JP3064026U - 放射線管理区域セキュリティーシステム - Google Patents

放射線管理区域セキュリティーシステム

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JP3064026U
JP3064026U JP1998006407U JP640798U JP3064026U JP 3064026 U JP3064026 U JP 3064026U JP 1998006407 U JP1998006407 U JP 1998006407U JP 640798 U JP640798 U JP 640798U JP 3064026 U JP3064026 U JP 3064026U
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一幸 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射性物質を取り扱う実験(使用)室を含む
放射線管理区域のセキュリティシステム。 【解決手段】 放射線源貯蔵容器に識別記号bを記憶さ
せたICタグを貼着または固着し、放射線管理区域の出
入口に設けたゲートアンテナの前記ICタグの検知によ
り、放射線源貯蔵容器の管理区域外への持出し、盗難を
防止すると共に、識別記号aを記憶させたICタグを貼
着した放射線被曝量測定用フィルムバッジ着用者のみ、
放射線管理区域への出入を許可し、当該バッジ(ICタ
グa)の検知により各実験(使用)室の使用の有無及び
使用者名を特定し、また、放射線管理区域内に設けた放
射線貯蔵室の出入口に設けたゲートアンテナの識別記号
bを記憶させたICタグの検知により、貯蔵室に在る放
射線源貯蔵容器の計数管理を常時、行うようにした放射
線管理区域のセキュリティシステム。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、非密封放射線源の紛失、盗難の防止及び使用状態、並びにフィルム バッジ装置の確保、各使用室の使用者の特定などに係る管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、研究所、病院及び学校等においては、手持ちの非密封放射線源が貯蔵室 内に保管されているか否かの確認を定期的な目視による点検、在庫整理によって 、または、放射線源の貯蔵室からの出入庫を帳簿に記入し、或いは帳簿を基にし てコンピュータに入力することにより行っていた。 さらに、放射線源の管理区域外への持出し防止は、エリヤモニターを用いてガ ンマー線源の通過を検知し、警報を発することにより可能としている。 そして、放射線管理区域に立ち入る場合には、フィルムバッジ等の放射線被曝 量測定器の装着が義務付けられているが、目視の他には前記バッジ等の装着を確 認する方法がなかった。 また、各使用室における放射線源バイヤル瓶の有無、及び各使用室の使用者を 特定し、表示する手段がなかった。
【0003】 しかし、それにより、以下に述べるような不都合、問題点が発生している。 (1)目視による点検、在庫整理の方法は手間がかかるので頻繁に行うことがで きず、また、リアルタイムの在庫確認ができない。さらに、帳簿を基にして管理 していることから、実際の在庫の確認ができない。 なお、目視による点検、整理には、ときに過失、誤認または故意が混入しない とする保証がない。 (2)非密封施設で一般に使用されているベータ線源からのベータ線量は少量で エリヤモニターでは感知できないことから、放射線源の管理区域外への故意、過 失による持出しを防止することができない。 現状では、持出し警報信号などによって、管理区域から持出しができなくなる システムはない。
【0004】 (3)フィルムバツジの装着の確認を管理者が目視で行おうとすればには、常時 、管理区域の出入り口に臨席してしなければならず、実際には不可能であり、被 曝量の測定ができない場合も生じる。 (4)放射線源バイヤル瓶は、貯蔵室に収納することが義務付けられているが、 現状では、それを担保できない。 (5)緊急時などの際に、使用者がどの使用室にいるかを特定できなければ、ス ムーズな連絡が可能でない。
