JP3066496B1 - 脂肪族ポリエステル及びその製造方法 - Google Patents

脂肪族ポリエステル及びその製造方法

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嘉一 池田
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    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
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Abstract

【要約】 【課題】 開環重合により環状ラクトンから高分子量ポ
リエステル及びポリエステル共重合体を製造する方法を
提供する。 【解決手段】 触媒を用いずに、下記一般式(1) 【化1】 (式中、nは1、3又は4の数を示す)で表される環状
ラクトンを少なくとも200MPaの高圧条件下で反応
させることを特徴とする高分子量ポリエステルの製造方
法。無触媒下又は非金属系エステル化触媒の存在下で下
記一般式(2) 【化2】 (式中、nは1、2、3又は4の数を示す)で表される
環状ラクトンのうち2種類以上のラクトン混合物を少な
くとも200MPa高圧条件下で反応させることを特徴
とする高分子量ポリエステル共重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は包装材料、園芸、農
業、酪農、漁業、土木材料、及び医療材料等としての用
途が期待されるポリエステルの製造方法及び新規ポリエ
ステル共重合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで触媒なしの重合法では高分子量
のポリエステルは得られないとされてきた(G.L. Brode
and J.V. Koleske, J.Macromol. Sci.-Chem., A6, pp.
1109-1144(1972年))。また、重合開始剤として活性水
素を持つエチレングリコールを使用したε−カプロラク
トンの開環重合では分子量およそ5000のポリエステ
ルしか得られなかった(特許第5910号)。そこで高
分子量のポリエステルを得るために触媒として、有機金
属触媒が用いられてきた。この方法で現在10万以上の
分子量を持つポリエステルが得られる。しかしながら、
得られたポリエステルを環境中で分解させるような生分
解性ポリエステルとしての用途を考えた場合、製造行程
に触媒もしくは触媒中の金属を除去する必要が生ずる。
また、濾過などの操作で分離した場合においてもppb
以下の量での完全な除去ができる必要が生ずる。そこで
金属を含まない触媒、もしくは触媒を全く用いない重合
法で高分子量のポリエステルを得る方法が望まれてい
た。
【0003】また、2種類以上の環状ラクトンから製造
されるポリエステル共重合体に関しても前述と同様の方
法が望まれているが、5員環のラクトンであるγ−ブチ
ロラクトンと他の環状ラクトンとの共重合体に関して
は、4員環ラクトンとγ−ブチロラクトンの共重合にお
いて三フッ化ホウ素エチルエーテルを触媒として用いる
方法が知られているが、γ−ブチロラクトンは最大56
%しか導入することができず又得られるポリマーの数平
均分子量は840から4250であった(浦川ら、Poly
mer Preprints, Japan 42, 3721(1993年))。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、開環重合に
より環状ラクトンから高分子量ポリエステル及びポリエ
ステル共重合体を製造する方法を提供するとともに、新
規ポリエステル共重合体を提供することをその課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明によれば、触媒を用いずに、下記
一般式(1)
【化8】 (式中、nは1、3又は4の数を示す)で表される環状
ラクトンを少なくとも200MPaの高圧条件下で反応
させることを特徴とする高分子量ポリエステルの製造方
法が提供される。また、本発明によれば、非金属系エス
