JP3065512B2 - プログラマブル・ヒューズ構造 - Google Patents

プログラマブル・ヒューズ構造

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JP3065512B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、VLSI回路で用い
る電気的にプログラマブルなヒューズの設計と構造に関
する。特に、ノイズ耐性を示し、スプリアス・ノイズ信
号によって誤ってプログラムされるのを防止する、サイ
ズを縮小した設計に関する。
【0002】
【従来の技術】電気的にプログラマブルなヒューズは、
大規模集積回路(VLSI)の設計と製造に広範囲に用
いられている。
【0003】ヒューズは、集積回路(IC)チップまた
はICアセンブリ内の欠陥領域を電気的に切断し機能領
域と置き換えることができる冗長目的のためにしばしば
用いられる。このプログラミング・ヒューズの技術は、
歩留まりの向上,回路設計者への柔軟性の付与,技術変
更(EC)のような“修理”の容易化を、当業者に周知
のように与えるという利点を有している。
【0004】通常、ヒューズは、物理的に加熱および溶
断される“レーザ・ザッピング(laser zapp
ing)”として知られている操作でレーザによりプロ
グラムできる。他のプログラミング技術には、ヒューズ
抵抗がジュール加熱を生じさせるように、電流をパルス
形態でヒューズ・リンクに通過させる技術を含んでい
る。この技術により、電気的相互接続部を熱的に溶融
し、電気的に分離する。両方の場合において、プログラ
ミング時、エネルギーがヒューズに直接加えられる。
【0005】一例として、英国特許第2,237,44
6A号明細書には、ヒューズを外部配線とプログラミン
グ・ソースとへ接続する2つの端子を有するヒューズの
上に開口を形成する方法が開示されている。この技術に
よるヒューズを、図1(a),(b)に示す。
【0006】また、第2の代表的なヒューズ構成におい
て、図2(a),(b)に示すように、エネルギーをヒ
ューズに間接的に加えることができる。この構成は、米
国特許第5,084,691号明細書中に記載されてい
る。この明細書には、低融点はんだ合金11を溶融させ
るのに十分なエネルギーを供給する加熱素子(または複
数の加熱素子)を有する、制御可能なヒューズが示され
ている。ヒューズは、ヒューズの近くに配置されている
エネルギー源により切断される。このエネルギー源は、
切断を行うのに充分に高いレベルまで溶融温度を上昇さ
せる。
【0007】前記英国特許および米国特許の明細書中に
記載されたタイプのヒューズにおいては、ヒューズのプ
ログラミング時に電流が流れる2つの端子を本来的に有
している。ヒューズを実際に切断するようになる、ジュ
ール熱と2つの端子を流れる電流との組合せは、すべて
のヒューズに共通である。
【0008】ヒューズの形成と集積についての教示は、
当業者によく理解できるが、これらタイプのヒューズは
重大な欠点を有している。
【0009】第1に、ICチップに電源が供給される
と、過渡的な電流および電圧“スパイク”が配線に常に
存在し、ラインの電力を変動させる。この状況は、チッ
プの集積度が増し、回路寸法がサブミクロン範囲まで縮
小するにしたがい、ますます重要になってくる。第2
に、周辺ノイズが、ICチップ設計の仕様を越える電圧
変動を生じる。これらの変動またはノイズ“スパイク”
のいずれかが発生すると、上述したタイプのヒューズ
は、事故プログラミングに必要なしきい値以上の値に達
して、不注意にヒューズを“切る(blowing)”
ことが考えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】したがって、この発明
の目的は、ノイズ耐性のある、すなわち事故プログラミ
ングを引き起こす電気ノイズから保護するヒューズを提
供することにある。
【0011】この発明の他の目的は、比較的低い電流を
流すことによってプログラムできるヒューズ構造を提供
することにある。
【0012】この発明のさらに他の目的は、標準のCM
OS(相補型金属酸化物半導体)またはBiCMOS
(バイポーラCMOS)プロセス製造技術へ最小の追加
で済むヒューズ製造方法を提供することにある。
【0013】さらにこの発明の他の目的は、ヒューズが
