JP3064773U

JP3064773U - フェンス

Info

Publication number: JP3064773U
Application number: JP1999004189U
Authority: JP
Inventors: 護芳賀
Original assignee: 株式会社芳賀建設
Priority date: 1999-06-11
Filing date: 1999-06-11
Publication date: 2000-01-21
Anticipated expiration: 2005-06-11

Abstract

(57)【要約】【課題】風通しがよくかつ内部をある程度透過して視
認できるとともに、強度を備え施工も簡単な従来にない
フェンスを提供する。【解決手段】通風性、透過視認性を備えるべく多数の
孔部を密集させて穿設してなる長方体形状からなる金属
板体に対し、水平方向に延びる畝状の凸部５を上下方向
に一定間隔を設けてプレス加工若しくは曲げ加工により
成形する。この長径な金属板体３を、上下方向に４個連
設することでフェンス１を構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、通風性、透過視認性を備えた垣根、外壁、外柵等のフェンスに係り、特に強度と施工性に優れるとともに、防犯、防風、防砂、防護用はもとより土留め用やガーデニング用にも最適なフェンスに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、家屋・工場等の建物や、駐車場、ビニールハウス、果樹園等における囲いとしては、手間と費用のかかる生け垣を除けば、支柱に固定して用いる金属ネットやエキスパンドメタル、そしてコンクリートブロックを積み重ねたブロック塀等が多く用いられている。

【０００３】このうち金属ネットやエキスパンドメタルの囲いは、素通し状態であることから目隠し的に用いることはできないものの逆に言えば風通しがよく、また施工が簡単でどこでも設置し得る簡易さを有している。

【０００４】また、ブロック塀は、施工に手間を要するものの、強度は万全でありかつ塀の内部を目隠しするには最適である。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した金属ネットやエキスパンドメタルの囲いは、容易に撓んで強度がないことから周囲にアングル材等で組んだ枠体が必要であり、また金属鋏、ニッパー等で簡単に破られて、囲い内に侵入されてしまうという保安上の問題があった。

【０００６】また、ブロック塀は、塀の内部を目隠しする利点があるものの、逆に言えば一旦塀の内部に侵入した賊についても目隠ししてしまうという弊害もあり、また同時に風通しが悪いことも余儀なくされていた。そして、昨今ブームとなっているガーデニングにあって、家屋の外回りにも花木の入った植木鉢やプランタを配置することが多々おこなわれるが、この種ブロック塀にあっては、金属ワイヤーを折曲する等して植木鉢やプランタを掛止するハンギング部材を、塀の上端にしか掛止できないという問題があった。

【０００７】そこで本考案は、これらの問題をすべて解決し、風通しがよくかつ内部をある程度透過して視認できるとともに、強度を備え施工も簡単で、さらにガーデニング用のハンギング部材をも所望個所に好適に掛止することのできる従来にないフェンスを提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

前述の目的を達成するため、本考案のフェンスは、通風性、透過視認性を備えるべく多数の孔部を密集させて穿設してなる金属板体に対し、水平方向に延びる畝状の凸部を上下方向に一定間隔を設けて複数プレス加工若しくは曲げ加工により成形したことを特徴とするものである。

【０００９】または、水平方向に延びる１列乃至３列の断面円弧状若しくは蒲鉾状の凸部の上下方向の端縁及び凸部間に平坦部を設けかつ通風性、透過視認性を備えるべく多数の孔部を密集させて穿設してなる長径な金属板体を、複数枚連設することを特徴とするものである。

【００１０】また、金属板体に穿設した孔部は、植木鉢やプランタ用を壁面に掛止するためのハンギング部材の掛止部が挿脱し得る孔径としたことを特徴とするものである。

【００１１】また、平坦部には金属板体を支柱等に固定具にて固定するための孔部を穿設したことを特徴とするものである。

【００１２】

【考案の実施の形態】図１〜図３は、本考案のフェンスの第１の実施例を示し、図中１は高さ約１メートル、幅約２メートルの大きさからなるフェンスであり、下端を土中に埋設した５０ミリメートル×５０ミリメートルのアングル材等からなる支柱２にその両端を固定している。図２は、フェンス１を構成する金属板体３を示し、本実施例にあっては４個の長径な金属板体３を上下に連設することでフェンス１を構成している。勿論、上下に連設する金属板体３の個数を増減することによりどのような高さのフェンスにも設定することができるとともに、このフェンス１を横方向に連設することでどのような長さ・形状のフェンスにも対応することができるものである。また、支柱２をアングル材としその２辺を固定部とすることで、フェンス１を直角に接続してコーナーを形成することもできる。

