JP3058969B2 - 超音波測定装置 - Google Patents

超音波測定装置

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JP3058969B2 JP3332699A JP33269991A JP3058969B2 JP 3058969 B2 JP3058969 B2 JP 3058969B2 JP 3332699 A JP3332699 A JP 3332699A JP 33269991 A JP33269991 A JP 33269991A JP 3058969 B2 JP3058969 B2 JP 3058969B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超音波測定装置に
し、詳しくは、エコー受信信号をデジタル値に変換して
画像処理し、Aスコープ画像等を表示する小型の超音波
探傷装置において、A/D変換の変換周波数が低くても
高いサンプリング周波数及び精度でA/D変換が可能な
シーケンシャルデジタル化A/D変換処理方式を行う超
音波測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波測定装置の1つである超音波探査
映像装置は、被検体中の異種材料の界面や亀裂による空
間などが存在することによって超音波が反射され、その
反射波の強度や送信波の送出(又は表面波検出)時点か
ら反射波検出までの時間(路程)を測定することによっ
て界面の状態や亀裂の位置などを測定している。ここ
で、反射波の強度や送信波送出(又は表面波検出)から
反射波検出までの時間や強度を測定するには、超音波探
触子から得られるエコー受信信号を増幅してそのピーク
値を検出し、それまでの時間を計測することで行われた
り、増幅されたエコー受信信号をそのままA/D変換し
てコンピュータによりデータ処理して時間や強度の値を
測定することで行われ、その測定結果は、一般にAスコ
ープ画像等として表示される。しかも、最近では、エコ
ー受信信号をA/D変換してアナログ波形をデジタル化
して処理することも多く、この場合のA/D変換は、そ
の変換時のサンプリング周波数が高ければ高いほど元波
形に対する忠実度が高くなって、高精度な測定ができ
る。
【0003】アナログ波形をデジタル化する方法として
は、デジタル式のオシロコープで用いられている方式が
あり、この方式の1つは、必要とされる周波数、例え
ば、200MHzのサンプリングクロックで、A/D変
換器がアナログ波形を順次A/D変換するものである。
しかし、そのような周波数でサンプリングするには、そ
れに応じた非常に高い周波数のサンプリングクロックで
動作し得るA/D変換回路が必要になる。ところが、ア
ナログ波形を正確に変換するためには、アナログ波形の
サンプリング周波数は、前記のサンプリングクロックよ
り低い周波数の、例えば、20MHz程度、コストも考
慮すると5MHz以下であることが好ましいと言われて
いる。したがって、前述の如く非常に高い周波数のサン
プリングクロックで動作するA/D変換回路を採用し、
しかも精度を追求すると、そのために回路構成が複雑に
なるとともに、A/D変換回路が高価にならざるを得な
い。
【0004】一方、A/D変換回路のサンプリングクロ
ックの周波数すなわち変換周波数が低い場合であっても
等価的に高いサンプリング周波数でA/D変換した如き
データを得ることができる等価サンプリング方式とし
て、シーケンシャル方式がある。これは、1回の測定の
アナログ波形で1つのサンプリングクロックによるA/
D変換を行い、次の測定の波形では前の波形より少しク
ロック位置をずらせてサンプリングし、複数回の測定で
のサンプリングデータを合わせて一連の測定の結果とす
るものである。また、このように1測定ごとに1変換す
る原理的な方法では効率がよくないので、通常は1測定
ごとに複数回の変換をする。この方式で、希望する短い
サンプリング周期より長い変換周期で動作するA/D変
換回路を用いて希望する高いサンプリング周波数を等価
