JP3058558B2 - 液晶パネル及びその製造方法 - Google Patents

液晶パネル及びその製造方法

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JP3058558B2 JP6108713A JP10871394A JP3058558B2 JP 3058558 B2 JP3058558 B2 JP 3058558B2 JP 6108713 A JP6108713 A JP 6108713A JP 10871394 A JP10871394 A JP 10871394A JP 3058558 B2 JP3058558 B2 JP 3058558B2
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一生 井上
強 上村
健次 中尾
潤二 中島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示装置や光シャッ
ター等に利用される液晶パネル及びその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】液晶パネルは薄型及び軽量で、かつ低電
圧駆動が可能であるため、腕時計、電子卓上計算機、パ
ーソナルコンピューター、パーソナルワードプロセッサ
ー等の表示装置として利用されている。しかし現在使用
されているTN(ツイスティッドネマティック)型液晶
パネルやSTN(スーパーツイスティッドネマティッ
ク)型液晶パネルは偏光板を必要とするため透過率が悪
く、また耐光性が低い。これに対し、高分子分散型液晶
(PDLC)パネルは偏光板が不要なため、前記のよう
な欠点はない。
【0003】高分子分散型液晶パネルは、一対の電極付
きガラス基板間に、樹脂マトリクス中に液晶が分散保持
されたもの、又は液晶中に樹脂マトリクスが粒子状又は
ネットワーク状に存在しているものを配置して構成され
ている。高分子分散型液晶パネルの動作原理を図3を用
いて説明する。図3(a)に示すように、高分子分散型
液晶パネルに電圧を印加していない場合、液晶分子がラ
ンダムな方向を向いているため、樹脂と液晶の屈折率に
差が生じ、光は散乱される。一方、図3(b)に示すよ
うに、高分子分散型液晶パネルに電圧を印加すると、液
晶分子が電界の方向に配列し、液晶と樹脂の屈折率が一
致するため、光が透過する。すなわち、高分子分散型液
晶パネルは、液晶分子の配向の違いによる光の散乱・透
過現象を利用したものである。
【0004】次に、上記従来の高分子分散型液晶パネル
の製造方法について説明する。まず、一対のガラス基板
にそれぞれ透明電極(ITO)を形成し、これを洗浄し
た後、一方のガラス基板上にスペーサーを散布し、他方
のガラス基板の縁部にシール樹脂を印刷する。その後、
これら両方の基板を貼り合わせ、加熱することによりシ
ール樹脂を硬化させる。その後、この一対のガラス基板
間に、液晶とモノマー又はポリマーや重合開始剤等を注
入し、光照射又は熱を加え、液晶と樹脂を相分離させる
と同時に樹脂を硬化・重合させる。さらにその後、注入
口を封口することにより完成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、従来のパネル
では、非画素部分に金属層、例えば遮光のためのCr層
や、能動素子であるTFT(Thin-Film Transistor)の
ソース電極としてのAl層等が形成されている。樹脂を
相分離するために加熱又は光照射を行うと、金属層が形
成されている非画素部分の温度が画素部分の温度よりも
高くなり、非画素部分の過冷却度が画素部分の過冷却度
よりも小さくなる。液晶小滴の大きさは過冷却度によっ
て決定され、過冷却度の大きい方が液晶小滴が小さくな
る。そのため、非画素部分の液晶小滴は画素部分の液晶
小滴に比べて大きくなる。非画素部分の液晶小滴が画素
部分の液晶小滴よりも大きくなると、図4に示すよう
に、非画素部分の影響が画素部分にも及び、画素部分の
端部の液晶小滴が大きくなり、画素内で散乱が不均一に
なってしまうという問題点があった。
【0006】本発明は上記従来例の問題点を解消し、非
画素部分の散乱を画素部分と同等もしくはそれ以下と
