JPH0772127A - 超音波測定装置 - Google Patents

超音波測定装置

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JPH0772127A
JPH0772127A JP5245928A JP24592893A JPH0772127A JP H0772127 A JPH0772127 A JP H0772127A JP 5245928 A JP5245928 A JP 5245928A JP 24592893 A JP24592893 A JP 24592893A JP H0772127 A JPH0772127 A JP H0772127A
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signal
sampling
delay time
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Ken Nishizuka
建 西塚
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】保守性にも優れたシーケンシャルな等価サンプ
リング方式でのA/D変換処理を継続的に高い精度で行
う超音波測定装置を実現する。 【構成】シーケンシャルデジタル化A/D変換処理方式
におけるサンプリングクロックDを発生する回路が、遅
延時間の切換えが可能であり且つ自己の出力信号XDの
反転信号を入力して発振する遅延回路400と、測定周
期の開始タイミングとその後とで遅延回路400におけ
る遅延時間を切換る制御を行う遅延時間制御回路500
と、を備えてサンプリングクロックDを発生する。これ
により、1つの遅延素子40aによって最初の遅延時間
とその後の変換周期とが共に定められ、温度変化に対し
てこれらの時間が同一比率で変動するので、温度変化が
あってもサンプリングデータの連続性が維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超音波測定装置に関
し、詳しくは、エコー受信信号をデジタル値に変換して
画像処理しAスコープ画像等を表示する小型の超音波探
傷装置等の超音波測定装置において、A/D変換の変換
周波数が低くても高いサンプリング周波数及び精度でA
/D変換が可能なシーケンシャルデジタル化A/D変換
処理方式におけるA/D変換のためのサンプリングクロ
ックを発生する回路についての改良に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波測定装置の1つである超音波探査
映像装置は、被検体中の異種材料の界面や亀裂による空
間などが存在することによって超音波が反射され、その
反射エコーの強度や送信波の送出(又は表面エコー検
出)時点から反射エコー検出までの時間(ビーム路程)
を測定することによって界面の状態や亀裂の位置などを
測定している。ここで、反射エコーの強度や送信波送出
(又は表面エコー検出)から反射エコー検出までの時間
や強度を測定するには、超音波探触子から得られるエコ
ー受信信号を増幅してそのピーク値を検出し、それまで
の時間を計測することで行われたり、増幅されたエコー
受信信号をそのままA/D変換してコンピュータにより
データ処理することで行われ、その測定結果は、一般に
Aスコープ画像等として表示される。しかも、最近で
は、エコー受信信号をA/D変換してアナログ波形をデ
ジタル化して処理することも多く、この場合のA/D変
換は、その変換時のサンプリング周波数が高ければ高い
ほど原波形に対する忠実度が高くなって、高精度な測定
ができる。
【0003】アナログ波形をデジタル化する方法として
は、デジタル式のオシロコープで用いられている方式が
あり、この方式の1つは、必要とされる周波数、例え
ば、200MHzのサンプリングクロックで、A/D変
換器がアナログ波形を順次A/D変換するものである。
しかし、そのような周波数でサンプリングするには、そ
れに応じた非常に高い周波数のサンプリングクロックで
動作し得るA/D変換回路が必要になる。ところが、ア
ナログ波形を正確に変換するためには、アナログ波形の
サンプリング周波数は、前記のサンプリングクロックよ
