JP3066382B2 - 圧電ブザー電極形成用塗料 - Google Patents
圧電ブザー電極形成用塗料Info
- Publication number
- JP3066382B2 JP3066382B2 JP2098895A JP9889590A JP3066382B2 JP 3066382 B2 JP3066382 B2 JP 3066382B2 JP 2098895 A JP2098895 A JP 2098895A JP 9889590 A JP9889590 A JP 9889590A JP 3066382 B2 JP3066382 B2 JP 3066382B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- paint
- copper powder
- piezoelectric buzzer
- substituted
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、圧電ブザー電極を形成するための導電性塗
料に関するものである。
料に関するものである。
圧電ブザーは、第1図に示すように、圧電振動子1の
両面に電極2を形成し、この電極2に、直接又は金属弾
性体3を介してリード線4を接続したものである。
両面に電極2を形成し、この電極2に、直接又は金属弾
性体3を介してリード線4を接続したものである。
この圧電ブザーにおける前記電極2は、従来から銀ペ
ーストが用いられ、第9図に示すように、印刷により、
その銀ペーストが圧電振動子1の両面に塗布されて電極
2が形成され、以後、同図に示すフローによって乾燥・
焼付け等が行われて、圧電ブザーが製造される。
ーストが用いられ、第9図に示すように、印刷により、
その銀ペーストが圧電振動子1の両面に塗布されて電極
2が形成され、以後、同図に示すフローによって乾燥・
焼付け等が行われて、圧電ブザーが製造される。
しかしながら、銀ペーストは、高価であり、コストに
占める割合も大きく、且つ湿潤雰囲気中で直流電圧を印
加すると、銀マイグレーションを起こし、適正な振動特
性を得られない問題がある。また、圧電振動子1は、振
動特性の面から極力薄いことが望まれるが、薄くする
と、前記焼付け時(約800℃)に電極2において銀マイ
グレーションが生じる恐れがあって、圧電振動子1の薄
膜化を図れない問題もある。
占める割合も大きく、且つ湿潤雰囲気中で直流電圧を印
加すると、銀マイグレーションを起こし、適正な振動特
性を得られない問題がある。また、圧電振動子1は、振
動特性の面から極力薄いことが望まれるが、薄くする
と、前記焼付け時(約800℃)に電極2において銀マイ
グレーションが生じる恐れがあって、圧電振動子1の薄
膜化を図れない問題もある。
ところで、本発明者等は、銀ペーストと同等な導電
性を有する、スクリーン印刷、凹版印刷、が容易であ
る。絶縁基体上への塗膜の密着性がよい、細線回路
が形成できる、塗膜上への半田付性と半田付強度がす
ぐれている、半田コートの導電回路の導電性が長期に
わたって維持できる銅ペースト(導電性塗料)を得るた
めに、樹脂メーカーから種々のバインダーを提供せし
め、提供されたバインダーをもとに種々の組成物を調整
し、それぞれの特性を検討するなかで、より良好な特性
を示す組成物が得られ、その組成物に用いたバインダー
が、レゾール型フェノール樹脂であり、それが有する2
−1置換体、2、4−2置換体、2、4、6−3置換
体、メチロール基、ジメチレンエーテル、フェニル基の
赤外分光法による赤外線透過率をl、m、n、a、b、
cとするとき各透過率の間に、 (イ) l/n=0.8〜1.2 (ロ) m/n=0.8〜1.2 (ハ) b/a=0.8〜1.2 (ニ) c/a=1.2〜1.5 なる関係が成り立つことを確認し、特願昭63−167229号
によって次に記す提案を行った。
性を有する、スクリーン印刷、凹版印刷、が容易であ
る。絶縁基体上への塗膜の密着性がよい、細線回路
が形成できる、塗膜上への半田付性と半田付強度がす
