JP3052687B2 - サスペンション制御装置 - Google Patents
サスペンション制御装置Info
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- JP3052687B2 JP3052687B2 JP5222818A JP22281893A JP3052687B2 JP 3052687 B2 JP3052687 B2 JP 3052687B2 JP 5222818 A JP5222818 A JP 5222818A JP 22281893 A JP22281893 A JP 22281893A JP 3052687 B2 JP3052687 B2 JP 3052687B2
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- wheel side
- spring
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車輌のサス
ペンションに係り、更に詳細にはサスペンション制御装
置に係る。
ペンションに係り、更に詳細にはサスペンション制御装
置に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌のサスペンション制御装
置の一つとして、例えば特開昭60−209315号公
報に記載されている如く、少くとも左右後輪にガススプ
リングを有する車輌のサスペンション制御装置であっ
て、前輪に対応する部位の車高を検出する車高検出手段
と、左右後輪のガススプリングを連通接続する通路と、
該通路の連通を制御する開閉手段とを有し、車高検出手
段により検出される車高が所定の範囲外であるときには
開閉手段を開放して左右後輪のガススプリングを連通接
続するよう構成されたサスペンション制御装置が従来よ
り知られている。
置の一つとして、例えば特開昭60−209315号公
報に記載されている如く、少くとも左右後輪にガススプ
リングを有する車輌のサスペンション制御装置であっ
て、前輪に対応する部位の車高を検出する車高検出手段
と、左右後輪のガススプリングを連通接続する通路と、
該通路の連通を制御する開閉手段とを有し、車高検出手
段により検出される車高が所定の範囲外であるときには
開閉手段を開放して左右後輪のガススプリングを連通接
続するよう構成されたサスペンション制御装置が従来よ
り知られている。
【0003】かかるサスペンション制御装置によれば、
車輌が悪路を走行する場合の如く、車高が所定の範囲を
越えて変化する場合には、左右のガススプリングが相互
に連通接続されることによってガススプリングの容積が
増大され、これによりガススプリングのばね定数が低減
されるので、悪路走行時等に於ける車輌の乗り心地性が
向上される。
車輌が悪路を走行する場合の如く、車高が所定の範囲を
越えて変化する場合には、左右のガススプリングが相互
に連通接続されることによってガススプリングの容積が
増大され、これによりガススプリングのばね定数が低減
されるので、悪路走行時等に於ける車輌の乗り心地性が
向上される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に前輪が走行路面
の凹凸や突起等を乗り越すと車体の前輪側部分が上下方
向に加振され、車体が振動する。この場合車体の前輪側
部分の振動の位相と後輪側部分の振動の位相とが互いに
異なると、車体が車輌横方向に延在する揺動軸線の周り
に振動する所謂ピッチングが生じ、前輪側部分及び後輪
側部分の振動の位相が同相であると車体が全体として上
下方向に振動する所謂バウンシングが発生する。
の凹凸や突起等を乗り越すと車体の前輪側部分が上下方
向に加振され、車体が振動する。この場合車体の前輪側
部分の振動の位相と後輪側部分の振動の位相とが互いに
異なると、車体が車輌横方向に延在する揺動軸線の周り
に振動する所謂ピッチングが生じ、前輪側部分及び後輪
側部分の振動の位相が同相であると車体が全体として上
下方向に振動する所謂バウンシングが発生する。
【0005】何れの振動も車輌の乗り心地性の点からは
生じないことが好ましいものであるが、車輌の乗員にと
ってはピッチングよりもバウンシングの方が車輌の走行
時に於ける車体の挙動としてフラットで安定感のあるも
のに感じられる。また車体の振動はショックアブソーバ
等により減衰されるので、車体の振動振幅は振動開始当
初の振幅が最も大きい。従って路面よりの外乱が前輪を
介して車体へ入力された時点よりその振動の1周期が経
過する時点に於ける車体の振動がピッチングであるかバ
ウンシングであるかが非常に重要である。
生じないことが好ましいものであるが、車輌の乗員にと
ってはピッチングよりもバウンシングの方が車輌の走行
時に於ける車体の挙動としてフラットで安定感のあるも
のに感じられる。また車体の振動はショックアブソーバ
等により減衰されるので、車体の振動振幅は振動開始当
初の振幅が最も大きい。従って路面よりの外乱が前輪を
介して車体へ入力された時点よりその振動の1周期が経
過する時点に於ける車体の振動がピッチングであるかバ
ウンシングであるかが非常に重要である。
【0006】しかるに上述の如き従来のサスペンション
制御装置に於ては、路面より前輪を介して車体へ外乱が
入力された時点に対する開閉手段開放のタイミングにつ
いては考慮されていないため、車速によっては車体の振
動がピッチングとなり、車体の挙動をフラットで安定感
のあるものにすることができず、車輌の乗り心地性を必
ずしも向上させることができない場合がある。
制御装置に於ては、路面より前輪を介して車体へ外乱が
入力された時点に対する開閉手段開放のタイミングにつ
いては考慮されていないため、車速によっては車体の振
動がピッチングとなり、車体の挙動をフラットで安定感
のあるものにすることができず、車輌の乗り心地性を必
