JP5900886B2 - 壁面緑化ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、構造物の壁面に設置される壁面緑化ユニットに関する。
従来、都市部におけるヒートアイランド現象の緩和や大気の浄化、アメニティ空間の創出などを目的として、建築物、駐車場などの人工地盤、土木構造物(構造物)等の壁面に植栽を施す壁面緑化が行なわれている。
このような壁面緑化では、デザイン性も重視されるため、植物を植栽した緑化ユニットを壁面に設置することで、緑化による機能向上と、デザイン性の向上とを同時に実現する手法が望まれている。
このような手法として、特許文献1は、プランタボックスと、プランタボックスから生える植物を絡ませるためのパネル状の金網と、を壁面に設ける構成が開示されている。
また、特許文献2には、固化した培土と、培土を保持する金網状の枠部材とをユニット化して壁面に設ける構成が開示されている。
特許文献3には、ポット苗植物の土壌部分を収めた袋体を、ケーシング内に収容し、ポット苗植物の植物部分をケーシングに形成された開口部から外に出し、このケーシングを壁面に設置する構成が開示されている。
特開2007−244339号公報 特開2007−222015号公報 特開2008−113577号公報
しかしながら、特許文献1に記載の手法では、プランタボックスを保持するために、建物の構造体から突出する鉄骨等の水平支持部材を用いており、非常に大がかりでコストもかかる。また、この水平支持部材は、位置が固定されているため、プランタボックスを設置する位置も固定されてしまい、植栽のデザインの自由度が小さい。
また、特許文献1、2に記載の手法では、金網を用いているために、植物だけでなく、プランタボックスや、これらを支持する支持部材、植物への給水・排水等の構造も見えてしまい、美観面で向上の余地があった。
これに対し、特許文献3では、ケーシングに形成された開口部から植物部分を外に出すため、美観面では好ましいものの、給水・排水をいかに処理するか、という問題が明確ではない。また、ポット苗植物のポット部分をケーシング内に密に配置しているため、植物の位置が固定され、デザイン性の点で自由度が低いという問題があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、低コストでありながら、高い自由度でデザイン性を向上することのできる壁面緑化ユニットを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る壁面緑化ユニットでは、構造物の壁面と平行に配置された平板状のアウターパネルと、プレート状に成形されて植栽が施される培土基盤および培土基盤を保持する保持枠を有する培土パネルと、を備え、アウターパネルは、培土パネルが装着可能な領域が複数設けられ、それぞれの領域には、アウターパネルにおける壁面に対向する側の背面に保持枠を固定可能とする固定部と、アウターパネルの表裏を貫通する複数の開口部と、が形成され、複数の開口部に対向する位置には、固定部に保持枠を固定した状態の培土パネルが配置され、1つの培土パネルは、培土パネルの培土基盤が複数の開口部から露出するように配置されていることを特徴としている。
これにより、培土パネルが取り付けられた領域では、培土基盤を開口部に露出させることができる。これによって、培土基盤に施した植栽を開口部から外部に露出させることができる。
そして、このような開口部は、その位置、形状、大きさ、数等、何ら限定するものではない。
このような壁面緑化ユニットは、アウターパネルと、アウターパネルの背面に固定される培土パネルとからなり、システマティックな構成となっている。そして、培土パネルが取り付けられた領域、培土パネルが非装着とされた領域を適宜組み合わせて配置するとともに、それぞれの領域でアウターパネルに開口部を形成することが可能な構成であるので、植栽デザインの自由度を高めることができ、景観に合わせた好適な壁面緑化を実現することができる。
さらに、アウターパネルは平板状であるために、開口部以外の部分で、培土基盤への給水・排水などの構造を隠すことができ、美観を向上させることができる。
