自己診断の動作プログラムがス
タートすると、マイクロコンピュータのRAMがクリア
される。その後、ステツプ1において補助電流の検出を
行う。ステツプ2では予め記憶させた設定値が呼び出さ
れ、ステツプ3では補助電流と設定値の比較が行なわれ
る。ステツプ3において補助電流が設定値より大きいと
正常動作と判断し、再びステツプ1に戻り補助電流の検
出を行う。一方、補助電流が設定値と同一か小さいと劣
化と判断し、ステツプ4に進み警報が発せられる。この
繰り返しで、補助電流と設定値の比較が常時行なわれ、
ステツプ4で警報が発せられるとステツプ5に進み自己
診断の動作プログラムが終了する。
御流れ図である。限界電流式酸素センサの特性が安定し
て得られる動作状態になった時点から自己診断を行なう
ようにしている。まず、自己診断の動作プログラムがス
タートすると、マイクロコンピュータのRAMがクリア
される。その後、ステツプ1において補助電流の検出を
行う。ステツプ2では予め記憶させた設定値が呼び出さ
れ、ステツプ3では補助電流と設定値の比較が行なわれ
る。ステツプ3において補助電流が設定値より大きいと
正常動作と判断し、再びステツプ1に戻り補助電流の検
出を行う。一方、補助電流が設定値と同一か小さいと劣
化と判断し、ステツプ4に進み警報が発せられる。この
繰り返しで、補助電流と設定値の比較が常時行なわれ、
ステツプ4で警報が発せられるとステツプ5に進み自己
診断の動作プログラムが終了する。
【0031】本発明の効果を具体的な実験を通して確認
した。図3は、限界電流式酸素センサの一部破断斜視図
であり、実施例1の限界電流式酸素センサ1の酸素拡散
通路5を内部に有する酸素拡散制限体の具体的構成を表
わす。以下具体的に説明する。固体電解質体2の片側上
部には、カソード電極3を囲み、始端と終端がお互いに
間隔を有するように配置された1個の螺旋型スペーサ1
5が配置されている。そして螺旋型スペーサ15の上部
にシール板16を配置して螺旋型スペーサ15とシール
板6で酸素拡散制限体を構成し、酸素拡散通路5が螺旋
型スペーサ15の相対向する隔壁と固体電解質体2とシ
ール板16で囲まれる螺旋型の空間で形成されるように
した。そのため、カソード電極3が1個の酸素拡散孔5
からの連通空間内に配置された構成となり、酸素は酸素
拡散通路5を経由してカソード電極3へと拡散する。な
お、酸素拡散通路5に対しての固体電解質2を介しての
対面において酸素分子の拡散流れにそうように、面積の
大なる主アノード電極4a(記載せず)と面積の小なる
補助アノード電極4b(記載せず)が、少なくともカソ
ード電極3の対面になるように配置されている。また、
シール板16の上部には加熱部17が配置されており、
固体電解質板2を加熱して酸素イオンの導電性を良くし
ている。
した。図3は、限界電流式酸素センサの一部破断斜視図
であり、実施例1の限界電流式酸素センサ1の酸素拡散
通路5を内部に有する酸素拡散制限体の具体的構成を表
わす。以下具体的に説明する。固体電解質体2の片側上
部には、カソード電極3を囲み、始端と終端がお互いに
間隔を有するように配置された1個の螺旋型スペーサ1
5が配置されている。そして螺旋型スペーサ15の上部
にシール板16を配置して螺旋型スペーサ15とシール
板6で酸素拡散制限体を構成し、酸素拡散通路5が螺旋
型スペーサ15の相対向する隔壁と固体電解質体2とシ
ール板16で囲まれる螺旋型の空間で形成されるように
した。そのため、カソード電極3が1個の酸素拡散孔5
からの連通空間内に配置された構成となり、酸素は酸素
拡散通路5を経由してカソード電極3へと拡散する。な
お、酸素拡散通路5に対しての固体電解質2を介しての
対面において酸素分子の拡散流れにそうように、面積の
大なる主アノード電極4a(記載せず)と面積の小なる
補助アノード電極4b(記載せず)が、少なくともカソ
ード電極3の対面になるように配置されている。また、
シール板16の上部には加熱部17が配置されており、
固体電解質板2を加熱して酸素イオンの導電性を良くし
ている。
【0032】具体的材料を説明する。固体電解質板2は
安定化ジルコニア(ZrO2の92mol%とY2O3の8
mol%の固溶品)、電極3・4a・4bは白金、螺旋
型スペーサ15は硝子(熱膨脹係数が安定化ジルコニア
と概略同一であり、所定粒径の耐熱性粒子を微量含
有)、シール板16はフォルステライト、加熱部17は
白金ヒータである。
安定化ジルコニア(ZrO2の92mol%とY2O3の8
mol%の固溶品)、電極3・4a・4bは白金、螺旋
型スペーサ15は硝子(熱膨脹係数が安定化ジルコニア
と概略同一であり、所定粒径の耐熱性粒子を微量含
有)、シール板16はフォルステライト、加熱部17は
白金ヒータである。
【0033】以後、この酸素拡散通路を有する限界電流
式酸素センサを基本にして実施例1の効果を判定した。
式酸素センサを基本にして実施例1の効果を判定した。
【0034】〈実験1−1−1〉カソード電極3の面積
が35mm2、主アノード電極4aの面積が23mm2、補助
アノード電極4bの面積が12mm2、とした図1記載構
成の限界電流式酸素センサを試作した。
が35mm2、主アノード電極4aの面積が23mm2、補助
アノード電極4bの面積が12mm2、とした図1記載構
成の限界電流式酸素センサを試作した。
【0035】この限界電流式酸素センサの使用初期にお
ける酸素20.6%での電圧電流特性を図4に示す。セ
ンサ動作温度は450℃である。
ける酸素20.6%での電圧電流特性を図4に示す。セ
ンサ動作温度は450℃である。
【0036】総電流は、カソード電極3と主アノード電
極4aおよび補助アノード電極4bとの間に流れる電流
であり、印加電圧0.8V以上においては一定電流値で
ある限界電流特性を示す。印加電圧1.0Vでの総電流
はI0であり限界電流特性が得られている。
極4aおよび補助アノード電極4bとの間に流れる電流