テル化触媒を用いて、下記一般式(1)
【化9】 (式中、nは1、3又は4の数を示す)で表される環状
ラクトンを少なくとも200MPa高圧条件下で反応さ
せることを特徴とする高分子量ポリエステルの製造方法
が提供される。さらに、本発明によれば、無触媒下又は
非金属系エステル化触媒の存在下で下記一般式(2)
【化10】 (式中、nは1、2、3又は4の数を示す)で表される
環状ラクトンのうち2種類以上のラクトン混合物を少な
くとも200MPa高圧条件下で反応させることを特徴
とする高分子量ポリエステル共重合体の製造方法が提供
される。さらにまた、本発明によれば、下記一般式
(1)
【化11】 (式中、nは1、2、3又は4の数を示す)で表される
環状ラクトン又はその少なくとも2種のラクトン混合物
と、スピクリスポール酸との共重合体からなり、該スピ
クリスポール酸の割合が該環状ラクトンに対して0.0
1〜10モル%であるポリエステル共重合体が提供され
る。さらにまた、本発明によれば、下記一般式(2)
【化12】 (式中、nは1、2、3又は4の数を示す)で表される
環状ラクトン又はその少なくとも2種のラクトン混合物
と、下記一般式(3)
【化13】 (式中、nは1、2、3又は4の数を示す)で表される
スピロジラクトンとの共重合体からなり、該スピロジラ
クトンの割合が該環状ラクトンに対して0.01〜10
モル%であるポリエステル共重合体が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いる環状ラクトンは、
前記一般式(2)で表される。前記一般式(2)におけ
るnの数に対応する環状ラクトンの具体的化合物各を示
すと、n=1のときはβ−プロピオラクトン、n=2の
ときはγ−ブチロラクトン、n=3のときはδ−バレロ
ラクトン、n=4のときはε−カプロラクトンである。
【0007】本発明の第1の方法は、前記一般式(1)
で表される環状ラクトン(n=1、3又は4)を無触媒
下で、高圧下で加熱して開環重合反応させる方法であ
る。反応圧力としては、少なくとも200MPa、好ま
しくは800MPaの圧力が用いられる。その上限値は
特に制約されないが、通常、2,000MPa程度であ
る。反応温度としては、40〜200℃、好ましくは1
00〜160℃の温度が採用される。反応時間として
は、10時間以上、好ましくは15時間以上が採用され
る。その上限値は特に制約されないが、通常、70時間
程度である。前記のようにして、数平均分子量が1万以
上、好ましくは3万以上のポリエステルを得ることがで
きる。このポリエステルの数平均分子量の上限値は、通
常、10万程度である。
【0008】本発明の第2の方法は、前記一般式(1)
で表される環状ラクトン(n=1、3又は4)を非金属
系エステル化触媒の存在下で、高圧下で加熱して開環重
合反応させる方法である。反応圧力としては、少なくと
も200MPa、好ましくは400MPaの圧力が用い
られる。その上限値は特に制約されないが、通常、2,
000MPa程度である。反応温度としては、40〜2
00℃、好ましくは100〜160℃の温度が採用され
る。反応時間としては、10時間以上、好ましくは15
時間以上が採用される。その上限値は特に制約されない
が、通常、70時間程度である。
【0009】非金属系エステル化触媒としては、金属を
含有しないものであればどのようなものでも用いること
ができるが、有機酸や有機塩基、ホウ素のハロゲン化物
が好ましく用いられる。有機酸としては、炭素数1〜1
0、好ましくは1〜4の脂肪族及び芳香族カルボン酸が
用いられる。このような有機酸の具体例としては、ギ
酸、酢酸の他、プロピオン酸、安息香酸等が挙げられ
る。その使用量は、環状ラクトンに対して、0.01〜
10モル%、好ましくは0.01〜1モル%である。有
機塩基としては、炭素数1〜20、好ましくは2〜10
の脂肪族及び芳香族アミンが用いられる。このような有
機塩基の具体例としては、トリエチレンアミン、DBN
(1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネ
ン)、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]