さらにまた、本発明の壁面緑化ユニットでは、アウターパネルを平板切断(切り出し)と固定用の孔の加工のみで製作することができ、曲げ加工が不要な構成にすることが可能となることから、製作コストの低減を図ることができる。
また、本発明の壁面緑化ユニットでは、構造物の壁面と平行に配置された平板状のアウターパネルと、プレート状に成形されて植栽が施される培土基盤および培土基盤を保持する保持枠を有する培土パネルと、を備え、アウターパネルは、培土パネルが装着可能な領域が複数設けられ、それぞれの領域には、アウターパネルにおける壁面に対向する側の背面に保持枠を固定可能とする固定部と、アウターパネルの表裏を貫通する開口部と、が形成され、開口部に対向する位置には、固定部に保持枠を固定した状態の培土パネルが配置され、アウターパネルの培土パネルが非装着とされた領域に開口部が複数設けられ、互いに隣接する開口部どうしの間の柱状部に植物の蔓を絡ませることが可能な構成としたことを特徴としている。
その場合、開口部が複数形成され、互いに隣接する開口部どうしの間の柱状部に、植物の蔓を絡ませることもできる。
また、本発明の壁面緑化ユニットでは、構造物の壁面と平行に配置された平板状のアウターパネルと、プレート状に成形されて植栽が施される培土基盤および培土基盤を保持する保持枠を有する培土パネルと、を備え、アウターパネルは、培土パネルが装着可能な領域が複数設けられ、それぞれの領域には、アウターパネルにおける壁面に対向する側の背面に保持枠を固定可能とする固定部と、アウターパネルの表裏を貫通する開口部と、が形成され、開口部に対向する位置には、固定部に保持枠を固定した状態の培土パネルが配置され、アウターパネルは、その少なくとも上部及び下部が構造物の壁面に固定された支持部材を介して固定され、保持枠において、培土基盤の下部を支持する部分が、培土基盤からの排水を受ける排水受け部とされ、培土パネルは、アウターパネルの表面に沿って、上下方向に複数枚が並べて設置可能であり、上段側の培土パネルの排水受け部から下方に位置する支持部材上に排水を伝達する排水ヒモが設けられていることを特徴とすることもできる。
この場合、複数枚の培土パネルから生じる排水を排水ヒモを介して支持部材上に排水することができる。このように支持部材がアウターパネルを壁面に固定する機能のみならず、排水機能を備えているので、別の排水設備を設ける必要がないことから、壁面緑化ユニット全体の美観を向上させることができる。
また、本発明の壁面緑化ユニットでは、構造物の壁面と平行に配置された平板状のアウターパネルと、プレート状に成形されて植栽が施される培土基盤および培土基盤を保持する保持枠を有する培土パネルと、を備え、アウターパネルは、培土パネルが装着可能な領域が複数設けられ、それぞれの領域には、アウターパネルにおける壁面に対向する側の背面に保持枠を固定可能とする固定部と、アウターパネルの表裏を貫通する開口部と、が形成され、開口部に対向する位置には、固定部に保持枠を固定した状態の培土パネルが配置され、アウターパネルにおける開口部の周縁部には、壁面から離間する側に突出する突出部が設けられていることを特徴としている。
この場合、突出部によって、植物を絡ませて支持したり、植物に強風が当たるのを遮ったりすることが可能となる利点がある。
また、本発明の壁面緑化ユニットでは、突出部は、アウターパネルを形成する板材から一辺を残して切り出し、一辺に沿って折り曲げることで形成されるとともに、開口部を形成するための折り曲げ部分とすることができる。
この場合、アウターパネルを形成する板材のうち開口部に位置する部分を突出部として使用することができるので、新たに突出部を形成するための部材を設ける必要がなく、コストの低減を図ることができる。
本発明の壁面緑化ユニットによれば、培土パネルが取り付けられた領域、培土パネルが非装着とされた領域を適宜組み合わせて配置するとともに、それぞれの領域でアウターパネルに開口部を形成することで、植栽デザインの自由度を高めることができる。