であり、印加電圧0.8V以上においては一定電流値で
ある限界電流特性を示す。印加電圧1.0Vでの総電流
はI0であり限界電流特性が得られている。
【0037】補助電流は、カソード電極3と補助アノー
ド電極4bとの間に流れる電流であり、印加電圧1.4
V以上においては一定電流値である限界電流特性を示
す。印加電圧1.0Vでの補助電流はi0であり、限界電
流特性が得られていない。
ド電極4bとの間に流れる電流であり、印加電圧1.4
V以上においては一定電流値である限界電流特性を示
す。印加電圧1.0Vでの補助電流はi0であり、限界電
流特性が得られていない。
【0038】補助電流の限界電流特性が総電流の限界電
流特性より高い印加電圧値で得られる理由は、補助電流
をなす補助アノード電極4bの面積が総電流をなすアノ
ード電極4a、4bの合計面積より小さくこれにともな
い流れる電流が小さいためである。また、補助電流の限
界電流値が総電流の限界電流値より小さい理由は、補助
電流に関与する酸素拡散通路の寸法が総電流に関与する
酸素拡散通路の寸法より小さいためである。
流特性より高い印加電圧値で得られる理由は、補助電流
をなす補助アノード電極4bの面積が総電流をなすアノ
ード電極4a、4bの合計面積より小さくこれにともな
い流れる電流が小さいためである。また、補助電流の限
界電流値が総電流の限界電流値より小さい理由は、補助
電流に関与する酸素拡散通路の寸法が総電流に関与する
酸素拡散通路の寸法より小さいためである。
【0039】限界電流式酸素センサの使用初期における
印加電圧1.0Vでの酸素濃度−電流特性を図5に示
す。
印加電圧1.0Vでの酸素濃度−電流特性を図5に示
す。
【0040】総電流は酸素濃度に対してほぼ直線関係で
変化している。そのため、酸素20.6%では総電流I
0が酸素18.0%では総電流Y0が得られ、I0はY0に
対して酸素濃度に比例した大きな値であった。総電流の
設定値をAとすると、I0はAより大きく、Y0はAより
小さい。
変化している。そのため、酸素20.6%では総電流I
0が酸素18.0%では総電流Y0が得られ、I0はY0に
対して酸素濃度に比例した大きな値であった。総電流の
設定値をAとすると、I0はAより大きく、Y0はAより
小さい。
【0041】これに対して補助電流は、総電流に対して
限界電流値が小さくしかもこの特性が高い印加電圧値で
得られるため、酸素濃度約15%以下では酸素濃度に対
してほぼ直線関係で変化するが、酸素濃度約18%以上
では酸素濃度に対してほぼ一定で変化しない特性であつ
た。そのため、酸素20.6%での補助電流i0は酸素
18.0%での補助電流y0とほぼ同じ値であった。補
助電流の設定値をEとすると、i0もy0もEより大き
い。
限界電流値が小さくしかもこの特性が高い印加電圧値で
得られるため、酸素濃度約15%以下では酸素濃度に対
してほぼ直線関係で変化するが、酸素濃度約18%以上
では酸素濃度に対してほぼ一定で変化しない特性であつ
た。そのため、酸素20.6%での補助電流i0は酸素
18.0%での補助電流y0とほぼ同じ値であった。補
助電流の設定値をEとすると、i0もy0もEより大き
い。
【0042】さて、ここで設定値E以上の補助電流が得
られたら正常に動作していると判断すると、使用初期品
は酸素濃度約18%以上において補助電流i0とy0は設
定値E以上の値であり正常に動作していると判断され
る。従って、総電流が設定値A以下の値y0となって
も、このy0は酸素濃度が減少したための値と判断でき
る。
られたら正常に動作していると判断すると、使用初期品
は酸素濃度約18%以上において補助電流i0とy0は設
定値E以上の値であり正常に動作していると判断され
る。従って、総電流が設定値A以下の値y0となって
も、このy0は酸素濃度が減少したための値と判断でき
る。
【0043】〈実験1−1−2〉前述の試作品を長時間
使用した。この耐久試験品の酸素20.6%での電圧電
流特性を図6に示す。
使用した。この耐久試験品の酸素20.6%での電圧電
流特性を図6に示す。
【0044】総電流は、劣化のため印加電圧1.2V以
上において一定電流値である限界電流特性を示し、印加
電圧1.0Vの総電流Iは限界電流特性が得られない。
上において一定電流値である限界電流特性を示し、印加
電圧1.0Vの総電流Iは限界電流特性が得られない。
【0045】補助電流は、劣化のため印加電圧1.6V
以上において一定電流値である限界電流特性を示し、印
加電圧1.0Vの補助電流iは、限界電流特性が得られ
ていない。
以上において一定電流値である限界電流特性を示し、印
加電圧1.0Vの補助電流iは、限界電流特性が得られ
ていない。
【0046】耐久試験品の印加電圧1.0Vでの酸素濃
度−電流特性を図7に示す。総電流は、酸素濃度約18
%以下では酸素濃度に対してほぼ直線関係で変化する
が、酸素濃度約18%以上では酸素濃度に対してほぼ一
定であまり変化しない特性である。そのため、酸素2
0.6%での総電流Iは酸素18.0%での総電流Yと
ほぼ同じ値であり、しかもIもYも設定値Aより小さい
値である。
度−電流特性を図7に示す。総電流は、酸素濃度約18
%以下では酸素濃度に対してほぼ直線関係で変化する
が、酸素濃度約18%以上では酸素濃度に対してほぼ一
定であまり変化しない特性である。そのため、酸素2
0.6%での総電流Iは酸素18.0%での総電流Yと
ほぼ同じ値であり、しかもIもYも設定値Aより小さい
値である。
【0047】一方、補助電流は、電流の低下のため酸素
濃度約10%以下では酸素濃度に対してほぼ直線関係で
変化するが、酸素濃度約10%以上では酸素濃度に対し
てほぼ一定で変化しない特性であつた。そのため、酸素
20.6%での補助電流iは酸素18.0%での補助電
流yとほぼ同じ値であり、iもyも設定値Eより小さ
い。
濃度約10%以下では酸素濃度に対してほぼ直線関係で