ぐれている、半田コートの導電回路の導電性が長期に
わたって維持できる銅ペースト(導電性塗料)を得るた
めに、樹脂メーカーから種々のバインダーを提供せし
め、提供されたバインダーをもとに種々の組成物を調整
し、それぞれの特性を検討するなかで、より良好な特性
を示す組成物が得られ、その組成物に用いたバインダー
が、レゾール型フェノール樹脂であり、それが有する2
−1置換体、2、4−2置換体、2、4、6−3置換
体、メチロール基、ジメチレンエーテル、フェニル基の
赤外分光法による赤外線透過率をl、m、n、a、b、
cとするとき各透過率の間に、 (イ) l/n=0.8〜1.2 (ロ) m/n=0.8〜1.2 (ハ) b/a=0.8〜1.2 (ニ) c/a=1.2〜1.5 なる関係が成り立つことを確認し、特願昭63−167229号
によって次に記す提案を行った。
「金属銅粉A85〜95重量%と、レゾール型フェノール
樹脂B15〜5重量%と、その両者A、Bの合計100重量部
に対して、飽和脂肪酸若しくは不飽和脂肪酸又はそれら
の金属塩0.5〜8重量部と、金属キレート形成剤1〜50
重量部とから成り、前記レゾール型フェノール樹脂B
は、それが有する2−1置換体、2、4−2置換体、
2、4、6−3置換体、メチロール基、ジメチレンエー
テル、フェニル基の赤外分光法による赤外線透過率を
l、m、n、a、b、cとするとき、各透過率の間に なる関係が成り立つものとした半田付可能な導電塗料。
樹脂B15〜5重量%と、その両者A、Bの合計100重量部
に対して、飽和脂肪酸若しくは不飽和脂肪酸又はそれら
の金属塩0.5〜8重量部と、金属キレート形成剤1〜50
重量部とから成り、前記レゾール型フェノール樹脂B
は、それが有する2−1置換体、2、4−2置換体、
2、4、6−3置換体、メチロール基、ジメチレンエー
テル、フェニル基の赤外分光法による赤外線透過率を
l、m、n、a、b、cとするとき、各透過率の間に なる関係が成り立つものとした半田付可能な導電塗料。
ここで、赤外線透過率比とは、レゾール型フェノール
樹脂を、島津フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR−410
0)を用い、液膜法による分光分析をおこなった結果得
られたチャートに関して、各置換基に対応する吸収位置
(波数)における透過率の比を検討することによって得
られる。そのレゾール型フェノール樹脂を確定するため
に必要なスペクトルの位置及び置換基の関係は以下の表
の通りである。
樹脂を、島津フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR−410
0)を用い、液膜法による分光分析をおこなった結果得
られたチャートに関して、各置換基に対応する吸収位置
(波数)における透過率の比を検討することによって得
られる。そのレゾール型フェノール樹脂を確定するため
に必要なスペクトルの位置及び置換基の関係は以下の表
の通りである。
このように、各置換基の吸収に対して、透過率をl、
m、n、a、b、cと表し、透過率(T)は、各吸収ピ
ークのバックグラウンドにベースラインを引き、そこか
ら求められる入射光の強度(I0)と透過光の強度(I)
の比とすると、一般に、〔T=I/I0×100〕で表され
る。これから、各置換基に対して規定した波長におい
て、透過率が得られ、この透過率の大小関係を検討する
ことにより、前記の通り、レゾール型フェノール樹脂の
内でも、ジメチレンエーテル結合が多く、なおかつ、3
置換体の多いタイプを確定することができる。」 ここで、使用するレゾール型フェノール樹脂につい
て、その化学量、2−1置換体量をλ、2、4−2置換
体量をμ、2、4、6−3置換体量をν、メチロール基
量をα、ジメチレンエーテル量をβ、フェニル基量をγ
とすると、前記構成のl/n、m/nが大きいということは、
λ/ν、μ/νが小さいということになる。すなわち、
2−1置換体量λ、2、4−2置換体量μ、に比して、
2、4、6−3置換体量をνが多いということを意味す
る。
m、n、a、b、cと表し、透過率(T)は、各吸収ピ
