JP3057753U - 簡易トイレ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目 的】災害時に避難所等で使用される簡易トイレの
内、使用時ごとに汚物袋をセツトして利用される比較的
小型なタイプのものは、使用時の安定性に難点があった
り、耐久性に問題が有った。そこでこのようなタイプの
ものでも、強度的に強く且つ使用時の安定性を向上させ
違和感無く利用できると共に、備蓄・保管、組み立て・
撤収が簡略に行える簡易トイレを提供することを目的に
している。 【構 成】発泡又は無発泡で適宜サイズの合成樹脂プレ
ートの片面或は両面に、複数のヒンヂ作用を有する溝を
長手の横方向に条設し、このプレートを折り巻き込んで
周壁を呈する略楕円形の本体を形成すると共に、該本体
の底部に、ヒンヂ作用を有する溝を設けて折り曲げ自在
とした複数の係止用折り片を備えた底板と、上部には、
中央部に大穴を設け、ヒンヂ作用を有する溝を設けて折
り曲げ自在とした複数の係止用折り片を備えた上板とを
設けると共に、該上板の上部に蓋をするように公知の便
座を開閉自在に取り付けたことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は主として災害時等に使用される比較的小型な簡易トイレに係り、特に その備蓄保管・設置及び撤収が簡略に行える簡易トイレに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種の簡易トイレは、数種類の物が知られていて、それぞれが工夫をこらし 特徴あるものとなっている。 特に昨今、災害時用として注目されるようになってからは、折り畳んで容積を 小さくすることによって備蓄・保管が楽で、その上組み立てが簡単で軽量であれ ば設置・撤収がより容易に行え且つ一定以上の耐久性を有すると共に、違和感無 く使用できるものが求められるようになってきている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような最近のニーズに答え、災害時にいち早く対応できるよう日常の備蓄・ 保管にできるだけ場所を取らず、且つ移動運搬が容易であるばかりでなく設置及 び撤収が簡略に行え、その上耐久性を有する外何ら違和感無く使用できる簡易ト イレを提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の簡易トイレは、発泡又は無発泡で適宜サイズの合成樹脂プレートへの 片面或は両面に、複数のヒンヂ作用を有する溝を長手横方向に条設し、このプレ ートを折り巻き込んで周壁を呈する略楕円形の本体を形成すると共に、該本体の 底部には、ヒンヂ作用を有する溝を設けて折り曲げ自在とした複数の係止用折り 片を備えた底板を、上部には、中央部に大穴を設け、ヒンヂ作用を有する溝を設 けて折り曲げ自在とした複数の係止用折り片を備えた上板とを設けると共に、該 上板の上部に蓋をするように公知の便座を開閉自在に取り付け課題を解決するた めの手段としている。 又、上記の本体並びに底板及び上板は低発泡のポリプロピレンプレートによっ て作られることを特徴としている。

【０００５】

【作 用】

本考案の簡易トイレは、考案を構成する主要部材の本体、底板及び上板を例え ば低発泡ポリプロピレンプレートの同一材で作り、適宜要所にヒンヂ作用を有す る溝を条設して折り曲げ自在としたものである。 まず本体について言えば、プレートの長手横方向に複数のヒンヂ作用を有する 溝を条設してあるので、これを折り巻き込めば周壁を呈する本体を形成する。 該プレートの一端部には、折り巻き込んで楕円形の本体を形成したとき、この 形を安定的に固定するための固定金具用の孔と、長手方向両側部には、底板及び 上板を一体的に或は係止するための金具用の孔を適宜必要数設け、且つ上部に位 置する方には便座取り付け用金具の孔を設けている。 そして底板にも、前記本体に設けた各孔に対応する金具用孔を設け且つヒンヂ 作用を有する溝を条設して折り曲げ自在とした折り片を複数個設けてある。 又、上板はその中央部が大穴を呈し、便座取り付けの孔を有し、且つ前記本体に 設けた各孔に対応する金具用孔を設け且つヒンヂ作用を有する溝を条設して折り 曲げ自在とした折り片を複数個設けてある。 従って、本考案の簡易トイレは折畳むことができるので、災害用として備蓄・ 保管する際かさばらず収納スペースが少なくて済む外、適宜要所に条設された溝 は確実にヒンヂ作用が働き組み立て設置が楽に行うことが出来る。

【０００６】

【実施例】

本考案は、折り巻き込んで本体を形成するプレートと、この本体の底部に取り 付けられる底板、上方に取り付けられる上板、そしてこの上板の上に位置するよ うにして開閉自在に取り付けられる公知の便座とから構成されている。 以下に本考案の実施例を図面に基づき説明する。

【０００７】 図１は後記の本体を形成するプレート３０の長手一側端（折り巻き込み後は底 部）に取り付けられる底板１である。 この底板１は、楕円プレート８の周縁部には本体と固定するための１つの固定 用折り片６と、複数の係止用折り片２，４ａ，４ｂとを有していて、それぞれの 折り片はヒンヂ作用を有する溝９によって折り曲げ自在となっている。 固定用の折り片６には、プレート３０に設けられた固定用金具孔３５に対応す る孔７が、係止用の折り片２には、プレート３０に設けられた係止用金具孔３９ に対応する孔３が、係止用の折り片４ａには係止用金具孔３７に対応する孔孔５ ａが、係止用の折り片４ｂには係止用金具孔４１に対応する孔５ｂが設けられて いる。