ずしも向上させることができない場合がある。
【0007】本発明は、上述の如き従来のサスペンショ
ン制御装置に於ける叙上の如き問題に鑑み、車体が前輪
を介して路面より振動外乱を受けた場合には、車速の如
何に拘らず車体の振動をバウンシングにし、これにより
従来に比して車輌の乗り心地性を更に一層向上させるこ
とができるよう改良されたサスペンション制御装置を提
供することを目的としている。
ン制御装置に於ける叙上の如き問題に鑑み、車体が前輪
を介して路面より振動外乱を受けた場合には、車速の如
何に拘らず車体の振動をバウンシングにし、これにより
従来に比して車輌の乗り心地性を更に一層向上させるこ
とができるよう改良されたサスペンション制御装置を提
供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的は、本発
明によれば、図1に示されている如く、ばね定数可変の
前輪用及び後輪用サスペンションスプリングSf 、Sr
を有する車輌のサスペンション制御装置にして、車速V
を検出する車速検出手段M1と、車速Vの増大に応じて
前記後輪用サスペンションスプリングのばね定数Kr に
対する前記前輪用サスペンションスプリングのばね定数
Kf の比Kf /Kr が大きくなると共に路面より前輪を
介して車体へ外乱が入力されることにより前記車体が加
振された時点より当該振動の実質的に1周期が経過する
時点に於ける前記車体の前記前輪側部分及び後輪側部分
の振動の位相が実質的に同相になるよう前記ばね定数K
f及びKr を制御するばね定数制御手段M2とを有する
サスペンション制御装置によって達成される。
明によれば、図1に示されている如く、ばね定数可変の
前輪用及び後輪用サスペンションスプリングSf 、Sr
を有する車輌のサスペンション制御装置にして、車速V
を検出する車速検出手段M1と、車速Vの増大に応じて
前記後輪用サスペンションスプリングのばね定数Kr に
対する前記前輪用サスペンションスプリングのばね定数
Kf の比Kf /Kr が大きくなると共に路面より前輪を
介して車体へ外乱が入力されることにより前記車体が加
振された時点より当該振動の実質的に1周期が経過する
時点に於ける前記車体の前記前輪側部分及び後輪側部分
の振動の位相が実質的に同相になるよう前記ばね定数K
f及びKr を制御するばね定数制御手段M2とを有する
サスペンション制御装置によって達成される。
【0009】
【作用】路面よりの外乱が前輪を介して車体へ入力され
た時点よりその振動の1周期が経過する時点に於ける車
体の振動をバウンシングにし、車体の挙動をフラットで
安定感のあるものにするためには、下記のの要件を満
すことを前提に下記のの要件を満たす必要がある。
た時点よりその振動の1周期が経過する時点に於ける車
体の振動をバウンシングにし、車体の挙動をフラットで
安定感のあるものにするためには、下記のの要件を満
すことを前提に下記のの要件を満たす必要がある。
【0010】前輪側部分の振動の周期が後輪側部分の
振動の周期より長い値でなければならないので、前輪側
のばね上共振周波数<後輪側のばね上共振周波数の関係
があること 前輪側部分の振動の1周期が後輪側部分の振動の1周
期と車輌がそのホイールベースの距離を走行するに要す
る時間との合計にほぼ等しいこと 特に上述のの要件は、前輪側及び後輪側のばね上共振
周波数をそれぞれFf(Hz)、Fr (Hz)とし、車速を
V(km/h )とし、車輌のホイールベースをL(mm)と
すると、車輌がそのホイールベースの距離を走行するに
要する時間Δt(秒)は3.6×L/Vであるので、下
記の数1にて表される。
振動の周期より長い値でなければならないので、前輪側
のばね上共振周波数<後輪側のばね上共振周波数の関係
があること 前輪側部分の振動の1周期が後輪側部分の振動の1周
期と車輌がそのホイールベースの距離を走行するに要す
る時間との合計にほぼ等しいこと 特に上述のの要件は、前輪側及び後輪側のばね上共振
周波数をそれぞれFf(Hz)、Fr (Hz)とし、車速を
V(km/h )とし、車輌のホイールベースをL(mm)と
すると、車輌がそのホイールベースの距離を走行するに
要する時間Δt(秒)は3.6×L/Vであるので、下
記の数1にて表される。
【数1】
【0011】また周知の如く、ばね定数をKとし、ばね
上質量をMとすると、ばね上の共振周波数Fは下記の数
2にて表され、前輪側及び後輪側の何れについてもばね
上質量は一定であるので、サスペンションスプリングの
ばね定数Kを増減することによりばね上の共振周波数F
を増減することができる。
上質量をMとすると、ばね上の共振周波数Fは下記の数
2にて表され、前輪側及び後輪側の何れについてもばね
上質量は一定であるので、サスペンションスプリングの
ばね定数Kを増減することによりばね上の共振周波数F
を増減することができる。
【数2】
【0012】上述の如き構成によれば、車速Vの増大に
応じて後輪用サスペンションスプリングのばね定数Kr
に対する前輪用サスペンションスプリングのばね定数K
f の比Kf /Kr が大きくなると共に路面より前輪を介
して車体へ外乱が入力されることにより車体が加振され
た時点より当該振動の実質的に1周期が経過する時点に
於ける車体の前輪側部分及び後輪側部分の振動の位相が
実質的に同相になるようばね定数制御手段M2によりば
ね定数Kf 及びKr が制御されるので、車体が加振され
た時点よりその振動の実質的に1周期が経過する時点に
於ては車体の前輪側部分及び後輪側部分が実質的に互い
に同相にて上下方向に振動し、これにより車体の振動が
バウンシング振動に制御される。
応じて後輪用サスペンションスプリングのばね定数Kr
に対する前輪用サスペンションスプリングのばね定数K
f の比Kf /Kr が大きくなると共に路面より前輪を介
して車体へ外乱が入力されることにより車体が加振され
た時点より当該振動の実質的に1周期が経過する時点に