ークのバックグラウンドにベースラインを引き、そこか
ら求められる入射光の強度(I0)と透過光の強度(I)
の比とすると、一般に、〔T=I/I0×100〕で表され
る。これから、各置換基に対して規定した波長におい
て、透過率が得られ、この透過率の大小関係を検討する
ことにより、前記の通り、レゾール型フェノール樹脂の
内でも、ジメチレンエーテル結合が多く、なおかつ、3
置換体の多いタイプを確定することができる。」 ここで、使用するレゾール型フェノール樹脂につい
て、その化学量、2−1置換体量をλ、2、4−2置換
体量をμ、2、4、6−3置換体量をν、メチロール基
量をα、ジメチレンエーテル量をβ、フェニル基量をγ
とすると、前記構成のl/n、m/nが大きいということは、
λ/ν、μ/νが小さいということになる。すなわち、
2−1置換体量λ、2、4−2置換体量μ、に比して、
2、4、6−3置換体量をνが多いということを意味す
る。
また、前記構成のb/a、c/aが大きいということは、β
/α、γ/αが小さいということになる。すなわち、ジ
メチレンエーテル量β、フェニル基量γに比して、メチ
ロール基量αが多いということを意味する。
/α、γ/αが小さいということになる。すなわち、ジ
メチレンエーテル量β、フェニル基量γに比して、メチ
ロール基量αが多いということを意味する。
一般に2、4、6−3置換体量νが大きくなると、レ
ゾール型フェノール樹脂の架橋密度が大きくなるため、
前記λ/ν、μ/νが小さい方が、すなわち、l/n、m/n
が大きい方が塗膜の導電性は良くなる。しかし、逆に塗
膜が硬く、脆くなる傾向を示し、物理的特性が悪くな
る。また、β/αが小さいと塗膜の半田付性が悪くな
り、γ/αが大きいと塗膜の導電性が悪くなる。
ゾール型フェノール樹脂の架橋密度が大きくなるため、
前記λ/ν、μ/νが小さい方が、すなわち、l/n、m/n
が大きい方が塗膜の導電性は良くなる。しかし、逆に塗
膜が硬く、脆くなる傾向を示し、物理的特性が悪くな
る。また、β/αが小さいと塗膜の半田付性が悪くな
り、γ/αが大きいと塗膜の導電性が悪くなる。
従って、得られる導電塗料において、塗膜の硬さを適
切にし、良好な導電性と半田付性とを兼備するレゾール
型フェノール樹脂としては、前記構成に示すl/n、m/n、
b/aがそれぞれ0.8〜1.2、c/aが1.2〜1.5とするのが適し
ている。
切にし、良好な導電性と半田付性とを兼備するレゾール
型フェノール樹脂としては、前記構成に示すl/n、m/n、
b/aがそれぞれ0.8〜1.2、c/aが1.2〜1.5とするのが適し
ている。
しかしながら、この提案においても、上記の問題点
〜を十分に解決したものとは言えない。
〜を十分に解決したものとは言えない。
ここで本発明者等は、導電ペーストの特性を改良する
ために、ペーストの組成である銅粉に着目し次のような
観点で、銅粉メーカーから種々の銅粉の提供を求めた。
ために、ペーストの組成である銅粉に着目し次のような
観点で、銅粉メーカーから種々の銅粉の提供を求めた。
即ち、銅粉を上記バインダーで十分バインドするには
銅粉を樹枝状とする。銅粉を極端な樹枝状とすると嵩密
度に対する比表面積が大きくなって酸化し易くなり、得
られる導電ペーストの導電性が低下する。
銅粉を樹枝状とする。銅粉を極端な樹枝状とすると嵩密
度に対する比表面積が大きくなって酸化し易くなり、得
られる導電ペーストの導電性が低下する。
従って、上記観点に立って銅粉メーカーから種々の銅
粉を提供せしめ、その銅粉をもとに種々のペーストを試
作し、その特性を試験したところ良好な特性を有するも
のが存在していることを確認し、そのペーストに採用し
た銅粉を特定する手段として銅粉の「形状」、「平均粒
子径」、「かさ密度」、「比表面積と水素還元減量との
比」を規定することとした。
粉を提供せしめ、その銅粉をもとに種々のペーストを試
作し、その特性を試験したところ良好な特性を有するも
のが存在していることを確認し、そのペーストに採用し
た銅粉を特定する手段として銅粉の「形状」、「平均粒
