JP3058868U - コード処理用フックの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コードを引っ掛けた状態でコードを引っ張り
たりしても、折れたり変形したりすることがなく、強度
が強く、コードを安定した状態で保持することができる
コード処理用フックの構造を提供する。 【解決手段】 フック本体５、５が筒状体からなり、こ
のフック本体５、５の基部側に、コード３を引っ掛ける
ための切り込み６を形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、電気機器の背面等に外向きに突設されてコードを引っ掛けて処理す るために用いられるコード処理用フックの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、テレビ型ビデオ等の電気機器の背面に設けられ、ＡＣコードを引っ掛け て処理するフックとしては、例えば、図３に示すように、機器本体１の背面の上 下部分に、側面視略Ｌ字形のリブ形状のフック２、２を突設し、このフック２、 ２にＡＣコード３を引っ掛けるようにしている。 ところが、フック２、２が側面視略Ｌ字形のリブ形状であるために、ＡＣコー ド３を引っ張ったりした場合等に折れやすいという問題があった。

【０００３】 また、図４に示すように、側面視略Ｌ字形のリブ形状のフック２、２の水平部 と垂直部との間に補強リブ４、４を設けたものもあるが、これにおいては、横方 向の力に弱く、ＡＣコード３を掛けて横方向に引っ張れば、折れたり変形したり するという問題があった。

【０００４】 また、特開平９−２８０４８２号公報には、コードを結束するための結束用具 が記載されている。 これは、図５に示すように、結束用具１０の上下に複数の凹状のコード保持部 １１を設け、このコード保持部１１にコード１２を、互いの放熱の妨げにならな い程度の間隔で隣同士にはめられるようにしたものである。

【０００５】 ところが、これにおいては、コード１２のコード保持部１１から左右に突出し た部分１２ａが、フリーな状態にあるために、この部分１２ａが自重で垂れ下が り虞があって、コード１２を正常な巻設状態に保持することができないという問 題があった。 更に、この結束用具は、図５に示すように、細長い形状であるために、その中 間部から折れたり変形したりするという問題があった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記従来の問題を解消し、コードを引っ掛けてこのコードを引っ張 ったりしても、折れたり変形したりすることがなく、強度が強く、コードを安定 した状態で保持することができるコード処理用フックの構造を提供することを目 的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、請求項１に記載の考案は、フック本体が筒状体か らなり、このフック本体の基部側に、コードを引っ掛けるための切り込みを形成 したことを特徴としている。 請求項２に記載の考案は、前記フック本体が円筒形状に形成されていることを 特徴としている。

【０００８】 請求項３に記載の考案は、前記フック本体が角筒形状に形成されていることを 特徴としている。 請求項４に記載の考案は、前記フック本体の先端側に向けて前記切り込みから 内向きに切り込む凹状切り込みを形成したことを特徴としている。

【０００９】 請求項５に記載の考案は、前記フック本体が基部側から先端側に向けて先細り 状になるテーパー形状に形成されていることを特徴としている。 請求項６に記載の考案は、 前記フック本体の先端部が有底筒形状に形成され ていることを特徴としている。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係るコード処理用フックの構造の実施の形態について、図を参 照しつつ説明する。 図１は本考案の第１実施形態のコード処理用フックの構造を示す斜視図である 。尚、上記従来例と同一部材、同一箇所には同一符号を付して説明する。

【００１１】 この第１実施実施形態のコード処理用フックの構造は、図１に示すように、テ レビ型ビデオ等の電気機器の機器本体１の背面に突設され、互いに対向する上下 一対のフック本体５、５が有底円筒形状に形成されており、このフック本体５、 ５の基部側に、コード３を引っ掛けるための切り込み６がそれぞれ形成されてい る。 更に、フック本体５、５の先端側に向けて切り込み６から内向きに切り込む凹 状切り込み７がそれぞれ形成されており、しかも、フック本体５、５は、基部側 から先端側に向けて先細り状になるテーパー形状に形成されている。

【００１２】 この第１実施形態のコード処理用フックの構造によれば、フック本体５、５が 有底円筒形状に形成されており、その基部側にコード３を引っ掛けるための切り 込み６がそれぞれ形成されているので、この切り込み６にコード３を引っ掛けて てこのコード３を引っ張ったりしても、フック本体５、５の強度が強くてフック 本体５、５が折れたり変形することがなく、コード３を安定した状態で保持でき る。 また、フック本体５、５の先端側に向けて切り込み６から内向きに切り込む凹 状切り込み７がそれぞれ形成されているので、この凹状切り込み７にコード３を 入り込ませると、コード３が不用意に外れることがない。