“切れた”とき、破片の発生を最小限に抑えるプログラ
ミング機能をもつヒューズ構造を提供することにある。
【0014】さらにこの発明の目的は、集積回路寸法に
縮小可能なヒューズ構造を提供することにある。
【0015】またこの発明の特定の目的は、次のレベル
のアセンブリ(たとえば、モジュールまたはカード)に
実装後のかなり後でプログラムできるヒューズ構造を提
供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明のこれらの目的
は、絶縁層により絶縁された基板をもつ集積回路におい
て、前記絶縁層上で互いに近接している、電流搬送ヒュ
ーズ・リンク対と、前記ヒューズ・リンク対を熱的に結
合する熱伝導材料の結合層と、前記ヒューズ・リンク対
の第2のヒューズ・リンクを活性化して、前記熱伝導材
料の結合層を介して前記ヒューズ・リンク対の第2のヒ
ューズ・リンクから第1のヒューズ・リンクへエネルギ
ーを伝搬することにより、第1のヒューズ・リンクをプ
ログラミングする手段と、を備えるプログラマブル・ヒ
ューズ構造により達成される。
【0017】
【実施例】図3に、この発明によるヒューズ構造を示
す。ヒューズ・リンク25は、端子20へ電気的に接続
され、端子20は電源に取付られている。接続端子22
を有する第2のリンク27は、ヒューズ・リンク25と
似ているが同じでない構成を用いて、ヒューズ・リンク
25に近接して(電流リソグラフィック・プロセスが許
す限りできるだけ近接して、典型的には0.5ミクロン
のオーダに近接して)配置される。熱伝導素子10は、
ヒューズのプログラミングを容易にする電気絶縁体およ
び熱伝導体として用いられている。電圧がヒューズ・リ
ンク25とヒューズ・リンク27に独立に供給されるな
らば、どちらのヒューズ・リンクも“切れる”ことはな
い。ヒューズ構造は、回路中の大きな電気ノイズ変動で
さえも、ヒューズをプログラムさせるには不充分である
ようにかなり頑丈に設計されている。プログラミング
時、ある量のジュール熱が両方のヒューズで発生される
ように、ヒューズ25とヒューズ27に同時に電流が流
れる。熱伝導層10は、両方のラインに電流が存在する
とき、ヒューズがその融点に達する程度に、ヒューズ2
5からの熱損失を防ぐ。両方のヒューズ・リンクを流れ
る電流は、非常に短い遅延期間内に連続的に供給される
同期パルスの形態とし、あるいはまた、同時に発生する
パルスとすることができる。
【0018】第2の好ましい実施例においては、ヒュー
ズ・リンク25とヒューズ・リンク27は、上述したも
のと同じ結果が得られるように互いに上および下を通し
て配置できる。このような配置においては、熱結合材料
は両方のヒューズ・リンクを電気的に分離しなければな
らない。
【0019】上述したように、ヒューズ・リンク25と
ヒューズ・リンク27は、絶縁層10によってカバーま
たはオーバラップされており、絶縁層2の上に形成され
ている。ヒューズ・リンク25は、プログラミングをイ
ネーブルするのに用いられる電気回路の一部として構成
されている1次ヒューズである。ヒューズ・リンク27
は2次ヒューズであり、1次ヒューズのプログラミング
をイネーブルする電気回路の一部として構成されてい
る。
【0020】1次ヒューズ25と2次ヒューズ27の両
方は、能動素子となるように構成されている(能動素子
は、両方のヒューズ・リンクに充分な電流が与えられる
と、“切る”ことができるものとして定義される)。し
かし、製造と制御プロセスを簡単にするためには、ヒュ
ーズを類似の溶断特性で作るのではなく、1次ヒューズ
に2次ヒューズ27より大きな電力発生機能を与えるこ
とが推奨される。このような構成は、ヒューズが同じよ
うな厚さ,幅,および組成で作られるとき、ヒューズ・
リンクを同じ電圧源で動作させることを可能にしなが
ら、ヒューズ・リンクの長さを調節することにより容易
に達成できる。
【0021】図4(a),(b)は、この発明によるヒ
ューズ構造の平面図と断面図を示す。図3のヒューズ構
成は、4つの接点すなわち端子20と端子22をそれぞ
れ接続している2つのヒューズ・リンク25と27を示
しているが、ヒューズ・リンク25と27に類似した複
数のヒューズ・リンクを、この構成において好適に用い
ることができるであろうことを当業者は理解できるであ
ろう。
【0022】ヒューズ・リンク25と27の上に設けら
