JP3065828B2 - テープローディング制御装置 - Google Patents

テープローディング制御装置

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JP3065828B2
JP3065828B2 JP4355568A JP35556892A JP3065828B2 JP 3065828 B2 JP3065828 B2 JP 3065828B2 JP 4355568 A JP4355568 A JP 4355568A JP 35556892 A JP35556892 A JP 35556892A JP 3065828 B2 JP3065828 B2 JP 3065828B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録再生装置のテ
ープテンションを制御するテープローディング制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カセットテープを用いる磁気記録再生装
置、例えばビデオテープレコーダ(VTR)やデジタル
オーディオテープレコーダ(DAT)において、カセッ
ト内のリールに巻かれた磁気テープ(以下テープと記
す)を所定の位置まで引き出し、磁気ヘッドの搭載され
ているシリンダに巻き付ける動作をテープローディング
(以下ローディングと記す)という。また逆に、カセッ
ト内にテープを収納する場合には、シリンダに巻き付い
ているテープを巻取る動作をテープアンローディング
(以下アンローディングと記す)という。
【0003】このようなローディングやアンローディン
グを行うテープローディング制御装置では、テープの記
録あるいは再生位置が変化しないように制御することが
望ましい。ここで図面を参照しながら、従来のテープロ
ーディング制御装置について説明する。
【0004】図8は従来のVTRにおけるテープローデ
ィング制御装置の構成例を示すブロック図である。ここ
ではローディング機構は簡略化し、テープを引き出す可
動ポストとシリンダのみを図示している。本図において
カセット内にある第1のリール1と第2のリール3には
テープ2が巻かれている。一方、VTR内にはテープ2
を案内する可動ポスト4,5と,テープ2を回巻して磁
気ヘッドをヘリカル走査するシリンダ6が設けられてい
る。可動ポスト4,5はローディング時にカセット内部
からテープ2をシリンダ6の外周部に案内すると共に、
アンローディング時にはテープ2をカセット内部に収納
するポストである。
【0005】第1のリール1にはこれを直接駆動するた
めの第1のモータ7が取り付けられている。第1の駆動
回路8は入力信号に応じたトルクをモータ7に与える。
トルク指令手段9は、テープ2にバックテンションを与
えるために必要なトルク信号を駆動回路8に出力する。
又第2のリール3にはこれが回転しないように固定する
ブレーキ機構10が取り付けられている。
【0006】このような構成のテープローディング制御
装置では、ローディングおよびアンローディングにより
テープ2の記録又は再生位置が変化しないようにするた
め、一方のリール、ここでは第2のリール3をブレーキ
機構10によって固定し、他方のリール、ここでは第1
のリール1によりテープ2の供給あるいは巻取りを行な
っていた。
【0007】即ち、ローディングでは第2のリール3を
固定し、可動ポスト4、5を夫々矢印A,Bの方向に移
動させることにより、カセット内の第1のリール1に巻
かれたテープ2を引き出し、所定の角度でシリンダ6に
巻き付ける。このときテープ2にバックテンションを与
えるため、トルク指令手段9は適当な一定トルクの信号
を駆動回路8に出力して、モータ7に一定の制動トルク
を発生させるという制御を行っていた。
【0008】又アンローディングではローディングの逆
動作を行う。即ちブレーキ機構10の動作により第2の
リール3を固定し、モータ7に適当な一定の駆動トルク
を発生させながら、可動ポスト4,5を元の位置に戻
し、引き出されていたテープ2を第1のリール1で巻取
るという制御を行なっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
磁気記録再生装置において、高密度記録のためのテープ
薄型化や、ローディングやアンローディングの高速化に
対しても、テープローディングの信頼性を十分確保する
ことが重要となってきた。従来のテープローディング制
御装置では、一方のリールを固定し、他方のリールに一
定のトルクを与える制御方式を採っているため、ローデ