り低い周波数の、例えば、20MHz程度、コストも考
慮すると5MHz以下であることが好ましいと言われて
いる。したがって、前述の如く非常に高い周波数のサン
プリングクロックで動作するA/D変換回路を採用し、
しかも精度を追求すると、そのために回路構成が複雑に
なるとともに、A/D変換回路が高価にならざるを得な
い。
【0004】一方、A/D変換回路のサンプリングクロ
ックの周波数すなわち変換周波数が低い場合であっても
等価的に高いサンプリング周波数でA/D変換した如き
データを得ることができる等価サンプリング方式とし
て、シーケンシャル方式がある。これは、1回の測定の
アナログ波形で1つのサンプリングクロックによるA/
D変換を行い、次の測定の波形では前の波形より少しク
ロック位置をずらせてサンプリングし、複数回の測定で
のサンプリングデータを合わせて一連の測定の結果とす
るものである。また、このように1測定ごとに1変換す
る原理的な方法では効率がよくないので、通常は1測定
ごとに複数回の変換をする。この方式で、希望する短い
サンプリング周期より長い変換周期で動作するA/D変
換回路を用いて希望する高いサンプリング周波数を等価
的に実現するためには、同じ波形を繰り返すエコー受信
信号波形を測定周期ごとに複数回受けて、これを受ける
ごとに即ち測定周期を重ねるごとに、長い変換周期を有
するサンプリングクロックの位相を希望する短かなサン
プリング周期の時間ずつずらせてA/D変換すれば高い
サンプリング周波数でA/D変換したときと同じ結果が
得られる。
【0005】このようにシーケンシャル方式で各測定周
期ごとに複数のサンプリングを行う場合、例えば、20
MHzのサンプリングクロックで動作するA/D変換回
路を用いて2.5GHzのサンプリング周波数を等価的
に実現する場合の一例を、図6に示す。この場合には、
同じ波形を繰り返すエコー受信信号((a)アナログ波
形参照)を125回(図中のnに対応)受けて、各測定
周期ごとに変換周期50ns(図中のTに対応)のサン
プリングクロックのタイミングでエコー受信信号を複数
回A/D変換するが((b)参照)、エコー受信信号を
受けるごとに即ち測定周期を重ねるごとに、サンプリン
グクロックのタイミングを0.4ns(T/nに対応)
ずつ位相をずらせてA/D変換すれば((c),(d)
参照)、125回の測定終了後に、2.5GHzでA/
D変換したときと同じだけの測定結果が得られる。
【0006】このような超音波処理装置におけるシーケ
ンシャルデジタル化A/D変換処理方式を実行する従来
の回路について、その全体の構成を図3のブロック図に
示し、サンプリングクロックを発生するための回路の詳
細図を図4に示す。この回路には、以前はコンデンサや
抵抗で構成されるワンショット回路を用いた旧式の構成
が採用されていたが、その後はカウンタ等を採用して精
度の向上を図った同期式回路が採用され、これを経て最
近は、保守性にも優れた回路構成であることから遅延線
を用いた構成が採用されている(特願平3−33269
9号参照)。
【0007】そこで、遅延線を用いたシーケンシャルデ
ジタル化A/D変換処理方式の回路構成を説明する。図
3において、10はP.SYNC発生回路、20はウイ
ンドウパルス発生回路、3は遅延時間切換制御回路、4
0は遅延時間選択遅延回路、41は発振回路であり、5
はA/D変換回路、6はデータ処理回路を具備する画像
処理装置である。
【0008】P.SYNC発生回路10は、通常1KH
zの信号P.SYNCを発生する回路である。信号P.
SYNCは、パルサから超音波探触子に加える送信パル
ス(打出し波(T波))を発生させるためにパルサに加
えられるタイミング信号であり、測定周期の基準信号で
もある。なお、このP.SYNC発生回路10は、この
A/D変換処理方式のための回路内に置かれる必然性が
なく、何処に配置されていてもよいので、図では破線を
もって示している。
【0009】ウインドウパルス発生回路20は、具体的
にはワンショット回路あるいは遅延素子を用いた発振回
路等であり、1KHzの信号P.SYNCの開始端に同
期するタイミング又は一定の設定時間遅延したタイミン
グでサンプリングウインドウパルスWを発生する。サン
プリングウインドウパルスWは、その開始端のタイミン