子径」、「かさ密度」、「比表面積と水素還元減量との
比」を規定することとした。
ここで、比表面積は、サブシーブサイザー法で測定
し、水素還元減量はつぎの要領で得る。すなわち、試料
約5gを0.1gの桁まで計りとり、石英又は磁製還元ボート
(以下、ボートという)に3mm以下の厚さに均一に入
れ、更に0.1gの桁まで計りとる。これを化学分析用石英
又は磁製還元管(以下、還元管という)の中に入れて電
気炉内に置き、還元管内の空気を水素ガスで十分置換し
たのち昇温する。この場合の水素ガスの純度は、露点−
40℃以下、酸素含有量は黄りん試験によって白煙発生が
ない程度のものでなければならない。次に、水素ガスの
流量を約100ml/minに調整し、375±15℃で30分間保持す
る。この後、電気炉から還元管を取り出し、室温まで冷
却したのち、水素を止め、ボートを取り出して0.001gの
桁まで計り、次式により還元減量の百分率を小数第2位
まで算出し、JIS Z 8401によって小数第1位に丸め
る。
し、水素還元減量はつぎの要領で得る。すなわち、試料
約5gを0.1gの桁まで計りとり、石英又は磁製還元ボート
(以下、ボートという)に3mm以下の厚さに均一に入
れ、更に0.1gの桁まで計りとる。これを化学分析用石英
又は磁製還元管(以下、還元管という)の中に入れて電
気炉内に置き、還元管内の空気を水素ガスで十分置換し
たのち昇温する。この場合の水素ガスの純度は、露点−
40℃以下、酸素含有量は黄りん試験によって白煙発生が
ない程度のものでなければならない。次に、水素ガスの
流量を約100ml/minに調整し、375±15℃で30分間保持す
る。この後、電気炉から還元管を取り出し、室温まで冷
却したのち、水素を止め、ボートを取り出して0.001gの
桁まで計り、次式により還元減量の百分率を小数第2位
まで算出し、JIS Z 8401によって小数第1位に丸め
る。
還元減量(%)=(A−B)/C×100、ここに:ボー
ト及び試料の還元前の質量(g)、B:ボート及び試料の
還元後の質量(g)、C:試料の計りとり量(g)。
ト及び試料の還元前の質量(g)、B:ボート及び試料の
還元後の質量(g)、C:試料の計りとり量(g)。
上記銅粉を採用した銅ペーストを前記圧電ブザーの電
極2として使用すれば、圧電振動子1にはポリマー接着
し得るため、前記銀ペーストのように焼成する必要はな
く、マイグレーションの恐れはなく、圧電振動子1の薄
膜化を図ることができる。
極2として使用すれば、圧電振動子1にはポリマー接着
し得るため、前記銀ペーストのように焼成する必要はな
く、マイグレーションの恐れはなく、圧電振動子1の薄
膜化を図ることができる。
しかしながら、上記銅ペーストの圧電振動子1へのキ
ャパシティ(Capacity、共振特性)は銀ペーストに比べ
て低く、銀ペーストを100とすると、60程度である。こ
のため十分な音圧を得ることができない。
ャパシティ(Capacity、共振特性)は銀ペーストに比べ
て低く、銀ペーストを100とすると、60程度である。こ
のため十分な音圧を得ることができない。
そこで、本発明は、上記銅ペースト(塗料)におい
て、圧電振動子とのキャパシィティを向上させることを
課題とする。
て、圧電振動子とのキャパシィティを向上させることを
課題とする。
上記課題を解決するために、本発明にあっては、ま
ず、上記銅ペーストにカーボンブラック所要重量部を混
入したものとしたのである。このカーボンブラックの重
量部、粒径は、実験等により適宜に決定すればよいが、
例えば、前記従来の銅ペースト100重量部に対し、0.5〜
20重量部、好ましくは1〜10重量部とし、その粒径は、
例えば15(10-3μm)nm〜1μm好ましくは15nm〜50nm
とする。
ず、上記銅ペーストにカーボンブラック所要重量部を混
入したものとしたのである。このカーボンブラックの重
量部、粒径は、実験等により適宜に決定すればよいが、
例えば、前記従来の銅ペースト100重量部に対し、0.5〜
20重量部、好ましくは1〜10重量部とし、その粒径は、