的に実現するためには、同じ波形を繰り返すエコー受信
信号波形を測定周期ごとに複数回受けて、これを受ける
ごとに即ち測定周期を重ねるごとに、変換周期を有する
サンプリングクロックの位相を希望するサンプリング周
期の時間ずつずらせてA/D変換すれば高いサンプリン
グ周波数でA/D変換したときと同じ結果が得られる。
【0005】このようにシーケンシャル方式で各測定周
期ごとに複数のサンプリングを行う場合、例えば、20
MHzのサンプリングクロックで動作するA/D変換回
路を用いて2.5GHzのサンプリング周波数を等価的
に実現する場合の一例を、図5に示す。この場合には、
同じ波形を繰り返すエコー受信信号((a)アナログ波
形参照)を125回(nに対応)受けて、各測定周期ご
とに変換周期50ns(Tに対応)のサンプリングクロ
ックのタイミングでエコー受信信号を複数回A/D変換
するが((b)参照)、エコー受信信号を受けるごとに
即ち測定周期を重ねるごとに、サンプリングクロックの
タイミングを0.4ns(T/nに対応)ずつ位相をず
らせてA/D変換すれば((c),(d)参照)、12
5回の測定周期後に、2.5GHzでA/D変換したと
きと同じだけの測定結果が得られる。
【0006】このようなシーケンシャルデジタル化A/
D変換処理方式を実行する回路の従来の構成を図6のブ
ロック図に示す。また、その回路における波形例を図3
に示したので、図を参照しながら、その動作をより具体
的に説明する。このブロック図で、1はP.SYNC発
生回路、2はサンプリング基準クロック発生回路、3は
遅延時間切換制御回路、4は遅延回路、5はA/D変換
回路、6はデータ処理回路を具備する画像処理装置であ
る。P.SYNC発生回路1は、この例ではサンプリン
グ基準クロック発生回路2に含まれており、2.5GH
zの制御基準クロックAを受けて、このクロックAに同
期して、1KHzの信号P.SYNCを発生する回路で
ある。なお、信号P.SYNCはパルサから超音波探触
子に加える送信パルス(打出し波(T波))を発生させ
るためにパルサに加えられるタイミング信号である。
【0007】サンプリング基準クロック発生回路2は、
高速のカウンタを用いて構成され、2.5GHzの制御
基準クロックAを受けて、これと信号P.SYNCとに
同期して、20MHzのサンプリング基準クロックBを
発生する回路である。遅延時間切換制御回路3は、カウ
ンタ回路であり、信号P.SYNCを受けるごとに、す
なわち、測定周期を重ねるごとに、そのカウント値を進
めて遅延時間切換制御信号C(iに対応)を生成し、遅
延回路4に出力する。
【0008】遅延回路4は、遅延時間切換制御信号Cの
値に従う数の制御基準クロックAからなる期間だけ、す
なわち(i−1)×T/nの時間だけ、サンプリング基
準クロックBを遅延させることで、サンプリングクロッ
クDを生成し出力する。A/D変換回路5は、サンプル
ホールド回路とA/D変換器等から構成され、エコー受
信信号RFとサンプリングクロックDを受け、サンプリ
ングクロックDのタイミングで、エコー受信信号RFを
サンプリングして保持しこのサンプルホールドされた値
をA/D変換してデジタル値にする。画像処理装置6
は、マイクロプロセッサやメモリ等を具備するデータ処
理回路を備え、A/D変換回路5からのデジタル値のデ
ータを受けて、これをエコー受信信号RFの時系列に対
応させたデータとする。
【0009】このような従来の構成の回路におけるシー
ケンシャルな等価サンプリング方式でA/D変換を行う
超音波測定装置のA/D変換回路の変換処理動作は、図
3に示すようなタイミングで行われる。先ず、2.5G
Hz即ち0.4ns周期の制御基準クロックA(図3
(a)参照)に同期して、測定周期である1ms周期す
なわち1KHzの信号P.SYNC(図3(b)参照)
が出力されると、送信パルス(T波)が発生して超音波
探触子(図示せず)を介してエコー受信信号RFが得ら
れる。なお、図3の(e)に、超音波探触子から得られ
る信号を超音波探傷部のレシーバで増幅してから得たエ
