JP2525043B2 - ブロック共重合体の製造方法 - Google Patents

ブロック共重合体の製造方法

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JP2525043B2 JP63233760A JP23376088A JP2525043B2 JP 2525043 B2 JP2525043 B2 JP 2525043B2 JP 63233760 A JP63233760 A JP 63233760A JP 23376088 A JP23376088 A JP 23376088A JP 2525043 B2 JP2525043 B2 JP 2525043B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ラクトン又はエポキシドとラクチドとのブ
ロック共重合体を触媒効率良く製造する方法に関する。
(従来技術) 多分子の乳酸が脱水縮合した重合体であるポリ乳酸
は、生物の体内で容易に分解する生物分解性重合体とし
て知られている。このため、ポリ乳酸は、薬剤活性物質
を生体内の患部まで選択的に運搬し、そこで分解するこ
とによって薬剤活性物質を徐放するというドラッグ・デ
リバリー・システムに於ける医薬品の担体として期待さ
れている。
このようなポリ乳酸は、ラクチドの開環重合により製
造することができる。また、ラクチドにラクトンを加え
て共重合し、ラクトンに基づくポリエステルの分子鎖を
導入した共重合体も得られている〔ジャーナル・オブ・
ポリマー・サイエンス:ポリマー・レターズ・エディシ
ョン(Journal of Polymer Science:Polymer Letters E
dition)21巻593〜600頁(1983年)〕。
上記の乳酸の共重合体は、共重合成分のラクトンの割
合に応じ、該共重合体の生体内での分解速度を任意に調
節することができるという利点を有している。しかしな
がら、上記の方法は、触媒として(n-C4H9O)4Al2O2Znを
用いており、触媒1分子当りの共重合体の生成分子数が
少なく、触媒効率が良好ではないという問題があった。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記の問題点に鑑み、乳酸の共重合体
を触媒効率よく得る方法について研究を行なってきた結
果、触媒としてポルフィリンアルミニウム錯体を用い、
これと活性水素化合物との存在下にラクチド及び共重合
成分の共重合を行なうことにより上記の目的を達成し、
しかも重量平均分子量と数平均分子量との比で表わされ
る分子量分布の狭い共重合体が得られることを見出し、
本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、ポルフィリンアルミニウム錯体及び
活性水素化合物の存在下にラクトン又はエポキシドを重
合させるか又はこれら両者を逐次重合させ、次いで得ら
れた重合体の存在下にラクチドを重合させることを特徴
とするブロック共重合体の製造方法である。
ポルフィリンアルミニウム錯体と活性水素化合物の共
存系は、エポキシド又はラクトンの単独重合に用いられ
ることは知られているが、ラクチドの重合に用いられた
例はない。
本発明は、生体内での分解速度を任意にコントロール
可能な乳酸の共重合体を得るために、ポルフィリンアル
ミニウム錯体と活性水素化合物の共存下に、まずラクト
ン又はエポキシドを重合するか、またはこれらを逐次重
合し、次いでラクチドを重合することにより、分子量分
布が狭い上記の共重合体を触媒効率良く製造することに
成功したものである。
本発明で原料として使用されるラクトンは、エステル
結合を環内に1個有する公知の化合物が何ら制限なく用
いられる。例えば、β−プロピオラクトン、β−ジメチ
ルプロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロ
ラクトン、γ−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、
δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン等を挙げるこ
とができる。就中、得られるブロック共重合体の分子量
分布を狭くするためには、δ−ラクトン又はε−ラクト
ンが好ましく用いられる。
また、原料のエポキシドは、エポキシ基を有する公知
の化合物が何ら制限なく採用される。例えば、エチレン
オキシド、プロピレンオキシド、エピクロルヒドリン、
エピブロムヒドリン等が挙げられる。さらに、原料のラ
クチド、オキシカルボン酸2分子の脱水縮合により環を
形成してなる公知の化合物が何ら制限されずに用い得
る。例えば、グリコリド、D−ラクチド、L−ラクチ
ド、DL−ラクチド等を挙げることができる。
本発明で使用されるポルフィリンアルミニウム錯体
は、有機アルミニウム化合物とポルフィリン化合物との
反応により得られるものが何ら制限されずに用い得る。
本発明で好適に用い得るポルフィリンアルミニウム錯体
を一般式で示すと次のとおりである。
上記一般式〔I〕に於いて、R1〜R12で示される炭化
水素基としては、炭素数が1〜10の範囲であることが好
ましく、アルキル基、アリール基、アルキレン基、アル
ケニレン基等が採用される。これらの炭化水素基の置換
基としては、ハロゲン原子やアルコキシ基が挙げられ
る。
本発明で用いられるポルフィリンアルミニウム錯体の
具体例を示すと、例えば、テトラフェニルポルフィリン
アルミニウムクロリド、テトラベンズポルフィリンアル
ミニウムクロリド、テトラナフトポルフィリンアルミニ
ウムクロリド、テトラフェニルテトラベンズポルフィリ