【００１３】この長尺な金属板体３は、長さ約２メートルで幅約２５センチメートルの大きさで、図３に示すごとく、水平方向に延びる断面円弧状（蒲鉾状であってもよい）で突出高さが約４０ミリメートルの凸部５を２列形成し、この凸部５に孔径が１〜３センチメートル程度の多数の孔部４を密集させて穿設するとともに、この２列の凸部５の間及び上下方向の端縁の３個所に同一平面を形成する平坦部６を設けて、この平坦部６に例えば高さ約１５ミリメートル、幅約２４ミリメートルの長孔７を１列に並べて穿設している。この金属板体３は、厚さ１〜２ミリメートル程度の平らな鉄板を、プレス加工若しくは曲げ加工により凸部５を成形するとともに、同時にプレス抜き加工で孔部４と長孔７を穿設し、最後に耐腐食性と美観を目的として亜鉛メッキを施し、更にその上から適宜に着色してもよいものである。

【００１４】図４及び図５は、本実施例のフェンス１を家屋の外柵として使用する状態を示し、約２メートル間隔で立設した支柱２に対し、長径な金属板体３を上下に４枚配設しそれぞれの長孔７でボルト・ナットにて固定している。そして、凸部５の孔部４に対し、ワイヤーを折曲して形成した適宜なハンギング部材８の先端を差し込んで掛止するとともに、このハンギング部材８に植木鉢９を設置している。

【００１５】ハンギング部材８における掛止部である先端は上から下へ垂下しており、一方フェンス１の凸部５は断面円弧状で、その上側に位置する孔部４は上方向を向いていることから、図５に示すごとく、ハンギング部材８の先端にあっては、フェンス１の凸部５の孔部４に対し上下させることで、容易に掛止・取り外しすることができるものである。

【００１６】このように、単なる平らな鉄板の場合には剛性に乏しく撓みやすいのに対し、上述した第１の実施例のフェンス１にあっては、水平方向に延びる凸部５を成形することでリブ構造やパイプ構造による効果が発揮され、水平方向に加わる付勢力に対して極めて高い剛性を発揮するものである。そして、このフェンス１を立設する支柱２に固定することで、上下方向に加わる付勢力に対しても剛性を発揮し得るものである。

【００１７】図６及び図７は、本考案のフェンスの第２の実施例を示し、フェンス１０は高さ約１メートル、幅約２メートルの大きさで厚さ０．５〜１．５ミリメートル程度のステンレス板（メッキ鋼板でもよい）からなり、孔径が５〜１０ミリメートル程度の多数の孔部１１を密集させて穿設してなる金属板体１２に対し、水平方向に延びる畝状若しくは山状の凸部１３を上下方向に約１５〜１６センチメートル間隔でプレス加工若しくは曲げ加工により成形したものである。

【００１８】この凸部１３の突出高さは約１０〜２０ミリメートルであり、前述した第１の実施例のフェンス１と比較すると凹凸の少ない平面的な形状であるものの、この凸部１３を約１メートルの高さに６本形成していることから、フェンス１０全体としては水平方向に加わる付勢力に対して極めて高い剛性を発揮するものである。また、この金属板体１２は前述した第１の実施例のフェンス１よりも薄く軽量であることから、そのままでは上下方向には撓みやすいものの、前述した第１の実施例のフェンスと同様に、立設する支柱にボルト・ナットで固定することで上下方向に加わる付勢力に対しても剛性を発揮し得るものである。

【００１９】上述した２つの実施例にあっては、多数の孔部を金属板体に密集させて穿設したことで、好適な通風性と透過視認性を備えることで、施工したフェンス内をある程度目隠し効果を発揮しつつも内部を視認できるので賊の侵入を防ぐ防犯効果も有する。また、多数の孔部による肉抜き効果で軽量化が図られ施工性に優れ、かつワイヤーを折曲して形成したハンギング部材を所望個所に確実掛止することができてガーデニング用に好適に用いることができるとともに、水平方向に延びる畝状の凸部、または断面円弧状若しくは蒲鉾状の凸部を成形したことで、水平方向に加わる付勢力に対して極めて高い剛性を発揮することができる。