例えば15(10-3μm)nm〜1μm好ましくは15nm〜50nm
とする。
なお、ここでカーボンブラックの粒径が大きくなると
キャパシィティが低下することが第4図から理解でき
る。
キャパシィティが低下することが第4図から理解でき
る。
また、上記銅ペーストの銅粉の粒径を0.5〜20μmと
して電極を形成したものとすることができ、好ましくは
5μm以下とする。この範囲の銅粉粒径としてさらにカ
ーボンブラックを加えてもよい。
して電極を形成したものとすることができ、好ましくは
5μm以下とする。この範囲の銅粉粒径としてさらにカ
ーボンブラックを加えてもよい。
上記金属銅粉Aは、形状が樹枝状、かさ密度が1.5〜
3.5g/cc、比表面積と水素還元減量との比が11000以上で
あるもの(三井金属鉱業株式会社製、品名T−22)とす
ることができる。
3.5g/cc、比表面積と水素還元減量との比が11000以上で
あるもの(三井金属鉱業株式会社製、品名T−22)とす
ることができる。
なお、銅ペーストには、粘度調節をするために、通常
の有機溶剤を適宜使用することができる。例えば、ブチ
ルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、ブチ
ルセロソルブ、メチルイソブチルケトン、トルエン、キ
シレンなどの公知の溶剤である。
の有機溶剤を適宜使用することができる。例えば、ブチ
ルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、ブチ
ルセロソルブ、メチルイソブチルケトン、トルエン、キ
シレンなどの公知の溶剤である。
表1に示す配合比でもって、実施例1は、銅粉粒径:
0.8μm、1.0μm、1.3μm、3.0μm、5.0μm、15μ
m、20μmの7種類をそれぞれ20分間三軸ロールで混練
して銅ペーストを調整した。実施例2は、銅粉径:5.0μ
m、カーボンブラック粒径:40nm、25nm、16nmで、銅粉
に対する重量比:1%、2.5%、4%、5%、6%、7.5
%、9%のうち適宜なものを選んで、同じくそれぞれ20
分間三軸ロールで混練して銅ペーストを調整した。な
お、レゾール型フェノール樹脂は、その赤外線透過率比
が、 このように調整した実施例1、2の銅ペーストを第2
図に示すように、スクリーン印刷法により、圧電振動子
1の疑似基板両面に塗布して電極2を形成し、そのもの
のキャパシィティを測定した。その実施例1の結果を第
3図に、実施例2の結果を第4図に示す。
0.8μm、1.0μm、1.3μm、3.0μm、5.0μm、15μ
m、20μmの7種類をそれぞれ20分間三軸ロールで混練
して銅ペーストを調整した。実施例2は、銅粉径:5.0μ
m、カーボンブラック粒径:40nm、25nm、16nmで、銅粉
に対する重量比:1%、2.5%、4%、5%、6%、7.5
%、9%のうち適宜なものを選んで、同じくそれぞれ20
分間三軸ロールで混練して銅ペーストを調整した。な
お、レゾール型フェノール樹脂は、その赤外線透過率比
が、 このように調整した実施例1、2の銅ペーストを第2
図に示すように、スクリーン印刷法により、圧電振動子
1の疑似基板両面に塗布して電極2を形成し、そのもの
のキャパシィティを測定した。その実施例1の結果を第
3図に、実施例2の結果を第4図に示す。
この結果から、金属銅粉径が小さくなれば、キャパシ
ィティが大きくなり、カーボンブラックの含有量(添加
量)が増せば、同じくキャパシィティが大きくなり、カ
ーボンブラックの粒径が大きくなるとキャパシィティが
低下することがわかる。銀ペーストのキャパシィティを
100とした場合、実施例の高いものにおいては約90程度
となった。
ィティが大きくなり、カーボンブラックの含有量(添加
量)が増せば、同じくキャパシィティが大きくなり、カ
ーボンブラックの粒径が大きくなるとキャパシィティが
低下することがわかる。銀ペーストのキャパシィティを
100とした場合、実施例の高いものにおいては約90程度
となった。
なお、特願昭63−167229号等と同様にして導電性、密
着性、半田付性、半田付強度、印刷性を検査したとこ
