JP3062364B2 - キャビン揺動式作業車 - Google Patents

キャビン揺動式作業車

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JP3062364B2
JP3062364B2 JP4318992A JP31899292A JP3062364B2 JP 3062364 B2 JP3062364 B2 JP 3062364B2 JP 4318992 A JP4318992 A JP 4318992A JP 31899292 A JP31899292 A JP 31899292A JP 3062364 B2 JP3062364 B2 JP 3062364B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キャビンの揺動時に、
運転者へのショックを可及的に小さくするようにしたキ
ャビン揺動式作業車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、機体の前後傾斜に対して運転席を
略水平に保ちながら、階段等を昇降走行させる技術があ
った。
【0003】例えば、図10に示すように、前後のキャ
ビン上昇用油圧シリンダ122,125 を作動させるための油
圧回路図であり、前後のキャビン上昇用油圧シリンダ12
2,125 と油圧ポンプpとの間に、それぞれソレノイドバ
ルブa,bを介設し、同ソレノイドバルブa,bの作動
に応じて前後のキャビン上昇用油圧シリンダ122,125を
駆動させてキャビンを前、後に昇降可能としている。な
お、図中、176 は作動油タンク、177 はリリーフバルブ
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した技
術は、未だ、下記の解決すべき問題が残されていた。
【0005】即ち、階段等の傾斜地を走行する場合、上
記の油圧回路においては、キャビンを水平に保つために
ソレノイドバルブを作動させたときに、油圧の脈動がキ
ャビン内の運転者に伝わって、キャビンを昇降させると
きの乗り心地が極めて悪いものであった。
【0006】また、キャビンを連続して昇降するとき
に、油圧の流量が少ないために、昇降スピードが遅くな
って、所望の位置まで昇降するのに時間がかかってしま
うものであった。
【0007】しかも、乗り心地の改善と、昇降スピード
の改善は相反するものであり、上記の問題の解決は難し
いものであったが、使用者からは、何らかの対策を望む
声が多く上がっていた。
【0008】本発明は、上記の課題を解決することがで
きるキャビン揺動式作業車を提供することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決しようとする手段】本発明では、機体の前
後傾斜に対してキャビンを前後に揺動させ、運転席を略
水平に保ちながら走行可能な作業車において、上記キャ
ビンを揺動させるための油圧アクチュエータ用の油圧回
路に、減速用ソレノイドバルブを配設し、キャビンの水
平位置付近での同油圧アクチュエータの作動速度、また
は、キャビン前後の上昇時あるいは下降時における同油
圧アクチュエータの上限位置付近、下限位置付近での作
動速度を自動的に減速するように構成し、キャビンの揺
動速度を遅くしたことを特徴とするキャビン揺動式作業
車を提供せんとするものである。
【0010】また、本発明は、上記キャビンを揺動させ
るための油圧アクチュエータ用の油圧回路に、減速用ソ
レノイドバルブを配設し、キャビン前後の上昇時あるい
は下降時における同油圧アクチュエータの上限位置付
近、下限位置付近での作動速度を手動操作により減速す
るように構成し、キャビンの揺動速度を遅くしたことに
も特徴を有する。
【0011】
【実施例】以下図面に基づき、本発明の実施例を具体
的に説明する。
【0012】図1は本発明に係るキャビン揺動式作業車
Aの側面説明図であり、同作業車Aは消火作業に用いら
れるものであって、例えば、地下街において階段等を昇
