JPH08191008A - 磁気記録粉末 - Google Patents

磁気記録粉末

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JPH08191008A
JPH08191008A JP7018706A JP1870695A JPH08191008A JP H08191008 A JPH08191008 A JP H08191008A JP 7018706 A JP7018706 A JP 7018706A JP 1870695 A JP1870695 A JP 1870695A JP H08191008 A JPH08191008 A JP H08191008A
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JP
Japan
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powder
magnetic recording
magnetic
hexagonal
crystal structure
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP7018706A
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English (en)
Inventor
Kazunori Igarashi
和則 五十嵐
Koichi Ishiyama
宏一 石山
Kiichi Komada
紀一 駒田
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication of JPH08191008A publication Critical patent/JPH08191008A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 飽和磁化σs の高い磁気記録粉末を提供す
る。 【構成】 原子%で、SrおよびBaのうち少なくとも
一種:1.0〜3.0%、ZnおよびMgのうち少なく
とも一種:2.5〜13.0%、Cr:9.0〜18.
0%、Ti:0.5〜5.0%、O:57.0〜61.
0%、を含有し、残りがFeおよび不可避不純物からな
る組成を有しかつ六方晶W型フェライト結晶構造を有す
る酸化物からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気カード、磁気テ
ープ、磁気ディスクなどに使用される磁気記録粉末に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気カードなど記録媒体の多様化
にともない記録の消失などの事故を防ぐために高保磁力
の媒体が使用される傾向にあり、保磁力(iHc)>5
KOe以上の磁気記録粉末が必要となっている。このよ
うな磁気記録粉末は、通常の状態では記録できないので
150℃のキュリー点(Tc)付近まで加熱して記録を
行っている。
【0003】かかる保磁力(iHc)>5KOe以上で
あり、キュリー点(Tc)150℃付近の磁気記録粉末
として、AをSrまたはBaのうちの1種または2種と
すると、 AO・n{(Fe1-x-y Crx Zny 2 3 } ただし、n=5〜6、xおよびyは原子比で、x=0.
2〜0.35、y=0.35〜0.45、の成分組成を
持つ磁気記録粉末が知られており、この磁気記録粉末
は、保磁力(iHc)およびキュリー点(Tc)が従来
の磁気記録粉末とほぼ同程度であるが、飽和磁化σs
優れており、この高い飽和磁化(σs )を有する磁気粉
末を磁気記録粉末として用いると、塗膜に含まれる磁気
記録粉末量を少なくして塗膜を薄くすることができ、そ
の分コストを下げることができるとされている(特開平
6−151141号公報参照)。この磁気記録粉末は六
方晶フェライトM型結晶構造を有し、成分組成を書き直
すと、Sr、Baの内の1種または2種:3.1〜3.
7原子%、Zn:13.0〜16.9原子%、Cr:
7.4〜13.1原子%、O:59.3〜59.4原子
%、残部:Fe、のごとくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の磁気記録粉
末は、飽和磁化σs が優れており、したがって、記録出
力および記録密度も一層向上し、そのためにこの従来の
磁気記録粉末を用いて作製された磁気カードなど記録媒
体は塗膜をかなり薄くすることができたが、近年、一人
が携帯する磁気カードの数は増加の一途をたどり、磁気
カードの厚さを一層薄くするよう求められている。磁気
カードの厚さを一層薄くするには飽和磁化σs を一層向
上せしめれば良く、飽和磁化σs を向上させるにはZn
の含有量を増加させれば良いが、一般に、Znの含有量
を増加させて飽和磁化σs を向上させると保磁力(iH
c)が低下し、さらにキュリー点(Tc)が高くなると
いう課題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
かかる観点から保磁力(iHc)およびキュリー点(T
c)を従来とほぼ同じでありながら、飽和磁化σs が従
来よりも一層優れた磁気記録粉末を開発すべく研究を行
った結果、重量%で、SrおよびBaのうちの1種また
は2種:1.0〜3.0%、ZnおよびMgのうちの1
種または2種:2.5〜13.0%、Cr:9.0〜1
8.0%、Ti:0.5〜5.0%、O:57.0〜6
1.0%を含有し、残りがFeおよび不可避不純物から
なる組成を有するフェライトは、結晶構造が六方晶フェ
ライトW型結晶構造となり、従来の六方晶フェライトM
型結晶構造の磁気記録粉末と比べて保磁力(iHc)お
よびキュリー点(Tc)が従来の磁気記録粉末とほぼ同
程度であるが、飽和磁化σs が一層高くなる、という知
見を得たのである。
【0006】この発明は、かかる知見にもとずいてなさ
れたものであって、原子%で、SrおよびBaのうち少
なくとも一種:1.0〜3.0%、ZnおよびMgのう
ち少なくとも一種:2.5〜13.0%、Cr:9.0
〜18.0%、Ti:0.5〜5.0%、O:57.0
〜61.0%、を含有し、残りがFeおよび不可避不純
物からなる組成を有しかつ六方晶W型フェライト結晶構
造を有する酸化物からなる磁気記録粉末、に特徴を有す
るものである。さらに、詳細には、(1)Sr:1.0
〜3.0%、Zn:2.5〜13.0%、Cr:9.0
〜18.0%、Ti:0.5〜5.0%、O:57.0
〜61.0%を含有し、残りがFeおよび不可避不純物
からなる組成を有しかつ六方晶W型フェライト結晶構造
を有する酸化物からなる磁気記録粉末、(2)Sr:
1.0〜3.0%、Mg:2.5〜13.0%、Cr:
9.0〜18.0%、Ti:0.5〜5.0%、O:5
7.0〜61.0%を含有し、残りがFeおよび不可避
不純物からなる組成を有しかつ六方晶W型フェライト結
晶構造を有する酸化物からなる磁気記録粉末、(3)S
r:1.0〜3.0%、ZnおよびMgの合計:2.5
〜13.0%、Cr:9.0〜18.0%、Ti:0.
