JP3056189B1 - 縦型拡散炉 - Google Patents

縦型拡散炉

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JP3056189B1
JP3056189B1 JP11000984A JP98499A JP3056189B1 JP 3056189 B1 JP3056189 B1 JP 3056189B1 JP 11000984 A JP11000984 A JP 11000984A JP 98499 A JP98499 A JP 98499A JP 3056189 B1 JP3056189 B1 JP 3056189B1
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furnace core
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英紀 柳
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Abstract

【要約】 【課題】 炉口部付近の温度降下を防止することによ
り、炉芯管内の昇温及び温度安定の時間を短縮して、炉
芯管内の加熱効率を向上させた熱拡散方法及びこの方法
の実施に用いる縦型拡散炉を提供する。 【解決手段】 炉芯管2と、炉芯管2の外周から炉芯管
2の内部を加熱する主ヒータ3とを備えている縦型拡散
炉1において、ウェハ移送用のボード11の下端に設け
られ、ボード11と一体的に炉芯管2の外部と内部との
間を昇降するものであり、炉芯管2の下方の炉口部16
内からの炉口部16付近を加熱する下部ヒータ7を備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエハの加熱処理
の縦型拡散炉に関し、より詳細には、縦方向に設置され
ている縦型炉芯管を加熱することにより、炉芯管内に
配されたウエハの熱処理を行う熱拡散方法による縦型拡
散炉に関する。
【0002】
【従来の技術】この縦型拡散炉21は、図3に示すよう
に、一般に、縦方向に延びた炉芯管22と、この炉芯管
22の外周から炉芯管22の内部を加熱するヒータ23
と、ウェハを載せて炉芯管2の外部と内部と間を移送す
るボード24などのウェハ移送手段とを備えている。
【0003】ボード24は、炉芯管22の下方の炉口部
25の外部に下降している状態でウェハが移載され、そ
の後、ウェハを載せて炉芯管22の内部に向けて上昇
し、炉芯管22の内部でのウェハの熱拡散処理が終了し
たら、処理後のウェハを載せてボード24が炉芯管22
の外部に向けて下降する。
【0004】この縦型拡散炉21にあっては、ボード2
4がウェハを載せて上昇している間、炉口部25付近の
温度降下を防止する必要がある。
【0005】そのため、従来、図3に示すように、ボー
ド24の下端に、断熱材入りの保温筒26が連結されて
いる。この断熱材入り保温筒26は、ボード24がウェ
ハを載せて上昇している間、炉口部25付近を保温ため
に設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この図3に
示された断熱材入り保温筒26を用いても、ボード24
の上昇中、炉口部25から外部へある程度、放熱するこ
とは避けられず、炉口部25付近の温度が降下してしま
うことになる。そのため、その後、炉芯管22内をウェ
ハ熱拡散に適する温度まで上昇させて、その温度が安定
するまで時間がかかるという問題がある。
【0007】また、炉口部25付近の温度低下が大きい
ので、ボード24の最下部と、上方部及び中央部とを同
時には一定温度に制御することはできない。そのため、
ボード24の最下部が均熱領域から外れてしまい、ボー
ド24の最下部ではウェハ熱拡散処理が不可能となって
しまう問題がある。
【0008】本発明の主たる目的は、炉口部付近の温度
降下を防止することにより、炉芯管内の昇温及び温度安
定に要する時間を短縮して、炉芯管内の加熱効率を向上
