JP3388170B2 - 雌側端子金具 - Google Patents
雌側端子金具Info
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Description
する。 【0002】 【従来の技術】図11及び図12には、実開昭61−8
7475に開示された雌側端子金具50を示した。この
雌側端子金具50の前側(図11中において左側)に
は、箱形の嵌合部51が設けられている。この嵌合部5
1内側の上面には、上下方向に弾性変形可能な弾性接触
片52が備えられている。弾性接触片52は、その基部
側52Aでは嵌合部51に固定される一方、先端側52
Bは嵌合部51の上面に接触しつつ前後方向にスライド
可能とされている。また、弾性接触片52の中間部分は
下方に折り曲げられて接触部53とされており、雄側端
子金具3に対して所定の接圧を持って、接触可能とされ
ている。雄側端子金具が嵌合部51に挿入されると、接
触部53が上方に押され、弾性接触片52が上方に撓
む。このとき、先端側52Bは嵌合部51の内面に接し
つつ雌側端子金具50の後側に変位する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】さて、上記のような雌
側端子金具50では、雌雄両端子の接圧を所定の設定値
に設定するために、弾性接触片52のばね定数をある程
度の高さとしておかなければならない。ここで、例え
ば、両端子の接圧の設定値を上昇させなければならなく
なった場合には、雌側端子金具50を形成する板材その
ものの厚さを厚くしたり、弾性接触片52を二重とする
方法等が考えられる。このような方法で形成された弾性
接触片52は、前後方向に同一の肉厚を備えて構成され
ている。このため、弾性接触片52のばね定数は基部側
52Aから先端側52Bまで全長に渡って等しくなって
おり、雄側端子金具3からの力Fを基部側52Aと先端
側52Bとの二ヶ所で受けることとなる。すると、図1
2に示すように、力Fは基部側52A及び先端側52B
での応力G1,G3で受けられる。このため、雌雄端子
金具の接圧を増加させた場合には、先端側52Bが雌側
端子金具50の後方に移動するときの摩擦力H(先端側
52Bでの応力G3に比例する。)が大きくなり、雄側
端子金具3の挿入時に円滑な操作操作を行い難くなって
しまう。 【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、端子金具同士の接圧を確保しつつ、雌
雄両端子金具の嵌合操作を円滑に行える雌側端子金具を
提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの請求項1の発明に係る雌側端子金具は、導電性の板
材を折曲げ加工することにより形成された角筒状の箱形
嵌合部と、その箱形嵌合部の前縁部から延出する舌片を
内部に折り返すようにして形成されて、箱形嵌合部内に
挿入された雄側端子金具と接触する弾性接触片とを備え
たものであって、前記弾性接触片の途中部が前記雄側端
子金具側に隆起するように折り曲げられた隆起接点部を
備えるとともに、前記雄側端子金具が前記隆起接点部に
圧接する際には、前記弾性接触片がその先端側を前記箱
形嵌合部の内面に接触させた状態でスライドさせつつ前
記雄側端子金具からの圧接力を受けるようにしたものに
おいて、前記弾性接触片の裏側には、その弾性接触片の
基部側から先端側に向かって延びて前記弾性接触片にお
けるその先端側と前記隆起接点部との間の位置に接する
ことにより、前記弾性接触片の基部側のばね定数を局部
的に高める補助弾性片が設けられていることを特徴とす
る。 【0006】 【0007】 【発明の作用および効果】請求項1の発明によれば、弾
性接触片の基部側から先端側に向かって延びる補助弾性
片が、弾性接触片の裏側に接しているため、弾性接触片
の基部側のばね定数が局部的に高められている。このた
め、弾性接触片の先端側は基部側よりも撓みやすくされ
ている。つまり、雄側端子金具が隆起接点部を圧接する
ことによる弾性接触片の撓み変形に伴い、弾性接触片の
先端は箱形嵌合部の内面に接しながら円滑に変位しやす