降する必要のある場所や、軟弱地盤、あるいは、急勾配
な路面を走行する必要のある場所での火災の際に用いら
れる。
【0013】かかる作業車Aの全体構成について説明す
ると、以下の通りである。
【0014】作業車Aは、機台1に走行装置としての前
側左右クローラ2,3 及び後側左右クローラ4,5 を支持す
ると共に、同機台1上には、運転席6及び操縦部7等を
具備するキャビン8を設けている。
【0015】キャビン8の床面15は凹凸に形成してお
り、前側凸部15a の上面に運転席6を、後側凸部15b の
上面には後部座席を設けると共に、同前、後凸部15a,15
b の下部には図示しない油圧タンク、バッテリ等を配設
している。
【0016】また、同キャビン8の後方下部にはエンジ
ンルーム9を設け、同エンジンルーム9内にエンジン1
0、燃料タンク11、消火放水用の水ポンプ12等を配設し
ている。
【0017】また、上記エンジンルーム9の上部カバー
13を作業機据付台と兼用しており、同上部カバー13に作
業機としての消火ホース装置14を設置している。
【0018】また、上記キャビン8の下部には、同キャ
ビン8の床面15に固設する第2キャビン台16と、同第2
キャビン台16の後部と回動自在に連結する第1キャビン
台17を配設しており、さらに、キャビン8とかかる第
1、第2キャビン台16,17 の間には、それぞれ、油圧ア
クチュエータを配設しており、同油圧アクチュエータに
より、キャビン8自体を機台1に対して前後揺動可能と
している。
【0019】即ち、機台1の前端に前支点軸18を介して
第1キャビン台17の前端を連結し、また、同第1キャビ
ン台17の後端は後支点軸19を介して第2キャビン台16を
連結し、さらに、油圧アクチュエータとして、前記機台
1と第1キャビン台17の内側略中央間に支軸20,21 を介
して第1昇降シリンダ22を取付け、キャビン8を前傾可
能としている。
【0020】また、第1キャビン台17と第2キャビン台
16の外側略中央間に、支軸23,24 を介して、油圧アクチ
ュエータとしての第2昇降シリンダ25を取付け、キャビ
ン8を後傾可能にしている。
【0021】従って、上記各シリンダ22,25 を伸長動作
させることにより、前後支点軸18,19を中心にキャビン
8は前傾、後傾可能となる。なお、かかる各シリンダ2
2,25の作動は、キャビン8内の操縦部7に設けた図示し
ない操作レバーで、運転者が容易に操作可能となってい
る。
【0022】ここで、図1及び図2を参照して、走行装
置としての前後左右クローラ2,3,4,5 について説明す
る。
【0023】各クローラ2,3,4,5 は、図2に示すよう
に、2ポンプ4モータ式の4輪駆動構造で駆動可能に構
成しており、エンジン10に連結する2連式のタンデム形
油圧ポンプP1,P2 に、各クローラ2,3,4,5 をそれぞれ駆
動する油圧モータ31,32,33,34を接続している。Pは前
述した油圧アクチュエータを作動させるための油圧ポン
プである。
【0024】さらに、図1に示すように、前側左右クロ
ーラ2,3 を、それぞれ進行方向に対して前後に設けた遊
動スプロケット35,36 と駆動スプロケット37,38 と、そ
の中間に取付けた左右トラックローラ39,40 に張設する
と共に、トラックフレーム41,42 の略中央部に設けた枢
支軸43,44 を介して回動自在に連結支持している。
【0025】後側左右クローラ4,5 についても、前側左
右クローラ2,3 と同様に、同後側左右クローラ4,5 を遊
動スプロケット45,46 と駆動スプロケット47,48 とトラ
ックローラ49,50 に張設すると共に、枢支軸51,52 を介
して回動自在に構成している。
【0026】また、図2に示すように、前側左右クロー
ラ2,3 は、横パイプ53を機台1のセンターに設けたセン
ターピン54に枢支板55を介して左右揺動自在に支持し
て、左右スイング可能に構成している。
【0027】本作業機Aは上述した構成となっており、
階段等の凹凸の激しい場所や軟弱地盤の路面でも、容易