ろ、銅粉径:0.5μm以下では十分な導電性を得ることが
できず、また、同1.0μm以下では半田付性が悪くなっ
たが、他の点では満足いけるものであった。このように
金属銅粉は粒径が小さくなれば、キャパシィティが良く
なる反面、導電性、半田付性に問題が生じる。これは、
疑似基板(板電圧振動子1)の面に粒径が小さくなれば
なるほど入り込み易く、接合度合が向上するためと考え
る。このため、ペーストを複数塗りして電極2を複数層
として、圧電振動子1側を小径粒、リード線4側を大径
粒とするとよいことがわかる。
着性、半田付性、半田付強度、印刷性を検査したとこ
ろ、銅粉径:0.5μm以下では十分な導電性を得ることが
できず、また、同1.0μm以下では半田付性が悪くなっ
たが、他の点では満足いけるものであった。このように
金属銅粉は粒径が小さくなれば、キャパシィティが良く
なる反面、導電性、半田付性に問題が生じる。これは、
疑似基板(板電圧振動子1)の面に粒径が小さくなれば
なるほど入り込み易く、接合度合が向上するためと考え
る。このため、ペーストを複数塗りして電極2を複数層
として、圧電振動子1側を小径粒、リード線4側を大径
粒とするとよいことがわかる。
また、金属導粉径:5.0μm、カーボンブラック径:37n
mのものにおいて、金属銅(Cu)とレゾール型フェノー
ル樹脂(Re)の配合比(重量比)86:14、88:12、90:1
0、92:08、93:07、94:06とした銅ペーストを構成し、そ
れによって前述と同様に電極2を形成し、そのカーボン
ブラックの充填量を変化させ、その充填量とキャパシィ
ティとの関係を第5図に示す。第6図には、金属銅粉
(粒径:5μm)の充填量(樹脂との重量比、例えば図中
88は銅粉:樹脂=88:12)を変化させた銅ペースト電極
によるキャパシィティとその充填量との関係を示す。
mのものにおいて、金属銅(Cu)とレゾール型フェノー
ル樹脂(Re)の配合比(重量比)86:14、88:12、90:1
0、92:08、93:07、94:06とした銅ペーストを構成し、そ
れによって前述と同様に電極2を形成し、そのカーボン
ブラックの充填量を変化させ、その充填量とキャパシィ
ティとの関係を第5図に示す。第6図には、金属銅粉
(粒径:5μm)の充填量(樹脂との重量比、例えば図中
88は銅粉:樹脂=88:12)を変化させた銅ペースト電極
によるキャパシィティとその充填量との関係を示す。
第7図には、金属銅粉(径5μm)とカーボンブラッ
ク(径、40nm、25nm、16nm)の配合割合を変化させた銅
ペースト電極による比抵抗の変化度合を示す。なお、こ
の場合、金属銅粉:樹脂は92:8(重量%)であった。さ
らに、第8図には比抵抗とtanδの関係を示す。これか
ら、2〜3×10-2(Ω・cm)あたりで変曲点が存在する
ことを確認できる。
ク(径、40nm、25nm、16nm)の配合割合を変化させた銅
ペースト電極による比抵抗の変化度合を示す。なお、こ
の場合、金属銅粉:樹脂は92:8(重量%)であった。さ
らに、第8図には比抵抗とtanδの関係を示す。これか
ら、2〜3×10-2(Ω・cm)あたりで変曲点が存在する
ことを確認できる。
本発明は、以上のように、構成したので、銀ペースト
に近いキャパシィティを得る電極とすることができる。
このため、音圧の低下を招くことなく、コストダウンを
図ることができるうえに、焼付けを必要としないため、
製作性が向上し、かつその焼付けによるマイグレーショ
ンの恐れもないため、圧電振動子の薄膜化を図り得る。
に近いキャパシィティを得る電極とすることができる。
このため、音圧の低下を招くことなく、コストダウンを
図ることができるうえに、焼付けを必要としないため、
製作性が向上し、かつその焼付けによるマイグレーショ
ンの恐れもないため、圧電振動子の薄膜化を図り得る。
第1図は、本発明に係る圧電ブザーの一例の概略図、第
2図は同例の製作説明図、第3図は金属銅粉径とキャパ
シィティの関係図、第4図はカーボンブラック添加量と
キャパシィティの関係図、第5図はカーボンブラック添