5〜5.0%、O:57.0〜61.0%を含有し、残
りがFeおよび不可避不純物からなる組成を有しかつ六
方晶W型フェライト結晶構造を有する酸化物からなる磁
気記録粉末、(4)Ba:1.0〜3.0%、Zn:
2.5〜13.0%、Cr:9.0〜18.0%、T
i:0.5〜5.0%、O:57.0〜61.0%を含
有し、残りがFeおよび不可避不純物からなる組成を有
しかつ六方晶W型フェライト結晶構造を有する酸化物か
らなる磁気記録粉末、(5)Ba:1.0〜3.0%、
Mg:2.5〜13.0%、Cr:9.0〜18.0
%、Ti:0.5〜5.0%、O:57.0〜61.0
%を含有し、残りがFeおよび不可避不純物からなる組
成を有しかつ六方晶W型フェライト結晶構造を有する酸
化物からなる磁気記録粉末、(6)Ba:1.0〜3.
0%、ZnおよびMgの合計:2.5〜13.0%、C
r:9.0〜18.0%、Ti:0.5〜5.0%、
O:57.0〜61.0%を含有し、残りがFeおよび
不可避不純物からなる組成を有しかつ六方晶W型フェラ
イト結晶構造を有する酸化物からなる磁気記録粉末、
(7)SrおよびBaの合計:1.0〜3.0%、Z
n:2.5〜13.0%、Cr:9.0〜18.0%、
Ti:0.5〜5.0%、O:57.0〜61.0%を
含有し、残りがFeおよび不可避不純物からなる組成を
有しかつ六方晶W型フェライト結晶構造を有する酸化物
からなる磁気記録粉末、(8)SrおよびBaの合計:
1.0〜3.0%、Mg:2.5〜13.0%、Cr:
9.0〜18.0%、Ti:0.5〜5.0%、O:5
7.0〜61.0%を含有し、残りがFeおよび不可避
不純物からなる組成を有しかつ六方晶W型フェライト結
晶構造を有する酸化物からなる磁気記録粉末、(9)S
rおよびBaの合計:1.0〜3.0%、ZnおよびM
gの合計:2.5〜13.0%、Cr:9.0〜18.
0%、Ti:0.5〜5.0%、O:57.0〜61.