【００２０】このような優れた特性を備えた本考案のフェンスの用途としては、家屋・工場等の建物や、駐車場、ビニールハウス、果樹園等における垣根、外壁、外柵等のフェンスとして用いることは勿論のこと、防風林代わりの防風柵や海岸・砂地近くの防砂柵、山間部等における熊除けの柵、そして掘削個所や堀に対する水抜き可能な土留めとしても好適に使用することができるものである。

【００２１】尚、上述した第１の実施例にあっては、凸部を２列形成した金属板体について説明したが、これに限定されることはなく、１列でもまた３列であってもよく、その幅径を１０〜３０センチメートル程度にすることでフェンス高さの設定が好適に行え、かつ金属板体の搬送にあっても小型トッラクも使用可能で手持ちも楽になるものである。

【００２２】

【考案の効果】

以上詳述の如く、本考案によれば、通風性、透過視認性を備えるべく多数の孔部を密集させて穿設してなる長方体形状からなる金属板体に対し、水平方向に延びる畝状の凸部を上下方向に一定間隔を設けてプレス加工若しくは曲げ加工により成形したことで、風通しがよくかつ内部をある程度透過して視認できるとともに、強度を備えつつも軽量で施工も簡単であり、家屋・工場等の建物や、駐車場、ビニールハウス、果樹園等における垣根、外壁、外柵等のフェンスとして用いることは勿論のこと、防風林代わりの防風柵や海岸・砂地近くの防砂柵、山間部等における熊除けの柵、そして掘削個所や堀に対する水抜き可能な土留めとしても好適に使用することができるものである。

【００２３】または、水平方向に延びる１列乃至３列の断面円弧状若しくは蒲鉾状の凸部の上下方向の端縁に平坦部を設けるとともに、通風性、透過視認性を備えるべく多数の孔部を密集させて穿設してなる長径な金属板体を、複数枚連設することで、風通しがよくかつ内部をある程度透過して視認でき、さらに強度を備えつつも軽量で施工も簡単なフェンスを、金属板体の枚数に応じて高さを自在に設定することができるとともに、金属板体の搬送や施工が楽に行えるという効果を奏するものである。

【００２４】また、金属板体に穿設した孔部は、植木鉢やプランタ用を壁面に掛止するためのハンギング部材の掛止部が挿脱し得る孔径とすることで、ガーデニング用のハンギング部材を用いて植木鉢やプランターを本考案のフェンスに掛止して飾ることができ、従来のブロック塀では困難であった外回りのガーディニングを容易に楽しめ、また園芸店におけるディスプレイ用にも好適に使用することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のフェンスの第１の実施例を示す斜視図
である。

【図２】本考案のフェンスの第１の実施例における金属
板体を示す斜視図である。

【図３】本考案のフェンスの第１の実施例における金属
板体の要部正面図である。

【図４】本考案のフェンスの第１の実施例における使用
状態を示す説明図である。

【図５】本考案のフェンスの第１の実施例における使用
状態を示す説明図である。

【図６】本考案のフェンスの第２の実施例を示す斜視図
である。

【図７】本考案のフェンスの第２の実施例を示す要部正
面図である。

【符号の説明】

１フェンス２支柱３金属板体４孔部５凸部６平坦部７長孔８ハンギング部材９植木鉢１０フェンス１１孔部１２金属板体１３凸部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】通風性、透過視認性を備えるべく多数の
孔部を密集させて穿設してなる金属板体に対し、水平方
向に延びる畝状の凸部を上下方向に一定間隔を設けて複
数プレス加工若しくは曲げ加工により成形したことを特
徴とするフェンス。
【請求項２】水平方向に延びる１列乃至３列の断面円
弧状若しくは蒲鉾状の凸部の上下方向の端縁及び凸部間
に平坦部を設けかつ通風性、透過視認性を備えるべく多
数の孔部を密集させて穿設してなる長径な金属板体を、
複数枚連設することを特徴とするフェンス。
【請求項３】金属板体に穿設した孔部は、植木鉢やプ
ランタ用を壁面に掛止するためのハンギング部材の掛止
部が挿脱し得る孔径としたことを特徴とする請求項１又
は２記載のフェンス。
【請求項４】平坦部には金属板体を支柱等に固定具に
て固定するための孔部を穿設したことを特徴とする請求
項２記載のフェンス。