変化するが、酸素濃度約10%以上では酸素濃度に対し
てほぼ一定で変化しない特性であつた。そのため、酸素
20.6%での補助電流iは酸素18.0%での補助電
流yとほぼ同じ値であり、iもyも設定値Eより小さ
い。
【0048】さて、ここで設定値E以下の補助電流が得
られたら劣化と判断すると、耐久試験品は酸素濃度約1
8%以上において補助電流は設定値Eより小さい値であ
り劣作していると判断される。従って、警報の発生でセ
ンサ劣化が判明し、総電流IおよびYの値は設定値A以
下の値であり、この値はセンサ劣化が原因の劣化値とし
て明確に処理できる。なお、実施例ではアノード電極を
2分割したが主アノード電極をさらに2分割し面積の小
さい電極側の電流を前述の様に測定しても同様の自己診
断効果があることは言うまでもない。
られたら劣化と判断すると、耐久試験品は酸素濃度約1
8%以上において補助電流は設定値Eより小さい値であ
り劣作していると判断される。従って、警報の発生でセ
ンサ劣化が判明し、総電流IおよびYの値は設定値A以
下の値であり、この値はセンサ劣化が原因の劣化値とし
て明確に処理できる。なお、実施例ではアノード電極を
2分割したが主アノード電極をさらに2分割し面積の小
さい電極側の電流を前述の様に測定しても同様の自己診
断効果があることは言うまでもない。
【0049】その点、従来の補助電流が得られない構成
品は、総電流IおよびYが設定値Aより小さい値となっ
ても、酸素濃度が減少したための値減少かセンサ劣化の
ための値減少か区別ができず、原因不明の値減少としか
処理できない。
品は、総電流IおよびYが設定値Aより小さい値となっ
ても、酸素濃度が減少したための値減少かセンサ劣化の
ための値減少か区別ができず、原因不明の値減少としか
処理できない。
【0050】〈実験1−2〉カソード電極3と主アノー
ド電極4a・補助アノード電極4bの面積を変化させた
図1記載構成の限界電流式酸素センサを試作し、補助電
流を用いて自己診断を行い試作品の劣化が判定できるか
を検討した。
ド電極4a・補助アノード電極4bの面積を変化させた
図1記載構成の限界電流式酸素センサを試作し、補助電
流を用いて自己診断を行い試作品の劣化が判定できるか
を検討した。
【0051】自己診断の可否は、前述の結果をもとに次
の2点を同時に満足する場合のみ自己診断可能と判断し
ている。第1点は、使用初期品の総電流は限界電流が得
られ、その値は酸素濃度に対してほぼ直線関係で変化す
ること。第2点は、補助電流は、センサが正常の時は大
きなイオン電流が得られ、センサが劣化すると小さなイ
オン電流が得られ、しかもその電流値の差が大きく精度
良く識別できることである。
の2点を同時に満足する場合のみ自己診断可能と判断し
ている。第1点は、使用初期品の総電流は限界電流が得
られ、その値は酸素濃度に対してほぼ直線関係で変化す
ること。第2点は、補助電流は、センサが正常の時は大
きなイオン電流が得られ、センサが劣化すると小さなイ
オン電流が得られ、しかもその電流値の差が大きく精度
良く識別できることである。
【0052】試作品の電極面積とその面積比率自己診断
の可否結果を(表1)に示す。自己診断の可否は、◎印
は簡単に自己診断できその精度が高い、大きな○印は自
己診断できる、小さなo印は無理すれば自己診断でき
る、×は自己診断ができないで表現している。
の可否結果を(表1)に示す。自己診断の可否は、◎印
は簡単に自己診断できその精度が高い、大きな○印は自
己診断できる、小さなo印は無理すれば自己診断でき
る、×は自己診断ができないで表現している。
【0053】
【表1】
【0054】本発明である試作品番号2・3・4・5・
8・9は、自己診断ができる。これら試作品は、補助ア
ノード電極の面積が主アノード電極の面積の0.13倍
以上で0.94倍以下であり、しかも主アノード電極お
よび補助アノード電極の合計面積がカソード電極の面積
より0.5倍以上大きくしかも2.0倍以下である。こ
れは次の理由にもとづく。
8・9は、自己診断ができる。これら試作品は、補助ア
ノード電極の面積が主アノード電極の面積の0.13倍
以上で0.94倍以下であり、しかも主アノード電極お
よび補助アノード電極の合計面積がカソード電極の面積
より0.5倍以上大きくしかも2.0倍以下である。こ
れは次の理由にもとづく。
【0055】補助アノード電極の面積が主アノード電極
の面積の0.13倍未満であると、補助電流が小さくな
り過ぎて自己診断の精度が悪くなり誤診断が起こった。
逆に、補助アノード電極の面積が主アノード電極の面積
の0.94倍を超えて大きいと、補助電流はセンサの正
常または劣化に関わらず大きな電流が得られ、しかも両
者の差が小さく自己診断の精度が悪くなり誤診断が起こ
った。
の面積の0.13倍未満であると、補助電流が小さくな
り過ぎて自己診断の精度が悪くなり誤診断が起こった。
逆に、補助アノード電極の面積が主アノード電極の面積
の0.94倍を超えて大きいと、補助電流はセンサの正
常または劣化に関わらず大きな電流が得られ、しかも両
者の差が小さく自己診断の精度が悪くなり誤診断が起こ
った。
【0056】一方、主アノード電極および補助アノード
電極の合計面積がカソード電極の面積より0.5倍未満
で小さいと、総電流は限界電流が得られにくくなり酸素
濃度の測定がうまくできなかった。しかも全アノード電
極の面積が小さいため、電流は抵抗の小さい大面積側に
多く流れようとして電流の分布バランスが変化し、電流
の多くが面積の大きい主アノード電極に流れて補助電流
が微小となり誤診断が起こった。逆に、主アノード電極
および補助アノード電極の合計面積がカソード電極の面
積より2倍を超えて大きいと、カソード電極の面積が小
さいため電流は抵抗の小さい大面積側に多く流れようと
して電流の分布バランスが変化し、電流の多くが面積の
大きい主アノード電極に流れて補助電流が微小となり誤
診断が起こった。
電極の合計面積がカソード電極の面積より0.5倍未満