グは安定している必要があるが、終了端のタイミングは
さほど重要ではなくて単に捨てられる余分なデータをサ
ンプリングすることとなるだけであるので、ウインドウ
パルス発生回路20の構成はこの程度の簡易なものでよ
い。遅延時間切換制御回路3は、例えばカウンタ回路で
あり、信号P.SYNCを受けるごとに、すなわち、測
定周期を重ねるごとに、そのカウント値を進めて遅延時
間選択データC’(これは測定周期の重ね数iに対応し
て発生する。)を生成し、遅延時間選択遅延回路40に
出力する。
【0010】遅延時間選択遅延回路40は、図4にその
詳細な具体例を示すが、遅延回路の1つとしての遅延線
40aとスイッチ回路40bを主体として構成される。
そして、遅延線40aにより、T/n=0.4nsの時
間を単位として、サンプリングウインドウパルスWを順
に遅延させた125個(n個)以上の信号を、並列に発
生する。さらに、これらの信号群の中から、遅延時間選
択データC’に対応して、(i−1)×0.4nsだけ
サンプリングウインドウパルスWを遅延させた信号をス
イッチ回路40bで選択し、これを遅延ウインドウパル
スXとして出力する。
【0011】発振回路41は、図4にその詳細な具体例
を示すが、ゲート41aとディレイ素子41bからなる
ループを主体として構成され、遅延ウインドウパルスX
を受けると、その開始端のタイミングに同期して変換周
期すなわち20MHzの発振を始める。そして、この遅
延ウインドウパルスXを受けている間は、前記の変換周
期で発振を続けることで、20MHzの周波数のサンプ
リングクロックDを発生する。
【0012】A/D変換回路5は、サンプルホールド回
路とA/D変換器等から構成され、エコー受信信号RF
とサンプリングクロックDを受け、サンプリングクロッ
クDのタイミングで、エコー受信信号RFをサンプリン
グして保持しこのサンプルホールドされた値をA/D変
換してデジタル値にする。画像処理装置6は、マイクロ
プロセッサやメモリ等を具備するデータ処理回路を備
え、A/D変換回路5からのデジタル値のデータを受け
て、これをエコー受信信号RFの時系列に対応させたデ
ータとする。
【0013】このような構成超音波処理装置におけるA
/D変換処理動作を図5の波形図を参照しながら説明す
る。先ず、測定周期である1ms周期すなわち1KHz
の信号P.SYNC(図5(a)参照)が発生すると、
これに従って送信パルス(T波)が発生し、超音波探触
子(図示せず)を介してエコー受信信号RFが得られ
る。なお、図5の(e)に、超音波探触子から得られる
信号を超音波探傷部のレシーバで増幅してから得たエコ
ー受信信号RFの一例を示す。ここで、T波は送信パル
スの波形であり、Sエコーは表面エコーの受信信号波
形、そして、Fエコーは欠陥エコーの受信信号波形であ
る。このエコー受信信号RFは等価サンプリングのため
に125回(n回)繰り返し測定されるが、図5にはそ
のi番目の各信号の波形を示している。
【0014】その125回の各測定周期ごとにP.SY
NCに同期して1kHz即ち1ms周期のサンプリング
ウインドウパルスWが生成される(図5(b)参照)。
さらに、測定周期を重ねるごとに、詳述すると、×0,
×1,×2,…×iと、iが124になるまで、遅延時
間選択データC’に従って(i−1)×0.4nsの時
間だけサンプリングウインドウパルスWを遅延した遅延
ウインドウパルスXが選択されて生成される(図5
(c)参照)。そして、遅延ウインドウパルスXのタイ
ミングに同期して20MHz即ち50ns周期のサンプ
リングクロックDが生成される(図5(d)参照)。そ
して、このサンプリングクロックDのタイミングで、エ
コー受信信号RFがサンプリングされるので、このサン
プリングウインドウパルスWを基準として測定周期を重
ねるごとに所定量(0.4ns)遅延されてサンプリン
グ位置が順次ずらされていく。
【0015】その結果、20MHzの変換周波数のA/
D変換回路を用いて125回測定を繰り返すという一連
の測定により、その後で画像処理装置6が測定結果を画
面等に表示するときには、あたかも2.5GHzの測定
を行った場合と等価なデータを表示することができる。
なお、図5における波形例の周期やパルス数は図化の都
