JP3065863U - カフスボタンおよびその保持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カフス装着用の孔が設けられていないシャツ
にも容易かつ確実に装着することができるカフスボタン
およびその保持具を提供する。 【解決手段】 ボタン本体と、該ボタン本体の中央部に
突設された、貫通孔を有する係止軸とで形成されている
カフスボタンである。また、該カフスボタンをシャツに
装着するために用いる保持具であって、前記貫通孔に挿
嵌される挿入部と、シャツの袖口を一対の挟持板により
挟持する挟持部とが一体的に形成されてなり、該挟持板
に、シャツのボタンの付根を係止する溝部が形成されて
いる保持具である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ドレスシャツ等の袖口に装着されるカフスボタンに関し、特には、 カフス装着用の孔が設けられていないシャツにも、容易かつ確実に装着すること ができるカフスボタンおよびその保持具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、礼装用のシャツを着衣する場合、袖口には装飾用のカフスボタンを装 着する。通常のカフスボタンは、金属等からなるボタン本体と、ボタン本体に突 設された軸体と、この軸体の先端部に着脱自在に設置された係止具とで形成され ている。

【０００３】 かかるカフスボタンをシャツの袖口に装着する場合には、係止具を取り外した 軸体を、まず、袖口のボタン孔に挿入し、更に、袖口の他側面に設けられたカフ ス装着用の孔に貫通させてから、軸体の先端に再度係止具を装着することにより 、シャツの袖口開口部を挟持させる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、袖口にカフス装着用の孔を設けたシャツは、特に礼装用のものに限定 されている。そのため、一般に市販されているシャツの袖口にはカフスボタンを 装着することができなかった。また、シャツの袖口にカフス装着用の孔を設ける ことは、シャツの製造過程においてもコスト高になるという問題があった。

【０００５】 そこで本考案の目的は、上記の問題点を解消し、カフス装着用の孔が設けられ ていないシャツにも容易かつ確実に装着することができるカフスボタンおよびそ の保持具を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために、本考案のカフスボタンは、ボタン本体と、該ボタ ン本体の中央部に突設された、貫通孔を有する係止軸とで形成されていることを 特徴とするものである。

【０００７】 また、本考案の保持具は、本考案のカフスボタンをシャツに装着するために用 いる保持具であって、前記貫通孔に挿嵌される挿入部と、シャツの袖口を一対の 挟持板により挟持する挟持部とが一体的に形成されてなり、該挟持板に、シャツ のボタンの付根を係止する溝部が形成されていることを特徴とするものである。

【０００８】 カフスボタンの係止軸を袖口のボタン孔に挿入して、係止軸の貫通孔に保持具 の挿入部を挿嵌した後、挟持部にてシャツの袖口を挟持しながら保持具をスライ ドさせて、溝部にてシャツのボタンの付根を係止する。こうすることにより、カ フス装着用の孔のないシャツにも、カフスボタンを簡単に装着させることができ る。

【０００９】 本考案の保持具においては、前記溝部の挿入口に、開閉手段が設けられている ことが好ましい。

【００１０】 溝部の挿入口に開閉手段を設けることにより、使用中に保持具のズレや移動が 生じても、保持具が脱落せず、カフスボタンが外れることがない。

【００１１】 また、前記溝部の挿入口が、前記挟持板の長手方向側部に設けられていること が好ましい。

【００１２】 溝部の挿入口を挟持板の長手方向側部に設けることにより、ボタンの付根の係 止効果をより一層高めることができる。

【００１３】

【考案の実施の形態】

以下、本考案のカフスボタンおよびその保持具の実施の形態を図面に基づいて 説明する。

【００１４】 図１に示すように、カフスボタン１は、ボタン本体２と、該ボタン本体２の中 央部に突設された、貫通孔４を有する係止軸３とで形成されている。ボタン本体 ２は、例えば、円板状とし、金属やガラス、合成樹脂等の各種素材で形成するこ とができるが、特には、装着時に外観的高級感を醸し出す純銀で作製することが 好ましい。

【００１５】 ボタン本体２の中央部分には、シャツ２０のボタン孔２１に挿入する係止軸３ が突設されている。この係止軸３の基端は、肉厚部６によりボタン本体２の裏面 に強靭に固定されている。また、係止軸３の上部には矩形体部５が形成されてお り、この矩形体部５には長状の貫通孔４が穿孔されている。

【００１６】 保持具１０は、カフスボタン１を、図６に示すようにシャツ２０の袖口２２に 装着させるものであり、図２に示すように、ボタン本体２の貫通孔４に挿嵌され る挿入部１１と、シャツ２０の袖口２２を挟持する挟持部１２とが、一体的に形 成されてなる。また、挟持部１２は一対の挟持板１５および１６により形成され 、かかる挟持板１５には、ボタン３０の付根３１を係止する溝部１３が設けられ ている。

【００１７】 この保持具１０は、例えば、平板状の金属や合成樹脂等を側面Ｓ字状に湾曲さ せた、弾力性を有するバネ構造に形成することができる。かかる保持具１０の一 端には、ボタン本体２の貫通孔４に挿嵌される挿入部１１が形成され、また、こ の挿入部１１には、挟持部１２が連設されている。かかる挟持部１２を構成する 一対の挟持板１５および１６は、シャツ２０の袖口２２を挟持するように、やや 湾曲状に形成されている。