し、均一で良好な表示の液晶パネルの製造方法を得るこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の液晶パネ
ルの製造方法は、非画素部分に金属層が形成された一対
の電極付き基板間に樹脂マトリクス中に液晶が分散保持
された液晶樹脂複合体の形成材料又は液晶中に樹脂マト
リクスが粒子状又はネットワーク状に存在している液晶
樹脂複合体の形成材料を配置し、光照射又は加熱により
前記液晶と前記樹脂の相分離を行う工程を含み、画素部
分を加熱して前記画素部分の温度を前記非画素部分の温
度よりも高くすることにより液晶パネル内の温度を部分
的に変化させた状態で前記光照射又は加熱を行い、温度
の変化に応じて散乱特性を少なくとも画素部分と非画素
部分とで変化させるように構成されている。本発明の第
2の液晶パネルの製造方法は、非画素部分に金属層が形
成された一対の電極付き基板間に樹脂マトリクス中に液
晶が分散保持された液晶樹脂複合体の形成材料又は液晶
中に樹脂マトリクスが粒子状又はネットワーク状に存在
している液晶樹脂複合体の形成材料を配置し、光照射又
は加熱により前記液晶と前記樹脂の相分離を行う工程を
含み、画素部分を加熱して前記画素部分の温度を前記非
画素部分の温度よりも高くすることにより液晶パネル内
の温度を部分的に変化させた状態で前記光照射又は加熱
を行い、温度の変化に応じて前記非画素部分の液晶小滴
の大きさを前記画素部分の液晶小滴の大きさと略同等も
しくはそれ以下とするように構成されている。また、本
発明の第3の製造方法は、非画素部分に金属層が形成さ
れた一対の電極付き基板間に樹脂マトリクス中に液晶が
分散保持された液晶樹脂複合体の形成材料又は液晶中に
樹脂マトリクスが粒子状又はネットワーク状に存在して
いる液晶樹脂複合体の形成材料を配置し、光照射又は加
熱により前記液晶と前記樹脂の相分離を行う工程を含
み、非画素部分を冷却して前記非画素部分の温度を画素
部分の温度よりも低くすることにより液晶パネル内の温
度を部分的に変化させた状態で前記光照射又は加熱を行
い、温度の変化に応じて散乱特性を少なくとも前記画素
部分と前記非画素部分とで変化させるように構成されて
いる。また、本発明の第4の製造方法は、非画素部分に
金属層が形成された一対の電極付き基板間に樹脂マトリ
クス中に液晶が分散保持された液晶樹脂複合体の形成
料又は液晶中に樹脂マトリクスが粒子状又はネットワー
ク状に存在している液晶樹脂複合体の形成材料を配置
し、光照射又は加熱により前記液晶と前記樹脂の相分離
を行う工程を含み、非画素部分を冷却して前記非画素部
分の温度を画素部分の温度よりも低くすることにより液
晶パネル内の温度を部分的に変化させた状態で前記光照
射又は加熱を行い、温度の変化に応じて前記非画素部分
の液晶小滴の大きさを前記画素部分の液晶小滴の大きさ
と略同等もしくはそれ以下とするように構成されてい
る。
【0008】本発明の第5の製造方法は、非画素部分に
金属層が形成された一対の電極付き基板間に樹脂マトリ
クス中に液晶が分散保持された液晶樹脂複合体の形成材
料又は液晶中に樹脂マトリクスが粒子状又はネットワー
ク状に存在している液晶樹脂複合体の形成材料を配置
し、光照射又は加熱により前記液晶と前記樹脂の相分離
を行う工程を含み、前記光照射又は加熱を開始する時の
液晶パネルの温度を前記光照射又は加熱を開始する前の
前記液晶パネルの温度よりも低くすることにより前記液
晶パネル内の温度を部分的に変化させた状態で前記光照
射又は加熱を行い、温度の変化に応じて散乱特性を少な
くとも画素部分と非画素部分とで変化させるように構成
されている。また、本発明の第6の製造方法は、非画素
部分に金属層が形成された一対の電極付き基板間に樹脂
マトリクス中に液晶が分散保持された液晶樹脂複合体の
形成材料又は液晶中に樹脂マトリクスが粒子状又はネッ
トワーク状に存在している液晶樹脂複合体の形成材料を
配置し、光照射又は加熱により前記液晶と前記樹脂の相
分離を行う工程を含み、前記光照射又は加熱を開始する
時の液晶パネルの温度を前記光照射又は加熱を開始する
前の前記液晶パネルの温度よりも低くすることにより前
記液晶パネル内の温度を部分的に変化させた状態で前記
光照射又は加熱を行い、温度の変化に応じて非画素部分
の液晶小滴の大きさを画素部分の液晶小滴の大きさと略