で小さいと、総電流は限界電流が得られにくくなり酸素
濃度の測定がうまくできなかった。しかも全アノード電
極の面積が小さいため、電流は抵抗の小さい大面積側に
多く流れようとして電流の分布バランスが変化し、電流
の多くが面積の大きい主アノード電極に流れて補助電流
が微小となり誤診断が起こった。逆に、主アノード電極
および補助アノード電極の合計面積がカソード電極の面
積より2倍を超えて大きいと、カソード電極の面積が小
さいため電流は抵抗の小さい大面積側に多く流れようと
して電流の分布バランスが変化し、電流の多くが面積の
大きい主アノード電極に流れて補助電流が微小となり誤
診断が起こった。
【0057】なお上記の関係は、図1記載のように補助
アノード電極と主アノード電極を、酸素拡散通路に対し
て固体電解質体を介しての対面において酸素分子の拡散
流れにそって前流と後流の関係とし、少なくともカソー
ド電極の対面になるように配置した試作品での関係であ
る。
アノード電極と主アノード電極を、酸素拡散通路に対し
て固体電解質体を介しての対面において酸素分子の拡散
流れにそって前流と後流の関係とし、少なくともカソー
ド電極の対面になるように配置した試作品での関係であ
る。
【0058】参考のため、主アノード電極と補助アノー
ド電極を、酸素拡散通路に対して固体電解質体を介して
の対面において酸素分子の拡散流れに沿わない他場所に
配置した限界電流式酸素センサを試作したところ、補助
電流が微小な電流値となって自己診断ができなかった。
これは、補助アノード電極が酸素分子の拡散流れ以外の
場所に配置されたため、電流の分布バランスが変化して
電流の多くが面積の大きい主アノード電極に流れて補助
電流が微小となるためである。
ド電極を、酸素拡散通路に対して固体電解質体を介して
の対面において酸素分子の拡散流れに沿わない他場所に
配置した限界電流式酸素センサを試作したところ、補助
電流が微小な電流値となって自己診断ができなかった。
これは、補助アノード電極が酸素分子の拡散流れ以外の
場所に配置されたため、電流の分布バランスが変化して
電流の多くが面積の大きい主アノード電極に流れて補助
電流が微小となるためである。
【0059】さらに参考のため、主アノード電極と補助
アノード電極を、カソード電極の対面できない他場所に
配置した限界電流式酸素センサを試作したところ、補助
電流が微小な電流値となって自己診断ができなかった。
これは、アノード電極がカソード電極の対面でない他場
所に配置されたため、電流の分布バランスが変化して電
流の多くが面積の大きい主アノード電極に流れて補助電
流が微小となるためである。
アノード電極を、カソード電極の対面できない他場所に
配置した限界電流式酸素センサを試作したところ、補助
電流が微小な電流値となって自己診断ができなかった。
これは、アノード電極がカソード電極の対面でない他場
所に配置されたため、電流の分布バランスが変化して電
流の多くが面積の大きい主アノード電極に流れて補助電
流が微小となるためである。
【0060】〈実験1−3〉主アノード電極4aと補助
アノード電極4bの配置関係を入れ替えたセンサを試作
した。主アノード電極4aの面積は23mm2、補助アノ
ード電極4bの面積は12mm2、カソード電極3の面積
は35mm2である。主アノード電極と補助アノード電極
は、図1記載のように酸素拡散通路に対して固体電解質
を介しての対面において酸素分子の拡散流れにそって配
置されており、カソード電極に対しての対面に少なくと
もある。
アノード電極4bの配置関係を入れ替えたセンサを試作
した。主アノード電極4aの面積は23mm2、補助アノ
ード電極4bの面積は12mm2、カソード電極3の面積
は35mm2である。主アノード電極と補助アノード電極
は、図1記載のように酸素拡散通路に対して固体電解質
を介しての対面において酸素分子の拡散流れにそって配
置されており、カソード電極に対しての対面に少なくと
もある。
【0061】試作品のアノード電極配置関係とその自己
診断の可否結果を(表2)に示す。主アノード電極4a
と補助アノード電極4bは、どちらが前流後流の配置関
係になっても自己診断ができた。
診断の可否結果を(表2)に示す。主アノード電極4a
と補助アノード電極4bは、どちらが前流後流の配置関
係になっても自己診断ができた。
【0062】
【表2】
【0063】(実施例2)図8は、本発明の実施例2で
ある限界電流式酸素センサの自己診断装置の構成図であ
る。
ある限界電流式酸素センサの自己診断装置の構成図であ
る。
【0064】実施例1と異なる点は3点ある。第1点
は、固体電解質体2の片面側に面積の大なる主カソード
電極3aと面積の小なる補助カソード電極3bが、他面
側に1個のアノード電極4が形成されていることであ
る。第2点は、2個のカソード電極3a・3bとアノー
ド電極4との間に電圧を印加した際の電流を総電流値と
し、総電流検出部8で検出することである。第3点は、
補助カソード電極3bとアノード電極4に電圧を印加し
た際の電流を補助電流値とし、補助電流検出部9で検出
することである。
は、固体電解質体2の片面側に面積の大なる主カソード
電極3aと面積の小なる補助カソード電極3bが、他面
側に1個のアノード電極4が形成されていることであ
る。第2点は、2個のカソード電極3a・3bとアノー
ド電極4との間に電圧を印加した際の電流を総電流値と
し、総電流検出部8で検出することである。第3点は、
補助カソード電極3bとアノード電極4に電圧を印加し
た際の電流を補助電流値とし、補助電流検出部9で検出
することである。
【0065】なお、補助カソード電極の面積は、主カソ
ード電極の面積の0.13倍以上であり0.94倍以下
である。またアノード電極の面積は、主カソード電極お
よび補助カソード電極の合計面積の0.6倍以上であり
2倍以下である。さらに主カソード電極と補助カソード
電極は、酸素拡散通路に対して酸素分子の拡散流れにそ