【００１８】 また、挟持部１２の挟持板１５には、ボタン３０の付根３１（結び目）を係止 する溝部１３が形成されており、溝部１３の端部には挿入口１４が設けられてい る。尚、この溝部１３の幅は、ボタン３０の径より小さく、ボタン３０の付根３ １よりやや幅広に形成されている。

【００１９】 また、本考案に係る保持具１０においては、図３に示すように、溝部１３の挿 入口１４に開閉手段１７を設けることが好ましい。この開閉手段１７は、バネ（ 図示せず）の付勢力により、挿入口１４を常時閉鎖状態に保持しているアーム１ ８と、このアーム１８の一端を抑止する凸部１９とで形成されている。

【００２０】 かかる開閉手段１７は、保持具１０を袖口２０にスライドさせると、アーム１ ８がボタン３０の付根３１に押圧されることにより挿入口１４が解放され、付根 ３１が溝部１３内に収容されると、アーム１８が後戻りして挿入口１４を閉鎖状 態に保持するという作用を有する。そのため、使用中に保持具１０のズレや移動 が生じても、保持具１０が袖口２２から脱落することがない。尚、開閉手段１７ は、図示する構造に限定されたものではなく、挿入口１４の開閉状態を保持でき るものであれば如何なる構造であってもよい。

【００２１】 また、他の好適例として、図４に示すように、溝部１３の挿入口１４を挟持板 １５の長手方向側部の端部に設けてもよい。さらに、図５に示すように、挿入口 １４を長手方向側部の略中央部分に設けた構造であってもよい。挿入口１４を長 手方向側部に設けることにより、長手方向のスライドによる付根３１の係止効果 をより一層高めることができる。また、長手方向側部に形成した挿入口１４に前 述の開閉手段１７を設けても、同様の効果が得られることは言うまでもない。

【００２２】 次に、本考案のカフスボタンおよびその保持具の使用方法を説明する。

【００２３】 まず、カフスボタン１の係止軸３を袖口２２のボタン孔２１に挿入し、係止軸 ３の貫通孔４に保持具１０の挿入部１１を挿嵌させる。その後、保持具１０の挟 持部１２の間にシャツ２０の袖口２２を挿入し、挟持板１５および１６により袖 口２２を挟持しながら、溝部１３にてボタン３０の付根３１を係止する。

【００２４】 上述の一連の方法により、カフス装着用の孔のないシャツにおいても、カフス ボタンの装着が可能になると共に、袖口２２の開口部の保持を実現することがで きる。なお、前記保持具１０を、予めシャツ２０の袖口２２に設置し、その後、 カフスボタン１を装着してもよい。

【００２５】

【考案の効果】

以上説明してきたように、本考案のカフスボタンおよびその保持具は、上述の 構成とすることで以下に示す効果を奏するものである。

【００２６】 貫通孔を有する係止軸が突設されたボタン本体からなるカフスボタンと、かか る貫通孔に挿嵌される挿入部、および、シャツの袖口を一対の挟持板により挟持 する挟持部が、一体的に形成されてなり、挟持板にシャツのボタンの付根を係止 する溝部が形成されている保持具とにより、カフス装着用の孔が設けられていな いシャツであっても、容易かつ確実にカフスボタンを装着することができる。

【００２７】 また、溝部の挿入口に開閉手段を設けることにより、使用中に保持具のズレや 移動が生じても、保持具が脱落することがない。

【００２８】 さらに、溝部の挿入口を挟持板の長手方向側部に設けることにより、長手方向 のスライドによる付根の係止効果をより一層高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のカフスボタンおよびその保持具を表す
全体斜視図である。

【図２】カフスボタンを袖口に装着した状態を表す断面
図である。

【図３】溝部の挿入口に開閉手段を設けた保持具を表す
斜視図である。

【図４】溝部の挿入口を長手方向側部の端部に設けた状
態の保持具を表す斜視図である。

【図５】前記挿入口を長手方向側部の略中央部に設けた
状態の保持具を表す斜視図である。

【図６】本考案のカフスボタンを袖口に装着した使用状
態を表す斜視図である。

【符号の説明】

１ カフスボタン ２ ボタン本体 ３ 係止軸 ４ 貫通孔 ５ 矩形体部 ６ 肉厚部 １０ 保持具 １１ 挿入部 １２ 挟持部 １３ 溝部 １４ 挿入口 １５ 挟持板 １６ 挟持板 １７ 開閉手段 １８ アーム １９ 凸部 ２０ シャツ ２１ ボタン孔 ２２ 袖口 ３０ ボタン ３１ 付根

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ボタン本体と、該ボタン本体の中央部に
   突設された、貫通孔を有する係止軸とで形成されている
   ことを特徴とするカフスボタン。
2. 【請求項２】 請求項１記載のカフスボタンをシャツに
   装着するために用いる保持具であって、前記貫通孔に挿
   嵌される挿入部と、シャツの袖口を一対の挟持板により
   挟持する挟持部とが一体的に形成されてなり、該挟持板
   に、シャツのボタンの付根を係止する溝部が形成されて
   いることを特徴とする保持具。
3. 【請求項３】 前記溝部の挿入口に、開閉手段が設けら
   れている請求項２記載の保持具。
4. 【請求項４】 前記溝部の挿入口が、前記挟持板の長手
   方向側部に設けられている請求項２または３記載の保持
   具。