於ける車体の前輪側部分及び後輪側部分の振動の位相が
実質的に同相になるようばね定数制御手段M2によりば
ね定数Kf 及びKr が制御されるので、車体が加振され
た時点よりその振動の実質的に1周期が経過する時点に
於ては車体の前輪側部分及び後輪側部分が実質的に互い
に同相にて上下方向に振動し、これにより車体の振動が
バウンシング振動に制御される。
【0013】
【課題を解決するための手段の補足説明】周知の如く機
械的ばねに於てはばね定数を増減することは非常に困難
であり、また主空気及び副空気を有するガススプリング
に於ては主空気室と副空気室との間の連通を制御するこ
とによりばね定数を増減制御することができるが、ばね
定数を多段階に制御するためには副空気室及び連通制御
のための制御弁を多数設ける必要がある。これに対しガ
ススプリングに対し空気を給排し空気室の容積を増減す
ることによりガススプリングのばね定数を連続的に増減
制御することができる。従って本発明の実施例によれ
ば、サスペンションスプリングはガススプリングであ
り、ガススプリングに対し空気を給排することによりば
ね定数Kが増減される。
械的ばねに於てはばね定数を増減することは非常に困難
であり、また主空気及び副空気を有するガススプリング
に於ては主空気室と副空気室との間の連通を制御するこ
とによりばね定数を増減制御することができるが、ばね
定数を多段階に制御するためには副空気室及び連通制御
のための制御弁を多数設ける必要がある。これに対しガ
ススプリングに対し空気を給排し空気室の容積を増減す
ることによりガススプリングのばね定数を連続的に増減
制御することができる。従って本発明の実施例によれ
ば、サスペンションスプリングはガススプリングであ
り、ガススプリングに対し空気を給排することによりば
ね定数Kが増減される。
【0014】またガススプリングの受圧面積をS(c
m2 )とし、空気室の標準圧力をPs (kgf /cm2 )と
し、空気室の標準容積をVs (cm3 )とすると、ガスス
プリングのばね定数K(kgf /mm)は下記の数3にて表
され、容積Vs を増減するとばね定数Kはそれぞれ減少
し増大する。
m2 )とし、空気室の標準圧力をPs (kgf /cm2 )と
し、空気室の標準容積をVs (cm3 )とすると、ガスス
プリングのばね定数K(kgf /mm)は下記の数3にて表
され、容積Vs を増減するとばね定数Kはそれぞれ減少
し増大する。
【数3】
【0015】またサスペンションのホイールレートをK
h (kgf /mm)とし、ばね上質量をM(kgf )とし、サ
スペンションのアーム比をαとすると、ホイールレート
KhはK・α2 であり、ばね上共振周波数F(Hz )は
下記の数4にて表され、ばね定数Kが増減するとホイー
ルレートKh も増減し、更にばね上共振周波数Fも増減
する。
h (kgf /mm)とし、ばね上質量をM(kgf )とし、サ
スペンションのアーム比をαとすると、ホイールレート
KhはK・α2 であり、ばね上共振周波数F(Hz )は
下記の数4にて表され、ばね定数Kが増減するとホイー
ルレートKh も増減し、更にばね上共振周波数Fも増減
する。
【数4】
【0016】更に空気室の容積Vs と車高との間には一
定の関係があり、容積Vs が増減すると車高も増減する
ので、空気室に対し空気を給排することによって空気室
の容積を増減し、これにより車高を増減すると、これに
対応してばね上共振周波数も増減する。
定の関係があり、容積Vs が増減すると車高も増減する
ので、空気室に対し空気を給排することによって空気室
の容積を増減し、これにより車高を増減すると、これに
対応してばね上共振周波数も増減する。
【0017】従って本発明の実施例によれば、前輪側及
び後輪側のばね上共振周波数が上述の数1の関係を満す
よう、車速Vに応じて前輪側及び後輪側の車高を互いに
他に対し所定の関係に於て増減制御することにより、前
輪用サスペンションスプリングのばね定数Kf 及び後輪
用サスペンションスプリングのばね定数Kr が制御され
る。
び後輪側のばね上共振周波数が上述の数1の関係を満す
よう、車速Vに応じて前輪側及び後輪側の車高を互いに
他に対し所定の関係に於て増減制御することにより、前
輪用サスペンションスプリングのばね定数Kf 及び後輪
用サスペンションスプリングのばね定数Kr が制御され
る。
【0018】
【実施例】以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施
例について詳細に説明する。
例について詳細に説明する。
【0019】図2はエアサスペンションに対し適用され
た本発明によるサスペンション制御装置の一つの実施例
を示す概略構成図である。
た本発明によるサスペンション制御装置の一つの実施例
を示す概略構成図である。
【0020】図2に於て、10f 及び10r はそれぞれ
左右前輪11f 及び左右後輪11rに対応して設けられ
たサスペンションユニットを示している。サスペンショ
ンユニット10f 、10r はそれぞれショックアブソー
バ12f 、12r と、対応するショックアブソーバと一
体に設けられたエアスプリング14f 、14r とを有
し、各エアスプリングはその空気室16f 、16r 内の
圧力が増減されることにより対応する部位の車高を増減
するよう構成された周知の一般的な構成のものである。
左右前輪11f 及び左右後輪11rに対応して設けられ
たサスペンションユニットを示している。サスペンショ
ンユニット10f 、10r はそれぞれショックアブソー
バ12f 、12r と、対応するショックアブソーバと一
体に設けられたエアスプリング14f 、14r とを有
し、各エアスプリングはその空気室16f 、16r 内の
圧力が増減されることにより対応する部位の車高を増減
するよう構成された周知の一般的な構成のものである。