ンアルミニウムクロリド、テトラフェニルテトラナフト
ポルフィリンアルミニウムクロリド、オクタエチルポル
フィリンアルミニウムクロリド、テトラキスペンタフル
オロフェニルポルフィリンアルミニウムクロリド、テト
ラキストリメトキシフェニルポルフィリンアルミニウム
クロリド、テトラフェニルポルフィリンアルミニウムメ
トキシド、テトラベンズポルフィリンアルミニウムメト
キシド、テトラナフトポルフィリンアルミニウムメトキ
シド、テトラフェニルテトラベンズポルフィリンアルミ
ニウムメトキシド、テトラフェニルテトラナフトポルフ
ィリンアルミニウムメトキシド、オクタエチルポルフィ
リンアルミニウムメトキシド、テトラキスペンタフルオ
ロフェニルポルフィリンアルミニウムメトキシド、テト
ラキストリメトキシフェニルポルフィリンアルミニウム
メトキシド、テトラフェニルポルフィリンアルミニウム
メチル、テトラベンズポルフィリンアルミニウムメチ
ル、テトラキスペンタフルオロフェニルポルフィリンア
ルミニウムエチル等が挙げられる。
上記式〔I〕でしめされるポルフィリンアルミニウム
錯体は、下記式〔II〕で示されるポルフィリン化合物と
有機アルミニウム化合物を反応させことにより得られ
る。
(但し、R1〜R12は前記式〔I〕と同じである。)有機
アルミニウム化合物としては、ジエチルアルミニウムク
ロライド、ジエチルアルミニウムブロマイドのような炭
素数4以下のアルキル基を有するジアルキルアルミニウ
ムハライド類;トリメチルアルミニウム、トリエチルア
ルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチ
ルアルミニウムなどのような炭素数4以下のアルキル基
を有するトリアルキルアルミニウム類;ジエチルアルミ
ニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイド
ライドなどのような炭素数4以下のアルキル基と水素原
子を有するアルキルアルミニウムハイドライド類が有効
に使用される。就中、ジアルキルアルミニウムハイドラ
イド類が好ましい。
上記ポルフィリン化合物と有機アルミニウム化合物と
の反応条件は用いる原料や溶媒の種類によって異なるの
で、予め好適な条件を選定して実施すればよい。一般に
は、窒素、アルゴン等の不活性気体雰囲気下、溶媒の存
在下で0〜50℃の温度で数十分〜十時間、ポルフィリン
化合物にほぼ等モルの有機アルミニウム化合物を加えて
反応が行なわれる。
又、反応圧力は、一般には常圧で充分反応が進行する
が、必要に応じて加圧あるいは減圧にすればよい。
反応溶媒は、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化
水素類や塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン
等のハロゲン化炭化水素類が使用される。
このようにして得られたポルフィリンアルミニウム錯
体の前記式〔I〕に於けるXが水素原子又はアルキル基
である場合は、水酸基を含有する有機化合物や水と反応
させてXをアルコキシ基、フェノキシ基、水酸基に変換
した錯体化合物をうることができ、このような誘導体も
本発明に於ける触媒として使用できる。
本発明に於いて、エポキシドとラクチドとのブロック
共重合体を得る場合には、前記一般式〔I〕のXが塩素
原子であるポルフィリンアルミニウム錯体が好ましく、
また、ラクトンとラクチドとのブロック共重合体を得る
場合は、Xがアルコキシ基であるポルフィリンアルミニ
ウム錯体が好ましく用いられる。
尚、前記一般式〔I〕中のXがフェノキシ基、水酸
基、及びアルキル基である化合物は、後述の活性水素化
合物であるアルコール類と共存させるだけでXが容易に
アルコキシ基、アルケニルオキシ基又はヒドロキシアル
コキシ基等に変換される。
前記のポルフィリンアルミニウム錯体と組み合わせて
用いる活性水素化合物としては、例えば、水酸基又はカ
ルボキシル基を1分子中に1又は2個以上含むアルコー
ル類、フェノール類、カルボン酸類が有効に使用され
る。アルコール類としては、メタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノールなどの脂肪族アルコール類;
アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
トなどの不飽和アルコール類;エチレングリコール、ト
リエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グ
リセリンなどの脂肪族多価アルコールが挙げられる。フ
ェノール類としてはフェノール、ビスフェノール、アリ
ルフェノールなどのフェノール類;レゾルシン、P−ジ
ヒドロキシベンゼン、2,4−トルエンジオールなどの多
価フェノールが挙げられる。カルボン酸類としては、酢
酸、アクリル酸、メタクリル酸などのカルボン酸類、ア
ジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、テレフ
タル酸などの多価カルボン酸が挙げられる。
活性水素化合物としては、上記の具体的に示されたも
のに限定されるものでなく、各種アルコール類、フェノ
ール類、カルボン酸類が有効に使用される。
本発明に於いては、まず、ラクトン又はエポキシドの
重合が行なわれる。
重合は、実質的に活性気体の不存在雰囲気下、溶媒中
或いは無溶媒で行なわれる。該溶媒としては、モノマー
或いはポルフィリンアルミニウム錯体と反応しない非水
溶媒なら特に限定されない。例えば、塩化メチレン、ベ
ンゼンなどが使用される。
ポルフィリンアルミニウム錯体の使用量は、モノマー
1モルに対し、0.001〜1モルの範囲で、特に0.001〜0.