に走行可能であり、かつ、傾斜地を昇降する際におい
て、油圧アクチュエータを作動させてキャビン8を揺動
させ、機体に対して適宜傾斜させることにより、運転者
は常に水平位置を保ちながら走行することが可能となっ
ている。
【0028】上記構成の作業機Aにおいて、本発明の要
旨となるのは、キャビン8を揺動させるための油圧アク
チュエータ用の油圧回路a,b (図5参照)に、減速用ソ
レノイドバルブV1,V2 を配設し、キャビン8の水平位置
付近での同油圧アクチュエータの作動速度、または、キ
ャビン8前後の上昇時あるいは下降時における同油圧ア
クチュエータの上限位置付近、下限位置付近での作動速
度を自動的に減速するように構成し、キャビン8の揺動
速度を遅くしたことにある。
【0029】さらに、本実施例においては、キャビン前
後の上昇時あるいは下降時における同油圧アクチュエー
タの上限位置付近、下限位置付近での作動速度を手動操
作により減速できるように構成している。
【0030】即ち、図3及び図4にに示すように、前記
第1、第2キャビン台17,16 の揺動変位量(水平制御角
度)を検出する前後高さセンサ60,61 を設け、また、前
後方向の対地傾斜角度を検出する傾斜センサ62を機台1
に取付けると共に、キャビン8の操縦部7に自動スイッ
チ63、自動ランプ79、及び、手動スイッチ64を設け、さ
らに、第1昇降シリンダ22及び第2昇降シリンダ25に、
第1上限リミットスイッチ65、第1下限リミットスイッ
チ66及び第2上限スイッチ67、第2下限スイッチ68をそ
れぞれ設けている。
【0031】また、本作業車Aには、マイクロコンピュ
ータで構成する水平制御コントローラ69を具備してお
り、同コントローラ69に上記した前後高さセンサ60,61
、傾斜センサ62、自動スイッチ63、自動ランプ79、手
動スイッチ64、第1上限リミットスイッチ65、第1下限
リミットスイッチ66、第2上限リミットスイッチ67、第
2下限スイッチ68を接続すると共に、図5に示す、第1
昇降シリンダ22を作動させる第1切換バルブ70の第1上
昇、下降ソレノイド70a,70b 及び第2昇降シリンダ25を
作動させる第2切換バルブ71の第2上昇、下降ソレノイ
ド71a,71b を接続し、さらに、本発明の要旨ともなる減
速用ソレノイドバルブV1,V2 をそれぞれ接続している。
【0032】かかる構成により、第1昇降シリンダ22、
第2昇降シリンダ25の作動によるキャビン8の前傾、後
傾動作の際に、自動の場合はキャビン8の水平位置付近
での同油圧アクチュエータの作動速度、または、キャビ
ン8前後の上昇時あるいは下降時における同油圧アクチ
ュエータの上限位置付近、下限位置付近での作動速度を
減速するようにし、手動の場合は、キャビン8前後の上
昇時あるいは下降時における同油圧アクチュエータの上
限位置付近、下限位置付近での作動速度を減速するよう
にしている。
【0033】ここで、減速用ソレノイドバルブV1,V2 に
ついて説明すると、減速用ソレノイドバルブV1,V2 は、
図5に示すように、油圧アクチュエータとしての、第1
昇降シリンダ22用の油圧回路aに第1減速用ソレノイド
バルブV1を配設し、第2昇降シリンダ25用の油圧回路b
に第2減速用ソレノイドバルブV2を配設している。
【0034】そして、かかる第1、第2減速用ソレノイ
ドバルブV1,V2 は、上記油圧回路a,b の中において、第
1、第2昇降シリンダ22,25 と第1、第2切換バルブ7
0, 71の間に介設した減速弁装置B,B と協働して油圧ア
クチュエータを減速させる。
【0035】上記減速用弁装置Bは、左右開閉弁72,72
、逆止弁73、絞り管74とから構成している。
【0036】かかる減速用ソレノイドバルブV1,V2 が作
動した場合について、図5を参照しながら、以下に簡単
に説明する。
【0037】なお、減速用ソレノイドバルブV1,V2 の作
動に関しては、いずれも同じなので、簡略上、ここでは
第1昇降シリンダ用の油圧回路aにおいてのみ説明す
る。図5中、25a は第2昇降シリンダ25のピストン、76