さらに、アウターパネルは平板状であるために、開口部以外の部分で、培土基盤への給水・排水などの構造を隠すことができ、美観を向上させることができる。
しかも、平板状のアウターパネルに開口部を適宜形成するのみでよく、低コストで上記効果を得ることができる。つまり、本発明によれば、低コストでありながら、高い自由度でデザイン性を向上することができる。
本発明に係る壁面緑化ユニットの構成を示す図であって、(a)はその立面図、(b)はその側面図である。 壁面緑化ユニットの部品構成を側面から見た展開図である。 支持部材の斜視図であって、(a)は図2に示す支持部材の図、(b)は他の形状の支持部材の図である。 培土パネルを示す斜視図である。 上下2段に配置した培土パネルにおいて、上段の培土パネルに排水ヒモを設けた構成を示す図である。 アウターパネルを示す正面図である。 壁面緑化ユニットにおける培土パネルのレイアウト例を示す図である。 壁面緑化ユニットにおける培土パネルの他のレイアウト例を示す図である。 複数の壁面緑化ユニットを壁面に配置させた状態を示す側面図である。 開口部に突出部を設けた変形例を示す図である。 変形例による壁面緑化ユニットの構成を示す側面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明による壁面緑化ユニットの実施の形態を説明する。しかし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
図1および図2に示す壁面緑化ユニット10は、建築物や土木構造物などの構造物の外面や内面の壁面100に緑化を施すためのものである。
壁面緑化ユニット10は、壁面100に固定される支持部材11と、パネル状にユニット化された培土パネル20と、壁面100に平行に配置され、支持部材11および培土パネル20を覆うよう設置される平板状のアウターパネル30と、を有して構成されている。
図1(a)、(b)、図2、および図3(a)に示すように、支持部材11は、例えばC型チャンネルなどのチャンネル材を用いることができ、断面略U字状に形成されている。支持部材11は、開口部側を上方に向け、対向する一対の側壁部11a、11bのうち一方の側壁部11aを壁面100に当接させた状態で、第1固定孔12(図3(a))を使用してアンカーボルトなどによって壁面100に固定して設けられている。支持部材11の他方の側壁部11bには、アウターパネル30に固定される第2固定孔13が設けられている。そして、壁面100に固定された支持部材11の内側にアウターパネル30の下端部30cが上側から挿入され、アウターパネル30と支持部材11の側壁部11bとが孔31(後述)および第2固定孔13にリベットやボルトなどを挿通させて固定される。なお、アウターパネル30は、下端部30cを支持部材11の内側に挿入させて固定することに限らず、その下端部30cを支持部材11の側壁部12bの表面側(外側)に固定するようにしてもよい(図9参照)。
また、このような支持部材11は、断面略U字状に限らず、図3(b)に示すように断面N字状などとすることができる。
図4に示すように、培土パネル20は、プレート状に成形されて植栽が施される培土基盤21と、培土基盤21を保持してアウターパネル30に固定される保持枠22とを備えて構成されている。
培土基盤21は、正面視略正方形状で略平板状に形成されており、例えば熱融着繊維を含み、加熱処理することで固形化する熱融着培土により形成されている。熱融着培土は、土壌とパーライトなどの無機質発泡体(発泡体)と熱融着性繊維を混合し熱処理によって固形化して形成されている。すなわち、熱融着培土は、熱処理によって熱融着性繊維同士が接着したり、繊維と発泡体、繊維と土壌が接着することで三次元の網状構造(多孔質構造)が形成され、これにより、土壌が保持されるとともに固形化した形状が好適に保持される。そして、このように固形化した状態の熱融着培土からなる培土基盤21は、風雨にさらされた場合においても、土壌が外部に流出するようなことがなく、その形状が長期にわたって保持される程度の強度特性を備えて形成されている。また、このような熱融着培土は、無機質発泡体が混在することによって、軽量化が図られるとともに、植物の生育に対する適度な保水性と排水性が付与されている。