【0021】空気室16f 、16r は給気導管18及び
各輪用の枝管20f 、20r によりアキュムレータ22
及び空気圧縮機24に接続されている。空気圧縮機24
はモータ26によって駆動されることにより大気中の空
気を圧縮し、その圧縮空気を図には示されていないドラ
イヤを経てアキュムレータ22へ供給するようになって
いる。給気導管18の途中には各空気室及びアキューム
レータより空気圧縮機へ向けて圧縮空気が逆流すること
を防止する逆止弁28が設けられており、また各枝管2
0f 、20r にはその連通を制御する給気弁30f 、3
0r が設けられている。また空気室16f 、16r には
途中に排気弁32f 、32r を有する排気導管34f 、
34r が接続されている。
各輪用の枝管20f 、20r によりアキュムレータ22
及び空気圧縮機24に接続されている。空気圧縮機24
はモータ26によって駆動されることにより大気中の空
気を圧縮し、その圧縮空気を図には示されていないドラ
イヤを経てアキュムレータ22へ供給するようになって
いる。給気導管18の途中には各空気室及びアキューム
レータより空気圧縮機へ向けて圧縮空気が逆流すること
を防止する逆止弁28が設けられており、また各枝管2
0f 、20r にはその連通を制御する給気弁30f 、3
0r が設けられている。また空気室16f 、16r には
途中に排気弁32f 、32r を有する排気導管34f 、
34r が接続されている。
【0022】図示の実施例に於ては、各給気弁30f 、
30r 及び排気弁32f 、32r は常閉型の電磁開閉弁
であり、電子制御装置36により制御されるようになっ
ている。制御装置36は図3に示されている如くマイク
ロコンピュータ38を含んでいる。マイクロコンピュー
タ38は図3に示されている如き一般的な構成のもので
あってよく、CPU40と、ROM42と、RAM44
と、入力ポート装置46と、出力ポート装置48とを有
し、これらは双方向性のコモンバス50により互いに接
続されている。
30r 及び排気弁32f 、32r は常閉型の電磁開閉弁
であり、電子制御装置36により制御されるようになっ
ている。制御装置36は図3に示されている如くマイク
ロコンピュータ38を含んでいる。マイクロコンピュー
タ38は図3に示されている如き一般的な構成のもので
あってよく、CPU40と、ROM42と、RAM44
と、入力ポート装置46と、出力ポート装置48とを有
し、これらは双方向性のコモンバス50により互いに接
続されている。
【0023】図示の実施例に於ては、入力ポート装置4
6にはそれぞれ車高センサ52f 、52r により検出さ
れた前輪及び後輪に対応する部位の車高(絶対車高)H
f 、Hr を示す信号、車速センサ54により検出された
車速Vを示す信号、圧力センサ56により検出されたア
キュムレータ22内の圧力Pa を示す信号が入力される
ようになっている。入力ポート装置46はそれに入力さ
れた信号を適宜に処理し、ROM42に記憶されている
プログラムに基くCPU40の指示に従い、CPU及び
RAM44へ処理された信号を出力するようになってい
る。
6にはそれぞれ車高センサ52f 、52r により検出さ
れた前輪及び後輪に対応する部位の車高(絶対車高)H
f 、Hr を示す信号、車速センサ54により検出された
車速Vを示す信号、圧力センサ56により検出されたア
キュムレータ22内の圧力Pa を示す信号が入力される
ようになっている。入力ポート装置46はそれに入力さ
れた信号を適宜に処理し、ROM42に記憶されている
プログラムに基くCPU40の指示に従い、CPU及び
RAM44へ処理された信号を出力するようになってい
る。
【0024】ROM42は図4に示された制御プログラ
ム及び図5に示されたグラフに対応するマップを記憶し
ている。CPU40は図4に示された制御プログラムに
基き後述の如く種々の演算及び信号の処理を行うように
なっている。出力ポート装置48はCPU40の指示に
従い駆動回路58〜66を経て給気弁及び排気弁へ制御
信号を出力することによりこれらの弁を選択的に開閉
し、また駆動回路66を経てモータ26へ制御信号を出
力することによりモータ26、従って空気圧縮機24を
選択的に作動させ、これによりアキュムレータ22内の
圧力Pa を所定の範囲内の圧力に維持するようになって
いる。
ム及び図5に示されたグラフに対応するマップを記憶し
ている。CPU40は図4に示された制御プログラムに
基き後述の如く種々の演算及び信号の処理を行うように
なっている。出力ポート装置48はCPU40の指示に
従い駆動回路58〜66を経て給気弁及び排気弁へ制御
信号を出力することによりこれらの弁を選択的に開閉
し、また駆動回路66を経てモータ26へ制御信号を出
力することによりモータ26、従って空気圧縮機24を
選択的に作動させ、これによりアキュムレータ22内の
圧力Pa を所定の範囲内の圧力に維持するようになって
いる。
【0025】次に図5に示されたグラフの求め方につい
て説明する。尚これ以降の説明に於て各記号に付された
f 及びr はそれぞれ前輪及び後輪に関するものであるこ
とを示している。
て説明する。尚これ以降の説明に於て各記号に付された
f 及びr はそれぞれ前輪及び後輪に関するものであるこ
とを示している。
【0026】まず高車速域に於ける車輌の操縦安定性が
向上するよう、車速に対する前輪側の目標車高Hreqfを
それが車速Vに応じて図5に於て実線にて示されている
如く変化するよう設定する。そして前輪用のサスペンシ
ョンユニット10f の車輪ストロークに対する空気室1
4f の容積変化の比をRf (cc/cm)とし、ΔHf を目
標車高Hreqfと標準車高Ho との偏差として、上述の数
3を変形させた下記の数5に従って前輪側のばね定数K
f を演算する。
向上するよう、車速に対する前輪側の目標車高Hreqfを
それが車速Vに応じて図5に於て実線にて示されている