れた熱結合層10は、1次ヒューズ・リンク25と2次
ヒューズ・リンク27との間の熱的リンクを与える。し
たがって、1次ヒューズ25への熱エネルギー伝搬機能
によって、2次ヒューズ27は、加熱素子に通常割り当
てられている多くの属性をもっている。熱結合層10
は、BeO,Al3 4 ,またはダイヤモンドのような
大きな熱伝導率をもつ電気絶縁材料で作られる。上記絶
縁材料は単なる例示として挙げられたものであり、材料
組成の変更は同様の満足すべき結果を与えることを、当
業者は容易に理解しうるであろう。同様に、熱結合層1
0が両方のヒューズ素子をリンクしている限り、構造内
の異なったレベルに1次ヒューズと2次ヒューズを設け
ることにより同じ機能を実現することが可能である。
【0023】2次ヒューズ素子27の機能は、1次ヒュ
ーズがプログラミング・レベルに一旦付勢されると、1
次ヒューズのエネルギー散逸率が調和を保つようにする
ことである。2次ヒューズがアクティブでないとき、エ
ネルギーは、アクティブ1次ヒューズから熱結合層10
を通り2次ヒューズ領域へ、および両方のヒューズから
周囲へ急速に散逸する。2次ヒューズが活性化される
と、1次ヒューズから2次ヒューズへのエネルギー散逸
率は、熱結合層を介してエネルギーを伝達する可能性が
制限されるように、低減される。1次ヒューズ・リンク
25からのエネルギー損失率の制御機能により、2次ヒ
ューズ・リンク27は、ゲート素子に通常割り当てられ
ている機能を獲得する。したがって、通常の回路動作
時、1次ヒューズの温度は、2次ヒューズの温度よりも
常に高くなる。
【0024】図4(b)に示す層6,7および8は、チ
ップ・パーソナリゼーション過程のような、プロセスの
後の段階で堆積される複数の層の下にヒューズが埋め込
まれることを示している。一般に、層6は、デバイスと
第1の金属層とを絶縁する電気絶縁体とすることができ
る。SiO2 のような材料を、層6に用いることができ
る。層7は、通常、平坦化層であり、技術上周知の方法
により平坦化できるガラスまたは絶縁体とすることがで
きる。最後に、層8をプレーナ構造で形成でき、チップ
またはアセンブリの配線に適した金属,ポリイミド,ま
たは他の材料とすることができる。層6,7および8は
図3には示されていない。というのは、これらはこの発
明の本質的な部分ではないからである。
【0025】図4(a)に示すヒューズ構造の熱的性能
は、この発明によるヒューズ構造の有効性を示すため、
有限要素法を用いて熱的モデルを構築して研究されてい
る。両方のヒューズ・リンクは、厚さが2000オング
ストロームのポリシリコン層26と27を用いて、厚さ
が5000オングストローム以上のSiO2 の堆積層2
の上に形成されている。次に、2000オングストロー
ムのBeO層を、ヒューズ層25と27の上に堆積す
る。次に、この多層構成を、ヒューズ・リンクへ電気的
接続を与えるのに必要なSiO2 絶縁層とポリシリコン
層によって被覆する。1次ヒューズ・リンク25の代表
的な寸法は2ミクロン×0.5ミクロン、2次ヒューズ
・リンク27の代表的な寸法は3ミクロン×0.5ミク
ロンである。熱結合層10の寸法は、1ミクロン×2ミ
クロンである。実験から、これらの特性をもつヒューズ
は、ヒューズ・リンク材料が溶融状態にあるとき、少な
くとも0.4マイクロ秒の間電圧パルスを印加すること
によってプログラムできることが判明している。
【0026】ヒューズ25と27は、これらを導電性に
するためにドープしたポリシリコンによって作ることが
望ましい。ポリシリコン・ラインは、パルスが加えられ
たとき、適切なジュール熱を与えるのに充分な大きさの
抵抗を有するので、ヒューズとして好都合に用いられ
る。ある種のポリシリコン・ラインは、パルスが加えら
れたとき、電流誘導抵抗変化(CIRC)作用を示す。
ポリシリコンのドーピングおよび粒子サイズを最適化し
て、この効果を促進または抑制することができる。ま
た、ヒューズが、低抵抗に対してCIRC作用を受け、
電流が保持されるならば、ヒューズを溶断することも可
能である。CIRC作用は、n型ドープ材料よりもp型
ポリシリコンにおいて最も一般的である。また、ポリシ
リコン上にシリサイド材料(例えば、TiSi2 または
WSi2 )を形成することも可能である。シリサイド材
料は、ヒューズとして働くが、CIRC作用を示さない
特別の利点を有している。当業者は、他の導電材料を用