同等もしくはそれ以下とするように構成されている。
第5および第6の製造方法において、液晶パネルを冷
却しつつ光照射又は加熱を行うことが好ましい。また、
上記第5および第6の製造方法において、あらかじめ加
熱しておいた液晶パネルを室温に放置した状態で光照射
又は加熱を行うことが好ましい。
【0009】
【作用】本発明の液晶パネル及びその製造方法は、過冷
却度の大きい方が液晶小滴が小さくなる点に着目し、非
画素部分の過冷却度が画素部分の過冷却度よりも大きく
なるように制御し、非画素部分の液晶小滴を画素部分の
液晶小滴とほぼ同等もしくはそれ以下にしたものであ
る。すなわち、光照射又は加熱時に液晶パネル内の温度
を部分的に変化させ、画素部分の散乱を非画素部分と略
同等かそれ以下にすることによって、均一で良好な表示
の液晶パネルが得られる。画素部分を直接加熱するか又
は非画素部分を冷却することにより、画素部分の過冷却
度よりも大きい非画素部分の過冷却度が得られる。ま
た、非画素部分に金属膜が設けられている場合、画素部
分よりも熱伝導率等が高い。そのため、液晶パネルを冷
却しつつ光照射又は加熱を行うか、又はあらかじめ加熱
しておいた液晶パネルを室温に放置した状態で光照射又
は加熱を行うことにより、金属膜を含む非画素部分の冷
却速度が早く、画素部分の過冷却度よりも大きい非画素
部分の過冷却度が得られる。
【0010】
【実施例】(第1の実施例) 以下、本発明の液晶パネルの製造方法の好適な第1の実
施例を、図1を参照しながら説明する。図1に示すよう
に、本発明の製造方法により製造される液晶パネルは、
透明電極2を有する第1のガラス基板1と、透明電極か
らなる画素電極7を有する第2のガラス基板8と、第1
のガラス基板1と第2のガラス基板8との間を所定の間
隔に保持するためのスペーサー6と、第1のガラス基板
1と第2のガラス基板8との間を密封するためのシール
樹脂5と、第1のガラス基板1と第2のガラス基板8と
の間に設けられた光硬化型樹脂4と液晶小滴3を含む液
晶樹脂複合体と、第2のガラス基板8上の非画素部分に
形成された薄膜トランジスタ(以下、TFT(Thin-Fil
m Transistor)と称する)等の能動素子10と、第1の
ガラス基板1上の透明電極2の非画素部分に対向する位
置に設けられた遮光層9とを具備している。
【0011】次に、上記液晶パネルの製造方法を説明す
る。第2のガラス基板8上にCrによりゲート電極を形
成し、その上にSiO2によりゲート絶縁膜を形成し
た。その後SiN、アモルファスシリコン、SiNの3
層をプラズマCVDにより成膜した後、パターニングし
て絶縁膜及び半導体層とし、ドーピングさせたアモルフ
ァスシリコンをこの上に形成した。透明導電膜(ITO
膜)により画素電極7を形成した後、Alによりソース
電極及びドレイン電極を形成し、能動素子10としてT
FTを形成した。一方、第1のガラス基板1上に透明導
電膜(ITO膜)2を形成した後、Crにより遮光膜9
を形成した。
【0012】第1及び第2のガラス基板1及び8を洗浄
した後、第1のガラス基板1にスペーサー6として直径
13μmのSiO2粒を散布し、第2のガラス基板8の
縁部にシール樹脂5を印刷し、これら第1及び第2のガ
ラス基板1及び8を貼り合わせ、加熱することによりシ
ール樹脂5を硬化させた。その後、第1及び第2のガラ
ス基板1及び8とシール樹脂5とで構成される空間に液
晶3(後に小滴となる)としてE−7(BDH社製)を
80wt%、光硬化型樹脂(紫外線硬化型樹脂)4とし
てポリエステルアクリレートを1.8wt%と2−エチ
ルヘキシルアクリレートを18wt%、光硬化開始剤と
してダロキュア−1173(メルク社製)を0.2wt
%用いたものの混合物を注入した。この液晶パネルの画
素電極7の部分(以下画素部分と称する)をヒーターで
加熱してその部分の温度を40℃とし、非画素部分(室
温25℃)よりも高温に保ち、液晶パネルに紫外線を5
0mW/cm2で5分間照射して液晶と樹脂を相分離さ
せると同時に樹脂を硬化・重合させた後、注入口を封口
した。また、比較のために、ヒーターで画素部分を加熱
せずに光照射を行い、樹脂を硬化・重合させたパネルも
作製した。
【0013】これらのパネルを顕微鏡で観察したとこ
ろ、液晶パネル内の画素部分の温度を変化させなかった