コー受信信号RFの一例を示す。ここで、T波は送信パ
ルスの波形であり、S波は表面エコーの受信信号波形、
そして、F波は欠陥エコーの受信信号波形である。この
エコー受信信号RFは等価サンプリングのために125
回(n回)繰り返し測定されるが、図3には、そのi番
目の各信号の波形を示している。
【0010】その125回の各測定周期ごとにP.SY
NCに同期して20MHz即ち50ns周期のサンプリ
ング基準クロックB(図3(c),図5(b)参照)が
生成され、さらに、測定周期を重ねるごとに遅延時間切
換制御信号Cに従って(i−1)×0.4nsの時間だ
けサンプリング基準クロックBが遅延したサンプリング
クロックDが生成される(図3(d)参照)。そして、
このサンプリングクロックDのタイミングで、エコー受
信信号RFがサンプリングされるので、このサンプリン
グ基準クロックBを基準として測定周期を重ねるごとに
所定量遅延されてサンプリング位置が順次ずらされてい
く。
【0011】その結果、20MHzの変換周波数のA/
D変換回路を用いて125回測定を繰り返すという一連
の測定により、その後で画像処理装置6が測定結果を画
面等に表示するときには、あたかも2.5GHzの測定
を行った場合と等価なデータを表示することができる。
なお、図3における波形例の周期やパルス数は図化の都
合上簡略化されており、20MHzや2.5GHzとい
う周波数とは必ずしも対応してはいない。また、図3の
(b)から(c)に至る過程で、通常、サンプリング基
準クロックBは信号P.SYNCに対して一定の設定時
間DELAYだけ遅延するが、これは、上述の構成と同
様に高速のカウンタ等を用いて構成され、2.5GHz
の制御基準クロックAをカウントすることで実現されて
いる。ただし、説明の簡明化のために、図6でのその詳
細な表示は、これを割愛した。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の構
成のA/D変換処理方式では、制御基準クロックを採用
し、これを、信号の同期が必要な全回路における基準信
号とすることにより、同期式回路として具体化される。
そして、同期式回路としたことにより、コンデンサや抵
抗で構成されるワンショット回路を用いた旧来の構成の
回路に較べ、その動作の安定化が図られている。実際、
制御基準クロック周りの調整が完了した後は、この回路
は正確な測定動作を実行することができる。
【0013】ところが、この構成では、極めて高い周波
数の基準クロックを各回路で共有する必要があり、伝搬
遅延による影響が無視できない。例えば、2.5GHz
の場合には、クロックの1周期の間に信号が数センチメ
ートル程度しか伝わらないので、実際の回路上の配線
長,リードインダクタンス,分布容量等の影響を受けて
生じる、いわゆるクロックスキュウすなわち基準クロッ
クの各回路への到着時間のばらつきを無視することがで
きない。もちろん、一旦これを調整してしまえば、正確
に動作することは前述の通りである。
【0014】しかし、この調整にはかなりの工数と経験
さらには高性能な調整治具をも必要とするので、組立て
調整費がかさみ生産性がよくない。また、同じ理由か
ら、納入先や携帯先での故障等に対して、ボード交換程
度の手軽な対応で済ませることができないので、保守性
に問題がある。この発明は、このような従来技術の問題
点を解決するものであって、生産性および保守性に優
れ、かつ、精度の高いサンプリングデータを得ることが
できるシーケンシャルな等価サンプリング方式を行う超
音波測定装置を実現することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
のこの発明の超音波測定装置は、所定の変換周期を有す
るサンプリングクロックを測定周期ごとに受けて、エコ
ー受信信号をサンプルホールド回路でサンプリングして
保持しこのサンプルホールドされた値をA/D変換器で
A/D変換するA/D変換回路と、のA/D変換された
デジタル値を受けて、エコー受信信号の時系列に対応さ