ィングやアンローディング動作時に、カセットからのテ
ープ引出し速度あるいは巻取り速度が大きく変化する
と、そのときに発生する過大テンションにより、テープ
の損傷が発生し、又テープ緩みによりテープ走行路から
の脱落が発生する問題があった。
【0010】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、テープのローディングやアンロ
ーディング動作によりテープの記録及び再生位置の変化
がなく、かつテープのたるみや過大テンションをなく
し、安定なテープテンションを得ることができるテープ
ローディング制御装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、カセット内の第1のリール及び第2のリール間に回
巻されたテープを可動ポストによって引き出し、磁気ヘ
ッドの搭載されるシリンダに巻付けを行うと共に、シリ
ンダに回巻されたテープを可動ポストで案内して第1の
リール及び第2のリールで巻取り、カセット内にテープ
を収納するテープローディング制御装置であって、第1
のリールを駆動する第1のモータと、第2のリールを駆
動する第2のモータと、入力に応じた制動又は駆動トル
クを第1のモータに発生させる第1の駆動回路と、入力
に応じた制動又は駆動トルクを第2のモータに発生させ
る第2の駆動回路と、テープにテンションを与えるため
のトルク信号を第1の駆動回路に出力するトルク指令手
段と、第1のリールの回転角を検出する第1の回転角検
出手段と、第2のリールの回転角を検出する第2の回転
角検出手段と、第1の回転角検出手段の出力値と第2の
回転角検出手段の出力値の差分値を出力する誤差検出手
段と、誤差検出手段の出力の微分値と誤差検出手段の出
力値とを加算し、その加算信号を第2の駆動回路に与え
る加算手段と、を具備することを特徴とするものであ
る。
【0012】本願の請求項2の発明は、カセット内の第
1のリール及び第2のリール間に回巻されたテープを可
動ポストによって引き出し、磁気ヘッドの搭載されるシ
リンダに巻付けを行うと共に、シリンダに回巻されたテ
ープを可動ポストで案内して第1のリール及び第2のリ
ールで巻取り、カセット内にテープを収納するテープロ
ーディング制御装置であって、第1のリールを駆動する
第1のモータと、第2のリールを駆動する第2のモータ
と、入力に応じた制動又は駆動トルクを第1のモータに
発生させる第1の駆動回路と、入力に応じた制動又は駆
動トルクを第2のモータに発生させる第2の駆動回路
と、第1のリールの回転角を検出する第1の回転角検出
手段と、第2のリールの回転角を検出する第2の回転角
検出手段と、テープにテンションを与えるためのトルク
信号を出力するトルク指令手段と、第1の回転角検出手
段の出力値と第2の回転角検出手段の出力値の差分値を
出力する誤差検出手段と、誤差検出手段の出力の微分値
と誤差検出手段の出力値を加算する加算手段と、テープ
ローディング又はアンローディング動作を行う前に予め
第1のリールのテープ巻径と第2のリールのテープ巻径
の大小を検出する巻径判定手段と、巻径判定手段の判定
結果に応じて、第1のリールのテープ巻径が第2のリー
ルのテープ巻径より大きい場合は加算手段の出力とトル
ク設定手段の出力を夫々第1の駆動回路と第2の駆動回
路に与え、第2のリールのテープ巻径が第1のリールの
テープ巻径より大きい場合に加算手段の出力とトルク設
定手段の出力を夫々第2の駆動回路と第1の駆動回路に
与えるスイッチ手段と、を具備することを特徴とするも
のである。
【0013】
【作用】このような特徴を有する本願の請求項1の発明
によれば、ローディングやアンローディングのとき、第
1のリールの回転角と第2のリールの回転角が等しくな
るように一方のリールの回転角がモータによって制御さ
れる。その結果、夫々のリールに対し、ローディング時
に引き出されるテープ量とアンローディング時に巻取ら
れるテープ量とが常に等しくなり、テープの記録又は再
生位置は変化しにくくなる。
【0014】又本願の請求項2の発明によれば、請求項
1の発明の作用に加えて、巻径判定手段が、テープロー
ディング動作又はアンローディングを行う前に予め第1
及び第2のリールのテープ巻径の大小を検出する。スイ
ッチ手段は、巻径判定手段の判定結果に応じて、一定ト
ルクで駆動するリールと回転制御するリールを切換え
る。こうすることにより各リールの巻径の状態によらず
安定なテープテンションが得られる。
【0015】又従来の構成ではテープの引出しや巻取り
を一方のリールで行っているのに対し、本願では双方の