くされており、端子同士の挿入操作が行いやすい。 【0008】 【0009】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態につい
て、図1〜図10を参照しつつ詳細に説明する。図1に
は、本実施形態の雌側端子金具1の斜視図を示した。図
に示す通り、雌側端子金具1の後端部分がキャリア2に
連結されており、このキャリア2の長さ方向に沿って複
数の雌側端子金具1が一体に形成される。雌側端子金具
1は導電性板材を折曲げ加工されてなり、相手側の雄側
端子金具3と連結可能とされている。雌側端子金具1の
後部には、電線(図示せず)を固着しておくための二種
類のバレル4,5が突設されている。このうち、後端側
は電線の被覆部を覆うインシュレーションバレル4とさ
れており、左右端から前後互い違いの位置に突設されて
いる。また、このインシュレーションバレル4の前方に
は、電線の芯線部分に連結するワイヤバレル5が設けら
れている。また、雌側端子金具1の前部には、角筒状の
箱形嵌合部6が形成されている。 【0010】図2には、この雌側端子金具1が折り曲げ
られる前の金型の様子を示した。箱形嵌合部6が形成さ
れる部分には、長さの異なる二つの舌片8,9が備えら
れている。このうち、長い舌片8は弾性接触片7とな
り、短い舌片9は補助弾性片10となる。短い舌片9の
前端部分は、側壁面11の側縁部分において、前端から
やや後方に寄った位置に支持部14を介して連結されて
おり、ここから側壁面11と所定の間隔(以下、スリッ
ト12という。)を隔てつつ、後方に向かって延出され
ている。このスリット12は、舌片9が箱形嵌合部6の
内側に折り込まれる過程において、折りしろを確保する
ために必要とされるものである。また、短い舌片9にお
いて、側壁面11と連結される側部と反対側の側部に
は、所定の折りしろを隔てて長い舌片8が後方に延出さ
れている。短い舌片9は、長い舌片8の長さのほぼ3分
の2程度の長さとされているとともに、その幅は長い舌
片8よりもやや細くされている。また、上壁面13を形
成する部分の側端には、覆蓋部15が設けられている。
この覆蓋部15は、支持部14に当接する部分を空け
て、箱形嵌合部6の前後に備えられるものである。覆蓋
部15は、箱形嵌合部6が折曲げ形成されるときには、
側壁面11側に折り曲げられて、スリット12部分の隙
間を覆う。 【0011】次に、図4及び図6を参照しつつ、折曲げ
形成後の箱形嵌合部6について説明する。図4は、雌側
端子金具1の側面図である。この図に示すように、箱形
嵌合部6の下面には、係合突部16が突設されている。
この係合突部16は、図示しないコネクタハウジング側
の係合部に係合して、雌側端子金具1を抜止めするため
に使用される。また、図5には、雌側端子金具1の側断
面図を示した。弾性接触片7の中間部分は、下方に隆起
するように折り曲げられて隆起接点部17とされてい
る。この隆起接点部17と箱形嵌合部6の下面との間で
雄側端子金具3を所定の接圧を持って挟持すると共に、
電気的に接触する部分である。また、弾性接触片7の先
端側18は上壁面13に接するようにされており、さら
にその先端縁は僅かに下方に折り返されている。このた
め、弾性接触片7側において、上壁面13との接触部位
は円滑なスライド部19とされている。このように、弾
性接触片7は、その前後端部を上壁面13に接触した両
持ち型として形成されている。 【0012】また、弾性接触片7の基部側20におい
て、弾性接触片7の裏側(雄側端子金具3と接触する側
とは反対側)には、補助弾性片10が備えられている。
この補助弾性片10の先端はやや下方に向かって折り曲
げられており、その先端縁は弾性接触片7の隆起接点部
17と先端側18との間において、隆起接点部17より
の位置に接触している。また、補助弾性片10の先端縁
は僅かに上方に折り返されており、弾性接触片7に接触
する部分が面取りされて当接面10Aとされている。こ
のため、補助弾性片10は面当たり状態で、弾性接触片
7からの力を受けることとなる。 【0013】次に、上記のように構成された本実施形態
の作用及び効果について説明する。図10に拡大して示
すように、雌側端子金具1の箱形嵌合部6内に雄側端子