せたデータとしてデータ処理をするデータ処理回路と、
サンプリングの基準となるタイミング及び幅を有するサ
ンプリングウインドウパルスを、測定周期に同期して発
生するウインドウパルス発生回路と、T/nの時間(た
だし、Tは変換周期,nは2以上の整数)を単位として
サンプリングウインドウパルスを遅延させた信号を遅延
線により発生し、測定周期に対応して(i−1)×T/
nだけ(ただし、iは、測定周期を重ねた回数)サンプ
リングウインドウパルスを遅延させた信号を選択し、こ
れを遅延ウインドウパルスとして出力する遅延時間選択
遅延回路と、遅延ウインドウパルスを受け、このタイミ
ングに同期してこの信号を受けている間は変換周期で発
振して、サンプリングクロックを発生する発振回路とを
備えていて、前記のT/nの時間が変換周期Tより高い
目的とするサンプリング周期に対応する周期になるよう
に前記のnの値が選択されるものである。
【0016】
【作用】以上のような構成によれば、この発明の超音波
測定装置では、遅延回路からサンプリングクロックを発
生することはせずに、発振回路の出力からサンプリング
クロックを得て、この発振回路の出力信号の発生タイミ
ングを遅延されたサンプリングウインドウパルスで制御
している。すなわち、目的とする高いサンプリング周期
(T/n)分だけ順次ずれたサンプリングウインドウパ
ルスを測定周期ごとに発生させてこのパルスに同期させ
て変換周期Tのサンプリングクロックを発生させること
で制御基準クロックを用いずに目的とする周期(T/
n)でサンプリングされたデータを得る。このとき、サ
ンプリングウインドウパルスは、目的とする周波数より
も低い周波数を持つものであり、遅延線により遅延させ
て発生させる。その遅延量は、目的とする高いサンプリ
ング周期に対応するように数値nの値を選択することに
よる。これによりサンプリングウインドウパルスは、測
定周期を重ねるごとに目的とする高いサンプリング周期
(T/n)分だけ順次ずれて遅延して発生する。ここで
は、サンプリングウインドウパルスをウインドウパルス
としているので、発振回路は、これを同期パルスとして
発振して周期Tのサンプリングクロックを発生すること
ができる。それが測定周期を重ねるごとに目的とする高
いサンプリング周期分だけずれて周期Tで発生するの
で、例えば、測定周期の回数をmとすれば、m×(T/
n)が周期T分に対応しているときには、1度のサンプ
リングで各周期対応に複数個のサンプリングが同時に行
われるので、m回でエコー受信信号はすべて目的とする
高いサンプリング周期(T/n)でサンプリングされる
ことになる。しかも、制御基準クロックの周期に対応し
た遅延時間すなわちT/nの単位時間だけ遅延した信号
遅延線によって生成する回路構成としたことにより、
希望のサンプリング周波数に相当する高い周波数の基準
クロックを広い範囲の回路で扱う必要がない。そして、
それよりかなり低い周波数である変換周期に対応するサ
ンプリングクロックが、最も高い周波数の信号となる。
これにより目的とするような高い基準周波数の制御クロ
ックを各回路に分配しなくても済むので、実際の回路上
の配線長,リードインダクタンス,分布容量等の影響を
けて生じる、いわゆるクロックスキュウが発生し難
い。
【0017】よって、遅延線周りの局所を除き、信号の
伝搬遅延時間が装置の性能や精度にほとんど影響しない
ので、簡単な調整ですぐに高い精度のサンプリングを達
成することができる。また、調整個所が局所に絞られる
ので、調整の済んだボードさえ使用すれば、ボード交換
を行っても全体の作動には影響がない。その結果、この
発明のシーケンシャルな等価サンプリング方式を行う超
音波測定装置では、高いサンプリング周波数に相当する
精度の高いサンプリングデータを得ることができるばか
りでなく、優れた生産性と保守性をも、具現化できる。
【0018】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して詳細に説明する。なお、シーケンシャルな等価サ
ンプリング方式の原理については、従来例において説明