パネルは、図4に示す従来例と同様に、非画素部分(画
素電極7が設けられていない部分)の液晶小滴(直径約
4.0μm)が画素部分の液晶小滴(直径約2.0μ
m)よりも大きくなっており、大きな液晶小滴(非画素
部分)の影響が小さな液晶小滴(画素部分)にも及ぶた
めに画素の端部で液晶小滴が大きくなっていた。これに
対し、液晶パネル内の画素部分の温度を変化させたパネ
ルは、図2に示すように、非画素部分の液晶小滴(直径
約3.0μm)が画素部分の液晶小滴(直径約5.0μ
m)よりも小さくなっており、画素部分の影響が非画素
部分にまで及ぶが、画素部分は均一となっていた。これ
らの液晶パネルに平行光を照射し、その散乱特性を比較
したところ、液晶パネル内の画素電極7の部分の温度を
変化させなかったパネルにはムラが見られたが、パネル
内の温度を変化させたパネルは均一で良好な表示が観察
された。
【0014】(第2の実施例)上記第1の実施例では、
光照射時に画素部分を加熱したが、第2の実施例では、
代わりに非画素部分を冷却し、非画素部分の温度を10
℃とし、画素部分の温度を室温(25℃)にした状態で
紫外線を照射した。この結果、非画素部分の液晶小滴
(直径約0.5μm)が画素部分の液晶小滴(直径約
2.0μm)よりも小さくなり、画素部分では均一な液
晶小滴が観察された。
【0015】(第3の実施例)上記第1の実施例と同様
の方法で作製した能動素子10の形成された第2のガラ
ス基板8と遮光膜9が形成された第1のガラス基板1と
を洗浄した後、第1のガラス基板1にスペーサー6とし
て直径13μmのSiO2粒を散布し、第2のガラス基
板8の縁部にシール樹脂5を印刷し、これら第1及び第
2のガラス基板1及び8を貼り合わせ、加熱することに
よりシール樹脂5を硬化させた。その後、第1及び第2
のガラス基板1及び8とシール樹脂5とで構成される空
間に液晶3(後に小滴となる)としてE−7(BDH社
製)を80wt%、光硬化型樹脂(紫外線硬化型樹脂)
4としてポリエステルアクリレートを1.8wt%と2
−エチルヘキシルアクリレートを18wt%、光硬化開
始剤としてダロキュア−1173(メルク社製)を0.
2wt%用いたものの混合物を25℃で注入した。
【0016】この液晶パネルを5℃に保持された恒温槽
にいれ、紫外線を50mW/cm2で5分間照射し、液
晶と樹脂を相分離させると同時に樹脂を硬化・重合させ
た後、注入口を封口した。この場合、遮光膜9等の金属
が形成されている非画素部分の方が先に冷却されるた
め、液晶小滴の拡大が抑制され、非画素部分の液晶小滴
(直径約1.0μm)が画素部分の液晶小滴(直径約
2.0μm)よりも小さくなり、画素部分では均一な液
晶小滴が観察された。
【0017】(第4の実施例)上記第1の実施例と同様
の方法で作製した能動素子10の形成された第2のガラ
ス基板8と遮光膜9形成された第1のガラス基板1を洗
浄した後、第1のガラス基板1にスペーサー6として直
径13μmのSiO2粒を散布し、第2のガラス基板8
の縁部にシール樹脂5を印刷し、第1及び第2のガラス
基板1及び8を貼り合わせ、加熱することによりシール
樹脂5を硬化させた。その後、第1及び第2のガラス基
板1及び8とシール樹脂5とで構成される空間に液晶3
(後に小滴となる)としてE−7(BDH社製)を80
wt%、光硬化型樹脂(紫外線硬化型樹脂)4としてポ
リエステルアクリレートを1.8wt%と2−エチルヘ
キシルアクリレートを18wt%、光硬化開始剤として
ダロキュア−1173(メルク社製)を0.2wt%用
いたものの混合物を注入した。
【0018】このパネルを恒温槽に入れ、50℃で10
分間保持した後取り出し、室温(25℃)で、液晶パネ
ルに紫外線を50mW/cm2で5分間照射し、液晶と
樹脂を相分離させると同時に樹脂を硬化・重合させた
後、注入口を封口した。この場合も、遮光膜9等の金属
が形成されている非画素部分の方が先に冷却されるた
め、液晶小滴の拡大が抑制され、非画素部分の液晶小滴
(直径約1.0μm)が画素部分の液晶小滴(直径約
2.0μm)よりも小さくなり、画素部分では均一な液
晶小滴が観察された。
【0019】なお上記各実施例では、光硬化型樹脂とし
てポリエステルアクリレートと2−エチルヘキシルアク
リレートの混合物を用いたが、2−ヒドロキシエチルア