合上簡略化されており、20MHzや2.5GHzとい
う周波数とは必ずしも対応してはいない。
【0016】このような遅延線を用いた構成のA/D変
換処理方式を採用することにより、信号P.SYNCに
応じてサンプリングクロックDを発生するための回路の
全体が最高でも20MHzの周波数での動作で済むこと
となり、その結果、回路調整が容易となり、保守性も向
上した。ところで、この回路の調整事項の1つに、図4
におけるディレイ素子41bの遅延時間の調整がある。
【0017】この調整は、基本的には、サンプリングク
ロックDに要求される20MHzの周波数で発振回路4
1が発振するように行う。理論上はこれで十分なはずで
ある。しかし、現実には、この基本的な調整に加えて、
図4における遅延線40aに起因する調整いわば微調整
も、さらに必要とされる。すなわち、遅延線による遅延
時間は非常に正確なものであるが、厳密に比較すれば僅
かではあるが素子ごとにばらつきがある。しかも、遅延
線の構造上、遅延線による遅延時間は、調整不可能であ
る。そこで、調整不能な遅延線の特性のばらつきによる
影響を、調整可能なディレイ素子41bの微調整によっ
て除去することが必要となる。
【0018】具体的には、遅延線40aの特性にばらつ
きがあると、特にその遅延時間が僅かでもばらついてい
ると、一連のサンプリングデータの連続性が確保できな
いという影響がある。上述の例でいえば、遅延線40a
の基本調整のみで変換周期Tが50nsにされた状態で
あって、或る測定周期におけるiがnすなわち125の
ときの遅延線40aによる遅延時間((i−1)×T/
n)が49.6(=50−0.4)nsからずれている
と、この測定周期におけるi=125のサンプリングタ
イミングと次の測定周期におけるiが1のときのサンプ
リングタイミングとの差が0.4nsでなくなる。この
ことを図6におけるサンプリングクロックについて言え
ば、(b),(c),(d)等の波形は0.4nsづつ
連続的に遷移するが、(e)の波形への遷移が0.4n
s差から乖離してA/D変換タイミングの差が不連続に
なってしまう。
【0019】このため、一部でサンプリング周期が2.
5GHzのサンプリング周波数に対応しなくなってしま
う。そこで、ディレイ素子41bにおける遅延時間の微
調整が行われる。すなわち、或る測定周期におけるiが
nのときの遅延線40aによる遅延時間((i−1)×
T/n)と、遅延線40aによる測定周期Tとの差が
(T/n)になるように、ディレイ素子41bの遅延時
間が調整される。このような調整を経ると、その後は、
一連のサンプリングデータの連続性も確保される。そし
て、シーケンシャルデジタル化A/D変換処理方式によ
る超音波測定が行われる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の超
音波処理装置では、経済性に加えて保守性の向上等をも
図るべく遅延線を用いた構成のA/D変換処理方式を採
用し、遅延線の遅延時間のばらつきによる影響をディレ
イ素子の調整によって除去した上で、超音波測定が行わ
れている。しかし、超音波測定を何度も続けて行った
り、朝に微調整したままで昼にも超音波測定を行ったよ
うな場合には、一連のサンプリングデータの連続性が失
われてしまっていることが、時々発生する。このため、
サンプリングデータの連続性を確保するためには超音波
測定の合間にしばしばディレイ素子の調整を行わなけれ
ばならない。
【0021】これでは、遅延線を用いた構成の採用によ
って従来装置における回路調整がかなり容易になったと
は言っても、測定結果の連続性という精度の確保を優先
すると連続処理がしばしば中断されて装置の処理効率や
スループットが低下するので問題である。かといって、
連続処理を優先させたのでは、精度が低下するので、や
はり問題である。この発明は、このような従来技術の問
題点を解決するものであって、保守性にも優れたシーケ
ンシャルな等価サンプリング方式でのA/D変換処理を
継続的に高い精度で行う超音波測定装置を実現すること
を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】遅延線の特性には素子ご
とのばらつきの他に同一素子における温度特性がある一
