JP3062621B2 - 大電流用リード線接続装置 - Google Patents

大電流用リード線接続装置

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JP3062621B2 JP7307118A JP30711895A JP3062621B2 JP 3062621 B2 JP3062621 B2 JP 3062621B2 JP 7307118 A JP7307118 A JP 7307118A JP 30711895 A JP30711895 A JP 30711895A JP 3062621 B2 JP3062621 B2 JP 3062621B2
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薫 神田
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エスエムケイ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調機器等の電気
機器に用いられる大電流用リード線接続装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、大電流用リード線接続装置は、
リード線押圧バネ及びリード線係止片を内側に装着した
金属製のターミナルを、合成樹脂製のハウジング内に固
定する構造となっているが、ターミナルのハウジングへ
の固定構造として、実開昭56−119272号公報に
は、ハウジングの内部に立設された棒状の固定部をター
ミナルに開けられた孔に挿入して固定する構造が開示さ
れており、また、実公平1−29735号公報には、タ
ーミナルに設けられた抜け止め片をハウジングに設けら
れた凸部に係合させて固定する構造が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】実開昭56−1192
72号公報に開示された構造では、ハウジングを2分割
することになるため、部品点数が多くなって組立に手間
と時間を要するという問題があり、更に、棒状の固定部
がハウジングと同じ合成樹脂製となるため、固定部が折
損する可能性があるという問題があった。
【0004】また、実公平1−29735号公報に開示
された構造では、ターミナルと抜け止め片とは材質、板
厚等の相違から別個の部品となるため、部品点数が多く
なって組立に手間と時間を要するという問題があった。
【0005】本発明はこのような従来の問題に鑑み、タ
ーミナルをハウジングに確実に固定できると共に、組立
が容易な大電流用リード線接続装置の提供を目的とした
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題を
解決し、所期の目的を達成するための本発明の特徴は、
互いに対向する平板状の上側対向壁部及び下側対向壁部
と両対向壁部の側端間に一体に介在された連結壁部とを
有する断面がコ字状のターミナルと、該ターミナルを収
容するターミナル装着孔を有するハウジングとを備え、
前記ターミナルの前記両対向壁部間にあって、挿入され
たリード線を前記上側対向壁部に押圧するリード線押圧
バネと、前記ターミナルを前記ハウジングから抜け止め
するターミナル抜け止め片とを有してなる大電流用リー
ド線接続装置において、前記リード線押圧バネと前記タ
ーミナル抜け止め片とを1枚の板バネ材をもってU字状
の折り返し配置に一体に備え、前記ターミナル抜け止め
片を前記下側対向壁部下に沿わせるとともに、該ターミ
ナル抜け止め片の末端より折り返して前記リード線押圧
バネを前記上側対向壁部下に挿入させ、前記ターミナル
抜け止め片を前記下側対向壁部に係止させたことにあ
る。
【0007】なお、ターミナル抜け止め片は、その両側
端から立ち上げられ、ターミナルの下側対向壁部に嵌合
される一対の固定用バネ片部を有し、該固定用バネ片部
には、内側に突出して先端を拡開させる凸部が形成され
てなることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態の一例を
図面について説明する。
【0009】図において、10は黄銅製のターミナル、
20はステンレス鋼製の板バネ材、30は合成樹脂製の
ハウジングであり、ターミナル10、板バネ材20は、
それぞれ所定の厚さの1枚の板材の打抜加工、曲げ加工
により一体的に形成されており、ハウジング30は射出
成形により一体成形されている。
【0010】ターミナル10は、図4,図5に示すよう