は作動油タンク、77はリリーフバルブ、Pは油圧ポンプ
である。
【0038】図5において、第1切換バルブ70の第1上
昇ソレノイド70a が作動すると、油圧ポンプPからの作
動油は減速用弁装置Bの左側の開閉弁72を通った後、分
岐して逆止弁73、絞り管74をそれぞれを通り、その後合
流して第1昇降シリンダ22のピストン22a を通常の速度
で押し上げる。このときは、減速用ソレノイドバルブV1
は励磁されておらず、閉止状態となっている。
【0039】この状態において、上記ソレノイドバルブ
V1が励磁されて作動すると、同ソレノイドバルブV1は作
動油タンク76側へ開放状態となり、開閉弁72を通った後
の作動油の一部は作動油タンク76へとリターンすること
になり、第1昇降シリンダ22側へ流入する作動油が減少
することになる。
【0040】従って、ピストン22a を押し上げる力が弱
まって、作動速度が遅くなり、キャビン8の揺動速度が
遅くなることになる。
【0041】ピストン22a を押し下げる場合について
は、第1切換バルブ70の第1下降ソレノイド70b が作動
すると、油圧ポンプPからの作動油は減速用弁装置Bの
右側の開閉弁72を通った後、シリンダ22内に流入して第
1昇降シリンダ22のピストン22a を通常の速度で押し下
げる。このときは、減速用ソレノイドバルブV1は励磁さ
れており、作動油タンク76側へ開放状態となっている。
【0042】この状態において、上記ソレノイドバルブ
V1の励磁を解くと、同ソレノイドバルブV1は閉止状態と
なり、シリンダ22内のリターン作動油は、絞り管74と開
閉弁73を通って作動油タンク76に戻ることになるので、
抵抗が増し、ピストン22a の作動速度が遅くなり、下降
の場合でもキャビン8の揺動速度が遅くなることにな
る。
【0043】キャビン8の揺動速度を制御するための減
速用ソレノイドバルブV1,V2 の基本的な作動は上記の通
りであり、かかる減速用ソレノイドバルブV1,V2 を具備
する本考案に係る作業機Aが、実際に傾斜地を走行する
場合について、図6〜図10を参照しながら説明する
と、以下の通りである。
【0044】先ず、自動の場合について説明すると、図
6は自動スイッチ63、手動スイッチ64の操作・切換えに
より減速用ソレノイドバルブV1,V2 が作動するまでのフ
ローチャートであり、先ず、本キャビン揺動式作業車A
のエンジンをスタートさせ(201) 、自動ランプ79が消灯
していることを確認する(202) 。
【0045】そして、自動スイッチ63をONにすると(2
03) 、水平制御コントローラ69は、自動ランプ79が点灯
しているか(204) 、手動スイッチ64はOFFになってい
るか(205) を瞬時に判断し、自動ランプ79が未だ点灯し
ておらず(206) 、手動スイッチ64もOFFであれば(20
7) 、自動ランプ79が点灯し(208) 、水平制御コントロ
ーラ69の制御により、自動的に減速用ソレノイドバルブ
V1,V2 を励磁して作動させる(209) 。
【0046】そして、自動作動を継続するために(210)
、水平制御コントローラ69は、再び自動スイッチ63の
状態を確認し(203a)、このときに、スイッチ操作がなさ
れてなければ(211) 、自動ランプ79が点灯しているかど
うかを確認し(212) 、点灯が確認されると(213) 、自動
作動の継続をするために手動スイッチ64が0FFかどう
か(205) の判断を行い、自動継続の状態が連続すること
になる。
【0047】なお、上記の自動ランプ79が点灯している
かどうかの確認(212) のときに、同ランプ79が消灯して
いれば(214) 、自動OFFの状態になっている。
【0048】また、自動のルーチンにあって、自動スイ
ッチ63を押すと、解除機構が作用し(215) 、自動ランプ
79は自動的に消え(216) 、手動操作側に切り換わる(21
7) 。
【0049】また、自動作動のルーチンの中途で、手動
スイッチ64がOFFかどうかの確認(205) において、O