【００１３】 しかも、フック本体５、５が、基部側から先端側に向けて先細り状になるテー パー形状に形成されているので、成型時における金型の凸部とこれに対応する凹 部が先細り状のものを使用できるので、成型が完了したときに、この金型の凸部 を抜きやすくて、成型を行い易いという利点がある。 更に、このフック本体５、５が有底円筒形状に形成されているので、強度が強 いとともに、成型時に雄金型と雌金型とがフック本体５、５の先端部分で接触す ることがないので、成型が行い易いという利点がある。

【００１４】 図２は第２実施形態のコード処理用フックの構造を示す斜視図である。 この第２実施形態のコード処理用フックは、図２に示すように、フック本体５ Ａ、５Ａが有底四角筒形状に形成されており、このフック本体５Ａ、５Ａの基部 側に、コードを引っ掛けるための切り込み６Ａがそれぞれ形成されている。 更に、フック本体５Ａ、５Ａの先端側に向けて切り込み６Ａから内向きに切り 込む凹状切り込み７Ａを形成している。 また、このフック本体５Ａ、５Ａが基部側から先端側に向けて先細り状になる テーパー形状に形成されている。

【００１５】 この第２実施形態のコード処理用フックの構造は、フック本体５Ａ、５Ａが有 底四角筒形状に形成されているので、コード３を引っ掛け易く、しかも、強度が 強くて折れたり変形したりすることがなくて、コード３を安定して保持できる。 尚、上記各実施形態では、フック本体が有底であるものについて説明したが、 これに限らず、先端部が貫通した形状のものでもよいことは勿論である。 また、フック本体は、円筒形状や四角筒形状に限らず、他の筒形状のものであ ってもよい。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、請求項１に記載の考案によれば、フック本体が筒状体か らなり、このフック本体の基部側にコードを引っ掛けるための切り込みを形成し たものであるので、このフック本体にコードを引っ掛けた状態で、コードを引っ 張りたりしても、強度が強いのでこのフック本体が折れたり変形したりすること がなく、コードを安定した状態で保持できる。 請求項２に記載の考案によれば、フック本体が円筒形状に形成されているので 、外観が良く、しかも、強度が強く、コードを安定した状態で保持できる。

【００１７】 請求項３に記載の考案によれば、フック本体が角筒形状に形成されているので 、外観が良く、しかも、強度が強く、コードを安定した状態で引っ掛けて保持す ることができる。 請求項４に記載の考案によれば、フック本体に設けた切り込みから先端側に向 けて内向きに切り込む凹状切り込みを形成したので、コードをこの凹状切り込み に入り込ませるとコードが不用意に外れることがなく、コードを安定した状態で 保持できる。

【００１８】 請求項５に記載の考案によれば、フック本体が、基部側から先端側に向けて先 細り状になるテーパー形状に形成されているので、成型時における金型の凸部と これに対応する凹部が先細り状のものを使用できるので、成型が完了したときに 、この金型の凸部を抜きやすくて、成型を行い易いという利点がある。 請求項６に記載の考案によれば、フック本体が有底筒形状に形成されているの で、強度が強いとともに、成型時に雄金型と雌金型とがフック本体の先端部分で 接触することがないので、成型が行い易いという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施形態のコード処理用フックの
構造を示す斜視図である。

【図２】第２実施形態のコード処理用フックの構造を示
す斜視図である。

【図３】従来の第１例のコード処理用フックの構造を示
す斜視図である。

【図４】従来の第２例のコード処理用フックの構造を示
す斜視図である。

【図５】従来のコード処理用の結束用具の斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 機器本体 ３ コード ５ フック本体 ６ 切り込み ７ 凹状切り込み ５Ａ フック本体 ６Ａ 切り込み ７Ａ 凹状切り込み

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フック本体が筒状体からなり、このフッ
   ク本体の基部側に、コードを引っ掛けるための切り込み
   を形成したことを特徴とするコード処理用フックの構
   造。
2. 【請求項２】 前記フック本体が円筒形状に形成されて
   いることを特徴とする請求項１に記載のコード処理用フ
   ックの構造。
3. 【請求項３】 前記フック本体が角筒形状に形成されて
   いることを特徴とする請求項１に記載のコード処理用フ
   ックの構造。
4. 【請求項４】 前記フック本体の先端側に向けて前記切
   り込みから内向きに切り込む凹状切り込みを形成したこ
   とを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載のコー
   ド処理用フックの構造。
5. 【請求項５】 前記フック本体が基部側から先端側に向
   けて先細り状になるテーパー形状に形成されていること
   を特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載のコード
   処理用フックの構造。
6. 【請求項６】 前記フック本体の先端部が有底筒形状に
   形成されていることを特徴とする請求項１乃至５のいず
   れかに記載のコード処理用フックの構造。