1モルの範囲で使用するのが好ましい。又、活性水素化
合物の使用量は、ポルフィリンアルミニウム錯体に対し
て1〜50倍モル、好ましくは1〜25倍モルの範囲であ
る。
重合温度は0〜120℃の範囲であることが好ましい。
ラクトンとエポキシドの両者を用いる場合には、いずれ
か一方をまず重合し、次いで得られた重合体の存在下に
他方を重合する方法が採用される。この方法の場合、ま
ず、エポキシドを重合し、次いでラクトンを重合する方
法が分子量分布の狭い共重合体が得られるために好まし
い。
以上のようにして、ラクトン又はエポキシドの重合が
行なわれる。こうして得られた重合体の存在下にラクチ
ドの重合が行なわれる。ラクチドの重合は、ラクトン又
はエポキシドの重合を完結させるか又は、残存モノマー
を蒸留等の方法により除去するなどして残存モノマーが
実質的に存在しない状態で行なうことが好ましい。
先のラクトン又はエポキシドの重合体は、各分子の末
端にポルフィリンアルミニウム錯体又は活性水素化合物
を結合して有している。このため、これら重合体にラク
チドを供給すると上記の触媒及び活性水素化合物の作用
によりラクチドの重合が進行する。従って、ラクチドの
重合時にポルフィリンアルミニウム錯体又は活性水素化
合物を添加する必要はない。勿論、これらポルフィリン
アルミニウム錯体又は活性水素化合物を添加することも
できる。その場合には本発明の目的とするブロック共重
合体の他にラクチドの単独重合体が生成するため、これ
らを重合後に分離すれば良い。
ラクチドの使用量は、目的とするブロック共重合体の
生体内での分解性を勘案して任意に選択することができ
る。一般に、生体内での分解性を発揮させるためには、
ラクチドに基づく繰り返し単位のブロック共重合体中い
占める割合が10モル%以上、好ましくは15〜99モル%の
範囲となるように選ぶのが好適である。
ラクチドの重合条件は、ラクトン又はエポキシドの重
合と同様の条件が採用される。
ラクチドの重合後、公知の方法でブロック共重合体を
回収しても良いが、このブロック共重合体の存在下にさ
らにエポキシドやラクチドの重合を繰返すことによっ
て、A−B−Aタイプ、A−B−A−Bタイプ、A−B
−Cタイプ等の任意の2元或いはそれ以上のブロック共
重合体が得られる。例えば、本発明の方法により、ラク
トン−ラクチド、エポキシド−ラクチド、エポキシド−
ラクチド−エポキシド等の2元ブロック共重合体、エポ
キシド−ラクトン−ラクチド、ラクトン−ラクチド−エ
ポキシド等の3元ブロック共重合体等を得ることができ
る。
(効果) 本発明の方法によれば、分子量分布の狭いブロック共
重合体、例えば、重量平均分子量と数平均分子量との比
が1.30以下という分子量分布の狭いブロック共重合体を
得ることができる。また、ラクトン又はエポキシドとラ
クチドとの組成比を自由に変えられるため、生物分解性
重合体に必要な親水性疎水性バランスや生体内での分解
速度を自由にコントロールできる。
さらに、活性水素化合物として多価のアルコールを用
いることにより両末端反応性のブロック共重合体が、
又、不飽和基を有するアルコールを用いることにより末
端に不飽和基を有するブロック共重合体が得られ、新し
いタイプの生分解性重合体が合成可能になる。
しかも、このようなブロック共重合体を、ポルフィリ
ンアルミニウム錯体1分子当りのブロック共重合体の生
成分子数が5以上という高い触媒効率で得ることができ
る。
(実施例) 以下実施例をもって本発明を説明するが、本発明はこ
れらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1 テトラフェニルポルフィリン0.15gとトリエチルアル
ミニウム0.04mlとを窒素雰囲気下、塩化メチレン5ml中
で2時間反応させたのち、減圧下で加温し、揮発分を除
去し、ポルフィリンアルミニウムエチル錯体を得た。こ
れに2.5mlの塩化メチレンと2.5mlのメタノールを加え、
室温で16時間反応させ、減圧下で揮発分を除去し、ポル
フィリンアルミニウムメトキシド錯体を得た。この錯体
に対し10倍モルのメタノール及び100倍モルのδ−バレ
ロラクトンを窒素気流下に加え、室温で21時間反応させ
た。得られた重合体のゲルパーミエーション・クロマト
グラフィー(以下、GPCと略称する。)のチャートを第
1図に示した。得られた重合体の数平均分子量(以下、
nと略す。)は950であり、重量平均分子量と数平均
分子量との比(以下、w/nと略す。)は1.15であ
り、触媒1分子当りの重合体の生成分子数(以下、Np/N
Alと略す。)は10.5であった。
GPCにより残存モノマーがないことを確認した後、塩
化メチレン2.5mlとD−ラクチド25mmolを加え、減圧封
管した後、100℃で24時間反応させた。得られたブロッ
ク共重合体のGPCチャートを第1図に示した。ブロック
共重合体は、n=2150であり、w/n=1.13であ
り、Np/NAl=10.5であり、δ−バレロラクトンとD−ラ
クチドに基づく繰り返し単位は、夫々52モル%と48モル
%であった。
生成したブロック共重合体の分子数は、ポルフィリン
アルミニウム錯体と活性水素化合物の分子数の総和にほ
ぼ等しかった。
実施例2 テトラフェニルポルフィリン0.31gとジエチルアルミ
ニウムクロリド0.08mlとを窒素雰囲気下、塩化メチレン
10ml中で2時間反応させたのち減圧下で加温し、揮発分
を除去し、テトラフェニルポルフィリンアルミニウムク
ロリドを得た。
得られたテトラフェニルポルフィリンアルミニウムク
ロリド0.5mmolとメタノール4mmolを用い、62.5mmolのエ
チレンオキシドを5mlの塩化メチレン中、室温で168時間
重合させた。未重合分を減圧下で除去し、得られた重合
体の少量量をサンプリングして分子量及び分子量分布を
測定した。収率は90%であり、n=540であり、w/
n=1.08であり、Np/NAl=9.2であった。
次に塩化メチレン5mlとD−ラクチド4.05gを加え、減
圧封管した後100℃で113時間反応させた。D−ラクチド
の重合収率は45%であり得られたブロック共重合体は、
n=1500であり、w/n=1.15であり、Np/NAl=7.
5であり、生成したブロック共重合体の分子数は、テト
ラフェニルポルフィリンアルミニウムクロリドとメタノ
ールの分子数の総和にほぼ等しかった。また、ブロック
共重合体中のエチレンオキシド及びD−ラクチドに基づ
く繰り返し単位は、夫々63モル%及び37モル%であっ
た。
実施例3 実施例1及び実施例2と同様にして、第1表に示した
各種のラクトン、エポキサイド、ラクチド、ポルフィリ
ンアルミニウム錯体及び活性水素化合物を用いてブロッ
ク共重合体を得た。得られたブロック共重合体の分析結
果も併せて第1表に示した。
実施例4 実施例2と同様にして調製したポルフィリンアルミニ
ウムクロリド0.5mmolに5mlの塩化メチレン及び0.3mlの
イソプロパノールを加え、さらにプロピレンオキシド7.