Nにすれば、後で述べる手動操作となって、自動解除機
構が作用し(218) 、自動ランプ79が消灯して(219) 手動
操作が可能となる(220) 。
【0050】かかる自動の場合の減速用ソレノイドバル
ブV1,V2 の作動タイミングや、各切換バルブ70,71 の状
態については、以下に掲げる表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】作業車Aが、例えば、階段等を下り走行す
るときは、キャビン8は図8に示すように、キャビン8
の前部を上昇させて、前上がりの状態にして水平を保と
うとする。
【0053】即ち、キャビン8の前部が最大上昇位置に
達していないので、表1に示すように、第1上限リミッ
トスイッチ65、第2下限リミットスイッチ68がOFFで
あり、第2昇降シリンダ25を作動するための第2切換バ
ルブ71の第2上昇ソレノイド71a が0Nとなってキャビ
ン8の前部を上昇させるが、このとき、キャビン8が水
平付近になると、第2減速用ソレノイドバルブV2を励磁
してキャビン8の上昇速度を遅くする。
【0054】そして、作業車Aはキャビン8の水平を保
ったまま下り走行を続け、このように、キャビン8が水
平状態においては、第1、第2減速用ソレノイドバルブ
V1,V2 は励磁を解除されて、第1、第2下降ソレノイド
70b,71b の作動によって、ゆっくりとした水平維持制御
を行うことになり、運転者に不快感を与えたりすること
がない。
【0055】一方、図7に示すように、作業車Aが傾斜
地等を上り走行する場合は、表1において、キャビン8
が後上がりになってキャビン8の水平を保とうとする
が、この場合は、キャビン8の後部が最大上昇位置にな
いので、第1下限リミットスイッチ66、第2上限リミッ
トスイッチ67はOFFであって、このときは第1切換バ
ルブ70の第1上昇ソレノイド70a がONになり、キャビ
ン8の後部を通常速度で上昇させるが、キャビン8が水
平付近に達すると、第1減速用ソレノイドバルブV1が励
磁されて、上昇速度を遅くする。
【0056】ところで、上り走行に入る前のキャビン8
の状態が、前上がりであれば、第2下降ソレノイド71b
が作動してキャビン8の前部を通常速度で下降させる。
このときは第2減速用ソレノイドバルブV2は励磁されて
いる。
【0057】そして、キャビン8が水平付近に達したと
きは、第2減速用ソレノイドバルブV2の励磁が解除され
て、キャビン8前部の揺動速度が減速されることにな
る。
【0058】上記したような作動を繰り返して、運転者
にショック等を与えることなく、作業車Aのキャビン8
は常に水平位置を保つことができることになる。
【0059】次に、手動操作における場合について説明
する。
【0060】図6において、エンジンをスタートし(20
1) 、自動ランプ79が消灯していることを確認した後(20
2) 、手動スイッチ64をONにするか(218) 、自動OF
Fの状態であれば(214) 手動スイッチ64を接続してON
にすることにより(221) 、 手動操作可能の状態に移行
する。この場合に、ONにしなければ(222) 、自動操作
のルーチンへ移行する(210) 。
【0061】かかる手動操作の場合の減速用ソレノイド
バルブV1,V2 の作動タイミングや、各切換バルブ70,71
の状態については、以下に掲げる表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】作業車Aのキャビン8の後部が最上部にな
く、前部も最下部にない状態でのとき、即ち、表2に示
した中で、後上昇をON入力して、水平制御コントロー
ラ69が、第1下限リミットスイッチ66、及び、第2上限
リミットスイッチ67のOFFを検出している場合は、第
1昇降シリンダ22を作動させてキャビン8の後部を上昇
させることはできるが、前部を上昇させることはできな
い。しかし、第2昇降シリンダ25を作動させて、キャビ
ン8の前部を下降させることはできる。
【0064】この場合、キャビン8の後部を上昇させる