【０００８】 図２は後記図３のプレート３０の長手他側端（折り巻き込み後は上部）に取り 付けられる上板１０である。 該上板は、楕円プレート１８の中央部は大きく打ち抜かれて大穴２１を形成し 、周縁部には本体と固定するための１つの固定用折り片１６と、複数の係止用折 り片１２，１４ａ，１４ｂとを有していて、それぞれの折り片はヒンヂ作用を有 する溝１９によって折り曲げ自在となっている。 固定用の折り片１６には、プレート３０に設けられた固定用金具孔３４に対応 する孔１７が、係止用の折り片１２には、プレート３０に設けられた係止用金具 孔３８に対応する孔１３が、係止用の折り片１４ａには係止用金具孔３６に対応 する孔１５ａが、係止用の折り片１４ｂには係止用金具孔４０に対応する孔１５ ｂが設けられている。 図中符号２０で示された孔は、この上板の上面に位置するように便座が取り付 けられるときに必要な孔で、取り付けられる便座は公知のものであるから、取り 付ける便座によって前記符号の孔の位置や数は適宜変更されることがある。

【０００９】 図３は本考案の本体を構成するもので、発泡或は無発泡の合成樹脂プレートで 作られ、このプレートの、片面或は両面の長手横方向に少なくとも４箇所以上に 溝４２を条設し、この溝４２にヒンヂ作用を持たせて折り曲げ自在とし、折り巻 き込んでプレートは周壁３１となり、図４に示すように略楕円形を呈するように 形成される。 該プレート長手方向両端部には折り巻き込んで形成された略楕円形を保持する 固定具用の孔３３ａ，３３ｂを設けると共に、長手方向片側部には、前記底板１ を一体的に取り付け固定するための金具孔３５と、係止するための金具孔３７， ３９，４１とを有している。 一方、長手方向他片側部には、前記上板１０を一体的に取り付け固定する固定 用金具孔３４と、係止用金具孔３６，３８，４０とを有している外、この上板１ ０に取り付けられる公知の便座固定用の金具孔３２が設けられている。

【００１０】 図４は本考案を構成する主要な部材を示すもので、本体となるプレート３０と 底板１及び上板１０、そしてこの上板の上部に開閉自在に取り付けられる公知の 便座５０である。 図５は本体に底板及び上板を取り付け組み立てたもので、図６は図５に便座を 取り付けた本考案簡易トイレの組み立て完成図である。 尚、以上図示説明した実施例では底板及び上板は共に本体に一方端が一体的に 取り付け固定されているが、底板と上板の両方が固定されず共に取り外し自在で あっても、或は何れか一方が固定され一方が取り外し自在であったとしても、本 考案の実施例となり目的達成に何ら差し支えないいことは申すまでもない。

【００１１】 以上のように本考案の簡易トイレは、考案を構成する主要部材の本体、底板及 び上板を例えば低発泡ポリプロピレンプレートのような発泡又は無発泡の適宜サ イズの合成樹脂プレートの片面或は両面に、複数のヒンヂ作用を有する溝を長手 の横方向に条設し、このプレートを折り巻き込んで周壁を呈する略楕円形の本体 を形成すると共に、該本体の底部に、ヒンヂ作用を有する溝を設けて折り曲げ自 在とした複数の係止用折り片を備えた底板と、中央部に大穴を設け、ヒンヂ作用 を有する溝を設けて折り曲げ自在とした複数の係止用折り片を備えた上板と、こ の上板上部に蓋するように公知の便座を開閉自在に取り付けたものであるから、 本考案の簡易トイレは折畳むことができるので、災害用として備蓄・保管する際 、かさばらず収納スペースが少なくて済む外、適宜要所に条設された溝は確実に ヒンヂ作用を働き、組み立て設置が楽に行うことが出来る効果は大なるものがあ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】組み立てられた本体の底部に取り付けられる底
板である。

【図２】組み立てられた本体の上部に取り付けられる上
板である。

【図３】本考案簡易トイレの本体を構成する合成樹脂プ
レートである。

【図４】本考案を構成する主要な部材、合成樹脂プレー
ト、底板、上板及び便座を示している。

【図５】図１のプレートを折り巻き込んで本体とし、上
部には上板を、下部には底板を取り付けて組み立てた状
態を示している。

【図６】図５に便座を取り付け、本考案簡易トイレの組
み立て完成図である。

【符号の説明】

１底板 ２，４ａ，４ｂ係止用折り片 ３，５
ａ，５ｂ係止金具用孔６固定用折り片 ７固定用孔
８楕円プレート ９溝 １０上板１２，１
４ａ，１４ｂ係止用折り片 １３，１５ａ，１５
ｂ係止金具用孔１６固定用折り片 １７孔
１８楕円プレート １９溝 ２０孔（便座用）
２１大孔 ３０プレート ３１周壁 ３２便座固定用金具孔
３３ａ，３３ｂ固定具用孔 ３４，３５固定用金具
用孔 ３６，３８，４０係止用金具孔 ３７，３９，４１係止用金具孔 ４２溝

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項 １】発泡又は無発泡で適宜サイズの合成樹脂
   プレートの片面或は両面に、複数のヒンヂ作用を有する
   溝を長手横方向に条設し、このプレートを折り巻き込ん
   で周壁を呈する略楕円形の本体を形成すると共に、該本
   体の底部には、ヒンヂ作用を有する溝を設けて折り曲げ
   自在とした複数の係止用折り片を備えた底板を、上部に
   は、中央部に大穴を設け、ヒンヂ作用を有する溝を設け
   て折り曲げ自在とした複数の係止用折り片を備えた上板
   とを設けると共に、該上板の上部に蓋をするように公知
   の便座を開閉自在に取り付け、組み立て及び折畳みが簡
   単にできるようにしたことを特徴とする簡易トイレ。
2. 【請求項 ２】本体、底板及び上板は低発泡のポリプロ
   ピレンプレートにより作られることを特徴とする実用新
   案請求の範囲第１項記載の簡易トイレ。