JP3055003U - 花束用包装材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 花束用包装材において，花束を包装材本体で
包んだ後，輪ゴム等の結束部材を使用せずとも，包装材
本体の展開を防ぎ得るようにする。 【解決手段】 花束５を倒立円錐状に包み得るフィルム
状の包装材本体２と，この包装材本体２の包み終わり側
端部の内面に形成した粘着剤層３と，この粘着剤層３の
表面に剥離可能に接合した剥離紙４とから花束用包装材
１を構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は，花束を倒立円錐状に包む，花束用包装材に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来，かゝる花束用包装材には紙やフィルムが使用され，花束を包装材で包ん だ後，輪ゴム等の結束部材を巻いて包装材の展開を防ぐようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来のものでは，花束を包装材で包んだ後，結束部材を巻かなければなら ず，包装作業が面倒である上，外観が良好であるとは言い難い。

【０００４】 本考案は，かゝる事情に鑑みてなされたもので，花束を包装材本体で包んだ後 ，輪ゴム等の結束部材を使用せずとも，包装材本体の展開を防ぎ得るようにして ，包装作業が容易であり，しかも包装の外観が良好となる花束用包装材を提供す ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために，本考案は，花束を倒立円錐状に包み得るフィルム 状の包装材本体と，この包装材本体の包み終わり側端部の内面に形成された粘着 剤層と，この粘着剤層の表面に剥離可能に接合される剥離紙とからなることを第 １の特徴とする。

【０００６】 この第１の特徴によれば，剥離紙を剥がしながら包装材本体により花束を倒立 円錐状に包むと，終端部の粘着剤層が内側の包装材本体外面に自然に粘着して， 包装材本体の展開を防ぐことができる。したがって，その展開を防ぐ専用の結束 部材が不要となる。また粘着剤層の粘着能は，剥離を数回繰返しても衰えないも のであるから，包装の仕方を失敗しても，包装材本体を破損させずに粘着剤層を 剥がして，同一の包装材をもって再包装を行うことができる。

【０００７】 また本発明は，上記特徴に加えて，包装材本体の包み終わり側端部の内面に， その端縁に沿って粘着剤層を帯状に形成し，花束の包装時，この帯状の粘着剤層 が螺旋状に配置されるようにしたことを第２の特徴とする。

【０００８】 この第２の特徴によれば，粘着剤層が内側の包装材本体外面に広範囲にわたり 粘着することになり，包装材本体の展開をより確実に防ぐことができる。

【０００９】 さらに本発明は，第１又は第２の特徴に加えて，包装材本体を透明なフィルム で構成したことを第３の特徴とする。

【００１０】 この第３の特徴によれば，包装材本体を透して内部の花束を観察することがで きる。

【００１１】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を，添付図面に示す本考案の一実施例に基づいて以下に説 明する。

【００１２】 図１は本考案花束用包装材の内側平面図，図２は図１の２−２線断面図，図３ は花束の包装状態を示す斜視図，図４は図３の４−４線断面図である。

【００１３】 先ず，図１及び図２において，花束用包装材１は，透明な合成樹脂又はセロフ ァン製フィルムからなる略正方形の包装材本体２と，この包装材本体２の包み終 わり側端部の内面に，その端縁に沿って形成された帯状の粘着剤層３と，この粘 着剤層３の表面に剥離可能に接合される帯状の剥離紙４とからなっており，包装 材本体２は，花束５を倒立円錐状に包み得る大きさを持っている。また帯状の剥 離紙４は，その幅Ｓ₁ が帯状の粘着剤層３の幅Ｓ₂ より大きく設定されていて， 粘着剤層３の表面に接合したとき，粘着剤層３から食み出た撮み部４ａを備える ようになっている。

【００１４】 次に，花束用包装材１の使用方法について説明する。

【００１５】 多数枚の包装材本体２を保管する場合には，それらを積層しておくものである が，各包装材本体２の粘着剤層３には剥離紙４が接合してあるから，各粘着剤層 ３が他の包装材本体２の外面に粘着することを，その剥離紙４により防ぐことが できる。

【００１６】 さて，花束５の包装に際しては，先ず図１に示すように，包装材本体２をテー ブル等の包装台上に，剥離紙４を上にして，広げる。

【００１７】 次にこの包装材本体２上に花束５を，この包装材本体２の，剥離紙４とは反対 側の端部に片寄せしながら，その端縁に対して斜めに配置する。そして花束５の 茎側に位置する包装材本体２の角部を始端として，包装材本体２により花束５を ，その形状に倣って，図３に示すように倒立円錐状に包んでいき，剥離紙４が花 束５を包んだ内側の包装材本体２外面に重なろうとした時点で，撮み部４ａを摘 んで剥離紙４を粘着剤層３から剥がし，それから包装材本体２を，その最終端ま で，花束５を包んだ内側の包装材本体２外面に巻き付ける。すると，露出した粘 着剤層３が上記内側の包装材本体２の外面に自然に粘着することになり（図４参 照），これによって包装材本体２の展開を防ぐことができる。