0%を含有し、残りがFeおよび不可避不純物からなる
組成を有しかつ六方晶W型フェライト結晶構造を有する
酸化物からなる磁気記録粉末、に特徴を有するものであ
る。
【0007】この磁気記録粉末のSrおよびBaのうち
少なくとも一種を上記のごとく限定したのは、Srおよ
びBaのうち少なくとも一種が1.0〜3.0%の範囲
を外れると六方晶W型フェライト結晶構造とならず、結
果としてキュリー点(Tc)が高くなり、保磁力(iH
c)が低下するので好ましくないからである。Srおよ
びBaのうち少なくとも一種の含有量の一層好ましい範
囲は2.0〜2.5%である。
【0008】この磁気記録粉末のZnおよびMgのうち
少なくとも一種の含有量を2.5〜13.0%に限定し
たのは、2.5%未満ではキュリー点(Tc)が高くな
り、飽和磁化σs が低下し、一方、13.0%を越える
と飽和磁化σs および保磁力(iHc)が低下するので
好ましくないからである。ZnおよびMgのうち少なく
とも一種の含有量の一層好ましい範囲は4.0〜9.0
%である。
【0009】この磁気記録粉末のCr含有量を9.0〜
18.0%に限定したのは、9.0%未満では、キュリ
ー点(Tc)が高くなり、保磁力(iHc)が低下し、
一方、18.0%を越えると飽和磁化σs が低下するの
で好ましくないからである。Cr含有量の一層好ましい
範囲は10.0〜15.0%である。
【0010】この磁気記録粉末のTiの含有量を0.5
〜5.0%に限定したのは、0.5%未満ではキュリー
点(Tc)が高くなり、飽和磁化σs が低下し、一方、
5.0%を越えると飽和磁化σs および保磁力(iH
c)が低下するので好ましくないからである。Tiの含
有量の一層好ましい範囲は1.0〜3.0%である。
【0011】この磁気記録粉末の酸素含有量を57.0
〜61.0%に限定したのは、この範囲を外れると飽和
磁化σs および保磁力(iHc)が低下するので好まし
くないからである。酸素含有量の一層好ましい範囲は5
8.0〜60.0%である。
【0012】この発明の磁気記録粉末は、SrCO3
末、BaCO3 粉末、ZnO粉末、MgO粉末、TiO
2 粉末、Cr2 3 粉末およびFe2 3 粉末を所定量
配合し、混合粉砕したのち、大気または酸化性雰囲気
中、温度:1450〜1650℃、3〜10時間保持の
条件で仮焼し、得られた仮焼体をボールミルまたはアト
ライターにより粉砕したのち、大気または酸化性雰囲気
中、温度:1550〜1650℃、3〜10時間保持の
条件で焼成し、さらに微粉砕した後大気中において、温
度:500〜1200℃、3〜10時間保持の条件でア
ニールすることにより製造される。
【0013】
【実施例】原料粉末として、平均粒径:1〜3μmの範
囲内のSrCO3 粉末、BaCO3 粉末、ZnO粉末、
MgO粉末、TiO2 粉末、Cr2 3 粉末およびFe
23 粉末を用意した。
【0014】これら原料粉末を表1〜表5に示される割
合で配合し、ボールミルに充填し、1時間混合粉砕した
のち、電気炉を用い、大気中、温度:1600℃、5時
間保持の条件で仮焼し、得られた仮焼体をアトライター
により3時間粉砕したのち、さらに電気炉を用い、大気
中、温度:1600℃、5時間保持の条件で本焼成し、
この焼成体を回転式ボールミルにより100時間微粉砕
し、さらに、大気中、表1〜表5に示される温度に5時
間保持してアニールを行ない、表6〜表10に示される
成分組成の本発明磁気記録粉末1〜43、比較磁気記録
粉末1〜14および従来磁気記録粉末1〜3を製造し
た。
【0015】これら磁気記録粉末の保磁力(iHc)、
キュリー点(Tc)および飽和磁化(σs )を測定し、
これらの測定値を表6〜表10に示した。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】
【表5】
【0021】
【表6】
【0022】
【表7】
【0023】
【表8】
【0024】
【表9】
【0025】
【表10】
【0026】
【発明の効果】表6〜表10に示される結果から、本発
明磁気記録粉末1〜43は、従来磁気記録粉末1〜3に
比べて、保磁力(iHc)およびキュリー点(Tc)
は、ほぼ同等であるが、従来磁気記録粉末1〜3よりも
飽和磁化(σs )が一層優れていることが分かる。しか
し、この発明の範囲外の値(表において、この発明の範
囲外の値に*印を付して示した。)を有する比較磁気記
録粉末1〜14は、保磁力(iHc)、キュリー点(T
c)および飽和磁化(σs )のうちいずれかが好ましく
ない値を示すことが分かる。
【0027】したがって、この発明の磁気記録粉末を磁
気カード、磁気テープ、磁気ディスクなどに使用する
と、磁気記録粉末の使用量を従来よりもさらに少なくし
かも記録媒体の塗膜を一層薄くすることができるなどの
優れた効果を奏するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子%で、 SrおよびBaのうち少なくとも一種:1.0〜3.0
    %、 ZnおよびMgのうち少なくとも一種:2.5〜13.
    0%、 Cr:9.0〜18.0%、 Ti:0.5〜5.0%、 O:57.0〜61.0%、を含有し、残りがFeおよ
    び不可避不純物からなる組成を有しかつ六方晶W型フェ
    ライト結晶構造を有する酸化物からなることを特徴とす
    る磁気記録粉末。
JP7018706A 1995-01-11 1995-01-11 磁気記録粉末 Withdrawn JPH08191008A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005056493A1 (ja) * 2003-12-09 2005-06-23 Tdk Corporation フェライト磁性材料、フェライト焼結磁石

Cited By (2)

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WO2005056493A1 (ja) * 2003-12-09 2005-06-23 Tdk Corporation フェライト磁性材料、フェライト焼結磁石
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Effective date: 20020402