−7−ウンデセン)等が挙げられる。その使用量は、環
状ラクトンに対して、0.01〜10モル%、好ましく
は0.01〜1モル%である。ホウ素のハロゲン化物と
しては、フッ化物、例えば三フッ化ホウ素等が好ましく
用いられる。その使用量は、環状ラクトンに対して、
0.01〜5モル%、好ましくは0.01〜1モル%で
ある。本発明で用いる非金属系エステル化触媒は、有機
溶媒との混合物(溶液)として用いることもできる。こ
の場合の有機溶媒としては、エーテル、炭化水素、ジク
ロロメタン、トルエン等が挙げられる。
【0010】前記のようにして、数平均分子量が1万以
上、好ましくは3万以上のポリエステルを得ることがで
きる。このポリエステルの数平均分子量の上限値は、通
常、10万程度である。
【0011】本発明の第3の方法は、前記一般式(2)
で表される環状ラクトン(n=1、2、3又は4)のう
ちの少なくとも2種の混合物を、無触媒下又は触媒の存
在下で、高圧下で加熱して開環重合反応させる方法であ
る。反応圧力としては、少なくとも200MPa、好ま
しくは800MPaの圧力が用いられる。その上限値は
特に制約されないが、通常、2,000MPa程度であ
る。反応温度としては、40〜200℃、好ましくは7
0〜160℃の温度が採用される。反応時間としては、
10時間以上、好ましくは15時間以上が採用される。
その上限値は特に制約されないが、通常、70時間程度
である。触媒としては、前記した非金属系エステル化触
媒が用いられる。前記のようにして、数平均分子量が1
万以上、好ましくは3万以上のポリエステルを得ること
ができる。このポリエステルの数平均分子量の上限値
は、通常、10万程度である。
【0012】本発明で用いるアルキル基を側鎖として有
する多価カルボン酸又はその前駆体としては、スピクリ
スポール酸、アカリチン酸、等が挙げられる。また、そ
の使用量は、環状ラクトンに対して、0.01〜10モ
ル%、好ましくは0.01〜1モル%の割合である。前
記多価カルボン酸又はその前駆体と環状ラクトンとを反
応させることにより、数平均分子量が0.5万以上、好
ましくは1万以上のポリエステル共重合体を得ることが
できる。このポリエステル共重合体の数平均分子量の上
限値は、通常、10万程度である。
【0013】本発明で共重合成分として用いる前記一般
式(4)で表されるスピロジラクトンは、環状ラクトン
に対して、0.01〜10モル%、好ましくは0.01
〜1モル%の割合で用いられる。前記スピロジラクトン
と環状ラクトンとを反応させることにより、数平均分子
量が1万以上、好ましくは2万以上のポリエステル共重
合体を得ることができる。このポリエステル共重合体の
数平均分子量の上限値は、通常、10万程度である。
【0014】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に
説明する。なお、例中の融点はDSC(示差走査熱量
計)法によって測定した。また、分子量はGPC(ゲル
パーミエーションクロマトグラム)装置を用いて標準ポ
リスチレンで校正して分子量を得た。また、絶対分子量
はMALLLS法にて決定した。
【0015】実施例1 ε−カプロラクトン(13.8g)をテフロンチューブ
に封入し、800MPa、160度で20時間保持し
た。得られたポリエステルに熱メタノールを加え、熱メ
タノールに溶けた部分をデカンテーションにより除去し
た。この操作を2回繰り返し、残ったポリエステルを減
圧乾燥して13.6g(ε−カプロラクトンに基づく収
率98%)を得た。
【0016】得られたポリエステルは、融点62度、数
平均分子量(Mn)51,600、重量平均分子量(M
w)75,800であり、分子量分布の指標(Mw/M
n)は1.47であった。また、MALLS法による数
平均分子量(Mn)18,500、重量平均分子量(M
w)36,700であり、分子量分布の指標(Mw/M
n)は1.99であった。
【0017】実施例2 δ−バレロラクトン(4.01g)をテフロンチューブ
に封入し、800MPa、160度で20時間保持し
た。得られたポリエステルに熱メタノールを加え、熱メ
タノールに溶けた部分をデカンテーションにより除去し