方、ディレイ素子にも固有の温度特性がある。これらの
特性は一致しないのが通常である。このため、従来の装
置では、或る温度でディレイ素子の微調整を行って一旦
サンプリングデータの連続性を確保しても、連続使用に
よって装置温度が上昇したり、環境温度の変化によって
装置温度が変化すると、それぞれの素子における遅延時
間がばらばらに変化してしまう。そして、サンプリング
データの連続性が失われてしまうこととなる。これが、
問題の原因である。
【0023】そこで、先の目的を達成するためのこの発
明の超音波測定装置の構成は、所定の測定周期で得られ
る超音波のエコー受信信号をデジタル値に変換して測定
値表示処理等の所定の処理をする超音波測定装置におい
て、所定の変換周期を有するサンプリングクロック(又
はサンプリングタイミング信号)を前記測定周期ごとに
受けて前記エコー受信信号をA/D変換器で前記デジタ
ル値にA/D変換するA/D変換回路と、前記A/D変
換回路によってA/D変換された前記デジタル値を受け
て前記エコー受信信号の時系列に対応させたデータとし
てデータ処理をするデータ処理回路と、サンプリングの
基準となるタイミング及び幅を有するサンプリングウイ
ンドウパルス(又はサンプリングウインドウ信号)を前
記測定周期に同期して発生するウインドウパルス発生回
路(又はウインドウ信号発生回路)と、前記測定周期を
重ねた回数に応じたカウント値等のデータ値を出力する
遅延時間選択データ出力回路(又は出力回路)と、T/
nの時間(ただし、Tは前記変換周期,nは2以上の整
数)を単位として遅延時間の切換えが可能であり前記サ
ンプリングウインドウパルス(又はサンプリングウイン
ドウ信号)を入力しこの信号を受けているときに自己の
出力信号の反転信号の値を入力することにより発振する
遅延回路と、前記測定周期の開始タイミングでは(i−
1)×T/nだけ(ただし、iは、測定周期を重ねた回
数)前記サンプリングウインドウパルス(又はサンプリ
ングウインドウ信号)の開始タイミングを遅延させたタ
イミングで前記遅延回路がその出力信号の発生を開始す
るように前記遅延時間選択データ出力回路(又は出力回
路)の出力信号に従って前記遅延回路に対する遅延時間
の切換え制御を行い前記遅延回路がその出力信号の発生
を開始した後は前記遅延回路における発振周期がTにな
るように前記遅延回路に対する遅延時間の切換え制御を
行う遅延時間制御回路と、を備え、前記遅延回路の出力
信号又はその反転信号が前記サンプリングクロック(又
はサンプリングタイミング信号)とされるものである。
【0024】
【作用】このような構成のこの発明の超音波測定装置で
は、T/nを単位時間として信号を遅延させてシーケン
シャルな等価サンプリング方式を行うA/D変換処理方
式が踏襲されているので保守性等についての優れた特徴
が維持される。しかも、そのT/nを単位時間とする信
号遅延とTを周期とする発振とが一つの遅延回路によっ
て行われる。これにより、T/nとTの温度特性が完全
に一致する。そこで、装置の温度変化によって遅延回路
における遅延時間が微妙に変化したとしても、或る測定
周期における遅延時間((n−1)×T/n)と次の測
定までの測定周期Tとの差が常に(T/n)を保ち、一
連のサンプリングデータの連続性がいつでも確保され
る。
【0025】したがって、超音波測定の合間に遅延時間
の微調整を行う必要がなくなり、再調整なしで長時間超
音波測定を継続しても、測定結果の連続性という精度上
の要請を満たすことができる。その結果、この発明の超
音波測定装置は、保守性にも優れたシーケンシャルな等
価サンプリング方式でのA/D変換処理を継続的に高い
精度で行うことができる。
【0026】
【実施例】以下、この発明の超音波測定装置の一実施例
について図1のブロック図を参照して説明する。図1
は、図3と同様な構成要素を同一の符号で示している。
そこで、これらの説明は割愛する。また、P.SYNC
発生回路10や画像処理装置6は、図3と同様であるの
で、図1では、その部分を省略している。図中、400
は遅延回路であり、500は遅延時間制御回路である。
遅延回路400は、遅延時間の選択可能な遅延回路であ
ってしかも発振回路を兼ねるものであり、遅延時間制御
回路500は、遅延回路400に対する遅延時間の切換