いても同様の結果が得られることを完全に理解するであ
ろう。
【0027】上記の構造の評価は、1マイクロ秒後に安
定状態に達することを示している。この構造により達せ
らる最高の温度は、加えられるパルスのタイプに依存す
る。好ましいモデルによれば、1次ヒューズにのみ電圧
パルスが印加されると、1次ヒューズが達しえる最高温
度は1280°C、2次ヒューズは527°Cである。
このエネルギーは1次ヒューズがその融点に達するのに
充分ではない。2次ヒューズにのみ電圧パルスが印加さ
れると、1次ヒューズは400°Cに、2次ヒューズは
922°Cに達する。繰り返すが、この温度は付勢され
たヒューズを“切る”のに充分ではない。最後に、電圧
パルスが両方のヒューズに同時に加えられると、1次ヒ
ューズは、両方のヒューズを付勢した後、0.1マイク
ロ秒後にその溶融温度に達する。2次ヒューズの温度
は、0.5マイクロ秒以上の間1400°Cを越えるこ
とはなく、ヒューズ構造に3ボルトのパルスが印加され
ると、1416°Cの最高温度に達する。
【0028】両方のヒューズに同じ電圧パルスが印加さ
れると、以下に説明する2つの保護機能によって、2次
ヒューズが誤って切られるのが防止される。2つの保護
機能とは、2次ヒューズを“切る”ことができるかなり
前に、1次ヒューズを“切る”ことを可能にする溶融温
度に達する長い時間と、2次ヒューズを流れる電流が1
次ヒューズを流れる電流と比較されるとき、2次ヒュー
ズのヒューズ・リンクに供給される低電流とである。こ
のことは、2次ヒューズを溶断するのに必要な時間を、
1次ヒューズを溶断するのに必要な0.4マイクロ秒以
上に増加させる結果になる。しかし、上記の保護機構の
いずれかにより、2次ヒューズが誤って“切られる”の
を防ぐのに十分であることは当業者は理解しうるだろ
う。
【0029】熱ノイズ耐性プログラマブル・ヒューズの
製造は、通常の半導体製造プロセスを用いて達成でき
る。平坦な基板上、SiO2 のような絶縁層を、ブラン
ケット膜として好適に堆積する。約0.2μmの厚さの
ポリシリコンのような適切なヒューズ材料を、ブランケ
ット膜として同様に堆積する。通常のフォトリソグラフ
ィ技術を用いて、1次ヒューズ・リンクと2次ヒューズ
・リンクを現像し、1枚のマスクを用いて同時にエッチ
ングして、ヒューズの間の距離が一定になるのを保証し
ている。2つのヒューズ・リンク間の代表的な距離は、
0.5μmのオーダであるが、所望のモデルに応じて変
更できる。ヒューズは、CF4 のようなガスを用いた反
応性イオン・エッチング・ツールにおいて実行される異
方性エッチングを用いてエッチングされる。次に、熱伝
導層、たとえばBeOを、ヒューズ構造の上にブランケ
ット膜として堆積する。熱層(thermal lay
er)を、2つのヒューズ・リンクを接続しおよびオー
バラップする材料の除去を残して、ウェハから選択的に
除去することができる。次に、例えばSiO2 の絶縁層
を堆積して、全表面をパシベートする。コンタクト・レ
ベル・リソグラフィを用いて、両方のヒューズ・リンク
の2つの端子上にコンタクトを開ける。得られた構造
を、図3と図4(a),(b)に示す。
【0030】また、前述したようなヒューズ構造は、ヒ
ューズ構造の上に垂直に設けられた熱伝導材料層の追加
によっても製造できる。2次ヒューズは、2次ヒューズ
構造の一部のみを1次ヒューズ上に交差させるが、熱伝
導層との物理的接触を保持することを確保しながら、製
造することができる。
【0031】まとめとして、本発明の構成に関して以下
の事項を開示する。 (1)絶縁層により絶縁された基板を有する集積回路に
おけるプログラマブル・ヒューズ構造であって、前記絶
縁層上で互いに近接している、電流搬送ヒューズ・リン
ク対と、前記ヒューズ・リンク対を熱的に結合する熱伝
導材料の結合層と、前記ヒューズ・リンク対の第2のヒ
ューズ・リンクを活性化して、前記熱伝導材料の結合層
を介して前記ヒューズ・リンク対の第2のヒューズ・リ
ンクから第1のヒューズ・リンクへエネルギーを伝搬す
ることにより、第1のヒューズ・リンクをプログラミン
グする手段と、を備えることを特徴とするプログラマブ
ル・ヒューズ構造。 (2)上記(1)に記載のプログラマブル・ヒューズ構
造において、前記基板は、前記基板上に形成されたSi
2 層により絶縁されていることを特徴とするプログラ
マブル・ヒューズ構造。 (3)上記(1)に記載のプログラマブル・ヒューズ構
造において、前記ヒューズ・リンク対の各ヒューズ・リ
ンクは2つの端子を有し、前記各端子が前記集積回路へ
の配線を与える相互接続ワイヤへそれぞれ取付けられて
いることを特徴とするプログラマブル・ヒューズ構造。 (4)上記(3)に記載のプログラマブル・ヒューズ構
造において、前記各ヒューズ・リンクの前記端子の1つ
は、共通相互接続ラインを共有していることを特徴とす
るプログラマブル・ヒューズ構造。 (5)上記(1)に記載のプログラマブル・ヒューズ構
造において、前記熱伝導材料の結合層は、電気絶縁層で
あることを特徴とするプログラマブル・ヒューズ構造。 (6)上記(5)に記載のプログラマブル・ヒューズ構
造において、前記熱伝導材料の結合層は、BeO,Al
3 4 ,ダイヤモンドよりなる群から選択した材料で作
られていることを特徴とするプログラマブル・ヒューズ
構造。 (7)上記(1)に記載のプログラマブル・ヒューズ構
造において、前記プログラミングする手段は、前記ヒュ
ーズ・リンク対の各ヒューズ・リンクへ同時に供給され
る電圧パルスであることを特徴とするプログラマブル・
ヒューズ構造。 (8)上記(1)に記載のプログラマブル・ヒューズ構
造において、前記プログラミングする手段は、前記ヒュ
ーズ・リンク対の各ヒューズ・リンクへ連続的に供給さ
れる同期パルスであることを特徴とするプログラマブル
・ヒューズ構造。 (9)上記(1)に記載のプログラマブル・ヒューズ構
造において、前記熱伝導材料の結合層および前記絶縁層
は、前記第1および第2のヒューズ・リンク上にオーバ
ラップしていることを特徴とするプログラマブル・ヒュ
ーズ構造。 (10)上記(1)に記載のプログラマブル・ヒューズ
構造において、前記第1のヒューズ・リンクは、前記第
2のヒューズ・リンク上で交差していることを特徴とす
るプログラマブル・ヒューズ構造。 (11)上記(1)に記載のプログラマブル・ヒューズ
構造において、前記第1のヒューズ・リンクは、前記第
2のヒューズ・リンク下で交差していることを特徴とす
るプログラマブル・ヒューズ構造。 (12)上記(1)に記載のプログラマブル・ヒューズ
構造において、前記第1のヒューズ・リンクが、そのプ
ログラミング・レベルに付勢されると、前記第2のヒュ
ーズ・リンクは、第1のヒューズ・リンクのエネルギー
散逸率を制御することを特徴とするプログラマブル・ヒ
ューズ構造。 (13)絶縁層により絶縁された基板を有する集積回路
におけるプログラムブル・ヒューズ構造であって、前記
絶縁層上で互いに近接している、電流搬送ヒューズ・リ
ンク対と、前記ヒューズ・リンク対を熱的に結合する熱
伝導材料の結合層と、前記ヒューズ・リンク対の第1の
ヒューズ・リンクにより発生されたエネルギーを閉じ込
め、前記第1のヒューズ・リンクによって発生されたエ
ネルギーの前記熱伝導材料の結合層を介しての伝搬を、
前記ヒューズ・リンク対の第2のヒューズ・リンクにゲ
ートさせることによって、前記第1のヒューズ・リンク
をプログラミングする手段と、を備えることを特徴とす
るプログラムブル・ヒューズ構造。 (14)上記(13)記載のプログラムブル・ヒューズ
構造において、前記プログラミングは、前記第1のヒュ
ーズ・リンクを流れる電流と、第1のヒューズ・リンク
により発生され前記第2のヒューズ・リンクによりゲー
トされる閉じ込めエネルギーとの組合せにより行われる
ことを特徴とするプログラムブル・ヒューズ構造。 (15)絶縁層により絶縁された基板を有する集積回路
におけるプログラマブル・ヒューズ構造であって、前記
絶縁層上の複数のヒューズ・リンク対を備え、各ヒュー
ズ・リンクのヒューズ・リンクは、互いに近接し、前記
複数のヒューズ・リンク対のそれぞれを熱結合する熱伝
導材料と、前記複数のヒューズ・リンク対の少なくとも
1つのヒューズ・リンク対の1つのヒューズ・リンクを
活性化することにより、前記熱伝導材料を介してプログ
ラムされる前記少なくとも1つのヒューズ・リンク対を
形成する他のヒューズ・リンクへエネルギーを伝搬する
ことにより、ヒューズ構造をプログラミングする手段と
を備える、ことを特徴とするプログラム・ヒューズ構
造。 (16)集積回路におけるプログラマブル・ヒューズ構
造であって、絶縁層上の少なくとも1つのヒューズ・リ
ンクと、前記少なくとも1つのヒューズ・リンクの前記
絶縁層上の加熱素子と、前記少なくとも1つのヒューズ
・リンクを前記加熱素子に熱的に結合する熱伝導材料の
結合層と、前記加熱素子を活性化し、前記ヒューズ・リ
ンクを溶断するために前記加熱素子からのエネルギーを
前記ヒューズ・リンクへ結合する手段と、を備えること
を特徴とするプログラマブル・ヒューズ構造。 (17)上記(16)に記載のプログラマブル・ヒュー
ズ構造において、前記加熱素子を共有する複数の前記ヒ
ューズ・リンクをさらに備えることを特徴とするプログ
ラマブル・ヒューズ構造。 (18)上記(16)に記載のプログラマブル・ヒュー
ズ構造において、前記加熱素子はヒューズ・リンクであ
ることを特徴とするプログラマブル・ヒューズ構造。 (19)上記(16)に記載のプログラマブル・ヒュー
ズ構造において、前記熱伝導材料は、電気絶縁材料であ
ることを特徴とするプログラマブル・ヒューズ構造。 (20)絶縁基板上の集積回路のヒューズ構造をプログ
ラミングする方法において、前記絶縁基板上に、電流搬
送ヒューズ・リンク対(当該ヒューズ・リンク対のヒュ
ーズ・リンクは、互いに近接している)を形成するステ
ップを含み、前記ヒューズ・リンク対を熱伝導材料に熱
的に結合するステップと、前記熱伝導材料を介して前記
ヒューズ・リンク対の第2のヒューズ・リンクから第1
のヒューズ・リンクへエネルギーを伝搬するために前記
第2のヒューズ・リンクを活性化することにより、前記
ヒューズ・リンク対の1つのヒューズ・リンクをプログ
ラミングするステップと、を含むことを特徴とする集積
回路のヒューズ構造をプログラミングする方法。 (21)上記(20)に記載のヒューズ構造をプログラ
ミングする方法において、前記熱伝導材料は、電気絶縁
材料であることを特徴とするヒューズ構造をプログラミ
ングする方法。 (22)上記(21)に記載のヒューズ構造をプログラ
ミングする方法において、前記ヒューズ・リンク対の1
つのヒューズ・リンクは、加熱素子であることを特徴と
するヒューズ構造をプログラミングする方法。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、ノイズ耐性のある、す
なわち事故プログラミングを引き起こす電気ノイズから
保護するヒューズが提供される。
【0033】また、比較的低い電流を流すことによって
プログラムできるヒューズ構造が提供される。
【0034】また、標準のCMOS(相補型金属酸化物
半導体)またはBiCMOS(バイポーラCMOS)プ
ロセス製造技術へ最小の追加で済むヒューズ製造方法が
提供される。
【0035】また、ヒューズが“切れた”とき、破片の
発生を最小限に抑えるプログラミング機能をもつヒュー
ズ構造が提供される。
【0036】また、集積回路寸法に縮小可能なヒューズ
構造が提供される。
【0037】さらには、次のレベルのアセンブリ(たと
えば、モジュールまたはカード)に実装後のかなり後で
プログラムできるヒューズ構造が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の第1のヒューズ構造の略図である。
【図2】従来の第2のヒューズ構造の略図である。
【図3】この発明によるヒューズ構造の斜視図を示す図
である。
【図4】この発明によるヒューズ構造の平面図と断面図
をそれぞれ示す略図である。
【符号の説明】
2,6,7 絶縁層 10 熱結合層 11 はんだ合金 12 加熱素子 20,22 端子 25,27 ヒューズ・リンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドミニク・ジョセフ・スケピス アメリカ合衆国 ニューヨーク州 ワッ ピンガーズ フォールズ ヒルサイド レイク ロード 890 (72)発明者 クリシュナ・セシャン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サ ンノゼ マーティン アヴェニュー 1376 (56)参考文献 特開 昭61−207035(JP,A) 特開 平2−15654(JP,A) 特開 昭63−140550(JP,A) 特開 昭61−268042(JP,A) 特開 昭50−105284(JP,A) 特開 昭59−87736(JP,A) 実開 昭62−14935(JP,U) 米国特許5084691(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 85/00 - 85/12 H01L 23/58

