JPS6333841Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ゴミ箱詳しくはゴミ袋を予め一括装
着する形式のゴミ箱に関する。

この種形式のゴミ箱に於て、ゴミ箱に予め複数
枚のゴミ袋を一括装着しておき、ゴミ袋の逐一装
着使用からくる煩しさをなくそうとする試みは既
にされており、例えばゴミ箱に予め一括装着した
ゴミ袋をレバー操作によつて一枚づつ取り換え得
るようにした構造のものが提案されている。とこ
ろがこのような従来構造のものは、ゴミ袋の取換
えにレバー操作を必要とするので、使用が必ずし
も容易でないと共に、レバー及びこれに付属する
バネ機構などの備付けを必要とするので構造が複
雑で高価となる欠点があつた。また上縁部が貫通
ピンにより重合止着されたゴミ袋集合体を一括装
着するような方式のものも提案されているが、こ
の方式のものは最外層ゴミ袋の装着時に、外側上
縁部を貫通ピンより引きちぎるなどの面倒な手数
を要すると共に、上縁部が貫通ピンへの貫通部に
於て引き破られるため、体裁悪く、また引き破れ
部の状況によつては係止不良となることがあり、
外観不良及び係止不良の防止対策が必要となるな
どの問題があつた。

本考案はこのような従来の問題を悉く除去する
ことを目的としてなされたもので、即ち本考案
は、袋表と袋裏からなるゴミ袋の複数枚を重ね合
せた状態で、各ゴミ袋の袋裏の上端より上方へ突
成された綴じ代に於て重合止着してなるゴミ袋集
合体と、該集合体の左右巾を半周長とする有底筒
型のゴミ箱本体との組合せ構造を有し、上記ゴミ
袋集合体は、綴じ代次いで口端部の順に裏側に
“の”の字状に折返されていて、この折返し部と、
ゴミ箱本体の口端半周部との係止下に、該本体内
に装着され、この装着状態に於て、最上層ゴミ袋
の口端部の袋表折返しが、これと対となす袋裏折
返しを残したままでゴミ箱本体の口端半周部より
外され、最上層ゴミ袋の口端が開口されると共
に、この袋表折返しが、ゴミ箱本体の残余の口端
半周部の外側に折返され係止されるよう構成され
ていることを特徴とするゴミ袋に係る。

以下に本考案の一実施例を添附図面にもとづき
説明すると次の通りである。

本考案によるゴミ箱は、第１図に示すように、
ゴミ袋集合体Ａと、有底筒状のゴミ箱本体Ｂとの
組合せ構造を有する。

ゴミ袋集合体Ａを構成するゴミ袋１は、例えば
プラスチツクフイルム製であつて、第７図に示す
ように袋表１１と袋裏１２からなり、袋裏１２の
上端から上方に綴じ代１３が突成されている。こ
のようなゴミ袋１の複数枚、例えば５〜20枚程度
を重ね合せ、綴じ代１３…の部分を、縫製、ホツ
チキス止めその他適宜の手段を適用して止着する
ことにより、第８図に示す通り、ゴミ袋集合体Ａ
が得られる。この場合綴じ代１３部の補強及びゴ
ミ箱本体Ｂへの装着時の安定性向上を目的とし
て、綴じ代１３…上に止め環２（第１〜６図参
照）形成用の帯状部材２１を重合止着できる。

このようにして得られたゴミ袋集合体Ａは、第
９図に示すように最初に綴じ代１３…の部分が裏
側に折返され、次いで第１０図に示すように、口
端部A₁（第９図参照）が裏側に折返され、“の”
の字状の折返し部A₂（第１１図参照）が形成され
る。

第１１図に折返し部A₂の詳細が示され、外側
から袋表折返し１１ａ、袋裏折返し１２ａ、止め
環２及び綴じ代１３の順に積層されている。尚第
１１図には、便宜上ゴミ袋１の一枚のみを示し
た。

帯状部材２１は、ゴミ袋集合体Ａに折返し部
A₂を形成した後に、その両端が結合され、止め
環２とされる。

一方ゴミ箱本体Ｂは、有底筒型であつて、上記
ゴミ袋集合体Ａの左右巾に略々相当する半周長を
有し、形状は角柱型、丸型のいずれでもよく、第
１〜６図には四角柱型のものが示されている。

尚ゴミ箱本体Ｂが四角柱の場合は、止め環２は
四角環となるので、ゴミ袋集合体Ａは止め環２の
隣接する２辺に支持されるように止め環２と組合
せておくことが、機能及びデザインの両面から好
ましい。

本考案ゴミ袋の使用手順が第１〜６図に示され
ている。

第１〜２図は、ゴミ箱本体Ｂへのゴミ袋集合体
Ａの装着状況を示し、第１図に示すように、ゴミ
袋集合体Ａをゴミ箱本体Ｂ内に入れ、略々全体が
入つた所で、上端の折返し部A₂をゴミ箱本体Ｂ
の口端の半周部に係止し同時に止め環２を該本体
Ｂの口端部にはち巻き状に嵌着することにより、
第２図に示す通りの装着状態が得られる。

第２図に示す装着状態に於ては、第１１図の拡
大詳細図から明らかなように、折返し部A₂の最
外層に、最上層ゴミ袋１の袋表折返し１１ａが位
置するので、第３図に示すように、この袋表折返
し１１ａを、これと対をなす袋裏折返し１２ａを
残したままでゴミ箱本体Ｂの口端の半周部より外
し、最上層ゴミ袋１の口端を開いた後、この袋表
折返し１１ａを本体Ｂの口端の残余の半周部の外
側に折返し係止することにより、第４図及び第１
２図の拡大断面図に示すように、最上層ゴミ袋１
をゴミ箱本体Ｂ内にセツトできる。この場合最外
層の袋表折返し部１１ａは、次層の折返し部から
全くフリーであるので、このような本体Ｂへの係
止操作を、外観不良や係止不良を招くことなし
に、簡単確実に行い得る。