このような培土基盤21には、これを形成した段階で、例えば熱融着培土に直接播種したり、熱融着培土に窪みを形成しこの窪みにポット苗を設置するなどして植栽が施される。なお、この熱融着培土に植栽される植物は、例えばコケ、セダム、蔓性植物などが好ましいが、特に限定を必要としない。
また、培土基盤21として、熱融着培土に限定されることはなく、他の固化培土、スポンジ状の培土、或いは不織布マットなどを採用することが可能である。
保持枠22は、培土基盤21の背面および両側面に沿うよう形成されたバックプレート22aと、バックプレート22aの下端部に連続して形成され、培土基盤21の下部を支持する底面部22bと、底面部22bにおいてバックプレート22aとは反対側の端部から上方に立ち上がる立ち上がり壁部22cと、からなる、断面略J字状とされている。この保持枠22は、樹脂や金属等によって形成することができる。
底面部22bは、培土基盤21から落ちる水や液体肥料等の排水を受ける排水受け部とされている。この底面部22bに、上方に向けて突出する複数の培土保持用突起を備えることもできる。
壁面緑化ユニット10において、培土パネル20は、上下方向に複数枚が並べて設置可能とされている。図5に示すように、上段側の培土パネル20には、保持枠22の底面部22bにおける長手方向の一端部から、その下方に位置する支持部材11上に排水を伝達するため、排水ヒモ23を備えている。これにともない、底面部22bは、保持枠22を設置した状態で、長手方向の他端部から排水ヒモ23が設けられた一端部に向けて漸次低くなるように水勾配が設けられている。
図1に示したように、保持枠22に支持された培土基盤21の上部には、灌水チューブ25が設けられている。灌水チューブ25は、例えばチューブ内を流通する水を外部に供給するための複数の孔が所定の間隔をあけて形成されたドリップチューブとされている。この灌水チューブ25は、壁面緑化ユニット10の培土基盤21の上部において水平方向に誘導されて配置されている。また、灌水チューブ25には、図示しない例えば水道水や雨水などの水を貯留する貯水槽や、灌水チューブ25に貯水槽内の水を供給するためのポンプなどが接続されている。なお、灌水チューブ25に供給される水には、貯水槽内に液体肥料(液肥)を供給するなどして液肥を混入させることもできる。
アウターパネル30は、金属製、木製、樹脂等からなり、その上下の位置において支持部材11を介して壁面100に取り付けられる。具体的にアウターパネル30は、壁面100に固定された支持部材11の他方の側壁部11bに例えばリベット、ボルト・ナット等によって固定されている。このため、アウターパネル30には、図6に示すように、予め、リベットを挿通させる孔31が形成されている。そして、このアウターパネル30の孔31には、支持部材11の側壁部11bに形成される前記第2固定孔13を一致させてボルト等が挿入される。
なお、アウターパネル30の固定方法としては、上述したように、下端部30cがC型チャンネルからなる支持部材11の内側(溝内)に挿入されて受けた状態で、この下端部30cと支持部材11の側壁部11bとが固定されているが、例えばアウターパネル30自体に高い剛性があり、支持部材11の溝内から抜けることがなく、所定の耐力が確保できれば、単にアウターパネル30の下端部30cを支持部材11内で受けるのみとし、側壁部11bとアウターパネル30の下端部30cとを固定しない状態とすることも可能であり、脱落を防止することができる。さらに、後述するように、アウターパネル30の左右の側面30aを折り曲げてさらに剛性を高めることで、より確実に脱落を防止することができる。
アウターパネル30の左右の側面30aは、曲げ加工により壁面100側に向けて略90度で折り込まれていることで、曲げにより側面30aが形成されていない場合(平面のみ)に比べて風等の外力が作用した場合の耐力がさらに向上し、アウターパネル30の剛性が高められて変形を抑制するとともに、より脱落し難い構造となる。