【0005】 要するに、近来の研究所、病院及び学校等においては、手持ちの非密封放射線 源の効果的な管理・保管についての設備が必ずしも充実していないために、とき に過失、故意による放射線源の持出し、紛失等の不祥事が発生することがある。 また、使用者のフィルムバッジ装着の確認及び使用状況の管理について、施設 が必ずしも充実していないために、安全管理上で支障を来すことがある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、従来の非密封放射線源の管理システムに内在する上記の課題に鑑み 、前記放射線源及び使用者の効率的な追跡、管理システムを備えた放射線源IC タグシステムを開発して、上記問題点や不都合を解消することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記目的を達成するために、以下に述べるような各構成要件を具備 する。 (1)個人の識別記号aを記憶させたICタグ(以下、「ICタグa」という )を貼着した放射線被曝測定用フィルムバッジ、 前記ICタグaの近接または通過を検知するアンテナを設けた放射線管理区域 の出入通路、 前記通路をコンピュータ制御により開閉する鎖錠機構を備えたドア、 前記アンテナから前記ICタグaの近接または通過の信号が入力したとき、前 記ドアの鎖錠機構を解除するプログラムを有する前記コンピュータ、 よりなる放射線管理区域セキュリティーシステム。
【0008】 (2)識別記号bを記憶させたICタグ(以下、「ICタグb」という)をそ れぞれ貼着または固着した複数個の放射線源貯蔵容器及び/または線源バイアル 瓶、 前記ICタグbの近接または通過を検知するアンテナを設けた前記放射線管理 区域の出入通路、 前記通路をコンピュータ制御により開閉する鎖錠機構を備えたドア、 前記アンテナからの前記ICタグbの近接または通過の信号が入力するときは 、ICタグaの近接または通過の信号に優先して前記ドアの鎖錠機構の解除を妨 げ、かつ、警報装置を作動させるプログラムを有する前記コンピュータ、 よりなる上記第(1)項記載の放射線管理区域セキュリティーシステム。
【0009】 (3)ICタグbをそれぞれ貼着または固着した複数個の放射線源貯蔵容器及 び/または線源バイアル瓶、 前記ICタグbの近接または通過を検知するアンテナを設けた前記容器及び瓶 の貯蔵室の出入通路、 前記アンテナからの出力信号を受け、前記容器及び/または瓶の貯蔵室に対す る出入庫を判別するプログラムを有するコンピュータ、 前記コンピュータの判断に基づき出力される前記容器及び/または瓶の出庫、 返却信号を入力して、それぞれ同信号に合わせて表示するディスプレィ、 よりなる放射線管理区域セキュリティーシステム。
【0010】 (4)個別の放射線源貯蔵容器及び/または線源バイアル瓶の出庫信号が入力 された時点を基準にして計数し、一定時間を超えて返却信号が入力されないとき には警報装置を作動するプログラムを有するコンピュータ、 よりなる上記第(3)項記載の放射線管理区域セキュリティーシステム。
【0011】 (5)ICタグaを貼着した個々の放射線被曝測定用フィルムバッジ、 前記ICタグaの近接または通過を検知するアンテナを設けた出入口を、各個 に備える複数の使用室、 前記各アンテナから出力される前記各ICタグaの出入信号に基づき、複数の 各使用室の使用状態、前記室の使用者名を判別するプムログラムを有するコンピ ュータ、 前記コンピュターの制御の許に各使用室の使用の有無、前記室の使用者名を特 定して表示または消去するディスプレィ、 よりなる放射線管理区域セキュリティーシステム。
【0012】 (6)ICタグbを、それぞれに貼着または固着した複数個の放射線源貯蔵容 器及び/または線源バイヤル瓶、 前記ICタグbの近接または通過を検知するアンテナを設けた出入口を、各個 に備える複数の使用室、 前記各アンテナから出力される前記各ICタグbの出入信号に基づき、複数の 各使用室での前記放射線源貯蔵容器及び/または線源バイヤル瓶の所在状況を判 別するプムログラムを有するコンピュータ、 前記コンピュターの制御の許に各使用室における前記容器及び/または瓶の所 在の有無、前記容器及び/または瓶の識別記号bを特定して表示または消去する ディスプレィ、 よりなる放射線管理区域セキュリティーシステム。
【0013】 (7)ICタグbを、それぞれに貼着または固着した複数個の放射線源貯蔵容 器及び/または線源バイヤル瓶、 前記ICタグbの近接又は通過を検知するアンテナを設けた読取りセンサー、 前記読取りセンサーから出力される前記各ICタグb信号に基づき、貯蔵室ま たは貯蔵庫内のでの前記放射線源貯蔵容器及び/または線源バイヤル瓶の所在状 況を判別するプムログラムを有するコンピュータ、 前記コンピュターの制御の許に前記容器及び/または瓶の識別記号bを特定し て表示または消去するディスプレィ、 よりなる放射線管理区域セキュリティーシステム。