クリレートやトリメチロールプロパントリアクリレート
等を用いることができる。また、光硬化型樹脂に限ら
ず、熱硬化型樹脂や熱可塑性樹脂等を用い、熱により反
応させてもよい。また液晶に関しても、E−8(BDH
社)やZLI4792(メルク社製)やTL202(メ
ルク社製)等を用いてもよく、重合開始剤もイルガキュ
ア184(チバガイギー社製)やイルガキュア651
(チバガイギー社製)等でもよい。すなわち、本発明は
液晶材料や樹脂材料に限定されない。
【0020】また、上記各実施例では、非画素部分に遮
光膜9等の金属が形成されていることを例として用いた
が、TFT等の能動素子10を形成する金属(例えばソ
ース電極として用いられるAl等)に関しても同様のこ
とがいえる。また、光照射を2回行うことにより液晶小
滴の粒径を変化させる方法も提案されている(特開平3
−278024、特開平5−203931)が、本発明
はパネル内の温度を変化させ、照射は1回だけですむと
いう点で全く異なるものである。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、過冷却度
の大きい方が液晶小滴が小さくなる点に着目し、非画素
部分の過冷却度が画素部分の過冷却度よりも大きくなる
ように制御したので、非画素部分の液晶小滴を画素部分
の液晶小滴とほぼ同等もしくはそれ以下にすることがで
きる。すなわち、光照射又は加熱時に液晶パネル内の温
度を部分的に変化させ、画素部分の散乱を非画素部分と
略同等かそれ以下にすることにより、均一で良好な表示
の液晶パネルが得られる。また、画素部分を直接加熱す
るか又は非画素部分を冷却することにより、画素部分の
過冷却度よりも大きい非画素部分の過冷却度が得られ、
非画素部分の液晶小滴を画素部分の液晶小滴とほぼ同等
もしくはそれ以下にすることができる。また、非画素部
分に金属膜が設けられている場合、画素部分よりも熱伝
導率等が高いので、液晶パネルを冷却しつつ光照射又は
加熱を行うか、又はあらかじめ加熱しておいた液晶パネ
ルを室温に放置した状態で光照射又は加熱を行うことに
より、金属膜を含む非画素部分の冷却速度が早く、画素
部分の過冷却度よりも大きい非画素部分の過冷却度が得
られる。その結果、非画素部分の液晶小滴を画素部分の
液晶小滴とほぼ同等もしくはそれ以下にすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶パネルの一実施例の構成を示す断
面図
【図2】本発明の第1の実施例における液晶小滴の状態
を示す模式図
【図3】液晶の動作状態を示す模式図
【図4】従来の液晶小滴の状態を示す模式図
【符号の説明】
1:第1のガラス基板 2:透明電極 3:液晶小滴 4:光硬化型樹脂 5:シール樹脂 6:スぺーサー 7:画素電極 8:第2のガラス基板 9:遮光層 10:能動素子
フロントページの続き (72)発明者 中島 潤二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−203931(JP,A) 特開 平5−45625(JP,A) 特開 平3−278024(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1334

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非画素部分に金属層が形成された一対の
    電極付き基板間に樹脂マトリクス中に液晶が分散保持さ
    れた液晶樹脂複合体の形成材料又は液晶中に樹脂マトリ
    クスが粒子状又はネットワーク状に存在している液晶樹
    脂複合体の形成材料を配置し、光照射又は加熱により前
    記液晶と前記樹脂の相分離を行う工程を含み、画素部分
    を加熱して前記画素部分の温度を前記非画素部分の温度
    よりも高くすることにより液晶パネル内の温度を部分的
    に変化させた状態で前記光照射又は加熱を行い、温度の
    変化に応じて散乱特性を少なくとも画素部分と非画素部
    分とで変化させる液晶パネルの製造方法。
  2. 【請求項2】 非画素部分に金属層が形成された一対の
    電極付き基板間に樹脂マトリクス中に液晶が分散保持さ
    れた液晶樹脂複合体の形成材料又は液晶中に樹脂マトリ