なお、アウターパネル30は、上記側面30aの曲げ加工を省略することも可能である。このような曲げ加工の無い構成でもアウターパネル30の上下を固定することで風等の外力に対して耐力が高く、変形を抑制することができ、脱落を防止することができる。
図1および図6に示すように、アウターパネル30には、その表面に沿って培土パネル20が装着可能な領域が複数設けられ、それぞれの前記領域には、アウターパネル30の表裏を貫通する開口部35が形成されている。ここで、領域の数については限定するものではないが、本実施形態では、アウターパネル30に、上下2段、横方向に2列、計4つの領域A1〜A4が設けられている。
図1に示したように、アウターパネル30では、領域A1〜A4のそれぞれにおいて、壁面100に対向する側の背面30bに、保持枠22を固定可能とするため、立ち上がり壁部22cがリベット、ボルト・ナット等を介して締結されている。このため、図4および図6に示すように、アウターパネル30および保持枠22の立ち上がり壁部22cには、それぞれリベットを挿通させるための孔(固定部)33、34が形成されている。
そして、開口部35に対向する位置には、孔33、34に保持枠22の立ち上がり壁部22cを固定した状態の培土パネル20が配置されている。
これにより、アウターパネル30の領域A1〜A4のそれぞれにおいて、背面側に培土パネル20を取り付けた場合に、開口部35に培土基盤21が露出する。
ここで、領域A1〜A4のそれぞれにおいて、形成される開口部35は、複数個を形成することができ、その設置数はとくに限定されるものではない。また、開口部35の形状も、矩形の他、円形、三角形状、五角形以上の多角形状等、いかなる形状としても良い。さらに、開口部35の大きさも、何ら限定するものではない。図1に示した例では、領域A1、A2と領域A3、A4との間で、開口部35の大きさ、設置数を異ならせている。さらにまた、開口部35は、例えば工場などで製作時に形成してもよいし、あるいは、現場で開口部35を形成することも可能である。また、開口部35を打ち抜き可能に形成しておき、施工現場で必要な箇所のみを打ち抜いて開口部35を設けるようにしてもよい。
このようなアウターパネル30において、その背面側に培土パネル20が取り付けられると、各開口部35に露出した培土基盤21から、培土基盤21に植えられた植物が開口部35を通してアウターパネル30の表面側に伸びることができるようになっている。
そして、各培土パネル20においては、灌水チューブ25から水や液体肥料等が培土基盤21に供給され、その余剰分は、保持枠22の底面部22bから支持部材11へと流れ落ちる。壁面緑化ユニット10において、上段側の培土パネル20においては、余剰分の水や液体肥料は、保持枠22の底面部22bから、排水ヒモ23を介して支持部材11へと流れ落ちるように構成されている。
この場合、複数枚の培土パネル20から生じる排水を排水ヒモ23を介して支持部材11上に排水することができる。このように支持部材11がアウターパネル30を壁面100に固定する機能のみならず、排水機能を備えているので、別の排水設備を設ける必要がないことから、壁面緑化ユニット10全体の美観を向上させることができる。
また、アウターパネル30の背面側の複数の領域(本実施形態では4つの領域A1〜A4)のそれぞれに培土パネル20を取り付けることが可能であり、この場合、最大で計4枚の培土パネル20を配置することができる。なお、前記領域A1〜A4の全てに培土パネル20を取り付けることに限定するものではなく、領域A1〜A4の一部に培土パネル20を装着し、残部には培土パネル20を非装着とする構成とすることもできる。
このようにすることで、培土パネル20を取り付けて植栽する領域と、培土パネル20を取り付けない領域と、を様々な配置で組み合わせることで、植栽のデザイン性を高めることができる。
また、培土パネル20を取り付けない領域においては、互いに隣接する開口部35、35間の柱状部36に、ツタ等の植物の蔓を絡ませて、植物を保持することも可能である。