って配置し、しかもアノード電極に対して固体電解質体
を介しての少なくとも対面に配置した。
ード電極の面積の0.13倍以上であり0.94倍以下
である。またアノード電極の面積は、主カソード電極お
よび補助カソード電極の合計面積の0.6倍以上であり
2倍以下である。さらに主カソード電極と補助カソード
電極は、酸素拡散通路に対して酸素分子の拡散流れにそ
って配置し、しかもアノード電極に対して固体電解質体
を介しての少なくとも対面に配置した。
【0066】なお、実施例1と同一符号のものは同一構
造および機能を有しており、説明は省略する。また、自
己診断装置の動作状態も実施例1の図2と同一であり説
明は省略する。
造および機能を有しており、説明は省略する。また、自
己診断装置の動作状態も実施例1の図2と同一であり説
明は省略する。
【0067】〈実験2−1〉主カソード電極3aの面積
が23mm2、補助カソード電極3bの面積が12mm2、ア
ノード電極4の面積が35mm2、である図8記載の限界
電流式酸素センサを試作した。この試作品は、図3記載
の酸素拡散通路を有する限界電流式酸素センサを基本と
しており、カソード電極を2個しアノード電極を1個と
した点のみが異なり、他はすべて同一である。
が23mm2、補助カソード電極3bの面積が12mm2、ア
ノード電極4の面積が35mm2、である図8記載の限界
電流式酸素センサを試作した。この試作品は、図3記載
の酸素拡散通路を有する限界電流式酸素センサを基本と
しており、カソード電極を2個しアノード電極を1個と
した点のみが異なり、他はすべて同一である。
【0068】この限界電流式酸素センサの使用初期にお
ける酸素20.6%での電圧電流特性は、図4記載の特
性と概略同じある。また、使用初期における印加電圧
1.0Vでの酸素濃度−電流特性も図5記載の特性と概
略同じである。
ける酸素20.6%での電圧電流特性は、図4記載の特
性と概略同じある。また、使用初期における印加電圧
1.0Vでの酸素濃度−電流特性も図5記載の特性と概
略同じである。
【0069】この試作品を長時間使用した。耐久試験品
の酸素20.6%での電圧電流特性とは、図6記載の特
性と概略同じである。また、印加電圧1.0Vでの酸素
濃度−電流特性は、図7記載の特性と概略同じである。
の酸素20.6%での電圧電流特性とは、図6記載の特
性と概略同じである。また、印加電圧1.0Vでの酸素
濃度−電流特性は、図7記載の特性と概略同じである。
【0070】これら特性が実施例1の特性と概略同じで
ある理由は、実施例1はアノード電極を分割し実施例2
はカソード電極を分割した点以外は電極面積やその分割
割合・配置・酸素拡散通路寸法などすべて同じであるた
めである。具体的には予めカソード電極を大小2個とア
ノード電極を大小2個としたものを試作し、実験1−1
では大小2個のカソード電極を1個のカソード電極とし
て使用して評価し、実験2−1では大小2個のアノード
電極を1個のアノード電極として使用して評価してい
る。そのため、両者はほぼ同じ特性となっている。
ある理由は、実施例1はアノード電極を分割し実施例2
はカソード電極を分割した点以外は電極面積やその分割
割合・配置・酸素拡散通路寸法などすべて同じであるた
めである。具体的には予めカソード電極を大小2個とア
ノード電極を大小2個としたものを試作し、実験1−1
では大小2個のカソード電極を1個のカソード電極とし
て使用して評価し、実験2−1では大小2個のアノード
電極を1個のアノード電極として使用して評価してい
る。そのため、両者はほぼ同じ特性となっている。
【0071】さて、ここで設定値E以上の補助電流が得
られたら正常に動作していると判断させる。作用初期品
は酸素約18%以上において、補助電流i0とy0が設定
値E以上の値であるためセンサは正常に動作していると
判断され、総電流が設定値A以下のy0となってもこの
y0は酸素濃度が減少したための値と判断される。
られたら正常に動作していると判断させる。作用初期品
は酸素約18%以上において、補助電流i0とy0が設定
値E以上の値であるためセンサは正常に動作していると
判断され、総電流が設定値A以下のy0となってもこの
y0は酸素濃度が減少したための値と判断される。
【0072】一方、耐久品は酸素約18%以上におい
て、補助電流iもyも設定値Eより小さい値であり、劣
化動作していると判断される。従って、警報の発生でセ
ンサ劣化が判明し、総電流IおよびYの値をセンサ劣化
が原因の劣化値として明確に処理できる。なお、実施例
ではカソード電極を2分割したが主カソード電極をさら
に2分割し面積の小さい電極側の電流を前述の様に測定
しても同様の自己診断効果があることは言うまでもな
い。
て、補助電流iもyも設定値Eより小さい値であり、劣
化動作していると判断される。従って、警報の発生でセ
ンサ劣化が判明し、総電流IおよびYの値をセンサ劣化
が原因の劣化値として明確に処理できる。なお、実施例
ではカソード電極を2分割したが主カソード電極をさら
に2分割し面積の小さい電極側の電流を前述の様に測定
しても同様の自己診断効果があることは言うまでもな
い。
【0073】その点、従来の補助電流が得られない構成
品は、総電流IおよびYが設定値Aより小さい値となっ
ても、酸素濃度が減少したための値減少かセンサ劣化の
ための値減少か区別ができず、原因不明の値減少としか
処理できない。
品は、総電流IおよびYが設定値Aより小さい値となっ
ても、酸素濃度が減少したための値減少かセンサ劣化の
ための値減少か区別ができず、原因不明の値減少としか
処理できない。
【0074】〈実験2−2〉主カソード電極3a・補助
カソード電極3b・アノード電極4の面積を変化させた
図8記載の限界電流式酸素センサを試作し、補助電流を
用いて自己診断を行い試作品の劣化が判定できるかを検
討した。
カソード電極3b・アノード電極4の面積を変化させた