金具3が挿入されたときには、弾性接触片7の隆起接点
部17に雄側端子金具3からの力が加わる(雄側端子金
具3からの力を図示Fとして示してある。)。すると、
両弾性片7,10において、この力Fを受けることとな
る。本実施形態においては、弾性接触片7の基部側20
と先端側18及び、補助弾性片10の当接面10Aの三
ヶ所の合力が力Fを受けている。図において、基部側2
0の反力をG1、先端側18の反力をG3、当接面10
Aの反力をG2とする。力Fが大きくなると、両弾性片
7,10が上方に撓み変形し、弾性接触片7の先端側1
8においては雌側端子金具1の後方にスライド移動す
る。ここで、先端側18には、反力G3に比例する摩擦
力Hが上壁面13から及ぼされる。 【0014】このとき、弾性接触片7の基部側20から
先端側18に向かって延びる補助弾性片10が弾性接触
片7の裏側に接しているため、弾性接触片7の基部側2
0のばね定数が局部的に高められている。このため、弾
性接触片7の先端側18は基部側20よりも撓みやすく
されている。つまり、雄側端子金具3が隆起接点部17
を圧接することによる弾性接触片7の撓み変形に伴い、
弾性接触片7の先端側18は上壁面13に接しながら円
滑に変位しやすくされている。このように、本実施形態
によれば、雌雄の端子金具の挿入操作を行いやすくされ
ている。 【0015】また、補助弾性片10先端の当接面10A
は、弾性接触片7の隆起接点部17と先端側18との間
に接しているため、弾性接触片7の基部側20における
ばね力は、弾性接触片7と補助弾性片10とのばね力を
合わせたものとなる。このため、補助弾性片10の先端
を隆起接点部17と基部側20との間に接した場合に比
べると、雄側端子金具3の接圧を強くしつつ、弾性接触
片7の先端を円滑に変位できる。 【0016】さらに、弾性接触片7の先端側18にはス
ライド部19が形成されているため、上壁面13との間
に引っ掛かりなく円滑にスライドできる。 【0017】本発明は前記実施形態に限定されるもので
はなく、例えば次に記載するようなものも本発明の技術
的範囲に含まれる。補助弾性片は、弾性接触片の隆起接
点部、または隆起接点部と基部側との間に接触させても
よい。
の弾性接触片付近の部分拡大図 【図11】従来例における雌側端子金具の側面図(一部
断面) 【図12】従来例において、雄側端子金具を雌側端子金
具に挿入したときの弾性接触片付近の部分拡大図 【符号の説明】 1…雌側端子金具 3…雄側端子金具 6…箱形嵌合部 7…弾性接触片 8…舌片 10…補助弾性片 13…上壁面(箱形嵌合部の内面) 17…隆起接点部 18…先端側 20…基部側
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 導電性の板材を折曲げ加工することによ
り形成された角筒状の箱形嵌合部と、その箱形嵌合部の
前縁部から延出する舌片を内部に折り返すようにして形
成されて、箱形嵌合部内に挿入された雄側端子金具と接
触する弾性接触片とを備えたものであって、前記弾性接
触片の途中部が前記雄側端子金具側に隆起するように折
り曲げられた隆起接点部を備えるとともに、前記雄側端
子金具が前記隆起接点部に圧接する際には、前記弾性接
触片がその先端側を前記箱形嵌合部の内面に接触させた
状態でスライドさせつつ前記雄側端子金具からの圧接力
を受けるようにしたものにおいて、 前記弾性接触片の裏側には、その弾性接触片の基部側か
ら先端側に向かって延びて前記弾性接触片におけるその
先端側と前記隆起接点部との間の位置に接することによ
り、前記弾性接触片の基部側のばね定数を局部的に高め
る補助弾性片が設けられていることを特徴とする雌側端
子金具。
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-
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- 1998-02-13 JP JP03144198A patent/JP3388170B2/ja not_active Expired - Fee Related
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