させた熱拡散方法による縦型拡散炉を提供することにあ
る。
【0009】また、本発明の他の目的は、ボードの最下
部でのウエハの熱拡散処理を可能として、1回に処理で
きるウエハの枚数を増加できる熱拡散方法による縦型拡
散炉を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】主たる目的を達成するた
め、この発明では、炉口部内から炉口部付近を加熱する
ものとなっている。これにあっては、ウェハ移送手段の
上昇中、炉芯管の外部に放熱される熱量が、その場で補
われる。
【0011】他の目的を達成するために、発明では、
炉芯管の外周からの炉芯管内の加熱と、炉芯管の炉口部
内からの炉口部付近の加熱とを調制しながら、炉芯管の
内部の温度をウエハ処理時の設定温度に制御した状態
で、炉芯管の内部に入れたウエハの熱拡散処理を行うも
のとなっている。そのために、本発明において、炉芯管
の下方の炉口部内に、昇降自在な下部熱管が設けられ
ている。この下部熱管の中には、下部ランプとこの下
部ランプの上方に配置された光透過性の高い断熱材入り
保温筒からなる下部加熱手段を備えていることを特徴と
するものである。また、炉心管の内部の温度、主ヒータ
付近の温度、この炉心管内に入れられたボードの最下部
付近の温度及び前記下部ランプ付近の温度をモニターし
ながら、前記炉心管の内部温度をウエハ処理時の設定温
度に制御することを特徴とする縦型拡散炉である。これ
によって、炉芯管の内部の上下全体にわたって熱とな
り、ボートの最下部でのウエハ熱拡散処理が可能とな
る。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を図
1及び図2を参照して説明する。
【0013】図1には、この発明の縦型拡散炉の一実施
形態が示されている。
【0014】この縦型拡散炉1は、炉芯管2と、外周加
熱手段としての例えば主ヒータ3と、均熱管4と、内部
熱電対5と、外部熱電対6と、下部加熱手段としての例
えば下部ヒータ7と、下部均熱官8と、内部最下熱電対
9と、下部ヒータ熱電対10と、ウェハ移送手段として
の例えばボード11と、炉口フランジ部12と、温度制
御手段としての例えば温度コントロールユニット13
と、電源14とを備えている。
【0015】ここで、主ヒータ3は、ヒータ線15を備
えており、炉芯管2の外周に設けられ、炉芯管2の外周
から炉芯管2の内部を加熱するようになっている。均熱
管4は、炉芯管2と主ヒータ3との間に介在して設けら
れ、主ヒータ3で発生した熱を炉芯管2の内部に均等に
伝えるために設けられている。
【0016】ボード11は、炉芯管2の外部と内部との
間を昇降自在となっている。
【0017】下部ヒータ7と下部均熱管8と炉口フラン
ジ部12と内部最下熱電対9と下部ヒータ熱電対10と
は、ボード11の下端側に設けられており、ボード11
と一体的に炉芯管2の外部と内部との間を昇降自在とな
っている。この一体的に昇降するボード11と下部ヒー
タ7と下部均熱管8と炉口フランジ部12と内部最下熱
電対9と下部ヒータ熱電対10とを、ボード等一式と総
称する。
【0018】下部ヒータ7は、ヒータ線7Aを備えてお
り、炉芯管2の炉口部16付近、ボード11の最下部を
加熱するものとなっている。下部均熱管8は、下部ヒー
タ7で発生した熱を炉芯管2の炉口部16に均等に伝え
るために設けられている。炉口フランジ部12は、下部
ヒータ7及び下部均熱管8の下側に設けられ、ボード1
1が最後まで上昇しきると、炉芯管2の炉口部16を塞
ぐものとなっている。
【0019】内部熱電対5は、炉芯管2の内壁に設置さ
れ、炉芯管2の内部の温度をモニターするようになって
いる。外部熱電対6は、主ヒータ3の外壁に設置され、
主ヒータ3付近の温度をモニターするようになってい
る。
【0020】内部最下熱電対9は、下部均熱管8の外壁
に設置され、炉芯管2の炉口部16付近温度、ボード1
1の最下部付近の温度をモニターするためのものであ