例えば、図1に示したように、下方に伸びる下垂型の植物の場合は、アウターパネル30の上側の領域A1、A2に培土パネル20を設け、上側の領域A3、A4には培土パネル20を設けないようにし、下側の領域A3、A4の柱状部36に植物の蔓を絡ませることができる。
また、図7に示すように、上方に伸びる登ハン型の植物の場合は、アウターパネル30の下側の領域A3、A4に培土パネル20を設け、上側の領域A1、A2には培土パネル20を設けないようにし、上側の領域A1、A2の柱状部36に植物の蔓を絡ませることができる。
さらに、図8に示すように、上側の領域A1、A2のうちの一方の側に位置する領域A2に培土パネル20を設け、他方の側に位置する領域A1には培土パネル20を設けないようにするとともに、下側の領域A3、A4において一方の側に位置する領域A4には培土パネル20を設けず、他方の側に位置する領域A3に培土パネル20を設けることで、千鳥状に培土パネル20を配置することも可能である。
図9に示すように、本壁面緑化ユニット10では、壁面100の上下方向に複数段(図9では上下3段)の壁面緑化ユニット10(10A、10B、10C)を設置することが可能である。この場合、各アウターパネル30の上下の固定に用いる支持部材11やビス等(ボルト・ナット)は、上下に配置される壁面緑化ユニット10、10同士で兼用している。そのため、ビス等、および支持部材11の使用数量を少なくすることができ、コストの低減を図ることができる。なお、本実施の形態では上下3段を一例としているが、段数に制限されるものではない。
上記したような壁面緑化ユニット10は、以下のようにして設置される。
先ず、図1に示すように、壁面緑化ユニット10の取付対象となる、建築物や土木構造物などの構造物の外面や内面の壁面100に、第1固定孔12を使用して支持部材11を設置する。上下方向に1枚の壁面緑化ユニット10を設ける場合には、上下方向に間隔を隔てて2本の支持部材11を設置する。上下方向に複数枚の壁面緑化ユニット10を設置する場合には、(上下方向の設置枚数+1)本の支持部材11を設置する。横方向に複数枚の壁面緑化ユニット10を設置する場合には、同じ高さに複数本の支持部材を連接しておく。
一方、壁面100に設置すべきアウターパネル30には、予め、所定の位置に所定数の孔31、33を形成しておく。
そして、このアウターパネル30の背面30b側に、培土パネル20を取り付ける。このとき、前述したように、培土パネル20は、アウターパネル30の全面に配置するとは限らず、領域A1〜A4のうちの予め決定しておいた位置に配置し、リベット、ボルト・ナット等を孔33、34に挿通させて取り付ける。また、アウターパネル30には、予め決定しておいた位置、形状、大きさ、数の開口部35を形成しておく。
培土パネル20が取り付けられたアウターパネル30は、例えば人が運び込むことによって(必要に応じてクレーン等の揚重機器を用いて)壁面100に吊り込まれ、壁面100に取り付けられた支持部材11に、リベット、ボルト・ナット等を孔31、第2固定孔13に挿通させて取り付けられる。
壁面100に所定枚数のアウターパネル30を吊り込んだら、培土パネル20の培土基盤21の上部に、灌水チューブ25を敷設する。
この灌水チューブ25には、ポンプ等を介して水や液肥が送り込まれ、これが、灌水チューブ25に形成された貫通孔を介して培土基盤21に供給される。
また、培土基盤21には、アウターパネル30の吊り込み前、あるいは壁面100への設置後に、植物を植栽する。これら植物は、開口部35からアウターパネル30の外方に向けて伸びることができる。ここで、植物が蔓性植物である場合、ツルをアウターパネル30の開口部35から外方に導き、さらに、互いに隣接する開口部35、35同士の間の柱状部36に絡ませたり、ヒモ等を介して結束することができる。