加量とキャパシィティの関係図、第6図は金属銅粉充填
量とキャパシィティの関係図、第7図はカーボンブラッ
ク含有量と比抵抗の関係図、第8図は比抵抗とtanδの
関係図、第9図は従来例の製作説明図である。 1……圧電振動子、2……電極、3……金属弾性体、4
……リード線。
2図は同例の製作説明図、第3図は金属銅粉径とキャパ
シィティの関係図、第4図はカーボンブラック添加量と
キャパシィティの関係図、第5図はカーボンブラック添
加量とキャパシィティの関係図、第6図は金属銅粉充填
量とキャパシィティの関係図、第7図はカーボンブラッ
ク含有量と比抵抗の関係図、第8図は比抵抗とtanδの
関係図、第9図は従来例の製作説明図である。 1……圧電振動子、2……電極、3……金属弾性体、4
……リード線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05K 1/09 G10K 9/12 101Z (72)発明者 寺田 恒彦 大阪府東大阪市岩田町2丁目3番1号 タツタ電線株式会社内 (72)発明者 森元 昌平 大阪府東大阪市岩田町2丁目3番1号 タツタ電線株式会社内 (72)発明者 杉本 健一朗 大阪府東大阪市岩田町2丁目3番1号 タツタ電線株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−200179(JP,A) 特開 昭58−225168(JP,A) 特開 昭62−74967(JP,A) 特開 昭61−31454(JP,A) 特開 昭62−252988(JP,A) 特開 平3−273048(JP,A) 特開 平2−66802(JP,A) 特開 昭57−78462(JP,A) 特開 平3−77202(JP,A) 実開 昭58−11798(JP,U) 実開 昭63−49898(JP,U) 特許2931982(JP,B2) 特公 平1−2618(JP,B2) 特公 平2−48184(JP,B2) 特公 平2−48185(JP,B2) 特公 平2−48186(JP,B2) 特公 平5−85588(JP,B2) 特公 平6−62900(JP,B2) 特公 平7−53843(JP,B2) 特公 平2−48187(JP,B2) 特公 平2−48183(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 1/00 - 201/10 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (3)
- 【請求項1】金属銅粉A85〜96重量%と、レゾール型フ
ェノール樹脂B15〜4重量%と、その両者A、Bの合計1
00重量部に対して、飽和脂肪酸若しくは不飽和脂肪酸又
はそれらの金属塩0.5〜8重量部と、金属キレート形成
剤1〜50重量部と、粒径15nm〜1μmのカーボンブラッ
ク所要重量部とからなり、前記レゾール型フェノール樹
脂Bは、それが有する2−1置換体、2、4−2置換
体、2、4、6−3置換体、メチロール基、ジメチレン
エーテル、フェニル基の赤外分光法による赤外線透過率
をl、m、n、a、b、cとするとき、各透過率の間に なる関係が成り立つペーストからなる圧電ブザー電極形
成用塗料。 - 【請求項2】請求項(1)記載の塗料において、金属銅
粉Aの粒径を0.5〜20μmとしたことを特徴とする圧電
ブザー電極形成用塗料。 - 【請求項3】上記金属銅粉Aを、形状が樹枝状、かさ密
度が1.5〜3.5g/cc、比表面積と水素還元減量との比が11
000以上であるものとしたことを特徴とする請求項
(1)または(2)に記載の圧電ブザー電極形成用塗
料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2098895A JP3066382B2 (ja) | 1990-04-13 | 1990-04-13 | 圧電ブザー電極形成用塗料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2098895A JP3066382B2 (ja) | 1990-04-13 | 1990-04-13 | 圧電ブザー電極形成用塗料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03296578A JPH03296578A (ja) | 1991-12-27 |
