JP3060440U - スラックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルト芯にゴムを使用する際、ベルト部分の
布地の伸縮が整然と行われ、不規則な皺や片寄りが生じ
ないように工夫したスラックスの提供。 【解決手段】 身頃布地とは別布地で胴廻り長さ寸法と
なしたベルト布地を長手方向に二つ折りし、その長手方
向と直交する状態にプリーツ加工を施し、且つ内部にゴ
ムベルト芯を挿入するものとなすベルト帯を作成し、前
後身頃布地上縁に縫着した構成とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、スラックスに係り、詳しくはベルト芯にゴムを使用したスラックス に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

スラックスに於いて、胴廻り寸法の融通を利かせるために、スラックスのベル ト芯にゴムを使用することが行われる。この際、身頃布地の胴廻り部分を折り返 して身頃布地自身で直接ゴム通し部分を形成し、その内部にゴムベルト芯を挿入 することが行われる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記した従来のスラックスでは着用した際、ゴムを通したベルト部分の布地が ランダムに皺寄せしたものとなり、極端に皺寄せられた箇所では見苦しいものと なるばかりでなく、着用の際、体の皮膚面に部分的な圧接痣を生じさせたりする 危惧すべき問題がある。 本考案は、これら問題点を解決せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案品は、身頃布地とは別布地で胴廻り長さ寸法となしたベルト布地を長手 方向に二つ折りし、該ベルト布地に対し長手方向と直交する状態にプリーツ加工 を施し、且つ内部にゴムベルト芯を挿入するものとなすベルト帯を作成し、前後 身頃布地上縁に縫着した構成とする。

【０００５】 この際、ベルト帯のプリーツ加工は二つ折りにした布地の長手方向面積の凡そ 半分以上から全面の範囲に施すのである。

【０００６】 また、この際、プリーツは、ピッチ幅寸法を３ｍｍ〜１０ｍｍの山襞となした りする。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案に係るスラックスの一実施形態を図面に基づいて説明する。 図１は本考案品の正面図であり、図２はベルト部分の部分詳細図、図３はＸ− Ｘ線断面図である。各図に於いて、１はスラックス本体、２は該スラックス本体 １とは別布地で作成したベルト帯であって、前後身頃布地３の上縁に対し縫着ｍ する。

【０００８】 ベルト帯２は、従来の如くスラックス本体の布地を折り返して作成するのでは なく、即ち胴廻り長さ寸法に相当する別布地を用意し、これをその長手方向へ二 つ折りにすると共に、長手方向に直交する状態に機械的なプリーツ加工を施すの であり、これにより外側布地２ａ及び内側布地２ｂに対し同一ピッチの襞山をも つプリーツｐが形成されるものとなる。このピッチ幅寸法ｓは任意に設計できる が、通常凡そ３ｍｍ〜１０ｍｍ程度となされる。

【０００９】 而して、上記ベルト帯２を前後身頃布地３の上縁と縫着ｍするに際しては、そ の内部に対しゴムベルト芯４を挿入して行われるのであり、該ゴムベルト芯４は プリーツ加工の施されたベルト帯２内へ予め挿入されたものとなしてあってもよ いが、前後身頃布地３との縫着ｍ後に挿入するようになしてもよい。

【００１０】 本考案に於いて、ベルト帯２の布地は、身頃布地と同一布地であってもよいが 、異なる布地を使用してもよい。この際、とりわけ該ベルト帯２の素材や織地が 柔軟なものは、襞山が滑らかとなることから着用感も優れたものとなるが、これ に拘わらず他の素材や織地であっても、プリーツ加工が整然と行われていること から、従来品のような問題は何ら生じない。 なお、上記ゴムベルト芯４の幅寸法ｗは任意に設計されるが、使用感や安定感 などの点から通常２ｃｍ〜５ｃｍ程度となされる。

【００１１】 上記例は、二つ折りにしたベルト布地２’の長手方向全面に対しプリーツ加工 を施したものを示したが、部分的に施されるものであってもよい。但し、少なく とも長手方向面積の凡そ半分以上に対し施されるようになすのであり、部分的に 施す場合は、例えば二つ折りにしたベルト布地２’をその長手方向に２分割、３ 分割、４分割、５分割などの如く分割し、その分割箇所の一定範囲をプリーツ加 工の施されないものとするのである。

【００１２】

【考案の効果】

本考案品は以上の通り構成するものであって、予めベルト布地を二つ折りにな して、ベルト帯の内外両生地に対し長手方向と直交する状態にプリーツ加工を施 してあることから、着用の際、ゴムベルト芯の伸縮に伴うベルト布地の伸縮が襞 通りに極めて整然と行われるのであり、従って従来のものの如くベルト部分の布 地に不規則な皺が入り乱れたり、片寄って生じたりすることがないため、これに よる引きつりを解消し胴廻りを美しく装えるものとなる。また、従来の部分的に 強く皺寄せされることによる体の皮膚面への圧迫も解消され、着心地のよい着用 を可能とする点で著効を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案品の正面図である。

【図２】ベルト部分の部分詳細図である。

【図３】Ｘ−Ｘ線断面図である。

【符号の説明】

１ スラックス ２ ベルト帯 ３ 前後身頃布地 ４ ゴムベルト芯

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 身頃布地とは別布地で胴廻り長さ寸法と
   なしたベルト布地を長手方向に二つ折りし、該ベルト布
   地に対し長手方向と直交する状態にプリーツ加工を施
   し、且つ内部にゴムベルト芯を挿入するものとなすベル
   ト帯を作成し、前後身頃布地上縁に縫着したことを特徴
   とするスラックス。
2. 【請求項２】 ベルト帯のプリーツ加工を長手方向面積
   の凡そ半分以上から全面の範囲に施したことを特徴とす
   る請求項１記載のスラックス。
3. 【請求項３】 プリーツは、ピッチ幅寸法を３ｍｍ〜１
   ０ｍｍの山襞となしたことを特徴とする請求項１又は２
   記載のスラックス。