上述したような構成によれば、アウターパネル30に、複数の領域A1〜A4が設定され、これら領域A1〜A4のうちの任意の位置には、培土パネル20が取付可能とされるとともに、開口部35が形成可能とされている。そして、領域A1〜A4のそれぞれにおいては、培土パネル20が取り付けられた場合に培土基盤21に対向する位置に開口部35が形成され、この開口部35を通して培土基盤21に植えられた植物がこの開口部35を通してアウターパネル30の表面から外に伸びるようになっている。また、領域A1〜A4のそれぞれにおいて、培土パネル20が取り付けられない場合にも開口部35が形成され、培土パネル20が取り付けられた部分の培土基盤21から伸びる植物の蔓が柱状部36に絡みつくことで、植物を確実に保持できる。
ここで、開口部35は、任意の位置に、任意の大きさ、形状、数で形成することが可能であり、領域A1〜A4のそれぞれにおいて、培土パネル20の取り付けの有無の自由度と合わせて、壁面緑化ユニット10として、デザインの自由度が非常に高いものとなる。
しかも、アウターパネル30に、開口部35を形成するのみであるため、安価に、デザイン性を向上させることができる。
しかも、アウターパネル30は、支持部材11、灌水チューブ25、保持枠22、排水ヒモ23等を、開口部35以外の部分によって覆うようになっている。したがって、開口部35から培土基盤21およびこれに植えられた植物のみが見えるため、美観に優れる。
さらにまた、本実施の形態の壁面緑化ユニット10では、アウターパネル30を平板切断(切り出し)と固定用の孔の加工のみで製作することができ、曲げ加工が不要な構成にすることが可能となることから、製作コストの低減を図ることができる。
また、熱硬化により形成された培土基盤21を用いているため、開口部35の大きさや位置が変わっても、培土基盤21において、開口部35に対向した範囲に植物を植えればよく、この点においても自由度が高まっている。
さらに、このようにシステマティックな構成の壁面緑化ユニット10においては、植物の入れ替え、培土基盤21の入れ替え等も可能であり、メンテナンス性にも優れる。
(その他の実施形態)
なお、本発明の壁面緑化ユニットは、図面を参照して説明した上述の実施の形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、図10に示すように、開口部35を形成するに際し、アウターパネル30を形成するパネル材38(板材)を、開口部35の周縁部を形成する一辺38aを残してコ字状に切り出すとともに、この一辺38aに沿ってスリット等を形成することによってその肉厚を薄くし、これによってコ字状に切り出した部分38bを一辺38aに沿って折り曲げ可能とすることもできる。そして、一辺38aに沿って切り出した部分38b、つまりパネル材38を折り曲げ、壁面100から離間する側に突出する突出壁(突出部)39を形成することもできる。
本変形例では、突出壁39によって、植物を支持したり、植物に強風が当たるのを遮ったりすることもできる。
しかも、アウターパネル30を形成するパネル材38のうち開口部35に位置する部分を突出壁39として使用することができるので、新たに突出壁を形成するための部材を設ける必要がなく、コストの低減を図ることができる。
さらに、本実施の形態では、アウターパネル30の側面30aが壁面100側に折り込まれた構成をなしているが、これに限定されず、例えば図11に示す変形例のように、アウターパネル30の側面30aを表面側に向けて折り込まれる形状とすることも可能である。
また、本実施の形態では、4つの領域A1〜A4に対し、2つの培土パネル20を配置する例を挙げたが、4つの領域A1〜A4に対し、1つのみ、3つ、あるいは4つの培土パネル20を備えるようにしてもよい。
また、4つの領域A1〜A4において、開口部35の形状、大きさ、数等を互いに異ならせるようにしても良い。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
10 壁面緑化ユニット
11 支持部材
12 第1固定孔
13 第2固定孔
20 培土パネル
21 培土基盤
22 保持枠
23 排水ヒモ
25 灌水チューブ
30 アウターパネル
30a 側面
30b 背面
30c 下端部
31 孔(固定部)
33、34 孔
35 開口部
36 柱状部
38 パネル材(板材)
38a 一辺
39 突出壁(突出部)