セツトされたゴミ袋１内にゴミが投入され満杯
となつた後は、第５図に示すように、最初に袋表
折返し１１ａを箱本体Ｂの口端の半周部より外
し、次いで袋裏折返し１２ａを、これに付属する
綴じ代１３の部分で、ゴミ袋集合体Ａより引きち
ぎることにより、使用済のゴミ袋１は第６図に示
すようにゴミ箱本体Ｂ及びゴミ袋集合体Ａから完
全にフリーとなり、従つてこの使用済ゴミ袋１を
箱本体Ｂより取出して後、再び第３図に示す要領
で、最上層ゴミ袋１をセツトすることにより、次
の使用に備えることができる。使用済ゴミ袋１の
袋裏折返し１２ａの引きちぎりを容易とするため
に、綴じ代１３の基端部に沿つてミシン目などの
破断線１３ａ（第７図参照）を形成できる。

本考案に於ては、第１３図に示すように、止め
環２に代え、半環状の係止片３を用い、この係止
片３を、綴じ代１３部分に重合止着した状態で、
“の”の字型折返し部A₂の中心に配するような構
成とすることができる。この場合、箱本体Ｂの口
端に下向き突出の縁部B₁を形成し、この縁部B₁
に係止片３を係嵌するようにすることが望まし
い。

本考案に於ては、ゴミ箱本体Ｂを嵩小の状態で
保管、輸送できるようにするために、折畳み式と
することができる。

第１４図は、平面正多角型のゴミ箱本体Ｂを、
その底蓋B₂（第１５図参照）を開放した状態で、
胴部B₃の折り目ａに従い２つ折りできるように
した場合の一例が示されている。第１５図はその
展開平面図であり、このものは胴部B₂が２重と
なるように組立てられる。

第１６図は、口端に折返し縁部B₁を有するゴ
ミ箱本体Ｂを、折畳み式となした場合の一例が示
され、この構造のものも胴部B₃の折り目ａに従
い折畳み得るようになつている。第１７図はその
展開平面図である。

折畳み式ゴミ箱本体Ｂの底蓋B₂の構造として
は、開閉自在式である限り特に限定はなく、例え
ば第１８図の要部展開図に示すように、ゴミ箱本
体の内径に対応する寸法を持つ底板B′₂を、本体
の胴部下端から上向きに折返されて胴部内壁に貼
着固定される底受け片B₅…上に係止するような
構造を採用してもよい。

本考案に於て、ゴミ袋１としては、一般にポリ
袋、ビニール袋などのプラスチツク袋が用いられ
る。

またゴミ箱本体１の材質としては特に限定はな
いが、スチール製、プラスチツク製、クロス張り
紙製などを有利に使用でき、外周面には任意の意
匠を施し得る。

本考案によるゴミ箱は、ゴミ箱本体Ｂとゴミ袋
集合体Ａとの組合せ構造を有し、構造的に極めて
簡素であると共に、ゴミ袋１の更新時には、単に
最上層のゴミ袋１の袋表折返し１１ａをゴミ箱本
体Ａの口端の半周部より外して、残余の半周部に
折返し係止すればよく、更新操作が極めて容易で
あり、安価にして使用簡便な、ゴミ袋一括装着式
ゴミ箱を提供できる特徴を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す分解斜面図、
第２〜６図はゴミ袋の更新手順を示す斜面図、第
７図は本考案に於て用いるゴミ袋の一例を示す一
部切欠き平面図、第８〜１０図は、ゴミ袋集合体
の構成手順の一例を示す平面図、第１１図はゴミ
袋集合体の折返し部の詳細を示す拡大断面図、第
１２図はゴミ袋のセツト時の状況を示す拡大断面
図、第１３図は、ゴミ袋集合体の折返し部の変更
例を示す拡大断面図、第１４図は折畳み式ゴミ箱
本体の一例を示す斜面図、第１５図はその展開
図、第１６図は、折畳み式ゴミ箱本体の更に他の
一例を示す斜面図、第１７図はその展開図、第１
８図は底蓋の一例を示す要部の展開図である。 図に於て、Ａはゴミ袋集合体、１はゴミ袋、１
１はその袋表、１２はその袋裏、１３は綴じ代、
２は止め環、３は係止片、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 袋表と袋裏からなるゴミ袋の複数枚を重ね合せ
   た状態で、各ゴミ袋の袋裏の上端から上方へ突成
   された綴じ代に於て重合止着してなるゴミ袋集合
   体と、該集合体の左右巾を半周長とする有底筒型
   のゴミ箱本体との組合せ構造を有し、上記ゴミ袋
   集合体は、綴じ代次いで口端部の順に裏側に
   “の”の字状に折返されていて、この折返し部と、
   ゴミ箱本体の口端半周部との係止下に、該本体内
   に装着され、この装着状態に於て、最上層ゴミ袋
   の口端部の袋表折返しが、これと対をなす袋裏折
   返しを残したままでゴミ箱本体の口端半周部より
   外され、最上層ゴミ袋の口端が開口されると共
   に、この袋表折返しが、ゴミ箱本体の残余の口端
   半周部の外側に折返され係止されるよう構成され
   ていることを特徴とするゴミ箱。