図8記載の限界電流式酸素センサを試作し、補助電流を
用いて自己診断を行い試作品の劣化が判定できるかを検
討した。
【0075】試作品の電極面積と面積比率自己診断の可
否結果を(表3)に示す。自己診断の可否は、前述の実
験1−2記載の判断基準と同じである。本発明である試
作品番号21・22・23・24・27・28は、自己
診断ができる。
否結果を(表3)に示す。自己診断の可否は、前述の実
験1−2記載の判断基準と同じである。本発明である試
作品番号21・22・23・24・27・28は、自己
診断ができる。
【0076】
【表3】
【0077】これら試作品は、補助カソード電極の面積
が主カソード電極の面積の0.13倍以上で0.94倍
以下であり、しかもアノード電極の面積が主カソード電
極および補助カソード電極の合計面積の0.6倍以上で
しかも2倍以下ある。これは次の理由にもとづく。
が主カソード電極の面積の0.13倍以上で0.94倍
以下であり、しかもアノード電極の面積が主カソード電
極および補助カソード電極の合計面積の0.6倍以上で
しかも2倍以下ある。これは次の理由にもとづく。
【0078】補助カソード電極の面積が主カソード電極
の面積の0.13倍未満であると、補助電流が小さくな
り過ぎて自己診断の精度が悪くなり誤診断が起こった。
一方、補助カソード電極の面積が主カソード電極の面積
の0.94倍を超えて大きいと補助電流は補助電流はセ
ンサの正常または劣化に関わらず大きな電流が得られ、
しかも両者の差が小さくなって自己診断の精度が悪くな
り誤診断が起こった。
の面積の0.13倍未満であると、補助電流が小さくな
り過ぎて自己診断の精度が悪くなり誤診断が起こった。
一方、補助カソード電極の面積が主カソード電極の面積
の0.94倍を超えて大きいと補助電流は補助電流はセ
ンサの正常または劣化に関わらず大きな電流が得られ、
しかも両者の差が小さくなって自己診断の精度が悪くな
り誤診断が起こった。
【0079】アノード電極の面積が主カソード電極と補
助カソード電極の合計面積の0.6倍未満であると、総
電流は限界電流が得られにくくなり酸素濃度の測定がう
まくできなかった。しかもアノード電極の面積が小さい
ため、電流は抵抗の小さい大面積側に多く流れようとし
て電流の分布バランスが変化し、電流の多くが面積の大
きい主カソード電極に流れて補助電流が微小となり誤診
断が起こった。
助カソード電極の合計面積の0.6倍未満であると、総
電流は限界電流が得られにくくなり酸素濃度の測定がう
まくできなかった。しかもアノード電極の面積が小さい
ため、電流は抵抗の小さい大面積側に多く流れようとし
て電流の分布バランスが変化し、電流の多くが面積の大
きい主カソード電極に流れて補助電流が微小となり誤診
断が起こった。
【0080】逆に、アノード電極の面積が主カソード電
極および補助カソード電極の合計面積がより2倍を超え
て大きいと、全カソード電極の面積が小さいため電流は
抵抗の小さい大面積側に多く流れようとして電流の分布
バランスが変化し、電流の多くが面積の大きい主カソー
ド電極に流れて補助電流が微小となり誤診断が起こっ
た。
極および補助カソード電極の合計面積がより2倍を超え
て大きいと、全カソード電極の面積が小さいため電流は
抵抗の小さい大面積側に多く流れようとして電流の分布
バランスが変化し、電流の多くが面積の大きい主カソー
ド電極に流れて補助電流が微小となり誤診断が起こっ
た。
【0081】なお上記の関係は、図8記載のように補助
カソード電極と主カソード電極とを、酸素拡散通路から
の酸素分子の拡散流れにそって前流と後流の関係とし、
少なくともアノード電極の対面になるように配置した試
作品での関係である。
カソード電極と主カソード電極とを、酸素拡散通路から
の酸素分子の拡散流れにそって前流と後流の関係とし、
少なくともアノード電極の対面になるように配置した試
作品での関係である。
【0082】〈実験2−3〉限界電流式酸素センサにお
いて、主カソード電極3aと補助カソード電極3bの配
置関係を入れ替えたものを試作した。主カソード電極3
aの面積は23mm2、補助カソード電極3bの面積は1
2mm2、アノード電極4の面積は35mm2である。主カソ
ード電極と補助カソード電極は、図8記載の様に酸素拡
散通路からの酸素分子の拡散流れにそって配置されてお
り、しかもアノード電極に対して対面に少なくともあ
る。
いて、主カソード電極3aと補助カソード電極3bの配
置関係を入れ替えたものを試作した。主カソード電極3
aの面積は23mm2、補助カソード電極3bの面積は1
2mm2、アノード電極4の面積は35mm2である。主カソ
ード電極と補助カソード電極は、図8記載の様に酸素拡
散通路からの酸素分子の拡散流れにそって配置されてお
り、しかもアノード電極に対して対面に少なくともあ
る。
【0083】試作品のカソード電極配置関係とその自己
診断の可否結果を(表4)に示す。主カソード電極3a
と補助カソード電極3bは、どちらが前流後流の配置関
係になっても自己診断ができた。
診断の可否結果を(表4)に示す。主カソード電極3a
と補助カソード電極3bは、どちらが前流後流の配置関
係になっても自己診断ができた。
【0084】
【表4】
【0085】参考のため主カソード電極と補助カソード
電極を、アノード電極の対面でない他場所に配置した限
界電流式酸素センサを試作したところ、補助電流が微小
な電流値となり自己診断ができなかった。これはカソー
ド電極がアノード電極の対面でない他場所に配置された
ため、電流の分布バランスが変化して電流の多くが面積
の大きい主カソード電極に流れて補助電流が微小となる
ためである。
電極を、アノード電極の対面でない他場所に配置した限
界電流式酸素センサを試作したところ、補助電流が微小
な電流値となり自己診断ができなかった。これはカソー
ド電極がアノード電極の対面でない他場所に配置された
ため、電流の分布バランスが変化して電流の多くが面積