したので、ここではその説明を割愛する。図1は、この
発明の超音波測定装置を適用した一実施例のブロック図
であり、図4は、その動作を説明するために各信号の波
形を簡略化して図示したものである。
【0019】このブロック図1で、10はP.SYNC
発生回路、20はウインドウパルス発生回路、3は遅延
時間切換制御回路、40は遅延時間選択遅延回路、41
は発振回路であり、5はA/D変換回路、6はデータ処
理回路を具備する画像処理装置である。P.SYNC発
生回路10は、パルサから超音波探触子に加える送信パ
ルス(打出し波(T波))を発生させるためにパルサに
加えられるタイミング信号である信号P.SYNCを発
生する回路である。なお、信号P.SYNCは、制御基
準クロックに代わって測定周期の基準となるものであ
り、従来例との対比上、同じ1KHzの信号とする。ま
た、このP.SYNC発生回路10は、このA/D変換
処理方式のための回路内に置かれる必然性がなく、何処
に配置されていてもよいので、図では破線をもって示し
ている。
【0020】ウインドウパルス発生回路20は、具体的
にはワンショット回路あるいは遅延素子を用いた発振回
路等であり、1KHzの信号P.SYNCの開始端に同
期するタイミング又は一定の設定時間遅延したタイミン
グでサンプリングウインドウパルスWを発生する。サン
プリングウインドウパルスWは、その開始端のタイミン
グは安定している必要があるが、終了端のタイミングは
さほど重要ではなくて単に捨てられる余分なデータをサ
ンプリングすることとなるだけであるので、ウインドウ
パルス発生回路20の構成はこの程度の簡易なものでよ
い。遅延時間切換制御回路3は、例えば、カウンタ回路
であり、信号P.SYNCを受けるごとに、すなわち、
測定周期を重ねるごとに、そのカウント値を進めて遅延
時間選択データC’(iに対応)を生成し、遅延時間選
択遅延回路40に出力する。したがって、この回路も1
KHzの動作周波数で十分である。なお、出力信号名が
従来例の遅延時間切換制御信号Cから遅延時間選択デー
タC’に変更されているが、これらは実質的には同じも
のである。ただ、この遅延時間切換制御回路にデコーダ
を内蔵し、デコード後の選択信号を出力する場合も考え
られるのでこのような信号名とした。
【0021】遅延時間選択遅延回路40は、図2にその
詳細な具体例を示すが、遅延回路の1つとしての遅延線
40aとスイッチ回路40bを主体として構成される。
そして、遅延線40aにより、T/n=0.4nsの時
間を単位として、サンプリングウインドウパルスWを順
に遅延させた125個(n個)以上の信号を、並列に発
生する。さらに、これらの信号群の中から、遅延時間選
択データC’に対応して、(i−1)×0.4nsだけ
サンプリングウインドウパルスWを遅延させた信号をス
イッチ回路40bで選択し、これを遅延ウインドウパル
スXとして出力する。したがって、この回路におけるス
イッチング等の動作も1KHzである。また、サンプリ
ングデータの精度を決定するT/n=0.4ns単位の
遅延時間の影響範囲は、遅延線40aの出力のばらつき
とその直後のスイッチ回路40bの遅延時間のばらつき
に限定されている。よって、局所的な遅延時間選択遅延
回路40だけ厳密に調整すればよく、他の回路では、絶
対的なタイミングを気にする必要がなく、繰り返しにお
けるタイミングの安定を図れば十分である。
【0022】発振回路41は、図2にその詳細な具体例
を示すが、ゲート41aとディレイ素子41bからなる
ループを主体として構成され、遅延ウインドウパルスX
を受けると、その開始端のタイミングに同期して変換周
期すなわち20MHzの発振を始める。そして、この遅
延ウインドウパルスXを受けている間は、前記の変換周
期で発振を続けることで、サンプリングクロックDを発
生する。したがって、この回路の動作周波数は20MH
zである。このサンプリングクロックDは従来例のサン
プリングクロックと同じタイミングのものなので、以
下、サンプリングクロックDを受けて、A/D変換回路
