JP3052899B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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    • H01L2924/1531Connection portion the connection portion being formed only on the surface of the substrate opposite to the die mounting surface
    • H01L2924/15311Connection portion the connection portion being formed only on the surface of the substrate opposite to the die mounting surface being a ball array, e.g. BGA

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置にかか
り、特にCSP(chip size package)構造のパッケージ
を有する半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の軽薄短小化の要請に伴
い、被実装回路基板(プリント基板)への実装の高密度
化を図ることができる半導体装置が求められている。し
かし、従来より一般的に用いられている、アウターリー
ドを持つQFP(quad flat package)では、パッケージ
自体の大型化を回避することができず、高密度実装には
不利である。
【0003】そこで、被実装回路基板(プリント基板)
への実装の高密度化を図ることができる半導体のパッケ
ージ技術として、プラスチックフィルムを用いたCSP
(chip size package)パッケージが各種開発され、実用
化が図られている。このCSPパッケージの例として
は、特開平8−306745号公報に開示されているも
のがある。この従来の半導体装置50は、図5に示すよ
うに、半導体チップ51と、この半導体チップ51を担
持するチップサイズの補助配線板片53を有している。
また、補助配線板片53には、半導体チップ51の電極
52に接続される内側電極61と、図示しない被実装回
路基板(プリント基板)の導体に接続されるはんだバン
プ62と、これら内側電極61とはんだバンプ62にま
たがる引き回し電極63とが設けられている。補助配線
板片53は、引き回し電極63であるプリント配線パタ
ーンが形成されたプラスチックフィルムであり、引き回
し電極63は内部に埋設され配線されている。
【0004】また、図6に示す半導体装置70について
は、引き回し電極63が表面に配線されているものであ
り、この引き回し電極63を半導体チップ51のチップ
電極52側にあてがい、当該補助配線板片53の内側電
極61と金属バンプ64を介して接続し、次いで樹脂5
4でパッケージし、補助配線板片53と半導体チップ5
1との間の間隙を樹脂4で封止するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にかかる半導体装置では以下のような不都合を生じ
ていた。即ち、従来の半導体装置のCSPパッケージで
は、はんだバンプ62と被実装回路基板(図示略)の導
体との接続時に、半導体装置50,70が一旦約240
℃(樹脂表面温度)程度に加熱されて実装される。この
ように、実装時に高温に加熱され、その後急激に常温ま
で冷却されるため、半導体装置50,70内に熱による
残留応力が発生する。
【0006】図5に示す半導体装置50においては、加
熱によって、上記補助配線板片53の引き回し電極63
及び補助配線板片53とが一旦膨張し、その後冷却に伴
って収縮する。このときの熱歪みが相互に等しいもので
あれば、半導体装置50に問題は生じない。しかし、引
き回し電極63の熱膨張係数に対して、プラスチックフ
ィルムからなる補助配線板片53の熱膨張係数の方が一
般的に大きい。このため、加熱・冷却による縮み量も補
助配線板片53の方が大きく、その歪み量によっては、
半導体チップ51の中央部と補助配線板片53の接合部
には樹脂4しかないことから、中央部からはく離し、
補助配線板片53の内側電極61と金属バンプ64また
は金属バンプ64と半導体チップ51の電極52の導通
不良が発生する(図7参照)、という不都合を生じてい
た。
【0007】また、図6に示す半導体装置70では、同
様に上記補助配線板片53の引き回し電極63とプラス
チックフィルムの熱による膨張。収縮量の差から所定の
歪みが発生する。具体的には、図8に示すように、引き