如く変化するよう設定する。そして前輪用のサスペンシ
ョンユニット10f の車輪ストロークに対する空気室1
4f の容積変化の比をRf (cc/cm)とし、ΔHf を目
標車高Hreqfと標準車高Ho との偏差として、上述の数
3を変形させた下記の数5に従って前輪側のばね定数K
f を演算する。
【数5】
【0027】次いで上述の数4に従って前輪側のばね上
共振周波数Ff を演算し、上述の数1に従って後輪側の
ばね上共振周波数Fr を演算する。そして上述の数4を
変形させた下記の数6に従って後輪側のばね定数Kr を
演算し、上述の数3に従って後輪用サスペンションユニ
ット10r の空気室14r の必要な容積Vreqrを演算す
る。更に後輪用サスペンションユニットの車輪ストロー
クに対する空気室の容積変化の比をRr (cc/cm)とし
て下記の数7に従って後輪側の目標車高Hreqrを演算
し、かくして各車速について求められた後輪側の目標車
高Hreqrをプロットすると図5に於て破線にて示された
曲線となる。
共振周波数Ff を演算し、上述の数1に従って後輪側の
ばね上共振周波数Fr を演算する。そして上述の数4を
変形させた下記の数6に従って後輪側のばね定数Kr を
演算し、上述の数3に従って後輪用サスペンションユニ
ット10r の空気室14r の必要な容積Vreqrを演算す
る。更に後輪用サスペンションユニットの車輪ストロー
クに対する空気室の容積変化の比をRr (cc/cm)とし
て下記の数7に従って後輪側の目標車高Hreqrを演算
し、かくして各車速について求められた後輪側の目標車
高Hreqrをプロットすると図5に於て破線にて示された
曲線となる。
【数6】
【数7】
【0028】尚車速Vが低い場合には車輌がホイールベ
ースの距離を走行するに必要な時間Δt が比較的大きく
なるので、前輪側のばね上共振周波数Ff 及び後輪側の
ばね上共振周波数Fr が上述の数1の関係を満すために
は、Ff が非常に小さくFrが非常に大きい値でなけれ
ばならない。しかし実際の車輌に於てはばね定数の制御
のみによってFf を非常に小さくしFr を非常に大きく
することは非常に困難である。従って図示の実施例に於
ては、共振周波数Ff 及びr が数1の関係になるよう実
行される前輪側及び後輪側の車高制御によるばね定数K
f 及びKr の制御は車速Vが60(km/h )以上の場合
にのみ行われる。
ースの距離を走行するに必要な時間Δt が比較的大きく
なるので、前輪側のばね上共振周波数Ff 及び後輪側の
ばね上共振周波数Fr が上述の数1の関係を満すために
は、Ff が非常に小さくFrが非常に大きい値でなけれ
ばならない。しかし実際の車輌に於てはばね定数の制御
のみによってFf を非常に小さくしFr を非常に大きく
することは非常に困難である。従って図示の実施例に於
ては、共振周波数Ff 及びr が数1の関係になるよう実
行される前輪側及び後輪側の車高制御によるばね定数K
f 及びKr の制御は車速Vが60(km/h )以上の場合
にのみ行われる。
【0029】次に図4に示されたフローチャートを参照
して図示の実施例の作動について説明する。尚制御装置
36による制御は図には示されていないイグニッション
スイッチの閉成により開始され、イグニッションスイッ
チの開成により終了する。
して図示の実施例の作動について説明する。尚制御装置
36による制御は図には示されていないイグニッション
スイッチの閉成により開始され、イグニッションスイッ
チの開成により終了する。
【0030】まず最初のステップ10に於ては車高セン
サ52f 、52r により検出された前輪及び後輪に対応
する部位の車高Hf 、Hr を示す信号、車速センサ54
により検出された車速Vを示す信号が読込まれ、ステッ
プ20に於ては1サイクル前のステップ20に於て演算
された補正後の車高HFf 、HRf 及びステップ10に
於て読込まれた車高Hf 、Hr について下記の数8及び
数9に従って49:1の重み付け平均の演算が行われる
ことにより補正後の車高HF、HRが演算される。
サ52f 、52r により検出された前輪及び後輪に対応
する部位の車高Hf 、Hr を示す信号、車速センサ54
により検出された車速Vを示す信号が読込まれ、ステッ
プ20に於ては1サイクル前のステップ20に於て演算
された補正後の車高HFf 、HRf 及びステップ10に
於て読込まれた車高Hf 、Hr について下記の数8及び
数9に従って49:1の重み付け平均の演算が行われる
ことにより補正後の車高HF、HRが演算される。
【0031】
【数8】HF=(49HFf +Hf )/50
【数9】HR=(49HRf +Hr )/50
【0032】ステップ30に於ては、ステップ10に於
て読込まれた車速Vに基づき、図5に示されたグラフに
対応するマップより前輪側の目標車高Hreqf及び後輪側
の目標車高Hreqrが演算され、ステップ40に於てはそ
れぞれ下記の数10及び数11に従って前輪側及び後輪
側の車高の偏差Cf 及び及びCr が演算され、ステップ
50に於てはステップ20に於て演算された補正後の車
高HF及びHRがそれぞれ次のサイクルのステップ20
の演算に供されるHFf 及びHRf に書換えられる。
て読込まれた車速Vに基づき、図5に示されたグラフに
対応するマップより前輪側の目標車高Hreqf及び後輪側
の目標車高Hreqrが演算され、ステップ40に於てはそ
れぞれ下記の数10及び数11に従って前輪側及び後輪
側の車高の偏差Cf 及び及びCr が演算され、ステップ
50に於てはステップ20に於て演算された補正後の車
高HF及びHRがそれぞれ次のサイクルのステップ20
の演算に供されるHFf 及びHRf に書換えられる。
【0033】
【数10】Cf =Hreqf−HF
【数11】Cr =Hreqr−HR
【0034】ステップ60に於ては前輪側の車高の偏差