【0014】
【作用】
(1)ICタグaの近接または通過を検知するアンテナを設けた出入通路を有す る放射線管理区域、前記通路を開閉する鎖錠機構を備えたドア、前記アンテナか ら前記ICタグaの近接または通過の信号が入力したときのみ、前記ドアの鎖錠 機構を解除するシステムを備えるから、放射線管理区域を出入りするには、必ず ICタグaを貼着した放射線被曝量測定用フィルムバッジを携帯しなければなら ない。 すなわち、放射線量計モニターなしでは放射線源を取り扱うことができないよ うにして、安全管理を徹底させる。ちなみに、放射線被曝量測定用フィルムバッ ジは、男性は胸の付近に、女性は腹部の辺りに着用する。 また、放射線被曝量測定用フィルムバッジを装着、携帯することができる人員 を選定することにより、放射線源の取扱、管理を充実する。
【0015】 (2)識別記号aを記憶させたICタグを貼着した放射線被曝量測定用フィルム バッジを着用していても、ICタグbを取付けた非密封形放射線源貯蔵容器及び /または線源バイアル瓶を携帯したままでは、放射線管理区域から、外部に出る ことができない。 盗難は勿論、過失または故意に、放射線管理区域から放射線源を搬出しようと しても、可能でない。 (3)放射線源貯蔵容器及び/または線源バイアル瓶収納用貯蔵室内の、容器及 び瓶の出入管理が容易で、時間差を設けず表示が可能。 (4)特定の前記容器または瓶の出庫時間が所定以上に長くなるときは、警報及 び/または表示がなされる。 (5)使用室を使用中の研究者名が特定し、 (6)前記容器または瓶の各使用室における所在が表示できる。 (7)貯蔵室内の前記容器または瓶の在庫の把握が、直接、かつ、速やかにでき る。
【0016】
【考案の実施の形態】
以下に、本考案放射線管理区域セキュリティーシステムの好ましい実施の形態 につき図面に沿って説明するが、本実施形態で採用されている各部材の構造は、 本出願当時の当業界における技術レベルの範囲内で、当業者により各種の変形が 可能であるものをも含むので、格別の理由を示すことなく本実施形態に説明した 特定構成のみに基づいて本考案の要旨を限定して解釈してはならない。
【0017】 図1は、本考案放射線管理区域セキュリティーシステムの構成要件の一つであ る放射線管理区域の一実施形態の平面図、図2は、同システムが採用するそれぞ れのフローチャートの一例、図3は、放射線管理区域の出入口通路の正面図、図 4は、ICタグa付き放射線被曝量測定用フィルムバッジの平面図を例示したも のである。 図1中、太線で囲んである閉鎖空間を放射線管理区域1とし、前記管理区域1 には、外部から出入するための出入口2が、ただ一つだけ(非常口を除く)設け てある。 したがって、放射線管理区域1に出入りする人、物は、すべて出入口2を通過 しなければならず、出入口2に設けたゲートアンテナ2aによって検知すること が可能である。
【0018】 PC3は、コンピュータで、ゲートアンテナ2aとの間を回路4によって連結し (図3参照)、常時、出入口2付近の領域を監視する。 前記出入口2は、本実施形態では、図3に示すように出入口2を塞いで観音開 きのドア5が設けてあり、前記ドア5と出入口枠との間にドア5を係脱可能とす る施錠装置6を設け、前記施錠装置6の開閉を制御するための回路7がコンピュ ータPC3との間に結ばれている。 前記ドア5の構造は勿論、一枚板の開き扉でも良いし、引き戸もしくは電気錠 であっても差し支えはない。要するに、戸締まりが厳重で故障し難く、確実な施 錠手段を施すことが可能であれば良い。
【0019】 図3に示すように、出入口枠に沿って張り巡らした前記ゲートアンテナ2aは 、その検知領域内に後述のICタグaが近接するか通過しようとすると、その識 別記号aを検知してコンピュータPC3に信号を送り、前記コンピュータPC3は検 知対象を判別して、インプットされたプログラムに従って前記施錠装置6を解錠 または施錠し、自動開閉ドア5を駆動または不作動にさせる。