回し電極3に対して、補助配線板片の方が熱膨張係数
が大きいことから縮み量も大きく、その歪み量によって
は引き回し電極13と樹脂4とが相互にはく離し、補助
配線板片3の内側電極11と金属バンプ14または金属
バンプ14と半導体チップの電極2の導通不良が発生し
たり、はんだバンプ12と被実装回路との位置ずれなど
が発生する、という不都合を生じていた。
【0008】尚、特開平8−306745号公報に示さ
れる従来例では、半導体装置自体を製造する行程中にお
いて、補助配線板片53の下面に高曲げ剛性の弾性材を
取り付けて、半導体装置自体の反り等を緩和する内容の
開示がなされている。しかしながら、半導体装置の製造
後は高曲げ剛性の弾性材を取り外しているため、加熱実
装時において半導体装置自体の反りを抑えることは出来
ない、という不都合を生じていた。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上記した従来例の有する不都
合を改善し、特に、CSPパッケージと被実装回路基板
との接続実装時の熱による反りの発生を抑え接続実装性
を向上できるとともに、熱抵抗、信号(電源)ノイズの
低減できるCSP半導体装置を提供することを、その目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明では、半導体チップと、この半導体チッ
プの略中央部に形成された電源用チップ電極と、この半
導体チップの周辺部に沿って複数個形成された信号送受
信用チップ電極と、この信号送受信用チップ電極に接続
される内側電極と、この内側電極に接続される信号伝達
用配線と、この信号伝達用配線と内側電極を内包し、信
号伝達用配線よりも熱膨張係数が大きい補助配線板片
と、この補助配線板片と半導体チップとを一体に接合す
る樹脂とを備え、補助配線板片の表面に設けられ、信号
伝達用配線と接続されるはんだバンプを介して被実装回
路基板に直接接続されるCSP構造の半導体装置におい
て、内側電極近傍のみに開口部が形成された金属プレー
ン層を補助配線板片の樹脂に接する面に形成し、この金
属プレーン層を電源用チップ電極に接続したという構成
を採っている。
【0011】また、請求項2記載の発明では、補助配線
板片はプラスチックフィルムで構成され、金属プレーン
層は銅で構成されるという構成を採っている。
【0012】以上のように構成されたことにより、銅プ
レーン層の反りが抑えられ、さらに補助配線板片が銅プ
レーン層と信号伝達用配線との間に挟まれているため、
加熱冷却によって膨張し収縮することによる反りの発生
を抑え、接続実装性を向上させることができる。
【0013】更に、請求項3記載の発明では、電源用チ
ップ電極を半導体チップの電源電極若しくはGND電極
とする構成を採っている。
【0014】以上のように構成されたことにより、電源
(若しくはGND)が銅プレーン層によってプレーン状
になっているため、信号(電源)ノイズを低減でき、ま
た放熱板を有しているのと同様の効果があるため、熱抵
抗を低減できるという利点がある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面に基づいて説明する。図1は、本発明により製造
される半導体装置1の側方断面図である。本実施形態の
半導体装置1は、所定のチップ電極2を有する半導体チ
ップ1aと、この半導体チップ1aを担持する補助配線
板片3とを備え、補助配線板片3の表面に所定の金属プ
レーン層5を積層すると共に、補助配線板片3の内部に
半導体チップ1aのチップ電極2と接続される信号伝達
用配線13を設け、半導体チップ1aの略中央部に所定
の中央チップ電極15を配設すると共に、当該中央チッ
プ電極15と金属プレーン層5とを接合したことを特徴
としている。以下詳細に説明する。
【0016】半導体チップ1aには、多数のトランジス
タ等(図示略)が形成されると共に、その表面には所定
のチップ電極2が設けられている。このチップ電極2は
半導体チップ1aに対して信号の送受信をするためのも
のであり、複数個がマトリックス状に配列されている。
尚、本実施形態では図2に示すように、半導体チップ1
aの周囲部に沿って8個のチップ電極が形成されてい
る。但し、これは一例であり、実際にはより多くのチッ
プ電極2がマトリックス状に配設されている。また、半
導体チップ1aの中央部には、電源(若しくはGND)
電極用の中央チップ電極15が設けられている。ここ
で、「GND」はアース若しくは接地を意味している。
【0017】半導体チップ1aの各チップ電極2には、
所定の金属バンプ14が接合されている。この金属バン
プは、後述する補助配線板片3に設けられた各種導通部
材と半導体チップ1aとを電気的に接続するためのもの
である。
【0018】次に、半導体チップ1aを担持する補助配