え制御を行って信号P.SYNCに対するサンプリング
クロックDの遅延時間とサンプリングクロックDの発振
周期とを定めるものである。
【0027】なお、遅延時間選択データ出力回路3は、
図3における遅延時間切換制御回路3と全く同じ構成で
あり同じ遅延時間選択データC’を生成するので同じ回
路名称で呼ぶことも考えられるが、後段の回路が変わっ
てその出力が直ちに遅延時間切換制御に用いられるもの
ではなくなり、しかも従来の名称のままでは後段の回路
と紛らわしいので、その名称だけを変更した。
【0028】この実施例が従来例と相違するのは、ウイ
ンドウパルス発生回路20からのサンプリングウインド
ウパルスWと遅延時間選択データ出力回路3からの遅延
時間選択データC’とを受けこれらの信号からA/D変
換回路5へのサンプリングクロックDを発生する回路
が、従来は遅延時間選択遅延回路40と発振回路41と
からなる回路であったのに対し、この実施例では遅延回
路400と遅延時間制御回路500とからなる回路にな
っていることである。そこで、以下、この相違点を中心
に説明する。
【0029】遅延回路400は、従来と同様の遅延線4
0aとスイッチ回路40bを中心にして構成される。す
なわち遅延線40aは、入力信号をT/n=0.4ns
の時間を単位として順に遅延させた125個(n個)以
上の信号を、並列に発生する遅延素子であり、また、ス
イッチ回路40bは、これらの信号群の中から、遅延時
間選択データCbに対応する信号を選択し、これを遅延
回路400の出力信号XDとして出力するものである。
【0030】ただし、サンプリングウインドウパルスW
と出力信号XDとがNANDゲート401の入力とされ
このNANDゲート401の出力が遅延線40aの入力
信号とされる点、スイッチ回路40bに与えられる遅延
時間選択データが遅延時間選択データC’でなくて遅延
時間制御回路500からの遅延時間選択データCbであ
る点で、従来と異なる。これにより、サンプリングウイ
ンドウパルスWの開始端を遅延させるばかりでなく、サ
ンプリングウインドウパルスWを受けている間は発振し
得るように改められている。この改良の結果、1つの遅
延線によって最初の遅延時間とその後の変換周期とが定
められる。なお、その遅延時間と発振周期は次の遅延時
間制御回路500によって制御される。
【0031】遅延時間制御回路500は、遅延回路40
0のスイッチ回路40bに与えられる遅延時間選択デー
タCbを発生する回路である。この遅延時間選択データ
Cbの値により、遅延回路400で0.4nsの時間を
単位とする遅延時間の選択がなされる。すなわち、遅延
時間制御回路500は遅延回路400における遅延時間
を制御する。この回路は、以下のスイッチ回路510,
セレクタ502,フリップフロップ503を中心として
構成される。
【0032】スイッチ回路510は、i=63に相当す
る値の遅延時間選択データCaを発生するように設定さ
れ、この遅延時間選択データCaをセレクタ502に送
出する。i=63という値は、n=125であることに
基づいて(i−1)×T/nが(T/2)に等しくなる
ように、つまり遅延回路400における遅延時間が(T
/2)すなわち変換周期Tの半分(25ns)になるよ
うに決められた値である。これに相当する値は、ゲート
401や配線上の伝搬遅延時間等による遅延をも加味し
て決められる。なお、遅延時間選択データCaのビット
数は、遅延時間選択データC’と同じ7ビットあればよ
い。
【0033】セレクタ502は、遅延時間選択データ
C’と遅延時間選択データCaを入力し、これらの何れ
か一方をフリップフロップ503の出力Qに応じて遅延
時間選択データCbとして遅延回路400のスイッチ回
路40bに送出する。具体的には、フリップフロップ5
03の出力Qが“0”のときには遅延時間選択データ
C’(これは(i−1)×T/nの遅延時間を選択す
る)を遅延時間選択データCbとし、フリップフロップ
503の出力Qが“1”のときには遅延時間選択データ
Ca(これはTの遅延時間を選択する)を遅延時間選択
データCbとして出力する。
【0034】フリップフロップ503は、サンプリング
ウインドウパルスWを負論理のクリア入力CLRとして
受けサンプリングウインドウパルスWが出力されていな