の大きい主カソード電極に流れて補助電流が微小となる
ためである。
【0086】なお、実施例1も実施例2も、本発明の効
果が顕著に表れる図3記載構造の酸素拡散通路を有する
限界電流式酸素センサでの効果を記載したが、他構成の
限界電流式酸素センサでも同様の効果があることは言う
までもない。
果が顕著に表れる図3記載構造の酸素拡散通路を有する
限界電流式酸素センサでの効果を記載したが、他構成の
限界電流式酸素センサでも同様の効果があることは言う
までもない。
【0087】
(1)本発明は、補助アノード電極を併設しそこから得
られる補助電流値が設定値より大きいか小さいかを比較
することで、限界電流式酸素センサが正常動作か劣化動
作かの自己診断が1種類の直流電源を用いて簡単にでき
る。しかも、この補助アノード電極は、酸素濃度の検出
に用いる総電流値を得るためのアノード電極にも活用し
ているため、補助アノード電極は2つの機能を持ったア
ノード電極として有効に利用できる。従って、全アノー
ド電極の面積が大きくなり、面積が大きい分だけ電極劣
化に強くなり、限界電流式酸素センサのアノード電極劣
化に関する耐久信頼性が向上する。そして、自己診断
は、限界電流式酸素センサの動作を停止することなく、
酸素濃度を常時測定しながら自己診断しており、得られ
る酸素濃度の信憑性が高い。また、主アノード電極と補
助アノード電極の面積割合とその配置、カソード電極と
の面積割合とその配置、酸素拡散通路に対する電極配置
等を最適化したため補助電流値が最適値になり高い精度
で自己診断ができる。
られる補助電流値が設定値より大きいか小さいかを比較
することで、限界電流式酸素センサが正常動作か劣化動
作かの自己診断が1種類の直流電源を用いて簡単にでき
る。しかも、この補助アノード電極は、酸素濃度の検出
に用いる総電流値を得るためのアノード電極にも活用し
ているため、補助アノード電極は2つの機能を持ったア
ノード電極として有効に利用できる。従って、全アノー
ド電極の面積が大きくなり、面積が大きい分だけ電極劣
化に強くなり、限界電流式酸素センサのアノード電極劣
化に関する耐久信頼性が向上する。そして、自己診断
は、限界電流式酸素センサの動作を停止することなく、
酸素濃度を常時測定しながら自己診断しており、得られ
る酸素濃度の信憑性が高い。また、主アノード電極と補
助アノード電極の面積割合とその配置、カソード電極と
の面積割合とその配置、酸素拡散通路に対する電極配置
等を最適化したため補助電流値が最適値になり高い精度
で自己診断ができる。
【0088】(2)本発明は、補助カソード電極を併設
しそこから得られる補助電流値が設定値より大きいか小
さいかを比較することで、限界電流式酸素センサが正常
動作か劣化動作かの自己診断が1種類の直流電源を用い
て簡単にできる。しかも、この補助カソード電極は、酸
素濃度の検出に用いる総電流値を得るためのカソード電
極にも活用しているため、補助カソード電極は2つの機
能を持ったカソード電極として有効に利用できる。従っ
て、全カソード電極の面積が大きくなり、面積が大きい
分だけ電極劣化に強くなり、限界電流式酸素センサのカ
ソード電極劣化に関する耐久信頼性が向上する。そし
て、自己診断は、限界電流式酸素センサの動作を停止す
ることなく、酸素濃度を常時測定しながら自己診断して
おり、得られる酸素濃度の信憑性が高い。また、主カソ
ード電極と補助カソード電極の面積割合とその配置、ア
ノード電極との面積割合とその配置、酸素拡散通路に対
する電極配置等を最適化したため補助電流値が最適値に
なり高い精度で自己診断ができる。
しそこから得られる補助電流値が設定値より大きいか小
さいかを比較することで、限界電流式酸素センサが正常
動作か劣化動作かの自己診断が1種類の直流電源を用い
て簡単にできる。しかも、この補助カソード電極は、酸
素濃度の検出に用いる総電流値を得るためのカソード電
極にも活用しているため、補助カソード電極は2つの機
能を持ったカソード電極として有効に利用できる。従っ
て、全カソード電極の面積が大きくなり、面積が大きい
分だけ電極劣化に強くなり、限界電流式酸素センサのカ
ソード電極劣化に関する耐久信頼性が向上する。そし
て、自己診断は、限界電流式酸素センサの動作を停止す
ることなく、酸素濃度を常時測定しながら自己診断して
おり、得られる酸素濃度の信憑性が高い。また、主カソ
ード電極と補助カソード電極の面積割合とその配置、ア
ノード電極との面積割合とその配置、酸素拡散通路に対
する電極配置等を最適化したため補助電流値が最適値に
なり高い精度で自己診断ができる。
【図1】本発明の実施例1の限界電流式酸素センサの自
己診断装置の構成図
己診断装置の構成図
【図2】同自己診断装置の制御流れ図
【図3】同自己診断装置の限界電流式酸素センサの一部
破断斜視図
破断斜視図
【図4】同自己診断装置の効果特性図
【図5】同自己診断装置の効果特性図
【図6】同自己診断装置効果特性図
【図7】同自己診断装置の効果特性図
【図8】本発明の実施例2の限界電流式酸素センサの自
己診断装置の構成図
己診断装置の構成図
【図9】従来の限界電流式酸素センサと作動装置の構成
図
図
1 限界電流式酸素センサ 2 酸素イオン導電性固体電解質体 3 カソード電極 3a 主カソード電極 3b 補助カソード電極 4 アノード電極 4a 主アノード電極 4b 補助アノード電極 5 酸素拡散通路 6 酸素拡散制限体 7 直流電源部 8 総電流検出部 9 補助電流検出部 10 比較部 11 警報部 15 螺旋型スペーサ 16 シール板