線板片3について説明する。補助配線板片3はプラスチ
ックフィルムから構成されている。補助配線板片3の表
面には、応力緩和(反りの抑制)、ノイズ、熱抵抗低減
を目的とした金属プレーン層5が積層されている。この
金属プレーン層5は銅により構成されている。以下の説
明においては、金属プレーン層を銅プレーン層5と読み
替えて説明する。
【0019】銅プレーン層5の平面形状は、図3に示す
ように、略矩形形状であり周囲部に沿って所定のホール
(貫通孔)16が形成されている。このホール16は、
半導体チップ1aの各チップ電極2に対応する内側電極
(後述)を挿通させるためのものである。従って、半導
体チップ1aの各チップ電極2と銅プレーン層5とは相
互に絶縁されている。また、銅プレーン層5の中央部に
は電源(若しくはGND)電極用の金属バンプ14が
合されている。従って、この銅プレーン層5に半導体チ
ップ1aが担持されると、半導体チップ1aの電源(若
しくはGND)電極15と銅プレーン層5とが電気的に
接続される。
【0020】また、補助配線板片3の内部には、半導体
チップ1aの各チップ電極2に対応する金属バンプ14
と接続される内側電極11が埋設されている。この内側
電極11は、補助配線板片3の厚み方向に延設されるも
のであり、その上端部において各チップ電極2に対応す
る金属バンプ14と接合されている。また、補助配線板
片3の内部には、信号伝達用配線13としての所定の引
き回し電極が設けられている。以下引き回し電極13と
読み替える。この引き回し電極13は、後述するはんだ
バンプ12と内側電極11とを電気的に接続するための
ものであり、補助配線板片3の内部にパターニングされ
ている。
【0021】補助配線板片3の下面には、所定のはんだ
バンプ12が突出して形成されている。これは、ボール
状のはんだ塊であり。このようなはんだバンプ12を有
するものは、BGA(ball grid array)と言われてい
る。そして、各はんだバンプ12は、それぞれ対応する
引き回し電極13と電気的に接続されている。具体的に
は、図1における左端のはんだバンプ12は銅プレーン
層5と接続されている。従って、このはんだバンプ12
は、被実装回路基板(図示略)の電源(若しくはGN
D)に接続される。
【0022】また、中央部及び右端部のはんだバンプ1
2は、半導体チップ1aの左端及び右端のチップ電極2
に対応する引き回し電極13に接続されている。従っ
て、これらのはんだバンプ12は、被実装回路基板の信
号端子(図示略)と接合される。尚、半導体チップ1a
の周囲及び半導体チップ1aと補助配線板片3との相互
間は樹脂4で封止(モールディング)されている。ま
た、半導体チップ1aと補助配線板片3の相互間に、樹
脂に代えて接着剤を充填し、半導体チップ1aの周囲を
樹脂で封止するようにしてもよい。
【0023】図2は、半導体チップ1aをチップ電極2
を有する側から見た平面図である。半導体チップ1aの
周囲にはチップ電極2が配設され、また半導体チップ1
aの中央には、電源(若しくはGND)電極15が配設
されている。
【0024】図3は、金属プレーン層としての銅プレー
ン層5を示す平面図である。銅プレーン5の周囲には、
上記したように、半導体チップ1aの電極2に接続され
た内側電極11が通るホール16が設けてある。このホ
ール16は略円形をしている。しかしながら、内側電極
11が挿通できるものであれば、四角形や三角形であっ
てもよい。また、銅プレーン層5の中央部には、半導体
チップ1aの電源(若しくはGND)電極15と接続さ
れる金属バンプ14を有している。
【0025】図4は、参考実施形態の説明図である。当
該実施形態にかかる半導体装置21では、[従来の技
術]の欄で説明した図5に示した半導体装置、即ち、補
助配線板片の表面に引き回し導体が表面に露出している
タイプのものに対し、半導体装置21の反り防止を主目
的として、補助配線板片3の下部に銅プレーン層5を設
けた例である。
【0026】当該実施形態の半導体装置21は、図4に
示すように、半導体チップ1aの電源(若しくはGN
D)電極15が、金属バンプ14及び内側電極11を介
して銅プレーン層5に接続されている。そして、銅プレ
ーン層5の下面にも内側電極11が接合され、この内側
電極11がはんだバンプ12と接合されている。
【0027】以上のように構成された半導体装置1,2
1の作用について説明する。半導体装置1,21は、被
実装回路基板に実装される場合に、一旦、240〔℃〕
程度に加熱されたのち、直ちに常温に冷却される。この
とき、半導体チップ1aを担持する補助配線板片3はプ
ラスチックフィルム及び引き回し電極13、そして銅プ
レーン層5により構成されている。このように、引き回