いときには値が初期値“0”にクリアされている。ま
た、データ入力Dに“1”を受け且つクロック入力CK
として遅延回路400の出力信号XDの反転信号すなわ
ちサンプリングクロックDを受ける。これにより、サン
プリングクロックDの最初の立上がりエッジで値が
“1”にセットされる。
【0035】そこで、フリップフロップ503の出力Q
を制御入力Sとして受けるセレクタ502は、サンプリ
ングウインドウパルスWの開始後サンプリングクロック
Dの開始までは遅延時間選択データC’を出力し、サン
プリングクロックDの開始後サンプリングウインドウパ
ルスWの終了までは遅延時間選択データCaを出力す
る。これにより、遅延回路400における遅延時間は、
サンプリングウインドウパルスWの開始後サンプリング
クロックDの開始までは(i−1)×T/nの遅延時間
となり、サンプリングクロックDの開始後サンプリング
ウインドウパルスWの終了までは(T/2)の遅延時間
となり、パルス幅がT/2で周期がTのパルスが生成さ
れる。
【0036】そこで、サンプリングウインドウパルスW
から(i−1)×T/nだけ遅延して始まる周期Tのサ
ンプリングクロックDが生成され、A/D変換回路5に
送出される。そして、サンプリングクロックDを受け
て、A/D変換回路5がエコー受信信号RFをサンプリ
ングし、画像処理装置6がA/D変換回路5からのデー
タを受けてエコー受信信号RFの時系列に対応させたデ
ータとする。
【0037】このような構成の超音波測定装置のA/D
変換処理動作におけるサンプリングクロックの発生動作
について説明する。なお、A/D変換処理動作全体につ
いては従来例で説明したので再度の説明は割愛する。先
ず、測定周期である1ms周期すなわち1KHzの信号
P.SYNCが、等価サンプリングのために125回
(n回)繰り返し発せられる。そして、その125回の
各測定周期ごとに信号P.SYNCに同期して1kHz
即ち1ms周期のサンプリングウインドウパルスWが生
成される(図2(a)参照)。なお、図2は、i番目の
測定周期における波形例を示している。
【0038】サンプリングウインドウパルスWの開始時
点では、未だフリップフロップ503の出力Qが“0”
であることから(図2(b)参照)、遅延回路400に
おける遅延時間は遅延時間選択データC’に従って(i
−1)×0.4nsの時間である(図2(d)参照)。
そこで、サンプリングウインドウパルスWの開始端から
(i−1)×0.4ns後に、遅延回路400の出力信
号XDが立下がる(図2(c)参照)。この出力信号X
Dの反転信号がサンプリングクロックDとされる。その
結果、i番目の測定周期においては、基準のタイミング
から(i−1)×0.4nsずれたタイミングでA/D
変換が開始される。
【0039】信号XDが立下がると、これを受けてフリ
ップフロップ503の出力Qが“1”となり(図2
(b)参照)、遅延回路400における遅延時間は遅延
時間選択データCaに従って25nsの時間である(図
2(d)参照)。そこで、出力信号XDの立下がりから
25ns後に出力信号XDが立上がる(図2(c)参
照)。この立下がりと立上がりがゲート401を介する
ループと遅延によって繰り替えされて、50ns周期の
出力信号XDが生成される(図2(c)参照)。この出
力信号XDの反転信号がサンプリングクロックDとさ
れ、変換周期50nsでA/D変換が繰り替し行われ
る。
【0040】測定周期の終了に対応してサンプリングウ
インドウパルスWが終了すると、ゲート401の出力が
“H”に固定されて出力信号XDの値が遅延時間経過後
に初期状態の値“H”に戻る。また、フリップフロップ
503の出力Qは“0”となり、遅延回路400におけ
る遅延時間も遅延時間選択データC’に従う状態に戻
る。そして、遅延時間選択データC’の値が“+1”さ
れて進められた後、次の信号P.SYNCのパルスが発
生し、次の測定周期におけるサンプリングクロックの発
生が行われる。
【0041】このようにして発生されたサンプリングク
ロックDに従って20MHzの変換周波数のA/D変換
回路を用いて125回測定を繰り返すという一連の測定
が行われる。この測定により、その後で画像処理装置6
が測定結果を画面等に表示するときには、あたかも2.