ときに、第1昇降シリンダ22の作動を第1上限リミット
センサ65が検出して、図9に示すBゾーンに達したと
き、第1減速用ソレノイドバルブV1を励磁して、キャビ
ン8後部の上昇速度を遅くすることができる。
【0065】また、キャビン8の前部を下降させるとき
に、第2昇降シリンダ25の作動を第2下限リミットセン
サ68が検出して、図9に示すAゾーンに達したときは、
下降時には励磁されている第2減速用ソレノイドバルブ
V2の励磁を解除し、キャビン8の前部の下降速度を遅く
することができる。
【0066】
【発明の効果】本発明では、キャビンを揺動させるため
の油圧アクチュエータ用の油圧回路に、減速用ソレノイ
ドバルブを配設し、キャビンの水平位置付近での同油圧
アクチュエータの作動速度、または、キャビン前後の上
昇時あるいは下降時における同油圧アクチュエータの上
限位置付近、下限位置付近での作動速度を自動的に減速
するように構成し、キャビンの揺動速度を遅くしたこと
により、キャビンを揺動させるときに、短時間で所望の
位置に揺動可能となり、しかも、油圧の脈動がキャビン
内の運転者に伝わることがなく、乗り心地が向上する。
【0067】また、キャビン前後の上昇時あるいは下降
時における同油圧アクチュエータの上限位置付近、下限
位置付近での作動速度を手動操作により減速するように
構成したことにより、自動の場合と同様な効果を、運転
者の判断や好みに応じて適宜操作することが可能とな
り、運転者の使い勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るキャビン揺動式作業車の側面説明
図である。
【図2】走行装置としての前後クローラの模式的説明図
である。
【図3】水平制御回路の説明図である。
【図4】キャビンの昇降動作の説明図である。
【図5】減速用ソレノイドバルブを配設した油圧アクチ
ュエータ用の油圧回路を示す説明図である。
【図6】減速用ソレノイドバルブの作動に至るまでのフ
ローチャートである。
【図7】作業車の上り走行時の状態説明図である。
【図8】作業車の下り走行時の状態説明図である。
【図9】上、下限リミットスイッチが検出する油圧アク
チュエータの作動域を示す説明図である。
【図10】従来の技術を示すアクチュエータ用油圧回路
の説明図である。
【符号の説明】
6 運転席 8 キャビン a 油圧回路 b 油圧回路 V1 減速用ソレノイドバルブ V2 減速用ソレノイドバルブ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体の前後傾斜に対してキャビン(8) を
    前後に揺動させ、運転席(6) を略水平に保ちながら走行
    可能な作業車において、 上記キャビン(8) を揺動させるための油圧アクチュエー
    タ用の油圧回路(a),(b) に、減速用ソレノイドバルブ(V
    1),(V2) を配設し、キャビン(8) の水平位置付近での同
    油圧アクチュエータの作動速度、または、キャビン(8)
    前後の上昇時あるいは下降時における同油圧アクチュエ
    ータの上限位置付近、下限位置付近での作動速度を自動
    的に減速するように構成し、キャビン(8) の揺動速度を
    遅くしたことを特徴とするキャビン揺動式作業車。
  2. 【請求項2】 機体の前後傾斜に対してキャビン(8) を
    前後に揺動させ、運転席(6) を略水平に保ちながら走行
    可能な作業車において、 上記キャビン(8) を揺動させるための油圧アクチュエー
    タ用の油圧回路(a),(b) に、減速用ソレノイドバルブ(V
    1),(V2) を配設し、キャビン(8) 前後の上昇時あるいは
    下降時における同油圧アクチュエータの上限位置付近、
    下限位置付近での作動速度を手動操作により減速するよ
    うに構成し、キャビン(8) の揺動速度を遅くしたことを
    特徴とするキャビン揺動式作業車。
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