リールで行い、更に一方のリールの回転角に応じて他方
のリールに送出しトルクや巻取りトルクを発生させてい
るため、テープの引出し速度や巻取り速度の変化時にお
いても安定したテンションが得られる。
【0016】
【実施例】本発明の第1実施例によるテープローディン
グ制御装置について図面を参照しながら説明する。図1
は第1実施例のテープローディング制御装置の構成を示
すブロック図である。本図において、第1のリール1、
テープ2、第2のリール3、可動ポスト4,5、シリン
ダ6、第1のモータ7、第1の駆動回路8、トルク指令
手段9が設けられていることは従来例と同一であり、そ
の説明は省略する。
【0017】従来例と異なり、第2のリール3には、こ
れを回転させる第2のモータ20と、このモータ20を
駆動する第2の駆動回路21が夫々設けられている。又
第1及び第2の回転角検出手段22,23は、後述する
ように第1及び第2のモータ7,20の主軸の回転角や
回転方向を夫々検出するものである。第1及び第2のモ
ータ7,20の主軸は第1及び第2のリール1,3に夫
々直結されている。このため第1及び第2の回転角検出
手段22,23は、夫々第1及び第2のリール1,3の
回転角と回転方向の信号を出力することとなる。
【0018】次に誤差検出手段24は第1及び第2の回
転角検出手段22,23の信号θ1,θ2を入力し、そ
の差分値(θ1−θ2)を回転角の誤差信号として出力
する回路である。微分手段25は、誤差検出手段24の
誤差信号を入力して微分し、この微分信号をダンピング
信号として加算手段26に与える回路である。又加算手
段26は誤差検出手段24の誤差信号と微分手段25の
ダンピング信号を加算し、その加算出力をトルク制御信
号として第2の駆動回路21に出力する回路である。
【0019】次に第1の回転角検出手段22の構成例に
ついて図2のブロック図を用いて説明する。第2の回転
角検出手段23は第1の回転角検出手段22と同一の構
成である。図2に示すように第1のモータ7の主軸7a
にはマグネット30が同軸に取り付けられている。マグ
ネット30は外周部に沿って等間隔に多極着磁されたマ
グネットである。本図では3極対に着磁されているが実
際にはより多くの着磁がなされるものとする。
【0020】又、マグネット30の外周部には第1及び
第2の磁束検出素子31a,31bが対向する位置に設
置されている。磁束検出素子31はマグネット30の回
転速度に比例した周波数の信号を発生する素子である。
第1及び第2の磁束検出素子31a,31bは互いに出
力信号の位相が90゜ずれるような位置に配置される。
第1及び第2の磁束検出素子31a,31bの出力は夫
々第1及び第2の波形整形器32,33に与えられる。
第1及び第2の波形整形器32,33は入力信号を波形
整形し、パルスを回転方向判定器34と逓倍器35に出
力する回路である。
【0021】回転方向判定器34はD型のフリップフロ
ップ(D−FF)34aで構成され、D入力端に第1の
波形整形器32のパルスが入力され、C入力端に第2の
波形整形器33のパルスが入力される。回転方向判定器
34は第1のリール1の回転方向に基づいて、H又はL
レベルの信号を出力する。又逓倍器35は排他的論理和
回路(EOR)35aで構成され、第1及び第2の波形
整形器32,33のパルスを入力し、周波数が2倍に逓
倍されたパルスを出力する。カウンタ36は回転方向判
定器34の出力をアップ又はダウンの制御信号とし、逓
倍器の出力パルスを計数し、この信号を第1のリール1
の回転角として出力する回路である。
【0022】このように構成された第1実施例のテープ
ローディング制御装置の動作を説明する。まず第1の回
転角検出手段22の動作について説明する。図3は第1
の回転角検出手段22の動作を示す信号波形図である。
第1のリール1がテープ2を送り出す方向に回転する
と、第1及び第2の波形整形器32、33は図3
(a),(b)に示すようなパルスを出力する。第1の
波形整形器32のパルスがD−FF34aのD入力端に
与えられると、C入力端に印加される第2の波形整形器
33のパルスの立ち上がり時にD入力端がHレベルとな
る。このためD−FF34aのQ出力端から図3(c)
に示すようなHレベルとなる回転方向の判定信号が出力
される。
【0023】一方、第1のリール1がテープ2を巻取る
方向に回転すると、第1及び第2の波形整形器32、3
3は夫々図3(d),(e)に示すようなパルスを出力
する。従ってD−FF34aのQ出力端から図3(f)
に示すようなLレベルとなる判定信号が出力される。こ
のように回転方向判定器34は第1のリール1の回転方
向を判定でき、この信号をカウンタ36にアップ・ダウ
ン信号として与える。一方、逓倍器35はEOR35a
に図3(d),(e)のパルスを入力すると、図3
(g)に示すように周波数の逓倍されたパルスを出力
し、この信号をカウント信号としてカウンタ36に与え
る。カウンタ36は回転方向判定器34の出力がHレベ
ルのときカウントアップとし、Lレベルのときカウント
ダウンとし、第1のリール1の回転角信号を図1の誤差
検出手段24に与える。
【0024】このようにしてカウンタ36の出力から第
1のリール1の回転角に比例した信号が得られ、第2の
回転角検出手段23も同様にして第2のリール3の回転
角信号を生成し、誤差検出手段24に出力する。
【0025】次にテープローディング制御装置の全体の
動作に付いて定性的に説明する。例えばVTRでテープ
2の途中まで記録されたカセットを一旦取り出し、その
カセットを同一のVTRに挿入し、そのテープ2に引き
続き信号記録を続ける場合を考える。このカセットをV
TRに挿入し、ローディングを開始すると、可動ポスト
4,5がテープ2をシリンダ6の外周部へ案内する。こ
のとき第1及び第2のリール1,3はテープ2を送り出
す方向に回転する。
【0026】このときトルク指令手段9から一定のトル
ク信号が第1の駆動回路8に出力され、第1のリール1
は第1のモータ7を介して制動トルクを受ける。このた
め移動ポスト4に張架されたテープのテンションは一定
に保持される。第1及び第2のリール1,3が回転する
と、それらの回転角の信号は誤差検出手段24に夫々与
えられる。仮に第2のリール3の回転角θ2が第1のリ
ール1の回転角θ1より小さければ、誤差検出手段24
は誤差信号(θ1−θ2)を出力し、誤差信号がその微
分信号と共に加算手段26で加算される。この加算出力
は第2の駆動回路21に出力され、第2のモータ20の
駆動トルクを増加する制御を行う。
【0027】こうすると第2のリール3の回転速度が増
加し、移動ポスト5を介して供給されるテープ2の送り
出し量が制御され、テープの記録位置が前後にずれるこ
となく、シリンダ6にテープ2が回巻される。こうして
第1及び第2のリール1,3の回転角θ1,θ2が等し
くなるよう回転制御が行われる。尚、誤差検出手段24
の出力を微分処理して加算する理由は、第2のリール3
の回転制御系にダンピング特性を持たせ、安定に制御す
るためである。
【0028】又以上のようにシリンダ6に回巻されたテ
ープに信号の記録を行い、再び記録を停止してVTRか
らカセットを取り出す場合について考える。このとき、
トルク指令手段9から一定の巻取りトルク信号が第1の
駆動回路8に出力され、第1のリール1は第1のモータ
7に駆動され、テープ2を巻取る。このため移動ポスト
4はテープのテンションを一定に保持した状態でシリン
ダ6の部分から退行する。このときローティングの動作
と同様に、−θ1=−θ2となるよう、トルク制御が行
なわれ、第2のリール3も移動ポスト5を介してテープ
を巻き取る。
【0029】このように、第2のリール3の回転を制御
することにより、ローディング時とアンローディング時
に第1のリール1から出入りするテープ量は等しくな
る。又第2のリール3に関しても同様である。従ってロ
ーディング、アンローディング動作を行なってもテープ
2の再生や記録位置は変化しない。
【0030】更に従来の構成に比べ、ローディング、ア
ンローディング時のテープテンションの変動を抑えるこ
とができる。
【0031】ローディング、アンローディング時のテン
ション変動が抑制される動作原理について定量的に説明
する。ここでは説明を簡単にするために、近似的に可動
ポスト4,5やシリンダ6の摩擦は非常に小さいとし、
回転制御は充分速い応答であるとして理論式を導く。先
ず従来の構成ではローディング時のテープ2の引出し速
度が一定であるとすると、第1のモータ7の駆動トルク
とテープ2のテンションが釣り合い、第1のリール1は
一定速度で回転する。そして、可動ポスト4、5の移動
速度の変化やシリンダ6への巻付けなどにより、テープ
2の引出し速度が変化して加速度aで加速されると、第
1のリール1の角加速度αは次の(1)となる。
【数1】
【0032】ここでr1 は第1のリール1のテープの巻
径とする。更に第1のリール1と一体に回転する第1の
モータ7の回転子の慣性モーメントを含め、第1のリー
ル1の慣性モーメントをJとすると、この角加速度αを
得るために必要なトルクTは次の(2)式で求められ
る。
【数2】
【0033】このトルクTはテープ引出し速度の変化時
に発生するもので、テープ2のテンションの変化によっ
て生じる。その結果、従来の構成ではテープ2の引出し
速度が加速度aで加速したときに発生するテンション変
動ΔFは、次の(3)式となる。
【数3】
【0034】一方、本実施例の場合では、第1及び第2
のリール1,3の回転角θ1,θ2の値が等しくなるよ
う制御されている。このため移動ポスト4,5がテープ
2を引き出すときの引出し加速度をaとし、第1及び第
2のリール1,3の角加速度をα’とすると、第1及び
第2のリール1,3からテープ2が同時に引き出される
ので次の(4)式が成立する。
【数4】
【0035】ここでr2 は第2のリール3の巻径であ
る。従って、(4)式より第1のリール1の角加速度
α’は次の(5)式となる。
【数5】
【0036】又テープ2の引出し速度が加速度aで変化
したときに発生するテンション変動をΔF’とすると、
次の(6)式が成立する。
【数6】
【0037】従って(6)式に(5)式を代入すると次
の(7)式が得られる。
【数7】
【0038】一方、第2のリール3が第1のリール1の
角加速度と同じ角加速度α’で加速する。このとき第2
のリール3付近のテープ2のテンション変動も(7)式
で表され、力の不足している加速トルクは第2のモータ
20から出力される。この様にテープ引出し速度の変化
時に発生するテンション変動は、一定のトルクで駆動さ
れているリールの慣性および巻径によって決まってい
る。
【0039】図4はテープ2の引出し速度が変化した場
合のリールの巻径の変化に対するテンション変動の一例
を従来の構成と第1実施例について示したものである。
横軸は第1のリール1の巻径r1 を示し、縦軸はテンシ
ョン変動を示す。破線Cは従来の構成のテンション変動
であり、実線Dは第1実施例におけるテンション変動で
ある。本図の特性で示すように第2のリール3を第1の
リール1と同じ回転角になるように制御することによ
り、テープ引出し速度の変化時のテンション変動を従来
の場合に比べて抑えることができる。
【0040】以上の説明はテープ2の引出し速度が一定
速から加速度aで変化し続ける場合についてであるが、
一般的にテープ2の引出し加速度が増加する場合も同様
の効果が得られる。又、テープ2の引出し速度が加速す
る場合について示したが、減速される場合も同様の効果
が得られる。
【0041】次に本発明の第2実施例のテープローディ
ング制御装置について図6を参照しつつ説明する。さて
第1実施例では、図4に示すように第1のリール1の巻
径が大きくなるに従ってテンション変動も大きくなり、
その改善効果が少なくなるという欠点があった。テンシ
ョン変動率ΔF’/ΔFは式(3),(7)より次に示
す(8)式となる。
【数8】
【0042】このテンション変動改善率の特性を巻径比
(r2 /r1 )をパラメータにとって図示すると図5に
示す状態となる。本図に示すように第1のリール1の巻
径が第2のリール3の巻径に対して相対的に大きくなる
と、第1実施例ではテンション変動率の改善の効果が少
なくなる。第2実施例は第1のリール1の巻径r1 が大
きくなっても、テンションの変動率の改善率を向上させ
るようにしたものである。
【0043】図6は第2実施例のテープローディング制
御装置の構成を示すブロック図である。本図において、
第1のリール1、テープ2、第2のリール3、可動ポス
ト4,5、シリンダ6、第1のモータ7、第1の駆動回
路8、トルク指令手段9、第2のモータ20、第2の駆
動回路21,第1及び第2の回転角検出手段22,2
3、誤差検出手段24、微分手段25、加算手段26が
夫々設けられていることは第1実施例と同一であり、そ
の説明は省略する。
【0044】第1実施例と異なり、巻径判定手段40と
スイッチ手段41が設けられている。巻径判定手段40
はローディング又はアンローディング動作を行う前に、
予め第1のリール1の巻径と第2のリール3の巻径の大
小関係を検出するものである。その方法の一例として、
先ず第1のモータ7にテープ2を巻取る方向に適当な大
きさの駆動トルクを一定時間発生させる。すると、第1
のリール1はわずかに動き、その後停止する。このとき
トルク指令手段9の出力値と加算手段26の出力値を比
較し、値が大きい方のリールが巻径の大きいリールと判
定することにより実現できる。
【0045】又他の方法として、適当な同じ大きさでテ
ープ2を巻取る方向のトルクを第1及び第2のモータ
7、20に与える。そのとき第1の回転角検出手段22
を用いて第1のリール1の回転方向判定を行う。そして
テープ2を巻取る方向に回転したリールが巻径の小さい
リールと判定する。但しテープ2の移動量を最小限にす
るため、リールの回転方向が検出できると同時にモータ
のトルクを零にする。巻径判定手段40の出力は切換制
御信号としてスイッチ手段41に与えられる。
【0046】スイッチ手段41は巻径判定手段40の判
定結果に応じて、トルク指令手段9と加算手段26の出
力を切り換えて、第1の駆動回路8及び第2の駆動回路
21に出力するスイッチであり、図示のような2連のア
ナログスイッチで構成される。図6に示すスイッチ手段
41の接続状態は、第1のリール1の巻径r1 が第2の
リール3の巻径r2 よりも小さい場合である。このとき
トルク指令手段9の出力は第1の駆動回路8に与えら
れ、加算手段26の出力は第2の駆動回路21に与えら
れる。一方、第1のリール1の巻径r1 が第2のリール
3の巻径r2 よりも大きい場合には、それぞれのスイッ
チは反転し、トルク指令手段9の出力は第2の駆動回路
21に与えられ、加算手段26の出力は第1の駆動回路
8に与えられる。
【0047】このように構成された第2実施例のテープ
ローディング制御装置において、カセットをVTRに挿
入すると、巻径の小さいリールが巻径判定手段40で検
出され、そのリールを駆動するモータはトルク指令手段
9より一定のトルク信号が出力される。又巻径の大きく
慣性の大きなリールに対しては、加算手段26の出力信
号によりモータの駆動回路が制御され、巻径の小さなリ
ールの回転角に合わせて送り出しトルク又は巻取りトル
クが制御される。第1実施例においては第1のリール1
の巻径が大きくなった場合テンション変動が大きくなっ
ていたが、第2実施例では第1のリール1の巻径が第2
のリール3に比べて大きくなる場合には、第2のリール
3の回転角に合わせて、第1のリール1の回転を第1の
モータ7により制御する。こうするとカセットの脱着の
回数にかかわらず、テープ2の引出し速度が変化するこ
とにより発生するテンション変動を巻径の状態によらず
小さくすることができる。
【0048】このように第2実施例では、テープ2の引
出し速度の変化時に発生するテンション変動を更に改善
することができる。図7は第2実施例におけるテープロ
ーディング制御装置におけるテンション変動の特性の示
したグラフである。横軸は第1のリール1の巻径r1
示しており、破線Cで示す従来例に比較して、実線Eで
示す第2実施例のテンション変動は、第1のリール1の
巻径が大きくなる場合にも改善効果が高いことが分か
る。従ってカセットテープの始端から終端までの全範囲
に渡って大幅にテンション変動を低減することができ
る。尚、ここではローディング時の効果について説明し
たが、アンローディング時についても同様の効果が得ら
れる。
【0049】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本願の請求項
1の発明によれば、第1及び第2のリールの回転角が等
しくなるよう、一方のリールの回転量をモータで制御す
ることにより、アンローディング、ローディングを行っ
てもテープの記録および再生位置がほとんど変化しな
い。又テープの引出し速度および巻取り速度の変化時に
発生するテンション変動が大幅に少なくなる。
【0050】又本願の請求項2の発明によれば、請求項
1の発明の効果に加えて、テープカセットのリールの巻
径の状態によらずテンション変動を大幅に改善すること
ができる。以上の説明によりテープローディングの信頼
性が向上し、薄型テープによる記録時間の長時間化や高
速ローディング、アンローディングが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のテープローディング制御
装置の構成図である。
【図2】第1,2実施例のテープローディング制御装置
に用いられる回転角検出手段の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】第1,2実施例の回転角検出手段の動作を示す
信号波形図である。
【図4】第1実施例のテープローディング制御装置にお
けるテープのテンション変動を示す特性図である。
【図5】第1実施例のテープローディング制御装置にお
けるテープのテンション変動改善特性を示すグラフであ
る。
【図6】本発明の第2実施例のテープローディング制御
装置の構成図である。
【図7】第2実施例のテープローディング制御装置にお
けるテープのテンション変動を示す特性図である。
【図8】従来例におけるテープローディング制御装置の
構成図である。
【符号の説明】
1 第1のリール 2 テープ 3 第2のリール 4,5 可動ポスト 7 第1のモータ 8 第1の駆動回路 9 トルク指令手段 20 第2のモータ 21 第2の駆動回路 22 第1の回転角検出手段 23 第2の回転角検出手段 24 誤差検出手段 25 微分手段 26 加算手段 30 マグネット 31a,31b 磁束検出素子 32,33 波形整形器 34 回転方向判定器 35 逓倍器 36 カウンタ 40 巻径判定手段 41 スイッチ手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−295063(JP,A) 特開 平3−263644(JP,A) 特開 昭63−9055(JP,A) 特開 昭62−239455(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 15/43 G11B 15/665

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カセット内の第1のリール及び第2のリ
    ール間に回巻されたテープを可動ポストによって引き出
    し、磁気ヘッドの搭載されるシリンダに巻付けを行うと
    共に、前記シリンダに回巻されたテープを前記可動ポス
    トで案内して前記第1のリール及び第2のリールで巻取
    り、カセット内にテープを収納するテープローディング
    制御装置であって、 前記第1のリールを駆動する第1のモータと、 前記第2のリールを駆動する第2のモータと、 入力に応じた制動又は駆動トルクを前記第1のモータに
    発生させる第1の駆動回路と、 入力に応じた制動又は駆動トルクを前記第2のモータに
    発生させる第2の駆動回路と、 前記テープにテンションを与えるためのトルク信号を前
    記第1の駆動回路に出力するトルク指令手段と、 前記第1のリールの回転角を検出する第1の回転角検出
    手段と、 前記第2のリールの回転角を検出する第2の回転角検出
    手段と、 前記第1の回転角検出手段の出力値と前記第2の回転角
    検出手段の出力値の差分値を出力する誤差検出手段と、 前記誤差検出手段の出力の微分値と前記誤差検出手段の
    出力値とを加算し、その加算信号を前記第2の駆動回路
    に与える加算手段と、を具備することを特徴とするテー
    プローディング制御装置。
  2. 【請求項2】 カセット内の第1のリール及び第2のリ
    ール間に回巻されたテープを可動ポストによって引き出
    し、磁気ヘッドの搭載されるシリンダに巻付けを行うと
    共に、前記シリンダに回巻されたテープを前記可動ポス
    トで案内して前記第1のリール及び第2のリールで巻取
    り、カセット内にテープを収納するテープローディング
    制御装置であって、 前記第1のリールを駆動する第1のモータと、 前記第2のリールを駆動する第2のモータと、 入力に応じた制動又は駆動トルクを前記第1のモータに
    発生させる第1の駆動回路と、 入力に応じた制動又は駆動トルクを前記第2のモータに
    発生させる第2の駆動回路と、 前記第1のリールの回転角を検出する第1の回転角検出
    手段と、 前記第2のリールの回転角を検出する第2の回転角検出
    手段と、 前記テープにテンションを与えるためのトルク信号を出
    力するトルク指令手段と、 前記第1の回転角検出手段の出力値と前記第2の回転角
    検出手段の出力値の差分値を出力する誤差検出手段と、 前記誤差検出手段の出力の微分値と前記誤差検出手段の
    出力値を加算する加算手段と、 テープローディング又はアンローディング動作を行う前
    に予め前記第1のリールのテープ巻径と前記第2のリー
    ルのテープ巻径の大小を検出する巻径判定手段と、 前記巻径判定手段の判定結果に応じて、前記第1のリー
    ルのテープ巻径が前記第2のリールのテープ巻径より大
    きい場合は前記加算手段の出力と前記トルク設定手段の
    出力を夫々前記第1の駆動回路と第2の駆動回路に与
    え、前記第2のリールのテープ巻径が前記第1のリール
    のテープ巻径より大きい場合に前記加算手段の出力と前
    記トルク設定手段の出力を夫々第2の駆動回路と第1の
    駆動回路に与えるスイッチ手段と、を具備することを特
    徴とするテープローディング制御装置。
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