る。下部ヒータ熱電対10は、下部ヒータ7付近の温度
をモニターするためのものである。
【0021】温度コントロールユニット13は、内部熱
電対5、外部熱電対6、内部最下熱電対9、下部ヒータ
熱電対10と、主ヒータ3、下部ヒータ7と、電源14
とが電気的に接続されている。温度コントロールユニッ
ト13には、縦型拡散炉1の各部の目標とする温度(設
定温度)が設定されている。温度コントロールユニット
13は、各熱電対5、6、9、10から実測温度信号を
入力し、実測温度と設定温度との差を比較し、実測温度
と設定温度とが一致するように、電源14から得た電力
を主ヒータ3と下部ヒータ7とに供給し、主ヒータ3と
下部ヒータ7とを制御するようになっている。
【0022】設定温度には、スタンバイ設定温度と、上
昇時設定温度と、ウェハ処理時設定温度とがある。
【0023】スタンバイ設定温度は、ボード等一式が炉
芯管2の炉口部16の外部に下降している段階での炉芯
管2の内部の目標温度であり、主ヒータ3の作動による
ものである。上昇時設定温度は、ボード等一式が炉芯管
2の内部に向けて上昇を開始するとき、炉芯管2の炉口
部16付近の目標温度であり、下部ヒータ7の作動によ
るものである。ウェハ処理時設定温度は、ボード等一式
が炉芯管2の内部に上昇しきった位置にあって、ウェハ
の熱拡散処理を行うときの目標温度であり、主ヒータ3
及び下部ヒータ7とが共に調整し合って作動することに
より達成されるものである。
【0024】上述のように構成された縦型拡散炉1にあ
っては、次のように、炉口部16付近の温度降下を防止
する。
【0025】(1)最初、ボード等一式は、炉芯管2の
炉口部16の外部に下降して待機している。
【0026】温度コントロールユニット13は、内部熱
電対5及び外部熱電対6からの信号により、炉芯管2の
内部の温度と主ヒータ3付近の温度をモニターしなが
ら、主ヒータ3への電力供給を制御して、炉芯管2の内
部の温度をスタンバイ設定温度に制御する。
【0027】この段階では、温度コントロールユニット
13は、内部最下熱電対9及び下部ヒータ熱電対10に
よる温度モニターをしておらず、下部ヒータ7への電力
供給を停止している。
【0028】(2)炉芯管2の外部に下降してるボード
11にウェハが移載されたら、ボード等一式が炉芯管2
の内部に向けて上昇を開始する。
【0029】すると、温度コントロールユニット13
は、内部最下熱電対9及び下部ヒータ熱電対10からの
信号により、炉芯管2の炉口部16付近の温度と下部ヒ
ータ7付近の温度をモニターしながら、下部ヒータ7へ
の電力供給を制御し、炉芯管2の炉口部16付近の温度
を上昇時設定温度に制御する。
【0030】このように、下部ヒータ7が、炉芯管2の
内部で最も温度が下降しやすい炉口16部付近を加熱す
ることにより、炉芯管2から放出される熱を、その場合
で補うものである。
【0031】(3)炉口フランジ部12が炉芯管2の炉
口部16の周囲と密着すると、ボード等一式は上昇を終
了する。
【0032】すると、温度コントロールユニット13
は、内部熱電対5、外部熱電対6、内部最下熱電対9、
下部ヒータ熱電対10からの信号により、炉芯管2の内
部の温度、主ヒータ3付近の温度、ボード11の最下部
付近の温度と下部ヒータ7付近の温度をモニターしなが
ら、主ヒータ3及び下部ヒータ7への電力供給を調整し
ながら制御し、炉芯管2の内部温度をウェハ処理時設定
温度に制御する。
【0033】炉芯管2の内部の温度がウェハ処理時設定
温度で安定したら、ボード11上のウェハの熱拡散処理
を開始する。
【0034】このように主ヒータ3及び下部ヒータ7を
調整しながら、炉芯管2の内部の温度をウェハ処理時設
定温度に制御するので、ボード11の最下部と上方部及
び中央部とが同時に一定の温度に制御され、その結果、
ボード11の最下部でのウェハ熱拡散処理が可能とな
る。
【0035】(4)ウェハの熱拡散処理が終了したら、
ボード等一式は、炉芯管2の外部に向けて下降を開始す
る。
【0036】すると、温度コントロールユニット13
は、下部ヒータ7への電力供給を停止し、主ヒータ3へ
の電力供給を制御し、もって次のウェハ熱拡散処理に備
えて炉芯管2の内部の温度をスタンバイ設定温度に制御
する。
【0037】ボード等一式が炉芯管2の外部への下降を
完了したら、ボード11からウェハが取り除かれる。
【0038】なお、この発明は、上述した実施形態に限
定されるものではなく、種々の変形例が実施可能であ
る。
【0039】例えば、上述した図1の実施形態では、下
部加熱手段として、下部ヒータ7を挙げたが、これに限
らず、図2に示すように発熱用の下部ランプ17を有す
る構成としてもよい。図2の下部加熱手段は、下部均熱
管8の中に、下部ランプ17と、この下部ランプ17の
上方に配置された断熱材入り保温部材としての例えば断
熱材入り保温筒18とを有している。
【0040】断熱材入り保温筒18は、光透過性の高い
断熱材が用いられており、下部ランプ17の光を透過さ
せて下部均熱管8を加熱するものとなっている。
【0041】この図2の変形例にあっては、下部ランプ
17が炉口部16付近を加熱すると共に、断熱材入り保
温筒18が炉口部16からの放熱量を軽減するので、上
述した図1の実施形態のように加熱するだけのものに比
べて、昇温効率がより一層高くなる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による
と、次のような効果を奏する。
【0043】(1)この発明によると、炉芯管の炉口部
内から炉口部付近を加熱し、炉口部から放熱される熱量
を、その場で補うことにより、炉口部付近の温度降下を
防止することができる。したがって、炉心芯管の内部の
昇温及び温度安定の時間を短縮でき、もって炉芯管内の
加熱効率を向上することができる。
【0044】(2)炉芯管の外周からの炉芯管内の加熱
と、炉芯管の炉口部内からの炉口部付近の加熱とを調整
しながら、炉芯管の内部温度をウェハ処理に適する温度
に制御するので、炉芯管の内部の上下全体にわたって均
熱となり、ボードの最下部でのウェハ熱拡散処理が可能
となる。したがって、一回に処理できるウェハ枚数を増
加でき、ウェハ処理能力を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の縦型拡散炉の一実施形態を示す一部
破断図である。
【図2】この発明の縦型拡散炉の一変形例を示す一部破
断図である。
【図3】従来の縦型拡散炉を示す一部破断図である。
【符号の説明】
1 縦型拡散炉 2 炉芯管 3 主ヒータ(外周加熱手段) 4 均熱管 5 内部熱電対 6 外部熱電対 7 下部ヒータ(下部加熱手段) 7A ヒータ線 8 下部均熱管 9 内部最下熱電対 10 下部ヒータ熱電対 11 ボード(ウェハ移送手段) 12 炉口フランジ部 13 温度コントロールユニット(温度制御手段) 14 電源 15 ヒータ線 16 炉口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/22 511

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】均熱管内に装着された縦型炉芯管が縦方向
    に設置され、前記均熱管の外側にこの均熱管と前記炉芯
    管内とを外側から加熱する主ヒータを設けている縦型拡
    散炉において、 前記炉芯管の下方炉口部内に、昇降自在な下部均熱管を
    有し、 前記下部均熱の中に下部ランプとこの下部ランプの
    上方に配置された光透過性の高い断熱材入り保温筒から
    なる下部加熱手段を有し、前記炉心管の内部の温度、前記主ヒータ付近の温度、こ
    の炉心管内に入れられたボードの最下部付近の温度及び
    前記下部ランプ付近の温度をモニターしながら、前記炉
    心管の内部 温度をウエハ処理時の設定温度に制御するこ
    とを特徴とする縦型拡散炉。
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