【0020】 図2(a)は、その動作を示すフローチャートで、管理区域出入口2に張設し たゲートアンテナ2aの検知領域に、たとえば、ICタグaを貼着した放射線被 曝量測定用フィルムバッジ8を装着(着用)した人が近接すると、ゲートアンテ ナ2aからの信号がコンピュータPC3に入力され、当該信号があらかじめインプ ットしてあるプログラムに合致するか否かを判別して、適合したときは施錠装置 6に解錠の指令を出力する。
【0021】 前記ICタグaがゲートアンテナ2aの検知領域外に移動したときは、若干の 時間経過後(自動ドアが閉まる迄の間待って)、再度、施錠装置6を施錠する。 放射線被曝量測定用フィルムバッジ8を着用した人は、管理区域1の外部から もしくは内側から出入口2に近接する場合が想定されるから、ゲートアンテナ2 aの検知領域は、ドア5の両側面に存在しなければならない。 これによって、放射線被曝量測定用フィルムバッジ8を着用する資格を備えた 特定の人以外は、放射線管理区域1内外に出入りすることができないことになる から、放射線源の管理、健康管理が容易になる。
【0022】 図4に、放射線被曝量測定用フィルムバッジ8の一例の平面図を示す。 放射線被曝量測定用フィルムバッジ8は、通常、バッジフィルムとバッジケー スより構成され、取り扱う放射線の種類に応じ適合するバッジフィルムを選択す る必要がある。 ICタグa9を、前記バッジフィルムを取り巻いて、もしくは並列して、フィ ルムバッジ8のバッジケースに貼着する。 ICタグa9は、ゲートアンテナ2aによって検知されたとき、管理区域出入 口2を閉塞している自動ドア5の鎖錠を解除し、作動するようにするから、放射 線被曝量測定用フィルムバッジ8の着用者は自由に管理区域1の内外に出入りす ることができる。
【0023】 再び、図1において、放射線管理区域1内は、出入口2に通じる通路10の両側 に対向して、それぞれ測定室11、相互に独立した実験室12〜15、暗室16、動物飼 育・解剖室17、廃棄作業室18、汚染検査室19など(一括して、「使用室」という )が区画、配置され、それぞれ一つのドアを介して通路10に連通している。 また、実験室15に向かって、それぞれ一つのドアを介して放射線源貯蔵室20及 び廃棄物保管室21が付属、設備してある。勿論、前記放射線源貯蔵室20及び廃棄 物保管室21は放射線管理区域1内に配置されている。 本実施形態においては、上記各室のドアの何れにも、それぞれコンピュータPC 3に連結されたゲートアンテナ11a〜21aが設置されている。
【0024】 図2(b)を参照して、同図は、前記各室の使用状態と室の使用者名とを判別 、表示するフローチャートを示すもので、前記各室のドアに配置したゲートアン テナ11a〜21aの何れかに、ICタグa9を貼着したフィルムバッジ8を着用し た研究者が、近接または通過して入室すると、当該ドアに備わるゲートアンテナ からの信号がコンピュータPC3に入力され、コンピュータPC3はプムログラムに 従って室の特定と、使用の有無の判別、個人識別記号aに基づき入室した研究者 名の割り出しを行い、これをディスプレイに表示する。
【0025】 前記ドアを、同一個人識別記号aを記憶させたICタグ9が再度通過したとき はコンピュタータPC3は、その直前にした判断を取消し、室使用中の表示と対応 する使用者名をディスプレイから消去する。 研究者の室の出入を確実に検出するには、たとえば、ゲートアンテナのICダ グa検知領域を出入口の両側に設けて、ICタグa9通過の信号が出入口の外側 から内側の順番にコンピュタータPC3に入ったら入室、内側から外側の順番で入 ったら、出室と判断させる手段もある。
【0026】 なお、各実験室等の出入ドアに設置されているゲートアンテナ11a〜19aは、 大略、図3に示す放射線管理区域の出入口のそれに似た構造である。 ここでは、ドアの施錠手段がない代わりに、ICタグa9からの情報に基づき 、入室または出室した研究者名を特定するプログラムがコンピュタータPC3にイ ンプツトしてある。なお、個々の室の使用、不使用状態は、各ゲートアンテナ11 a〜19aとコンピュタータPC3とを結ぶ、それぞれの回路別に割り出すことがで きる。これによって、実験室などの使用状態、使用者名が時間差なしに表示、把 握でき、実験室などの効率的運用を図ることが可能になる。 その際、放射線源貯蔵室20及び廃棄物保管室21のドアはそれぞれ、実験室15に 向かって設けてあるので、実験室15内の研究者がゲートアンテナ21aを出入りす るときには、その信号に基づく信号のコンピュタータPC3における判断が、ゲー トアンテナ15aからの信号に基づく判断に優先する。 ただし、ゲートアンテナ15aを内から外に通過したときには、ゲートアンテナ 21aに基づく信号の判断が復活する。