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−311177(JP,A) 特開 平2−114167(JP,A) 特開 平9−43192(JP,A) 特開 平9−159648(JP,A) 特開 平5−119018(JP,A) 特開 平2−12049(JP,A) 特開 平2−32242(JP,A) 特開 昭60−218058(JP,A) 特開 昭60−224051(JP,A) 特開 平8−178896(JP,A) 特開 平5−5718(JP,A) 特開 平1−262460(JP,A) 特開 平4−69567(JP,A) 特開 平9−274006(JP,A) 特開 平6−201643(JP,A) 特開 平6−201644(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/26 391 G01N 27/41
Claims (10)
- 【請求項1】面積の大なる主アノード電極および面積の
小なる補助アノード電極ならびにカソード電極を有する
限界電流式酸素センサと、前記各電極に電圧を印加する
直流電源部と、前記2個のアノード電極と前記カソード
電極に前記直流電源部により電圧を印加した際の電流値
を検出し酸素濃度の検出に活用するための総電流検出部
と、前記補助アノード電極と前記カソード電極に前記直
流電源部により電圧を印加した際の補助電流値を検出す
る補助電流検出部と、前記補助電流検出部で得られる補
助電流値を予め記憶させた設定値と比較する比較部と、
前記比較部において補助電流値が予め記憶させた設定値
以下の場合は警報を発する警報部とを有する限界電流式
酸素センサの自己診断装置。 - 【請求項2】補助アノード電極の面積が、主アノード電
極の面積の0.13倍以上であり、0.94倍以下であ
る請求項1記載の限界電流式酸素センサの自己診断装
置。 - 【請求項3】カソード電極の面積が、主アノード電極と
補助アノード電極の合計面積の0.5倍以上であり2倍
以下である請求項1記載の限界電流式酸素センサの自己
診断装置。 - 【請求項4】主アノード電極と補助アノード電極が、酸
素拡散通路に対して固体電解質体を介しての対面におい
て酸素分子の拡散流れにそって配置された請求項1記載
の限界電流式酸素センサの自己診断装置。 - 【請求項5】主アノード電極と補助アノード電極が、カ
ソード電極に対して固体電解質体を介しての少なくとも
対面に配置された請求項1記載の限界電流式酸素センサ
の自己診断装置。 - 【請求項6】面積の大なる主カソード電極と面積の小な
る補助カソード電極とアノード電極を有する限界電流式
酸素センサと、前記各電極に電圧を印加する直流電源部
と、前記2個のカソード電極と前記アノード電極に前記
直流電源部により電圧を印加した際の総電流値を検出し
酸素濃度の検出に活用するための総電流検出部と、前記
補助カソード電極と前記アノード電極に前記直流電源部
により電圧を印加した際の補助電流値を検出する補助電
流検出部と、前記補助電流検出部で得られる補助電流値
を予め記憶させた設定値と比較する比較部と、前記比較
部において補助電流値が予め記憶させた設定値以下の場
合は警報を発する警報部と、を有する限界電流式酸素セ
ンサの自己診断装置。 - 【請求項7】補助カソード電極の面積が、主カソード電
極の面積の0.13倍以上であり0.94倍以下である
請求項6記載の限界電流式酸素センサの自己診断装置。 - 【請求項8】アノード電極の面積が、主カソード電極と
補助カソード電極の合計面積の0.6倍以上であり2倍
以下である請求項6記載の限界電流式酸素センサの自己
診断装置。 - 【請求項9】主カソード電極と補助カソード電極が、ア
ノード電極に対して固体電解質体を介しての少なくとも
対面に配置された請求項6記載の限界電流式酸素センサ
の自己診断装置。 - 【請求項10】限界電流式酸素センサの酸素拡散制限体
が、酸素イオン導電性固体電解質体の片側に位置しカソ
ード電極を囲み始端と終端がお互いに間隔を有するよう
に配置された螺旋型スペーサと、前記螺旋型スペーサの
上部に配置されたシール体とから構成され、1個の酸素
拡散通路が前記固体電解質体と前記螺旋型スペーサの相
対向する隔壁と前記シール体とで囲まれる螺旋型空間に
形成されている請求項1または請求項6記載の限界電流
式酸素センサの自己診断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8152058A JP3031248B2 (ja) | 1996-06-13 | 1996-06-13 | 限界電流式酸素センサの自己診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP8152058A JP3031248B2 (ja) | 1996-06-13 | 1996-06-13 | 限界電流式酸素センサの自己診断装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH102873A JPH102873A (ja) | 1998-01-06 |
JP3031248B2 true JP3031248B2 (ja) | 2000-04-10 |
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ID=15532139
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP8152058A Expired - Fee Related JP3031248B2 (ja) | 1996-06-13 | 1996-06-13 | 限界電流式酸素センサの自己診断装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3031248B2 (ja) |
-
1996
- 1996-06-13 JP JP8152058A patent/JP3031248B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH102873A (ja) | 1998-01-06 |
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