JP3058550U - 冷凍ライスバーガー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 両側のライスパティを加熱し過ぎてその食感
を損なうことなしに、間の具のパティを殺菌効果や食感
の点で十分良好に加熱することにある。 【解決手段】 ライスパティ１で具のパティ２を両側か
ら挟んでなる冷凍ライスバーガーにおいて、その具のパ
ティ２をドーナツ状として、その中心部に中心穴2aを設
け、その中心穴2a内に他の具を入れたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、ライスパティ（ご飯を円盤形に纏めたもの）で具のパティ（具を 円盤形に纏めたもの）を両側から挟んでなるライスバーガーに関し、特には、冷 凍されているライスバーガーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

具のパティとしての牛肉や豚肉のハンバーグをライスパティで両側から挟んだ 構造を持つライスバーガーは、洋食を好む人にも和食を好む人にも好評であり、 近年、いわゆるコンビニエンスストア等で好調に販売されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、かかるライスバーガーが冷凍されている場合には、それを解凍 および加熱する際に、電子レンジを使用すると、水分を多く含むライスパティで 阻まれて電磁波が具のパティの中心部まで十分届かず、オーブンレンジを使用し ても、水分を多く含むライスパティで外部からの熱が阻まれて具のパティの中心 部まで十分届かないことから、具のパティの中心部を殺菌効果や食感を考えて十 分加熱しようとすると両側のライスパティを加熱し過ぎてライスパティの表面が 硬化して食感が損なわれてしまい、逆にライスパティの表面を適度に加熱しよう とすると具のパティの中心部を十分加熱できず具のパティの殺菌効果や食感を十 分良好なものにできないという問題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段およびその作用・効果】

この考案は、上記課題を有利に解決した冷凍ライスバーガーを提供することを 目的とするものであり、この発明の冷凍ライスバーガーは、ライスパティで具の パティを両側から挟んでなるライスバーガーにおいて、前記具のパティをドーナ ツ状として、その中心部に中心穴を設けたことを特徴とするものである。

【０００５】 かかる冷凍ライスバーガーにあっては、解凍および加熱する際に、ライスパテ ィで阻まれて具のパティの中心部に電子レンジの電磁波やオーブンレンジの熱が 十分には届かなくても、もともとその中心部には中心穴があって具のパティの具 が存在しないことから、具の殺菌効果や食感の点で不都合は生じず、その一方、 具のパティの中心部を除いた具の部分は周囲から比較的良く電磁波や熱が到達し て、両側のライスパティと同様に比較的良く加熱される。それゆえ、具のパティ を十分加熱しても両側のライスパティを加熱し過ぎてライスパティの表面が硬化 してしまうことがない。

【０００６】 従って、この考案の冷凍ライスバーガーによれば、両側のライスパティを加熱 し過ぎてその食感を損なうことなしに、それらの間の具のパティを殺菌効果や食 感の点で十分良好に加熱することができる。

【０００７】 なお、この考案の冷凍ライスバーガーにおいては、前記ライスパティおよび前 記具のパティの外径を７〜８ｃｍとし、前記具のパティの中心穴の内径を２〜４ ｃｍとすると、より好ましい。すなわち、かかる寸法にすれば、電子レンジで通 常好適な３分以内の調理時間で、一般に満足し得る程度の量のライスパティと具 のパティとを十分良好に加熱し得るということが、本願考案者の実験で判明して いる。

【０００８】 また、この考案の冷凍ライスバーガーにおいては、前記具のパティを、野菜と 挽き肉とを混ぜた野菜ハンバーグとすると、より好ましい。すなわち、かかる野 菜ハンバーグのパティは、ライスパティとの食感の組合せが共にさっぱりしたも のとなって好ましい一方で、加熱を十分に行う必要があるからである。

【０００９】 さらにこの考案の冷凍ライスバーガーにおいては、前記具のパティの中心穴内 に、解凍すると半流動状態となる調理済みの他の具を入れると、より好ましい。 すなわち、かかる調理済みの他の具は、具のパティ程に加熱する必要がなく、し かもそのまま単にライスパティと具のパティとの間に挟んだのでは解凍するとラ イスバーガーの周囲に流れだしてしまうところ、その調理済みの他の具を、具の パティの中心穴内に入れておけば、冷凍ライスバーガーを解凍および加熱する際 に、その調理済みの他の具を適度に加熱し得るとともに、具のパティで包囲して その調理済みの他の具の周囲への流れ出しを防止することができる。

【００１０】 そしてこの考案の冷凍ライスバーガーにおいては、前記調理済みの他の具を、 カレーとすると、より好ましい。すなわち、具のパティの中心穴内にカレーを入 れれば、解凍および加熱時にカレーがライスバーガーの周囲に流れだすのを防止 し得て、ライスバーガーでカレーの味も賞味でき、より多彩な味を楽しめるよう になるからである。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下に、この考案の実施の形態を実施例によって、図面に基づき詳細に説明す る。ここに、図１は、この考案の冷凍ライスバーガーの一実施例を示す分解斜視 図、また図２は、その実施例の冷凍ライスバーガーを組立状態で示す断面図であ り、図中符号１は、ご飯を円盤形に纏めて表面に醤油を塗布したライスパティ、 ２は、具のパティとしての、野菜と挽き肉とを混ぜて加熱調理した野菜ハンバー グを示す。