【００１８】 その際，特に，帯状の粘着剤層３が方形の包装材本体２の包み終わり側端部内 面に，その端縁に沿って形成されていること，及び方形の包装材本体２が花束５ を倒立円錐状に包み込むことにより，包装時，帯状の粘着剤層３は，図３に示す ように螺旋を描きながら内側の包装材本体２外面に粘着することになるから，そ の粘着が広範囲にわたり行われ，包装材本体２の展開を確実に防ぐことができる 。

【００１９】 このように，包装材本体２で花束５を包むだけで，その包み終わり側端部を内 側の包装材本体２外面に自然に粘着させることができるので，その展開を防ぐた めの専用の結束部材が不要となる。したがって包装作業が簡単，容易となるのみ ならず，外観の向上を図ることができる。

【００２０】 また粘着剤層３の粘着能は，剥離を数回繰返しても衰えないものであるから， 包装の仕方に失敗があっても，一度包装材本体２に粘着させた粘着剤層３を，そ の包装材本体２を破損させずに剥がして，再使用が可能であり，したがって同一 の包装材１をもって再包装を行うことができ，経済的である。

【００２１】 さらに包装材本体２は透明であるから，包装材本体２を透して内部の花束５を 観察することができ，興趣に富むものとなり，花束５の商品性の向上に寄与し得 る。

【００２２】 以上，本考案の実施例を詳述したが，本考案はその要旨を逸脱しない範囲で種 々の設計変更を行うことができる。例えば，包装材本体２に表面に，その透明性 を保持しつゝ適当な絵柄をプリントしたり，着色したりすることもできる。また 包装後，必要に応じて花束５の茎周りにおいて包装材本体２に装飾リボンを結び 付けることもできる。また包装時，予め剥離紙４を粘着剤層３から剥がして包装 材本体２を使用することもできる。

【００２３】

【考案の効果】

以上のように本考案の第１の特徴によれば，花束用包装材は，花束を倒立円錐 状に包み得るフィルム状の包装材本体と，この包装材本体の包み終わり側端部の 内面に形成された粘着剤層と，この粘着剤層の表面に剥離可能に接合される剥離 紙とから構成されるので，剥離紙を剥がしながら包装材本体により花束を倒立円 錐状に包むだけで，粘着剤層の内側の包装材本体外面への粘着により，包装材本 体の展開を防ぐことができ，その展開を防ぐ専用の結束部材が不要となる。した がって包装作業の簡素化及び外観の向上を図ることができる。また包装の仕方を 失敗しても，包装材本体を破損させずに粘着剤層を剥がして，同一の包装材をも って再包装を行うことができ，経済的である。

【００２４】 また本発明の第２の特徴によれば，包装材本体の包み終わり側端部の内面に， その端縁に沿って粘着剤層を帯状に形成し，花束の包装時，この帯状の粘着剤層 が螺旋状に配置されるようにしたので，粘着剤層を，内側の包装材本体外面に広 範囲にわたり粘着させることができ，包装材本体の展開をより確実に防ぐことが できる。

【００２５】 さらに本発明の第３の特徴によれば，包装材本体を透明なフィルムで構成した ので，包装材本体を透して内部の花束の観察が可能となり，興趣を誘い，花束の 商品性を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案花束用包装材の内側平面図。

【図２】図１の２−２線断面図。

【図３】花束の包装状態を示す斜視図。

【図４】図３の４−４線断面図。

【符号の説明】

１・・・・・包装材 ２・・・・・包装材本体 ３・・・・・粘着剤層 ４・・・・・剥離紙 ５・・・・・花束

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 花束（５）を倒立円錐状に包み得るフィ
   ルム状の包装材本体（２）と，この包装材本体（２）の
   包み終わり側端部の内面に形成された粘着剤層（３）
   と，この粘着剤層（３）の表面に剥離可能に接合される
   剥離紙（４）とからなることを特徴とする，花束用包装
   材。
2. 【請求項２】 請求項１記載の花束用包装材において，
   包装材本体（２）の包み終わり側端部の内面に，その端
   縁に沿って粘着剤層（３）を帯状に形成し，花束（５）
   の包装時，この帯状の粘着剤層（３）が螺旋状に配置さ
   れるようにしたことを特徴とする，花束用包装材。
3. 【請求項３】 請求項１又は２記載の花束用包装材にお
   いて，包装材本体（２）を透明なフィルムで構成したこ
   とを特徴とする，花束用包装材。