5がエコー受信信号RFをサンプリングしてA/D変換
すること、および、画像処理装置6がA/D変換回路5
からのデータを受けてエコー受信信号RFの時系列に対
応させたデータとすることは、従来と同様である。
【0023】このようなこの発明の構成の、シーケンシ
ャルな等価サンプリング方式でA/D変換を行う超音波
測定装置のA/D変換回路の変換処理動作を、以下、図
4の波形図に沿って説明する。先ず、測定周期である1
ms周期すなわち1KHzの信号P.SYNC(図4
(a)参照)が発生すると、これに従って送信パルス
(T波)が発生し、超音波探触子(図示せず)を介して
エコー受信信号RFが得られる。なお、図4の(e)
に、超音波探触子から得られる信号を超音波探傷部のレ
シーバで増幅してから得たエコー受信信号RFの一例を
示す。ここで、T波は送信パルスの波形であり、S波は
表面エコーの受信信号波形、そして、F波は欠陥エコー
の受信信号波形である。このエコー受信信号RFは等価
サンプリングのために125回(n回)繰り返し測定さ
れるが、図4には、従来例の図3と同様に、そのi番目
の各信号の波形を示している。
【0024】その125回の各測定周期ごとにP.SY
NCに同期して1kHz即ち1ms周期のサンプリング
ウインドウパルスWが生成される(図4(b)参照)。
さらに、測定周期を重ねるごとに、詳述すると、×0,
×1,×2,…×iと、iが124になるまで、遅延時
間選択データC’に従って(i−1)×0.4nsの時
間だけサンプリングウインドウパルスWを遅延した遅延
ウインドウパルスXが選択されて生成される(図4
(c)参照)。そして、遅延ウインドウパルスXのタイ
ミングに同期して20MHz即ち50ns周期のサンプ
リングクロックDが生成される(図4(d)参照)。そ
して、このサンプリングクロックDのタイミングで、エ
コー受信信号RFがサンプリングされるので、このサン
プリングウインドウパルスWを基準として測定周期を重
ねるごとに所定量(0.4ns)遅延されてサンプリン
グ位置が順次ずらされていく。
【0025】その結果、20MHzの変換周波数のA/
D変換回路を用いて125回測定を繰り返すという一連
の測定により、その後で画像処理装置6が測定結果を画
面等に表示するときには、あたかも2.5GHzの測定
を行った場合と等価なデータが得られている。しかも、
この2.5GHz相当の測定を行う各回路の動作周波数
が、A/D変換回路に限らず他の回路でも20MHz以
下でよいことは、各構成要素の説明において既述の通り
である。なお、図4における波形例の周期やパルス数は
図化の都合上簡略化されており、20MHzや1KHz
という周波数とは必ずしも対応してはいない。また、図
4の(b)から(c)に至る過程で、通常、サンプリン
グウインドウパルスWは信号P.SYNCに対して一定
の設定時間DELAYだけ遅延する。これは、具体的に
は遅延素子等を用いて構成された回路により実行される
が、説明の簡明化のために従来例と同様、図1での表示
を割愛した。
【0026】最後に、画像処理装置6は、このようにし
て受けた1測定区間(測定周期の1区間)での50ns
ごとのサンプリング値と125回得られる各サンプリン
グ値を一旦そのメモリに記憶し、1連の測定が終了した
時点でメモリに記憶されたこれらサンプリング値に基づ
きこれらサンプリング値のデータ順序の入れ替えをし
て、シーケンス方式のA/D変換データとなるようにエ
コー受信信号の時間順序に対応するデータを得るための
順序入れ替え処理をする。なお、このように一旦メモリ
に記憶することなく、サンプリング時点で対応する時間
順序になるようにメモリのアドレスをアクセスして記憶
するようにしてもよく、この場合にはアクセスの処理だ
けで特別な処理は不要となる。
【0027】以上、説明の簡明化のため、具体的に20
MHzのA/D変換回路による等価サンプリング方式で
2.5GHzのサンプリング周波数相当のサンプリング
が可能であることを詳述してきたが、これに対し、測定
回数の125回をn回に、変換周期の50nsをTに、
