JP3054322U - パワーショベルの草刈用アタッチメント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 草を刈り取れるだけでなく、刈り取られた草
を集めうるようにして、その後に行われる草の除去作業
が簡単となるようにした、パワーショベルの草刈用アタ
ッチメントを提供する。 【解決手段】 パワーショベルの可動アーム３の前端部
に取り付けられる草刈用アタッチメントにおいて、動力
により回転させられるほぼ水平の草刈用の回転刃１４
と、回転刃１４とほぼ同じ方向を向く複数の棒材２０を
並べ、かつ回転刃１４の上方にレーキ状部材１８を設け
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、パワーショベルの可動アームの先端部に取り付けられる、草刈用の アタッチメントに関する。

【０００２】

【従来の技術】

パワーショベルのアームの先端部に、動力によって回転させられる刈用の回転 刃を取り付け、この回転刃により草刈りを行うことは、従来より行われている。

【０００３】 このパワーショベルによれば、アームを延ばしたり縮めたりして、広範囲にわ たる草刈作業を、少ない労力で行うことができる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述のようにして刈り取られた草は、人力により除去されるが、草の刈り取り 場所が広範囲にわたる場合には、その除去作業に大きな労力が必要となる。

【０００５】 本考案は、従来の技術が有する上述のような問題点に鑑みてなされたもので、 草を刈り取るだけでなく、刈り取られた草を集めることができるようにすること により、その後に行われる草の除去作業を簡単に行えるようにした、パワーショ ベルの草刈用アタッチメントを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案によると、上記課題は、次のようにして解決される。 (１) パワーショベルの可動アームの前端部に取り付けられる草刈用アタッチ メントであって、動力により回転するほぼ水平の草刈用の回転刃と、前記回転刃 とほぼ同じ方向を向く複数の棒材を左右方向に並べて構成されるとともに、前記 回転刃の上方に設けられるレーキ状部材とを備える。

【０００７】 (２) 上記(１)項において、回転刃とレーキ状部材とを、パワーショベルの可 動アームの前端部に、左右方向を向く水平軸まわりに前後方向に回動自在として 枢着された回動部材に取り付け、かつ、この回動部材を、パワーショベルの運転 室からの遠隔操作により回動させうるようにする。

【０００８】 (３) 上記(１)項または(２)項において、レーキ状部材の可動アームまたは回 動部材に対する取付角度を変えられるようにする。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の一実施形態を、添付図面を参照しながら説明する。 なお、以下の説明では、図１の左側を前方、右側を後方とする。

【００１０】 図１に示すように、パワーショベル本体(１)の前部に枢着された前後の可動ア ーム(２)(３)は、油圧シリンダ(４)(５)の伸縮により屈曲可能となっている。

【００１１】 前部の可動アーム(３)の先端部には、左右１対の回動片(６)(６)からなる回動 部材(７)が、左右方向を向くほぼ水平の枢軸(８)をもって取り付けられている。

【００１２】 両回動片(６)の前部に形成された上向突片(6a)には、後端を可動アーム(３)に 枢着した中折れリンク機構(９)の前端が、左右方向を向く枢軸(10)をもって枢着 されている。

【００１３】 中折れリンク機構(９)の中間部の枢軸(11)には、基端を可動アーム(３)の中間 部に枢着した油圧シリンダ(12)のピストンロッド(13)の先端が枢着されている。

【００１４】 回動部材(７)の下面には、円盤状の回転刃(14)を備える草刈装置(15)が固着さ れている。 回転刃(14)は、油圧管(16)(17)により圧油を供給及び排出させるようにした、 草刈装置(15)に内蔵した油圧モータ（図示略）により回転させられるようになっ ている。なお、モータは電動式のものとしてもよい。この部分は、油圧管(16)(1 7)に代えて給電線が用いられる。

【００１５】 回動部材(７)の前面には、図３、４に拡大して示すレーキ状部材(18)が、回転 刃(14)が地面とほぼ水平となった時に、その先端が若干斜め上方を向くようにし て固着されている。

【００１６】 レーキ状部材(18)は、図４に示すように、多数のワイヤ材(19)の束(20)を左右 方向に数本並べ、各束(20)の基端部及び中間部を、左右方向を向く結合杆(21)(2 2)で連結したもので、上部の結合杆(21)の上面には、取付部(23)が突設されてい る。 取付部(23)の中間部は、左右方向を向く通孔(24)を設けたボス部(25)となって おり、ボス部(25)の上端には突片(26)が連設されている。

【００１７】 レーキ状部材(18)は、突片(26)を、左右の回動片(６)(６)の間に設けられた３ 枚のストッパ片(27)の間に形成されたいずれかの隙間に挿通し、かつ、回動片( ６)に穿設された通孔(28)と、ボス部(25)の通孔(24)とを整合させた後、各通孔( 24)(28)に左右方向を向く結合ピン(29)を嵌挿することにより、回動部材(７)に 固定される。 このレーキ状部材(18)と草刈装置(15)により、草刈用アタッチメントが形成さ れている。