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁層により絶縁された基板を有する集積
    回路におけるプログラマブル・ヒューズ構造であって、 前記絶縁層上で互いに近接している、電流搬送ヒューズ
    ・リンク対と、 前記ヒューズ・リンク対を熱的に結合する熱伝導材料の
    結合層と、 前記ヒューズ・リンク対の第2のヒューズ・リンクを活
    性化して、前記熱伝導材料の結合層を介して前記ヒュー
    ズ・リンク対の第2のヒューズ・リンクから第1のヒュ
    ーズ・リンクへエネルギーを伝搬することにより、第1
    のヒューズ・リンクをプログラミングする手段と、を備
    えることを特徴とするプログラマブル・ヒューズ構造。
  2. 【請求項2】請求項1記載のプログラマブル・ヒューズ
    構造において、前記基板は、前記基板上に形成されたS
    iO2 層により絶縁されていることを特徴とするプログ
    ラマブル・ヒューズ構造。
  3. 【請求項3】請求項1記載のプログラマブル・ヒューズ
    構造において、前記ヒューズ・リンク対の各ヒューズ・
    リンクは2つの端子を有し、前記各端子が前記集積回路
    への配線を与える相互接続ワイヤへそれぞれ取付けられ
    ていることを特徴とするプログラマブル・ヒューズ構
    造。
  4. 【請求項4】請求項3記載のプログラマブル・ヒューズ
    構造において、前記各ヒューズ・リンクの前記端子の1
    つは、共通相互接続ラインを共有していることを特徴と
    するプログラマブル・ヒューズ構造。
  5. 【請求項5】請求項1記載のプログラマブル・ヒューズ
    構造において、前記熱伝導材料の結合層は、電気絶縁層
    であることを特徴とするプログラマブル・ヒューズ構
    造。
  6. 【請求項6】請求項5記載のプログラマブル・ヒューズ
    構造において、前記熱伝導材料の結合層は、BeO,A
    3 4 ,ダイヤモンドよりなる群から選択した材料で
    作られていることを特徴とするプログラマブル・ヒュー
    ズ構造。
  7. 【請求項7】請求項1記載のプログラマブル・ヒューズ
    構造において、前記プログラミングする手段は、前記ヒ
    ューズ・リンク対の各ヒューズ・リンクへ同時に供給さ
    れる電圧パルスであることを特徴とするプログラマブル
    ・ヒューズ構造。
  8. 【請求項8】請求項1記載のプログラマブル・ヒューズ
    構造において、前記プログラミングする手段は、前記ヒ
    ューズ・リンク対の各ヒューズ・リンクへ連続的に供給
    される同期パルスであることを特徴とするプログラマブ
    ル・ヒューズ構造。
  9. 【請求項9】請求項1記載のプログラマブル・ヒューズ
    構造において、前記熱伝導材料の結合層および前記絶縁
    層は、前記第1および第2のヒューズ・リンク上にオー
    バラップしていることを特徴とするプログラマブル・ヒ
    ューズ構造。
  10. 【請求項10】請求項1記載のプログラマブル・ヒュー
    ズ構造において、前記第1のヒューズ・リンクは、前記
    第2のヒューズ・リンク上で交差していることを特徴と
    するプログラマブル・ヒューズ構造。
  11. 【請求項11】請求項1記載のプログラマブル・ヒュー
    ズ構造において、前記第1のヒューズ・リンクは、前記
    第2のヒューズ・リンク下で交差していることを特徴と
    するプログラマブル・ヒューズ構造。
  12. 【請求項12】請求項1記載のプログラマブル・ヒュー
    ズ構造において、前記第1のヒューズ・リンクが、その
    プログラミング・レベルに付勢されると、前記第2のヒ
    ューズ・リンクは、第1のヒューズ・リンクのエネルギ
    ー散逸率を制御することを特徴とするプログラマブル・
    ヒューズ構造。
  13. 【請求項13】絶縁層により絶縁された基板を有する集
    積回路におけるプログラムブル・ヒューズ構造であっ
    て、 前記絶縁層上で互いに近接している、電流搬送ヒューズ
    ・リンク対と、 前記ヒューズ・リンク対を熱的に結合する熱伝導材料の
    結合層と、 前記ヒューズ・リンク対の第1のヒューズ・リンクによ