100 壁面
A1〜A4 領域

Claims (5)

  1. 構造物の壁面と平行に配置された平板状のアウターパネルと、
    プレート状に成形されて植栽が施される培土基盤および該培土基盤を保持する保持枠を有する培土パネルと、を備え、
    前記アウターパネルは、
    前記培土パネルが装着可能な領域が複数設けられ、
    それぞれの前記領域には、前記アウターパネルにおける前記壁面に対向する側の背面に前記保持枠を固定可能とする固定部と、前記アウターパネルの表裏を貫通する複数の開口部と、が形成され、
    複数の開口部に対向する位置には、前記固定部に前記保持枠を固定した状態の前記培土パネルが配置され
    1つの前記培土パネルは、該培土パネルの培土基盤が前記複数の開口部から露出するように配置されていることを特徴とする壁面緑化ユニット。
  2. 構造物の壁面と平行に配置された平板状のアウターパネルと、
    プレート状に成形されて植栽が施される培土基盤および該培土基盤を保持する保持枠を有する培土パネルと、を備え、
    前記アウターパネルは、
    前記培土パネルが装着可能な領域が複数設けられ、
    それぞれの前記領域には、前記アウターパネルにおける前記壁面に対向する側の背面に前記保持枠を固定可能とする固定部と、前記アウターパネルの表裏を貫通する開口部と、が形成され、
    該開口部に対向する位置には、前記固定部に前記保持枠を固定した状態の前記培土パネルが配置され、
    前記アウターパネルの前記培土パネルが非装着とされた領域に前記開口部が複数設けられ、互いに隣接する前記開口部どうしの間の柱状部に植物の蔓を絡ませることが可能な構成としたことを特徴とする壁面緑化ユニット。
  3. 構造物の壁面と平行に配置された平板状のアウターパネルと、
    プレート状に成形されて植栽が施される培土基盤および該培土基盤を保持する保持枠を有する培土パネルと、を備え、
    前記アウターパネルは、
    前記培土パネルが装着可能な領域が複数設けられ、
    それぞれの前記領域には、前記アウターパネルにおける前記壁面に対向する側の背面に前記保持枠を固定可能とする固定部と、前記アウターパネルの表裏を貫通する開口部と、が形成され、
    該開口部に対向する位置には、前記固定部に前記保持枠を固定した状態の前記培土パネルが配置され、
    前記アウターパネルは、その少なくとも上部及び下部が構造物の壁面に固定された支持部材を介して固定され、
    前記保持枠において、前記培土基盤の下部を支持する部分が、前記培土基盤からの排水を受ける排水受け部とされ、
    前記培土パネルは、前記アウターパネルの前記表面に沿って、上下方向に複数枚が並べて設置可能であり、
    上段側の前記培土パネルの前記排水受け部から下方に位置する支持部材上に排水を伝達する排水ヒモが設けられていることを特徴とする壁面緑化ユニット。
  4. 構造物の壁面と平行に配置された平板状のアウターパネルと、
    プレート状に成形されて植栽が施される培土基盤および該培土基盤を保持する保持枠を有する培土パネルと、を備え、
    前記アウターパネルは、
    前記培土パネルが装着可能な領域が複数設けられ、
    それぞれの前記領域には、前記アウターパネルにおける前記壁面に対向する側の背面に前記保持枠を固定可能とする固定部と、前記アウターパネルの表裏を貫通する開口部と、が形成され、
    該開口部に対向する位置には、前記固定部に前記保持枠を固定した状態の前記培土パネルが配置され、
    前記アウターパネルにおける前記開口部の周縁部には、前記壁面から離間する側に突出する突出部が設けられていることを特徴とする壁面緑化ユニット。
  5. 前記突出部は、前記アウターパネルを形成する板材から一辺を残して切り出し、該一辺に沿って折り曲げることで形成されるとともに、前記開口部を形成するための折り曲げ部分であることを特徴とする請求項4に記載の壁面緑化ユニット。
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