2mlを加え、窒素下190時間攪拌しつつ重合させた。未重
合分を減圧下で除去し、少量をサンプリングして分子量
及び分子量分布を測定した。この反応液に塩化メチレン
5ml及びD−ラクチド8.11gを加え、減圧封管した後100
℃で所定時間反応させて、ジブロック共重合体(A−B
タイプ)を得た。このジブロック共重合体を少量サンプ
リングし、GPCで分子量分布を、又1H−NMRで組成分析を
行ない、残存モノマーが消失したことを確認した後、さ
らにプロピレンオキサイド14.2mlを加え、窒素下215時
間反応させてトリブロック共重合体(A−B−Aタイ
プ)を得た。
プロピレンオキサイドの単独重合体、ジブロック共重
合体及びトリブロック共重合体のGPCチャートを第2図
に示した。得られたプロピレンオキサイドの単独重合
体、ジブロック重合体及びトリブロック共重合体の分析
値を第2表に示した。
実施例5 実施例2と同様にして調製したポルフィリンアルミニ
ウムクロリド錯体0.5mmolに5mlの塩化メチレン及び4mmo
lのメタノールを加え、62.5mmolのエチレンオキサイド
を室温で200時間反応させた。未重合分を減圧下で除去
し得られた重合体の少量をサンプリングして分子量及び
分子量分布を測定した。n=600であり、w/n=
1.07でNp/NAl=9.2であった。
次に塩化メチレン5mlとδ−バレロラクトン50mmolを
加え室温で40時間反応させた。少量をサンプリングして
GPCにより分子量、分子量分布を測定した。n=1700
であり、w/n=1.07で、Np/NAl=9.1であった。
又、残存モノマーのピークは検出できず、重合が100%
進行したことを確認した。
さらに、この重合の系に塩化メチレン2.5mlとD−ラ
クチド25mmolを加え、減圧封管した後100℃で150時間重
合させた。得られた3元ブロック共重合体(A−B−C
タイプ)は、n=2550、w/n=1.07、Np/NAl=
8.5であり、生成したブロック共重合体の分子数は、テ
トラフェニルポルフィリンアルミニウムクロリドとメタ
ノールの分子数の総和にほぼ等しかった。
また、3元ブロック共重合体中のエチレンオキサイ
ド、δ−バレロラトン及びD−ラクチドに基づく繰り返
し単位は、夫々42モル%、36モル%及び22モル%であ
た。
実施例6 実施例1と同様にして調製したポルフィリンアルミニ
ウムメトキシド錯体0.25mmolに1.25mmolのメタノール25
mmolのδ−バレロラクトンを窒素気流下に加え、室温で
50時間反応させた。得られた重合体の少量をサンプリン
グして分子量及び分子量分布を測定した。n=1600で
あり、w/n=1.07で、Np/NAl=6.3であった。又、
GPCにより残存モノマーを検出できず、重合が100%進行
したことを確認した。次に、塩化メチレン2.5mlとD−
ラクチド12.5mmolを加え、減圧封管した後100℃で170時
間反応させた。得られたブロック共重合体は、n=28
00であり、w/n=1.06でNp/NAl=6.0であった。GP
Cにより残存モノマーが消失したことを確認した後プロ
ピレンオキサイド25mmolを加え室温で200時間反応させ
て3元ブロック共重合体(A−B−Cタイプ)を得た。
得られたブロック共重合体は、n=3800でありw/
n=1.06、Np/NAl=5.8であり、生成したブロック共重
合体の分子数は、アルミニウムポルフィリン錯体の分子
数の約6倍であった。
又、3元ブロック共重合体のδ−バレロラクトン、D
−ラクチド及びプロピレンオキサイドに基づく繰り返し
単位は夫々、40モル%、20モル%及び40モル%であっ
た。
比較例 (n-C4H9O)4Al2O2Zn1mmolの入った窒素置換したナスフ
ラスコに、トルエン10mlε−カプロラクトン50mmolを入
れ、90℃で5時間反応させプレポリマーを得た。この反
応液にD−ラクチド25mmolを加え、90℃で5時間反応さ
せ、ブロックポリマーを得た。ブロックポリマーは、
n=4300、w/n=1.14でNp/NAl=2であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られたδ−バレロラクトン単独
重合体とブロック共重合体のゲルパーミエーションクロ
マトグラフィーのチャートであり、第2図は実施例4で
得られたエポキシド単独重合体、ジブロック共重合体及
びトリブロック共重合体のゲルパーミエーションクロマ
トグラフィーのチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−64721(JP,A) 特開 昭63−189434(JP,A) 特開 昭63−189428(JP,A) 特表 昭60−501217(JP,A) J.PolymerScience: Polymer Letters Ed ition,21〔8〕(1983)P.593 −600

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポルフィリンアルミニウム錯体及び活性水
    素化合物の存在下にラクトン、又はエポキシドを重合さ
    せるか又はこれら両者を逐次重合させ、次いで得られた
    重合体の存在下にラクチドを重合させることを特徴とす
    るブロック共重合体の製造方法。
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