    り発生されたエネルギーを閉じ込め、前記第1のヒュー
    ズ・リンクによって発生されたエネルギーの前記熱伝導
    材料の結合層を介しての伝搬を、前記ヒューズ・リンク
    対の第2のヒューズ・リンクにゲートさせることによっ
    て、前記第1のヒューズ・リンクをプログラミングする
    手段と、を備えることを特徴とするプログラムブル・ヒ
    ューズ構造。
  14. 【請求項14】請求項13記載のプログラムブル・ヒュ
    ーズ構造において、前記プログラミングは、前記第1の
    ヒューズ・リンクを流れる電流と、第1のヒューズ・リ
    ンクにより発生され前記第2のヒューズ・リンクにより
    ゲートされる閉じ込めエネルギーとの組合せにより行わ
    れることを特徴とするプログラムブル・ヒューズ構造。
  15. 【請求項15】絶縁層により絶縁された基板を有する集
    積回路におけるプログラマブル・ヒューズ構造であっ
    て、 前記絶縁層上の複数のヒューズ・リンク対を備え、各ヒ
    ューズ・リンクのヒューズ・リンクは、互いに近接し、 前記複数のヒューズ・リンク対のそれぞれを熱結合する
    熱伝導材料と、 前記複数のヒューズ・リンク対の少なくとも1つのヒュ
    ーズ・リンク対の1つのヒューズ・リンクを活性化する
    ことにより、前記熱伝導材料を介してプログラムされる
    前記少なくとも1つのヒューズ・リンク対を形成する他
    のヒューズ・リンクへエネルギーを伝搬することによ
    り、ヒューズ構造をプログラミングする手段とを備え
    る、ことを特徴とするプログラム・ヒューズ構造。
  16. 【請求項16】集積回路におけるプログラマブル・ヒュ
    ーズ構造であって、 絶縁層上の少なくとも1つのヒューズ・リンクと、 前記少なくとも1つのヒューズ・リンクの前記絶縁層上
    の加熱素子と、 前記少なくとも1つのヒューズ・リンクを前記加熱素子
    に熱的に結合する熱伝導材料の結合層と、 前記加熱素子を活性化し、前記ヒューズ・リンクを溶断
    するために前記加熱素子からのエネルギーを前記ヒュー
    ズ・リンクへ結合する手段と、を備えることを特徴とす
    るプログラマブル・ヒューズ構造。
  17. 【請求項17】請求項16記載のプログラマブル・ヒュ
    ーズ構造において、前記加熱素子を共有する複数の前記
    ヒューズ・リンクをさらに備えることを特徴とするプロ
    グラマブル・ヒューズ構造。
  18. 【請求項18】請求項16記載のプログラマブル・ヒュ
    ーズ構造において、前記加熱素子はヒューズ・リンクで
    あることを特徴とするプログラマブル・ヒューズ構造。
  19. 【請求項19】請求項16記載のプログラマブル・ヒュ
    ーズ構造において、前記熱伝導材料は、電気絶縁材料で
    あることを特徴とするプログラマブル・ヒューズ構造。
  20. 【請求項20】絶縁基板上の集積回路のヒューズ構造を
    プログラミングする方法において、 前記絶縁基板上に、電流搬送ヒューズ・リンク対(当該
    ヒューズ・リンク対のヒューズ・リンクは、互いに近接
    している)を形成するステップを含み、 前記ヒューズ・リンク対を熱伝導材料に熱的に結合する
    ステップと、 前記熱伝導材料を介して前記ヒューズ・リンク対の第2
    のヒューズ・リンクから第1のヒューズ・リンクへエネ
    ルギーを伝搬するために前記第2のヒューズ・リンクを
    活性化することにより、前記ヒューズ・リンク対の1つ
    のヒューズ・リンクをプログラミングするステップと、
    を含むことを特徴とする集積回路のヒューズ構造をプロ
    グラミングする方法。
  21. 【請求項21】請求項20記載のヒューズ構造をプログ
    ラミングする方法において、前記熱伝導材料は、電気絶
    縁材料であることを特徴とするヒューズ構造をプログラ
    ミングする方法。
  22. 【請求項22】請求項21記載のヒューズ構造をプログ
    ラミングする方法において、前記ヒューズ・リンク対の
    1つのヒューズ・リンクは、加熱素子であることを特徴
    とするヒューズ構造をプログラミングする方法。
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