JP3058761U - Ｘ線利用によるペットボトルキャップの締付検査機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属、又は樹脂のキャップが、樹脂ボトルに
密着して接合されているかを検査判別する。 【解決手段】 製造ライン上でＸ線で透過画像を作り、
各部の寸法を計測し、許容値以外のボトルを排除する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、Ｘ線利用技術と画像処理技術分野に属し、更に製品検査ロボット分 野に属する。

【０００２】

【従来の技術】

ビン及び缶の検査機の流用が主流であり、可視光でキャップの水平度による傾 きを検査したり、キャップの天面の高さを測り締め具合を判断している。又、内 圧を計り漏れ具合を検出する方法等がある。 これらは全て間接的計測で、実際にキャップの漏れがあるかないかを直接計測 する方法ではなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

最近ペットボトルの不良品、又はいたずら等が出始めており、流通での検査が 厳しくなっている。そこでキャップの締め付について下記の点を検出したいので ある。 （１）キャップが完全に所定の位置まで締められているか。 （２）傾いて締められていないか。 （３）締め付後戻されていないか。 （４）キャップの天面が水平に作られているか。 （５）ボトルの天面が水平に作られているか。 （６）キャップが締め過ぎていないか。 以上の点の原因を解決したい。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】

上記課題を解決する為に図１の如く、Ｘ線発生器のあとにキャップ部を適当 な倍率で写る様配置し、イメージインテンシファイヤーを通してカメラで撮 像する。キャップ部の透過画像は図２の如く、キャップ、ダンパー材、ボト ルの口、ブリッジと云う具合に撮像される。

【０００５】 キャップがしっかり締まっているかどうかは、図３のキャップ、ボトルの隙 間検査範囲▲ａ▼に隙間があるかどうかで判別できる。

【０００６】 キャップが傾斜して締まっていると、▲ａ▼の左右で差が出米る。その上、 図４のネジ山のかみ合わせ▲ｂ▼は正常に締まっているが、反対側は図５のネジ 山のかみ合わせ▲ｂ▼’の様に山谷のかみ合わせ位置がずれる。

【０００７】 キャップの締めが戻されていると図５の▲ｂ▼’の如く、ネジ山のかみ合わせ がずれる。その上、図３の▲ａ▼の隙間が左右に出来る。

【０００８】 キャップの天面が水平でない場合も▲ａ▼の隙間に左右の差が出来、その上、 ６図の▲ｂ▼は正しい位置だが、同図▲ｂ▼’は逆位置となり正常に締まらない 。又、逆にボトルの天面が水平でない場合も図７の如く、▲ｂ▼は正常でも▲ｂ ▼’がズレを起こし、正常に締まらない。

【０００９】 キャップの締め過ぎになっていると、図８の如く、締め過ぎによるブリッジ切 れで盛り上がったキャップ検出位置▲ｃ▼がふくらみブリッジが切れる。

【００１０】 以上の如く、透過面の画像から良品、不良品の原因別検査が出来る。

【考案の実施の形態】

【００１１】 本考案を実施する場所は、ペットボトルに充填する業者のケースに詰める前に 設置すれば工場側の最終検査が出来、不良品はこの時点で排出する。 図９で説明すれば、ボトルが空の状態で充填機に入って来る。ここへボトル 内容液▲１４▼例えば水、コーヒー、果汁等が入る。この後、キャップ締機に 入り、キャップを締め、そこを出てラベル貼付機▲１０▼でラベルを貼り、次に 本案のキャップ締検査装置▲１１▼で検査し、不良品は不良品排除機▲１３▼で 排除する。その後ケースに収容し、流通系へ送られる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は従来の可視光外観検査よりも確実に密着度合いが検査出来るので、次 の点で効果がある。

【００１３】 キャップより内容液が漏れると言う事は、空気の流通がある事で雑菌繁殖の原 因となる。空気が遮断されれば雑菌の影響はおさえられる。特に内容液が水の場 合効果が大きい。

【００１４】 流通輸送で内容液漏れの発生を防ぐ効果がある。

【００１５】 工場出荷状態が完全チェック出来るので、その後の販売店でのいたずらに対し ても原因分析が容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】キャップ部透過の機器配置図である。

【図２】ボトル．キャップ部のＸ線透過内容説明図であ
る。

【図３】キャップ締め具合検出部説明図である。

【図４】正常に締まっているネジ接触部の拡大説明図で
ある。

【図５】戻した場合のネジ接触部の拡大説明図である。

【図６】キャップ天面に傾斜がある場合の説明図であ
る。

【図７】ボトル天面に傾斜がある場合の説明図である。

【図８】キャップ締め過ぎの場合の説明図である。

【図９】本案を実施した場合の関係機器配置図である。

【符号の説明】 キャップ ダンパー材 ボトル ブリッジ Ｘ線発生器 イメージインテンシファイヤー（ＩＩチュー
ブ） カメラ 充填機（フィラー） キャップ締機（キャッパー） ▲１０▼ ラベル貼付機（ラベラー） ▲１１▼ 本案のキャップ締検査装置 ▲１２▼ ケース入れ機（ケーサー） ▲１３▼ 不良品排除機 ▲１４▼ ボトル内溶液 ▲１５▼ 各判別部 ▲ａ▼ キャップ、ボトルの隙間検査範囲 ▲ｂ▼▲ｂ▼’ネジ山のかみ合わせ ▲ｃ▼ 締め過ぎによるブリッジ切れで盛り上が
ったキャップ検出位置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｇ０１Ｎ 23/04 Ｇ０１Ｎ 23/04

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンベアー上を流れるペットボトルのキ
   ャップ部にＸ線を照射し、断面画像の上部の隙間を計測
   する手段。更にネジ部の片寄りを判別する手段。及びキ
   ャップ下部の外側ふくらみを計測する手段。以上の構成
   からなるＸ線利用によるペットボトルキャップの締付検
   査機。