Cf が正であるか否かの判別が行われ、否定判定が行わ
れたときにはステップ80へ進み、肯定判定が行われた
ときにはステップ70に於て前輪用の吸気弁30f が開
弁されると共に前輪用の排気弁32f が閉弁される。ス
テップ80に於ては前輪側の車高の偏差Cf が負である
か否かの判別が行われ、肯定判定が行われたときにはス
テップ90に於て前輪用の吸気弁30f が閉弁されると
共に前輪用の排気弁32f が開弁され、否定判定が行わ
れたときにはステップ100に於て前輪用の吸気弁30
f 及び排気弁32f が何れも閉弁され又は閉弁状態に維
持される。
Cf が正であるか否かの判別が行われ、否定判定が行わ
れたときにはステップ80へ進み、肯定判定が行われた
ときにはステップ70に於て前輪用の吸気弁30f が開
弁されると共に前輪用の排気弁32f が閉弁される。ス
テップ80に於ては前輪側の車高の偏差Cf が負である
か否かの判別が行われ、肯定判定が行われたときにはス
テップ90に於て前輪用の吸気弁30f が閉弁されると
共に前輪用の排気弁32f が開弁され、否定判定が行わ
れたときにはステップ100に於て前輪用の吸気弁30
f 及び排気弁32f が何れも閉弁され又は閉弁状態に維
持される。
【0035】同様にステップ110に於ては後輪側の車
高の偏差Cr が正であるか否かの判別が行われ、否定判
定が行われたときにはステップ130へ進み、肯定判定
が行われたときにはステップ120に於て後輪用の吸気
弁30r が開弁されると共に後輪用の排気弁32r が閉
弁される。ステップ130に於ては後輪側の車高の偏差
Cr が負であるか否かの判別が行われ、肯定判定が行わ
れたときにはステップ140に於て後輪用の吸気弁30
r が閉弁されると共に後輪用の排気弁32r が開弁さ
れ、否定判定が行われたときにはステップ150に於て
後輪用の吸気弁30r 及び排気弁32r が何れも閉弁さ
れ又は閉弁状態に維持される。
高の偏差Cr が正であるか否かの判別が行われ、否定判
定が行われたときにはステップ130へ進み、肯定判定
が行われたときにはステップ120に於て後輪用の吸気
弁30r が開弁されると共に後輪用の排気弁32r が閉
弁される。ステップ130に於ては後輪側の車高の偏差
Cr が負であるか否かの判別が行われ、肯定判定が行わ
れたときにはステップ140に於て後輪用の吸気弁30
r が閉弁されると共に後輪用の排気弁32r が開弁さ
れ、否定判定が行われたときにはステップ150に於て
後輪用の吸気弁30r 及び排気弁32r が何れも閉弁さ
れ又は閉弁状態に維持される。
【0036】かくして図示の実施例によれば、車速Vに
応じて図5に示されたマップより前輪側の目標車高Hre
qf及び後輪側の目標車高Hreqrが演算され、ステップ4
0〜150に於て前輪側及び後輪側の車高がそれぞれ対
応する目標車高になるよう制御され、これにより前輪用
のエアスプリング14f のばね定数Kf 及び後輪側エア
スプリング14r のばね定数Kr が制御されることによ
り、前輪側及び後輪側のばね上共振周波数Ff 及びFr
が上述の数1を満すよう制御される。従って車体が前輪
を介して路面より外乱を受け加振された時点よりその振
動の1周期が経過する時点に於ける車体の前輪側部分及
び後輪側部分の振動の位相が実質的に同相になり、これ
により車体の振動がバウンシングになり、車体の挙動が
フラットで安定感のあるものになる。
応じて図5に示されたマップより前輪側の目標車高Hre
qf及び後輪側の目標車高Hreqrが演算され、ステップ4
0〜150に於て前輪側及び後輪側の車高がそれぞれ対
応する目標車高になるよう制御され、これにより前輪用
のエアスプリング14f のばね定数Kf 及び後輪側エア
スプリング14r のばね定数Kr が制御されることによ
り、前輪側及び後輪側のばね上共振周波数Ff 及びFr
が上述の数1を満すよう制御される。従って車体が前輪
を介して路面より外乱を受け加振された時点よりその振
動の1周期が経過する時点に於ける車体の前輪側部分及
び後輪側部分の振動の位相が実質的に同相になり、これ
により車体の振動がバウンシングになり、車体の挙動が
フラットで安定感のあるものになる。
【0037】例えば図6は車速Vが100km/h である
場合に於て前輪側のばね上共振周波数Ff 及び後輪側の
ばね上共振周波数Fr が数1の関係を満すようそれぞれ
1.101Hz 、1.255Hz に設定された場合の車
体の前輪側及び後輪側の振動パターンの例を示すグラフ
である。尚Nは車体が前輪を介して加振されその振動の
1周期が経過した後のサイクル数を示している(後述の
図7及び図8に於ても同じ)。またこれらの図に示され
た振動パターンはショックアブソーバが組込まれていな
い場合のパターンである。
場合に於て前輪側のばね上共振周波数Ff 及び後輪側の
ばね上共振周波数Fr が数1の関係を満すようそれぞれ
1.101Hz 、1.255Hz に設定された場合の車
体の前輪側及び後輪側の振動パターンの例を示すグラフ
である。尚Nは車体が前輪を介して加振されその振動の
1周期が経過した後のサイクル数を示している(後述の
図7及び図8に於ても同じ)。またこれらの図に示され
た振動パターンはショックアブソーバが組込まれていな
い場合のパターンである。
【0038】図6より、図示の実施例によれば、N=1
サイクルに於ける車体の前輪側及び後輪側の振動を同相
にして車体の振動をバウンシングモードにすることがで
き、これにより車輌の乗員はフラットで安定感のある車
体挙動を体感できることが解る。またサイクル数Nが増
大するにつれて前輪側及び後輪側の振動の位相差が大き
くなるが、Nの増大につれて振幅が漸次減小するので、
位相差の増大が車輌の乗り心地性に大きく影響すること
はない。
サイクルに於ける車体の前輪側及び後輪側の振動を同相
にして車体の振動をバウンシングモードにすることがで