し電極13の他に銅プレーン層5を平面状に形成する
と、補助配線板片3の反りが抑制されることが判った。
【0028】また同時に、銅プレーン層5を補助配線板
片3内に埋設することにより、電源ノイズ等の影響を抑
制することができる。更には、熱伝導性のよい銅プレー
ン層5を面状に配設しているので、放熱効果も向上す
る。
【0029】実際に、パッケージサイズ10mm、チッ
プサイズ7.5mmのCSPで約240℃から常温まで
下げた時のシミュレーションを実施したところ、従来の
半導体装置に比較して、反りが約30%、信号ノイズ
は、インダクタンスが50%低減できた。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のCSPタ
イプの半導体装置は、半導体チップと、この半導体チッ
プの略中央部に形成された電源用チップ電極と、この半
導体チップの周辺部に沿って複数個形成された信号送受
信用チップ電極と、この信号送受信用チップ電極に接続
される内側電極と、この内側電極に接続される信号伝達
用配線と、この信号伝達用配線と内側電極を内包し、信
号伝達用配線よりも熱膨張係数が大きい補助配線板片
と、この補助配線板片と半導体チップとを一体に接合す
る樹脂とを備え、前記補助配線板片の表面に設けられ、
前記信号伝達用配線と接続されるはんだバンプを介して
被実装回路基板に直接接続される半導体装置であって、
内側電極近傍のみに開口部が形成された金属プレーン層
を補助配線板片の樹脂に接する面に形成し、この金属プ
レーン層を電源用チップ電極に接続した。このため、補
助配線板片が熱歪みによって反りを生じた場合でも、半
導体チップの中央部と金属プレーン層の接合によって、
半導体チップと補助配線板片とは剥離せず、確実な電気
的導通が確保される、という優れた効果を生じる。
【0031】また、金属プレーン層を銅により形成する
と共に、中央チップ電極を半導体チップの電源電極若し
くはGND電極とした。このため、信号ノイズ(または
電源ノイズ)及び熱抵抗を低減することができる、とい
う優れた効果を生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のCSPタイプ半導体装置
を示す断面図である。
【図2】第1図に開示した半導体装置に使用される半導
体チップの平面図である。
【図3】第1図に開示した半導体装置に使用される銅プ
レーン層の平面図である。
【図4】本発明の参考実施形態を示す半導体装置の断面
図である。
【図5】従来例を示す断面図である。
【図6】他の従来例を示す断面図である。
【図7】図5に開示した半導体装置に実装時の熱を加え
た状態を説明する図である。
【図8】図6に開示した半導体装置に実装時の熱を加え
た状態を説明する図である。
【符号の説明】
1 半導体装置 1a 半導体チップ 2 チップ電極 3 補助配線板片 5 金属プレーン層(銅プレーン層) 11 内側電極 12 はんだバンプ 13 引き回し電極 14 金属バンプ 14a 金属バンプ 15 半導体チップのGND(または電源)電極

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体チップと、この半導体チップの略
    中央部に形成された電源用チップ電極と、この半導体チ
    ップの周辺部に沿って複数個形成された信号送受信用チ
    ップ電極と、この信号送受信用チップ電極に接続される
    内側電極と、この内側電極に接続される信号伝達用配線
    と、この信号伝達用配線と前記内側電極を内包し、前記
    信号伝達用配線よりも熱膨張係数が大きい補助配線板片
    と、この補助配線板片と前記半導体チップとを一体に接
    合する樹脂とを備え、前記補助配線板片の表面に設けら
    れ、前記信号伝達用配線と接続されるはんだバンプを介
    して被実装回路基板に直接接続されるCSP構造の半導
    体装置において、前記内側電極近傍のみに開口部が形成
    された金属プレーン層を前記補助配線板片の前記樹脂に
    接する面に形成し、この金属プレーン層を前記電源用チ
    ップ電極に接続したことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記補助配線板片がプラスチックフィル
    ムで構成され、前記金属プレーン層が銅で構成されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記電源用チップ電極を前記半導体チッ
    プの電源電極若しくはGND電極としたことを特徴とす
    る請求項1記載の半導体装置。
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