JP2002249905A - プリーツスカート及びその型紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のプリーツスカートは、ウエスト部及びヒ
ップ部の加工に視点がなされ、裾部はヒップ部の幅と同
一の幅を有していたため視覚的には寸胴的に見え、美し
いシルエットラインがでなかった。 【解決手段】本発明は、裾部の左右胴部周辺にダーツを
少なくとも１ケ以上設けた型紙に沿って裁断した生地
を、前身頃及び後見頃裾部の円周幅がヒップ部より短め
になるように逢着し、ウエスト−ヒップ−裾のシルエッ
トラインが綺麗にでるようにした学生用のプリーツスカ
ートに関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は学生用のプリーツスカート及びそ
の型紙に関し、さらに詳しくは、裾部にダーツを設けた
型紙に沿って裁断した生地を用い、従来はヒップ以下の
幅が裾部と同じ幅であったスカートを、裾部にダーツを
入れて逢着することによって内部に絞り込むことができ
るため、ウエストラインが綺麗にでるプリーツスカート
に関するものである。

【０００２】

【従来技術】従来の女子学生用の制服であるプリーツス
カートは、襞数の少ないスカートであり、平行である複
数の襞をもつ型紙を使用し、この髪型に布地を挟み込ん
で折り畳み、永久プリーチ加工を施してスカート用の見
頃として使用している。

【０００３】このようにして得られたスカートを平面的
に見ると、ウエスト部とヒップ部は同心円上に現れる
が、実際の着用者の腰回りを測ると楕円形状が多いた
め、これらに見合うようなスカートとして、特開平１１
−１２４７０５号公報「プリーツスカート」が知られて
いる。

【０００４】このスカートは、平行である複数の襞が加
工された布地で縫製するプリーツスカートにおいて、そ
の縫製過程でスカートのウエスト部に施すつまみ縫のつ
まみ量を、ウエスト前後部の領域でのつまみ量よりも、
ウエスト脇部の領域でのつまみ量が多くなるように設定
してなることを特徴とするプリーツスカートを開示す
る。

【０００５】また特開２０００−９６３１６号公報「オ
ールプリーツスカート」は、直線裁断の前後２枚の見頃
用生地によって構成されているオールプリーツスカート
でありながら、人体、特にヒップにおける前半身と後半
身の非対称性に合致し易く、プリーツの割れの生ずるお
それを減少させ、スカートを自然な状態で着用した際
に、スカートのヒップや裾の線が水平により近い状態で
現れるオールプリーツスカートが開示されている。

【０００６】

【解決しようとする課題】しかしながらこれらはいずれ
もウエスト部やヒップ部における加工に主体を持たせた
ものであり、裾部は両者ともヒップ幅と同一の幅で拡が
っているのが現状であったため、裾部の形状は視覚的に
は寸胴的に見えるという欠点を有していた。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本出願人は係る課題を解
決するために鋭意研究したところ、裾部に少なくとも１
以上のダーツ部を設けて裾部がヒップ部より内側に絞れ
込まれるようにすると、シルエットラインが綺麗に見え
ることを見いだし本発明品を提供することができた。

【０００８】すなわち本発明の第一は、前見頃用生地と
後見頃用生地とが左右両側で縫製されているプリーツス
カートにおいて、平行である複数の襞から成る生地のう
ちウエスト側の両見頃生地にプリーツが片面折りで逢着
されてウエスト部が構成され、一方、裾側の左右両側か
ら少なくとも１以上のダーツ部を設けて裾部がヒップ部
より内側に絞れ込まれていることを特徴とするプリーツ
スカートである。

【０００９】本発明の第二は、前見頃用生地と後見頃用
生地とが左右両側で縫製されるように生地を裁断するた
めのプリーツスカート型紙において、平行である複数の
襞を形成すると共に、裾部に少なくとも１ヶ所以上のダ
ーツを設けてあることを特徴とするプリーツスカート型
紙である。

【００１０】

【発明の実施の態様】図１は本発明品のスカート本体１
の外観を示す斜視図である。本発明品の特徴は、ヒップ
部３に比べてウエスト部２及び裾部４の幅が短く表さ
れ、全体として図２に示すようにシルエットラインが綺
麗に見えることにある。

【００１１】本発明品は、本発明である図３に示す型紙
５にそって裁断し、左右の端部から少なくと１以上のダ
ーツ６を裾部４に設けて逢着し、裾部全体をヒップライ
ン幅より短めになるようにしているが、全体のバランス
から見ればこのダーツ６を腰側面に設けた方が凹凸のあ
る人体にフィットした美しいシルエットを出せる。

【００１２】なおこのダーツを設ける数として１〜５個
くらいが最もよく、裾部全体にダーツを設けると歩行に
支障を来す傾向があるため、本発明では左右腰部の裾に
１〜２個のダーツを設けて、美しいシルエットラインを
出すようにした。

【００１３】また本発明で使用するスカート材料として
は、ポリエステル、ポリエステル混毛、ウール、綿材で
あり、仕上げとしてサキソニー素材、フラノ素材、サー
ジ素材等を用いた。

【００１４】本発明品のプリーツは、「車ヒダ」といわ
れ通常１２〜２０の偶数からなる車ヒダが用いられる
が、本実施例では２０車となる型紙５を用いてプリーツ
スカートを製造した。

【００１５】以下実施例をもって本発明の詳細を説明す
るが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。

【００１６】

【実施例１】図３に示す型紙５にそってスカート生地と
してウール材をサキソニー素材で仕上げした生地を裁断
し、２０車のプリーツ加工を行い襞を平行に且つ均等幅
に設けると共に、前身頃及び後見頃裾部の左右端部に３
カ所のダーツ６を設けて逢着しツマミ部９を形成し、裾
部全体がヒップ部２の幅より短めになるようにした。

【００１７】出来上がったスカートのサイズは、ウエス
ト部１が６６ｃｍ、ヒップ部２が１００ｃｍ、裾部３が
約９８ｃｍであるが、着用した学生のシルエットは図２
に示すように綺麗に見られるものであった。

【００１８】

【発明の効果】本発明品は、簡単な構造ながら従来はヒ
ップから同一幅の裾部しかなかったプリーツスカートに
おいて、裾部にダーツを少なくと１ケ所以上設けること
によってシルエットラインが綺麗に出せる新規なスカー
トを提供できたものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のスカートの外観を示す斜視図である。

【図２】本発明のスカートの着用状態を示す説明図であ
る。

【図３】本発明の型紙を示す正面図である。

【符号の説明】

１・・・・・スカート本体 ２・・・・・ウエスト部 ３・・・・・ヒップ部 ４・・・・・裾部 ５・・・・・型紙 ６・・・・・ダーツ ７・・・・・表ヒダ ８・・・・・かげヒダ ９・・・・・ツマミ部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】前見頃用生地と後見頃用生地とが左右両側
   で縫製されているプリーツスカートにおいて、平行であ
   る複数の襞から成る生地のうちウエスト側の両見頃生地
   にプリーツが片面折りで逢着されてウエスト部が構成さ
   れ、一方、裾側の左右両側から少なくとも１以上のダー
   ツ部を設けて裾部がヒップ部より内側に絞れ込まれてい
   ることを特徴とするプリーツスカート。
2. 【請求項２】前見頃用生地と後見頃用生地とが左右両側
   で縫製されるように生地を裁断するためのプリーツスカ
   ート型紙において、平行である複数の襞を形成すると共
   に、裾部に少なくとも１ヶ所以上のダーツを設けてある
   ことを特徴とするプリーツスカート型紙。