【００１８】 図２に示すように、運転室からの遠隔操作によりピストンロッド(13)を伸縮さ せて、回動部材(７)を動かし、回転刃(14)を地面とほぼ平行をなすようにすると ともに、油圧管(16)(17)にオイルを流して回転刃(14)を回転させ、回転刃(14)を 草(Ｇ)の根本に接触させれば、草(Ｇ)を根元から刈り取ることができる。

【００１９】 草(Ｇ)の刈取作業が終了したら、図４に示すように、運転室からの遠隔操作に より、回動部材(７)または可動アーム(２)(３)を回動させて、レーキ状部材(18) を下向きにほぼ垂直とし、パワーショベルを移動させるか、または可動アーム( ２)(３)を動かして、レーキ状部材(18)を箒と同じ要領で動かせば、刈り取られ た草(Ｇ)をかき集めることができるので、その後の草の除去作業を迅速かつ簡単 に行うことができる。

【００２０】 また、突片(26)を、ストッパ片(27)の間に形成された他の隙間に挿通すれば、 レーキ状部材(18)の回動部材(７)に対する取付角度を変えることができるので、 草(Ｇ)の種類や長さが変わった場合においても、最適な状態でレーキ状部材(18) を使用することができる。

【００２１】 また、本実施形態のワイヤ材の束(20)の代わりに、単なる棒材を用いて、この 棒材を複数本左右方向に並べて、各棒材を結合杆(21)(22)で結合することにより レーキ状部材(18)を構成してもよい。

【００２２】 なお、図示を省略したが、かやのように足の長い草を刈り取る場合には、レー キ状部材をほぼ水平として、レーキ状部材の各束の間に草を挟み、草が倒れない ようにした状態で回転刃を草の根本に接触させるようにすれば、足の長い草を簡 単に刈り取ることができる。

【００２３】

【考案の効果】

本考案によると、次のような効果を奏することができる。 (ａ) 請求項１記載の考案によれば、回転刃によって草を刈り取ることができ るとともに、草の刈り取り後に、レーキ状部材を下向きほぼ垂直に立てて、パワ ーショベルを移動させるか、または可動アームを動かして、レーキ状部材を箒と 同じ要領で動かせば、刈り取られた草をかき集めることができるので、その後の 草の除去作業を迅速かつ簡単に行うことができる。

【００２４】 また、かやのように足の長い草を刈り取る場合には、レーキ状部材をほぼ水平 として、レーキ状部材の各棒材の間に草を挟み、草が倒れないようにすれば、足 の長い草を簡単に刈り取ることができる。

【００２５】 (ｂ) 請求項２記載の考案によれば、パワーショベルの運転室からの遠隔操作 により回動部材を動せば、レーキ状部材を簡単に下向きに立てることができるの で、レーキ状部材の操作性が向上する。

【００２６】 (ｃ) 請求項３記載の考案によれば、レーキ状部材の回動部材または可動アー ムに対する取付角度を変えることができるので、草の種類や長さが変わった場合 においても、最適な状態でレーキ状部材を使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施形態の草刈用アタッチメントを
備えるパワーショベルの側面図である。

【図２】同じく草刈用アタッチメントにより、草を刈り
取る様子を示す要部の拡大側面図である。

【図３】同じく草刈用アタッチメントにより、刈り取ら
れた草を除去する様子を示す要部の拡大側面図である。

【図４】同じくレーキ状部材の拡大正面図である。

【符号の説明】

(１)パワーショベル本体 (２)(３)可動アーム (４)(５)油圧シリンダ (６)回動片 (6a)上向突片 (７)回動部材 (８)枢軸 (９)中折れリンク機構 (10)(11)枢軸 (12)油圧シリンダ (13)ピストンロッド (14)回転刃 (15)草刈装置(草刈用アタッチメント) (16)(17)油圧管 (18)レーキ状部材(草刈用アタッチメント) (19)ワイヤ材 (20)ワイヤ材の束(棒材) (21)(22)結合杆 (23)取付部 (24)通孔 (25)ボス部 (26)突片 (27)ストッパ片 (28)通孔 (29)結合ピン (Ｇ)草

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パワーショベルの可動アームの前端部に
   取り付けられる草刈用アタッチメントであって、 動力により回転するほぼ水平の草刈用の回転刃と、 前記回転刃とほぼ同じ方向を向く複数の棒材を左右方向
   に並べて構成されるとともに、前記回転刃の上方に設け
   られるレーキ状部材とを備えることを特徴とするパワー
   ショベルの草刈用アタッチメント。
2. 【請求項２】 回転刃とレーキ状部材とを、パワーショ
   ベルの可動アームの前端部に、左右方向を向く水平軸ま
   わりに回動自在として枢着された回動部材に取り付け、
   かつ、この回動部材を、パワーショベルの運転室からの
   遠隔操作により回動させることができるようにしたこと
   を特徴とする請求項１記載のパワーショベルの草刈用ア
   タッチメント。
3. 【請求項３】 レーキ状部材の可動アームまたは回動部
   材に対する取付角度を変えられるようにしたことを特徴
   とする請求項１または２記載のパワーショベルの草刈用
   アタッチメント。