JP3059657U - 花及び野菜等の育苗箱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 花及び野菜等の栽培を希望する人達に対し
て、安価で良品質の苗を、供給する。 【解決手段】 育苗用培土（１）を一定の圧力で、フタ
（Ｂ）ができる容器（Ａ）に詰め込み、サイコロ状にな
るように寸断し（２）、培土ブロック（５）を作り育苗
箱装置とする。この装置を使用することにより、専門的
知識を有する者が培土作成、あるいは播種まで行ない、
冷蔵・保存・運搬することによって、栽培を希望する人
達に安価に供給することができる。栽培を希望する人達
は、この装置をそのまま利用して、良品質の苗を自分の
手元で育苗することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、花及び野菜等の栽培を希望する人達に対して、安価で良品質の苗を 供給するための装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、花及び野菜等の栽培を希望する人達が、その苗を準備する場合は、（イ ）種、培土、育苗箱を別々に購入し、自分で播種・育苗を行なう、（ロ）育苗さ れた通常のポット苗を購入する、（ハ）種、培土、育苗箱のセットを購入して、 育苗する等の方法が採られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたもののうち、（イ）の方法では別々に購入するため、必要 以上の数量を購入することとなり、又、初心者においては発芽不良などの失敗が 起こりやすい。

【０００４】 （ロ）の方法では、苗の完成品で購入するため手軽ではあるが、自分で育てた という実感が薄いうえに、苗を痛めないように運搬する必要がある。

【０００５】 それらの中間にある（ハ）の方法は、（イ）及び（ロ）の欠点を半分ずつは解 決しているが、経費の問題は解決されていない。

【０００６】 特に（ロ）（ハ）においては、容積的に大きくなり、物流の手間と経費がかか り、通信販売などの欠点であった。

【０００７】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点を解決し、栽培を希望する人 達が安価に、良品質の苗を比較的多量に準備できるようにするため、保存・運搬 が容易にできる育苗箱装置を提供しようとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案における育苗箱装置は、冷蔵・保存・運搬 ・育苗の四用途を兼用できるように、培土を詰めフタができる形状とした。

【０００９】

【実施例】

考案の実施例について、図面を参照して説明する。 図１において、容器（Ａ）に水で練り込んだ育苗用培土（１）を一定の圧力で 詰め込み、これを適当な寸法（２〜４ｃｍで可）で縦横に寸断して（２）サイコ ロ状の培土ブロックを作る。（あらかじめ作成したブロックを収容しても可）

【００１０】 図２において、培土ブロックの天面中央に播種穴（３）をあけて、希望する花 及び野菜等の種（４）を播く（必要に応じて覆土をする）。

【００１１】 図３において、上から密着するフタ（Ｂ）をかぶせて適切な固定を行なう。

【００１２】 この播種済み育苗箱装置はフタを固定してあるため、そのまま冷蔵保存・冷蔵 運搬することができる、その結果、種の発芽は抑制されるので、上下左右に向き をかえられても品質にはまったく問題がない。

【００１３】 なお、播種以前の図１の状態で冷蔵して、培土ブロックの温度を低下させてお けば、培土の品質を一定期間保てるため、必要なときに播種でき、播種後に常温 運搬しても一定の発芽抑制となり上記効果が見込める。

【００１４】 後日、栽培を希望する人がこの播種済みの育苗箱装置を開封し、常温にて冠水 をすることによって、容易に種は発芽するので、そのまま本考案の育苗箱装置を 利用して通常の育苗を行なう。

【００１５】 苗が成長した時点で、図４のように容器（Ａ）を分解し、培土ブロック（５） を分割して、図５のように定植すれば、希望する花及び野菜等が容易に栽培でき る。

【００１６】 なお、この容器（Ａ）フタ（Ｂ）の材質、形状はどのようなものであってもか まわない。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は、上述のような実施が可能なため、次に記載する効果を奏する。

【００１８】 専門的技術を有する者が培土作り、播種を行なうため発芽率が向上する。

【００１９】 小容積に多数の培土ブロックが入れられるため、少量の培土で比較的多量多品 目の播種ができる。

【００２０】 固定するフタができるため、上記２点の特徴を持った培土ブロックを、容易に 又安価に運搬することができる。

【００２１】 この容器を使用することによって、栽培を希望する人達は必要最小限の材料経 費と物流経費のみで、高品質の苗を自分の手元で育苗することができる。

【００２２】 苗が成長して定植するときは、この容器を分解して培土ブロックを分割するた め、根鉢を形成しない直根性の種類の苗であっても、根が培土から抜けることが なく、容易に取り扱うことができる。

【００２３】 なお、この容器本体の材質・形状はどのようなものでも適合し、培土の材料の 適合範囲も広いため、材料経費は工夫次第で低減が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】容器に培土を詰めて、サイコロ状のブロックに
寸断した図である。

【図２】ブロックに播種した状態の図である。

【図３】フタをかぶせて固定した図である。

【図４】容器を分解して、培土ブロックを分割した図で
ある。

【図５】ブロックごと定植した断面図である。

【符号の説明】

Ａ 容器 Ｂ フタ １ 育苗用培土 ２ サイコロ状のブロックにする切れ目 ３ 播種用の穴 ４ 種 ５ 分割したブロック

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 サイコロ状に寸断（２）した育苗用培土
   を収容し、そのまま離脱せずに冷蔵・保存・運搬でき、
   どの段階でも、花及び野菜等の種（４）が播ける、フタ
   付の育苗箱装置。