に、互いに対向する平板状の上側対向壁部12及び下側
対向壁部15と両対向壁部12,15の側端を連結する
連結壁部14とからなるコ字形横断面形状の基部を有し
ており、基部の前端には、平板状の接続部19,19が
前方へ突出して上側対向壁部12、下側対向壁部15に
連続して形成されている。そして、下側対向壁部15の
前端寄の両側端には、2つの抜け止め片嵌入部16,1
6がそれぞれ切欠状、孔状に形成されており、下側対向
壁部15の後端には、押圧バネ支持部17が内側(上
方)へ突出して形成されている。また、上側対向壁部1
2の前端寄には、リード線当接部13が内側(下方)へ
突出して形成されている。
【0011】板バネ材20には、図6,図7に示すよう
に、固定部21、固定用バネ片部22,22及び係合部
23からなるターミナル抜け止め片と、屈曲部24及び
係合部25からなるリード線係止片と、屈曲部26,2
6及び押圧部27からなるリード線押圧バネとが一体的
に形成されている。即ち、ターミナル抜け止め片の平板
状の固定部21の後端から、V字状に折り曲げてリード
線係合片の屈曲部24が形成されており、U字状に折り
返してリード線押圧バネの屈曲部26が形成されてい
る。
【0012】ターミナル抜け止め片の固定部21には、
一対の固定用バネ片部22,22が、前端寄の両側端か
ら立ち上げられて、左右に弾性変形し得るように形成さ
れており、固定用バネ片部22,22の先端寄りには、
内側に突出した凸部が設けられ、固定用バネ片部22,
22の先端は相対的に拡開されている。また、固定部2
1の前端には、係合部23が斜め下前方に突出して上下
に弾性変形し得るように形成されている。一方、リード
線係止片の屈曲部24の上端には、係合部250斜め上
前方に突出して上下に弾性変形し得るように形成されて
おり、リード線押圧バネの屈曲部26,26の前端に
は、押圧部27が斜め上前方に突出して上下に弾性変形
し得るように形成されている。
【0013】ハウジング30の前面側には、図1に示す
ように、ターミナル装着孔31が後面側に向けて所定の
奥行に開けられており、ハウジング30の下部内面に
は、ターミナル装着孔31の前方に、凸部33が固設さ
れている。そして、ハウジング30の後面側の上部に
は、リード線挿入孔35がターミナル装着孔31まで貫
通して開けられ、ハウジング30の上面側の後部には、
レバー装着孔34がターミナル装着孔31まで貫通して
開けられている。そして、レバー装着孔34には、レバ
ー40が、ターミナル装着孔31に突出するように、上
下動自在に装着されている。
【0014】このように構成されるターミナル10、板
バネ材20およびハウジング30の内の、まず、ターミ
ナル10と板バネ材20とが組み立てられ、次にターミ
ナル10と板バネ材20の組立体がハウジング30に装
着されるようにして、大電流用リード線接続装置が組み
立てられる。
【0015】まず、ターミナル10と板バネ材20と
を、図2,図3に示すように、板バネ材20のリード線
押圧バネ、リード線係止片をターミナル10の基部の内
側に後方から挿入し、板バネ材20の固定用バネ片部2
2,22をターミナル10の下側対向壁部15の下方
(外側)から抜け止め片嵌入部16,16に嵌合し、タ
ーミナル10の下側対向壁部15と板バネ材20の固定
部21を上下に重ねて固定するようにして、組み立て
る。すると、板バネ材20のリード線係止片の係合部2
5、リード線押圧バネの押圧部27はターミナル10の
上側対向壁部12の内面に接近して配置され、更に、リ
ード線押圧バネの根元部分はターミナル10の押圧バネ
支持部17の真上に配置される。また、板バネ材20の
ターミナル抜け止め片の係合部23はターミナル10の
下側対向壁部15から斜め下前方に突出して配置され
る。
【0016】次に、ターミナル10と板バネ材20の組
立体とハウジング30とを、ターミナル10の基部側を
ハウジング30のターミナル装着孔31に挿入して、接
続部19,19をターミナル装着孔31から前方へ突出
させるようにして、組み立てる。すると、ターミナル1
0と板バネ材20の組立体のターミナル抜け止め片の係
合部23がハウジング30の凸部33に係止されるの
で、ターミナル10をハウジング30に確実に固定する
ことができる。
【0017】このように、ターミナル抜け止め片、リー
ド線係止片およびリード線押圧バネを、板バネ材20を
もって一体的に形成することによって、部品点数が少な
くなって、リード線接続装置の組立を容易にすることが
できる。また、リード線係止片、リード線押圧バネの組
込忘れなどの組立ミスを防止することができる。
【0018】なお、リード線接続装置にリード線5を接
続する場合には、図8に示すように、ハウジング30の
後面側のリード線挿入孔35からターミナル10の上側
対向壁部12の内側に、リード線5を挿入する。する
と、リード線5は、リード線押圧バネの押圧部27によ
り上方へ押圧されてターミナル10の上側対向壁部12
に密着すると共に、リード線係止片の係合部25により
係止されて抜けなくなる。一方、リード線5を外す場合
には、ハウジング30の上面側のレバー40を押し下げ
ると、リード線係止片の係合部25が離れて、リード線
5を引き抜くことができる。
【0019】なお、上述のターミナル10の接続部1
9,19は基部に対して平行な形状となっているが、図
9に示すように、接続部19,19が基部に対して屈曲
した形状であってもよい。
【0020】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る大電流用リ
ード線接続装置は、ターミナル抜け止め片がターミナル
の下側対向壁部下に沿って係止されるとともに、リード
線押圧バネが上側対向壁部下に挿入されるように、ター
ミナル抜け止め片の末端よりU字状に折り返した位置に
リード線押圧バネを配置することによって、1枚の板バ
ネ材をもってターミナル抜け止め片とリード線押圧バネ
を一体的に形成することができる。従って、部品点数が
少なくなって、組立を容易にすることができ、また、組
立ミスを防止することができる。
【0021】また、ターミナル抜け止め片に、内側に突
出して先端を拡開させる凸部が形成された一対の固定用
バネ片部を設けることによって、ターミナルとターミナ
ル抜け止め片とを嵌め込むだけで固定することができ、
組立を更に容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る大電流用リード線接続装置の実施
の形態の一例を示す縦断面図である。
【図2】図1中のターミナルと板バネ材の組立体の正面
図である。
【図3】図2中のAA線による断面図である。
【図4】図2中のターミナルの正面図である。
【図5】図4のターミナルの底面図である。
【図6】図2中の板バネ材の正面図である。
【図7】図6の板バネ材の平面図である。
【図8】図1の例においてリード線を接続した状態を示
す縦断面図である。
【図9】ターミナルと板バネ材の組立体の他の例を示す
正面図である。
【符号の説明】
10 ターミナル 12 上側対向壁部 13 リード線当接部 14 連結壁部 15 下側対向壁部 16 抜け止め片嵌入部 17 押圧バネ支持部 19 接続部 20 抜バネ材 21 固定部 22 固定用バネ片部 23 係合部 24 屈曲部 25 係合部 26 屈曲部 27 押圧部 30 ハウジング 31 ターミナル装着孔 33 凸部 34 レバー装着孔 35 リード線挿入孔 40 レバー

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向する平板状の上側対向壁部及
    び下側対向壁部と両対向壁部の側端間に一体に介在され
    た連結壁部とを有する断面がコ字状のターミナルと、該
    ターミナルを収容するターミナル装着孔を有するハウジ
    ングとを備え、前記ターミナルの前記両対向壁部間にあ
    って、挿入されたリード線を前記上側対向壁部に押圧す
    るリード線押圧バネと、前記ターミナルを前記ハウジン
    グから抜け止めするターミナル抜け止め片とを有してな
    る大電流用リード線接続装置において、 前記リード線押圧バネと前記ターミナル抜け止め片とを
    1枚の板バネ材をもってU字状の折り返し配置に一体に
    備え、前記ターミナル抜け止め片を前記下側対向壁部下
    に沿わせるとともに、該ターミナル抜け止め片の末端よ
    り折り返して前記リード線押圧バネを前記上側対向壁部
    下に挿入させ、前記ターミナル抜け止め片を前記下側対
    向壁部に係止させたことを特徴としてなる大電流用リー
    ド線接続装置。
  2. 【請求項2】 ターミナル抜け止め片は、その両側端か
    ら立ち上げられ、ターミナルの下側対向壁部に嵌合され
    る一対の固定用バネ片部を有し、該固定用バネ片部に
    は、内側に突出して先端を拡開させる凸部が形成されて
    なる請求項1に記載の大電流用リード線接続装置。
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