き、これにより車輌の乗員はフラットで安定感のある車
体挙動を体感できることが解る。またサイクル数Nが増
大するにつれて前輪側及び後輪側の振動の位相差が大き
くなるが、Nの増大につれて振幅が漸次減小するので、
位相差の増大が車輌の乗り心地性に大きく影響すること
はない。
【0039】これに対し図6は車速Vが100km/h で
ある場合に於てばね上共振周波数Ff 及びFr がそれぞ
れ1.196Hz 、1.258Hz に設定された場合の
振動パターンの例を示しており、図8はばね上共振周波
数F及びFr がそれぞれ1.20Hz 、1.17Hz に
設定された場合の振動パターンの例を示している。
ある場合に於てばね上共振周波数Ff 及びFr がそれぞ
れ1.196Hz 、1.258Hz に設定された場合の
振動パターンの例を示しており、図8はばね上共振周波
数F及びFr がそれぞれ1.20Hz 、1.17Hz に
設定された場合の振動パターンの例を示している。
【0040】図7の場合には、サイクル数Nが2〜3の
場合に前輪側及び後輪側の振動が同相となりバウンシン
グモードになるので、車体の挙動はある程度フラットな
ものになるが、車輌の乗り心地性は図6の場合に比して
劣るものである。また図8の場合には、N=1の最初の
サイクルより前輪側及び後輪側の振動の位相差が非常に
大きく、車体の振動はピッチングモードとなるので、車
輌は安定感のない車体挙動を呈することが解る。
場合に前輪側及び後輪側の振動が同相となりバウンシン
グモードになるので、車体の挙動はある程度フラットな
ものになるが、車輌の乗り心地性は図6の場合に比して
劣るものである。また図8の場合には、N=1の最初の
サイクルより前輪側及び後輪側の振動の位相差が非常に
大きく、車体の振動はピッチングモードとなるので、車
輌は安定感のない車体挙動を呈することが解る。
【0041】また図示の実施例によれば、前輪側及び後
輪側のばね定数Kf 及びKr 、従って前輪側及び後輪側
のばね上共振周波数Ff 及びFr は重みづけ平均により
補正された後の車高HF及びHRに基づいて制御される
ので、ばね上共振周波数が車高センサにより検出された
車高に基づき制御される場合に比して路面外乱に起因す
る制御の誤差を低減することができ、これによりばね上
共振周波数の制御をより一層適切に行うことができる。
輪側のばね定数Kf 及びKr 、従って前輪側及び後輪側
のばね上共振周波数Ff 及びFr は重みづけ平均により
補正された後の車高HF及びHRに基づいて制御される
ので、ばね上共振周波数が車高センサにより検出された
車高に基づき制御される場合に比して路面外乱に起因す
る制御の誤差を低減することができ、これによりばね上
共振周波数の制御をより一層適切に行うことができる。
【0042】以上に於ては本発明を特定の実施例につい
て詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定され
るものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例
が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
て詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定され
るものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例
が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0043】例えば図示の実施例に於ては、ステップ6
0及び110に於て車高の偏差が正であるか否かの判別
が行われ、ステップ80及び130に於て車高の偏差が
負であるか否かの判別が行われるようになっているが、
車高の偏差が微小であるときには各エアスプリングの空
気室に対し空気の給排が行われないよう、図4に示され
た制御フローは、ステップ60及び110に先立ちそれ
ぞれ前輪側の車高の偏差Cf の絶対値及び後輪側の車高
の偏差Cr の絶対値がある基準値を越えているか否かの
判別を行い、車高の偏差の絶対値が基準値を越えている
場合にのみそれぞれステップ60及び110へ進むよう
修正されてもよい。
0及び110に於て車高の偏差が正であるか否かの判別
が行われ、ステップ80及び130に於て車高の偏差が
負であるか否かの判別が行われるようになっているが、
車高の偏差が微小であるときには各エアスプリングの空
気室に対し空気の給排が行われないよう、図4に示され
た制御フローは、ステップ60及び110に先立ちそれ
ぞれ前輪側の車高の偏差Cf の絶対値及び後輪側の車高
の偏差Cr の絶対値がある基準値を越えているか否かの
判別を行い、車高の偏差の絶対値が基準値を越えている
場合にのみそれぞれステップ60及び110へ進むよう
修正されてもよい。
【0044】また以上に於てはエアサスペンションに適
用された実施例について詳細に説明したが、本発明のサ
スペンション制御装置は気液ばねを有しサスペンション
ユニットに対し気体が給排されることにより気液ばねの
気体室の容積が増減し、これに対応して車高が増減する
よう構成されたハイドロニューマチックサスペンション
に対し適用されてもよい。
用された実施例について詳細に説明したが、本発明のサ
スペンション制御装置は気液ばねを有しサスペンション
ユニットに対し気体が給排されることにより気液ばねの
気体室の容積が増減し、これに対応して車高が増減する
よう構成されたハイドロニューマチックサスペンション
に対し適用されてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明によれば、車体が加振された時点よりその振動の実質
的に1周期が経過する時点に於ては車体の前輪側部分及
び後輪側部分を実質的に互いに同相にて上下方向に振動
