JP3075461B2 - 基板用接触端子 - Google Patents

基板用接触端子

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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、接触用ばね片を端子外
部に突出させて回路基板に接触させる基板用接触端子に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図７〜８は実開平５−６２９７２号に記
載された従来の基板用接触端子を示すものである。この
接触端子２５は底板部２に開口３を設けると共に、該底
板部２から立ち上げ連成したばね片２６の接触板部２７
を該開口３から突出可能としたものである。該ばね片２
６は底板部２から立ち上げられた傾斜部１０と、該傾斜
部１０から下方に屈曲して自由状態においてほぼ水平に
位置する平板状の前記接触板部２７と、該接触板部２７
から上方に屈曲して先端にほぼ直交した停止板１２を有
する後板部２８とで構成される。
【０００３】該接触板部２７には略半球状の接触突起
（インデント）２９が膨出形成されており、該接触突起
２９は図９〜１０に示す如く相手側回路基板１８に接触
する。すなわち図９の如く接触端子２５がコネクタハウ
ジング１７内に挿入されると同時に、ばね片２６の傾斜
部１０がハウジング内側の突壁２０に突き当たって押し
下げられ、接触板部２７が開口３から突出する。ここで
停止板１２は底板部２に当接して接触板部２７の突出量
を規制する。
【０００４】次いで図１０の如く回路基板１８が該接触
板部２７に沿ってコネクタハウジング１７内に挿入され
て接触突起２９に摺接する。接触板部２７は回路基板１
８にやや押し上げられ、停止板１２が底板部２から上方
に離間する。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構造にあっては、図１０において接触突起２９に回
路基板１８の先端１８ａが突き当たってばね片２６が変
形したり、回路基板１８の回路が削れたり、回路基板１
８の挿入フィーリングが悪くなるという懸念があった。
また、図１１，１２に示す如く接触端子２５をコネクタ
ハウジング１７内に挿入等してばね片２６が突出方向に
押された際に、停止板１２の寸法が短かったりした場合
には、ばね片２６が撓み変形して停止板１２が底板部２
の開口縁２ａから外れやすいという懸念があった。
【０００６】本発明は、上記した点に鑑み、回路基板と
ばね片との干渉によるばね片の変形や回路の削れや回路
基板の挿入フィーリングの悪化並びに停止板の外れを防
止し得る基板用接触端子を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、底板部の開口から接触用ばね片の接触板
部が突出され、該接触板部の長手方向に湾曲部を介して
後板部が該開口に向けて続き、該後板部の先端側の停止
板が該底板部の開口縁に当接する基板用接触端子におい
て、前記接触板部の長手方向中間部から前記湾曲部を経
て前記後板部の長手方向中間部にかけての部分が幅方向
に断面円弧状に湾曲していることを特徴とする。
【０００８】
【作用】接触板部が幅方向に湾曲したことで剛性アップ
される。接触板部が回路基板に接触した際、接触板部の
剛性が高いために接触板部が撓み変形せず、接触板部が
高い圧力で回路基板に接触する。接触板部の幅方向中央
が回路基板に引っ掛かりなくスムーズに接触する。後板
部が幅方向に湾曲したことで剛性アップされ、後板部の
撓み変形が抑えられる。それにより停止板と底板部の開
口縁とが確実に当接し、停止板の外れが防止される。
【０００９】
【実施例】図１〜３は本発明に係る基板用接触端子の一
実施例を示すものである。この接触端子１は、従来同様
に底板部２に形成された開口３と、該底板部２から立ち
上げ連成されたばね片４とを有し、該開口３から外部に
突出する該ばね片４の接触板部５及び後板部６が図４の
如く断面湾曲形状に形成されたことを特徴とする。
【００１０】該底板部２は後方の電線圧着片７と前方の
側板部８とに続き、両側板部８，８は連結板９で固定さ
れる。前記ばね片４は両側板部８，８の間に位置し、底
板部２の先端から立ち上げられた傾斜部１０と、該傾斜
部１０から下方に屈曲形成された前板部１１と、自由状
態において該前板部１１から開口３に沿ってほぼ水平な
いしやや後下がりに位置する接触板部５と、該接触板部
５から上方に屈曲形成された後板部６と、該後板部６の
先端から後方に直交して形成された停止板１２とで構成
される。
【００１１】該接触板部５は前半方の平坦部５ａ（図
２）と後半方の湾曲部（Ｒ形状部）５ｂとで構成され
る。該湾曲部５ｂは図３のＳで示す範囲で長手方向に真
直に形成され、後板部６の下半方にかけて図中Ｒの範囲
でカーブして、ばね片長手方向に連続形成されている
（６ａ）。該湾曲部５ｂ，６ａは図４の如くばね片幅方
向に円弧状に湾曲し、ばね片４の側端１３が中央よりも
上方に位置し、中央に下向きの接触頂点１４を有する。
【００１２】該湾曲部５ｂは接触板部５の長手方向ほぼ
中央において両側の段部１５（図２）を介して平坦部５
ａに続いている。また後板部６においても湾曲部６ａは
高さ方向ほぼ中央で段部１６を介して平坦部６ｂに続
き、該平坦部６ｂは直交する停止板１２に続いている。
該接触板部５には従来のような接触突起は形成されず、
なめらかな湾曲面（５ｂ）が存在する。接触部５と後板
部６とは湾曲部５ｂ，６ａによって剛性を増しており、
従来の断面平板状のばね片よりも撓み剛性が高い。
【００１３】図５〜６は上記接触端子１をコネクタハウ
ジング１７内に収容して相手側の回路基板１８を接触板
部５に対して挿入させる状態を示すものである。接触端
子１は図５の如く上部連結板９を後方の係止ランス１９
で係止され、且つ前方の突壁２０でばね片４を押し下げ
られる。ばね片２０の接触部５は開口３から突出して後
下がりに傾斜する。停止板１２は湾曲部６ａにより剛性
を付与された後板部６に支えられて底板部２の開口縁２
ａに確実に当接する。従ってばね片４に押し下げ方向の
力が作用しても後板部６が従来のように撓み変形するこ
とがなく、停止板１２が開口縁２ａから外れることがな
い。
【００１４】そして図６の如く回路基板１８が接触板部
５にスムーズに摺接する。すなわち湾曲部５ｂの幅方向
中央の頂点１４（図４）が回路基板１８に対して点接触
ないし接触部長手方向に線接触する。接触板部５に従来
のような接触突起がないから、回路基板１８の先端１８
ａがばね片４を突いて変形させたり、回路基板１８上の
回路を削ったりすることもない。また湾曲部５ｂにより
接触板部５の板厚方向の剛性が高いから、接触板部５が
回路基板１８に対して撓み変形することがなく、高い接
圧で回路基板１８に接触する。
【００１５】
【発明の効果】以上の如くに、本発明によれば、接触板
部が幅方向に湾曲したことで、接触板部の剛性がアップ
され、それにより相手側回路基板との接触時に接触板部
の撓み変形が抑えられ、接触板部が高い接圧で回路基板
に接触し、電気的接続の信頼性が向上する。また、接触
板部に従来のような接触用突起がなく、接触板部の幅方
向中央で回路基板にスムーズに摺接するから、従来のよ
うな回路基板との突き当たりがなく、接触用ばね片の変
形や回路の削れが防止される。さらに、後板部が幅方向
に湾曲したことで、後板部の剛性がアップされ、それに
より後板部の撓み変形が抑えられ、開口縁からの停止板
の外れが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る基板用接触端子の一実施例を示す
斜視図である。
【図２】同じく要部を切欠した接触端子の斜視図であ
る。
【図３】同じく接触端子の縦断面図である。
【図４】図３のＡ−Ａ断面図である。
【図５】接触端子をコネクタハウジングに収容した状態
の縦断面図である。
【図６】同じく回路基板との接触状態を示す縦断面図で
ある。
【図７】従来の接触端子を示す斜視図である。
【図８】同じく縦断面図である。
【図９】従来の接触端子をコネクタハウジングに収容し
た状態の縦断面図である。
【図１０】同じく回路基板との接触状態を示す縦断面図
である。
【図１１】停止板が開口縁から外れた状態の縦断面図で
ある。
【図１２】同じく後板部が撓み変形した状態の断面図で
ある。
【符号の説明】
１ 接触端子 ２ 底板部 ２ａ 開口縁 ３ 開口 ４ ばね片 ５ 接触板部 ６ 後板部 ５ｂ，６ａ 湾曲部 １２ 停止板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平２−139883（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−284075（ＪＰ，Ａ) 実開 平５−62972（ＪＰ，Ｕ) 実開 平５−31134（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭52−161254（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭54−150380（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−55779（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−37463（ＪＰ，Ｕ) 実開 平１−168970（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−38987（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01R 24/00 H01R 13/11 - 13/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 底板部の開口から接触用ばね片の接触板
    部が突出され、該接触板部の長手方向に湾曲部を介して
    後板部が該開口に向けて続き、該後板部の先端側の停止
    板が該底板部の開口縁に当接する基板用接触端子におい
    て、 前記接触板部の長手方向中間部から前記湾曲部を経て前
    記後板部の長手方向中間部にかけての部分が幅方向に断
    面円弧状に湾曲している ことを特徴とする基板用接触端
    子。
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