【0027】 その外、放射線源貯蔵室20のドア、ゲートアンテナ20aに対しては、コンピュ タータPC3には別個のプログラムが用意されている。 図5は、放射線源貯蔵室20のドア、ゲートアンテナ20aの正面図であって、同 アンテナ20aはドア22枠の回りに張設されていてコンピュタータPC3に連結する 回路を備え、その検知領域は前記ドアの前後を占め、その検知機能は後述の識別 記号bを記憶させたICタグを対象にして発動される。
【0028】 図6は、放射線源貯蔵容器を示し、図6(a)は、放射線源を収容するバイヤ ル瓶23の斜視図であり、前記瓶23にはICタグb9を貼着または固着してある。 図6(b)は、放射線遮蔽のための鉛製の蓋付き密封バイヤル瓶収納用容器24 の斜視図を示し、同容器24の表面にもICタグb9が貼着または固着してある。 なお、ICタグb9の固着とは、紐を用いて連結または固縛する場合を含む。 バイヤル瓶23は通常、鉛貯蔵容器24内に収納された状態で、前記貯蔵室20内に 納めてある。 前記識別記号bを記憶させたICタグ9貼着容器(鉛貯蔵容器24等に収納され ている放射線源を指す)はそもそも、放射線管理区域1の外に持ち出すことが禁 じられている。
【0029】 図2(c)を参照して、同図は放射線源持出し禁止のフローチャートを示すも ので、ICタグbがゲートアンテナ2aの検知領域に(内側から)近接すると、 ゲートアンテナ2aからの信号がコンピュータPC3に入力され、前記コンピュー タPC3は管理区域1の出入口2を閉塞している自動ドア5の施錠装置6の閉鎖、 警報発生の指令を出力することにより、放射線源が出入口2を通って管理区域1 の外に持出されることを防止している。
【0030】 前記施錠装置6の閉鎖は、ICタグbによる信号の入力が優先して、ICタグ aがゲートアンテナ2aの検知領域に近接することによっても解除されることは ない。 すなわち、コンピュタータPC3にインプットされたプログラムは、識別記号a の信号の入力に優先させて識別記号bの信号入力による施錠装置6の閉鎖を指令 する。 前記鉛貯蔵容器24などは通常、さきに述べた研究室15に付属した貯蔵室20内に 納められているが、その出入口のゲートアンテナ20aは、ICタグbが出入口を 通過するごとに信号を出力し、これによってコンピュタータPC3は、貯蔵室20内 に在庫している放射線源鉛貯蔵容器24などの数及び識別記号を時間差なく検知し 、それらをディスプレィに表示する。 放射線源鉛貯蔵容器24などの貯蔵室20からの出入に伴う計数手段の一例は、さ きに述べた。
【0031】 次に、図2(d)を参照して、同図に示すフローチャートは、ICタグb(放 射線源鉛貯蔵容器24などを指す)が貯蔵室20から取り出されたときを起点として 時間を計数し、当該ICタグbが所定時間以上、貯蔵室20から離れているときに は、その旨、ディスプレィに表示し、かつ、警報を発して注意を促すプログラム がコンピュタータPC3にインプットされていることを表している。 勿論、当該ICタグbが所定時間内にゲートアンテナ20aを外から内へ通過し たときは、時間の計数は解除され、プログラムは旧に復帰する。 そのような管理を行うためには、識別記号bに対しても個別の符号を施して、 他の放射線源鉛貯蔵容器24などと区別をする必要があるし、そのために必要なプ ログラムも複雑になることを免れない。
【0032】 図2(e)を参照して、同図は、前記各室に在室する放射線源容器24または/ 及びバイヤル瓶23の種類を判別または不在を表示するフローチャートを示すもの で、前記各室のドアに配置したゲートアンテナ11a〜21aの何れかに、ICタグ b9を貼着または固着した前記容器が近接または通過して入室すると、当該ドア に備わるゲートアンテナからの信号がコンピュータPC3に入力され、コンピュー タPC3はプムログラムに従って室の特定と使用容器の種類、有無の判別し、これ をディスプレイに表示する。したがって、放射線源容器24または/及びバイヤル 瓶23の置き忘れ、紛失事故を予防することができる。 勿論、ゲートアンテナに対するICタグbの二度目の近接または通過により、 それ以前の情報を消去させることは、研究者のそれと同様で、当該、プログラム は、各室−研究者別の判別プログラムに近いものでよい。