サンプリング周波数の逆数である単位遅延時間0.4n
sをT/nに置き換えれば、以上の説明はそのまま一般
化できる。また、実施例では、1回の測定で得られるア
ナログ波形に対して所定の変換周期のサンプリングクロ
ックを発生させ、複数回サンプリングする例を挙げてい
るが、この発明は、このように複数回サンプリングする
ものに限定されるものではない。したがって、複数回の
サンプリングを行わない場合には、サンプリングクロッ
クを発生する発振回路は、単なるパルス発生回路であっ
て十分である。なお、サンプリングクロック等の信号の
波形は、必ずしも矩形波に限定されるものではなく、波
形が安定したものであればよく、例えば正弦波状のもの
であってもよい。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、この
発明の構成の超音波測定装置では、制御基準クロックを
用いずに、その周期に対応した遅延時間を単位として遅
延した信号を遅延線により生成する回路構成とした。そ
の結果、シーケンシャルな等価サンプリング方式で、精
度の高いサンプリングデータを得ることができるばかり
でなく、優れた生産性と保守性をも、合わせて実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の超音波測定装置を適用した
一実施例のブロック図である。
【図2】図2は、その遅延時間選択遅延回路と発振回路
の詳細なブロック図である。
【図3】図3は、従来の構成の回路の動作を説明するた
めの各信号の波形例を示す図である。
【図4】図4は、この発明の構成の回路の動作を説明す
るための各信号の波形例を示す図である。
【図5】図5は、シーケンシャルな等価サンプリングの
原理の説明図である。
【図6】図6は、従来の超音波測定装置におけるA/D
変換処理方式のブロック図である。
【符号の説明】
1 P.SYNC発生回路 2 サンプリング基準発生回路 3 遅延時間切換制御回路 4 遅延回路 5 A/D変換回路 6 画像処理回路 10 P.SYNC発生回路 20 ウインドウパルス発生回路 30 遅延時間切換制御回路 40 遅延時間選択遅延回路 41 発振回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の測定周期で得られる超音波のエコー
    受信信号をデジタル値に変換して測定値表示処理等の所
    定の処理をする超音波測定装置において、 所定の変換周期を有するサンプリングクロックを前記測
    定周期ごとに受けて、前記エコー受信信号をサンプルホ
    ールド回路でサンプリングして保持しこのサンプルホー
    ルドされた値をA/D変換器でA/D変換するA/D変
    換回路と、 前記のA/D変換されたデジタル値を受けて、前記エコ
    ー受信信号の時系列に対応させたデータとしてデータ処
    理をするデータ処理回路と、 サンプリングの基準となるタイミング及び幅を有するサ
    ンプリングウインドウパルスを、前記測定周期に同期し
    て発生するウインドウパルス発生回路と、 T/nの時間(ただし、Tは前記変換周期,nは2以上
    の整数)を単位として前記サンプリングウインドウパル
    スを遅延させた信号を遅延線により発生し、前記測定周
    期に対応して(i−1)×T/nだけ(ただし、iは、
    測定周期を重ねた回数、)前記サンプリングウインドウ
    パルスを遅延させた信号を選択し、これを遅延ウインド
    ウパルスとして出力する遅延時間選択遅延回路と、 前記遅延ウインドウパルスを受け、このタイミングに同
    期してこの信号を受けている間は前記変換周期で発振し
    て、前記サンプリングクロックを発生する発振回路と、 を備え、前記T/nの時間が変換周期Tより高い目的と
    するサンプリング周期に対応する周期になるように前記
    nの値が選択されることを特徴とする超音波測定装置。
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