させ、これにより車体の振動をバウンシング振動に制御
することができるので、車速の如何に拘らず車体の挙動
をフラットで安定感のあるものにすることができ、従来
に比して確実に車輌の乗り心地性を向上させることがで
きる。
明によれば、車体が加振された時点よりその振動の実質
的に1周期が経過する時点に於ては車体の前輪側部分及
び後輪側部分を実質的に互いに同相にて上下方向に振動
させ、これにより車体の振動をバウンシング振動に制御
することができるので、車速の如何に拘らず車体の挙動
をフラットで安定感のあるものにすることができ、従来
に比して確実に車輌の乗り心地性を向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるサスペンション制御装置の構成を
特許請求の範囲の記載に対応させて示す説明図である。
特許請求の範囲の記載に対応させて示す説明図である。
【図2】エアサスペンションに対し適用された本発明に
よるサスペンション制御装置の一つの実施例を示す概略
構成図である。
よるサスペンション制御装置の一つの実施例を示す概略
構成図である。
【図3】図2に示された電子制御装置を示すブロック線
図である。
図である。
【図4】図2に示された実施例に於けるばね定数制御ル
ーチンを示すフローチャートである。
ーチンを示すフローチャートである。
【図5】車速Vと前輪側及び後輪側の目標車高Hreqf、
Hreqrとの間の関係を示すグラフである。
Hreqrとの間の関係を示すグラフである。
【図6】図示の実施例に於ける前輪側及び後輪側の振動
パターンの例を示すグラフである。
パターンの例を示すグラフである。
【図7】図6の場合よりも前輪側のばね上共振周波数が
大きく設定された場合に於ける前輪側及び後輪側の振動
パターンの例を示すグラフである。
大きく設定された場合に於ける前輪側及び後輪側の振動
パターンの例を示すグラフである。
【図8】図6の場合よりも後輪側のばね上共振周波数が
小さく設定された場合に於ける前輪側及び後輪側の振動
パターンの例を示すグラフである。
小さく設定された場合に於ける前輪側及び後輪側の振動
パターンの例を示すグラフである。
10f 、10r …サスペンションユニット 12f 、12r …ショックアブソーバ 14f 、14r …エアスプリング 16f 、16r …空気室 24…空気圧縮機 30f 、30r …給気弁 32f 、32r …排気弁 36…電子制御装置 52f 、52r …車高センサ 54…車速センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 17/015
Claims (1)
- 【請求項1】ばね定数可変の前輪用及び後輪用サスペン
ションスプリングを有する車輌のサスペンション制御装
置にして、車速Vを検出する車速検出手段と、車速Vの
増大に応じて前記後輪用サスペンションスプリングのば
ね定数Kr に対する前記前輪用サスペンションスプリン
グのばね定数Kf の比Kf /Kr が大きくなると共に路
面より前輪を介して車体へ外乱が入力されることにより
前記車体が加振された時点より当該振動の実質的に1周
期が経過する時点に於ける前記車体の前記前輪側部分及
び後輪側部分の振動の位相が実質的に同相になるよう前
記ばね定数Kf及びKr を制御するばね定数制御手段と
を有するサスペンション制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5222818A JP3052687B2 (ja) | 1993-08-16 | 1993-08-16 | サスペンション制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5222818A JP3052687B2 (ja) | 1993-08-16 | 1993-08-16 | サスペンション制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0752628A JPH0752628A (ja) | 1995-02-28 |
JP3052687B2 true JP3052687B2 (ja) | 2000-06-19 |
Family
ID=16788395
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5222818A Expired - Fee Related JP3052687B2 (ja) | 1993-08-16 | 1993-08-16 | サスペンション制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3052687B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030092280A (ko) * | 2002-05-29 | 2003-12-06 | 현대자동차주식회사 | 능동 서스펜션을 이용한 차량의 저면 긁힘 방지 장치 |
JP5540894B2 (ja) | 2010-05-31 | 2014-07-02 | 日産自動車株式会社 | 車両の制振制御装置 |
JP5696405B2 (ja) * | 2010-09-07 | 2015-04-08 | 日産自動車株式会社 | 車体制振制御装置 |
-
1993
- 1993-08-16 JP JP5222818A patent/JP3052687B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0752628A (ja) | 1995-02-28 |
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---|---|---|---|
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