た。この操作を2回繰り返し、残ったポリエステルを減
圧乾燥して4.01g(δ−バレロラクトンに基づく収
率100%)を得た。
【0018】得られたポリエステルは、融点60度、数
平均分子量(Mn)31,100、重量平均分子量(M
w)48,900であり、分子量分布の指標(Mw/M
n)は1.57であった。
【0019】実施例3 β−プロピオラクトン(1.45g)をテフロンチュー
ブに封入し、1.2GPa、100度で20時間保持し
た。得られたポリエステルに熱メタノールを加え、熱メ
タノールに溶けた部分をデカンテーションにより除去し
た。この操作を2回繰り返し、残ったポリエステルを減
圧乾燥して1.42g(β−プロピオラクトンに基づく
収率98%)を得た。
【0020】得られたポリエステルは、融点69度、数
平均分子量(Mn)86,000、重量平均分子量(M
w)120,000であり、分子量分布の指標(Mw/
Mn)は1.39であった。また、MALLS法による
数平均分子量(Mn)30,700、重量平均分子量
(Mw)77,200であり、分子量分布の指標(Mw
/Mn)は2.52であった。
【0021】実施例4 ε−カプロラクトン(2.06g)及び、δ−バレロラ
クトン(0.20g)(モル比9:1)をテフロンチュ
ーブに封入し、800MPa、160度で20時間保持
した。得られたポリエステルに熱メタノールを加え、熱
メタノールに溶けた部分をデカンテーションにより除去
した。この操作を2回繰り返し、残ったポリエステルを
減圧乾燥して2.15g(ラクトンに基づく収率95
%)を得た。
【0022】得られたポリエステルは、数平均分子量
(Mn)45,500、重量平均分子量(Mw)63,
900であり、分子量分布の指標(Mw/Mn)は1.
40であった。
【0023】実施例5 ε−カプロラクトン(1.15g)及び、δ−バレロラ
クトン(1.01g)(モル比1:1)をテフロンチュ
ーブに封入し、800MPa、160度で20時間保持
した。得られたポリエステルに熱メタノールを加え、熱
メタノールに溶けた部分をデカンテーションにより除去
した。この操作を2回繰り返し、残ったポリエステルを
減圧乾燥して2.04g(ラクトンに基づく収率95
%)を得た。
【0024】得られたポリエステルは、数平均分子量
(Mn)26,100、重量平均分子量(Mw)3,3
400であり、分子量分布の指標(Mw/Mn)は1.
28であった。
【0025】実施例6 γ−ブチロラクトン(0.52g)とε−カプロラクト
ン(1.57g)および三フッ化ホウ素エチルエーテル
(0.006g)をテフロンチューブに充填し、1.2
5GPa、130度に20時間保持した。得られたポリ
エステルをエチルエーテルにて洗浄して減圧下で乾燥し
て1.79g(ラクトンに基づく収率85%)を得た。
【0026】得られたポリエステルは、数平均分子量
(Mn)31,700、重量平均分子量(Mw)41,
300であり、分子量分布の指標(Mw/Mn)は1.
30であった。
【0027】実施例7 γ−ブチロラクトン(0.62g)とδ−バレロラクト
ン(1.41g)および三フッ化ホウ素エチルエーテル
(0.006g)をテフロンチューブに充填し、1.2
5GPa、130度に20時間保持した。得られたポリ
エステルをエチルエーテルにて洗浄して減圧下で乾燥し
て1.54g(ラクトンに基づく収率76%)を得た。
【0028】得られたポリエステルは、融点65度、数
平均分子量(Mn)14,600、重量平均分子量(M
w)25,500であり、分子量分布の指標(Mw/M
n)は1.75であった。
【0029】実施例8 δ−バレロラクトン(2.01g)及びトリエチルアミ
ン(0.007g)をテフロンチューブに封入し、40
0MPa、160度で20時間保持した。得られたポリ
エステルに熱メタノールを加え、熱メタノールに溶けた
部分をデカンテーションにより除去した。この操作を2
回繰り返し、残ったポリエステルを減圧乾燥して1.9
2g(δ−バレロラクトンに基づく収率96%)を得
た。
【0030】得られたポリエステルは、数平均分子量
(Mn)26,000、重量平均分子量(Mw)38,
400であり、分子量分布の指標(Mw/Mn)は1.
