JP3052669B2 - 高い飽和磁化を有する低キュリー点磁気記録粉末 - Google Patents

高い飽和磁化を有する低キュリー点磁気記録粉末

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JP3052669B2 JP5130888A JP13088893A JP3052669B2 JP 3052669 B2 JP3052669 B2 JP 3052669B2 JP 5130888 A JP5130888 A JP 5130888A JP 13088893 A JP13088893 A JP 13088893A JP 3052669 B2 JP3052669 B2 JP 3052669B2
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清之 大久保
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気カード、磁気テ
ープ、磁気ディスク等の磁気記録層形成に使用するのに
適した、高い飽和磁化を有する低キュリー点磁気記録粉
末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来一般に、低キュリー点磁気記録粉末
としては、例えば特開平3-124003号公報のような、飽和
磁化(σs):8〜10emu/g、キュリー点(Tc):150℃付近、
保磁力(iHc):5kOe以上の磁気特性をもつ磁気記録粉末
が多く使われている。
【0003】
【発明が解決しよとする課題】一方、近年の磁気記録の
高密度化はめざましく、これに伴い、磁気記録層の形成
に用いられる磁気記録粉末には、より一層の高飽和磁化
が要求されるが、上記の従来使用されているこれらの磁
気記録粉末は、特に飽和磁化(σs)がいずれも8〜10emu/
gと低いために、これらの要求に対応できない。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述の観点から、150℃程度の低キュリー点(Tc)
および5kOe以上の保磁力(iHc)を保持した状態
で、飽和磁化(σs)の高い磁気記録粉末を開発すべく
研究を行った結果、原子%で(以下、%は原子%を示
す)、磁気記録粉末を、 酸化ストロンチウム(以下、SrOで示す)および酸化
バリウム(以下、BaOで示す)のうちの1種または2
種:14〜20%、 酸化クロム(以下、Cr203で示す):20〜40
%、 酸化マグネシウム(以下、MgOで示す):2〜15
%、 酸化チタン(以下、TiO2で示す)および酸化ジルコ
ニウム(以下、ZrO2で示す)のうちの1種または2
種:2〜15%、 を含有し、残りが実質的に酸化鉄(以下、Fe203で
示す)および不可避不純物からなる成分組成を有し、か
つ六方晶フェライト型結晶構造を有する複合酸化物で構
成すると、この結果の磁気記録粉末は、155℃以下の
キュリー点(Tc)および5kOe以上の保磁力を具備
した状態で、15emu/g以上の高い飽和磁化(σ
s)を有し、高記録密度化を可能にするという研究結果
を得た。
【0005】この発明は、かかる研究結果に基づいてな
されたものであり、以下にこの磁気記録粉末の成分組成
を上記の如く限定した理由について説明する。
【0006】(a)SrOおよびBaO これらの成分は、磁気記録粉末に要求される磁気特性を
確保するために必要な、六方晶フェライト型結晶構造を
形成するのに不可欠な成分で、その含有量が14%未満で
も、また20%を越えても、飽和磁化(σs)が低下するこ
とから、その含有量を14〜20%に定めた。
【0007】(b)Cr2O3 Cr2O3には磁気記録粉末のキュリー点を下げる作用があ
り、その含有量が20%未満では所望のキュリー点低下作
用が得られず、一方40%を越えると飽和磁化(σs)が低
下することからその含有量を20〜40%に定めた。
【0008】(C)MgO MgOには、キュリー点の上昇を抑制した状態で、飽和
磁化(σs)を高める作用があるが、その含有量が2%
未満では所望の飽和磁化(σs)が得られず、一方15
%を越えると飽和磁化(σs)および保磁力(iHc)
が低下することからその含有量を2〜15%と定めた。
【0009】(d)TiO2およびZrO2 これらの成分には、MgOとの共存において、飽和磁化
(σs)を一段と増大させる作用があるが、2%未満
は所望の飽和磁化(σs)が得られず、一方15%を越
えると飽和磁化(σs)および保磁力(iHc)が低下
することからその含有量を2〜15%と定めた。
【0010】
【実施例】原料粉末として、いずれも0.5〜3.0μmの範
囲内の所定の平均粒径を有する、BaCO3粉末、SrCO3粉
末、Cr2O3粉末、MgO粉末、TiO2粉末、ZrO2粉末、および
Fe2O3粉末を用意しこれら原料粉末を表1,2に示される
配合組成に配合し、混練機にて混合したのち、大気中、
温度:1150〜1250℃、6時間保持の条件で仮焼し、得られ
た仮焼体をアトライターにより粉砕したのち、さらに大
気中、温度:1250〜1350℃、6時間保持の条件で焼成し、
この焼成体をさらにアトライターにより平均粒径:0.4μ
mまで微粉砕し、さらに大気中、400〜800℃、5時間保持
の条件でアニールを行い、表1,2に示される成分組成を
有する本発明磁気記録粉末1〜13、および比較磁気記録
粉末1〜12を製造した。なお比較磁気記録粉末1〜12は、
いずれも構成成分のうちのいずれかが、この発明の範囲
から外れた組成(表2において、*印を付して示した。)
を持つものである。
【0011】次に、これらの磁気記録粉末について、飽
和磁化(σs)、キュリー点(Tc)、保磁力(iHc)を測定し、
これらの測定結果を表3,4に示した。さらに本発明磁気
記録粉末1〜13の結晶構造をX線ディフラクトメーターに
より観察した。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】
【0016】
【発明の効果】表3,4に示される結果から、本発明磁気
記録粉末1〜13は、いずれも15emu/g以上の極めて高い飽
和磁化(σs)を示し、かつ保磁力(iHc)およびキュリー点
(Tc)もそれぞれ、5kOe以上および155℃以下の優れた磁
気特性を示し、一方比較磁気記録粉末1〜12に見られる
ように構成成分のうちのいずれかの成分含有量(表2に
おいて、*印を付して示した。)がこの範囲から外れる
と飽和磁化(σs)、保磁力(iHc)、およびキュリー点(Tc)
のうちの少なくともいずれかの特性が劣ったものになる
ことが明かである。
【0017】また本発明磁気記録粉末1〜13は、いずれ
も六方晶フェライト型結晶構造をもつものであった。
【0018】上述のように、この発明の磁気記録粉末
は、従来の磁気記録粉末のもつ8〜10emu/gの飽和磁化
(σs)に比して著しく高い、15emu/g以上の飽和磁化(σ
s)を有し、かつキュリー点(Tc)および保磁力(iHc)も従
来の磁気記録粉末と同等の優れた値を示すことから、こ
れを磁気カード、磁気テープ、磁気ディスク等に使用し
た時、これらの薄肉化、高記録密度化を達成できるなど
の優れた効果をもたらすものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 1/11 C01G 49/00 G11B 5/706

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】六方晶フェライト型結晶構造を有する複合
    酸化物にして、原子%で、 酸化ストロンチウムおよび酸化バリウムのうちの1種ま
    たは2種:14〜20% 、 酸化クロム:20〜40%、 酸化マグネシウム:2〜15%、 酸化チタンおよび酸化ジルコニウムのうちの1種または2
    種:2〜15%、 を含有し、残りが実質的に酸化鉄および不可避不純物か
    らなる成分組成、並びに飽和磁化(σs):15emu/g以上お
    よびキュリー点(Tc):155℃以下を有することを特徴と
    する高い飽和磁化を有する低キュリー点磁気記録粉末。
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