    クスが粒子状又はネットワーク状に存在している液晶樹
    脂複合体の形成材料を配置し、光照射又は加熱により前
    記液晶と前記樹脂の相分離を行う工程を含み、画素部分
    を加熱して前記画素部分の温度を前記非画素部分の温度
    よりも高くすることにより液晶パネル内の温度を部分的
    に変化させた状態で前記光照射又は加熱を行い、温度の
    変化に応じて前記非画素部分の液晶小滴の大きさを前記
    画素部分の液晶小滴の大きさと略同等もしくはそれ以下
    とする液晶パネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 非画素部分に金属層が形成された一対の
    電極付き基板間に樹脂マトリクス中に液晶が分散保持さ
    れた液晶樹脂複合体の形成材料又は液晶中に樹脂マトリ
    クスが粒子状又はネットワーク状に存在している液晶樹
    脂複合体の形成材料を配置し、光照射又は加熱により前
    記液晶と前記樹脂の相分離を行う工程を含み、非画素部
    分を冷却して前記非画素部分の温度を画素部分の温度よ
    りも低くすることにより液晶パネル内の温度を部分的に
    変化させた状態で前記光照射又は加熱を行い、温度の変
    化に応じて散乱特性を少なくとも前記画素部分と前記非
    画素部分とで変化させる液晶パネルの製造方法。
  4. 【請求項4】 非画素部分に金属層が形成された一対の
    電極付き基板間に樹脂マトリクス中に液晶が分散保持さ
    れた液晶樹脂複合体の形成材料又は液晶中に樹脂マトリ
    クスが粒子状又はネットワーク状に存在している液晶樹
    脂複合体の形成 材料を配置し、光照射又は加熱により前
    記液晶と前記樹脂の相分離を行う工程を含み、非画素部
    分を冷却して前記非画素部分の温度を画素部分の温度よ
    りも低くすることにより液晶パネル内の温度を部分的に
    変化させた状態で前記光照射又は加熱を行い、温度の変
    化に応じて前記非画素部分の液晶小滴の大きさを前記画
    素部分の液晶小滴の大きさと略同等もしくはそれ以下と
    する液晶パネルの製造方法。
  5. 【請求項5】 非画素部分に金属層が形成された一対の
    電極付き基板間に樹脂マトリクス中に液晶が分散保持さ
    れた液晶樹脂複合体の形成材料又は液晶中に樹脂マトリ
    クスが粒子状又はネットワーク状に存在している液晶樹
    脂複合体の形成材料を配置し、光照射又は加熱により前
    記液晶と前記樹脂の相分離を行う工程を含み、前記光照
    射又は加熱を開始する時の液晶パネルの温度を前記光照
    射又は加熱を開始する前の前記液晶パネルの温度よりも
    低くすることにより前記液晶パネル内の温度を部分的に
    変化させた状態で前記光照射又は加熱を行い、温度の変
    化に応じて散乱特性を少なくとも画素部分と非画素部分
    とで変化させる液晶パネルの製造方法。
  6. 【請求項6】 非画素部分に金属層が形成された一対の
    電極付き基板間に樹脂マトリクス中に液晶が分散保持さ
    れた液晶樹脂複合体の形成材料又は液晶中に樹脂マトリ
    クスが粒子状又はネットワーク状に存在している液晶樹
    脂複合体の形成材料を配置し、光照射又は加熱により前
    記液晶と前記樹脂の相分離を行う工程を含み、前記光照
    射又は加熱を開始する時の液晶パネルの温度を前記光照
    射又は加熱を開始する前の前記液晶パネルの温度よりも
    低くすることにより前記液晶パネル内の温度を部分的に
    変化させた状態で前記光照射又は加熱を行い、温度の変
    化に応じて非画素部分の液晶小滴の大きさを画素部分の
    液晶小滴の大きさと略同等もしくはそれ以下とする液晶
    パネルの製造方法。
  7. 【請求項7】 液晶パネルを冷却しつつ光照射又は加熱
    を行う請求項5または6記載の液晶パネルの製造方法。
  8. 【請求項8】 あらかじめ加熱しておいた液晶パネルを
    室温に放置した状態で光照射又は加熱を行う請求項5ま
    たは6記載の液晶パネルの製造方法。
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