48であった。
【0031】実施例9 ε−カプロラクトン(2.17g)及びラクトンに対し
11モル%のスピクリスポール酸(0.33g)をテフ
ロンチューブに封入し、800MPa、160度で20
時間保持した。得られたポリエステルに熱メタノールを
加え、熱メタノールに溶けた部分をデカンテーションに
より除去した。この操作を2回繰り返し、残ったポリエ
ステルを減圧乾燥して1.86g(収率74%)を得
た。
【0032】得られたポリエステルは、数平均分子量
(Mn)6,500、重量平均分子量(Mw)12,0
00であり、分子量分布の指標(Mw/Mn)は1.8
4であった。
【0033】実施例10 ε−カプロラクトン(2.29g)とラクトンに対し
0.5モル%の1,4−ジオキサスピロ[4.4]ノナ
ン−2,7−ジオン(0.034g)及びトリエチルア
ミン(0.002g)をテフロンチューブに封入し、8
00MPa、160度で20時間保持した。得られたポ
リエステルに熱メタノールを加え、熱メタノールに溶け
た部分をデカンテーションにより除去した。この操作を
2回繰り返し、残ったポリエステルを減圧乾燥して2.
06g(収率90%)を得た。
【0034】得られたポリエステルは、数平均分子量
(Mn)23,700、重量平均分子量(Mw)33,
600であり、分子量分布の指標(Mw/Mn)は1.
39であった。また、MALLS法による数平均分子量
(Mn)21,800、重量平均分子量(Mw)31,
500であり、分子量分布の指標(Mw/Mn)は1.
45であった。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、金属触媒を用いず、且
つ簡便に、環状ラクトンから開環重合により高分子量の
ポリエステル及びポリエステル共重合体を得ることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 嘉一 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 増田 隆志 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 石上 裕 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 中山 和郎 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 衣笠 晋一 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 中原 久恵 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (56)参考文献 特開 平5−186569(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/08,63/78

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒を用いずに、下記一般式(1) 【化1】 (式中、nは1、3又は4の数を示す)で表される環状
    ラクトンを少なくとも200MPaの高圧条件下で反応
    させることを特徴とする高分子量ポリエステルの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 非金属系エステル化触媒を用いて、下記
    一般式(1) 【化2】 (式中、nは1、3又は4の数を示す)で表される環状
    ラクトンを少なくとも200MPa高圧条件下で反応さ
    せることを特徴とする高分子量ポリエステルの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 無触媒下又は非金属系エステル化触媒の
    存在下で下記一般式(2) 【化3】 (式中、nは1、2、3又は4の数を示す)で表される
    環状ラクトンのうち2種類以上のラクトン混合物を少な
    くとも200MPa高圧条件下で反応させることを特徴
    とする高分子量ポリエステル共重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 アルキル基を側鎖として有する多価カル
    ボン酸又はその前駆体を0.01〜10モル%添加する
    請求項1〜3のいずれかの方法。
  5. 【請求項5】 下記一般式(3) 【化4】 (式中、nは1、2、3又は4の数を示す)で表される
    スピロジラクトンを0.01〜10モル%添加して反応
    を行う請求項1〜3のいずれかの方法。
  6. 【請求項6】 下記一般式(1) 【化5】 (式中、nは1、2、3又は4の数を示す)で表される
    環状ラクトン又はその少なくとも2種のラクトン混合物
    と、スピクリスポール酸との共重合体からなり、該スピ
    クリスポール酸の割合が該環状ラクトンに対して0.0
    1〜10モル%であるポリエステル共重合体。
  7. 【請求項7】 下記一般式(2) 【化6】 (式中、nは1、2、3又は4の数を示す)で表される
    環状ラクトン又はその少なくとも2種のラクトン混合物
    と、下記一般式(3) 【化7】 (式中、nは1、2、3又は4の数を示す)で表される
    スピロジラクトンとの共重合体からなり、該スピロジラ
    クトンの割合が該環状ラクトンに対して0.01〜10
    モル%であるポリエステル共重合体。
JP11093397A 1999-03-31 1999-03-31 脂肪族ポリエステル及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3066496B1 (ja)

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