【0033】 図2(f)は、放射線源貯蔵室20に設けた読取りセンサー25により、貯蔵室20 在庫の放射線源容器24または/及びバイヤル瓶23の現在量を検出するフローチャ ートを示すもので、読取りセンサー25は、放射線源貯蔵室20の上部空間内を、隈 無く走査して室20の床に並べられた上記放射線源容器24または/及びバイヤル瓶 23の有無、種類を読み取り、コンピュータPC3に入力することにより、適時、貯 蔵室20内の放射線源容器24または/及びバイヤル瓶23の現在量を検出、表示する ことができるようにしてある。
【0034】
【考案の効果】
本考案放射線管理区域セキュリティーシステムは、以上説明したとおりで、 (1)少なくとも、放射線被曝量測定用フィルムバッジを着用できる資格を有し 、かつ、同バッジを携帯していなければ、放射線管理区域に出入りすることがで きない。すなわち、特定の有資格者もしくは、選択された人以外は、放射線管理 区域内に入ることができない。 (2)過失、故意に関係なく、放射線管理区域外に放射線源を搬出することがで きない。したがって、放射線源の盗難、紛失事故を未然に防止する。 (3)貯蔵室に収納された放射線源は、常時、時間差なしに計数、管理されてい る。
【0035】 (4)放射線源が、所要時間以上貯蔵室から離れていると警報装置が作動して注 意を促す。これによって、放射線源の置き忘れ、仕舞い無くし、紛失、盗難など を防ぐ手段とする。 (5)使用室を使用している個々の研究者名が表示される。 (6)放射線源の各使用室での所在が表示される。 (7)貯蔵室内の放射線源の把握が、直接、かつ、速やかにできる。 等々、従来システムでは期待することができない格別の作用、効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案放射線管理区域セキュリティーシステム
を構成する放射線管理区域の一実施形態の平面図であ
る。
【図2】本考案放射線管理区域セキュリティーシステム
に採用した各フローチャートを示す。
【図3】放射線管理区域の出入口の一実施形態の正面図
である。
【図4】放射線被曝測定用フィルムバッジの各実施形態
の平面図を示す。
【図5】本考案放射線管理区域セキュリティーシステム
を構成する放射線源貯蔵室及び使用室の出入口の一実施
形態の正面図である。
【図6】本考案放射線管理区域セキュリティーシステム
に採用した放射線源収納容器及び瓶の各実施形態の斜視
図を示す。
【図7】本考案放射線管理区域セキュリティーシステム
に採用した読取りセンサーの正面図である。
【符号の説明】
1 放射線管理区域 2 管理区域の出入口 3 コンピュータPC 4,7 回路 5,22 ドア 6 施錠装置 8 放射線被曝量測定用フィルムバッジ 9 ICタグ 10 通路 11 測定室 12〜15 実験室 16 暗室 17 動物飼育・解剖室 18 廃棄作業室 19 汚染検査室 20 放射線源貯蔵室 21 廃棄物保管室 23 バイヤル瓶 24 鉛貯蔵容器 25 読取りセンサー
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図5】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 個人の識別記号aを記憶させたICタグ
    を貼着した放射線被曝量測定用フィルムバッジ、 前記ICタグの近接または通過を検知するアンテナを設
    けた放射線管理区域の出入通路、 前記通路をコンピュータ制御により開閉する鎖錠機構を
    備えたドア、 前記アンテナから前記ICタグの近接または通過の信号
    が入力したとき、前記ドアの鎖錠機構を解除するプログ
    ラムを有する前記コンピュータ、 よりなる放射線管理区域セキュリティーシステム。
  2. 【請求項2】 識別記号bを記憶させたICタグをそれ
    ぞれ貼着または固着した複数個の放射線源貯蔵容器及び
    /または線源バイアル瓶、 前記ICタグの近接または通過を検知するアンテナを設
    けた前記放射線管理区域の出入通路、 前記通路をコンピュータ制御により開閉する鎖錠機構を
    備えたドア、 前記アンテナからの前記ICタグの近接または通過の信
    号が入力するときは、個人の識別記号aを記憶させたI
    Cタグの近接または通過の信号に優先して前記ドアの鎖
    錠機構の解除を妨げ、かつ、警報装置を作動させるプロ
    グラムを有する前記コンピュータ、 よりなる請求項1記載の放射線管理区域セキュリティー
    システム。
  3. 【請求項3】 識別記号bを記憶させたICタグをそれ
    ぞれ貼着または固着した複数個の放射線源貯蔵容器及び
    /または線源バイアル瓶、 前記ICタグの近接または通過を検知するアンテナを設
    けた前記容器及び瓶の貯蔵室の出入通路、 前記アンテナからの出力信号を受け、前記容器及び/ま
    たは瓶の貯蔵室に対する出入庫を判別するプログラムを
    有するコンピュータ、 前記コンピュータの判断に基づき出力される前記容器及
    び/または瓶の出庫、返却信号を入力して、それぞれ同
    信号に合わせて表示するディスプレィ、 よりなる放射線管理区域セキュリティーシステム。
  4. 【請求項4】 個別の放射線源貯蔵容器及び/または線
    源バイアル瓶の出庫信号が入力された時点を基準にして
    計数し、一定時間を超えても返却信号が入力されないと
    きには警報装置を作動するプログラムを有するコンピュ
    ータ、 よりなる請求項3記載の放射線管理区域セキュリティー
    システム。
  5. 【請求項5】 個人の識別記号aを記憶させたICタグ
    を貼着した個々の放射線被曝量測定用フィルムバッジ、 前記ICタグの近接または通過を検知するアンテナを設
    けた出入口を、各個に備える複数の使用室、 前記各アンテナから出力される前記各ICタグの出入信
    号に基づき、複数の各使用室の使用状態、前記室の使用
    者名を判別するプムログラムを有するコンピュータ、 前記コンピュターの制御の許に各使用室の使用の有無、
    前記室の使用者名を特定して表示または消去するディス
    プレィ、 よりなる放射線管理区域セキュリティーシステム。
  6. 【請求項6】 識別記号bを記憶させたICタグを、そ
    れぞれに貼着または固着した複数個の放射線源貯蔵容器
    及び/または線源バイヤル瓶、 前記ICタグの近接または通過を検知するアンテナを設
    けた出入口を、各個に備える複数の使用室、 前記各アンテナから出力される前記各ICタグの出入信
    号に基づき、複数の各使用室での前記放射線源貯蔵容器
    及び/または線源バイヤル瓶の所在状況を判別するプム
    ログラムを有するコンピュータ、 前記コンピュターの制御の許に各使用室における前記容
    器及び/または瓶の所在の有無、前記容器及び/または
    瓶の識別記号bを特定して表示または消去するディスプ
    レィ、 よりなる放射線管理区域セキュリティーシステム。
  7. 【請求項7】 識別記号bを記憶させたICタグを、そ
    れぞれに貼着または固着した複数個の放射線源貯蔵容器
    及び/または線源バイヤル瓶、 前記ICタグの近接または通過を検知するアンテナを設
    けた読取りセンサー、 前記読取りセンサーから出力される前記各ICタグの識
    別記号bに基づき、貯蔵室または貯蔵庫内のでの前記放
    射線源貯蔵容器及び/または線源バイヤル瓶の所在状況
    を判別するプムログラムを有するコンピュータ、 前記コンピュターの制御の許に前記容器及び/または瓶
    の識別記号bを特定して表示または消去するディスプレ
    ィ、 よりなる放射線管理区域セキュリティーシステム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005332046A (ja) * 2004-05-18 2005-12-02 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 細胞管理システム及び細胞管理方法
JP2006058220A (ja) * 2004-08-23 2006-03-02 Fuji Electric Systems Co Ltd 放射線量モニタリングシステム
JP2011136022A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Fujifilm Corp 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影方法
CN114577821A (zh) * 2020-12-02 2022-06-03 株式会社岛津制作所 X射线摄像装置

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