5GHzの測定を行った場合と等価なデータが得られて
いる。しかも、この2.5GHz相当の測定を行う各回
路の動作周波数が、A/D変換回路に限らず他の回路で
も20MHz以下でよいことは、各構成要素についての
既述の説明から明白である。なお、図2における波形例
の周期やパルス数は図化の都合上簡略化されており、2
0MHzや1KHzという周波数とは必ずしも対応して
はいない。
【0042】以上、説明の簡明化のため、具体的に20
MHzのA/D変換回路による等価サンプリング方式で
2.5GHzのサンプリング周波数相当のサンプリング
が可能であることを詳述してきたが、これに対し、測定
回数の125回をn回に、変換周期の50nsをTに、
サンプリング周波数の逆数である単位遅延時間0.4n
sをT/nに置き換えれば、以上の説明はそのまま一般
化できる。なお、サンプリングクロック等の信号の波形
は、必ずしも矩形波に限定されるものではなく、波形が
安定したものであればよく、例えば正弦波状のものであ
ってもよい。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、この
発明の構成の超音波測定装置では、シーケンシャルデジ
タル化A/D変換処理方式におけるサンプリングクロッ
クを発生する回路が、遅延時間の切換えが可能であり且
つ自己の出力信号の反転信号を入力して発振する遅延回
路と、測定周期の開始タイミングとその後とで遅延回路
における遅延時間を切換える制御を行う遅延時間制御回
路と、を備えてサンプリングクロックを発生する。これ
により、1つの遅延素子によって最初の遅延時間とその
後の変換周期とが共に定められ、温度変化に対してこれ
らの時間が同一比率で変動するので、温度変化があって
もサンプリングデータの連続性が維持される。したがっ
て、保守性にも優れたシーケンシャルな等価サンプリン
グ方式でのA/D変換処理を継続的に高い精度で行うこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の超音波測定装置の一実施例
について、その主要部のブロック図である。
【図2】図2は、その装置の回路動作を説明するための
信号波形の例である。
【図3】図3は、従来の超音波測定装置のブロック図で
ある。
【図4】図4は、その遅延時間選択遅延回路と発振回路
の詳細なブロック図である。
【図5】図5は、従来の装置の回路動作を説明するため
の信号波形の例である。
【図6】図6は、シーケンシャルな等価サンプリングの
原理の説明図である。
【符号の説明】
3 遅延時間切換制御回路,遅延時間選択データ出力回
路 5 A/D変換回路 6 画像処理回路 10 P.SYNC発生回路 20 ウインドウパルス発生回路 40 遅延時間選択遅延回路 40a 遅延線 40b スイッチ回路 41 発振回路 41a ディレイ素子 41b NANDゲート 400 遅延回路 401 NANDゲート 500 遅延時間制御回路 501 スイッチ回路 502 セレクタ 503 フリップフロップ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の測定周期で得られる超音波のエコー
    受信信号をデジタル値に変換して測定値表示処理等の所
    定の処理をする超音波測定装置において、 所定の変換周期を有するサンプリングタイミング信号を
    前記測定周期ごとに受けて前記エコー受信信号をA/D
    変換器で前記デジタル値にA/D変換するA/D変換回
    路と、前記A/D変換回路によってA/D変換された前
    記デジタル値を受けて前記エコー受信信号の時系列に対
    応させたデータとしてデータ処理をするデータ処理回路
    と、サンプリングの基準となるタイミング及び幅を有す
    るサンプリングウインドウ信号を前記測定周期に同期し
    て発生するウインドウ信号発生回路と、前記測定周期を
    重ねた回数に応じたカウント値等のデータ値を出力する
    出力回路と、T/nの時間(ただし、Tは前記変換周
    期,nは2以上の整数)を単位として遅延時間の切換え
    が可能であり前記サンプリングウインドウ信号を入力し
    この信号を受けているときに自己の出力信号の反転信号
    の値を入力することにより発振回路として動作する遅延
    回路と、前記測定周期の開始タイミングでは(i−1)
    ×T/nだけ(ただし、iは、測定周期を重ねた回数)
    前記サンプリングウインドウ信号の開始タイミングを遅
    延させたタイミングで前記遅延回路がその出力信号の発
    生を開始するように前記出力回路の出力信号に従って前
    記遅延回路に対する遅延時間の切換え制御を行い前記遅
    延回路がその出力信号の発生を開始した後は前記遅延回
    路における発振周期がTになるように前記遅延回路に対
    する遅延時間の切換え制御を行う遅延時間制御回路と、
    を備え、前記遅延回路の出力信号又はその反転信号が前
    記サンプリングタイミング信号とされることを特徴とす
    る超音波測定装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013190392A (ja) * 2012-03-15 2013-09-26 Toshiba Corp 厚さ測定装置および厚さ測定方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013190392A (ja) * 2012-03-15 2013-09-26 Toshiba Corp 厚さ測定装置および厚さ測定方法

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