【００１２】 この実施例の冷凍ライスバーガーは、図示のように、外径８ｃｍで厚さ１ｃｍ （重量は約４５グラム）の円盤状の二枚のライスパティ１を冷凍するとともに、 外径８ｃｍで厚さ１ｃｍ、内径３ｃｍのドーナツ状（重量は約５０グラム）で中 心部に中心穴2aを有する野菜ハンバーグ２を冷凍して、その野菜ハンバーグ２の 中心穴2a内に、これも冷凍した外径３ｃｍで厚さ１ｃｍ（重量は約２０グラム） の円盤状の調理済みカレー３を入れ、その調理済みカレー３を入れた野菜ハンバ ーグ２を二枚のライスパティ１で挟んで、図示しない包装紙で包装したものであ る。

【００１３】 かかる冷凍ライスバーガーにあっては、解凍および加熱する際に、ライスパテ ィ１で阻まれて野菜ハンバーグ２の中心部に電子レンジの電磁波やオーブンレン ジの熱が十分には届かなくても、もともとその中心部には中心穴2aがあって野菜 ハンバーグが存在しないことから、野菜ハンバーグの殺菌効果や食感の点で不都 合は生じず、その一方、野菜ハンバーグ２の中心部を除いた部分は周囲から比較 的良く電磁波や熱が到達して、両側のライスパティ１と同様に比較的良く加熱さ れる。それゆえ、野菜ハンバーグ２を十分加熱しても両側のライスパティ１を加 熱し過ぎてライスパティ１の表面が硬化してしまうことがない。

【００１４】 従って、この実施例の冷凍ライスバーガーによれば、両側のライスパティ１を 加熱し過ぎてその食感を損なうことなしに、それらの間の野菜ハンバーグ２を殺 菌効果や食感の点で十分良好に加熱することができる。

【００１５】 しかもこの実施例の冷凍ライスバーガーによれば、ライスパティ１および野菜 ハンバーグ２の外径を８ｃｍとし、その野菜ハンバーグ２の中心穴2aの内径を３ ｃｍとしていることから、電子レンジで通常好適な３分以内の調理時間で、一般 に満足し得る程度の量のライスパティ１と野菜ハンバーグ２とを十分良好に加熱 することができる。なお、この点は本願考案者が一般的な５００Ｗの電子レンジ での解凍加熱実験で確認している。

【００１６】 そしてこの実施例の冷凍ライスバーガーによれば、具のパティとして野菜とひ き肉とを混ぜた野菜ハンバーグ２を用いているので、ライスパティ１との食感の 組合せを共にさっぱりした好ましいものとすることができるとともに、野菜ハン バーグ２の加熱を十分に行うことができる。

【００１７】 さらにこの実施例の冷凍ライスバーガーによれば、野菜ハンバーグ２の中心穴 2a内に、解凍すると半流動状態となる調理済みカレー３を入れているので、冷凍 ライスバーガーを解凍および加熱する際に、その調理済みカレー３を適度に加熱 し得るとともに、野菜ハンバーグ２で包囲して周囲への流れ出しを防止すること ができ、ひいては、ライスバーガーでカレーの味も賞味し得て、より多彩な味を 楽しむことができる。

【００１８】 以上、図示例に基づき説明したが、この考案は上述の例に限定されるものでな く、例えば上記実施例において、冷凍前のライスパティ１上に冷凍前の野菜ハン バーグ２を乗せてその中心穴2a内に冷凍した調理済みカレー３を配置し、その野 菜ハンバーグ２および調理済みカレー３上にさらに冷凍前のライスパティ１を乗 せて全体を冷凍する等、ライスパティ１と野菜ハンバーグ２と調理済みカレー３ との組合せと冷凍の順序を適宜入れ換えても良く、また前記具のパティは、例え ば通常の牛肉や豚肉や鶏肉（つくね）のハンバーグとして良く、前記中心穴内に 入れる他の具も、例えば少し固目のデミグラスソースとしても良い。

【００１９】 さらにこの考案においては、前記具のパティは、中心穴の内径を３ｃｍとした 場合が最も食感が良好であったが、２ｃｍ〜４ｃｍの範囲とすれば十分良好な食 感になるように加熱でき、またライスパティおよび具のパティの外径および厚さ や、他の具の量もそれぞれ適宜変更することができ、そして具のパティの中心穴 内には、必ずしも他の具を入れなくても良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の冷凍ライスバーガーの一実施例を示
す分解斜視図である。

【図２】上記実施例の冷凍ライスバーガーの組立状態で
の断面図である。

【符号の説明】

１ ライスパティ ２ 野菜ハンバーグ 2a 中心穴 ３ 調理済みカレー

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ライスパティ（１）で具のパティ（２）
   を両側から挟んでなる冷凍ライスバーガーにおいて、 前記具のパティをドーナツ状として、その中心部に中心
   穴（2a）を設けたことを特徴とする、冷凍ライスバーガ
   ー。
2. 【請求項２】 前記ライスパティおよび前記具のパティ
   の外径を７〜８ｃｍとし、 前記具のパティの中心穴の内径を２〜４ｃｍとすること
   を特徴とする、請求項１記載の冷凍ライスバーガー。
3. 【請求項３】 前記具のパティを、野菜と挽き肉とを混
   ぜた野菜ハンバーグ（２）とすることを特徴とする、請
   求項１または請求項２記載の冷凍ライスバーガー。
4. 【請求項４】 前記具のパティの中心穴内に、解凍する
   と半流動状態となる調理済みの他の具（３）を入れるこ
   とを特徴とする、請求項１から請求項３までの何れか記
   載の冷凍ライスバーガー。
5. 【請求項５】 前記調理済みの他の具を、カレー（３）
   とすることを特徴とする、請求項４記載の冷凍ライスバ
   ーガー。