JP3066382B2 true JP3066382B2 (ja) | 2000-07-17 |
Family
ID=14231867
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2098895A Expired - Fee Related JP3066382B2 (ja) | 1990-04-13 | 1990-04-13 | 圧電ブザー電極形成用塗料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3066382B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20050248908A1 (en) * | 2004-05-06 | 2005-11-10 | Gunther Dreezen | Termination coating |
-
1990
- 1990-04-13 JP JP2098895A patent/JP3066382B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03296578A (ja) | 1991-12-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS6016041B2 (ja) | 厚膜導電体形成用ペ−スト | |
JP2013251256A (ja) | 低銀含有量ペースト組成物およびその低銀含有量ペースト組成物から導電性膜を製造する方法 | |
WO2018181697A1 (ja) | 電極形成用樹脂組成物並びにチップ型電子部品及びその製造方法 | |
CN105280374A (zh) | 导电性树脂膏以及陶瓷电子部件 | |
KR101398706B1 (ko) | 도전성 페이스트 | |
JP7317397B2 (ja) | 酸化銅ペースト及び電子部品の製造方法 | |
JP3057451B2 (ja) | 圧電ブザー | |
JP3066382B2 (ja) | 圧電ブザー電極形成用塗料 | |
JP3299083B2 (ja) | カーボン系導電ペーストの製造方法 | |
JP2931982B2 (ja) | 半田付可能な導電塗料 | |
JP5522390B2 (ja) | 導電性ペースト組成物および導電接着方法 | |
JPS5874759A (ja) | 導電性銅ペ−スト組成物 | |
JPS59103204A (ja) | 厚膜銀組成物 | |
JP2799916B2 (ja) | 導電性金属被覆セラミックス粉末 | |
JP3047069B2 (ja) | 導電塗料および印刷回路基板 | |
JPH0477575A (ja) | 圧電ブザー及びその電極形成用塗料 | |
JPH0477571A (ja) | 圧電ブザー及びその電極形成用塗料 | |
JPH0897587A (ja) | ハイブリッドic | |
JP4694918B2 (ja) | 角板形チップ部品における、導電性の下地膜とめっき膜とからなる端面電極の該めっき膜の下地膜形成用導電性ペースト | |
JP2006140076A (ja) | 導電ペースト組成物及びそれを用いた厚膜チップ抵抗器 | |
JPH07105721A (ja) | 導電性ペーストの製造方法 | |
JP2541878B2 (ja) | 導電塗料 | |
JPH09255900A (ja) | 熱硬化型カーボン系導電塗料 | |
JPH06164185A (ja) | ハイブリッドic | |
JPH08213203A (ja) | チップ抵抗器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |