JP3065543B2 - 調味ソース - Google Patents
調味ソースInfo
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Description
の料理を簡便に調理することのできる調味ソースに関す
るものであり、更に詳しくは、クリーム感のある良好な
乳白色の色調をもつ本格的なクリーム風炒めもの等の料
理を簡便に調理することができると共に、保存性にも優
れた調味ソースに関するものである。
めもの料理を簡便に調理するための調味ソース製品が種
々開発されている。通常、このような調味ソースは、糖
質、食塩、旨味原料、水系原料等を加熱混合して調製さ
れ、パウチ等の容器に密封されて販売されている。当該
調味ソースによると、例えば肉、野菜等の食材をフライ
パンで炒め、これに単に加えてからませるだけで、和
風、洋風、中華風等様々な炒めもの料理を調理すること
ができる。ところで、嗜好が多様化しかつ高級化した今
日ではさらに、現代人の要求する嗜好を満たすために、
乳原料の風味をベースとしたクリーム風調味ソースも開
発されている。このような乳原料を含む調味ソースは、
乳原料がもつ特有の風味を生かすことに加えて、乳原料
によって付与されるクリーム感のある乳白色の色調をい
かに保持し得るかがその品質を左右する大きな要因とな
る。しかしながら、上記の調味ソースは、保存時に褐変
が生じて、その色調がクリーム感のある乳白色に保持さ
れないという問題があった。また、上記褐変の問題は、
調味ソースの保存性を確保するために、Aw(水分活
性)を低くした場合にさらに助長された。
に鑑み、保存時における褐変が防止され、クリーム感の
ある乳白色の色調をもつ本格的なクリーム風炒めもの等
の料理を簡便に調理することができると共に、保存性に
も優れた調味ソースの提供を目的とする。
果、乳糖含量が0.5重量%以下の乳原料、非還元性糖
類、食塩及び旨味原料を含み、かつ特定のAw及びpH
を有する調味ソースによって求める品質が達成されるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
量%以下の乳原料、非還元性糖類、食塩及び旨味原料を
含み、Aw0.75〜0.88でかつpH6.5以下で
あることを特徴とする調味ソースを提供する。
する。本発明で対象とする調味ソースは、乳糖含量が
0.5重量%以下の乳原料、非還元性糖類、食塩及び旨
味原料を含み、肉類、野菜類、パスタ等の食材に加えて
調理するための液状ないしペースト状のソースであっ
て、具体的には、野菜炒め用ソース、ステーキ用ソー
ス、パスタ用ソース及びこれらの類似品が例示される。
ず、本発明では、乳糖含量が0.5重量%以下(0〜
0.5重量%)の乳原料を用いる。当該乳原料として
は、無脂乳固形分として含まれる乳糖の含量が0.5重
量%以下に調整された乳原料であれば特に制限されず、
具体的には、クリーム、バター、粉末乳、液体乳味原料
等が挙げられ、これらは単独で、あるいは適宜組み合せ
て用いることができる。なお、上記乳原料の乳糖含量が
0.5重量%を越える場合には、保存時における褐変が
防止されない。
が、調味ソースに乳原料特有の風味および色調を好適に
付与する上で、調味ソースに対して10重量%以上(以
下単に%という)、更に好ましくは20〜60%使用す
るのがよい。
ル、還元水飴等の糖アルコールや、ショ糖、エルロー
ス、トレハロース、ラクトシュクロース等が挙げられ、
特にソルビトール、トレハロースが望ましい。本発明で
は、これらの非還元性糖類を単独で、あるいは適宜組み
合せて用いることができる。
なく、調味ソースに対して、乾燥重量として2〜35
%、更に好ましくは3.5〜10%使用するのがよい。
2%に満たないと求めるAwを達成しにくく所望の保存
性が得られなくなり、反対に35%を越えると、甘味が
強くなり全体としての風味バランスが悪くなる。したが
って、前記範囲の使用量によって、後述するAwで保存
性に優れ、甘味がやわらかに感じられて風味バランスの
よい調味ソースを得ることができる。
いは、醤油、味噌、その他の含塩調味料等として使用で
き、これらは単独で、あるいは適宜組み合せて用いるこ
とができる。食塩の使用量は、調味ソースに対して、塩
分として3〜20%、更に好ましくは5〜13%使用す
るのがよい。塩分含量が3%に満たないと求めるAwを
達成しにくく所望の保存性が得られなくなり、反対に2
0%を越えると塩味が強くなり全体としての風味バラン
スが悪くなる。したがって、前記範囲の使用量によっ
て、後述するAwで保存性に優れ、程よい塩味が感じら
れて風味バランスのよい調味ソースを得ることができ
る。
ム、醤油、発酵調味料、スープストック、エキス類等が
挙げられる。本発明では、旨味原料の使用量は特に制限
されず、求める調味ソースの種類、風味に応じて任意の
量使用することができる。
ースに適度な粘度をつけて食材へのからまりをよくする
ために、澱粉、ガム質等を用いてもよい。また、特に澱
粉の中でも化工澱粉を用いた場合には、調味ソースに所
望の粘度とともに澱粉特有のなめらかな食感が付与さ
れ、しかも通常の澱粉(未化工の澱粉)を用いた場合に
生じる保存時の老化による離水(Awが上がる)が防止
される。したがって、この場合には、所望の粘度・特有
の食感に加えてAwの上がりにくい保存性に優れた調味
ソースが得られるのでよい。なお、ここで化工澱粉と
は、ヒドロキシプロピル、エピクロルヒドリン、リン
酸、アジミン酸、酢酸等により置換及び/又は架橋され
た澱粉のことをいう。
ソースに粘度をつける場合には、具体的には、品温25
°Cにおいて3000〜20000cp、さらに好まし
くは7000〜19000cpを好適な粘度範囲として
例示できる。上記粘度が3000cpに満たないと、食
材へのからまりが弱く、反対に20000cpを越える
とボテボテとした重い食感となる。したがって、前記範
囲の使用量によって、食材へのからまりがよく、食感に
優れた調味ソースを得ることができる。
料、酢酸等の酸味料、香料等を適宜必要に応じて用いる
ことができる。
調味ソースを、全体として、Aw0.75〜0.88、
好ましくは0.78〜0.85でかつpH6.5以下、
好ましくはpH5.0〜5.8に調整することが重要で
ある。
材に乳原料特有のクリーム感のある色調を付与すること
が可能で、しかも保存性にも優れた調味ソースを得るこ
とができる。なお、Aw、pHのいずれかが上記条件範
囲を上回ると、所望の保存性が得られない。一方、Aw
が上記範囲を下回ると調味ソースの褐変を防止できな
い。なお、調味ソースを上記pHとするためには、穀物
酢、リンゴ酢、クエン酸、酒石酸等の酸味料を添加する
のがよい。
ると、本発明の調味ソースは、基本的には、各原料を任
意の方法で加熱混合して製造することができる。また、
本発明の調味ソースは、加熱殺菌処理を施さない場合で
あっても常温で十分保存可能であるが、必要により加熱
殺菌処理を施すこともできる。
95°C、5〜30分程度の条件で、パウチ、ボトル等
の容器にホットパック処理を行うか、あるいは充填密封
後に湯殺菌処理を行うことが望ましい。上記殺菌条件に
よれば、調味ソースの褐変を抑えて、乳原料特有の色調
を有効に生かすことができると共に、更に保存性を高め
ることができる。
予め乳原料を澱粉、ガム質等の他の原料の一部ないし全
部と混合して粘度を高めた後に添加することが、乳原料
の酸凝固を防止する上で望ましい。
食材に加えて調理するすべての場合に用い得るが、特に
炒めもの料理に好適に使用される。具体的には、例えば
フライパン、ナベ等の調理器材で炒めた食材に振りかけ
てからませるようにすればよい。なお、炒めた食材(加
熱により組織が軟化している食材)に食塩をある程度含
むソースを用いる場合、浸透圧により食材からの離水が
生じて出来上がりが水っぽいものとなりやすいが、本発
明の調味ソースを前述した好適な粘度範囲として用いる
場合には、上記離水が好適に防止されるのでよい。
れる食材としては、特に制限されず、キャベツ、白菜、
玉葱、人参、もやし、ジャガイモ、ナス、カボチャ、ト
マト、ピーマン等の野菜類、牛、豚、鶏等の肉類、エ
ビ、タコ、イカ、サケ、マギロ、カキ等の魚介類、パス
タ等を任意に用いることができる。
下、部と略称する)、マーガリン10部、ソルビトール
水溶液(濃度70%)30部、食塩5部、発酵調味料1
0部、肉エキス5部、化工澱粉4部、香辛料2部、およ
びグルタミン酸ナトリウム3.85部を85°Cで加熱
しながら混合撹拌し、爾後これに酢酸0.15部を加え
てさらに混合撹拌した。次いで、これをパウチに充填、
密封した後、85°C、15分間の条件で湯殺菌処理し
てクリーム風野菜炒め用ソースを得た。上記ソースは、
非還元性糖類含量(乾燥重量)21%、塩分含量7.5
%、およびAw0.82、pH5.75、25°Cにお
ける粘度約10000cpのものであった。また、上記
ソースは、40°Cの温度下で14日間保存しても、製
造時と同様の色調および品質が保たれていることが確認
された。
野菜300gを食用油で炒め、この上から上記ソース3
0gをかけて、これを軽くかき混ぜながらからませて野
菜炒めを得た。得られた野菜炒めには、良好な乳白色の
色調を呈するソースが均一にからまっており、これを食
したところ、当該野菜炒めは、乳原料と野菜の風味が十
分に醸し出されたものであった。
乳糖含量8重量%のクリーム、ソルビトール水溶液に代
えて上白糖、水を用いる以外は、実施例1と同様にして
クリーム風野菜炒め用ソースを得た。上記ソースは、4
0°Cの温度下で14日間保存したところ、褐変が激し
くクリーム感のある乳白色の色調を有するものではなか
った。
防止され、クリーム感のある乳白色の色調をもつ本格的
なクリーム風炒めもの等の料理を簡便に調理することが
できると共に、保存性にも優れた調味ソースを提供でき
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 乳糖含量が0.5重量%以下の乳原料、
非還元性糖類、食塩及び旨味原料を含み、Aw0.75
〜0.88でかつpH6.5以下であることを特徴とす
る調味ソース。 - 【請求項2】 60〜95°Cで加熱殺菌処理されてな
る請求項1記載の調味ソース。
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Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 1996-11-08 JP JP8296945A patent/JP3065543B2/ja not_active Expired - Fee Related
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